JP6772707B2 - 回転電機 - Google Patents

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Description

本発明は、回転電機に関する。
従来、車両の電動機や発電機などに用いられる、ステータとロータとを備える回転電機が知られている(例えば、特許文献1など)。この回転電機において、ステータは、ステータコアと、ステータコアに巻装されている電機子巻線と、を有している。ロータは、界磁コアと、界磁巻線と、短絡部材と、を有している。
界磁コアは、ボス部と、ボス部の軸方向一端から径方向外側に広がるディスク部と、ディスク部に連接してボス部の外周側に配置されると共に、軸方向に沿って突出する磁極部と、を有している。磁極部は、軸回りに所定角度ごとに設けられており、周方向に交互に異なる極性の磁極が形成されるように複数設けられている。界磁巻線は、ボス部の外周側に巻装されている。短絡部材は、磁極部の外周側にその磁極部の外周面を覆うように配置されており、周方向に隣接する磁極部同士を磁気的に接続する。短絡部材は、複数枚の軟磁性板が軸方向に沿って積層された積層部材である。従って、かかる短絡部材の構造によれば、短絡部材で発生する渦電流損を低減することができる。
特開2009−148057号公報
ところで、短絡部材で発生する渦電流損の低減効果を向上させるうえでは、層間すなわち軟磁性板間に電気的絶縁層を設けることが考えられる。しかしながら、電気的絶縁層を設けた構造では、その電気的絶縁層の絶縁破壊が生じたときなどに渦電流損の低減効果を上げることができなくなるなどの不都合が生ずる。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、短絡部材で発生する渦電流損の低減効果を向上させることが可能な回転電機を提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた本発明の一態様は、ステータコアと、前記ステータコアに巻装されている電機子巻線と、を有するステータと、筒状のボス部及び前記ボス部の外周側に配置されて周方向に交互に異なる極性の磁極が形成される複数の磁極部を有する界磁コアと、前記ボス部の外周側に巻装されている界磁巻線と、前記磁極部の外周側に前記磁極部の外周面を覆うように配置されて、周方向に隣り合う前記磁極部同士を磁気的に接続する筒状の短絡部材と、を有し、前記ステータの内周側に径方向に対向して配置されたロータと、を備える回転電機であって、前記短絡部材は、断面形状が正方形又は長方形である薄板部材又は線状部材が、軸心を通り該軸心に沿って平行な平面で切断した断面視で軸方向に対して傾斜したを有する状態で軸方向に沿って積層された積層部材であり、前記短絡部材の、前記ステータに対する対向面は、径方向に沿って突出する突部と径方向に沿って凹んだ溝部とが軸方向に交互に連続して配置される凹凸形状に形成されている回転電機である。
この構成によれば、短絡部材の、ステータに対する対向面が、径方向への突部と溝部とが交互に連続して配置される凹凸形状に形成される。かかる凹凸形状によれば、突部に磁束を集中させて他の部位に磁束飽和を生じさせないので、磁束密度が下がって渦電流損が低減される。従って、短絡部材の表面形状を凹凸形状とすることで、渦電流損の低減効果を向上させることができる。また、この構成によれば、短絡部材の表面に凹凸形状を容易に形成することができる。
請求項2記載の発明は、前記突部は、径方向先端の断面形状が曲面形状又は角張った形状となるように形成されている回転電機である。この構成によれば、短絡部材の表面に凹凸形状を形成することができる。
本発明の一態様は、前記短絡部材と前記磁極部とは、電気的に導通している回転電機である。この構成によれば、短絡部材に大きな渦電流が発生しても、その渦電流によりロータの電位を上げることができるので、電機子巻線への電力供給のためのスイッチングのタイミングずれに起因するステータからベアリングを介したロータへの導通電流を減らすことができ、電蝕によるベアリングの寿命低下を抑えることができる。
本発明の一態様は、前記短絡部材と前記磁極部との間の隙間、及び、前記溝部の少なくとも何れかに樹脂が充填されている回転電機である。この構成によれば、熱伝導体である樹脂の存在により熱容量を向上させることができるので、ロータの耐熱性を向上させることができる。また、ロータが回転しなくても或いはその回転数が低くても、十分にロータの冷却性能を高めることができる。
本発明の一態様は、前記突部及び前記溝部は、螺旋状に形成されつつ軸方向に沿って延びている回転電機である。この構成によれば、ロータの回転時に冷媒を短絡部材の軸方向の一端側から他端側へ送り出すことができるので、冷媒の流れによりロータの冷却を効率良く行うことができ、ロータの冷却性能を高めることができる。
