JP5507799B2 - 半導体ウェーハ研磨装置および研磨方法 - Google Patents

半導体ウェーハ研磨装置および研磨方法 Download PDF

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Description

本発明は、半導体ウェーハ研磨装置および研磨方法に係り、特に、上下の定盤間でキャリアを用いてウェーハの両面を同時研磨するウェーハの研磨装置に用いて好適な技術に関し、詳しくはその研磨装置に用いられるキャリアのホール中心を通る円と単一ワークの面積比に関するものである。
シリコン等からなる半導体ウェーハ製造時におけるウェーハの両面同時研磨において、ワーク(半導体ウェーハ)を保持するキャリアに挿入するワークの枚数は、従来1枚から多くて10枚程度にて研磨を行うものが一般的である。そのワーク枚数については装置サイズ、ワーク直径等から生産性を加味したもの、またはワークの軌道、砥液の行き渡りを考慮した仕様等さまざまなものが存在する。
このような半導体ウェーハの両面研磨装置としては遊星歯車方式のものが使用される。(特許文献1の従来技術)
特開2002−254299号公報 特開2005−252000号公報
この研磨装置を用いた場合、キャリアの自転もしくは揺動などによりウェーハを移動させると圧力がウェーハ周縁部に集中し、ウェーハが弾性体の研磨布に潜り込む形となり外周部の研磨を促進させ、結果外周ダレ(周縁部ダレ)を発生させてしまい、高平坦度のウェーハを得ることが出来なかった。
また、それら外周ダレの対策として、キャリアデザインによる平坦度改善を狙ったものとしては、その厚みを高精度にコントロールしワークの最終厚みにキャリアの厚みを近づけ、ワーク外周部への応力をキャリアにも分散させ、平坦なワークを得る技術(定寸研磨)が特許文献1、に、またその技術における振動検知技術として特許文献2が提案されている。
しかし、これらの特許文献に記載された手法は、先ずキャリアの厚みをワークの上がり厚みに制御する必要があること、また、キャリアも同時に研磨されることによるキャリアの短命化等の問題、および、これに伴って発生する研磨ウェーハの製造コストが増大していまうという懸念がある。
さらに、研磨処理行程の後半においては、定盤圧力をキャリアも受けてしまうためワークに圧力がかからず研磨レート(生産性)の低下が避けられないことや、あくまでキャリアの厚みまで研磨する必要があるため、もしもその前で研磨を止めてしまうと上記特許文献に記載される所定の効果が得られないことから、研磨の終点の正確な把握が必要になる等、プロセス工程管理技術的にも複雑になる可能性があるという問題があった。
また、上述したキャリア短寿命化、研磨終点把握の不確実性を解決したとしても、依然として、ウェーハ周辺ダレの発生が防止できないという問題があった。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、以下の目的を達成しようとするものである。
1.簡単かつ確に所定量の研磨を行うことができるウェーハ研磨方法を提供する 。
2.研磨レートの低減を防止し、製造コストの増大を防止する。
3.キャリアの短寿命化を防止する。
4.周縁部でのダレ発生を防止し、高平坦度のウェーハを製造可能とする。
5.平坦度低下等を回避する。
本願発明者らは、ワークである半導体ウェーハと該半導体ウェーハを収納しているキャリアにかかる圧力との関係について種々検討した結果、キャリアにおけるホール中心を通る円半径としてホール間隔を規定する円半径(PCD)、および/または、ワーク間距離を所定の範囲に設定したキャリアを用いて研磨することにより、定盤からの圧力をウェーハ面内で均一に分散でき、生産性を低下させずにかつキャリアの短命化を発生させることなく上記問題点を解決できることを見いだした。
本発明の半導体ウェーハ研磨装置は、半導体ウェーハの両面研磨装置であって、上下一対の回転定盤と、回転定盤間の回転中心部に設けられた太陽歯車と、回転定盤間の外周部に設けられた環状の内歯歯車と、前記上下の回転定盤間に設けられ前記太陽歯車及び前記内歯歯車にそれぞれ噛み合う遊星歯車となるキャリアと、を備え、
