JP2016036857A - ワークの研磨方法およびワークの研磨装置 - Google Patents

ワークの研磨方法およびワークの研磨装置 Download PDF

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鷹也 岩永
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Abstract

【課題】ワークの研磨量の制御をより高精度に行うことができるワークの研磨方法を提供する。
【解決手段】本発明のワークの研磨方法は、キャリアプレート30に設けられ、その中心から離間した位置に中心を有する保持孔40に保持されたワーク20を、研磨パッド60aおよび60bがそれぞれ設けられた上定盤50aおよび下定盤50bで挟み、キャリアプレート30の回転ごとに上定盤50aおよび下定盤50bの中心とワーク20の中心との距離が周期的に変化するとともに、ワーク20の表裏面を同時に研磨するワークの研磨方法であって、トルクを測定し、前記距離の周期的な変化に起因するトルク成分の振幅に基づいて、ワーク20の研磨量を制御し、キャリアプレート30には保持孔40以外の部分に開口部Hが設けられ、キャリアプレート30の開口率が55%以下であることを特徴とする。
【選択図】図6

Description

本発明は、例えば半導体ウェーハなどのワークの表裏面を研磨パッドにより同時に研磨するワークの研磨方法および研磨装置に関する。
研磨に供するワークの典型例であるシリコンウェーハなどの半導体ウェーハの製造において、より高精度な平坦度品質や表面粗さ品質の半導体ウェーハを得るために、研磨パッドを有する一対の定盤で半導体ウェーハを挟みつつ研磨スラリーを供給して、その表裏面を同時に化学機械研磨する両面研磨が行われている。大規模集積回路の集積度の向上のためには、半導体ウェーハの平坦度は重要な要素の一つであるため、半導体ウェーハの研磨量を適切に制御する手法が求められている。
ここで、本出願人は、特許文献1において、図1に示すように、キャリアプレート30に設けられ、その中心から離間した位置に中心を有する保持孔40に保持されたワーク20を、研磨パッド60がそれぞれ設けられた上定盤50aおよび下定盤50bで挟み、キャリアプレート30を駆動機構70(サンギア)および80(インターナルギア)により回転させ、かつ、上定盤50aおよび下定盤50bを回転させることにより、キャリアプレート30の回転ごとに上定盤50aおよび下定盤50bの中心とワーク20の中心との距離が周期的に変化するとともに、ワーク20の表裏面を研磨パッド60により同時に研磨するワークの研磨方法であって、駆動機構70(サンギア)および80(インターナルギア)、上定盤50aおよび下定盤50bのトルクのうち、少なくとも一つのトルクを測定し、前記距離の周期的な変化に起因するトルク成分の振幅に基づいて、ワーク20の研磨量を制御するワークの研磨方法を提案している。
ここで、本明細書においては説明の便宜上、ワークの研磨を開始して、研磨前のワークの初期の厚みから、約1μm研磨されるまでを「研磨の初期」と称する。その後、研磨が進み、ワーク20の厚みがキャリアプレート30の厚みよりも3μm厚い状態になるまでの間を「研磨の中間段階」と称する。そして、ワーク20の厚みがキャリアプレート30の厚みに3μmを加えた厚み以下の厚みとなった状態を「研磨の末期」と称する。また、「研磨の中間段階」であっても、ワーク20の目標厚みまで研磨して、研磨を終えるときを「研磨終点」に到達したと称する。
図2および3を用いて、本出願人が特許文献1にて提案した研磨方法における「トルク成分」を説明する。まず、ワーク20への研磨の進行に応じた、上定盤50aのトルクの変化を説明する。
図2(A),(B)および図3(A),(B)に示すように、70(サンギア)および80(インターナルギア)がその駆動部である90dおよび90cにより駆動され回転することにより、キャリアプレート30は自転かつ公転しつつ、自転1回ごとに、上定盤50aおよび下定盤50bの中心とワーク20の中心との距離Dが周期的に変化する。図2(E)および図3(E)は、距離Dが研磨時間に対して周期的に変化する様子を図示したものである。
ここで、図2(C),(D)に示すように、研磨の初期および中間段階ではワーク20の方がキャリアプレート30よりも厚みがあるため、例えば両定盤50a,50bのトルクの中には、両定盤50a,50bの中心とワーク20の中心との距離Dの周期的な変化(すなわちキャリアプレート30の自転の回転周期)に同期して周期的に変化するトルク成分が存在する(図2(F))。このような距離Dの周期的な変化に同期して周期的に変化するトルク成分のことを、特許文献1と同様に本明細書においても「トルク成分」と称する。
一方、図3(C),(D)に示すように、研磨の末期では、ワーク20の厚みとキャリアプレート30の厚みが近づくため、研磨初期および中期に対し距離Dに対するトルク成分の傾きは小さくなる(図3(F))。なお、図3(C),(D)では、ワーク20の厚みとキャリアプレート30の厚みを揃えて、誇張して図示しているが、ワーク20の厚みがキャリアプレート30の厚みに3μmを加えた厚み以下の厚みとなった状態が研磨の末期であることは既述のとおりである。後述の図5についても、同様に誇張して図示している。
このように、上記トルク成分の振幅は、研磨初期から研磨末期にかけて研磨の進行に伴い徐々に減少する。最終的に、例えばワーク20の厚みがキャリアプレート30と等しくなると、ほぼゼロとなる。(トルク成分の変動がなくなると考えてよい。)
以上説明したトルク測定値から抽出されたトルク成分は、背景負荷やノイズの影響を受けにくい指標であるため、特許文献1に提案する研磨方法により、ワークの研磨量を高精度に制御できるのである。
国際公開第2014/002467号
既述のとおり、特許文献1に記載の研磨方法により、ワークの研磨量を高精度に制御することができる。ここで、特許文献1のような両面研磨に使用するキャリアプレートには、下定盤へのスラリー供給を効率化するため、ワーク保持孔の他にも開口部を設けるのが一般的である。ところが、ワークへの化学機械研磨にあたり、スラリー供給を効率化するために開口部が設けられたキャリアプレートを特許文献1に記載の研磨方法に適用した場合、本発明者の検討により、以下のことが判明した。すなわち、実施形態において詳細を後述する図4,図5に示すとおり、キャリアプレート30に開口部Hが設けられている場合、ワーク20の研磨中、弾性体である研磨パッド60はワーク20を研磨すると同時に、両定盤50a,50bから受ける圧力のためにキャリアプレート30の開口部Hにも研磨パッド60は沈み込む。そして、研磨末期においても、研磨パッド60は開口部Hに沈み込み続ける。そのため、開口部Hが設けられたキャリアプレート30を用いる場合、開口部Hに加わる圧力負荷に起因して、研磨の進行に伴うトルク成分の低減率が開口部のないキャリアプレートを用いる場合に比べて抑制され、かつ、開口部はキャリアプレートの回転に伴うノイズの起因ともなるため、研磨量の制御精度に影響し得ることが新たに判明した。