本発明の一実施形態に係る回転電機の断面図である。 本実施形態の回転電機が備えるロータを径方向外側から見た際の図である。 本実施形態の回転電機が備えるロータの斜視図である。 本実施形態の回転電機が備えるロータの、短絡部材を除いたときの斜視図である。 本実施形態の回転電機が備えるロータの一部の斜視図である。 本実施形態の回転電機が備えるロータの断面図である。 本実施形態の回転電機においてロータが有する短絡部材を模式的に表した断面図である。 本実施形態の回転電機における短絡部材の一例の断面図である。 本実施形態の回転電機における短絡部材の一例の断面図である。 本実施形態の回転電機における短絡部材の一例の断面図である。 本実施形態の回転電機における短絡部材の一例の断面図である。 本実施形態の回転電機における短絡部材の一例の断面図である。 本発明の一変形例に係る回転電機が備えるロータの短絡部材の斜視図である。 本発明の他の一変形例に係る回転電機が備えるロータの要部の一例の断面図である。 本発明の他の一変形例に係る回転電機が備えるロータの要部の一例の断面図である。
以下、本発明に係る回転電機の具体的な実施形態について、図1〜図15を参照しつつ説明する。
本実施形態において、回転電機20は、例えば車両などに搭載されており、バッテリなどの電源から電力が供給されることで車両を駆動するための駆動力を発生すると共に、車両のエンジンから動力が供給されることでバッテリを充電するための電力を発生する装置である。回転電機20は、図1に示す如く、ステータ22と、ロータ24と、ハウジング26と、ブラシ装置28と、整流装置30と、電圧調整器32と、プーリ34と、を備えている。
ステータ22は、磁路の一部を構成すると共に、ロータ24の回転による回転磁界が付与されることで起電力を発生する部材である。ステータ22は、ステータコア40と、電機子巻線42と、を有している。ステータコア40は、円筒状に形成された部材である。ステータコア40の径方向内径側には、径方向内側に向けて突出するティースと、径方向外側に向けて凹んだスロットと、が形成されている。これらのティース及びスロットは、それぞれ所定角度をおいて配置されるように複数設けられており、周方向において交互に連続して配置されている。
電機子巻線42は、ステータコア40(具体的には、そのティース)に巻装されている。電機子巻線42は、ステータコア40のスロットに収容される直線状のスロット収容部(図示せず)と、ステータコア40の軸方向端から軸方向外側に突出する湾曲状のコイルエンド部44と、を有している。電機子巻線42は、回転電機20の相数に対応した例えば多相巻線(例えば三相巻線)を有している。
ロータ24は、ステータ22(具体的には、ティースの先端)に対して径方向内側に所定のエアギャップ(すなわち空隙)を空けて対向配置されている。ロータ24は、磁路の一部を構成すると共に、電流が流れることで磁極を形成する部材である。ロータ24は、いわゆるランデル型回転子である。ロータ24は、界磁コア50と、界磁巻線52と、短絡部材54と、永久磁石56と、を有している。
界磁コア50は、ボス部58と、ディスク部60と、爪状磁極部62と、を有している。ボス部58は、回転シャフト64が挿入可能な中心軸上に空いたシャフト孔66を有する筒状部材であって、回転シャフト64の外周側に嵌合固定される部位である。ディスク部60は、ボス部58の軸方向端部側から径方向外側に向けて延びる円盤状の部位である。
爪状磁極部62は、ディスク部60の外周端に連接すると共に、その連接部から軸方向に沿って爪状に突出する部材である。爪状磁極部62は、その連接部からボス部58に沿って延びている。爪状磁極部62は、ボス部58の外周側に配置されている。ボス部58とディスク部60と爪状磁極部62とは、ポールコア(界磁鉄心)を形成する。ポールコアは、例えば鍛造成形されている。爪状磁極部62は、略円弧状に形成された外周面を有している。爪状磁極部62の外周面は、回転シャフト64の軸中心近傍(具体的には、回転シャフト64の軸中心又はその軸中心よりも該爪状磁極部62に近い側の位置)を中心にした円弧を有している。
爪状磁極部62は、互いに異なる極性(具体的には、N極及びS極)の磁極が形成される第1爪状磁極部62−1及び第2爪状磁極部62−2を含む。第1爪状磁極部62−1及び第2爪状磁極部62−2は、一対のポールコアを構成する。第1爪状磁極部62−1及び第2爪状磁極部62−2は、ロータ24の軸回りに複数の同じ数(例えば、8個)ずつ設けられている。第1爪状磁極部62−1と第2爪状磁極部62−2とは、周方向に隙間空間68を空けて交互に配置されている。
