JP4706397B2 - 回転電機の回転子およびその製造方法 - Google Patents

回転電機の回転子およびその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4706397B2
JP4706397B2 JP2005249749A JP2005249749A JP4706397B2 JP 4706397 B2 JP4706397 B2 JP 4706397B2 JP 2005249749 A JP2005249749 A JP 2005249749A JP 2005249749 A JP2005249749 A JP 2005249749A JP 4706397 B2 JP4706397 B2 JP 4706397B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic pole
rotor
rotating electrical
electrical machine
disk
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005249749A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007068304A (ja
Inventor
亨 大岩
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2005249749A priority Critical patent/JP4706397B2/ja
Priority to US11/500,459 priority patent/US7408280B2/en
Publication of JP2007068304A publication Critical patent/JP2007068304A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4706397B2 publication Critical patent/JP4706397B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02KDYNAMO-ELECTRIC MACHINES
    • H02K21/00Synchronous motors having permanent magnets; Synchronous generators having permanent magnets
    • H02K21/02Details
    • H02K21/04Windings on magnets for additional excitation ; Windings and magnets for additional excitation
    • H02K21/042Windings on magnets for additional excitation ; Windings and magnets for additional excitation with permanent magnets and field winding both rotating
    • H02K21/044Rotor of the claw pole type

