JP5282437B2 - 燃料電池用のセパレータ - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池用のセパレータ、特に固体高分子電解質膜の両側に電極を配した単位セルを複数個接続した燃料電池の各単位セルに使用するセパレータの製造方法に関する。
燃料電池は、簡単には、外部より燃料(還元剤)と酸素または空気(酸化剤)を連続的に供給し、電気化学的に反応させて電気エネルギーを取り出す装置で、その作動温度、使用燃料の種類、用途などで分類される。また、最近では、主に使用される電解質の種類によって、大きく、固体酸化物型燃料電池、溶融炭酸塩型燃料電池、リン酸型燃料電池、固体高分子電解質型燃料電池、アルカリ水溶液型燃料電池の5種類に分類させるのがー般的である。
これらの燃料電池は、メタン等から生成された水素ガスを燃料とするものであるが、最近では、燃料としてメタノール水溶液をダイレクトに用いるダイレクトメタノール型燃料電池(以下、DMFCとも言う)も知られている。
このような燃料電池のなかで、固体高分子膜を2種類の触媒で挟み込み、更に、これらの部材をガス拡散層(GDL:Gas Diffusion Layer)とセパレータで挟んだ構成の固体高分子型燃料電池(以下、PEFCとも言う)が注目されている。
このPEFCにおいては、固体高分子電解質膜の両側に、空気極(酸素極)、燃料極(水素極)を配置した単位セルを、所望の起電力を得るために、複数個積層したスタック構造、あるいは、平面状に複数個を直列に接続した構造となっている。例えば、上記のスタック構造の場合、単位セル間に配設されるセパレータは、そのー方の面に、隣接するー方の単位セルに燃料ガスを供給するための燃料ガス供給用溝部が形成され、他方の面に、隣接する他方の単位セルに酸化剤ガスを供給するための酸化剤ガス供給用溝部が形成されている。
このような燃料電池では、排熱を高効率で行うことが重要であり、従来、燃料電池の冷却は1個あるいは複数個のセル毎に水(あるいは冷媒)を流す水冷方式が採用されていた。しかし、水冷方式では、水を循環させるためのポンプが必要となり、燃料電池の小型化、薄型化、および低コスト化に限界があった。これに対応するものとして、セパレータに空気通過用貫通穴を形成した空冷方式の燃料電池が提案されている(特許文献1)。
特許第3372268号公報
しかし、従来の空冷方式の燃料電池は、強制空冷を行う場合には、空気通過用貫通穴に空気を強制的に送るファンが必要となり、小型化、薄型化および低コスト化に支障を来たし、また、自然対流によって空気通過用貫通穴に空気を流す場合には、冷却効率が不十分であるという問題があった。
本発明は、上記のような実情に鑑みてなされたものであり、燃料電池の小型化、薄型化、および低コスト化を可能とする燃料電池用のセパレータを提供することを目的とする。
このような目的を達成するために、本発明は、セパレータ本体と、該セパレータ本体の周囲に配設されたヒートシンク部材と、を備え、前記セパレータ本体は、金属基体と、該金属基体の少なくとも一方の面に設けられた溝部とを有するとともに、前記金属基体を被覆する導電性保護層を有し、前記ヒートシンク部材は金属材料からなるとともに、前記セパレータ本体の前記金属基体に対して着脱可能であるような構成とした。
本発明の他の態様として、前記ヒートシンク部材は、セパレータの外側方向に突出する複数のフィンを備えているような構成とした。
本発明の他の態様として、前記ヒートシンク部材は、表面に凹凸部を有しているような構成とした。
本発明の他の態様として、前記ヒートシンク部材は、前記導電性保護層で被覆されているような構成とし、また、前記導電性保護層は、耐食性金属薄膜、カーボン薄膜のいずれかであるような構成とした。
本発明の他の態様として、前記金属基体は、ステンレス、鉄、鉄ニッケル合金、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金、チタン、チタン合金、マグネシウム、マグネシウム合金のいずれか1種からなり、前記ヒートシンク部材は、ステンレス、鉄、ニッケル、鉄ニッケル合金、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金、チタン、チタン合金のいずれか1種からなるような構成とした。
本発明のセパレータは、セパレータ本体の周囲にヒートシンク部材を備えているので、例えば、スタック構造の燃料電池であっても排熱を高効率で行うことがでるとともに、強制冷却用のファンが不要もしくは小型化が可能となり、燃料電池の小型化、薄型化および低コスト化を可能にし、また、導電性保護層が金属基体を被覆しているので高い耐食性を具備している。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は本発明の燃料電池用のセパレータの一実施形態を示す平面図であり、図2は図1に示されるセパレータのI−I線における拡大断面図である。図1および図2において、本発明のセパレータ1は、セパレータ本体2と、このセパレータ本体2の周囲に配設されたヒートシンク部材3とを備えている。セパレータ本体2は、金属基体4と、この金属基体4の両面に形成された溝部5と、金属基体4の両面を被覆する導電性保護層6を有している。また、ヒートシンク部材3は、基部3bから複数のフィン3aが突出した形状であり、基部3bがセパレータ本体2の金属基体4に固着され、フィン3aがセパレータ1の外側方向に突出している。
セパレータ1を構成するヒートシンク部材3のフィン3aの形状は、図1に示される例では角柱形状であるが、これに限定されるものではなく、円柱形状、錐体形状等であってもよい。また、フィン3の太さ、長さ、ピッチは適宜設定することができ、例えば、太さは50〜1000μm、長さは50〜3000μm、ピッチは100〜1500μmの範囲で適宜設定することができる。
上記のセパレータ1では、ヒートシンク部材3が導電性保護層6で被覆されていないが、本発明では、ヒートシンク部材3も導電性保護層6で被覆されたものであってもよい。また、ヒートシンク部材3はセパレータ本体2の金属基体4と一体的に形成されたものであってもよい。図3は、このような本発明のセパレータ1′を示す図2相当の断面図であり、金属基体4と一体的に形成されたヒートシンク部材3が導電性保護層6によって被覆されている。
また、本発明のセパレータは、ヒートシンク部材3がセパレータ本体2の金属基体4の着脱可能に装着されたものであってもよい。図4は、このような本発明のセパレータ1″を示す図2相当の断面図であり、ヒートシンク部材3は、その基部3bに係合用の凹部3cが設けられており、この凹部3cを金属基体4に係合することによりヒートシンク部材3がセパレータ本体2に装着されている。この場合も、ヒートシンク部材3が導電性保護層6によって被覆されていてもよい。
図5は本発明の燃料電池用のセパレータの他の実施形態を示す平面図であり、図6は図5に示されるセパレータのII−II線における拡大断面図である。図5および図6において、本発明のセパレータ11は、セパレータ本体12と、このセパレータ本体12の周囲に配設されたヒートシンク部材13とを備えている。セパレータ本体12は、金属基体14と、この金属基体14の両面に形成された溝部15と、金属基体14の両面を被覆する導電性保護層16を有している。また、ヒートシンク部材13は、平板形状であり、表面に凹凸部13aを有している。
セパレータ11を構成する平板形状のヒートシンク部材13の大きさ、厚さは特に限定されない。また、ヒートシンク部材13が有する凹凸部13aの形状、深さ(あるいは高さ)、ピッチは適宜設定することができ、例えば、凹凸部13aを円錐形状の複数の凹部で構成し、個々の凹部の直径を30〜300μm、深さを20〜150μm、ピッチを50〜500μmの範囲で適宜設定することができる。
このセパレータ11では、ヒートシンク部材13が導電性保護層16で被覆されていないが、上述のセパレータ1′と同様に、ヒートシンク部材13も導電性保護層16で被覆されたものであってもよく、また、ヒートシンク部材13はセパレータ本体12の金属基体14と一体的に形成されたものであってもよい。さらに、ヒートシンク部材13は、上述のセパレータ1″のヒートシンク部材3と同様に、セパレータ本体12の金属基体14の着脱可能に装着されたものであってもよい。
本発明のセパレータを構成する金属基体4,14の材質は、電気導電性が良く、所望の強度が得られ、加工性の良いものが好ましく、例えば、ステンレス、鉄、鉄ニッケル合金、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金、チタン、チタン合金、マグネシウム、マグネシウム合金等が挙げられる。
金属基体4,14が有する溝部5,15は、セパレータが高分子電解質型燃料電池に組み込まれたときに、一方が、隣接する単位セルに燃料ガスを供給するための燃料ガス供給用溝部となり、他方が、隣接する別の単位セルに酸化剤ガスを供給するための酸化剤ガス供給用溝部となるものである。尚、本発明のセパレータは、金属基体の一方の面のみに溝部を備えるものであってもよい。
このような溝部5,15の形状は、特に制限はなく、蛇行した連続形状、櫛形状等であってよく、また、深さ、幅、断面形状も特に制限はない。また、金属基体の表裏で、溝部の形状が異なるものであってもよい。
本発明のセパレータを構成する導電性保護層6,16は、導電性を有するとともに、金属基体4,14に耐食性を付与するためのものである。この導電性保護層6,16は、耐食性金属からなる薄膜、カーボン薄膜のいずれかとすることができる。このような材質からなる導電性保護層6,16は熱伝導性が高く、ヒートシンク部材3,13に設けられた場合であっても、放熱性を損なうことがない。
導電性保護層6,16を構成する耐食性金属としては、例えば、金、銀、白金、パラジウム、スズ、スズ合金等を挙げることができ、この場合の導電性保護層6,16の厚みは、0.1〜10μm、好ましくは0.3〜4μmの範囲とすることができる。厚みが0.1μm未満であると、ピンホール等の発生により、良好な耐食性が確保できないことがあり、10μmを超えると、ヒビ割れ等の発生や、生産性の低下、コスト高といった問題が発生し好ましくない。
また、導電性保護層6,16を構成するカーボン薄膜は、例えば、電着、スクリーン印刷、ディップ、スピンコート、スプレーコート、蒸着、スパッタリングにより形成することができ、厚みは、0.1〜100μm、好ましくは1〜35μmの範囲とすることができる。厚みが0.1μm未満であると、ピンホール等の発生により、良好な耐食性が確保できないことがあり、100μmを超えると、ヒビ割れ等の発生や、生産性の低下、コスト高といった問題が発生し好ましくない。
また、本発明では、ヒートシンク部材3,13を被覆するように導電性保護層6,16を設けない場合、すなわち、セパレータ本体2,12にみに導電性保護層6,16を設ける場合には、導電性保護層6,16の熱伝導性を考慮する必要が低下するため、導電性保護層6,16として、導電材料を含有する樹脂層を用いてもよい。この場合、電着性を有する各種アニオン性、またはカチオン性の合成高分子樹脂中に導電材料と撥水性材料を分散させた電着液を用いて電着により成膜し、その後、硬化させて形成することができる。また、樹脂層に含有される導電材料としては、例えば、カーボン粒子、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー、カーボンナノホーン等のカーボン素材、耐食性金属等が挙げられるが、耐酸性かつ導電性が所望のものが得られれば、これらの導電材料に限定されない。特に、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー、カーボンナノホーン等の微細繊維状炭素材料は、導電性保護層6,16に導電性を付与するために好適である。このような導電材料の導電性保護層6,16における含有量は、導電性保護層6,16に要求される導電性に応じて適宜設定することができ、例えば、30〜90重量%の範囲で設定することができる。
このような樹脂層からなる導電性保護層6,16の厚みは、0.1〜100μm、好ましくは3〜30μmの範囲とすることができる。厚みが0.1μm未満であると、ピンホール等の発生により、良好な耐食性が確保できないことがあり、100μmを超えると、乾燥固化後のヒビ割れ等の発生や、生産性の低下、コスト高といった問題が発生し好ましくない。
本発明のセパレータを構成するヒートシンク部材3,13の材質は、熱伝導性が良く、所望の強度が得られ、加工性の良いものが好ましく、例えば、ステンレス、鉄、ニッケル、鉄ニッケル合金、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金、チタン、チタン合金等が挙げられ、特にアルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金が好ましい。また、ヒートシンク部材3,13が金属基体4,14と別体で作製され、上述のように固着、あるいは着脱可能に装着される場合、その材質は金属基体4,14と同じであってもよく、また、異なる材質であってもよい。
このような本発明のセパレータは、セパレータ本体の周囲にヒートシンク部材を備えているので、例えば、スタック構造の燃料電池であっても排熱を高効率で行うことがでるとともに、強制冷却用のファンが不要もしくは小型化が可能であり、燃料電池の小型化、薄型化および低コスト化を可能とする。また、導電性保護層が金属基体を被覆しているので高い耐食性を具備している
上述の実施形態は例示であり、本発明のセパレータはこれらの実施形態に限定されるものではない。例えば、図1に示されるようなフィンを備えた形状のヒートシンク部材の表面に、さらに凹凸部を設けてもよい。
[セパレータの製造例]
図7は、図1、図2に示される本発明のセパレータ1の製造例を説明するための図である。図7において、金属板材の両面に溝部5を備えた金属基体4を得る(図7(A))。この金属基体2の作製は、例えば、金属板材の両面にフォトリソグラフィーにより所望のパターンでレジストを形成し、このレジストをマスクとして両面から金属板材をエッチングして溝部5を形成するフォトエッチング方法、プレス加工方法、切削加工方法等であってよく、特に制限はない。
次に、この金属基体2の両面に導電性保護層6を形成する(図7(B))。この導電性保護層6の形成は、真空成膜法で耐食性金属からなる薄膜を形成する方法、電気めっき法で耐食性金属からなる薄膜を形成する方法、スプレーコート法でカーボン薄膜を形成する方法、電着性を有する各種アニオン性、またはカチオン性の合成高分子樹脂中に導電材料を分散させた電着液を用いて電着により成膜し、その後、硬化させて成膜する方法等により行うことができる。このように形成された導電性保護層6は、良好な導電性と高い耐食性を具備したものとなる。これにより、セパレータ本体2が得られる。
次いで、セパレータ本体2の周囲にヒートシンク部材3を配設、本発明のセパレータ1が得られる(図7(C))。ヒートシンク部材3は、基部3bから複数のフィン3aが突出した形状であり、このようなヒートシンク部材3は、金属材料に切削加工、フォトエッチング加工等を施すことにより作製することができる。また、セパレータ本体2の金属基体4へのヒートシンク部材3の基部3bの固着は、例えば、拡散接合、ろう付け、溶接等により行うことができる。
また、図3に示したように、ヒートシンク部材3をセパレータ本体2の金属基体4と一体的に形成する場合には、ヒートシンク部材3を考慮した面積の金属板材を使用し、上述の溝部5を形成する工程において、フィン3aを形成することができる。
また、図5、図6に示したようなセパレータ11の製造では、凹凸部13aの形成をフォトエッチング法、サンドブラスト法等により行うことができる。
上述の製造例は例示であり、本発明のセパレータの製造はこれらの例に限定されるものではない。
[本発明のセパレータを用いた燃料電池の例]
ここで、本発明のセパレータを用いた高分子電解質型燃料電池の一例を、図8および図9を参照して説明する。図8は高分子電解質型燃料電池の構造を説明するための部分構成図であり、図9は高分子電解質型燃料電池を構成する膜電極複合体を説明するための図である。
図8および図9において、高分子電解質型燃料電池31は、膜電極複合体(MEA:Membrane-Electrode Assembly)51とセパレータ41が交互に積層されることにより、複数の単位セルが積層されたスタック構造を有している。
セパレータ41は、本発明のセパレータであり、セパレータ本体42の周囲にヒートシンク部材43を備えたものである。セパレータ本体42は、金属基体44の一方の面に燃料ガス供給用溝部45aを備え、他方の面に酸化剤ガス供給用溝部45bを備えている。また、燃料ガス供給用溝部45aに接続する図示しない2個の燃料ガス供給孔と、酸化剤ガス供給用溝部45bに接続する図示しない2個の酸化剤ガス供給孔とが貫通孔としてセパレータ41の金属基体44に形成されている。尚、セパレータ41は金属基体の両面に、図2に示されるような導電性保護層6が形成されているが、図示例では、省略している。
MEA51は、図9に示されるように、高分子電解質膜52の一方の面に配設された触媒層53とガス拡散層(GDL:Gas Diffusion Layer)54とからなる燃料極(水素極)55と、高分子電解質膜52の他方の面に配設された触媒層56とガス拡散層(GDL:Gas Diffusion Layer)57とからなる空気極(酸素極)58を備えている。また、上記の高分子電解質膜52の所定位置には、図示しない2個の燃料ガス供給孔と、2個の酸化剤ガス供給孔とが貫通孔として形成されている。
この高分子電解質型燃料電池31では、セパレータ41の燃料ガス供給用溝部45aが形成されている面に、MEA51の燃料極(水素極)55が当接し、セパレータ41の酸化剤ガス供給用溝部45bが形成されている面に、MEA51の空気極(酸素極)58が当接するように、各セパレータ41とMEA51が積層され、この繰り返しで高分子電解質型燃料電池51が構成されている。
このように積層された状態で、上述の2個の燃料ガス供給孔はそれぞれ積層方向に貫通する燃料ガスの供給路を形成し、2個の酸化剤ガス供給孔はそれぞれ積層方法に貫通する酸化剤ガスの供給路を形成している。また、セパレータ41に配設された封止材49により、MEA51が気密状態で挟持されている。そして、各セパレータ41とMEA51が積層された繰り返し毎にヒートシンク部材43が外側に突出しており、このヒートシンク部材43によって効率的な排熱がなされる。
上述の燃料電池の例は例示であり、本発明のセパレータを使用した燃料電池はこれに限定されるものではない。
次に、具体的な実施例を示して本発明を更に詳細に説明する。
[実施例]
金属板材として、厚み0.8mmのSUS304(100mm×100mm)を準備し、表面の脱脂処理を行った。このSUS304基板の中央部の50mm×50mmをセパレータ本体とし、周辺部をヒートシンク部材の形成領域とした。
このSUS304基板の両面に感光性レジスト材料(東京応化工業(株)製OFPR)をディップ法により塗布(膜厚7μm(乾燥時))し、フォトマスクを介してレジスト塗布膜を露光し、炭酸水素ナトリウム溶液を使用して現像した。次に、上記のレジストパターンをマスクとして、チタン製のエッチングチャンバー内で下記の条件でSUS304基板をエッチングした。尚、このエッチングでは、エッチング開始から5分経過後にSUS304基板を一旦をエッチングチャンバーから取り出し、セパレータ本体に相当する部位に上記の感光性レジスト材料を塗布し露光してレジスト層を形成し、その後、下記の条件で再度エッチングを行った。
(エッチング条件)
・温度 : 70℃
・スプレー圧 : 4kgf/cm2
・エッチング液(塩化第二鉄溶液) 比重濃度: 45ボーメ(純正化学(株)製)
これにより、図1に示されるように、中央部の50mm×50mmの領域に溝部が形成されて流路を備え、この周辺部に複数のフィンを外側に突出したヒートシンク部材を備えたSUS304基板を作製した。形成した溝部は、幅0.5mm、深さ0.2mm、長さ50mm、ピッチ1mmであり、セパレータ本体をなすSUS304基板の表面粗さRaは100nmであり、電極面積は16cm2であった。また、形成したフィンは、長さ2mm、太さ1mm、ピッチ1.5mmで、各辺に35本とした。
次に、上記のセパレータ本体とヒートシンク部材に、電気金めっき法により厚み1μmの導電性保護層を形成して本発明のセパレータを作製した。
[比較例]
金属板材として、実施例よりも小さい厚み0.8mmのSUS304(80mm×80mm)を準備し、エッチング工程では、最初の5分間のエッチングを行った段階で終了した他は、実施例と同様にして、ヒートシンク部材を備えていないセパレータを作製した。
[評 価]
実施例および比較例の各セパレータを使用して、2個のセルを積層したスタック構造の燃料電池をそれぞれ作製した。そして、セル温度80℃において、これらの燃料電池の電流電圧測定を行った。
その結果、実施例のセパレータを使用した燃料電池では、電流電圧測定における最大出力密度が0.44W/cm2であり、一方、比較例のセパレータを使用した燃料電池では、電流電圧測定における最大出力密度が0.36W/cm2であった。このことから、本発明のセパレータが備えるヒートシンク部材の効果が確認された。
本発明は、固体高分子電解質膜の両側に電極を配した単位セルを複数個接続した燃料電池の製造に適用することができる。
本発明の燃料電池用のセパレータの一実施形態を示す平面図である。 図1に示されるセパレータのI−I線における拡大断面図である。 本発明の燃料電池用のセパレータの他の実施形態を示す図2相当の断面図である。 本発明の燃料電池用のセパレータの他の実施形態を示す図2相当の断面図である。 本発明の燃料電池用のセパレータの他の実施形態を示す平面図である。 図5に示されるセパレータのII−II線における拡大断面図である。 本発明のセパレータの製造例を説明するための工程図である。 本発明のセパレータを使用した高分子電解質型燃料電池の一例を説明するための部分構成図である。 図8に示される高分子電解質型燃料電池を構成する膜電極複合体を説明するための図である。
符号の説明
1,1′,1″,11…セパレータ
2,12…セパレータ本体
3,13…ヒートシンク部材
3a…フィン
13a…凹凸部
4,14…金属基体
5,15…溝部
6,16…導電性保護層
31…高分子電解質型燃料電池
41…セパレータ
51…膜電極複合体(MEA)

Claims (6)

  1. セパレータ本体と、該セパレータ本体の周囲に配設されたヒートシンク部材と、を備え、前記セパレータ本体は、金属基体と、該金属基体の少なくとも一方の面に設けられた溝部とを有するとともに、前記金属基体を被覆する導電性保護層を有し、前記ヒートシンク部材は金属材料からなるとともに、前記セパレータ本体の前記金属基体に対して着脱可能であることを特徴とする燃料電池用のセパレータ。
  2. 前記ヒートシンク部材は、セパレータの外側方向に突出する複数のフィンを備えていることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池用のセパレータ。
  3. 前記ヒートシンク部材は、表面に凹凸部を有していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の燃料電池用のセパレータ。
  4. 前記ヒートシンク部材は、前記導電性保護層で被覆されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の燃料電池用のセパレータ。
  5. 前記導電性保護層は、耐食性金属薄膜、カーボン薄膜のいずれかであることを特徴とする請求項4に記載の燃料電池用のセパレータ。
  6. 前記金属基体は、ステンレス、鉄、鉄ニッケル合金、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金、チタン、チタン合金、マグネシウム、マグネシウム合金のいずれか1種からなり、前記ヒートシンク部材は、ステンレス、鉄、ニッケル、鉄ニッケル合金、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金、チタン、チタン合金のいずれか1種からなることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の燃料電池用のセパレータ。
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