第1爪状磁極部62−1は、ボス部58の軸方向一端側から径方向外側に広がるディスク部60の外周端に連接しており、軸方向他端側に向けて突出している。また、第2爪状磁極部62−2は、ボス部58の軸方向他端側から径方向外側に広がるディスク部60の外周端に連接しており、軸方向一端側に向けて突出している。第1爪状磁極部62−1と第2爪状磁極部62−2とは、配置位置や突出する軸方向向きを除いて、互いに共通した形状に形成されている。第1爪状磁極部62−1と第2爪状磁極部62−2とは、軸方向根元側(又は軸方向先端側)が互いに軸方向逆側となるように周方向に交互に配置されており、互いに異なる極性に磁化される。
各爪状磁極部62は、周方向において所定の幅(すなわち、周方向幅)を有すると共に、径方向において所定の厚さ(すなわち、径方向厚さ)を有するように形成されている。各爪状磁極部62は、ディスク部60との連接部近傍の根元側から軸方向先端側にかけて、周方向幅が徐々に小さくなりかつ径方向厚さが徐々に小さくなるように形成されている。すなわち、各爪状磁極部62は、軸方向先端側ほど周方向及び径方向の双方において細くなるように形成されている。尚、各爪状磁極部62は、周方向中心を挟んで周方向に左右対称となるように形成されていることが好ましい。
互いに周方向に隣接する第1爪状磁極部62−1と第2爪状磁極部62−2との間ごとに設けられた隙間空間68は、軸方向斜めに延在しており、軸方向にかけてロータ24の回転軸に対して所定角度で傾斜している。各隙間空間68は、その周方向の大きさ(すなわち、寸法)が軸方向位置に応じて変化することがほとんど無いように、すなわち、その周方向寸法が一定若しくはその一定値を含む極僅かな範囲内に維持されるように設定されている。
尚、ロータ24において磁気的なアンバランスが生じるのを回避するため、周方向のすべての隙間空間68は同一形状であることが好ましい。しかし、特に片側方向にのみ回転するロータ24においては、鉄損の低減などのために、爪状磁極部62の形状を周方向中心を挟んで周方向に左右非対称形状として、隙間空間68の軸方向位置ごとの周方向寸法を一定でないものとしてもよい。
また、爪状磁極部62の形状を周方向に左右非対称形状とするのは、一般的に回転方向が片側である場合や、ある回転方向の逆方向の特性を下げてよい場合などである。これは、回転方向が一定であれば、ステータ22からの界磁作用が、爪状磁極部62の中央付近を境にして爪状磁極部62の界磁力が作用する方向に対して強めと弱めとに変化するので、強め作用が働いている爪状磁極部62を境として、爪状磁極部62の半分をステータ22から遠ざけてステータ22との磁気的な空隙を大きくすることで、渦電流が発生し易い磁束飽和を緩和させて渦電流を大きく低下させることができると共に、爪状磁極部62の残り半分をステータ22から遠ざけていないことで、空隙増加による磁束低下要因を少なくできるという技術である。本実施形態においては、後述の如く、ロータ24の外周表面付近に磁束飽和を促して渦電流損の低減効果を得るので、爪状磁極部62の形状を磁束を減らしてまで左右非対称とする必要はなく、左右対称とすることが望ましい。
界磁巻線52は、ボス部58と爪状磁極部62との径方向隙間に配置されている。界磁巻線52は、直流電流の流通により界磁コア50に磁束を発生させ、通電により起磁力を発生させるコイル部材である。界磁巻線52は、ボス部58の外周側において軸回りに巻装されている。界磁巻線52により発生した磁束は、ボス部58及びディスク部60を介して爪状磁極部62に導かれる。すなわち、ボス部58及びディスク部60は、界磁巻線52にて発生した磁束を爪状磁極部62に導く磁路を形成する。界磁巻線52は、発生磁束により第1爪状磁極部62−1をN極に磁化させかつ第2爪状磁極部62−2をS極に磁化させる機能を有する。
短絡部材54は、爪状磁極部62(すなわち、第1爪状磁極部62−1及び第2爪状磁極部62−2)の外周側に配置されてその爪状磁極部62の外周を覆う円筒状の部材である。短絡部材54は、爪状磁極部62のディスク部60との連接部からその爪状磁極部62の軸方向先端までの距離程度の軸方向長さを有している。短絡部材54は、径方向において所定厚さ(例えば、ロータ24での機械強度と磁気性能とを両立させることができる例えば0.6mm〜1.0mm程度)を有する薄皮部材である。短絡部材54は、爪状磁極部62にその外周面側で対向して接すると共に、周方向に隣接する第1爪状磁極部62−1と第2爪状磁極部62−2との間の隙間空間68をその径方向外側で閉じて、それらの爪状磁極部62−1,62−2同士を磁気的に接続する。
尚、短絡部材54は、非磁性体でも構わないが、非磁性体ではステータ22とロータ24との磁気的な空隙が増加してしまうので、その空隙増加を生じさせないために短絡部材54は磁性体であることが好ましい。短絡部材54の断面積が爪状磁極部62の、ステータ22との対向面の表面積よりも小さければ、ロータ24からステータ22へ有効な磁力を送り出すことができる。
