JP5282592B2 - 回転電機 - Google Patents

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Description

本発明は、ロータ軸方向に複数枚の電磁鋼板が積層されてなるステータコアを備えた電動機または発電機からなる回転電機に関するものである。
上記電動機または発電機からなる回転電機は、電気エネルギーを回転力に変換し、あるいは回転力を電気エネルギーに変換するものであって、その変換効率を効果的に向上させることにより、省エネルギーに寄与することが望まれている。例えば、電動機を駆動源とする電気自動車や、エンジンと電動機とを組み合わせて駆動力を得るハイブリッド自動車では、その軽負荷領域から高負荷領域に至る幅広い負荷領域で、電気エネルギーと回転力との変換効率を向上させることにより電気エネルギーや燃料の消費を抑制することが求められている。
上記回転電機の性能を向上させることを目的として、一方向の磁化容易軸を有する一方向性電磁鋼板、互いに直交する二方向の磁化容易軸を有する二方向性電磁鋼板、または磁化容易軸が特定の方向性を有していない無方向性電磁鋼板の何れかを所定形状に打ち抜き成形し、この打ち抜いた複数枚の電磁鋼板を積層して一体化させることにより回転電機のステータコアを形成することが行われている。例えば、特定の方向に優れた磁気特性を有する一方向性電磁鋼板により上記ステータコアを形成する場合において、ステータコアの径方向に優れた磁気特性が発揮されるように形成されたティース部材と、ステータコアの周方向に優れた磁気特性が発揮される形成されたヨーク部材とを組み合わせるようにすれば、理論的にはステータコアの鉄損を効果的に低減することが可能である。
しかし、一方向性電磁鋼板により形成されたステータコアのティース部材とヨーク部材との当接部に、磁気抵抗の大きいエアギャップが生じることが避けられず、この部分において磁気の流れが阻害されるという問題がある。また、上記一方向性電磁鋼板または二方向性電磁鋼板は、無方向性電磁鋼板に比べて高価であるため、上記ステータコアを無方向性電磁鋼板により形成するとともに、その鉄損低減を目的としてステータコアのヨーク部に円周方向の引張応力を付加することが提案されている。
例えば、下記特許文献1には、モータケースとステータコア(固定子)とを有するインナーロータ型のモータにおいて、上記モータケースおよびステータコアに熱膨張差を生じさせた状態で両者を固定し、あるいはステータコアの内周面に保持部材を当接させて外方側に押圧力を作用させることによりステータコアに引張応力を付与し、これによってある程度の鉄損低減効果が得られるようにした構成が示唆されている。
特開2006−223015号公報
上記特許文献1に開示された第1実施形態では、モータケースの内径をステータコアの外周よりもやや大きめとなるように作製し、ステータコアを加熱して膨張させ、あるいはモータケースを冷却して収縮させることにより、両者の直径および嵌合部が適正に嵌め合う寸法となった時点でステータコアをモータケースに挿入して両者を固定した後、常温に戻すことにより上記ステータコアのヨーク部(継鉄部)に径方向の引張応力を作用させるように構成している。
しかし、上記特許文献1の第1実施形態に示すように、モータケースの内周部およびステータコアの外周部に相対応して設けられたテーパ状の嵌合部を、それぞれ適正状態で嵌め合わせるとともに、上記ステータコアのヨーク部に所定の引張応力を作用させ得るように、上記ステータコアまたはモータケースの寸法および温度を管理するように構成した場合には、これらの寸法および温度の両方を適正に管理することが極めて困難であり、実用的でないという問題がある。
また、上記特許文献1の第2実施形態には、モータケースの底部と一体となった複数個の保持部材をスロット内部からステータコアにそれぞれ接触させ、ステータコア外方側へ押圧してそのヨーク部に引張応力を作用させることにより、ステータコアの保持と磁気特性の改善とを同時に達成可能とした構成が開示されている。さらに、上記保持部材の強度を高めるためには、モータケースの上面部取付ボルトで上記保持部材を上面側から固定することが好ましいと、上記特許文献1に記載されている。