前記キャリアには被処理ウェーハ収容孔となるホールが3カ所設けられ、
前記複数のホールはその中心が同一の円周上に位置するとともに、前記ホール中心を通る円が前記キャリアと同心状になるよう設けられて、
この前記複数のホール中心を通る円と単一の前記被処理ウェーハとの面積比が、1.33以上1.44以下とされてなることにより上記課題を解決した。
また、本発明の半導体ウェーハ研磨方法は、複数の被処理ウェーハをキャリアに保持して上下の回転定盤間で回転させることにより、前記半導体ウェーハの両面を同時に研磨するウェーハ研磨方法において、
前記キャリアにおける前記ウェーハ保持位置が、3枚とされる前記ウェーハの中心を同一の円周上に位置するとともに、前記ウェーハ中心を通る円が前記キャリアと同心状になるよう位置し、
この前記複数のウェーハ中心を通る円と単一の前記ウェーハとの面積比を、1.33以上1.44以下となるよう設定することにより上記課題を解決した。

本発明の半導体ウェーハ研磨装置は、半導体ウェーハの両面研磨装置であって、上下一対の回転定盤と、回転定盤間の回転中心部に設けられた太陽歯車と、回転定盤間の外周部に設けられた環状の内歯歯車と、前記上下の回転定盤間に設けられ前記太陽歯車及び前記内歯歯車にそれぞれ噛み合う遊星歯車となるキャリアと、を備え、
前記キャリアには被処理ウェーハ収容孔となるホールが複数設けられ、
前記複数のホールはその中心が同一の円周上に位置するとともに、
この前記複数のホール中心を通る円と単一の前記被処理ウェーハとの面積比が、1.33以上2.0未満とされてなることにより、両面研磨される半導体ウェーハ(ワーク)間の距離を減少してワークどうしを接近させることで、ワーク周縁部でのダレ発生を低減することが可能となる。
本発明によれば、研磨中のワークによるキャリアの変形等の影響を排除した状態でワーク間の距離を小さくすることによって、隣り合うホールどうしの最近接位置付近で発生する定盤表面のパッド(研磨布)からワークへの研磨圧力集中を低減できるからであると考えられる。
これは、研磨処理中におけるワークとキャリアとの厚みの差から、可撓性のある定盤表面のパッドがワークとワークとの間位置においてワーク平面位置における高さ(厚み方向位置)よりもキャリア側へ突出するように変形する状態となり、このため、ワーク周縁部近傍においてパッドからの圧力がワーク周縁部に集中して、ワーク周縁部での研磨量が大きくなりうるが、本願発明のように、ワーク間の距離(ホール間の距離)を小さくすることによって、となりあうワークどうしの間付近でのパッドの変形量が低減でき、このため、ワーク周縁部付近でワーク周縁部における圧力集中が緩和され、結果的に、ワーク周縁部におけるダレ発生を低減することが可能になると考えられる。
これにより、簡単かつ確に所定量の研磨を行うことができるとともに、研磨の終点の把握を容易にでき、かつ、研磨行程後半でも定盤からキャリアへの圧力を低減してワークへの研磨圧力低減を防止して作業時間・研磨効率の低減を防止できるとともに、キャリアが研磨されることを低減してキャリアの短寿命化を防止でき、また、ダレ発生防止により平坦度低下等を回避して、高平坦度のウェーハを製造可能とすることができる。
本発明において、前記複数のホール中心を通る円と、単一の前記被処理ウェーハとの面積比が、1.33以上1.5以下とされてなることにより、両面研磨される半導体ウェーハ(ワーク)間の距離を減少してワークどうしを接近させることで、ワーク周縁部でのダレ発生を低減することが可能となる。
これは、詳細は不明であるが、研磨中のワークによるキャリアの変形等の影響を排除した状態で複数の各ワークをあたかも一枚のワークとして処理するように研磨している状態に近いのではないかと予想される。つまり、ワークどうしの距離が大きい場合には、ワークが1枚ずつ個別に研磨したのに近い状態となり、可撓性のある定盤表面のパッドがワークとキャリアとの厚みの差から変形し、それぞれのワーク周縁部全周においてパッドからの圧力がワーク周縁部に集中して、ワーク周縁部での研磨状態が大きくなる。