短絡部材54は、鉄やケイ素鋼からなる電磁鋼板などの軟磁性材により構成されている。短絡部材54は、円筒状に形成されたパイプ状部材であり、又は、所定部材が軸方向に沿って積層された積層部材である。短絡部材54は、焼き嵌めや圧入,溶接或いはそれらの組み合わせなどによって爪状磁極部62に対して固定される。短絡部材54が積層部材である場合は、その積層は、打ち抜き加工した電磁鋼板などの複数枚の軟磁性の薄板部材が軸方向に沿って積層されたものであってよい。この際、各薄板部材はそれぞれ、渦電流損を抑制するために、軸方向に隣接する薄板部材に対して層間絶縁されていてもよい。また、その積層は、一本の線状部材又は一帯の帯状部材が螺旋状に延在して軸方向に沿って積層されたものであってもよい。この線状部材や帯状部材は、強度や磁気性能の観点から断面矩形状の角材であってもよく、また、丸線或いは角部が湾曲したものであってもよい。
短絡部材54は、ロータ24の外周面を滑らかにして、ロータ24の外周面に形成される凹凸に起因する風切り音を低減する機能を有する。また、短絡部材54は、周方向に並んだ複数の爪状磁極部62を互いに連結して、各爪状磁極部62の変形(特に径方向への変形)を抑える機能を有する。
永久磁石56は、短絡部材54の内周側に収容されていると共に、周方向に隣接する爪状磁極部62の間すなわち第1爪状磁極部62−1と第2爪状磁極部62−2との間にその隙間空間68を埋めるように配置されている磁極間磁石である。永久磁石56は、隙間空間68ごとに配置されており、隙間空間68と同数の数だけ設けられている。各永久磁石56は、隙間空間68の形状に合わせてロータ24の回転軸に対して斜めに傾斜して延在しており、概ね直方体形状に形成されている。永久磁石56は、爪状磁極部62間における磁束の漏れを低減して爪状磁極部62とステータ22のステータコア40との間の磁束を強化する機能を有している。
永久磁石56は、周方向に隣接する爪状磁極部62の間の漏れ磁束を減少させる向きの磁極が形成されるように配置されている。永久磁石56は、起磁力が周方向に向くように着磁されている。具体的には、永久磁石56は、N極に磁化される第1爪状磁極部62−1に対向する周方向の面の磁極がN極となり、かつ、S極に磁化される第2爪状磁極部62−2に対向する周方向の面の磁極がS極となるように構成されている。尚、永久磁石56は、着磁された後にロータ24に組み込まれることとしてもよいが、ロータ24に組み込まれた後に着磁されることとしてもよい。
ハウジング26は、ステータ22及びロータ24を収容するケース部材である。ハウジング26は、回転シャフト64ひいてはロータ24をベアリング69を介して軸回りに回転可能に支持すると共に、ステータ22を固定する。
ブラシ装置28は、スリップリング70と、ブラシ72と、を有している。スリップリング70は、回転シャフト64の軸方向一端に固定されており、ロータ24の界磁巻線52に直流電流を供給する機能を有している。ブラシ72は、2個一対設けられており、ハウジング26に取り付け固定されたブラシホルダに保持されている。ブラシ72は、その径方向内側の先端がスリップリング70の表面に摺動するように回転シャフト64側に押圧されつつ配置されている。ブラシ72は、スリップリング70を介して界磁巻線52に直流電流を流す。
整流装置30は、ステータ22の電機子巻線42に電気的に接続されている。整流装置30は、電機子巻線42で生じた交流を直流に整流して出力する装置である。電圧調整器32は、界磁巻線52に流す界磁電流を制御することにより回転電機20の出力電圧を調整するためのものであり、電気負荷や発電量に応じて変化する出力電圧を略一定に維持させる機能を有している。プーリ34は、車両エンジンの回転を回転電機20のロータ24に伝達するためのものであり、回転シャフト64の軸方向他端に締め付け固定されている。
このような構造を有する回転電機20においては、電源からブラシ装置28を介してロータ24の界磁巻線52に直流電流が供給されると、その電流の通電により界磁巻線52を貫いてボス部58、ディスク部60、及び爪状磁極部62を流通する磁束が発生する。この磁束は、例えば、一方のポールコアのボス部58→ディスク部60→第1爪状磁極部62−1→ステータコア40→第2爪状磁極部62−2→他方のポールコアのディスク部60→ボス部58→一方のポールコアのボス部58の順に流れる磁気回路を形成する。この磁気回路は、ロータ24の逆起電力を発生するものである。
上記の磁束が第1爪状磁極部62−1及び第2爪状磁極部62−2に導かれると、第1爪状磁極部62−1がN極に磁化されると共に、第2爪状磁極部62−2がS極に磁化される。かかる爪状磁極部62の磁化が行われた状態で、電源から供給される直流が例えば三相交流に変換されて電機子巻線42に供給されると、ロータ24がステータ22に対して回転する。従って、回転電機20を、電機子巻線42への電力供給により回転駆動させる電動機として機能させることができる。