しかし、上記特許文献1の図5および図6に開示されているように、ステータコアに設けられた複数のスロット毎に保持部材を配設してこれをボルトで固定した場合には、ロータ軸の中心からボルト孔位置までの寸法誤差に起因して上記保持部材からステータコアに付与される押圧力にバラツキが生じ易く、結果としてステータコアの周方向に不均一な引張応力が付与されることが避けられない。さらに、上記各保持部材は、モータケースの上面部側からのみ取付ボルトで固定されているので、上記ロータ軸方向に積層された各電磁鋼板のそれぞれに均一な引張応力を付与することができないという問題があった。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、ステータコアに均一な引張応力を作用させることにより、その鉄損の低減効果および磁束密度の増大効果を向上させることができる回転電機を提供することを目的としている。
請求項1に係る発明は、複数枚の電磁鋼板をロータ軸方向に積層されることにより形成された円環状のステータコアと、このステータコアを保持するケース部材とを有する回転電機であって、上記ステータコアの外周部の少なくとも一部をケース部材に固定した固定部と、ケース部材の少なくとも一部を上記ステータコアのロータ軸方向端面よりも突出させた突出部と、この突出部に対して径方向内方側から圧挿される圧挿部材とを備えたものである。
請求項2に係る発明は、上記請求項1に記載の回転電機において、上記ステータコアの外周部には、ロータの軸方向に延びる溝部が設けられ、この溝部の幅寸法は、ステータコアの外周側よりも内周側の方が大きく形成されるとともに、この溝部と、この溝部内に侵入させた上記ケース部材の一部とにより上記固定部が形成されたものである。
請求項3に係る発明は、上記請求項2に記載の回転電機において、上記ケース部材の外周面部を摩擦撹拌して上記溝部内に侵入させることにより上記固定部が形成されたものである。
請求項4に係る発明は、上記請求項1〜3のいずれか1項に記載の回転電機において、上記圧挿部材は、ロータ軸の挿通孔が形成された円形基板と、その外周部から上記突出部内周面に沿ってロータ軸方向に延びるフランジ部とを備えるとともに、このフランジ部が上記ケース部材の突出部に対して径方向内方側から圧挿されるように構成されたものである。
請求項5に係る発明は、上記請求項1〜4のいずれか1項に記載の回転電機において、上記圧挿部材には、ステータコアのヨーク部のロータ軸方向端面に当接する補助コアが設けられたものである。
請求項6に係る発明は、上記請求項1〜5のいずれか1項に記載の回転電機において、上記圧挿部材は、ステータコアのロータ軸方向端面を覆う蓋部材の一部として一体的に設けられたものである。
請求項1に係る発明では、上記ステータコアの外周部の少なくとも一部をケース部材に固定した状態で、ケース部材の少なくとも一部を上記ステータコアのロータ軸方向端面よりも突出させた突出部に対して圧挿部材を径方向内方側から圧挿するように構成したため、この圧挿部材から上記ケース部材を介してステータコアのヨーク部に周方向へと向かう均一な引張応力を作用させることにより、優れた鉄損の低減効果および磁束密度の増大効果が得られるという利点がある。
請求項2に係る発明では、ロータの軸方向に延びる溝部をステータコアの外周部に設け、この溝部における内周側の幅寸法をステータコアの外周側よりも大きく形成したため、上記溝部内にケース部材の一部を侵入させることにより、このケー部材と上記ステータコアとを強固に一体化できるという利点がある。
請求項3に係る発明では、上記ケース部材の外周面部を摩擦撹拌して上記溝部内に侵入させることにより上記固定部を形成したため、焼き嵌めまたは冷やし嵌め等の手段で上記ケー部材とステータコアとを一体化するように構成した場合のように、ステータコアがその外周面全体に発生する圧縮応力の影響を受けて上記鉄損の低減効果および磁束密度の増大効果が損なわれるのを効果的に防止することができる。
請求項4に係る発明では、上記圧挿部材を、ロータ軸の挿通孔が形成された円形基板と、その外周部から上記ケース部材の突出部内周面に沿ってロータ軸方向に延びるフランジ部とにより構成し、このフランジ部を上記ケース部材の突出部に対して径方向内方側から圧挿するように構成したため、旋盤等を使用した切削加工により高い精度で上記フランジ部の外径寸法を設定することができる。したがって、上記ケース部材の突出部に対して径方向内方側から上記圧挿部材のフランジ部を圧接させることにより、ステータコアのヨーク部に周方向へと向かう均一な引張応力を簡単かつ適正に作用させることができる。
