JP5282967B2 - 合成樹脂製成形品用ラベル - Google Patents
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Description
図6は従来より使用されているタックラベルの代表的な層構成を示す断面図であり、基材フィルム12の表面に印刷層13を形成すると共にその上に保護層16を形成し、裏面には粘着層14を形成し剥離紙15を貼り合わせたものである。
また、より効率的にリサイクルできるようにするため、各家庭で使用済みボトルからタックラベルを大きな力を必要とせずに簡単に手で剥がせるように、図6に示されるように、ボトルへの接着がラベル全面ではなく、部分的となるようにマスキング層17を設ける場合が多い。
また、マスキング層の積層もコスト高の要因である。
合成樹脂製成形品用ラベルにおいて、
基材フィルムと、基材フィルムの裏面に所定の文字等を印刷して形成した印刷層と、基材フィルムの裏面側に、印刷層に重ねて紫外線(以下、UVと略記する。)硬化型の粘着剤成分を含むインクによりドット状のパターンを印刷すると共に紫外線照射により硬化させて形成した粘着層と、を積層して成る、と云うものである。
そして上記構成によれば、ラベルを、原紙の製造工程と、マスキング層の積層、印刷及び打抜きのための工程を別工程とすることなく、次の(1)〜(4)に記載した工程に沿って、一貫ラインで、低コストで製造することが可能となる。
(1)印刷機により基材フィルムの裏面に印刷層を形成する。
(2)同じ印刷機により、基材フィルムの裏面側にUV硬化型の粘着剤成分を含むインクを所定のパターンで部分的に印刷する。
(3)透明性を有する剥離紙を粘着層に貼り合わせ、UV照射によりUV硬化型の粘着剤成分を含むインクを硬化させて粘着層をドットパターンで部分的に形成する。
(4)所定のラベル形状に打抜き加工し、ラベル部以外の不要な基材フィルムを巻き取りながら除去し、必要なラベル部の残った剥離紙を巻き取り、ロール状のタックラベルとする。
また、印刷層を基材フィルムの裏面に形成するケースでは、粘着層はこの印刷層に裏面側から重ねるように形成される。
また、粘着層の形成パターンはラベルの成形品への貼着固定性と、使用後の手による易剥離性を考慮して適宜決めることができるものである。
また、粘着剤成分を含むインクへのUVの照射量により上記、貼着固定性と易剥離性のバランスを調整することが可能である。
また、印刷方式としては、目的に応じてフレキソ印刷、凸版輪転印刷、オフセット印刷、スクリーン印刷等、様々な印刷方式で実施することができる。
また、周縁部に配設する粘着層の幅や、ドットの大きさと数等を適宜設定することにより、ラベルの成形品への貼着固定性と、使用後の手による易剥離性バランスを調整することができる。
勿論、ラベルによる加飾態様により、基材フィルムを合成紙等による不透明なものとして、印刷層を表面に形成し、さらには印刷層をニスコート層で被覆保護するような構成とすることもできる。
ここで、粘着層に熱水若しくは熱アルカリ水溶液に可溶性を付与する手段の一例とし、インクを構成する粘着剤成分にエステル系やアミド系の非イオン性界面活性剤を配合する、粘着剤成分の分子内に酸性基を有し、かつ不飽和二重結合を有するポリカルボン酸エステルを配合する、発泡剤を配合する等の手段がある。
すなわち、本発明の主たる構成を有するラベルの特徴は、印刷により、UV硬化型の粘着剤成分を含むインクをドットパターンに部分的に形成した後、UV照射をして粘着層を形成する点にあり、
粘着層をドットパターンに部分的に形成することができ、マスキング層を積層する必要がなく、ラベルを一貫ラインで製造することができ、低コストで、大きな力を必要とせずに簡単に手で剥がすことのできる、合成樹脂製成形品用ラベルを供給することができる。
図1、図2は本発明のラベルの一実施例を示すものであり、図1は層構成を示す断面図、図2は粘着層の形成パターンを示す平面図である。
また、図3はこのラベルを壜体(ペットボトル)の胴部に貼付した例を示す正面図である。
そして、印刷層13により図3で見られる「焼酎」や「4L」と云う文字が現出される。また、基材フィルム12は印刷層13の保護層としての機能も発揮する。