また、回転電機20のロータ24は、車両エンジンの回転トルクがプーリ34を介して回転シャフト64に伝達されることにより回転する。かかるロータ24の回転は、ステータ22の電機子巻線42に回転磁界を付与することで、電機子巻線42に交流の起電力を発生させる。電機子巻線42で発生した交流起電力は、整流装置30を通って直流に整流された後、バッテリに供給される。従って、回転電機20を、電機子巻線42の起電力発生によりバッテリを充電させる発電機として機能させることができる。
次に、本実施形態の回転電機20の特徴部について説明する。
本実施形態において、回転電機20は、径方向に所定のエアギャップを空けて対向配置されたステータ22及びロータ24を備えている。ロータ24は、周方向に複数配設された爪状磁極部62の外周側にその爪状磁極部62の外周面を覆う円筒状の短絡部材54を有している。短絡部材54の、ステータ22に対する対向面は、凹凸形状に形成されている。
短絡部材54は、図7に示す如く、径方向に沿ってすなわちステータ22側に向けて突出する突部80と、径方向に沿ってすなわち爪状磁極部62側に向けて凹んだ溝部82と、を有している。突部80及び溝部82は共に、短絡部材54の外周面に形成されている。短絡部材54の、ステータ22に対向する外周面すなわち対向面は、突部80と溝部82とが交互に連続して配置される凹凸形状に形成されている。
上記した短絡部材54の凹凸形状は、突部80と溝部82とが軸方向に沿って交互に連続して配置されたものである。尚、短絡部材54は、薄板部材が軸方向に沿って積層された積層部材であることとしてもよく、また、線状部材や帯状部材が螺旋状に延在して軸方向に沿って積層された積層部材であることとしてもよく、更には、円筒状に形成されたパイプ状部材であってもよい。短絡部材54が上記の積層部材である場合は、上記の凹凸形状は、各層の薄板部材や線状部材,帯状部材の径方向外端部により突部80を形成すると共に、2つの層の間の空隙により溝部82を形成することにより実現されるものであればよい。
一般的に、信号周波数が高くなるほど導体表面に電流が集中する表皮効果が知られている。回転電機20において、ロータ24の表面から短絡部材54で渦電流が発生する地点までの深さ(すなわち、表皮深さ)δ〔mm〕は、次式(1)で表される。また、渦電流損We〔W〕は、次式(2)で表される。但し、μは透磁率であり、σは導電率であり、fは信号周波数であり、Keは短絡部材54などの材料によって決まる渦電流損係数であり、Bは磁束密度であり、αは短絡部材54などの材料によって決まる値であって一般的に四捨五入によって「2」になる数である。
δ =√(1/(π・μ・σ・f)) ・・・(1)
We=Ke・Bα・f ・・・(2)
Ke及びαはそれぞれ上記の如く短絡部材54などの材料によって決まる値であるので、材料を決めたうえで渦電流損Weを低減させるためには、磁束密度Bを低減させることが必要である。磁束密度Bは、材料自体の磁束密度まで回転電機20の磁力上昇に伴って上昇する値であり、磁束密度Bが高いと磁束飽和が生じて透磁率μが下がってしまう。しかし、磁束密度Bは渦電流損Weに対して概ね2乗で作用するパラメータであるので、磁束密度Bを下げることが渦電流損Weを低減させて高効率化を図るうえで有効である。
渦電流は、突部80と突部80との間を通過することができないので、各突部80の表皮深さδは小さい。また、磁束密度Bの小さい箇所では渦電流の発生量が著しく少ないので、渦電流損Weも小さい。上記の如く、短絡部材54は、突部80と溝部82とが軸方向に沿って交互に連続して配置された凹凸形状に形成されている。かかる短絡部材54の凹凸形状においては、短絡部材54の突部80の径方向先端ほど磁束飽和が生じ易いので、磁束密度Bが高く渦電流損Weが大きい。一方、短絡部材54の爪状磁極部62寄りの部位やポールコアを形成する爪状磁極部62などの大部分は磁束飽和しないので、磁束密度Bが低く渦電流損Weが小さい。
このように、渦電流損Weが大きい箇所は、短絡部材54の径方向先端部にある狭小の突部80に限られるので、結果として、短絡部材54全体としての渦電流損Weを低減することができる。すなわち、短絡部材54の、ステータ22に対向する表面(対向面)に、磁束が集中するように突部80を設けることで、渦電流損Weが大きい箇所を少なく或いは狭くして、短絡部材54全体での渦電流損Weを低減することができる。従って、回転電機20によれば、短絡部材54の表面形状を凹凸形状とすることで、その渦電流損Weの低減効果を向上させることができる。
仮に短絡部材54が、同一厚みを有する平板の薄板部材などが軸方向に積層された分割層からなる場合において、各分割層の厚みが(表皮深さδ×2)以上であると、十分に渦電流がループしてしまう。この場合、各分割層に渦電流ループを生じさせないためには、各分割層の厚みを(表皮深さδ×2)未満として絶縁を施すことが必要である。これに対して、本実施形態の回転電機20においては、短絡部材54の径方向先端側の表面形状を突部80と溝部82とからなる凹凸形状とすることで、渦電流ループを生じさせないために分割層の厚みを一律に小さくすることは不要であり、短絡部材54に細かいピッチで電気的絶縁層を設けることは不要である。また、その電気的絶縁層が破れ或いは絶縁破壊されたときの損失増加を小さく抑えることが可能である。