これに対して、本願発明のように、ワーク間の距離を小さくすることによって、複数のワークどうしがあたかも一枚のワーク複合体であるかのように疑似的にみなせるようになり、そのワーク複合体の周縁部付近では、ダレ等を引き起こすパッド表面の状態(圧力集中)が発生したとしても、複数のワークであるワーク複合体周縁部のみでの発生とまる。したがって、一枚のワーク全周にわたって圧力集中が発生している場合に比べて、本願発明においては、相対的に一枚のワーク周縁部における圧力集中の発生量を削減することができ、結果的に、各ワーク周縁部におけるダレ発生を低減することが可能になると考えられる。
本発明の前記ホール中心を通る円が前記キャリアと同心状になるよう前記ホールが設けられてなることにより、複数枚のウェーハを研磨処理する際に、それぞれのウェーハの処理量が均一な状態で研磨することが可能となる。
また、本発明は、前記キャリアには前記ホールが3カ所設けられてなることにより、上記のように周辺ダレを低減可能な研磨処理をおこなうことの可能な研磨装置を提供することが可能となる。
また、本発明の半導体ウェーハ研磨方法は、複数の被処理ウェーハをキャリアに保持して上下の回転定盤間で回転させることにより、前記半導体ウェーハの両面を同時に研磨するウェーハ研磨方法において、
前記キャリアにおける前記ウェーハ保持位置が、前記複数のウェーハの中心を同一の円周上に位置するとともに、
この前記複数のウェーハ中心を通る円と単一の前記ウェーハとの面積比を、1.33以上2.0未満となるよう設定することにより、両面研磨される半導体ウェーハ(ワーク)間の距離を減少してワークどうしを接近させることで、ワーク周縁部でのダレ発生を低減することが可能となる。
本発明は、研磨中のワークによるキャリアの変形等の影響を排除した状態でワーク間の距離を小さくすることによって、隣り合うホールどうしの最近接位置付近で発生する定盤表面のパッドからワークへの研磨圧力集中を低減できるからであると考えられる。
これは、研磨処理中におけるワークとキャリアとの厚みの差から、可撓性のある定盤表面のパッドがワークとワークとの間位置においてワーク平面位置における高さ(厚み方向位置)よりもキャリア側へ突出するように変形する状態となり、このため、ワーク周縁部近傍においてパッドからの圧力がワーク周縁部に集中して、ワーク周縁部での研磨量が大きくなりうるが、ワーク間の距離を小さくすることによって、となりあうワークどうしの間付近でのパッドの変形量が低減できる。
このため、ワーク周縁部付近における圧力集中が緩和され、結果的に、ワーク周縁部におけるダレ発生を低減することが可能になると考えられる。これにより、簡単かつ確に所定量の研磨を行うことができるとともに、研磨の終点の把握を容易にでき、かつ、研磨行程後半でも定盤からキャリアへの圧力を低減してワークへの研磨圧力低減を防止して作業時間・研磨効率の低減を防止できるとともに、キャリアが研磨されることを低減してキャリアの短寿命化を防止でき、また、ダレ発生防止により平坦度低下等を回避して、高平坦度のウェーハを製造可能とすることができる。
本発明においては、前記複数のウェーハ中心を通る円と、単一の前記被処理ウェーハとの面積比を、1.33以上1.5以下となるよう設定することにより、両面研磨される半導体ウェーハ(ワーク)間の距離を減少してワークどうしを接近させることで、ワーク周縁部でのダレ発生を低減することが可能となる。
これは、詳細は不明であるが、研磨中のワークによるキャリアの変形等の影響を排除した状態で複数の各ワークをあたかも一枚のワークとして処理するように研磨している状態に近いのではないかと予想される。つまり、ワークどうしの距離が大きい場合にはワークが1枚ずつ個別に研磨したのに近い状態となり、可撓性のある定盤表面のパッドがワークとキャリアとの厚みの差から、ワーク周縁部近傍においてパッドからの圧力がワーク周縁部に集中して、ワーク周縁部での研磨状態が大きくなる。
