JP6634960B2 - 回転電機の回転子 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば自動車やトラック等に搭載されて電動機や発電機として使用される回転電機の回転子に関する。
従来の回転電機として、固定子巻線が巻装された固定子と、該固定子と電磁ギャップを隔てて径方向に対向して回転可能に配置された回転子とを備えたものが知られている。そして、回転電機の回転子として、回転軸に固定される円筒状のボス部、及び、該ボス部の外周側に配置されて周方向交互に異なる極性の磁極が形成される複数の爪状磁極部を有する界磁コアと、前記ボス部の外周側に巻装されて通電により起磁力を発生する界磁巻線と、を備えたランデル型回転子が知られている。
そして、特許文献1には、軸方向に複数枚の軟磁性板が積層された積層体からなり、界磁コアの爪状磁極片外周側に配置された筒状の磁極筒部(筒状部材)が開示されている。この筒状部材は、外径側表面に、爪状磁極片の輪郭形状に対応した凸部と、隣り合う爪状磁極片の間の空隙に対応した凹部とを有し、凸部と凹部がスロープ状に接続されている。これにより、回転子が回転した際に、固定子に作用する磁束の変動を緩和して磁気騒音を低減することが可能とされている。
特開2009−148057号公報
ところで、上記の特許文献1に記載された筒状部材は、外径側表面に凹部と凸部が設けられていることから、軸方向に積層された軟磁性板の径方向の幅が狭い箇所で応力集中が発生し、応力破壊が起き易いという課題がある。また、筒状部材には、回転子の回転時に発生する遠心力によって爪状磁極部の変形応力が作用する。この爪状磁極部の変形応力は、爪状磁極部の先端に近い部位ほど大きくなるため、筒状部材に応力集中が発生することとなる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、筒状部材の応力集中を回避して強度を向上し得るようにした回転電機の回転子を提供することを解決すべき課題とするものである。
上記課題を解決するためになされた請求項1に記載の発明は、
筒状のボス部(321)、前記ボス部の軸方向端部から周方向所定ピッチで径方向外側に突出する複数のディスク部(322)、及び、各前記ディスク部の外周端部から前記ボス部の外周側へ軸方向に突出し、周方向交互に異なる極性に磁化される複数の爪状磁極部(323)を有する界磁コア(32)と、
前記ボス部の外周側に巻装されて通電により起磁力を発生する界磁巻線(33)と、
前記爪状磁極部の外周を覆うように配置された筒状部材(35)と、を備えた回転電機の回転子(30)において、
前記筒状部材は、軸方向に積層された軟磁性体(36)により構成され、積層方向に隣接する前記軟磁性体同士が、積層方向に形成されたかしめ部(37)により互いに係合固定されており、
前記かしめ部は、前記筒状部材の周方向において不等ピッチで複数箇所に設けられており、
前記複数個所に設けられている前記かしめ部のうちの何れかは、前記回転子におけるq軸の位置に設けられている。
この構成によれば、筒状部材は、軸方向に積層された軟磁性体により構成され、積層方向に隣接する軟磁性体同士が、積層方向に形成されたかしめ部により互いに係合固定されている。これにより、かしめ部の残留応力が周方向に遠く離れ、残留応力が集中しない状態で、軸方向に隣接する軟磁性体同士を係合固定することができる。そのため、爪状磁極部の外周を覆う筒状部材は、回転子の回転時に発生する遠心力により爪状磁極部の変形応力が作用したときに、かしめ部により互いに係合固定されている軟磁性体同士で遠心応力が分散される。これにより、筒状部材の応力集中を回避して強度を向上させることができる。筒状部材の軟磁性体にかしめ加工を施した際には、軟磁性体の表面を覆う絶縁層が破壊される。そのため、絶縁層の破壊による渦電流ループを筒状部材の周方向において不等ピッチとすることで、電磁ノイズを低減することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1において、周方向に隣接する前記爪状磁極部の間に磁化容易軸が周方向に向けられて配置され、前記界磁巻線の起磁力によって前記爪状磁極部に周方向交互に現れる極性と一致するように磁極が形成されている永久磁石(34)を有する。この構成によれば、永久磁石の追加により、回転子の回転時に筒状部材に作用する遠心応力が大きくなるため、磁石付きランデル型回転子の場合には、筒状部材の強度向上をより効果的に実現することができる。