渦電流は、短絡部材54の凹凸形状により、磁束飽和が生じ易いロータ24の表面側(すなわち、ステータ22に対する対向面側)で打ち消される一方、磁束飽和が生じ難いロータ24の裏面側(すなわち、爪状磁極部62側)で少ない。このため、ロータ24の表面側だけでなくロータ24の裏面側にも、別部材や空隙,酸化被膜などによる電気的絶縁層を設けることは不要であり、その結果として、短絡部材54に電気的絶縁層を設けることなく短絡部材54での渦電流損の低減効果を向上させることが可能である。また仮に短絡部材54に電気的絶縁層を設けるとしても、局所的に磁束飽和が生じる分割層の厚みを大きくすることができるので、短絡部材54の各分割層を構成する部材の厚みを小さくすることは不要であり、製造時の工数などを低減することができる。
尚、突部80は、軸方向に沿って切断した場合の径方向先端の断面形状が図8に示す如き曲面形状となるように形成されていてよい。短絡部材54が、薄板部材や線状部材などの所定部材90が軸方向に積層された積層部材である場合において、この突部80の曲面形状を実現するうえでは、その短絡部材54を構成する所定部材90を、断面形状が円形となる丸線により構成することとすればよい。この所定部材90は、爪状磁極部62と電気的に導通して短絡するように爪状磁極部62に接触すると共に、層間でも接触する。尚、これらの接触は、断面において点接触であればよく、又は、それに準じた接触であればよい。
所定部材90が丸線により構成された構造では、各層それぞれの所定部材90の径方向外側へ突出する円形面が突部80となり、軸方向に並んだ2つの層の上記円形面の間に溝部82が形成される。かかる構成によれば、上記の如く短絡部材54に生じる渦電流損の低減効果を向上させることができる。
また、突部80は、軸方向に沿って切断した場合の径方向先端の断面形状が図9、図10、及び図11に示す如き角張った形状となるように形成されていてよい。短絡部材54が、薄板部材や線状部材などの所定部材92,94,96が軸方向に積層された積層部材である場合において、この突部80の角張った形状を実現するうえでは、その短絡部材54を構成する所定部材92,94,96を、断面形状が正方形や長方形,六角形などの多角形となる角線により構成すると共に、各層の角線が斜めに配置されてその角部がステータ22側に向けて突出するように軸方向に沿って積層することとすればよい。所定部材92,94,96は、爪状磁極部62と電気的に導通して短絡するように爪状磁極部62に接触すると共に、層間でも接触する。尚、この所定部材92,94,96の接触は、断面において点接触や線接触であればよく、又は、それに準じた接触であればよい。
所定部材92,94,96が角線により構成されかつ各層の角線を斜めに配置した状態で軸方向に沿って積層された構造では、各層それぞれの所定部材92,94,96の径方向外側へ突出する角部が突部80となり、軸方向に並んだ2つの層の上記角部の間に溝部82が形成される。かかる構成においても、上記の如く短絡部材54に生じる渦電流損の低減効果を向上させることができる。
また、突部80は、軸方向に沿って切断した場合の径方向先端の断面形状が図12に示す如き短辺の上底がステータ22側にかつ長辺の下底が爪状磁極部62側にそれぞれ配置される台形形状となるように形成されていてよい。短絡部材54が、薄板部材や線状部材などの所定部材90が軸方向に積層された積層部材である場合において、この突部80の台形形状を実現するうえでは、その短絡部材54を構成する所定部材98を、断面形状が径方向先端にかけて細くなる台形となるように形成することとすればよい。所定部材98は、爪状磁極部62と電気的に導通して短絡するように爪状磁極部62に断面において線接触すると共に、層間でも断面において点接触する。尚、この所定部材98の接触は、それらの接触に準じたものであってもよい。
所定部材98が台形形状に形成された構造では、各層それぞれの所定部材98の上底側が突部80となり、軸方向に並んだ2つの層の上底側の間(すなわち、上記台形形状の相対する側面の間)に溝部82が形成される。かかる構成においても、上記の如く短絡部材54に生じる渦電流損の低減効果を向上させることができる。
また、回転電機20において、短絡部材54のステータ22に対向する対向面は、突部80と溝部82とが交互に連続して配置される凹凸形状に形成されている。短絡部材54は、ロータ24の表面側に配置されており、ロータ24内で最も磁束のやり取りする量が大きい領域である。この短絡部材54の凹凸形状によれば、その凹凸形状が形成されていない短絡部材に比べて、放熱面積を確保することができ、高い冷却性能を確保することができる。