Description

この発明は、例えば車両の内燃機関により駆動される車両用交流発電機等の回転電機の回転子の改良に関する。
通常の車両交流発電機のランデル式ロータコアは、界磁コイルの径方向内側にて界磁束を軸方向に流すボス部と、このボス部の軸方向外端から径方向外側に延在して界磁束を径方向に流すディスク部(柱部とも呼ぶ)と、このディスク部から界磁コイルを囲むように軸方向に延在してステータコアと磁束を授受する多数の爪極部とをそれぞれ有する一対のポールコアを組み立てて構成されている。一方のポールコアの各爪極部と他方のポールコアの各爪極部とは、周方向互い違いに配置される。この通常のランデル式ロータコアは、塊状軟磁性コアからそれぞれ製造される一対のポールコアを界磁コイルを挟んで軸方向に組み合わせて組み立てられる。
この通常構造のランデル式ロータコアは、界磁コイルの径方向外側空間に露出する各爪極部が、高速回転時において大きな風切り音を生じるため、静粛性に欠け、風損も大きいという欠点があった。
このため、界磁コイルの径方向外側にて界磁コイルを覆う円筒状の磁極筒部を設けた構造(以下、磁極筒部型ランデル式ロータコアとも称する)が、下記の特許文献1、2に提案されている。この磁極筒部型ランデル式ロータコアは、ランデル式ロータコアの多数の爪極部が個別に界磁コイルの径方向外側空間に露出していないため、各爪極部の風切り音を低減できる効果を奏する。更に詳しく説明すると、磁極筒部型ランデル式ロータコアは、界磁コイルの径方向内側に界磁束を軸方向に流すボス部、ボス部の軸方向両端から径方向外側に延在して界磁束を径方向に流す一対のディスク部、界磁コイルの径方向外側にて一対のディスク部の間に配設されて界磁束を軸方向に流した後、ステータコアと磁束を授受する磁極筒部とからなる。
特許文献1は、磁極筒部型ランデル式ロータコアのボス部、ディスク部及び磁極筒部のすべてを軸方向積層電磁鋼板により作製することを提案している。特許文献2は、磁極筒部型ランデル式ロータコアのボス部、ディスク部及び磁極筒部のすべてを塊状軟磁性コアにより作製することを提案している。具体的に説明すると、特許文献2では、作製上の問題及び界磁コイルの組み付けの必要性から、半ボス部と一つのディスク部とからなり塊状軟磁性コアにより作製された第1のポールコア(以下、サイドコアとも呼称するものとする)、半ボス部と残る一つのディスク部とからなり塊状軟磁性コアにより作製された第2のサイドコアとにより、塊状軟磁性コアからなる円筒状の磁極筒部を軸方向に挟持する構造を採用している。
特開2002−247817号公報 特開2005−27415号公報
しかしながら、上記した特許文献1の磁極筒部型ランデル式ロータコアは、磁束貫通方向と電磁鋼板積層方向とがほぼ同一であるため、磁気回路中の空隙長が増大し、磁気抵抗の増大と界磁電流の増大とが生じた。また、ロータコアの剛性が低下するという問題があった。更に詳しく説明すると、回転軸のトルクは、ボス部及びディスク部から磁極筒部にディスク部を通じて伝達されるが、軸方向積層電磁鋼板からなるボス部及びディスク部の各電磁鋼板は、このトルク伝達時に周方向へずれようとし、本質的にディスク部及びボス部の捻れ剛性が小さいという欠点をもつ。
また、上記した特許文献2の磁極筒部型ランデル式ロータコアは、2つのサイドコアと磁極筒部とがそれぞれ非常に剛性が大きい塊状軟磁性コアからなるため、それらの許容寸法公差が小さく、必要な製造精度を得ることが容易でなく、そのため製造コストの増加が生じた。更に具体的に説明すると、2つのサイドコアの半ボス部の端面同士を軸方向に突き合わせ、この時生じた二つのディスク部の互いに向き合う端面間に磁極筒部がはめ込まれている。したがって、軸方向寸法公差が確保できないと、2つのサイドコアの半ボス部間に隙間が生じるか、あるいは、磁極筒部とディスク部との間に隙間が生じてしまう。これらの隙間は、ロータコアの剛性を低下させるとともに、磁気回路の磁気抵抗の増大により必要界磁電流の増大を招いてしまうため、隙間防止は製造上の重要事項である。
本発明は上記問題点に鑑みなされたものであり、製造工程の複雑化を防止しつつ磁極筒部とディスク部との間又は半ボス部間に軸方向隙間が生じるのを防止可能な磁極筒部型ランデル式ロータコア構造をもつ回転電機の回転子を提供することをその目的としている。
上記課題を解決する本発明の回転電機の回転子は、界磁コイルが巻装されて界磁束が軸方向に流れるボス部と、前記ボス部の軸方向両端から径方向外側に延在して界磁束を径方向に流すとともに軸方向に突出する複数の短突起を備えた一対のディスク部と、一対のディスク部の間に挟設されて前記界磁コイルを囲むとともに複数の前記短突起の端面と接する円筒状の磁極筒部とからなり、前記磁極筒部は、周方向所定ピッチで形成され前記一対のディスク部に周方向交互に磁気連結される偶数個の磁極部と、周方向に隣接する前記磁極部間を機械的に連結する連結部とを有する回転電機の回転子(磁極筒部型ランデル式ロータコア)において、前記磁極筒部は、前記ボス部及びディスク部よりも大きな軸方向変形性を有し、前記磁極筒部の軸方向縮小により寸法誤差を吸収することを特徴とする。
また、界磁コイルが巻装されて界磁束が軸方向に流れるボス部と、前記ボス部の軸方向両端から径方向外側に延在して界磁束を径方向に流すとともに軸方向に突出する複数の短突起を備えた一対のディスク部と、一対のディスク部の間に挟設されて前記界磁コイルを囲むとともに複数の前記短突起の端面と接する円筒状の磁極筒部とからなり、前記磁極筒部は、周方向所定ピッチで形成され前記一対のディスク部に周方向交互に磁気連結される偶数個の磁極部と、周方向に隣接する前記磁極部間を機械的に連結する連結部とを有する回転電機の回転子の製造方法において、前記磁極筒部は、前記ボス部及びディスク部よりも軸方向変形性を大きくし、かつ、軸方向厚さを前記一対のディスク部にかかる先端面相互間の隙間よりも大きく製造し、前記一対のディスク部の間に前記磁極筒部を挟んで軸方向に締結することで、前記磁極筒部の軸方向縮小により寸法誤差を吸収することを特徴とする。