そこで本発明では、上記課題に鑑み、キャリアプレートに開口部が設けられている場合でも、ノイズの影響を抑制してワークの研磨量の制御を高精度に行うことができるワークの研磨方法およびワークの研磨装置を提供することを目的とする。
上述の目的を達成すべく本発明者は鋭意検討を重ねた結果、以下に述べる知見を得た。
キャリアプレートに開口部が設けられている場合、その開口部に研磨パッドが沈み込むのは前述のとおりである。したがって、弾性体である研磨パッドが沈み込む部分に加わる圧力が、研磨の進行に伴うトルク成分の低減率を分散する。また,開口部へのパッドの沈み込みはトルク成分にとってのノイズの原因ともなる。そこで本発明者は、キャリアプレートにおける開口部が占める開口率を適切に制限することにより、研磨の進行に伴うトルク成分の低減率を増大させることができる結果、開口部に起因するノイズの影響も抑制することができることを知見し、本発明を完成するに至った。
本発明の要旨構成は以下のとおりである。
本発明によるワークの研磨方法は、キャリアプレートに設けられ、その中心から離間した位置に中心を有する保持孔に保持されたワークを、研磨パッドがそれぞれ設けられた上定盤および下定盤で挟み、前記キャリアプレートを駆動機構により回転させ、かつ、前記上定盤および下定盤を回転させることにより、前記キャリアプレートの回転ごとに前記上定盤および下定盤の中心と前記ワークの中心との距離が周期的に変化するとともに、前記ワークの表裏面を前記研磨パッドにより同時に研磨するワークの研磨方法であって、前記駆動機構、前記上定盤および下定盤のトルクのうち、少なくとも一つのトルクを測定し、前記距離の周期的な変化に起因するトルク成分の振幅、前記キャリアプレートが特定の回転角をとる時点での前記トルク成分、または、前記キャリアプレートが異なる特定の2つの回転角をとる時点での前記トルク成分の差に基づいて、前記ワークの研磨量を制御し、前記キャリアプレートには前記保持孔以外の部分に開口部が設けられ、前記キャリアプレートの開口率が55%以下であることを特徴とする。
ここで、キャリアプレートの開口率とは、保持孔を除いたキャリアプレートの面積に対する、開口部の面積の比を意味する。したがって、開口部が設けられていないキャリアプレート30においては、その開口率は0%となる。一方、本発明で用いるキャリアプレートには開口部が設けられているので、開口率は0%超である。
また、本発明による研磨方法において、前記キャリアプレートの開口率が0.8%以上であることが好ましい。
また、本発明による研磨方法において、前記トルク成分の振幅がなくなったとき、前記キャリアプレートが特定の回転角をとる時点での前記トルク成分の変化がなくなったとき、または、前記キャリアプレートが異なる特定の2つの回転角をとる時点での前記トルク成分の差がなくなったときに、前記ワークの研磨を終了することが好ましい。
また、本発明による研磨方法において、前記ワークはシリコンインゴットをスライスして得られたシリコンウェーハであることが好ましい。
さらに、本発明による他のワークの研磨方法は、キャリアプレートに設けられ、その中心から離間した位置に中心を有する保持孔に保持されたワークを、研磨パッドがそれぞれ設けられた上定盤および下定盤で挟み、前記キャリアプレートを駆動機構により回転させ、かつ、前記上定盤および下定盤を回転させることにより、前記キャリアプレートの回転ごとに前記上定盤および下定盤の中心と前記ワークの中心との距離が周期的に変化するとともに、前記ワークの表裏面を前記研磨パッドにより同時に研磨するワークの研磨方法であって、前記駆動機構のモータの電流値、ならびに前記上定盤および下定盤の少なくとも一方を回転させるモータの電流値のうち、少なくとも一つの電流値を測定し、前記距離の周期的な変化に起因する電流値成分の振幅、前記キャリアプレートが特定の回転角をとる時点での前記電流値成分、または、前記キャリアプレートが異なる特定の2つの回転角をとる時点での前記電流値成分の差に基づいて、前記ワークの研磨量を制御し、前記キャリアプレートには前記保持孔以外の部分に開口部が設けられ、前記キャリアプレートの開口率が55%以下であることを特徴とする。
また、本発明によるワークの研磨装置は、キャリアプレートと、該キャリアプレートに設けられ、その中心から離間した位置に中心を有する保持孔と、該保持孔に保持されたワークを挟み込み、研磨パッドがそれぞれ設けられた上定盤および下定盤と、前記キャリアプレートを回転させる駆動機構、ならびに、前記上定盤および下定盤をそれぞれ回転させる一対のモータと、を有し、前記キャリアプレートの回転ごとに前記上定盤および下定盤の中心と前記ワークの中心との距離が周期的に変化するとともに、前記ワークの表裏面を前記研磨パッドにより同時に研磨するワークの研磨装置であって、前記駆動機構、前記上定盤および下定盤のトルクのうち、少なくとも一つのトルクを測定する測定部と、前記距離の周期的な変化に起因するトルク成分の振幅、前記キャリアプレートが特定の回転角をとる時点での前記トルク成分、または、前記キャリアプレートが異なる特定の2つの回転角をとる時点での前記トルク成分の差に基づいて、前記ワークの研磨量を制御する制御部と、を有し、前記キャリアプレートには前記保持孔以外の部分に開口部が設けられ、前記キャリアプレートの開口率が55%以下であることを特徴とする。
さらに、本発明による他のワークの研磨装置は、キャリアプレートと、該キャリアプレートに設けられ、その中心から離間した位置に中心を有する保持孔と、該保持孔に保持されたワークを挟み込み、研磨パッドがそれぞれ設けられた上定盤および下定盤と、前記キャリアプレートを回転させる駆動機構、ならびに、前記上定盤および下定盤をそれぞれ回転させる一対のモータと、を有し、前記キャリアプレートの回転ごとに前記上定盤および下定盤の中心と前記ワークの中心との距離が周期的に変化するとともに、前記ワークの表裏面を前記研磨パッドにより同時に研磨するワークの研磨装置であって、前記駆動機構のモータの電流値、ならびに前記上定盤および下定盤の少なくとも一方を回転させる前記一対のモータの電流値のうち、少なくとも一つの電流値を測定する測定部と、前記距離の周期的な変化に起因する電流値成分の振幅、前記キャリアプレートが特定の回転角をとる時点での前記電流値成分、または、前記キャリアプレートが異なる特定の2つの回転角をとる時点での前記電流値成分の差に基づいて、前記ワークの研磨量を制御する制御部と、を有し、前記キャリアプレートには前記保持孔以外の部分に開口部が設けられ、前記キャリアプレートの開口率が55%以下であることを特徴とする。
本発明のワークの研磨方法およびワークの研磨装置によれば、キャリアプレートの開口率を適切に定めたので、開口部に起因するノイズの影響を抑制してワークの研磨量の制御を高精度に行うことができるワークの研磨方法およびワークの研磨装置を提供することができる。