これに対して、本願発明では、ワーク間の距離を小さくすることによって、複数のワークどうしがあたかも一枚のワーク複合体であるかのように疑似的にみなせるようになる。このため、このようなワーク複合体の周縁部付近で、ダレ等を引き起こすパッド表面の状態(圧力集中)が発生したとしても、複数のワークであるワーク複合体の周縁部のみでの圧力集中発生となっていると考えられる。したがって、単一のワークでみた場合、本願発明においては、ウェーハ周縁全長に対してその一部しか圧力集中が発生しないことになる。このため、相対的に一枚のワーク周縁部における圧力集中が緩和され、結果的に、各ワーク周縁部におけるダレ発生を低減することが可能になると考えられる。
さらに、前記ウェーハ中心を通る円が前記キャリアと同心状になるよう前記ウェーハを位置することにより、キャリア中心に対して回転した対称な状態としてウェーハを位置して処理をおこなえるため、複数枚のウェーハを処理する際に、それぞれのウェーハにおける処理量が等しくなるように処理することが可能となる。
また、前記キャリアが前記ウェーハを3枚保持してなることにより、上記のように周辺ダレを低減可能な研磨処理をおこなうことの可能な研磨方法を提供することが可能となる。
本発明によれば、前記キャリアにおける前記ウェーハ保持位置が、前記複数のウェーハの中心を同一の円周上に位置するとともに、この前記複数のウェーハ中心を通る円と単一の前記ウェーハとの面積比を、1.33以上2.0未満となるよう設定することにより、ウェーハ周縁部におけるダレ発生を低減することが可能になる。同時に、本発明では、簡単かつ確に所定量の研磨を行うことができるとともに、研磨の終点の把握を容易にできる。また、本発明では、研磨行程後半でも定盤からキャリアへの圧力を低減してウェーハへの研磨圧力が低減してしまうことを防止して、作業時間・研磨効率の低下を防止できる。さらに、本発明では、キャリアが研磨されることを低減してキャリアの短寿命化を防止できる。また、本発明では、ダレ発生を防止することにより平坦度低下等を回避して、高平坦度のウェーハを製造可能とすることができるという効果を奏することが可能である。
以下、本発明に係る半導体ウェーハ研磨装置および研磨方法の一実施形態を、図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態における半導体ウェーハ研磨装置を説明するための正面図であり、図2は図1におけるA−A線矢視平面図である。
本実施形態における半導体ウェーハ研磨装置は、図1,図2に示すように、水平に支持された環状の下定盤(回転定盤)1と、下定盤1に上方から対向する環状の上定盤(回転定盤)2と、環状の下定盤1の内側に配置された太陽歯車3と、下定盤1の外側に配置されたリング状の内歯歯車4とを備えている。
下定盤1は、モータ11により回転駆動される。上定盤2は、シリンダ5にジョイント6を介して吊り下げられ、下定盤1を駆動するモータ11とは別のモータにより逆方向に回転駆動される。また、下定盤1との間に研磨液を供給するためのタンク7を含む研磨液供給系統を装備している。太陽歯車3及び内歯歯車4も、定盤を駆動するモータとは別のモータ12により独立に回転駆動される。
下定盤1及び上定盤2の対向面には、不織布にウレタン樹脂を含浸させたパッド(研磨布)15,25、或いは発泡ウレタン等からなるパッド(研磨布)15,25が貼付されている。
下定盤1上には、複数のキャリア8が太陽歯車3を取り囲むようにセットされる。セットされた各キャリア8は、内側の太陽歯車3及び外側の内歯歯車4にそれぞれ噛み合う。各キャリア8には、半導体ウェーハ(ワーク)10を収容するホール9が偏心して設けられている。そして、各キャリア8の厚みは、ウェーハ10の最終仕上がり厚みの目標値と同一か、これより僅かに小さく設定されている。
ウェーハ10の研磨を行うには、上定盤2を上昇させた状態で、下定盤1上に複数のキャリア8をセットし、各キャリア8のホール9にウェーハ10をセットする。上定盤2を下降させ、各ウェーハ10に所定の加圧力を付加する。この状態で、下定盤1と上定盤2の間に研磨液を供給しながら、下定盤1、上定盤2、太陽歯車3及び内歯歯車4を所定の方向に所定の速度で回転させる。