請求項5に係る発明では、ステータコアのロータ回転軸方向両端部に形成されたスペース、つまりステータコアのティース部に巻回されたコイルの高さに対応して形成されたスペースを有効に利用して上記補助コアを配設し、これによって回転電機に所望のトルクを生じさせるための磁束を流すのに必要なバックヨーク部の断面積を効果的に増大させることができ、上記バックヨーク部の径方向の厚みを薄くして回転電機の小型化を実現できるという利点がある。
請求項6に係る発明では、ケース部材の突出部に対して径方向内方側から圧挿される圧挿部材を、ステータコアのロータ軸方向端面を覆うカバー部材の一部として一体的に設けたため、部品点数を増加させることなく上記ステータコアのヨーク部に周方向へと向かう均一な引張応力を作用させることができるとともに、回転電機の組立作業を効果的に簡略化できるという利点がある。
本発明に係る回転電機の実施形態を示す断面図である。 上記回転電機を分解した状態を示す断面図である。 図1のIII−III線断面図である。 ステータコアの具体的構成を示す斜視図である。 圧挿部材の具体的構成を示す平面図である。 図1のVI−VI線断面図である。 圧挿部材の変形例を示す図2相当図である。 本発明に係る回転電機の別の実施形態を示す図2相当図である。 本発明に係る回転電機のさらに別の実施形態を示す図1相当図である。 本発明に係る回転電機のさらに別の実施形態を示す図3相当図である。
図1〜図4は、本発明に係る回転電機の実施形態を示している。この回転電機は、アルミニウム合金材またはオーステナイト系SUS材等の非磁性体からなる円筒状のケース部材1と、このケース部材1に保持されたステータコア(固定子)2と、上記ケース部材1のロータ回転軸方向の両端部に設けられた図外のカバー部材に固定されたベアリングにより回転自在に支持されたロータ(回転子)3とを備えている。
上記ケース部材1は、その内径がステータコア2の外径と略等しい値に設定されることにより、上記ケース部材1内にステータコア2を挿入し得るように構成されている。また、上記ケース部材1は、その軸方向寸法がステータコア2よりも長く設定されることにより、その一部がステータコア2のロータ軸方向端面よりも突出した状態で設置され、かつ上記ケース部材1内には、その突出部4,4に対してステータコア2の径方向内方側から一対の圧挿部材5,5が圧挿されるように構成されている。
上記ステータコア2は、円環状に形成されたヨーク部(胴部)6と、その内周面から回転中心に向けて突出する複数個のティース部(歯部)7とを有し、このティース部7にコイル(電機子巻線)8が巻掛けられるように構成されている。また、上記ヨーク部6の外周部には、ロータ3の軸方向に延びる複数個の溝部9がロータの周方向に一定間隔で配設されている。上記溝部9は、その幅寸法がステータコア2の外周側よりも内周側の方が大きくなった所謂蟻溝状に形成されている。当実施形態では、ステータコア2の内周部に6個のティース部7が突設されるとともに、このティース部7の設置位置に対応するステータ2の外周部に上記溝部9がそれぞれ設けられている。そして、後述するように上記ケース部材1が摩擦撹拌されることにより、上記ケース部材1の壁面部を上記溝部9内に侵入させた固定部が形成されるようになっている。
上記圧挿部材5は、図2および図5に示すように、所定の剛性を有するアルミニウム合金材を削り加工する等により形成された円形基板10と、その外周部から円形基板10の厚さ方向に突設されたフランジ部11とからなり、円形基板10の中心部にはロータ軸12,13の挿通孔14が形成されている。また、上記フランジ部11の外径Dは、ステータコア2の端面から突出したケース部材1の突出部4の内径dよりも、100μm〜300μm程度大きく設定されている。これにより、後述するように上記圧挿部材5をケース部材1のロータ軸方向両端部に組み付ける際に、その突出部4,4に対してステータコア2の径方向内方側から上記圧挿部材5のフランジ部11が圧挿されるように構成されている。