従来技術におけるワークの研磨装置の模式図である。 従来技術におけるワークの研磨方法において、研磨初期の状態を説明するための模式図であって、(A)は定盤の中心とワークの中心との距離Dが最短となるときを示す模式図であり、(B)は距離Dが最長となるときを示す模式図であり、(C)は(A)におけるI-I断面図であり、(D)は(B)におけるII-II断面図であり、(E)は距離Dと研磨時間との関係を示す図であり、(F)は距離Dと定盤にかかるトルク成分との関係を示す図である。 従来技術におけるワークの研磨方法において、研磨末期の状態を説明するための模式図であって、(A)は定盤の中心とワークの中心との距離Dが最短となるときを示す模式図であり、(B)は距離Dが最長となるときを示す模式図であり、(C)は(A)におけるIII-III断面図であり、(D)は(B)におけるIV-IV断面図であり、(E)は距離Dと研磨時間との関係を示す図であり、(F)は距離Dと定盤にかかるトルク成分との関係を示す図である。 本発明におけるワークの研磨方法において、研磨初期の状態を説明するための模式図であって、(A)は定盤の中心とワークの中心との距離Dが最短となるときを示す模式図であり、(B)は距離Dが最長となるときを示す模式図であり、(C)は(A)におけるV-V断面図であり、(D)は(B)におけるVI-VI断面図であり、(E)は距離Dと研磨時間との関係を示す図であり、(F)は距離Dと定盤にかかるトルク成分との関係を示す図である。 本発明におけるワークの研磨方法において、研磨末期の状態を説明するための模式図であって、(A)は定盤の中心とワークの中心との距離Dが最短となるときを示す模式図であり、(B)は距離Dが最長となるときを示す模式図であり、(C)は(A)におけるVII-VII断面図であり、(D)は(B)におけるVIII-VIII断面図であり、(E)は距離Dと研磨時間との関係を示す図であり、(F)は距離Dと定盤にかかるトルク成分との関係を示す図である。 本発明の一実施形態に従うワークの研磨装置の模式図である。 本発明の一実施形態において用いられるキャリアプレートの模式図であり、(A)はその一具体例であり、(B)は別の具体例である。 本発明の一実施形態に従うワークの研磨方法において、キャリアプレートの回転角を説明する図であって、(A)は回転前の図であり、(B)は回転中の図である。 本発明の一実施形態に従うワークの研磨方法において、キャリアプレートの回転角とトルク成分との関係を示す図である。 本発明の一実施形態に従うワークの研磨方法において、複数のワークの表裏面を同時に研磨する場合の、これら複数のワーク同士の好適な位置関係を示す模式図であって、(A)は各ワークの距離Dが最短で揃う状態を示し、(B)は各ワークの距離Dが最長で揃う状態を示す。 実施例で用いたキャリアプレートの模式図であり、(A)は実施例1にかかるキャリアプレートの模式図であり、(B)は実施例2にかかるキャリアプレートの模式図であり、(C)は比較例1にかかるキャリアプレートの模式図であり、(D)は参考例1にかかるキャリアプレートの模式図である。 実施例1におけるモータ負荷率の経時変化を示すグラフであり、(A)は研磨初期から中間段階にかけての100秒間のモータ負荷率を示し、(B)は目標厚みに到達する時間が含まれる研磨末期における100秒間のモータ負荷率を示す。 実施例2におけるモータ負荷率の経時変化を示すグラフであり、(A)は研磨初期から中間段階にかけての100秒間のモータ負荷率を示し、(B)は目標厚みに到達する時間が含まれる研磨末期における100秒間のモータ負荷率を示す。 比較例1におけるモータ負荷率の経時変化を示すグラフであり、(A)は研磨初期から中間段階にかけての100秒間のモータ負荷率を示し、(B)は目標厚みに到達する時間が含まれる研磨末期における100秒間のモータ負荷率を示す。 参考例におけるモータ負荷率の経時変化を示すグラフであり、(A)は研磨初期から中間段階にかけての100秒間のモータ負荷率を示し、(B)は目標厚みに到達する時間が含まれる研磨末期における100秒間のモータ負荷率を示す。 実施例におけるウェーハ表面のラフネスの測定結果を示すグラフである。
以下、図面を参照しつつ本発明の一実施形態に従うワークの研磨装置1および研磨方法を説明する。なお、図中のキャリアプレート30の開口部Hの形状は、説明の便宜上誇張して図示しており、実際の開口率とは異なる。
まず、図6を用いて、本発明の一実施形態に従うワークの研磨装置1を具体的に説明する。研磨装置1は、ワーク20を保持するための保持孔40を有するキャリアプレート30と、研磨パッド60a,60bがそれぞれ設けられた上定盤50aおよび下定盤50bと、上定盤50aおよび下定盤50bをそれぞれ回転させる一対のモータ90aおよび90bとを含む。
キャリアプレート30には保持孔40以外の部分に開口部Hが設けられ、キャリアプレートの開口率が55%以下であることが本発明の特徴の一つである。また、保持孔40の中心は、キャリアプレート30の中心から離間して位置する。開口率が55%以下であることが肝要である理由については後述する。
図7(A)を用いて、かかるキャリアプレートの一具体例の形状を説明する。このキャリアプレート30は、該キャリアプレートの外縁を定める第1の周設部30aと、保持孔20を囲む第2の周設部30bと、第1の周設部30aおよび第2の周設部30bを橋設する5つの輻部30cとから構成され、開口部Hは第1の周設部30a、第2の周設部30bおよび輻部30cにより区画されている。すなわち、このキャリアプレート30には開口部Hは6つ設けられている。なお、かかる開口部Hの設けられた形状のキャリアプレート30であれば、キャリアプレート30の強度を保持しつつ、研磨スラリーの供給効率を上げることができる。また、開口部のないキャリアプレートに比べて、開口部Hが設けられたキャリアプレート30は軽量化されるため、作業者の負担を軽減できる点でも好ましい。なお、キャリアプレート30の形状は、図7(A)に示す5つの輻部30cから構成される一例に限定されることは当然なく、1以上の輻部30cから構成されても上記の効果を得ることができる。また、例えば図7(B)に別の具体例を示すように、複数の略円形の開口部H(図の場合では6つ)が設けられたキャリアプレート30を本発明に用いることもできる。実施例において後述する図11(A),(B)の形状のキャリアプレート30を本発明に用いてもよいことは勿論である。
次に、上定盤50aおよび下定盤50bは、保持孔40に保持されたワーク20を一定の圧力で挟み込むことができるように構成される。モータ90aおよび90bは、上定盤50aおよび下定盤50bを逆方向に回転させる。また、キャリアプレート30には、下定盤50bの中心部にサンギア70が、その外側にインターナルギア80が設けられている。