すなわち、この発明は、磁極筒部型ランデル式ロータコアの磁極筒部の軸方向剛性を低下させることにより、この磁極筒部をその軸方向両側のサイドコアに組み付けるに際して、各部の寸法誤差を磁極筒部の軸方向縮小により吸収する。ただし、磁極筒部の軸方向寸法は、この磁極筒部が配置される一対のディスク部間の本来の軸方向隙間(磁極筒部収容スペースの軸方向幅)よりも多少大きく製造しておく。
これにより、組み付け後に、半ボス部と半ボス部との間、又は、磁極筒部とディスク部との間に軸方向隙間が生じることを簡単に防止することができる。また、この発明によれば、サイドコアの軸方向剛性を低下させる必要が無いので、サイドコア(すなわち半ボス部及びディスク部)のの製造が困難となったり、その磁束通過特性が悪化したりすることもない。
なお、サイドコアと呼称する半分のボス部(半ボス部)とディスク部とは一体に形成されてもよく、別体に形成されてもよい。また、磁極筒部の磁極部と連結部とは同一部材で作製されてもよく、別体に形成されて結合されてもよい。前者の場合、連結部の周方向磁路断面積を減少させたり、あるいは連結部の透磁性あるいは飽和磁束密度を低下させることが好適である。たとえば、レーザー加熱によるオーステナイト化により軟磁性板の非磁性化方法を採用してもよい。
好適な態様において、前記磁極筒部は、軸方向積層軟磁性板からなる。各軟磁性板は軸方向に撓みやすいため、上記寸法誤差を良好に吸収することができる。更に詳しく説明すると、周方向に隣接する2つの磁極部の一方は、一対のディスク部の一方に、2つの磁極部の他方は一対のディスク部の他方に接する。これら2つの磁極部は軸方向互いに反対向きに変形し、これら2つの磁極部間の連結部が撓み、その結果として磁極筒部の軸方向幅が縮小される。軟磁性板は軸方向厚さが小さく、上記変形が容易である。また、軸方向に積層された各軟磁性板の間には微少な隙間が存在するためあるいはこの軟磁性板の表面のより柔らかい絶縁膜の弾性圧縮を利用してもよい。ステータコアに対面する磁極筒部の表面は、ステータコアのティースの局在性などにより磁束変化の高周波成分をもつが軸方向積層軟磁性板の採用により渦電流損も低減することができる。軟磁性板として電磁鋼板を採用して渦電流損を更に低減してもよい。
好適な態様において、前記連結部は軸方向に貫通する孔部を有する。このようにすれば、連結部の軸方向変形性がますます良好となるうえ、連結部を通じて磁極筒部内を周方向に流れる漏れ磁束も低減することができる。なお、これら凹部や孔部を通じて、軸方向積層軟磁性板同士を軸方向に結合する、あるいは、磁極筒部をディスク部に固定するボルトを挿通することもできる。なお、孔部すなわち軸方向に形成された開口の代わりに、径方向内側に開口する凹部としてもよい。
好適な態様において、前記凹部又は孔部に収容されて前記磁極部の界磁束を強化する永久磁石を有する。このようにすれば、たとえば連結部を磁気飽和させたりして漏れ磁束を低減することができるので、出力を向上することができる。
好適な態様において、前記磁極筒部の外周面は、前記磁極部にて部分円筒面をなし、前記連結面にて平面をなす。これにより、連結部の外径が除変するため磁束の強さが滑らかに変化する。したがって、磁気音が発生しにくい。また、連結部の周方向磁路の断面積が減少するので、漏れ磁束の減少により出力を向上することができる。
好適な態様において、前記連結部は、前記磁極部よりも悪い磁気特性を有する。これにより、連結部を通じて周方向に流れる漏れ磁束を低減することができるので、出力を向上することができる。
好適な態様において、前記連結部は非磁性部材からなる。このようにすれば、上記漏れ磁束を大幅に低減することができる。なお、磁極部を軸方向積層軟磁性板により作製する場合でも、非磁性体からなる連結部は薄板を軸方向積層して作製してもよく、塊状に形成してもよい。
好適な態様において、前記連結部は、軟磁性の前記磁極部に対して軸方向にたとえば圧入により挿入されて前記磁極部に径方向相対移動不能に嵌合される。このようにすれば、磁極部と連結部とに大幅に異なる磁気特性が容易に与えることができるとともに、磁極筒部を一体に構成することができる。また、連結部は磁極部に対して上記嵌合部にて軸方向変位可能となるため、上記寸法公差の吸収を更に容易に行うことができる。
好適な態様において、ディスク部の一部は、磁極筒部の磁極部に略等しい外径にて連続した部分円筒面を有し、この部分円筒面は磁極筒部とともステータコアと磁束を授受する磁極面をなす。これにより、磁束の一部はディスク部からステータコアへ流れることができるので、磁極筒部の軸方向寸法を低減することができ、磁極筒部の軸方向変形性も向上することができる。
以下、この発明の回転電機の回転子の好適な実施形態を具体的に説明する。ただし、本発明は下記の実施形態に限定解釈されるものではなく、本発明の技術思想を他の公知技術又はそれと同等の必要機能を有する他の技術を組み合わせて実現してもよい。
(実施例1)
実施例1の磁極筒部型ランデル式ロータコアを採用した車両用交流発電機の例を図1に示す縦断面図を参照して説明する。1はロータ、2はステータ、3はフロントフレーム、4はリヤフレーム、5はプーリー、6はスリップリング、7はブラシ構造、8は整流器、9はレギュレータである。