上記ステータコア2を作製するには、まず0.1〜1.0mm程度の厚さを有する磁性鋼板を打ち抜くことにより、上記ティース部7を構成する複数の突部が内周面に設けられるとともに、外周面に上記溝部9が設けられた円環状板からなる複数枚の電磁鋼板15を形成する。次いで、上記ティース部7および溝部9の位置を一致させるように各電磁鋼板15を位置決めしつつ、電磁鋼板15を一枚積層する毎に、この積層した電磁鋼板15の表面所定位置にその裏面に向かって微小凸部が突出するような微小凹部を設けることで、各電磁鋼板15をカシメ処理して仮接合するとともに、その外周面部を溶接する等により、複数枚の電磁鋼板15がロータ回転軸方向に積層されて一体化されたステータコア2を作製する。
そして、上記ステータコア2のティース部7にコイル8を巻掛けるとともに、上記ケース部材1内にステータコア2を挿入し、ケース部材1の軸方向中央部にステータコア2を配設するように位置決めした状態で、図2に示すように、回転ツール16を用いた摩擦撹拌により、上記ケース部材1の壁面部を上記溝部9内に侵入させてステータコア2の外周部をケース部材1に固定する。すなわち、先端部に円柱状の突部16aを有する回転ツール16を、電動モータ等からなる図外の駆動源により回転駆動しつつ、上記溝部9の設置部に対応したケース部材1の外周面部の部位に、上記回転ツール16の突部16aを押し当てることにより、ケース部材1の壁面部を摩擦熱で塑性流動させて上記溝部9内に侵入させる。ここで、塑性流動とは、ケース部材1をその融点よりも低い温度で軟化させることを意味している。
上記回転ツール16を回転させつつ、図2の矢印に示すように、上記溝部9に沿ってその一端部側から他端部側に一定速度で移動させながらケース部材1を摩擦撹拌することにより、上記溝部9の全長に亘りケース部材1の壁面部を侵入させてステータコア2とケース部材1との固定部を形成する。当該固定部を形成する上記摩擦撹拌操作を、ステータコア2の外周面部に形成された溝部9の個数に対応した回数だけ繰り返すことにより、上記ステータコア2の外周部をその複数個所においてケース部材1に固定する。図3において示すように、溝部9に対応するケース部材1の外周面には、ケース部材1が上記溝部9に侵入した量に応じた窪みが形成される。
なお、上記回転ツール16は、例えばSKD16等の工具鋼よりなり、突部16aの突出量長さが5mm、直径が5mmの円柱状であり、ケース部材1がアルミニウム合金の場合には回転速度が800rpm、移動速度が200mm/min、押し込み深さが5.5mm程度の条件で摩擦撹拌が行われることが望ましい。また、上記摩擦撹拌において、押し込み深さや回転速度を変更してケース部材1の材料とステータコア2の材料とがともに塑性流動することで両材料が接合状態となるようにされてもよい。
次いで、上記ステータコア2内にロータ3を配設した状態で、図6に示すように、ステータ2のロータ軸方向の両端部側に上記圧挿部材5をそれぞれ設置し、そのフランジ部11を上記ケース部材1の突出部4に対してステータコア2の径方向内方側から圧挿する。具体的には、上記ケース部材1を加熱して膨張させ、あるいは上記圧挿部材5を冷却して収縮させることにより、上記フランジ部11の外径Dを、ケース部材1の内径dよりも小さくした状態で、上記フランジ部11をケース部材1の突出部4内に設置する。このようにして上記圧挿部材5をステータコア2に組み付けた状態で常温に戻すことにより、圧挿部材5のフランジ部11を上記突出部4に対してステータコア2の径方向内方側から圧接させるようにする。
なお、図7に示すように、上記フランジ部11をケース部材1の突出部4の内周面に機械的に圧入するように構成してもよく、この場合には、上記フランジ部16の先端部外面に先窄まりのテーパ面17を形成しておくと圧入が容易になる。この構成によれば、上記ステータコア2を加熱膨張させ、あるいは上記圧挿部材5を冷却収縮させることなく、フランジ部11を上記ケース部材1の突出部4に対してステータコア2の径方向内方側から圧挿することが可能である。