なお、基材フィルムの材質は、特に限定されず、従来のラベルに使用される材質のフィルムが使用できるが、リサイクルされるペットボトルに貼着される場合は、再生処理設備における比重分離工程で分離可能な比重1未満の材質のフィルムを使用することが望ましい。
このラベル11は次の(1)〜(4)に記載した工程により、一貫ラインで製造したものである。
(1)フレキソ印刷機により基材フィルム12の裏面にUV硬化型インキを使用し、文字等を印刷し、次いでUV照射によりUV硬化型インキを硬化させ、印刷層13を形成する。
(2)同じフレキソ印刷機により、基材フィルム12の裏面側の印刷層13側にUV硬化型の粘着剤成分を含むインクを、版を使用し、図2に示されるような、規則正しく整列した多数のドット状のパターンに印刷する。
(3)さらに厚さ20ミクロンの透明なOPPフィルムにシリコン樹脂を塗布した剥離紙15をUV硬化型の粘着剤成分を含むインク側に貼り合わせ、裏面側から透明なOPPフィルムを介して粘着層14にUV照射し、UV硬化型の粘着剤成分を含むインクを硬化させて粘着層14を形成する。
(4)矩形状に打抜き加工し、ラベルに不必要な部分を巻き取りながら、除去し、必要な部分を巻き取り、ロール状のタックラベルとする。
また、インクを構成する粘着剤成分を熱水若しくは熱アルカリ水溶液に可溶性なものとしておくことにより、再生処理設備の洗浄工程で、粘着層14を溶解あるいは膨潤させてラベル11を確実に剥離することができる。
この例では基材フィルム12として、不透明で厚さが80ミクロンの合成紙を使用しており、この基材フィルム12の表面に印刷層13を形成し、ニスコートにより保護層16としている。
また、裏面には粘着層14が先の実施例と同様に図2に示されるパターンに形成されており、さらに剥離紙15を貼り合わせている。
なお、このような矩形状のラベル11では、少なくとも一つの角部に図5(a)、(b)に見られる様に、粘着層14の欠部を設け、剥離部19を形成することにより、この剥離部19を起点として指先でラベル11を容易に剥離することができる。
粘着層を、UV硬化型の粘着剤成分を含むインクを印刷によりドットパターンに部分的に形成した後にUV照射により硬化させてドットパターンに部分的に形成すると云う範疇のなかで、様々な態様とすることができる。
また、通常は、本実施例のように、UV硬化型の粘着剤成分を含むインクを印刷によりドットパターンに部分的に形成し、透明性を有する剥離紙を貼り合わせた後に、剥離紙側からUV照射し、UV硬化型の粘着剤成分を含むインクを硬化させるが、剥離紙を貼り合わせる前に、UV硬化型の粘着剤成分を含むインクに直接UV照射し、その後、剥離紙を貼り合わせてもよく、その場合、剥離紙は不透明であっても構わない。
2 ;胴部
11;ラベル
12;基材フィルム
13;印刷層
14;粘着層
15;剥離紙
16;保護層
17;マスキング層
19;剥離部
Claims (4)
- 基材フィルム(12)と、前記基材フィルム(12)の裏面に所定の文字等を印刷して形成した印刷層(13)と、前記基材フィルム(12)の裏面側に、前記印刷層(13)に重ねて紫外線硬化型の粘着剤成分を含むインクによりドット状のパターンを印刷すると共に紫外線照射により硬化させて形成した粘着層(14)と、を積層して成ることを特徴とする合成樹脂製成形品用ラベル。
- 基材フィルム(12)を透明性を有する合成樹脂で形成した請求項1記載の合成樹脂製成形品用ラベル。
- 粘着層(14)を熱水若しくは熱アルカリ水溶液に可溶性なものとした請求項1または2記載の合成樹脂製成形品用ラベル。
- 粘着層(14)をラベルの周縁部を囲うように形成した請求項1、2または3記載の合成樹脂製成形品用ラベル。
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JP2009130367A JP5282967B2 (ja) | 2009-05-29 | 2009-05-29 | 合成樹脂製成形品用ラベル |
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