ステータ2は、ステータコア21にステータコイル22を巻装してなり、フロントフレーム3及びリヤフレーム4の内周面に固定されている。フロントフレーム3及びリヤフレーム4はボルトによりステータ2を囲んで締結され、軸受け31、41を介してロータ1の回転軸11を回転自在に支承している。
ロータ1及びステータコア21を図2に独立して図示する。回転軸11に固定された前側のサイドコア(ポールコアとも呼ぶ)12と、界磁コイル(以下、励磁コイルとも言う)13と、後側のサイドコア14と、磁極筒部15とにより構成されている。なお、サイドコア12、14は従来のランデル式ロータコアの一対のポールコアとほぼ同じ形状をもつが、その爪極部は非常に短くされている。
サイドコア12、14及び磁極筒部15は軟鉄を鍛造して作製されて略フランジ形状を有している。磁極筒部15は軸方向積層電磁鋼板により構成されている。サイドコア12、14及び磁極筒部15はロータコアとも総称される。
サイドコア12は、半ボス部121と、半ボス部121の前端部から径方向外側へ延在するディスク部122とからなり、サイドコア14は、半ボス部141と、半ボス部141の後端部から径方向外側へ延在するディスク部142とからなる。サイドコア12、14は爪極部が著しく短縮されている他は従来のランデル式ロータコアと本質的に同一構造を有し、サイドコア12の後端面とサイドコア14の前端面とを接面し、励磁コイル13はサイドコア12、14により囲まれている。サイドコア12における半ボス部121とディスク部122との境界、及びサイドコア14における半ボス部141とディスク部142との境界は曖昧であり、以下の説明では、半ボス部121、141は、外周面が励磁コイル13の内周面に接する部分とみなすものとする。従って、ディスク部122、142は、半ボス部121、141と一体に形成されて、半ボス部121、141の仮想的な端面から励磁コイル13の端面に沿いつつ径方向外側に突出していることになる。サイドコア12、14は実質的に同一形状であるためディスク部142の斜視図だけを図3に示す。
ディスク部142のうち、半ボス部141より径大な外周部は、図3に明示されるように、周方向一定ピッチで凹設され、これにより合計8個の径外側突出部分となっている。以下、ディスク部122、142の径外側突出部分を柱部とも呼ぶ。更に、ディスク部122の各柱部から励磁コイル13の径方向外側に位置して軸方向後方へ向けて短突起123が突設され、ディスク部142の各柱部の外周部から励磁コイル13の径方向外側に位置して軸方向前方へ短突起143が突設されている。これら短突起123、143は従来のランデル式ロータコアにおける爪極部を短くしたものに等しい。図3において、wは短突起143の高さを示し、sは磁極筒部15に接する短突起143の平坦な前端面を示す。図2に示すように、ステータコア21の前端部と後端部とは、軸方向において励磁コイル13の前端及び後端を越えて突出していることに留意されたい。サイドコア12の短突起123とサイドコア14の短突起143とは周方向に半ピッチずれ、励磁コイル13への通電により、短突起123と短突起143とが逆極性に励磁されることも従来のランデル式ロータコアと同じである。
以下、この実施例の特徴をなす磁極筒部15について図4に示す磁極筒部15の展開図を参照して説明する。なお、図4において、(a)は径方向に見た展開図、(b)は軸方向に見た展開図である。
磁極筒部15は略円筒形状に電磁鋼板(軟鉄板でもよい)を軸方向に積層してなる。磁極筒部15をなす各電磁鋼板には、軸方向に断面角形の貫通孔150が、周方向において短突起123と短突起143との境界部に位置して形成されている。152は貫通孔150が形成される磁極部151間の境界部(磁極間部)である。磁極筒部15のうち、短突起123及び短突起143と周方向同位置の領域、すなわち、貫通孔150の周方向両側の領域はステータコア21と磁束を授受するので磁極部151と呼称される。磁極筒部15のうち、貫通孔150の径方向外側の連結部153と径方向内側の連結部154とは各磁極部151を連結している。
この実施例によれば、磁極筒部15の設置により従来のランデル式ロータコアに対して大幅に風切り音を低減することができる。また、互いに周方向に隣接する磁極部151、151の間に貫通孔150を有するため、互いに周方向に隣接する磁極部151、151間の漏れ磁束を大幅に減らすことができる。更に、この貫通孔150の設置により、連結部153、154の曲げ剛性を良好に低減することができるので、ロータコアの組み立て時に、磁極筒部15の軸方向厚さtを、短突起123の先端面sと短突起143の先端面sとの間の隙間よりもわずかに大きく製造しておくことができる。このようにすれば、サイドコア12、14を励磁コイル13及び磁極筒部15を挟んで軸方向にボルト締結し、サイドコア12の後端面とサイドコア14の前端面とが接面した状態にて、磁極筒部15の連結部153、154が変形して、上記寸法誤差を吸収することができる。このことは、ロータコアの磁路中のギャップ発生を防止しつつロータコア各部の製造公差を大幅に緩和することができるという効果を奏することができることを意味する。すなわち、貫通孔150は、漏れ磁束の低減と寸法公差の緩和という二つの効果を奏する。また、連結部153、154は、磁極部151の径方向外端と径方向内端とを連結するため、組み付け時の軸方向力により磁極部151が望ましくない形に変形することを抑止することもできる。ただし、連結部153、154の一方を省略してもよく、連結部を径方向他の部位に設けてもよい。
(変形態様)