ところで、ステータ22の電機子巻線42に直流電源から交流電力を供給するためには、インバータ回路が有するMOSトランジスタ等をスイッチングすることが必要である。例えば電機子巻線42が三相巻線であるとすれば、U相、V相、およびW相のスイッチングタイミングが所望のものからずれることがある。かかるタイミングのずれが生じると、ステータ22に軸方向間の電位差が発生し、その電位差に起因してステータ22からハウジング26及びベアリング69を介してロータ24へ電流が流れる。かかる導通電流が流れると、ベアリング69に電蝕が発生し、その結果として、ベアリング69の寿命低下が招来するおそれがある。
これに対して、回転電機20において、短絡部材54或いはその短絡部材54を構成する上記した所定部材90,92,94,96,98は、爪状磁極部62に接して、その爪状磁極部62と電気的に導通している。かかる回転電機20においては、短絡部材54に電気的絶縁層が設けられていないときは、その短絡部材54に渦電流が発生し易くなるが、ロータ24にかかる渦電流による電位差が発生するので、渦電流が小さい或いは発生しないときに比べて、ロータ24の電位が上がり、ロータ24とステータ22との間の電位差が減少する。このため、上記したスイッチタイミングのずれが生じかつ大きな渦電流が発生しても、ステータ22からベアリング69を介したロータ24への導通電流を減らすことができ、電蝕によるベアリング69の寿命低下を抑えることができる。
以上、説明したことから明らかなように、回転電機20は、ステータコア40と、ステータコア40に巻装されている電機子巻線42と、を有するステータ22と、筒状のボス部58及びボス部58の外周側に配置されて周方向に交互に異なる極性の磁極が形成される複数の爪状磁極部62を有する界磁コア50と、ボス部58の外周側に巻装されている界磁巻線52と、爪状磁極部62の外周側に爪状磁極部62の外周面を覆うように配置されて、周方向に隣り合う爪状磁極部62同士を磁気的に接続する筒状の短絡部材54と、を有し、ステータ22の内周側に径方向に対向して配置されたロータ24と、を備えている。短絡部材54の、ステータ22に対する対向面は、径方向に沿って突出する突部80と径方向に沿って凹んだ溝部82とが交互に連続して配置される凹凸形状に形成されている。
この構成によれば、短絡部材54の、ステータ22に対する対向面は、径方向への突部80と溝部82とが交互に連続して配置される凹凸形状に形成される。かかる凹凸形状によれば、突部80に磁束を集中させて他の部位に磁束飽和を生じさせないので、磁束密度が下がって渦電流損が低減される。従って、短絡部材54の表面形状を凹凸形状とすることで、渦電流損の低減効果を向上させることができる。
また、回転電機20において、突部80は、径方向先端の断面形状が曲面形状又は角張った形状となるように形成されていてよい。又は、突部80は、径方向先端の断面形状が、短辺の上底がステータ22側にかつ長辺の下底が爪状磁極部62側にそれぞれ配置される台形形状となるように形成されていてよい。これらの構成によれば、短絡部材54の表面に凹凸形状を形成することができる。
また、回転電機20において、短絡部材54と爪状磁極部62とは、電気的に導通している。この構成によれば、短絡部材54に大きな渦電流が発生しても、その渦電流によりロータ24の電位を上げることができるので、電機子巻線42への電力供給のためのスイッチングのタイミングずれに起因するステータ22からベアリング69を介したロータ24への導通電流を減らすことができ、電蝕によるベアリング69の寿命低下を抑えることができる。
また、回転電機20において、短絡部材54は、所定部材90,92,94,96,98が軸方向に沿って積層された積層部材であってよい。この構成によれば、短絡部材54の表面に凹凸形状を容易に形成することができる。
ところで、上記の実施形態においては、ロータ24の短絡部材54を、円筒状に形成されたパイプ状部材であり、又は、所定部材が軸方向に沿って積層された積層部材であることとした。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、ロータ24の冷却性能を高めるうえでは、ロータ24の回転時に冷媒に流れを付与できるように短絡部材54を螺旋状に形成したものとすることが望ましい。
すなわち、短絡部材54が、例えば図13に示す如く、線状部材100が螺旋状に延在して軸方向に沿って積層された積層部材であると、突部80及び溝部82が螺旋状に形成されつつ軸方向沿って延びるので、ロータ24の回転時に冷媒をその短絡部材54の軸方向の一端側から他端側へ送り出すことができる。このため、冷媒の流れによりロータ24の冷却を効率良く行うことが可能となり、ロータ24の冷却性能を高めることができる。特に、ロータ24の回転方向を一方向に限定したうえで、ロータ24の回転シャフト64が延びる方向と、ロータ24の回転により冷媒が送り出される方向と、ガイドベーンやファン,ポンプなどにより冷媒が送り出される方向と、を一致させることで、より一層の冷却効果を得ることができる。