ここで、サンギア70および/またはインターナルギア80は、モータ90aおよび90bとは異なるモータ90c,90dによりそれぞれ駆動し、キャリアプレート30を回転させる駆動機構である。キャリアプレート30の外周ギアが、サンギア70およびインターナルギア80と噛み合わさり、キャリアプレート30を回転させる。なお、サンギア70、インターナルギア80とキャリアの外周ギアの噛み合わせについては、研磨装置1の模式図を簡略化するために図示しない。また、インターナルギア80は、円周方向に多数の回転駆動軸ピンまたはギアを配置した個々の軸ピンもしくはギアから構成され、個々の軸ピンもしくはギアがキャリプレート30の外周ギアに噛み合わさることで、キャリアプレート30を回転させる。ただし、個々の軸ピンについては、研磨装置1の模式図を簡略化するために図示しない。
このようなギアの噛み合わせにより、キャリアプレート30は、サンギア70および/またはインターナルギア80の回転にともない、キャリアプレート30の中心を中心軸として回転しつつ(以下、単に「自転」という。)、上定盤50aおよび下定盤50bの中心を中心軸としてサンギア70の周りを回転する(以下、単に「公転」という。)。本実施形態では、保持孔40の中心がキャリアプレート30の中心から離間して位置する、すなわち、キャリアプレート30の中心に対してワーク20は偏心しているため、自転の1回転ごとに、上定盤50aおよび下定盤50bの中心とワーク20の中心との距離が周期的に変化する。研磨装置1は、挟み込んだキャリアプレート30を自転かつ公転させながら、研磨パッド60aおよび60bと滴下スラリー(図示せず)とにより、ワーク20の表裏面を同時に化学機械研磨する。
さらに、研磨装置1はモータ90aおよび90b、ならびに、90cおよび90dのモータの電流値を測定する後述の測定部110を有する。つまり測定部110は、上定盤50aおよび下定盤50bならびに駆動機構(すなわちサンギア70および/またはインターナルギア80)のトルクを測定する。また、研磨装置1は、制御部120を有する。制御部120の行なう制御の詳細は後述する。
ここで図4および5を用いて、ワーク20への研磨の進行に応ずる、上定盤50aのトルクの変化の詳細を説明する。なお、下定盤50bおよび駆動機構のトルクの変化も同様である。図4(A),(B)および図5(A),(B)に示すように、駆動機構の駆動にともない、キャリアプレート30は自転かつ公転しつつ、自転1回ごとに、上定盤50aおよび下定盤50bの中心とワーク20の中心との距離Dが周期的に変化する。図4(E)および図5(E)は、距離Dが研磨時間に対して周期的に変化する様子を図示したものである。
図4(C),(D)に示すように、研磨の初期ではワーク20の方がキャリアプレート30よりも厚みがあるため、両定盤50a,50bから受ける圧力はワーク20に集中する。ただし、既述のとおり、キャリアプレート30には開口部Hが設けられているので、ワーク20の研磨中、両定盤50a,50bから受ける圧力のためにキャリアプレート30の開口部Hにも研磨パッド60は沈み込む。そのため、上定盤50aのトルクの中には、両定盤50a,50bの中心とワーク20の中心との距離Dの周期的な変化(すなわちキャリアプレート30の自転の回転周期)に同期して、周期的に変化するトルク成分があるものの、そのトルク成分の中には、研磨パッド60が開口部Hに沈み込むことにより生ずる圧力負荷(すなわちトルク)も含まれる。また、開口部Hに起因するノイズも含まれる。図4(F)に、そのノイズを含めてトルク成分の変化を模式的に示す。
また、図5(C),(D)に示すように、研磨の末期では、例えばワーク20の厚みとキャリアプレート30の厚みが揃うときでも、ワーク20の研磨中、両定盤50a,50bから受ける圧力のためにキャリアプレート30の開口部Hにも研磨パッド60は沈み込む。そのため、距離Dによらず、ワーク20が両定盤50a,50bから受けるトルクは均一化されるものの、研磨初期と同様に、研磨パッド60が開口部Hに沈み込むことにより生ずるノイズは存在し続ける。実施例に詳細を後述するとおり、開口率を55%以下と適切に制限していれば、ノイズの影響を抑制して高精度に研磨をすることができる。また、図4(F)と同様に、図5(F)に研磨末期におけるノイズを含めたトルク成分の変化を模式的に示す。
なお、ワーク20の厚みとキャリアプレート30の厚みとが揃う前の、研磨の中間段階のワーク20の厚さを目標研磨量として研磨の終点とする場合においても、以下に説明するように本発明は有効である。研磨の中間段階では、研磨の初期と比べて、ワーク20の厚みが減少するために、ワーク20の厚みとキャリアプレート30の厚みの差が減少している。そのため、研磨初期と比べて、ワーク20に集中していた両定盤50a,50bから受ける圧力負荷は、研磨の進行に従い、徐々にキャリアプレート全体に分散されていく。ここで、開口部Hが設けられていないキャリアプレート30を用いた場合と比べると、キャリアプレート30の開口部Hへの圧力負荷のために、研磨の進行に伴うトルク成分の振幅の低減率が抑制され、研磨初期と、研磨終点とにおけるトルク成分の振幅の変化がノイズの影響により判定しづらくなる。しかし、この場合でも、本発明ではキャリアプレート30の開口率を55%以下に制限するため、ノイズの影響を抑制して高精度に研磨をすることができる。
ここで、上記のとおりノイズの影響を抑制して、ワークの研磨量の制御を高精度に行う観点では、本発明におけるキャリアプレートの開口率は低いほど好ましい。しかしながら、開口率がない、すなわち開口部Hの設けられていないキャリアプレートを用いた場合、ワーク20を化学機械研磨するためのスラリー供給に、ワーク20の表側と裏側とで不均衡が生ずる。スラリー供給の不均衡は、研磨後のウェーハ表面のラフネス悪化の要因ともなり得る。そこで、キャリアプレート30の開口率を0.8%以上とすることが好ましく、かかる開口率のキャリアプレートを用いることにより、研磨後のウェーハ表面のラフネスを改善することができる。
なお、測定部110により得られる上定盤50aのトルクの実測値の中には、上記トルク成分のほかに、研磨装置1を動かすための作動電流やノイズなどの背景負荷も含まれる。しかし、以下の好適な具体例に従い、上定盤50aのトルクから、既述の開口部Hに起因するノイズは排除できないものの、距離Dの変化に起因するトルク成分を抽出することができる。すなわち、検出したトルク信号を、その検出時のキャリアプレートの回転角度によって整理した後に、その振動波形を算出すればよい。振動波形の算出に際しては、例えば最小二乗法等による三角関数への近似法を用いることができる。振動波形の算出方法は上述した手法以外に、例えば,キャリアプレート回転角度ごとの平均化、FFT(Fast Fourier Transform)等による周波数解析等の手法を用いることができる。このように、トルク成分の振幅は研磨装置1を動かすための作動電流やそれに起因するノイズなどの背景負荷の影響については排除できている。したがって、開口率を適切に制限することにより開口部に起因するノイズの影響を抑制しておけば、トルクの測定値から開口部に起因するノイズを含むトルク成分を抽出し、トルク成分の振幅を算出することにより、トルク成分の振幅の変化に基づいてワーク20の研磨量を制御することができるのである。