これにより、下定盤1と上定盤2の間で複数のキャリア8が自転しながら太陽歯車3の周囲を公転するいわゆる遊星運動をおこなう。各キャリア8に保持されたウェーハ10は、研磨液中で上下の研磨布と摺接し、上下両面が同時に研磨される。研磨条件は、ウェーハ10の両面が均等にかつ複数のウェーハ10が均等に研磨されるように設定される。
研磨中、下定盤1を駆動するモータ11のトルク、或いは上定盤2を駆動するモータのトルクが監視される。そして、そのトルクが安定値から、予め設定した比率、例えば10%低下した時点で、上定盤2を上昇させて研磨を終了する。これにより、ウェーハ10の最終仕上がり厚さは、研磨前キャリア厚みより僅かに薄いか同一の厚みに高精度かつ安定的に管理される。
各キャリア8の材質としては、定盤に貼り付けられた研磨布との摩擦で劣化するので、耐磨耗性が高く研磨布との摩擦係数が小さい材質で、且つpH8〜12のアルカリ研磨液中での耐薬品性が高いものが好ましい。このような条件を満足するキャリア材としては、ステンレス鋼、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド等の樹脂にガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維等の強化繊維を複合したFRPを挙げることができる。またキャリア8はウェーハ10保持のために使用することからあまり強度を落とすことはできない。
図3は、本実施形態における半導体ウェーハ研磨方法およびキャリアにおけるホール配置を説明するための平面図である。
キャリア8には、図3に示すように複数のホール9が設けられ、本実施形態では3カ所とされている。
本実施形態のキャリア8では、3つのホール9はその中心C9が、キャリア8と同心状である円周P上に位置するとともに、それぞれ円Pの中心(キャリア8中心の中心)CPに対して回転点対称であるように、円P上で等間隔に配置されている。
また、ホール9の大きさは、このホール9中心C9を通る円Pとウェーハ10とほぼ等しいホール9との面積比が、1.33以上2.0未満とされ、より好ましくは、1.33以上1.5以下とされている。
つまり、円Pの半径Rとホール9の半径rとが、

1.33…<(R/r) ≦1.5

となるように設定されている。
なお、この面積比(半径比自乗)の規定範囲の下限は、1.3333…以上であればよく、1.334以上でもかまわない。
キャリア8におけるホール9中心C9を通る円Pとホール9との面積比が上記の範囲以下であると、キャリア8にホール9を2つしか設けることができず、同一キャリア8で処理したウェーハ10の処理が均等にならない上、ウェーハ10のダレ防止に効果を奏さないため好ましくない。また、この面積比の上限を2以上とした場合で、キャリア8に3カ所のホール9を設けた際には、ウェーハ10間の距離が長くなりすぎ、ウェーハ10のダレ防止に効果を奏さないため好ましくない。また、面積比の上限を2以上とした場合で、キャリア8に4カ所以上のホール9を設けた際には、圧力集中の分散が充分なされないため、ウェーハ10のダレ防止に効果を奏さないため好ましくない。また、面積比の上限が1.5以上2未満とした場合にダレ防止を呈することは可能であるが、製品ウェーハとして十分な平坦度を得るためには1.5以下とすることがより好ましい。
なお、ウェーハ10とホール9との大きさは、ほぼ同一とされ、ウェーハ10がφ200mmの場合にホール9径は201mm、ウェーハ10がφ300mmの場合にホール9径は302mmとされる。
本実施形態においては、上記のように、ホール9の形成されたキャリア8を用いてウェーハ10を両面研磨することで、ウェーハ10における周縁部ダレの発生を防止して、高平坦度なポリッシュドウェーハを製造することが可能となる。
図4は本実施形態における研磨状態を示す模式断面図である。