請求項に記載の発明は、請求項1又は2において、周方向における前記かしめ部の個数と前記爪状磁極部の極数とが異なるように設定されている。この構成によれば、絶縁層の破壊による渦電流ループと回転電機の電気角1周期ループとが異なるようにすることで、電磁ノイズを低減することができる。
請求項に記載の発明は、請求項において、周方向における前記かしめ部の個数は、素数とされている。この構成によれば、耐震などとの複合荷重による高強度化を実現することができる。なお、請求項1〜において、かしめ部の位置は、渦電流自体の絶対値をいたずらに高め損失低減効果の意味を失わせないため、界磁構造を有する回転子の特徴である大界磁、且つ磁束変動の大きいd軸に設置しないことが好ましい。
なお、この欄及び特許請求の範囲で記載された各部材や部位の後の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的な部材や部位との対応関係を示すものであり、特許請求の範囲に記載された各請求項の構成に何ら影響を及ぼすものではない。
実施形態1に係る回転子が搭載された回転電機の軸方向断面図である。 実施形態1に係る回転子の軸方向断面図である。 実施形態1に係る回転子の斜視図である。 実施形態1に係る回転子の外周側から見た正面図である。 実施形態1に係る回転子の軸方向から見た正面図である。 比較例1に係る回転子の軸方向から見た正面図である。 実施形態1に係る回転子の筒状部材を外した状態の斜視図である。 実施形態1に係る回転子において遠心力が作用したときの爪状磁極部が変形した状態を示す説明図である。 変形例1に係る回転子の軸方向から見た正面図である。 変形例2に係る回転子の軸方向から見た正面図である。
以下、本発明に係る回転電機の回転子の実施形態について図面を参照して具体的に説明する。
〔実施形態1〕
実施形態1に係る回転電機の回転子について図1〜図8を参照して説明する。実施形態1の回転子は、例えば車両用交流発電機(回転電機)に搭載されるものであって、図1に示すように、ハウジング10、固定子20、回転子30、界磁コイル給電機構、整流器45等を含んで構成されている。
ハウジング10は、それぞれ一端が開口した有底円筒状のフロントハウジング11とリアハウジング12とからなる。フロントハウジング11とリアハウジング12は、開口部同士が接合された状態でボルト13により締結されている。固定子20は、周方向に配列された図示しない複数のスロット及びティースを有する円環状の固定子コア21と、固定子コア21のスロットに巻装された三相の相巻線よりなる電機子巻線25とを有する。この固定子20は、フロントハウジング11とリアハウジング12の周壁内周面に、軸方向に挟持された状態で固定されている。
回転子30は、固定子20の径方向内側に配置されており、ハウジング10に一対の軸受け14,14を介して回転自在に支持された回転軸31に一体回転可能に設けられている。この回転子30は、一対のポールコア32a,32bと界磁巻線33とを有するランデル型回転子であり、回転軸31の前端部に固定されたプーリ31Aを介して、車両に搭載された図示しないエンジンによって回転駆動される。界磁巻線給電機構は、界磁巻線33に給電するための装置であり、一対のブラシ41、一対のスリップリング42及びレギュレータ43等を有する。
以上の構成を有する車両用交流発電機1は、ベルト等を介してプーリ31Aにエンジンからの回転力が伝えられると、回転子30が回転軸31と共に所定方向に回転する。この状態で、ブラシ41からスリップリング42を介して回転子30の界磁巻線33に励磁電圧を印加することにより、第1及び第2ポールコア32a,32bの第1及び第2爪状磁極部323a,323bが励磁されて、回転子30の回転周方向に沿って交互にNS磁極が形成される。これにより、固定子20の電機子巻線25に回転磁界が付与されることで、電機子巻線25に交流の起電力を発生させる。電機子巻線25で発生した交流の起電力は、整流器45を通って直流電流に整流された後、図示しないバッテリに供給される。
次に、実施形態1の回転子30の特徴構成について図2〜図8を参照して詳しく説明する。実施形態1の回転子30は、図2〜図5、図7に示すように、ハウジング10に一対の軸受け14,14を介して回転自在に支持される回転軸31と、回転軸31の外周に嵌合固定された一対のポールコア32a,32bよりなる界磁コア32と、界磁コア32のボス部321に巻装された界磁巻線33と、界磁コア32の周方向に隣接する爪状磁極部323の間に配置された複数の永久磁石34と、界磁コア32の爪状磁極部323の外周を覆うように配置された筒状部材35と、を有する。この回転子30は、固定子20の内周側に径方向に対向して回転可能に設けられている。