ここで、測定部110は、ワーク20の研磨中に、モータ90aの電流値を測定する。本実施形態では、上定盤50aのトルクは、例えば上定盤50aを回転させるモータ90aの電流値として把握できる。制御部120は、上記の抽出方法により、この電流値の測定値から、上記トルク成分に対応した電流値成分を抽出し、この電流値成分の振幅に基づいて、ワーク20の研磨量を制御する。例えば、あらかじめ試験用のワーク20を用いて電流値成分(すなわちトルク成分)の振幅とワーク20の研磨量との対応関係を測定し、この対応関係を研磨装置1に記録しておく。その後、同種のワーク20を研磨しながら、モータ90aの電流値を測定して得られた電流値成分の振幅を上記対応関係に当てはめれば、任意の時点でのワーク20の研磨量が把握でき、ワーク20の研磨量を高精度に制御することができる。また、あらかじめ振幅とワーク20の研磨量との対応関係を研磨装置1に記録しておかなくても、研磨の進行にともなう電流値成分の振幅の変化(振幅の減少)を用いれば、研磨量を制御することができる。
以上説明したように、本発明の一実施形態に従うワークの研磨装置によれば、作動電流などの背景負荷の影響を排除しつつ、開口部Hに起因するノイズの影響も抑制することで、上定盤および下定盤の中心とワークの中心との距離Dの周期的な変化に同期して変化するトルク成分を十分に捉えることができる。従って、本発明の一実施形態に従うワークの研磨装置によれば、トルク成分の振幅に基づいてワークの研磨量を高精度に制御することができる。さらに、かかる装置により、本発明に従うワークの研磨方法を行うことができる。
なお、上定盤50aのトルクを用いた実施形態を説明したが、下定盤50bのトルクを測定し、そのトルク成分を抽出してもよく、上定盤50aおよび下定盤50bのトルクそれぞれを抽出するようにしてもよい。
さらに、上記実施形態における上定盤50aのトルクに替えて、駆動機構のうち、例えばインターナルギア80のトルクを測定し、そのトルク成分を抽出してもよい。もちろん、インターナルギア80のトルクならびに上定盤50aおよび下定盤50bのトルクそれぞれを抽出するようにしてもよい。また、駆動機構のうち、インターナルギア80のトルクに替えて、サンギア70のトルクを測定し、そのトルク成分を抽出してもよい。
ここで、本発明では、上記トルク成分の振幅に替えて、以下の2つの指標によっても研磨量の制御が可能である。第1の指標は、キャリアプレートが特定の回転角をとる時点でのトルク成分である。第2の指標は、キャリアプレートが異なる特定の2つの回転角をとる時点でのトルク成分の差である。以下詳細に説明する。
まず、図8(A),(B)を用いてキャリアプレートの回転角θを説明する。回転角θに関しては、キャリアプレート30の公転を考慮する必要はなく、自転による回転のみを考える。図8(A)は、特定の時点でのキャリアプレート30およびワーク20を示し、この状態を回転角ゼロと仮定する。図8(A)において、点Pはキャリアプレート30の中心点であり、点Pからワーク20への距離が最大になる点がQである。図8(B)は、キャリアプレート30が所定角θだけ自転した後の図である。図8(B)において、点Pからワーク20の距離が最大になる点がQであり、点Q、点P、点Qのなす角度が回転角θとなる。
図9は、キャリアプレート20の回転角とトルク成分との関係を示す図である。図9に示すように、第1の指標として、キャリアプレート30が特定の回転角をとる時点でのトルク成分(C、C、・・・)に基づいてワーク20の研磨量を制御してもよい。また、第2の指標として、キャリアプレート30が異なる特定の2つの回転角をとる時点でのトルク成分の差(D−E、D−E、・・・)に基づいてワーク20の研磨量を制御してもよい。これらの指標も、研磨の進行に応じて値が減少し、ワーク20の厚みがキャリアプレート30と等しくなると、開口部に起因するノイズのみとなる。なお、トルク成分の振幅については図9に示すように、例えばそれぞれ1周期内の最大値と最小値の差の半分であるA、最大値と平均値の差であるA、または平均値と最小値の差であるAなど、各種の定義が可能であり、どのように定義してもよい。
キャリアプレート30は、例えばステンレス鋼(SUS: Steel special Use Stainless)、あるいはエポキシ、フェノール、ポリイミドなどの樹脂にガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維などの強化繊維を複合した繊維強化プラスチックなど、任意の材質のものを用いることができる。また、耐摩耗性を向上させるように、これら材質の表面にダイヤモンドライクカーボンを塗布したものも用いることができる。さらに、キャリアプレート30は保持孔40および開口部H以外にも、滴下スラリー保持用の溝などを有してもよく、その溝の厚みはワーク20の厚みよりも薄くなるように設定される。
化学機械研磨のためには、研磨パッド60aおよび60bやスラリーは任意のものを用いることができ、例えば研磨パッドとしては、ポリエステル製の不織布からなるパッド、ポリウレタン製のパッドなどを用いることができる。滴下スラリーとしては、例えば遊離砥粒を含むアルカリ性水溶液、遊離砥粒を含まないアルカリ性水溶液などを用いることができる。
上定盤50aおよび下定盤50bは、互いに同回転速度で逆方向に回転させることが望ましい。サンギア70、インターナルギア80とキャリアプレート30の外周ギアと噛み合わさり、キャリアプレート30は自転するのは既述のとおりである。ここで、キャリアプレート30の自転速度を一定にすることが望ましく、これにより、研磨開始からの時間によってキャリアプレートの回転周期を把握して、トルク成分の振幅を確実に算出することができる。しかし、自転速度が一定でなくても例えば回転計などを用いて、キャリアプレート30の回転角度を測定することにより、トルク成分の振幅を算出できるので、本発明に従う研磨方法を実施することができる。この場合、特定の回転角をとる時点でのトルク成分、または、異なる特定の2つの回転角をとる時点でのトルク成分の差を用いることもできる。なお、上記実施形態では、研磨装置1はキャリアプレート30を自転かつ公転させて研磨するが、インターナルギア80とサンギア70の回転を制御して、キャリアプレート30を自転のみさせて研磨してもよい。
また、トルクの測定は、既述のようにモータ90aの電流値の測定により行なうことができるが、他にもトルクセンサー等を用いてトルクを測定してもよい。