従来の技術では、ウェーハ10よりも薄いキャリア8を使用した研磨行程において、図4(a)で符号Aで示すウェーハ10の周縁部にパッド15,25からる圧力が集中して結果的にウェーハ10に周縁部ダレを発生していたものである。また、特許文献1に記載した技術では、図4(b)に示すように、キャリア8の厚み寸法を大きくすることによって、ウェーハ10周縁部に集中していた圧力をウェーハ10およびキャリア8付近へ分散させる手法を採用している。
これに対し、本実施形態では、キャリア8におけるホール9の平面配置を近接させて、図3,図4(c)に示すように、ウェーハ10配置をキャリア8の中心へ集中させることによって、図4(c)に符号Bで示すように接近した隣接のウェーハ10へパッド15,25からの研磨圧力を分散させるものである。これにより、研磨レート低下による生産性悪化やキャリアの厚み制御等従来技術のデメリットは発生しない状態で、ウェーハ10周縁部でのダレ発生を低減することが可能となる。
これは、研磨中のウェーハ10によるキャリア8の変形等の影響を排除した状態でウェーハ10間の距離を小さくしたことに起因すると考えられる。これによって、本実施形態では、隣り合うウェーハ10どうしの最近接位置付近で発生する定盤1,2表面のパッド15,25からウェーハ10への研磨圧力集中を低減できるものである。
研磨処理中においては、ウェーハ10とウェーハ10との間位置において、ウェーハ10とキャリア8との厚みの差から、可撓性のある定盤表面のパッド15,25がウェーハ10平面位置における高さ(厚み方向位置)よりもキャリア8側へ突出するように変形する状態となる。このため、ウェーハ10周縁部近傍においてパッド15,25からの圧力がウェーハ10周縁部に集中して、ウェーハ10周縁部での研磨量が大きくなりうる。
本実施形態では、図4(c)に示すように、ウェーハ10間の距離(ホール9間の距離)を小さくすることによって、となりあうウェーハ10どうしの間付近でのパッド15,25の変形量が低減できる。このため、本実施形態では、ウェーハ10周縁部付近でウェーハ10周縁部における圧力集中が緩和される。その結果、ウェーハ10周縁部におけるダレ発生を低減することが可能になると考えられる。
これにより、本実施形態では、簡単かつ確に所定量の研磨を行うことができるとともに、研磨の終点の把握を容易にでき、かつ、研磨行程後半でも定盤からキャリア8への圧力を低減してウェーハ10への研磨圧力低減を防止して作業時間・研磨効率の低減を防止できるとともに、キャリア8が研磨されることを低減してキャリア8の短寿命化を防止でき、また、ダレ発生防止により平坦度低下等を回避して、高平坦度のウェーハ10を製造可能とすることができる。
また、研磨処理中においては、ウェーハ10周縁部であるウェーハ10とキャリア8との境界付近において、研磨処理中におけるウェーハ10とキャリア8との厚みの差から、可撓性のある定盤表面のパッド15,25がウェーハ10周縁部においてウェーハ10表面位置における高さ(厚み方向位置)よりもキャリア8側へ突出するように変形する。このため、ウェーハ10周縁部の全長において、パッド15,25からの圧力がウェーハ10周縁部近傍に集中して、ウェーハ10周縁ダレが発生する可能性がある。
しかし、本実施形態によれば、両面研磨される半導体ウェーハ10間の距離を減少してウェーハ10どうしを接近させることで、1つのキャリア8において、3カ所のホール9内に配置された各ウェーハ10をあたかも一枚のウェーハ10のように研磨する状態に近づけることができる。このため、本実施形態では、1枚のウェーハ10の周縁全長に対して、圧力集中の起こる長さを部分的にすること、つまり、可撓性のある定盤1,2表面のパッド15,25がウェーハ10とキャリア8との厚みの差から、パッド15,25からの圧力がウェーハ10周縁部に集中して、ウェーハ10周縁部での研磨状態が大きくなる部分を減少することが可能となる。これにより、研磨終了時における1枚のウェーハ10に対する周縁部全周への研磨圧力集中を緩和することが可能となり、各ウェーハ10周縁部におけるダレ発生を低減することが可能になると考えられる。
なお、本実施形態においては、キャリア8が3枚の構成としたが、他の枚数でもよく、また、これ以外にも、各キャリア8内でのホール9またはウェーハ10の配置が上述した構成であれば、研磨装置の各構成はどのようなものでも適応可能である。