上記の実施形態においては、短絡部材54の突部80と突部80との間にある溝部82が、空隙であると共に、短絡部材54と爪状磁極部62との間に何らの部材も充填されていない。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、溝部82、及び、短絡部材54と爪状磁極部62との間に樹脂が充填されていてもよい。すなわち、ロータ24において、図14に示す如く、溝部82、及び、短絡部材54と爪状磁極部62との間の双方に樹脂110が充填されていてもよい。尚、樹脂110が充填される短絡部材54と爪状磁極部62との間は、短絡部材54と爪状磁極部62とに囲まれる空間を主に含み、短絡部材54と爪状磁極部62との電気的導通を確保した状態で生まれる空間のことである。
樹脂110は、短絡部材54において軸方向に沿って積層されるすべての層を一体的に覆うように形成されていればよい。樹脂110を構成する樹脂剤は、熱伝導率の高いエポキシや液晶ポリマーなどの樹脂を用いることとすればよい。かかる変形例の構成によれば、熱伝導体である樹脂の存在により熱容量を向上させることができるので、ロータ24の耐熱性を向上させることができる。また、ロータ24が回転しなくても或いはその回転数が低くても、十分にロータ24の冷却性能を高めることができる。
尚、上記の樹脂110は、溝部82に充填されると共に、短絡部材54と爪状磁極部62との間に充填されたものであるが、溝部82、及び、短絡部材54と爪状磁極部62とに囲まれる空間のうち少なくとも何れかに充填されていればよい。
特に、上記の如く短絡部材54を線状部材100が螺旋状に延在して軸方向に沿って積層された積層部材としたことによる冷却効果と、上記の如く樹脂110を充填したことにより冷却効果とを併せ持たせるうえでは、図15に示す如く、樹脂120の充填を、短絡部材54と爪状磁極部62との間にのみ行うこととし、ロータ24の表面側にある溝部82に行わないこと、すなわち、樹脂120が短絡部材54と爪状磁極部62との間にのみ充填されたものであることが好ましい。かかる変形例の構成によれば、ロータ24の回転時に冷媒をその短絡部材54の軸方向の一端側から他端側へ送り出すことができると共に、樹脂の存在により熱容量を向上させることができる。
尚、本発明は、上述した実施形態や変形例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更を施すことが可能である。
20・・・回転電機、22・・・ステータ、24・・・ロータ、40・・・ステータコア、42・・・電機子巻線、50・・・界磁コア、52・・・界磁巻線、54・・・短絡部材、58・・・ボス部、62・・・爪状磁極部、80・・・突部、82・・・溝部、90,92,94,96,98・・・所定部材、100・・・線状部材、110,120・・・樹脂。

Claims (5)

  1. ステータコア(40)と、前記ステータコアに巻装されている電機子巻線(42)と、を有するステータ(22)と、
    筒状のボス部(58)及び前記ボス部の外周側に配置されて周方向に交互に異なる極性の磁極が形成される複数の磁極部(62)を有する界磁コア(50)と、前記ボス部の外周側に巻装されている界磁巻線(52)と、前記磁極部の外周側に前記磁極部の外周面を覆うように配置されて、周方向に隣り合う前記磁極部同士を磁気的に接続する筒状の短絡部材(54)と、を有し、前記ステータの内周側に径方向に対向して配置されたロータ(24)と、
    を備える回転電機(20)であって、
    前記短絡部材は、断面形状が正方形又は長方形である薄板部材又は線状部材(92,94,100)が、軸心を通り該軸心に沿って平行な平面で切断した断面視で軸方向に対して傾斜したを有する状態で軸方向に沿って積層された積層部材であり、
    前記短絡部材の、前記ステータに対する対向面は、径方向に沿って突出する突部(80)と径方向に沿って凹んだ溝部(82)とが軸方向に交互に連続して配置される凹凸形状に形成されている回転電機。
  2. 前記突部は、径方向先端の断面形状が曲面形状又は角張った形状となるように形成されている請求項1記載の回転電機。
  3. 前記短絡部材と前記磁極部とは、電気的に導通している請求項1又は2記載の回転電機。
  4. 前記短絡部材と前記磁極部との間の隙間、及び、前記溝部の少なくとも何れかに樹脂(110,120)が充填されている請求項1乃至3の何れか一項記載の回転電機。
  5. 前記突部及び前記溝部は、螺旋状に形成されつつ軸方向に沿って延びている請求項1乃至4の何れか一項記載の回転電機。
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