また、同時に複数枚のワークを研磨する場合には、図10(A),(B)に示すように、それぞれ1つのワーク21〜25を配設した、開口部Hの設けられた複数のキャリアプレート31〜35を上定盤50aおよび下定盤50bの間に配設し、それぞれのワーク21〜25について、両定盤50a,50bの中心とワーク21〜25の中心との距離D〜Dが揃えて変化させることが好ましい。図10(A)は、距離D〜Dが揃って最小となる状態を示し、図10(B)は、距離D〜Dが揃って最長となる状態を示す。なお、トルク成分が抽出できる限りは、図10のように距離D〜Dが完全に一致する必要がないことは勿論である。
また、トルク成分が抽出できる限りは、2枚以上のワークを一つのキャリアプレートに配設しても、本発明に従う研磨方法を行うことができる。
本発明に従う研磨方法を行うことにより、ワークの研磨量の制御を高精度かつ任意の研磨量で行うことができる。研磨初期を経た研磨の中間段階、すなわちワーク20の厚さがキャリアプレート30の厚さよりも厚い時点を目標研磨量(ワークの目標厚みと称することもできる)とする場合、トルク成分の振幅がなくなる前、すなわち研磨初期のトルク成分の振幅の30%、10%などにトルク成分の振幅が達した時点で研磨を終了することができる。
また、例えば、トルク成分の振幅が実質的になくなったときに研磨を終了すれば、ワーク20の厚さとキャリアプレート30の厚さを揃えることができる。ここで、振幅が実質的になくなったときとは、すなわちトルク成分の変化がノイズ変動分を除いてなくなったときであり、かかる状況は既述のとおり、ワーク20の厚さとキャリアプレート30の厚さが揃ったときである。このとき、トルク成分の振幅は、研磨初期の振幅に比べて無視できる程度(例えば5%未満)、あるいは、検出下限値程度になっている。キャリアプレート30の開口率を55%以下と、適切に設定することで、開口部Hに起因するノイズの影響を十分に無視することができるため、トルク成分の振幅が実質的になくなったときに研磨を終了することで、ワーク20の目標研磨量をキャリアプレート30の厚みとして正確に定めることができる。
この場合、既述の第1の指標である、キャリアプレートが特定の回転角をとる時点でのトルク成分の変化がなくなったときや、第2の指標である、キャリアプレートが異なる特定の2つの回転角をとる時点でのトルク成分の差がなくなったときも、同様に研磨を終了することができる。
さらに、キャリアプレート30の厚さよりもさらに薄くなるように研磨する場合には、上記振幅が実質的になくなった後に、さらに目標の研磨量に相当する研磨時間を設定し、設定した研磨時間分だけ研磨を続行すればよい。キャリアプレート30の開口率を適切に設定すれば、開口部Hに起因するノイズの影響を十分に無視することができるため、このように研磨初期の振幅から低減した割合を設定することで、ワーク20の目標研磨量を正確に定めることができる。既述のとおり、キャリアプレートの厚みよりもワークを薄く研磨する場合に、開口部Hが設けられていないキャリアプレートに比べて、開口部Hが設けられたキャリアプレートはスラリー供給の点で有利であり、ウェーハ表面のラフネスの改善の観点で特に有利となる。
さらに本発明では、上定盤,下定盤,サンギアおよびインターナルギアのモータ90a,90b,90dおよび90cのトルクを測定し、全てのトルクを用いてワーク20の研磨量を制御してもよい。例えば、これら全てのトルク測定値から得られるトルク成分の振幅の平均値を用いることで測定誤差を低減することにより、ワーク20の研磨量の制御をより高精度に行うことができる。第1および第2の指標についても同様である。これに加えて、駆動機構のトルク成分を用いてワーク20の研磨量を制御してもよい。
また、本発明ではシリコンインゴットをスライスして得られたシリコンウェーハを研磨することができる。もちろん、本発明が対象とするワークはシリコンウェーハに限定されない。例えば、SiCウェーハ、サファイアウェーハ、および化合物半導体ウェーハなど、両面研磨を行う任意のワークが本発明の対象とするワークに含まれる。
また、図3〜8,10および実施例において後述する図11では、ワーク20の形状は円形に図示されているが、キャリアプレート30の中心から離隔した位置にワーク20の中心があれば、ワーク20およびキャリアプレート30が円形である必要はない。例えばワーク20が円形の一部が切り取られた形状や四角形などの多角形でも、開口率が55%以下である限りは、本発明に従う研磨方法を適用できる。
次に、本発明の効果をさらに明確にするため、以下の実施例を挙げるが、本発明は以下の実施例に何ら制限されるものではない。
(実施例1)
前述の図6および図10に示した構成の研磨装置を用いて、試験を行った。研磨に供するワークとして、初期の厚さ790μm、直径300mm、結晶方位(110)、P型のシリコンウェーハを用いた。また、図11(A)に示すように、本実施例で用いたキャリアプレートは、キャリアプレートの外縁を定める第1の周設部と、キャリアプレートの保持孔を囲む第2の周設部と、第1の周設部および第2の周設部を橋設する5つの輻部とから構成され、6つの開口部Hが第1の周設部、第2の周設部および輻部により区画されているステンレス鋼製のプレートを用いた。また、このキャリアプレートの厚さは775μmであり、開口率は55%である。そして、シリコンウェーハの目標厚みを研磨末期の777μmとして両面研磨を行った。また、シリコンウェーハの中心は、キャリアプレートの中心から30mm離隔して位置させた。研磨パッドにはロデール・ニッタ社製不織布suba800を用い、研磨スラリーにはロデール・ニッタ社製スラリーNalco2350を用いた。昇降機により一定圧力でキャリアプレートを上下定盤間で挟持しながら、上定盤および下定盤を互いに逆方向に回転させた。キャリアプレートは、インターナルギア、サンギアおよびキャリアプレートの外周ギアの噛み合わせにより上定盤と同方向に30rpmで回転させて、キャリアプレート内に装填した5枚のシリコンウェーハの表裏面を研磨した。なお、上定盤、下定盤、インターナルギアおよびサンギアは、それぞれ異なるモータにより回転させた。また、トルク成分を測定するために、下定盤のモータ負荷率、すなわちモータ仕様最大容量[A]に対する実使用電流値[A]の比を測定し続けた。このモータ負荷率は無次元単位[A.U.]であり、実使用電流値がモータ仕様最大容量に等しいときを100[A.U.]として表記する。
まず、研磨初期におけるモータ負荷率の平均振幅1.3[A.U.]に対して、モータ負荷率の平均振幅が0.9[A.U.]になったときが、シリコンウェーハの目標厚み777μmとなったときであることを、同種のウェーハに対して研磨を行うことにより確認した。なお、本実施例1において振幅は、1周期における最大値と最小値の差の半分から求まるモータ負荷率を意味する。
次に、研磨の進行にともなうモータ負荷率の振幅の低減傾向および測定誤差を含む振幅のバラツキを確認するために、下定盤を回転させるモータのモータ負荷率を用いて1/3秒ごとに測定し、モータ負荷率の経時変化を確認した。研磨初期から研磨中期にかけての100秒間のモータ負荷率測定値(トルクに相当)を図12(A)に示し、目標厚みに到達する研磨終点が含まれる研磨末期における100秒間のモータ負荷率測定値を図12(B)に示す。