変形態様を図5に示す。この態様の磁極筒部15は、上記実施例の磁極筒部15の貫通孔150に角柱形状の永久磁石155を挿入した点をその特徴としている。よく知られているように、この永久磁石155は、磁極筒部15の磁極部151の表面に形成される磁極を強化するべくその周方向の側面が磁極面となっている。これにより、体格を増大することなく出力アップを実現することができる。
(変形態様)
変形態様を図6に示す。この態様の磁極筒部15の連結部153の外周面s1は平坦面とされている。このようにすれば、連結部153の磁路断面積の減少により界磁束の漏れ磁束分を減少することができる。また、ステータコアの磁束変化が円滑となるため磁気音を低減することができる。更に、連結部153の軸方向の曲げ剛性の低減により、既述した磁極筒部15を一対のディスク部122、142間にはめ込む際の連結部153の軸方向への変形が容易となる。
(変形態様)
磁極筒部15を構成する軟磁性の薄板(ここでは軸方向積層電磁鋼板)の連結部153、154をたとえばレーザー溶接により局所加熱してその磁気特性を低下させてもよい。たとえばオーステナイト構造とすれば非磁性化することができる。同時に、各電磁鋼板同士の機械的結合を可能となる。もちろん、各電磁鋼板又は磁気的軟鉄板をあらかじめ連結部153、154の位置にてレーザー加熱などにより局所加熱して非磁性化した後、それらを積層してもよい。
(変形態様)
変形態様を図7に示す。この態様では、磁極筒部15の互いに隣接する任意の二つの磁極部151、151の間の境界部(磁極間部)152は、各電磁鋼板(軟鉄薄板でもよい)に軸方向へリング状に塑性変形させてなる凹凸部をもつ。157はリング状の凹部、158はリング状の凹部157に囲まれた円形部である。このようにすれば、磁極筒部15を構成する各板の凹凸部が軸方向に嵌合することにより、各板の機械的結合強度を強化できるとともに、境界部152の軸方向変形容易性も向上する。なお、この凹凸部は図7、図8に形成される平面形状や断面形状以外に各種形状を採用することができる。更に、上記したリング状の凹部157を塑性変形により形成する際に生じるリング状の凹部157周辺の磁気特性の悪化により磁極部151、151間の漏れ磁束も低減することができる。更に、各板はリング状の凹部157の嵌合隙間により軸方向に変形しやすくなるため、既述のロータコアの組み立て性も向上する。
(変形態様)
変形態様を図9に示す。この態様では、軸方向に積層されて磁極筒部15を構成する輪板状の各板は、軟磁性の磁極板158と非磁性の連結板159とからなる。磁極板158の周方向一方側の側端は略周方向に突出する突起160をもち、磁極板158の周方向他方側の側端は略周方向に凹設される凹部161をもつ。同じく、連結板159の周方向一方側の側端は略周方向に突出する突起162をもち、連結板159の周方向他方側の側端は略周方向に凹設される凹部163をもつ。磁極板158と連結板159とを軸方向に相対移動させることにより、両者を嵌合させて、磁極筒部15を構成することができると共に容易に大きな軸方向変形を生じさせることができる。この磁極筒部15は、連結板159が非磁性であるため、漏れ磁束を大幅に低減することができる。
(変形態様)
変形態様を図10、図11に示す。この態様のロータコアは従来と同じく長い爪極部124、144をもつランデル式ロータコアを用い、爪極部124、144の外周側に径方向幅が小さい軸方向積層電磁鋼板を嵌着して磁極筒部15としたものである。
すなわち、ポールコアであるサイドコア12は、半ボス部121と、半ボス部121の前端部から径方向外側へ延在するディスク部122と、偶数個の爪極部124とからなり、ポールコアであるサイドコア14は、半ボス部141と、半ボス部141の後端部から径方向外側へ延在するディスク部142と、偶数個の爪極部124とからなる。
磁極筒部15は、爪極部124、144に嵌着され、各電磁鋼板は、上記実施例と同様に、互いに周方向に隣接する2つの磁極部151、151の間の境界部(連結部)152にて非磁性化されるか、あるいは容易に磁気飽和するように、径方向幅を縮小されている。連結部152と2つの爪極部124、144に囲まれる空間SPに永久磁石を収容してもよい。この時、磁極筒部15は永久磁石を機械支持する支持部材を兼ねることもできる。
このようにすれば、風切り音の低減とともに爪極部における磁束の軸方向への流れを良好とし、更に爪極部124、144の外周面における渦電流損を従来よりも低減することができる。
本発明の磁極筒部型ランデル式ロータコアを有する車両用交流発電機の軸方向断面図である。 図1の磁極筒部型ランデル式ロータコアの軸方向断面図である。 図2の磁極筒部型ランデル式ロータコアのサイドコアの斜視図である。 図2の磁極筒部型ランデル式ロータコアの部分展開図であり、(a)は径方向にみた展開図、(b)は軸方向にみた展開図である。 磁極筒部の変形態様を示す部分斜視図である。 磁極筒部の変形態様を示す部分側面図である。 磁極筒部の変形態様を示す部分斜視図である。 図7の磁極筒部の断面図である。 磁極筒部の変形態様を示す部分斜視図である。 磁極筒部型ランデル式ロータコアの変形態様を示す径方向断面図である。 図10の磁極筒部型ランデル式ロータコアの軸方向断面図である。
符号の説明
1 ロータ
2 ステータ
3 フロントフレーム
4 リヤフレーム
11 回転軸
12 サイドコア
13 励磁コイル
14 サイドコア
15 磁極筒部
21 ステータコア
22 ステータコイル
121 半ボス部
122 ディスク部
123 短突起
141 半ボス部
142 ディスク部
143 短突起
150 貫通孔
151 磁極部
152 境界部
153 連結部
154 連結部
155 永久磁石
157 凹部
158 磁極板
159 連結板
160 突起
161 凹部
162 突起
163 凹部