界磁コア32は、図3及び図7に示すように、回転軸31の前側(図1の左側)に固定された第1ポールコア32aと、回転軸31の後側(図1の右側)に固定された第2ポールコア32bとにより構成されている。第1ポールコア32aは、界磁巻線33の径方向内側にて界磁束を軸方向に流す円筒状の第1ボス部321aと、第1ボス部321aの軸方向前端部から周方向所定ピッチで径方向外側へ突出して界磁束を径方向に流す第1ディスク部322aと、各第1ディスク部322aの外周端部から第1ボス部321aの外周側へ界磁巻線33を囲むように軸方向に突出して固定子コア21と磁束の授受をする第1爪状磁極部323aとからなる。
そして、第2ポールコア32bも第1ポールコア32aと同一形状を有する。但し、第2ポールコア32bの第2ボス部は321b、第2ディスク部は322b、第2爪状磁極部は323bと付番されている。これら第1及び第2ポールコア32a,32bは、軟磁性体からなる。
第1ポールコア32aと第2ポールコア32bは、第1爪状磁極部323aと第2爪状磁極部323bを互い違いに向かい合わせるようにして、第1ポールコア32aの軸方向後端面と第2ポールコア32bの軸方向前端面とが接触した状態に組み付けられている。これにより、第1ポールコア32aの第1爪状磁極部323aと第2ポールコア32bの第2爪状磁極部323bとが周方向交互に配置されている。第1及び第2ポールコア32a,32bは、それぞれ8個の爪状磁極部323をもち、実施形態1では、16極(N極:8、S極:8)のランデル型回転子コアを形成している。
界磁巻線33は、第1及び第2ボス部321a,321bの外周面に界磁コア32と電気的に絶縁された状態で巻装されており、第1及び第2爪状磁極部323a,323bに囲まれている。この界磁巻線33は、図示しない界磁電流制御回路から界磁電流Ifが通電されることによってボス部321に起磁力を発生させる。これにより、第1及び第2ポールコア32a,32bの第1爪状磁極部323aと第2爪状磁極部323bにそれぞれ異なる極性の磁極が形成される。実施形態1の場合には、第1爪状磁極部323aがS極に磁化され、第2爪状磁極部323bがN極に磁化される。
この場合、界磁巻線33により界磁コア32のボス部321に発生した磁束は、例えば第1ポールコア32aの第1ボス部321aから第1ディスク部322a、第1爪状磁極部323aに流れた後、第1爪状磁極部323aから固定子コア21を経由して第2ポールコア32bの第2爪状磁極部323bに流れ、第2爪状磁極部323bから第2ディスク部322b、第2ボス部321bを経由して第1ボス部321aに戻る磁気回路を形成する。この磁気回路は、回転子30の逆起電力を生む磁気回路である。
そして、図7に示すように、周方向交互に配置された第1爪状磁極部323aと第2爪状磁極部323bの間には、軸方向斜めに延在する隙間が形成されており、各隙間には永久磁石34が1個ずつ配置されている。各永久磁石34は、長方体形状の外形を有し、磁化容易軸が周方向に向けられて、周方向両側の端面(磁束流入出面)が第1及び第2爪状磁極部323a,323bの周方向側面にそれぞれ当接した状態で第1及び第2爪状磁極部323a,323bに保持されている。これにより、各永久磁石34は、その極性が界磁巻線33の励磁によって第1及び第2爪状磁極部323a,323bに交互に現れる極性と一致するように配置されている。
筒状部材35は、図2〜図5に示すように、軸方向に積層されたリング状の複数の鋼板(軟磁性体)36により円筒状に形成されており、界磁コア32の爪状磁極部323の外周面を覆うように接触して界磁コア32と同軸状に配置されている。この筒状部材35は、界磁コア32の爪状磁極部323の軸方向長さと同じ軸方向幅を有する。よって、筒状部材35は、爪状磁極部323の外周面の全域を覆う大きさに形成されている。筒状部材35を構成する各鋼板36の軸方向両端面には、電気的絶縁層が被覆されている。これにより、筒状部材35での渦電流損の低減が可能となる。そして、図3及び図4に示すように、積層方向に隣接する鋼板36同士は、鋼板36に対して積層方向(軸方向)にかしめ加工を施すことにより形成されたかしめ部37により互いに係合固定されている。
この場合、筒状部材35は、界磁コア32の外周に鋼板36を1枚ずつ嵌合して軸方向に積層させることにより組み付けられており、かしめ加工は、界磁コア32の外周に最初に装着された1枚の鋼板36から順番に全ての鋼板36に対して施されている。即ち、最初の1枚目の鋼板36にかしめ加工が施されると、鋼板36の肉の一部がかしめ方向先端側に突出して凸部が形成され、かしめ方向後端側には凹部が形成される。ここでの凹部及び凸部は、リング状の鋼板36の接線方向に長い矩形形状で概ね同じ大きさに形成される。実施形態1の場合、凹部及び凸部は、鋼板36の径方向幅の全域に亘って形成されている。