また、ウェーハ10は、シリコンウェーハやそれ以外の半導体からなるものでよく、また、φ200mm、φ300mm、その他、φ450mm等どのような口径のウェーハにも適応可能である。
以下、本発明の実施例について説明する。
上記の実施形態のように構成された研磨装置および円Pとホール9との面積比の異なるキャリアを用意し、それぞれのキャリアによって、半導体ウェーハ(シリコンウェーハ)10の研磨をおこない、研磨後の平坦度を測定した。
研磨条件等の諸元を以下に示す。
研磨ウェーハ:200mmシリコンウェーハ
研磨装置:Speed Fam 社製20B両面研磨装置
研磨布:ロデール・ニッタ製発泡ウレタン研磨布MHN15A
研磨液:ロデール・ニッタ製nalco2350 20倍希釈
研磨圧:200g/cm
キャリア:ステンレス鋼製
研磨枚数:3ホールキャリア5枚使用(15枚バッチ)
円Pとホール9との面積比;138%、144%,150%、163%
研磨後ADE(静電容量型表面平坦度測定器)にてフラットネス(TTV;Total Thickness Variation (μm))を測定。
これらの結果を図5,図6に示す。
図5は、本発明の実施例における面積比とフラットネス(TTV(μm))との関係を示すグラフであり、図6は、本発明の実施例における各面積比におけるウェーハ面凹凸を測定した結果を示す図である。
これらの結果から、上記の面積比増加にともなって、図6に示す見た目のウェハ外周のダレ、図5に示すTTV値が増加していることがわかる。つまり、面積比が増大すると外周ダレ抑制の効果が少なくなり、前記面積比は小さいほど外周ダレ抑制に効果があるが、図6(b)と図6(c)との結果を比較すると、面積比が150%以下であることが望ましいことがわかる。
図1は、本発明に係る半導体ウェーハ研磨装置の一実施形態を説明するための正面図であり、 図2は、図1におけるA−A線矢視平面図である。 図3は、本発明に係る半導体ウェーハ研磨方法の一実施形態およびキャリアにおけるホール配置を説明するための平面図である。 図4は、本発明に係る半導体ウェーハ研磨方法の一実施形態における研磨状態を示す模式断面図である。 図5は、本発明の実施例における面積比とフラットネス(TTV)との関係を示すグラフであり、 図6は、本発明の実施例における各面積比におけるウェーハ面凹凸を測定した結果を示す図である。
符号の説明
1…下定盤
2…上定盤
3…太陽歯車
4…内歯歯車
8…キャリア
9…ホール
10…半導体ウェーハ(ウェーハ)
P…円(円周)
C9,CP…中心

Claims (2)

  1. 半導体ウェーハの両面研磨装置であって、上下一対の回転定盤と、回転定盤間の回転中心部に設けられた太陽歯車と、回転定盤間の外周部に設けられた環状の内歯歯車と、前記上下の回転定盤間に設けられ前記太陽歯車及び前記内歯歯車にそれぞれ噛み合う遊星歯車となるキャリアと、を備え、
    前記キャリアには被処理ウェーハ収容孔となるホールが3カ所設けられ、
    前記複数のホールはその中心が同一の円周上に位置するとともに、前記ホール中心を通る円が前記キャリアと同心状になるよう設けられて、
    この前記複数のホール中心を通る円と単一の前記被処理ウェーハとの面積比が、1.33以上1.44以下とされてなることを特徴とする半導体ウェーハ研磨装置。
  2. 複数の被処理ウェーハをキャリアに保持して上下の回転定盤間で回転させることにより、前記半導体ウェーハの両面を同時に研磨するウェーハ研磨方法において、
    前記キャリアにおける前記ウェーハ保持位置が、3枚とされる前記ウェーハの中心を同一の円周上に位置するとともに、前記ウェーハ中心を通る円が前記キャリアと同心状になるよう位置し、
    この前記複数のウェーハ中心を通る円と単一の前記ウェーハとの面積比を、1.33以上1.44以下となるよう設定することを特徴とする半導体ウェーハ研磨方法。
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