上記のように複数枚の電磁鋼板15をロータ軸方向に積層されることにより形成された円環状のステータコア2と、このステータコア2を保持するケース部材1とを有する回転電機において、上記ステータコア2の外周部の少なくとも一部をケース部材1に固定した固定部と、ケース部材1の少なくとも一部を上記ステータコア2のロータ軸方向端面よりも突出させた突出部4,4と、この突出部4,4に対してステータコアの径方向内方側から圧挿される圧挿部材5,5とを設けたため、優れたモータ効率を有する回転電機を容易かつ適正に製造することができる。
すなわち、上記実施形態では、ケース部材1の軸方向寸法をステータコア2よりも長く設定し、その一部(突出部4,4)をステータコア2のロータ軸方向両端面よりもそれぞれ突出させるように設置した状態で、回転ツール16を用いた摩擦撹拌により、上記ケース部材1の壁面部を上記溝部9内に侵入させてステータコア2の外周部をケース部材1に固定したため、図6に示すように、ケース部材1の突出部4,4に対してステータコア2の径方向内方側から圧挿部材5をそれぞれ圧挿することにより上記突出部4介してケース部材1に付与される押圧力Pに応じ、図3に示すように、上記ステータコア2には、その直径を増大させる方向に均一な圧力Qが付与され、ステータコア3のヨーク部6には、周方向への引張応力が付与されることになる。
このようにしてステータコア2のヨーク部6には、上記圧挿部材5からケース部材1を介して間接的に付与される圧力Qに対応した周方向への均一な引張応力を作用させることができるため、無方向性電磁鋼板を使用して上記ステータコア2を構成した場合においても、優れた鉄損の低減効果および磁束密度の増大効果が得られるという利点がある。しかも、上記ケース部材1に対する固定部を構成する上記溝部9をステータコア2の外周部に設けたため、上記固定部の存在に起因してステータコア2のヨーク部6に生じる磁束の流れが阻害されるのを効果的に抑制できるという利点がある。
特に、上記実施形態では、ロータの軸方向に延びる溝部9をステータコア2の外周部に設け、この溝部9における内周側の幅寸法をステータコアの外周側よりも大きく形成したため、上記溝部9内にケース部材1の一部を摩擦撹拌等の手段で侵入させることにより、この溝部9内からケース部材1の結合部が離脱するのを確実に防止できるという利点がある。したがって、上記ケース部材1とステータコア2とを、より強固に一体化することができる。
また、上記実施形態に示すように、円形基板10の外周部にフランジ部11を突設することにより上記圧挿部材5を構成した場合には、旋盤等を使用した切削加工により高い精度で上記フランジ部11の外径寸法を設定することができるため、上記ケース部材1の突出部4,4に対してステータコア2の径方向内方側から上記圧挿部材5のフランジ部11をそれぞれ圧接させることにより、ステータコア2のヨーク部6にその周方向へ向かう均一な引張応力を簡単かつ適正に作用させることができる。
図8は、本発明に係る回転電機の別の実施形態を示している。この実施形態は、上記圧挿部材5のフランジ部11に凹溝18が形成され、この凹溝18内に配設された補助コア19がステータコア2のヨーク部6のロータ軸方向端面に当接した状態となるように構成されたものである。上記補助コア19は、電磁鋼板からなる帯状体がロータ軸の周方向に巻回され、その始端部および終端部がそれぞれ点溶接等で固定される等により、上記電磁鋼板がロータ半径方向に積層された状態で、上記フランジ部11の凹溝18内に保持されるよう構成されている。
上記のようにステータコア2のヨーク部6のロータ軸方向端面に当接する補助コア19を上記圧挿部材5に設けた構造とした場合には、上記ステータコア2のティース部7にコイル8が巻掛けられることにより、ステータコア2のロータ回転軸方向両端部に形成されたスペースを有効に利用して上記補助コア19を配設することができる。これによって回転電機に所望のトルクを生じさせるための磁束を流すのに必要なバックヨーク部の断面積を効果的に増大させることができ、当該バックヨーク部の径方向の厚みを薄くして回転電機の小型化を実現できるという利点がある。