Claims (9)

  1. 界磁コイルが巻装されて界磁束が軸方向に流れるボス部と、前記ボス部の軸方向両端から径方向外側に延在して界磁束を径方向に流すとともに軸方向に突出する複数の短突起を備えた一対のディスク部と、一対のディスク部の間に挟設されて前記界磁コイルを囲むとともに複数の前記短突起の端面と接する円筒状の磁極筒部とからなり、
    前記磁極筒部は、周方向所定ピッチで形成され前記一対のディスク部に周方向交互に磁気連結される偶数個の磁極部と、周方向に隣接する前記磁極部間を機械的に連結する連結部とを有する回転電機の回転子において、
    前記磁極筒部は、前記ボス部及びディスク部よりも大きな軸方向変形性を有し、前記磁極筒部の軸方向縮小により寸法誤差を吸収することを特徴とする回転電機の回転子。
  2. 請求項1記載の回転電機の回転子において、
    前記磁極筒部は、軸方向積層軟磁性板からなる回転電機の回転子。
  3. 請求項1記載の回転電機の回転子において、
    前記連結部は軸方向に貫通する孔部を有する回転電機の回転子。
  4. 請求項3記載の回転電機の回転子において、
    前記孔部に収容されて前記磁極部の界磁束を強化する永久磁石を有する回転電機の回転子。
  5. 請求項1記載の回転電機の回転子において、
    前記磁極筒部の外周面は、前記磁極部にて部分円筒面をなし、前記連結面にて平面をなす回転電機の回転子。
  6. 請求項1記載の回転電機の回転子において、
    前記連結部は、前記磁極部よりも悪い磁気特性を有する回転電機の回転子。
  7. 請求項6記載の回転電機の回転子において、
    前記連結部は、非磁性部材により作製される回転電機の回転子。
  8. 請求項7記載の回転電機の回転子において、
    前記連結部は、軟磁性の前記磁極部に嵌合されている回転電機の回転子。
  9. 界磁コイルが巻装されて界磁束が軸方向に流れるボス部と、前記ボス部の軸方向両端から径方向外側に延在して界磁束を径方向に流すとともに軸方向に突出する複数の短突起を備えた一対のディスク部と、一対のディスク部の間に挟設されて前記界磁コイルを囲むとともに複数の前記短突起の端面と接する円筒状の磁極筒部とからなり、
    前記磁極筒部は、周方向所定ピッチで形成され前記一対のディスク部に周方向交互に磁気連結される偶数個の磁極部と、周方向に隣接する前記磁極部間を機械的に連結する連結部とを有する回転電機の回転子の製造方法において、
    前記磁極筒部は、前記ボス部及びディスク部よりも軸方向変形性を大きくし、かつ、軸方向厚さを前記一対のディスク部にかかる先端面相互間の隙間よりも大きく製造し、
    前記一対のディスク部の間に前記磁極筒部を挟んで軸方向に締結することで、前記磁極筒部の軸方向縮小により寸法誤差を吸収することを特徴とする回転電機の回転子の製造方法。
JP2005249749A 2005-08-30 2005-08-30 回転電機の回転子およびその製造方法 Expired - Fee Related JP4706397B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005249749A JP4706397B2 (ja) 2005-08-30 2005-08-30 回転電機の回転子およびその製造方法
US11/500,459 US7408280B2 (en) 2005-08-30 2006-08-08 Rotor of rotary electric machine