測定したモータ負荷率から、最小二乗法による三角関数への近似法を用いることにより100秒平均での振幅を算出したところ、研磨初期から研磨中期におけるモータ負荷率の平均振幅は1.3[A.U.]であり、この間の振幅は1.3±0.35[A.U.]の範囲であった。また、研磨末期におけるモータ負荷率の平均振幅は0.9[A.U.]であり、この間の振幅は0.9±0.35[A.U.]の範囲であった。
したがって、研磨初期から中期における振幅範囲と、研磨末期における振幅範囲とでは、平均振幅の差が0.4[A.U.]であるため、振幅のばらつき±0.35[A.U.]よりも大きく、両範囲での振幅に有意な差が認められる。
また、同一の研磨条件で5回の研磨(1回あたり5枚のウェーハ研磨を行い、総研磨ウェーハ数は25枚である。)を行い、研磨の終点を目標厚み777μmとして、モータ負荷率からトルク成分を抽出して目標厚みに到達したと判定したときにウェーハの研磨を終えた。この時のウェーハの平均厚みは、目標厚み777μmよりも平均して0.1μm厚い777.1μmであった。目標厚みに対して0.1μmの厚み誤差であり、十分な研磨精度を有していることが確認できた。
(実施例2)
実施例1で用いた開口率55%のキャリアプレートに替えて、図11(B)に示す円形の開口部Hが3つ設けられた開口率0.8%のキャリアプレートを用いた以外は、実施例1と同様にシリコンウェーハの表裏面を研磨した。研磨初期から研磨中期におけるモータ負荷率の平均振幅1.0[A.U.]に対して、モータ負荷率の振幅が0.6[A.U.]になったときが、シリコンウェーハの目標厚み777μm(研磨終点)となったときの振幅値になることを同種のウェーハに対して研磨を行うことにより確認した。
研磨開始後の研磨初期から研磨中期にかけての100秒間のモータ負荷率測定値を図13(A)に示し、目標厚みに到達する研磨終点が含まれる研磨末期における100秒間のモータ負荷率測定値を図13(B)に示す。
研磨初期から研磨中期におけるモータ負荷率の平均振幅は1.0[A.U.]であり、この間の振幅は1.0±0.20[A.U.]の範囲であった。また、研磨末期におけるモータ負荷率の平均振幅は0.6[A.U.]であり、この間の振幅は0.6±0.2[A.U.]の範囲であった。
したがって、研磨初期から研磨中期における振幅範囲と、研磨末期における振幅範囲とでは、平均振幅の差が0.4[A.U.]であるため、振幅のばらつき±0.20[A.U.]よりも大きく、両範囲での振幅に有意な差が認められる。
また、同一の研磨条件で5回の研磨を行い、研磨の終点を目標厚み777μmとして、モータ負荷率からトルク成分を抽出して目標厚みに到達したと判定したときにウェーハの研磨を終えた。この時のウェーハの平均厚みは、目標厚み777μmよりも平均して0.05μm薄い776.95μmであった。目標厚みに対して0.05μmの厚み誤差であり、十分な研磨精度を有していることが確認できた。
(比較例1)
実施例1で用いた開口率55%のキャリアプレートに替えて、図11(C)に示す開口率60%のキャリアプレートを用いた以外は、実施例1と同様にシリコンウェーハの表裏面を研磨した。研磨初期から研磨中期におけるモータ負荷率の平均振幅1.4[A.U.]に対して、モータ負荷率の振幅が1.1[A.U.]になったときが、シリコンウェーハの目標厚み777μm(研磨終点)となったときの振幅値になることを同種のウェーハに対して研磨を行うことにより確認した。
研磨開始後の研磨初期から研磨中期にかけての100秒間のモータ負荷率測定値を図14(A)に示し、目標厚みに到達する研磨終点が含まれる研磨末期における100秒間のモータ負荷率測定値を図14(B)に示す。
研磨初期から中期におけるモータ負荷率の平均振幅は1.4[A.U.]であり、この間の振幅は1.4±0.35[A.U.]の範囲であった。また、研磨末期におけるモータ負荷率の平均振幅は1.1[A.U.]であり、この間の振幅は1.1±0.35[A.U.]の範囲であった。
以上の結果から、研磨初期から研磨中期における振幅範囲と、研磨末期における振幅範囲とでは、平均振幅の差が0.3[A.U.]であるため、振幅のばらつき±0.35[A.U.]よりも小さく、振幅のばらつきの範囲に平均振幅の差が埋もれてしまう場合があることが分かった。
また、実施例1と同様に同一の研磨条件で5回の研磨を行い、研磨の終点を目標厚み777μmとして、モータ負荷率からトルク成分を抽出して研磨を止めた。この時のウェーハの平均厚みは、目標厚み777μmよりも平均して0.4μm厚い777.4μmであった。目標厚みに対して0.4μmの厚み誤差であり、許容可能な研磨精度を超えるものであった。
(参考例)
実施例1で用いた開口率55%のキャリアプレートに替えて、図11(D)に示す開口部を設けていないキャリアプレート(すなわち、開口率0%)を用いた以外は、実施例1と同様にシリコンウェーハの表裏面を研磨した。研磨初期から研磨中期におけるモータ負荷率の平均振幅1.1[A.U.]に対して、モータ負荷率の振幅が0.4[A.U.]になったときが、シリコンウェーハの目標厚み777μm(研磨終点)となったときの振幅値になることを同種のウェーハに対して研磨を行うことにより確認した。
研磨開始後の研磨初期から研磨中期にかけての100秒間のモータ負荷率測定値を図15(A)に示し、目標厚みに到達する研磨終点が含まれる研磨末期における100秒間のモータ負荷率測定値を図15(B)に示す。
研磨初期から研磨中期におけるモータ負荷率の平均振幅は1.1[A.U.]であり、この間の振幅は1.1±0.20[A.U.]の範囲であった。また、研磨末期におけるモータ負荷率の平均振幅は0.3[A.U.]であり、この間の振幅は0.3±0.20[A.U.]の範囲であった。
以上の結果から、研磨初期から研磨中期における振幅範囲と、研磨末期における振幅範囲とでは、平均振幅の差が0.8[A.U.]であるため、振幅のばらつき±0.20[A.U.]よりも十分に大きく、両範囲での振幅に有意な差が認められる。
また、同一の研磨条件で5回の研磨を行い、研磨の終点を目標厚み777μmとして、モータ負荷率からトルク成分を抽出して目標厚みに到達したと判定したときにウェーハの研磨を終えた。この時のウェーハの平均厚みは、目標厚み777μmよりも平均して0.05μm厚い777.05μmであった。目標厚みに対して0.05μmの厚み誤差であり、十分な研磨精度を有していることが確認できた。
(ウェーハ表面のラフネス評価)
さらに、以上の実施例1,2、比較例1および参考例にかかるウェーハ表面のラフネスを、SCHMITT MEASURMENT SYSYTEM,inc.社製TMS3000Wを用いて測定した。各試行例にかかるウェーハの自乗平均面粗さ(Rms)の平均値[Å]を図16に示す。なお、上定盤側のウェーハ面をウェーハ上面側と称し、下定盤側のウェーハ面をウェーハ下面側とする。