次の2枚目の鋼板36が1枚目の鋼板36に軸方向に重ねられた状態でかしめ加工が施されると、2枚目の鋼板36に形成される凸部が1枚目の鋼板36の凹部に嵌合して、2枚の鋼板36が凹部と凸部で係合し固定される。このようにして、3枚目以降の全ての鋼板36に対してかしめ加工が施されることによって、積層方向に隣接する鋼板36同士が積層方向に形成されたかしめ部37により互いに係合固定される。なお、かしめ加工が施された際には、鋼板36表面の一部の電気的絶縁層が破壊され、ループの長い渦電流が発生し易くなる。
実施形態1の場合、かしめ部37は、筒状部材35の周方向において不等ピッチで複数箇所に設けられ、且つ周方向におけるかしめ部37の個数と爪状磁極部323の極数とが異なっている。具体的には、図5に示すように、爪状磁極部323の16極(8極対)に対して、4個のかしめ部37が周方向において不等ピッチで設けられている。不等ピッチを作る角度θは任意に設定してよい。このようにすることで、かしめ部37に発生するループの長い渦電流とループの短い渦電流が混ざりあって高周波化するので、渦電流損の影響を小さくすることができる。なお、不等ピッチとされたかしめ部37がq軸に設けられている。実施形態1のように、d軸が主体となるランデル型回転子では、磁気特性を考慮すると、q軸にかしめ部37を設けることが望ましい。
なお、図6は、比較例として、従来のかしめ部37を設ける位置を示すものである。この場合、かしめ部37は、筒状部材35の周方向において等ピッチで16箇所に設けられており、且つ周方向におけるかしめ部37の個数(16個)と爪状磁極部323の極数(16極)が同数となっている。
なお、実施形態1のようなランデル型回転子では、図8に示すように、回転子30の回転時に発生する遠心力によって爪状磁極部323が変形する。即ち、爪状磁極部323のディスク部322付近の根元部では、径方向への変形量は小さいが、爪状磁極部323の先端部に近付く程、径方向への変形量が大きくなる。このように、爪状磁極部323の先端側に向かって大きくなるように変形応力が発生すると、筒状部材35にとっては、爪状磁極部323の先端部付近で応力集中が起きる(図4参照)。ここで、筒状部材35のように、軸方向に積層された多数の鋼板36により構成された部材においては、爪状磁極部323の先端部の応力をその部位に在る筒状部材35の一部の鋼板36が受ける。この応力を受けた鋼板36と、その根元側の隣りに在る鋼板36と接続(かしめ部37で係合固定)することにより、応力の大きい部位の鋼板36と応力の小さい部位の鋼板36とが互いに応力を受け渡すことで、応力が均一化され、筒状部材35の高強度化が達成される。
以上のように構成された実施形態1の回転子30によれば、筒状部材35は、軸方向に積層された複数の鋼板36により構成され、積層方向に隣接する鋼板36同士が、積層方向に形成されたかしめ部37により互いに係合固定されている。これにより、かしめ部37の残留応力が周方向に遠く離れ、残留応力が集中しない状態で、軸方向に隣接する鋼板36同士を係合固定することができる。そのため、爪状磁極部323の外周を覆う筒状部材35は、回転子30の回転時に発生する遠心力により爪状磁極部323の変形応力が作用したときに、かしめ部37により互いに係合固定されている鋼板36同士で遠心応力が分散される。これにより、筒状部材35の応力集中を回避して強度を向上させることができる。
また、実施形態1では、かしめ部37は、筒状部材35の周方向において不等ピッチで複数箇所に設けられている。筒状部材35の鋼板36にかしめ加工を施した際には、鋼板36の表面を覆う電気的絶縁層が破壊される。そのため、電気的絶縁層の破壊による渦電流ループを筒状部材35の周方向において不等ピッチとすることで、電磁ノイズを低減することができる。
また、実施形態1では、周方向におけるかしめ部37の個数と爪状磁極部323の極数とが異なるように設定されている。これにより、電気的絶縁層の破壊による渦電流ループと回転電機の電気角1周期ループとが異なるようにすることで、電磁ノイズを更に低減することができる。
また、実施形態1では、周方向に隣接する爪状磁極部323の間に磁化容易軸が周方向に向けられて配置され、界磁巻線33の起磁力によって爪状磁極部323に周方向交互に現れる極性と一致するように磁極が形成されている永久磁石34を有する。この構成によれば、永久磁石34の追加により、回転子30の回転時に筒状部材35に作用する遠心応力が大きくなるため、磁石付きランデル型回転子の場合には、筒状部材35の強度向上をより効果的に実現することができる。