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005249749A JP4706397B2 (ja) 2005-08-30 2005-08-30 回転電機の回転子およびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007068304A JP2007068304A (ja) 2007-03-15
JP4706397B2 true JP4706397B2 (ja) 2011-06-22

Family

ID=37803120

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005249749A Expired - Fee Related JP4706397B2 (ja) 2005-08-30 2005-08-30 回転電機の回転子およびその製造方法

Country Status (2)

Country Link
US (1) US7408280B2 (ja)
JP (1) JP4706397B2 (ja)

Families Citing this family (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7868511B2 (en) 2007-05-09 2011-01-11 Motor Excellence, Llc Electrical devices using disk and non-disk shaped rotors
WO2008141198A1 (en) 2007-05-09 2008-11-20 Motor Excellence, Llc Electrical output generating and driven devices using disk and non-disk shaped rotors, and methods of making and using the same
US20080315716A1 (en) * 2007-06-20 2008-12-25 Denso Corporation Rotor for automotive alternator having mechanism for positioning magnetic pole cores
JP2009148057A (ja) 2007-12-13 2009-07-02 Denso Corp 車両用交流発電機
DE102008003135B4 (de) * 2008-01-02 2018-01-25 Wahl Gmbh Antriebseinheit für eine Haarschneidemaschine
JP4640422B2 (ja) * 2008-02-29 2011-03-02 株式会社デンソー ランデルロータ型モータ
JP2012508549A (ja) 2008-11-03 2012-04-05 モーター エクセレンス, エルエルシー 横方向および/またはコンミュテート式磁束システムの固定子の概念
DE102008044276A1 (de) 2008-12-02 2010-06-10 Robert Bosch Gmbh Hybriderregte elektrische Maschine mit polumschaltbarem Rotor
US8395291B2 (en) 2010-03-15 2013-03-12 Electric Torque Machines, Inc. Transverse and/or commutated flux systems for electric bicycles
WO2011115634A1 (en) 2010-03-15 2011-09-22 Motor Excellence Llc Transverse and/or commutated flux systems having phase offset
US8053944B2 (en) 2010-03-15 2011-11-08 Motor Excellence, Llc Transverse and/or commutated flux systems configured to provide reduced flux leakage, hysteresis loss reduction, and phase matching
EP2641316B1 (en) 2010-11-17 2019-02-13 Motor Excellence, LLC Transverse and/or commutated flux systems having segmented stator laminations
WO2012067895A2 (en) 2010-11-17 2012-05-24 Motor Excellence, Llc Transverse and/or commutated flux system coil concepts
US8952590B2 (en) 2010-11-17 2015-02-10 Electric Torque Machines Inc Transverse and/or commutated flux systems having laminated and powdered metal portions
US10468927B2 (en) * 2014-04-15 2019-11-05 Tm4, Inc. Inserted permanent magnet rotor for an external rotor electric machine
JP6673032B2 (ja) * 2016-06-03 2020-03-25 株式会社デンソー 回転電機用回転子
JP6634960B2 (ja) * 2016-06-03 2020-01-22 株式会社デンソー 回転電機の回転子
JP6641601B2 (ja) * 2016-07-04 2020-02-05 株式会社デンソー 回転電機用回転子
JP6772707B2 (ja) * 2016-09-15 2020-10-21 株式会社デンソー 回転電機