図16からも明らかなように、開口部を備えないキャリアプレートを用いた参考例に比べて、実施例1,2および比較例1にかかるウェーハでは、ウェーハ上面とウェーハ下面へのスラリー供給の不均衡を解消することができる。実施例1,2および比較例1にかかるウェーハでは、ウェーハ下面のRmsを改善できることが確認できた。
さらに、参考例と実施例1,2および比較例1とを比べると、開口部の設けられたキャリアプレートであっても、キャリアプレートの開口率を適切に制限することにより、参考例と同様に研磨精度を十分に高めることができることがわかった。
本発明のワークの研磨方法およびワークの研磨装置によれば、上定盤および下定盤の中心とワークの中心との距離が周期的に変化することに起因して周期的に変化する定盤を回転させるためのトルク成分を捉えることができ、この成分の振幅に基づいてワークの研磨量をより高精度に制御することが可能となった。
1 研磨装置
20 ワーク
30 キャリアプレート
40 保持孔
50a 上定盤
50b 下定盤
60a 研磨パッド
60b 研磨パッド
70 サンギア
80 インターナルギア
90a モータ
90b モータ
90c モータ
90d モータ
110 測定部
120 制御部
H 開口部

Claims (7)

  1. キャリアプレートに設けられ、その中心から離間した位置に中心を有する保持孔に保持されたワークを、研磨パッドがそれぞれ設けられた上定盤および下定盤で挟み、前記キャリアプレートを駆動機構により回転させ、かつ、前記上定盤および下定盤を回転させることにより、前記キャリアプレートの回転ごとに前記上定盤および下定盤の中心と前記ワークの中心との距離が周期的に変化するとともに、前記ワークの表裏面を前記研磨パッドにより同時に研磨するワークの研磨方法であって、
    前記駆動機構、前記上定盤,および下定盤のトルクのうち、少なくとも一つのトルクを測定し、
    前記距離の周期的な変化に起因するトルク成分の振幅、前記キャリアプレートが特定の回転角をとる時点での前記トルク成分、または、前記キャリアプレートが異なる特定の2つの回転角をとる時点での前記トルク成分の差に基づいて、前記ワークの研磨量を制御し、
    前記キャリアプレートには前記保持孔以外の部分に開口部が設けられ、前記キャリアプレートの開口率が55%以下であることを特徴とするワークの研磨方法。
  2. 前記キャリアプレートの開口率が0.8%以上である請求項1に記載のワークの研磨方法。
  3. 前記トルク成分の振幅がなくなったとき、前記キャリアプレートが特定の回転角をとる時点での前記トルク成分の変化がなくなったとき、または、前記キャリアプレートが異なる特定の2つの回転角をとる時点での前記トルク成分の差がなくなったとき、前記ワークの研磨を終了する請求項1または2に記載のワークの研磨方法。
  4. 前記ワークはシリコンインゴットをスライスして得られたシリコンウェーハである請求項1〜3のいずれか1項に記載のワークの研磨方法。
  5. キャリアプレートに設けられ、その中心から離間した位置に中心を有する保持孔に保持されたワークを、研磨パッドがそれぞれ設けられた上定盤および下定盤で挟み、前記キャリアプレートを駆動機構により回転させ、かつ、前記上定盤および下定盤を回転させることにより、前記キャリアプレートの回転ごとに前記上定盤および下定盤の中心と前記ワークの中心との距離が周期的に変化するとともに、前記ワークの表裏面を前記研磨パッドにより同時に研磨するワークの研磨方法であって、
    前記駆動機構のモータの電流値、ならびに前記上定盤,および下定盤の少なくとも一方を回転させるモータの電流値のうち、少なくとも一つの電流値を測定し、
    前記距離の周期的な変化に起因する電流値成分の振幅、前記キャリアプレートが特定の回転角をとる時点での前記電流値成分、または、前記キャリアプレートが異なる特定の2つの回転角をとる時点での前記電流値成分の差に基づいて、前記ワークの研磨量を制御し、
    前記キャリアプレートには前記保持孔以外の部分に開口部が設けられ、前記キャリアプレートの開口率が55%以下であることを特徴とするワークの研磨方法。
  6. キャリアプレートと、
    該キャリアプレートに設けられ、その中心から離間した位置に中心を有する保持孔と、
    該保持孔に保持されたワークを挟み込み、研磨パッドがそれぞれ設けられた上定盤および下定盤と、
    前記キャリアプレートを回転させる駆動機構、ならびに、前記上定盤および下定盤をそれぞれ回転させる一対のモータと、
    を有し、前記キャリアプレートの回転ごとに前記上定盤および下定盤の中心と前記ワークの中心との距離が周期的に変化するとともに、前記ワークの表裏面を前記研磨パッドにより同時に研磨するワークの研磨装置であって、
    前記駆動機構、前記上定盤および下定盤のトルクのうち、少なくとも一つのトルクを測定する測定部と、
    前記距離の周期的な変化に起因するトルク成分の振幅、前記キャリアプレートが特定の回転角をとる時点での前記トルク成分、または、前記キャリアプレートが異なる特定の2つの回転角をとる時点での前記トルク成分の差に基づいて、前記ワークの研磨量を制御する制御部と、
    を有し、前記キャリアプレートには前記保持孔以外の部分に開口部が設けられ、前記キャリアプレートの開口率が55%以下であることを特徴とするワークの研磨装置。
  7. キャリアプレートと、
    該キャリアプレートに設けられ、その中心から離間した位置に中心を有する保持孔と、
    該保持孔に保持されたワークを挟み込み、研磨パッドがそれぞれ設けられた上定盤および下定盤と、
    前記キャリアプレートを回転させる駆動機構、ならびに、前記上定盤および下定盤をそれぞれ回転させる一対のモータと、
    を有し、前記キャリアプレートの回転ごとに前記上定盤および下定盤の中心と前記ワークの中心との距離が周期的に変化するとともに、前記ワークの表裏面を前記研磨パッドにより同時に研磨するワークの研磨装置であって、
    前記駆動機構のモータの電流値、ならびに前記上定盤および下定盤の少なくとも一方を回転させる前記一対のモータの電流値のうち、少なくとも一つの電流値を測定する測定部と、
    前記距離の周期的な変化に起因する電流値成分の振幅、前記キャリアプレートが特定の回転角をとる時点での前記電流値成分、または、前記キャリアプレートが異なる特定の2つの回転角をとる時点での前記電流値成分の差に基づいて、前記ワークの研磨量を制御する制御部と、
    を有し、前記キャリアプレートには前記保持孔以外の部分に開口部が設けられ、前記キャリアプレートの開口率が55%以下であることを特徴とするワークの研磨装置。
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