〔変形例1〕
変形例1の筒状部材35は、図9に示すように、周方向におけるかしめ部37の個数と爪状磁極部323の極数とが異なるように設定されている。具体的には、爪状磁極部323の極数が16極であるのに対して、かしめ部37の個数は4個である。なお、変形例1は、かしめ部37が筒状部材35の周方向において等ピッチで設けられている点で、上記の実施形態1と異なる。このようにすれば、電気的絶縁層の破壊による渦電流ループと回転電機の電気角1周期ループとが異なるようにすることで、電磁ノイズを低減することができる。
〔変形例2〕
変形例2の筒状部材35は、図10に示すように、周方向におけるかしめ部37の個数が素数とされている。具体的には、かしめ部37の個数は5個とされている。変形例2によれば、かしめ部37の個数が素数であるため、一定のループの渦電流が発生しないし、損失が低周波となる。これにより、耐震などとの複合荷重による高強度化を実現することができる。
〔他の実施形態〕
本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更することが可能である。例えば、上記の実施形態では、かしめ部37は、全ての鋼板36に設けられていたが、積層の開始側に位置する一部の鋼板36に部分的に設けるようにしてもよい。
また、上記の実施形態1では、かしめ部37の凹部及び凸部は、鋼板36の径方向幅の全域に亘って形成されていたが、必ずしも鋼板36の径方向幅の全域に亘って形成される必要はなく、隣接する鋼板36同士の凹凸による係合固定状態が得られる大きさ(径方向幅)であればよい。
また、軸方向に積層される鋼板36の枚数は、より大きい渦電流損の低減を目的とするため、より多い方が望ましい。しかし、永久磁石34の渦電流損の低減などのためには、軸方向に4分割して程度でも実用的な効果が現れ、実際に流通されているレベルであるので、少なからず効果が得られる。
また、上記の実施形態では、本発明に係る回転子30を車両用交流発電機に適用した例を説明したが、車両に搭載される回転電機としての電動機や、さらには発電機と電動機を選択的に使用し得る回転電機にも本発明を適用することができる。
1…車両用交流発電機(回転電機)、 30…回転子、 31…回転軸、 32…界磁コア、 321…ボス部、 321a…第1ボス部、 321b…第2ボス部、 322…ディスク部、 322a…第1ディスク部、 322b…第2ディスク部、 323…爪状磁極部、 323a…第1爪状磁極部、 323b…第2爪状磁極部、 33…界磁巻線、 34…永久磁石、 35…筒状部材、 36…鋼板(軟磁性体)、 37…かしめ部。

Claims (4)

  1. 筒状のボス部(321)、前記ボス部の軸方向端部から周方向所定ピッチで径方向外側に突出する複数のディスク部(322)、及び、各前記ディスク部の外周端部から前記ボス部の外周側へ軸方向に突出し、周方向交互に異なる極性に磁化される複数の爪状磁極部(323)を有する界磁コア(32)と、
    前記ボス部の外周側に巻装されて通電により起磁力を発生する界磁巻線(33)と、
    前記爪状磁極部の外周を覆うように配置された筒状部材(35)と、を備えた回転電機の回転子(30)において、
    前記筒状部材は、軸方向に積層された軟磁性体(36)により構成され、積層方向に隣接する前記軟磁性体同士が、積層方向に形成されたかしめ部(37)により互いに係合固定されており、
    前記かしめ部は、前記筒状部材の周方向において不等ピッチで複数箇所に設けられており、
    前記複数箇所に設けられている前記かしめ部のうちの何れかは、前記回転子におけるq軸の位置に設けられている回転電機の回転子。
  2. 請求項1において、
    周方向に隣接する前記爪状磁極部の間に磁化容易軸が周方向に向けられて配置され、前記界磁巻線の起磁力によって前記爪状磁極部に周方向交互に現れる極性と一致するように磁極が形成されている永久磁石(34)を有する回転電機の回転子。
  3. 請求項1又は2において、
    周方向における前記かしめ部の個数と前記爪状磁極部の極数とが異なるように設定されている回転電機の回転子。
  4. 請求項において、
    周方向における前記かしめ部の個数は、素数とされている回転電機の回転子。
JP2016112258A 2016-06-03 2016-06-03 回転電機の回転子 Active JP6634960B2 (ja)

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