また、図9に示すように、ステータコア2のロータ軸方向端面を覆うように設置されるとともに、ロータ軸12,13を回転自在に支持するベアリング20が設けられた蓋部材21,22の壁面に、上記圧挿部材として機能する円筒状の突部23を一体的に設けた構造とし、かつ上記蓋部材21,22の壁面に設けられた円筒状の突部23に形成された凹溝内に、電磁鋼板からなる帯状体がロータ軸の周方向に巻回されてなる補助コア24を配設した構造ともよい。このようにケース部材1の突出部4,4に対してステータコア2の径方向内方側から圧挿される圧挿部材となる突部23を、ステータコア2のロータ軸方向端面を覆う蓋部材21,22の一部として一体的に設けた構成によれば、部品点数を増加させることなく上記ステータコア2のヨーク部6に均一な引張応力を作用させることができるとともに、回転電機の組立作業を効果的に簡略化できる等の利点がある。
上記実施形態では、円環状に形成された複数枚の電磁鋼板15をロータ回転軸方向に積層一体化することにより上記ステータコア2を作製した例について説明したが、図10に示すように、複数枚の電磁鋼板製の分割ピースをロータ回転軸方向に積層して一体化した所定数のブロック体25を周方向に併設することにより円環状のステータコア2を作製した構造としてもよい。上記各ブロック体25の外周面側方部には、それぞれ一対の溝部26を形成し、この溝部26にケース部材1の一部を侵入させることによりステータコア2とケース部材1とを一体化するように構成されている。
そして、上記ステータコア2のロータ軸方向両端面よりも突出させたケース部材1の突出部に対してステータコア2の径方向内方側から圧挿部材5を圧挿して上記ステータコア2の直径を増大させる方向に付勢することにより、ステータコア2のヨーク部6に均一な引張応力を作用させることができる。したがって、無方向性電磁鋼板を使用して上記ステータコア2を構成した場合においても、優れた鉄損の低減効果および磁束密度の増大効果が得られるという利点がある。しかも、上記のように複数枚の分割ピースをロータ回転軸方向に積層して一体化した所定数のブロック体25を周方向に併設することにより上記円環状のステータコア2を構成した場合には、上記実施形態に示すように円環状に打ち抜いた複数枚の電磁鋼板15を積層することによりステータコア2を構成する場合に比べて、材料の無駄を抑制して製造コストを低廉化できるという利点がある。
1 ケース部材
2 ステータコア
3 ロータ
4 突出部
5 圧挿部材
6 ヨーク部
9 溝部
10 円形基板
11 フランジ部
19 補助コア
21,22 蓋部材

Claims (6)

  1. 複数枚の電磁鋼板をロータ軸方向に積層されることにより形成された円環状のステータコアと、このステータコアを保持するケース部材とを有する回転電機であって、上記ステータコアの外周部の少なくとも一部をケース部材に固定した固定部と、ケース部材の少なくとも一部を上記ステータコアのロータ軸方向端面よりも突出させた突出部と、この突出部に対して径方向内方側から圧挿される圧挿部材とを備えたことを特徴とする回転電機。
  2. 上記ステータコアの外周部には、ロータの軸方向に延びる溝部が設けられ、この溝部の幅寸法は、ステータコアの外周側よりも内周側の方が大きく形成されるとともに、この溝部と、この溝部内に侵入させた上記ケース部材の一部とにより上記固定部が形成されたことを特徴とする請求項1に記載の回転電機。
  3. 上記ケース部材の外周面部を摩擦撹拌して上記溝部内に侵入させることにより上記固定部が形成されたことを特徴とする請求項2に記載の回転電機。
  4. 上記圧挿部材は、ロータ軸の挿通孔が形成された円形基板と、その外周部からケース部材の突出部内周面に沿ってロータ軸方向に延びるフランジ部とを備えるとともに、このフランジ部が上記ケース部材の突出部に対して径方向内方側から圧挿されるように構成されたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の回転電機。
  5. 上記圧挿部材には、ステータコアのヨーク部のロータ軸方向端面に当接する補助コアが設けられたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の回転電機。
  6. 上記圧挿部材は、ステータコアのロータ軸方向端面を覆う蓋部材の一部として一体的に設けられたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の回転電機。
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