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62185530A (ja) * 1986-02-07 1987-08-13 Shibaura Eng Works Co Ltd 電動機
JPH0622482A (ja) * 1992-06-30 1994-01-28 Nippondenso Co Ltd 車両用回転電機の回転子
JPH11206084A (ja) * 1998-01-14 1999-07-30 Denso Corp 永久磁石併用同期回転機
JP2003102151A (ja) * 2001-09-25 2003-04-04 Matsushita Electric Ind Co Ltd 電動機およびその製造方法

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6419933A (en) * 1987-07-13 1989-01-24 Shibaura Eng Works Ltd Motor
US6049153A (en) * 1996-02-23 2000-04-11 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Motor
US5955807A (en) * 1997-04-25 1999-09-21 Denso Corporation Synchronous electric machine having auxiliary permanent magnet
JP3767135B2 (ja) * 1997-11-13 2006-04-19 三菱電機株式会社 回転電機の回転子の製造方法
JP4024480B2 (ja) 2001-02-20 2007-12-19 三菱電機株式会社 回転電機の回転子
JP3785982B2 (ja) * 2001-10-18 2006-06-14 株式会社デンソー 回転電機
JP4197469B2 (ja) 2003-07-01 2008-12-17 三菱電機株式会社 回転電機の回転子
JP2006158147A (ja) * 2004-12-01 2006-06-15 Denso Corp 車両用交流発電機

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62185530A (ja) * 1986-02-07 1987-08-13 Shibaura Eng Works Co Ltd 電動機
JPH0622482A (ja) * 1992-06-30 1994-01-28 Nippondenso Co Ltd 車両用回転電機の回転子
JPH11206084A (ja) * 1998-01-14 1999-07-30 Denso Corp 永久磁石併用同期回転機
JP2003102151A (ja) * 2001-09-25 2003-04-04 Matsushita Electric Ind Co Ltd 電動機およびその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007068304A (ja) 2007-03-15
US7408280B2 (en) 2008-08-05
US20070046137A1 (en) 2007-03-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4706397B2 (ja) 回転電機の回転子およびその製造方法
JP4671997B2 (ja) 回転電機の回転子、及びその製造方法
JP4715291B2 (ja) 電動機
US8860281B2 (en) Multiple-gap electric rotating machine
JP2009136040A (ja) 回転電機の回転子
JP2010178563A (ja) アキシャルギャップ型モータ及びそのロータ製造方法
JP5282592B2 (ja) 回転電機
JP2011130530A (ja) アキシャルギャップ型モータ及びそのロータ製造方法
JP3790774B2 (ja) 永久磁石回転電機および自動車
JP5924194B2 (ja) マルチギャップ型回転電機
JP6112970B2 (ja) 永久磁石式回転電機
JP2006325295A (ja) ステータ
JP4386909B2 (ja) モータ
JP3671929B2 (ja) 回転電機
JP2010119167A (ja) アキシャルギャップ型モータ及びそのロータ製造方法
JP2009095089A (ja) アキシャルギャップ型モータ
KR100624817B1 (ko) 스포크 타입 전동기의 로터 및 그 제조방법
JP2006211846A (ja) 回転電機
JP5971655B2 (ja) 永久磁石式回転電機
US20050116581A1 (en) Rotor for dynamo-electric machine
JP5282591B2 (ja) 回転電機
JP2006254651A (ja) 回転電機
JPH04325846A (ja) 電機子鉄心の固定方法
JP4042623B2 (ja) 分割コア型ステータ
JP3790766B2 (ja) 永久磁石回転電機および永久磁石回転電機を用いた電動車両

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070906

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100105

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100303

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100916

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101202

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20101207

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110215

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110228

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees