JP5282366B2 - エチレンカーボネートの精製方法、精製エチレンカーボネートの製造方法及びエチレンカーボネート - Google Patents

エチレンカーボネートの精製方法、精製エチレンカーボネートの製造方法及びエチレンカーボネート Download PDF

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Description

本発明はエチレンカーボネートの精製方法、精製エチレンカーボネートの製造方法及びエチレンカーボネートに関する。
エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート等の環状炭酸エステルは、各種高分子化合物の溶媒、各種化学反応の反応溶媒、抽剤、発泡剤及び潤滑油安定剤などとして使用されている。エチレンカーボネートは、通常、エチレンオキシドと炭酸ガスとを高温高圧で反応させることにより合成される。このため、エチレンカーボネート中には、これらの合成原料に由来するエチレングリコール及びジエチレングリコール等のジオール類が含まれている。また、エチレンカーボネート中には、上記の不純物と共に微量の水分も含まれているが、この水分がエチレンカーボネートと反応して、更に上記ジオール類を生成する。
各種溶媒として使用されるエチレンカーボネートは、不純物を極力含有していないことが好ましい。特に、ジオール量の少ないエチレンカーボネートは、電解液として有用であると記載している文献が知られている(特許文献1参照)。このため、エチレンカーボネート中の不純物は、除去する必要がある。エチレンカーボネートの精製方法としては、蒸留法、晶析法などの各種の方法が提案されている。
蒸留法は、工業的に最も汎用的に実施されている精製方法である。しかしながら、エチレンカーボネートは沸点が246℃(常圧)と高いため、蒸留法によりエチレンカーボネートの精製を行うと、たとえ減圧で蒸留を行っても熱劣化が起こり、エチレンカーボネートがジオールや水分と反応して高分子量化しやすい。また、本発明者らが行った検討では、高分子量化したエチレンカーボネートの一部の結合が切れて、ジオールに戻ってしまうために、蒸留を行っても、エチレンカーボネート中にジオールが約100ppm残留してしまうことがわかった。また、蒸留法は、当該物質の蒸発潜熱分のエネルギーが必要な上に、還流比も大きくしなければならない。従って、顕熱除去による冷却のみで済む晶析法と比較して、消費エネルギーが非常に大きい。
晶析法は、目的成分を結晶化させる際に、その温度で結晶化しない不純物成分が結晶中には入り込まないことを利用する精製方法である。晶析法は、冷却による晶析と微加温による溶解の操作のみで精製できるため、副反応による劣化が起こりにくく、消費エネルギーが少ない。
しかしながら、実際に、エチレンカーボネートの精製に晶析法を適用すると、エチレンカーボネートが結晶化する際に、エチレンカーボネート以外の不純物も結晶中に取り込まれてしまう(特許文献2参照)。この文献の方法では、冷たい垂直管の壁に結晶を析出させた後、加温することにより、結晶の一部を融解させ、これを流下させることにより、結晶と融解液とを接触させ、純度を上げた結晶を掻き取っている。そして、その実施例は、純度98.8〜99.84重量%のエチレンカーボネートを晶析することにより、純度99.92重量%のエチレンカーボネートを得ている。即ち、エチレンカーボネート中には、未だ800ppmものグリコール等の不純物が残存している。更に、この方法は、結晶の付着と発汗という操作の不連続な切り替えが必要な上、結晶の掻き取りも必要である。
連続式の晶析法としては、向流接触法も知られている。向流接触法は、エチレンカーボネート結晶と液体とが接触することにより晶析され、エチレンカーボネートの純度を上げる方法である。向流接触法としては、具体的には、例えば、底部に加熱手段を備え且つ上部に冷却手段を備えた直立カラムを使用する方法が挙げられる。この方法でエチレンカーボネートを精製する場合は、加熱された液状のエチレンカーボネートは上方に流れ、冷却によって生成した結晶は下方に流れ、両者の向流接触が行われる。結晶は塔の下部から溶融状態で取出され、母液は塔の上部から取出される。しかしながら、この方法をエチレンカーボネートの精製に用いても、純度99.67重量%のエチレンカーボネートしか得られていない(特許文献3)。
特開平10−270075号公報 特開平7−89905号公報 英国特許第1,086,028号明細書
本発明は、上記実情に鑑みなされたものである。本発明の目的は、特にジオール類の含有量が高度に低減されたエチレンカーボネートを提供することである。
本発明者らは、鋭意検討を重ねた。この結果、高純度のエチレンカーボネートを得るには、エチレンカーボネートを晶析する際の操作条件が極めて重要であり、特定の条件で晶析を行うことにより、不純物の量が非常に少ないエチレンカーボネートが得られることを見出した。
本発明は、上記の知見に基づき完成されたものであり、その内容は次のとおりである。
1:塔の上部から粗エチレンカーボネート結晶を降下させ、該塔の底部において該粗エチレンカーボネート結晶を溶融させ、得られた溶融液の一部を塔から抜き出し、該溶融液の残部を還流液として上昇させて、該降下する粗エチレンカーボネート結晶と向流接触させるエチレンカーボネートの精製方法であって、厚みが0.75〜40mである温度一定の固液向流接触領域を存在させることを特徴とするエチレンカーボネートの精製方法。
2:塔の上部から粗エチレンカーボネート結晶を降下させ、該塔の底部において該粗エチレンカーボネート結晶を溶融させ、得られた溶融液の一部を塔から抜き出し、該溶融液の残部を還流液として上昇させて、該降下する粗エチレンカーボネート結晶と向流接触させるエチレンカーボネートの精製方法であって、温度一定の固液向流接触領域を存在させ、該領域において、粗エチレンカーボネート結晶が溶融液と接触する時間が1.0〜25.0時間であることを特徴とするエチレンカーボネートの精製方法。
3:塔の上部から粗エチレンカーボネート結晶を降下させ、該塔の底部において該粗エチレンカーボネート結晶を溶融させ、得られた溶融液の一部を塔から抜き出し、該溶融液の残部を還流液として上昇させて、該降下する粗エチレンカーボネート結晶と向流接触させるエチレンカーボネートの精製方法であって、厚みが0.75〜40mである温度一定の固液向流接触領域を存在させ、該領域において、粗エチレンカーボネート結晶が溶融液と接触する時間が1.0〜25.0時間であることを特徴とするエチレンカーボネートの精製方法。
4:1〜3の何れかに記載の精製方法において、多点式温度計を用いて塔の温度分布を測定することにより、温度一定の固液向流接触領域の厚み及び/又は接触時間を制御するエチレンカーボネートの精製方法。
5:1〜4の何れかに記載の精製方法により、エチレンカーボネート中のモノエチレングリコールの含有量を50重量ppm以下とすることを特徴とするエチレンカーボネートの精製方法。
6:1〜4の何れかに記載の精製方法により、エチレンカーボネート中のエチレングリコール類の含有量を50重量ppm以下とすることを特徴とするエチレンカーボネートの精製方法。
7:塔の上部から粗エチレンカーボネート結晶を降下させ、該塔の底部において該粗エチレンカーボネート結晶を溶融させ、得られた溶融液の一部を塔から抜き出し、該溶融液の残部を還流液として上昇させて、該降下する粗エチレンカーボネート結晶と向流接触させるエチレンカーボネートの製造方法であって、厚みが0.75〜40mである温度一定の固液向流接触領域を存在させることを特徴とする精製エチレンカーボネートの製造方法。
8:塔の上部から粗エチレンカーボネート結晶を降下させ、該塔の底部において該粗エチレンカーボネート結晶を溶融させ、得られた溶融液の一部を塔から抜き出し、該溶融液の残部を還流液として上昇させて、該降下する粗エチレンカーボネート結晶と向流接触させるエチレンカーボネートの製造方法であって、温度一定の固液向流接触領域を存在させ、該領域において、粗エチレンカーボネート結晶が溶融液と接触する時間が1.0〜25.0時間であることを特徴とする精製エチレンカーボネートの製造方法。
9:塔の上部から粗エチレンカーボネート結晶を降下させ、該塔の底部において該粗エチレンカーボネート結晶を溶融させ、得られた溶融液の一部を塔から抜き出し、該溶融液の残部を還流液として上昇させて、該降下する粗エチレンカーボネート結晶と向流接触させるエチレンカーボネートの製造方法であって、厚みが0.75〜40mである温度一定の固液向流接触領域を存在させ、該領域において、粗エチレンカーボネート結晶が溶融液と接触する時間が1.0〜25.0時間であることを特徴とする精製エチレンカーボネートの製造方法。
10:7〜9の何れかに記載の製造方法において、多点式温度計を用いて塔の温度分布を測定することにより、温度一定の固液向流接触領域の厚み及び/又は接触時間を制御するエチレンカーボネートの製造方法。
11:エチレンオキシドと炭酸ガスとを反応させて、前記粗エチレンカーボネート結晶を得る工程を更に含むことを特徴とする、7〜10の何れかに記載の精製エチレンカーボネートの製造方法。
12:7〜11の何れかに記載の製造方法により、エチレンカーボネート中のモノエチレングリコールの含有量を50重量ppm以下とすることを特徴とする精製エチレンカーボネートの製造方法。
13:7〜11の何れかに記載の製造方法により、エチレンカーボネート中のエチレングリコール類の含有量を50重量ppm以下とすることを特徴とする精製エチレンカーボネートの製造方法。
本発明によれば、特にジオール類の含有量が高度に低減されたエチレンカーボネートが提供される。また、本発明の方法によれば、高純度のエチレンカーボネートが連続的に融解した状態で得られるので、結晶の付着と発汗という操作の不連続な切り替えも、結晶の掻き取り操作も不要である。
本発明の方法に供される粗エチレンカーボネート結晶は、粗エチレンカーボネート結晶を含んでいればよく、例えば、粗エチレンカーボネート結晶のみであっても、粗エチレンカーボネート結晶を含んだスラリー等であってもよい。本発明の方法に供される粗エチレンカーボネート結晶は、公知の方法で得られる結晶化されたエチレンカーボネート及び公知の方法で得られるエチレンカーボネートを結晶化させたものを用いることが出来る(以降、「結晶化されたエチレンカーボネート」及び「エチレンカーボネートを結晶化させたもの」を区別せず、便宜的に、本発明の方法に供される「粗エチレンカーボネート結晶」を本発明の方法に供される「粗エチレンカーボネート結晶」又は本発明の方法に供される「エチレンカーボネート」と記載する)。例えば、本発明の方法に、エチレンオキシドと炭酸ガスとを高温高圧で反応させることにより得られるエチレンカーボネートを用いてもよい。エチレンオキシドと炭酸ガスとからエチレンカーボネートを合成する場合、エチレンオキシドに対する二酸化炭素のモル比は、通常は0.1〜5、好ましくは0.5〜3である。上記の反応は、通常、触媒の存在下で行なわれる。カーボネート化触媒としては、例えばアルカリ金属の臭化物又はヨウ化物、アルカリ土類金属のハロゲン化物、アルキルアミン、第4級アンモニウム、有機スズ又はゲルマニウムもしくはテルル化合物、第4級ホスホニウムなどが使用される。触媒の使用量は、エチレンオキシドに対する割合(モル比)として、通常1/1000〜1/20である。上記の反応においては、通常、純度95〜99.5重量%のエチレンカーボネート、エチレングリコール及びジエチレングリコール等のジオール類が得られる。
本発明の方法に供されるエチレンカーボネートとしては、アルカリ土類金属のハロゲン化物や第4級ホスホニウム塩を使用したエチレングリコール製造プロセスから分離されたプロセス液を利用してもよい。具体的には、例えば、エチレングリコール製造プロセスから分離されたプロセス液に適当な濃縮手段を施して得られる、25重量%以下のジオール類と10重量%以下の水を含むエチレンカーボネートが使用できる。
本発明の方法に供されるエチレンカーボネート中には、エチレンカーボネートの合成原料由来のエチレングリコール及びジエチレングリコール等のジオール類が含まれている。また、エチレンカーボネート中には、上記の不純物と共に微量の水分も含まれている。この水分がエチレンカーボネートと反応して、更に上記ジオール類を生成する。本発明の方法に供されるエチレンカーボネートは、高純度である方が好ましい。しかし、本発明の方法に供されるエチレンカーボネートは、純度50重量%以下でも構わない。本発明の方法に供されるエチレンカーボネートは、10重量%以上のエチレングリコール類(モノエチレングリコール、ジエチレングリコール及びトリエチレングリコール)を含有していてもよい。本発明の方法に供されるエチレンカーボネートは、10重量%以上のモノエチレングリコールを含有していてもよい。
本発明においては、上記のエチレンカーボネートを向流接触法で晶析することにより、高純度のエチレンカーボネートを製造する。向流接触法は、エチレンカーボネート結晶と液体とが接触することにより晶析され、エチレンカーボネートの純度を上げる方法である。向流接触法の好ましい具体例としては、底部に加熱手段を備えた直立カラムを使用する方法等が挙げられる。この直立カラム方としては、具体的には、特に、塔の上部から粗エチレンカーボネート結晶を降下させ、該塔の底部において該粗エチレンカーボネート結晶を溶融させ、得られた溶融液の一部を塔から抜き出し、該溶融液の残部を還流液として上昇させて、該降下する粗エチレンカーボネート結晶と向流接触させる方法が挙げられる。以下、この好ましい方法について詳述するが、本発明における晶析法(向流接触晶析法)は、本発明の優れた効果を発現していれば、これに限定されるものではない。
図1は本発明の製造方法を実施するための装置の一例の説明図である。図中、塔(1)は、通常、直立に配置されている。塔(1)は、その底部には、熱媒が通される加熱器(2)が設けられ、その下部にはスクリーン(3)と製品抜出し管(4)が設けられ、その上部には結晶スラリー供給管(5)と清澄液抜出し管(6)が設けられ、その内部には攪拌装置(7)が配置されている。
上記の装置で処理する粗エチレンカーボネート結晶は、任意の方法で調製することが出来る。例えば、上部に冷却手段を設けた直立カラムにエチレンカーボネートを含んだ溶液又は粗エチレンカーボネート結晶を含んだスラリーを供し、冷却により結晶を析出させてもよい。本発明の方法に供する粗エチレンカーボネート結晶としては、例えば、以下の方法をエチレンカーボネートに適用して得られる結晶スラリーを用いてもよい。また、液体サイクロン等の固液分離手段により、予め結晶の濃度を上げておいてもよい。
エチレンカーボネートの精製に関して提案されたものではないが、特公平04−31721号公報には、o−及びm−異性体を不純物として含有するp−ジクロルベンゼンの精製に、向流式溶融物冷却精製法を適用したとの記載がある。これは、冷却式結晶槽と竪型溶融精製塔とを組合せた装置を使用する方法である。ここで、冷却式結晶槽は、上部に清澄部を有する。また、竪型溶融精製塔は、上部に清澄部を、下部に加熱器を有し、前記冷却式結晶槽より高い温度で運転する。すなわち、この方法では、冷却式結晶槽で得られる結晶スラリーを、上記直立カラムに相当する竪型溶融精製塔の清澄部に供給している。竪型溶融精製塔に供給された結晶スラリー中の結晶は、上昇する高純度母液と向流接触しながら下方の結晶粒子層へと移動する。結晶粒子層では、結晶は、ゆっくりと降下しながら上昇する還流液と接触することにより、その表面を洗浄される。溶融部に至った結晶は、溶融される。溶融液の一部は製品として抜出され、残部は還流液として塔内を上昇し、降下する結晶の洗浄に供される。この一連の操作の連続により、精製が行われる。ここで、竪型溶融精製塔には、清澄部より下方の領域の結晶の挙動の安定化を目的として、攪拌装置が設置されている。この他、上記の方法の改良法として、冷却式結晶槽と竪型溶融精製塔との間に、冷却式結晶槽と竪型溶融精製塔の間の温度の熟成槽を設けた装置を使用する方法も提案されている(特開平06−91103号公報)。
図1の装置においては、塔(1)の上部から粗エチレンカーボネートの結晶を降下させ、塔の底部において粗エチレンカーボネートの結晶を溶融させる。得られた溶融液の一部は塔(1)から抜き出し、溶融液の残部は還流液として上昇させ、降下する粗エチレンカーボネート結晶と向流接触させる。エチレンカーボネートの融点(常圧)は、純度100重量%の場合、通常、36.4℃である。なお、モノエチレングリコールの融点(常圧)は、−12.6℃、ジエチレングリコールの融点(常圧)は、−6.5℃である。
塔(1)の底部における加熱温度は、製品抜出し管(4)から抜き出されるエチレンカーボネートの融点以上であれば、特に制限されないが、熱劣化が起こりにくい観点から低い方が好ましい。従って、塔(1)の底部における加熱温度は、通常40〜80℃、好ましくは40〜55℃である。還流比(残留液量/抜出し液量(重量比))は、通常0.1以上、好ましくは0.4以上、通常5.0以下、好ましくは4.0以下である。還流比が上記下限以上である場合、結晶純度の点で好ましい。また、還流比が上記上限以下である場合、生産性の観点から好ましい。
本発明の方法においては、塔(1)内の溶融液(A)の上部に、高さ(厚み)方向の温度分布が一定範囲にあるエチレンカーボネート結晶の堆積層(B)を形成させるを特徴とする。すなわち、この堆積層(B)が「温度一定の固液向流接触領域」に相当する。本発明の方法においては、ゆっくりと結晶が降下する結晶粒子層(C)と溶融液(A)との間にエチレンカーボネート結晶の堆積層(B)を形成させる。なお、本発明において、「温度分布が一定」又は「温度一定」とは、測定誤差も考慮し、温度差が通常2.0℃以下、好ましくは1.0℃以下であることをいう。温度差は当然少ないほど好ましいので、温度差の下限は、0.0℃である。
塔(1)内では、上昇する還流液と降下するエチレンカーボネート結晶とが向流接触して熱交換される。従来の方法では、塔(1)全体内に、温度分布が生じ、塔の下方に向かうに従って温度が高くなっていた。本発明の方法では、結晶が降下する結晶粒子層(C)は、従来と同様に温度分布が生じ、塔の下方に向かう従って温度が高くなる。しかしながら、本発明の方法におけるエチレンカーボネート結晶の堆積層(B)では、上記の様な温度分布はなく、温度はエチレンカーボネートの融点付近で一定となる。
エチレンカーボネート結晶の堆積層(B)は、高さ(厚み)方向の温度分布が一定である。エチレンカーボネート結晶の充填密度は、結晶がゆっくりと降下する結晶粒子層(C)に比し、堆積層(B)の方が高い。そして、堆積層(B)の下部から結晶が溶融し、溶融した液の一部が結晶と向流接触して、結晶の洗浄などが行われ、しかも、上部に新たな結晶が堆積するという現象が繰り返し起こる条件下で、連続的に晶析が行われる。斯かる操作により、エチレンカーボネート結晶の高純度化が達成される。
エチレンカーボネート結晶の堆積層(B)の厚み(H)(絶対値)は、多点式温度計により塔(1)の温度分布を測定することにより測定することが出来る。堆積層(B)の厚み(H)は、スラリーと還流液が円滑に向流されていれば特に制限されないが、下限は、好ましくは0.75m、更に好ましくは1.00mである。また、上限は、好ましくは40m、更に好ましくは20mである。堆積層(B)の厚み(H)が上記下限以上であると、溶融液と結晶とが接する時間が接触する時間が長くなり、得られるエチレンカーボネートの結晶純度の点で好ましい。また、堆積層(B)の厚み(H)が上記上限以下であると、結晶が自重で壊れて結晶密度が上がることが起こりにくく、溶融液と結晶との十分な接触の点で好ましい。運転条件の微小な変動(例えば、原料スラリーや塔底からの製品液の流量変動など)によるエチレンカーボネートの純度の変動を抑制する観点からは、堆積層(B)の厚み(H)は、溶融液(A)の厚みを除く塔(1)の厚みに対する割合として、1/3以上が好ましく、1/2以上が更に好ましい。また、同上限は、スラリーや還流液が円滑に流れやすいことから9/10であるのが好ましい。
上記の堆積層(B)の厚み(H)は、例えば、次の様にして調節することが出来る。堆積層(B)の厚みを厚くする場合は、塔底からの製品液を抜き出す量を減らす若しくは抜き出しを停止する、塔(1)の底部におけるエチレンカーボネート結晶の溶融を低減もしくは停止する、塔(1)の上部から供給するスラリーの量を増加させる、等の方法がある。堆積層(B)の厚みを薄くする場合は、上記と逆の操作を行えばよい。
図1の方法においては、エチレンカーボネート結晶の堆積層(B)の横方向における結晶の堆積分布むらが少なくなる、上昇する還流液の偏流やショートパスが起こり難い等の理由から攪拌装置(7)による撹拌を行うのが好ましい。攪拌装置(7)の駆動は、堆積層(B)の高さ方向に乱れを与えない様に低い速度の回転数で行うのが好ましい。具体的には、「回転数(rpm)」と「塔径(m)」の積として、下限が、通常0.1、好ましくは0.2、上限が通常10.0、好ましくは7.0、更に好ましくは5.0である。
図1の方法の場合、「温度一定の固液向流接触領域でエチレンカーボネートの結晶が溶融液と接触する時間」は、エチレンカーボネート結晶の堆積層(B)における滞留時間として、以下のように計算することが出来る。
(堆積層(B)における滞留時間)
=(堆積層の厚み)÷(相対流速)
=(堆積層の厚み)÷(スラリーの下降流速+還流液の上昇流速)
=(堆積層の厚み)÷{(スラリーの体積流量+還流液の体積流量)÷(塔の断面積)}
=(堆積層の厚み)÷[{(製品抜き出し体積流量)×(1+還流比)+(製品抜き出し体積流量)÷(還流比)}÷(塔の断面積)].
なお、上式の流速は、何れも空塔基準である。
「温度一定の固液向流接触領域でエチレンカーボネートの結晶と溶融液とが接触する時間」は、堆積層(B)の厚み(H)や還流比の調節により制御できる。「温度一定の固液向流接触領域でエチレンカーボネートの結晶と溶融液とが接触する時間」は、純度の観点から、1.0時間以上が好ましく、1.5時間以上が更に好ましく、1.8時間以上が特に好ましい。また、同下限は、生産効率の観点から、通常25.0時間である。
本発明では、モノエチレングリコールの量が50重量ppm以下のエチレンカーボネートを得ることができる。本発明では、好ましくは、モノエチレングリコールの量が20重量ppm以下のエチレンカーボネートを得ることができる。また、本発明では、好ましくは、エチレングリコール類(モノエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール)の量が50重量ppm以下のエチレンカーボネートを得ることができる。ジオール類の含有量が少ないエチレンカーボネートは、Liイオン電池用電解液として用いたときに特に好ましい。これは、ジオール類のような含酸素化合物と含フッ素電解質との反応により、徐々にフッ酸が生成し、これが電池のリサイクル特性、電気容量及び保存安定性を低下させると推定される。
本発明者等は、従来公知のエチレンカーボネート中の不純物を分析したところ、従来公知のエチレンカーボネートには、表2に示す種類の不純物が含有されていた。しかしながら、本発明では、表1に記載の不純物の量が非常に少ないエチレンカーボネートを得ることが可能である。特に好ましくは、本発明では、表2に記載の不純物がガスクロマトグラフィーで検出限界(5ppm)以下のエチレンカーボネートを得ることが可能である。すなわち、本発明では、特にLiイオン電池用電解液として非常に優れた電解液を得ることができると考えられる。
不純物の定量は、ガスクロマトグラフィーにより以下の条件で行った。なお、ガスクロマトグラフィーによる検出限界は、モノエチレングリコールは3重量ppm、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール及び表2に記載の化合物は、約5重量ppmである。
ジエチレングリコールの分析は、カラム=SUPELCO社製「VOCOL」、内径=0.53mm、長さ=105m、膜圧=3μm、カラム温度=60℃、昇温速度=5℃/min、最終温度=200℃、インジェクション温度=120℃、スプリット比=1、FID検出器、検出器温度=220℃。サンプルは、アセトニトリルで1/1に希釈して分析に供した。サンプル量=1μL。
ジエチレングリコール以外の成分(モノエチレングリコール等)の分析は、カラム=ヒューレットパッカード社製「INNOWAX」、内径=0.53mm、長さ=30m、膜圧=1μm。カラム温度条件=45℃、昇温速度=15℃/min、最終温度=200℃、インジェクション温度=130℃、スプリット比=5、FID検出器、検出器温度=200℃。サンプルは、アセトニトリルで5倍に希釈して分析に供した。サンプル量=1μL。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
実施例1:
晶析装置として、図1と同様の装置を使用した。塔(1)は、内径200mm、有効高さ2000mm(塔下部の溶解部の上から塔頂までの高さ)であり、内部に高さ方向に25cm間隔で熱電対温度計が設置されている。加熱器(2)(加熱コイル)には、熱媒として温水(加熱コイル入口で52.3℃、同出口で49.5℃、流量200L/Hr)を通した。加熱コイル供給熱量は、(流量)×(水の比熱)×(コイル入口温度−コイル出口温度)=200L・hr―1×1.00kcal・L―1・℃―1×(52.3−49.5)℃=560kcal・hr―1である。攪拌装置(7)は、攪拌翼として水平の攪拌棒を有する攪拌軸を使用した。塔(1)は、保温材で覆われているが、結晶の状態が目視できる様に縦方向にはスリット状の覗き窓を設け、一時的に内部の状態を目視確認できる様にした。
結晶スラリー供給管(5)から、予め冷却式結晶槽で処理して得たエチレンカーボネートのスラリー(溶解エチレンカーボネート(EC):47重量%、モノエチレングリコール(MEG):13重量%、ジエチレングリコール(DEG):0.1重量%、水:8重量%、粗エチレンカーボネート結晶:32重量%)を供した。
ゆっくりと粗エチレンカーボネート結晶が降下し、塔底部において溶解し、溶融液が形成された。溶融液の一部は還流液として上昇し、清澄液抜出し管(6)から抜き出され、冷却式結晶槽(図示せず)に供給された。この時点では、製品抜出し管(4)からECを抜き出さず、溶融液の上に結晶の堆積層を形成させた。そして、結晶の堆積層の厚みを1250mmとし、その状態で8時間運転を継続し、塔(1)内の温度分布が安定する様にした。この後、製品抜出し管(4)よりECの抜出しを開始した。このとき、原料スラリーの供給量は、450kg/Hr、ECの抜き出し量は6.9kg/Hrであった。加熱コイルにより与えられる熱量から算出されるECの溶解量と、塔底からのECの抜き出し量とから、還流比を算出したところ、1.45であった。また、このときの堆積層における滞留時間は1.9時間であった。攪拌軸の回転数は10(rpm)とした。「回転数(rpm)」と「塔径(m)」の積は10rpm×0.20m=2.0であった。ECの液密度は、1.31kg・L―1であった。還流比及び堆積層における滞留時間を以下の計算式により算出した。
(結晶1kgをコイル温度の液体にするのに要する熱量)=(EC融解熱)+(コイル部の温度と堆積層の温度の差)×(ECの比熱)=27.3kcal・kg−1+{(52.3℃+49.5℃)/2−36.4℃}×0.41kcal・kg―1・℃―1=33.2kcal・kg−1
(コイル部で融解するEC量)=(加熱コイル供給熱量)÷(結晶1kgをコイル温度の液体にするのに要する熱量)=560kcal・hr―1÷33.2kcal・kg−1=16.7kg・hr―1
(還流液量)=(コイル部で融解するEC量)−(EC抜き出し量)=16.9kg・hr―1―6.9kg・hr―1=10.0kg・hr―1
(還流比)=(還流液量)÷(EC抜き出し量)=10.0kg・hr―1÷6.9kg・hr―1=1.45。
(スラリーの下降流速)={(EC抜き出し量)×(1+還流比)÷(EC液密度)}÷(塔の断面積)={6.9kg・hr―1×(1+1.45)÷1.31kg・L―1}÷(100mm×100mm×3.14)=0.41m・hr―1
(還流液の上昇流速)={(EC抜き出し量)×(還流比)÷(EC液密度)}÷(塔の断面積)=(6.9kg・hr―1×1.45÷1.31kg・L―1)÷(100mm×100mm×3.14)=0.24m・hr―1
(相対流速)=(スラリーの下降流速)+(還流液の上昇流速)=0.41m・hr―1+0.24m・hr―1=0.65m・hr―1
(堆積層における滞留時間)=(堆積層の高さ)÷(相対流速)=1.25m÷0.65=1.9hr。
更に2時間運転を続行し、結晶の堆積層の乱れがないことを目視及び温度分布より確認し、製品抜出し管(4)から抜き出したECの純度をガスクロマトグラフィー(検出器:FID)により測定した。その結果、EC中のMEGは5重量ppmであった。また、EC中の表2に示す化合物は、検出限界(5重量ppm)以下であった。詳細データを下表に示す。なお、EC中のジエチレングリコール及びトリエチレングリコールは、本発明者らが行った検討で、EC中のモノエチレングリコールが数十ppmの場合に検出されなかったことから、検出限界(5重量ppm)と考えられた。
実施例2:
表1に示す条件以外は、実施例1と同様にして、ECの精製を行った。この結果、EC中のMEGは7重量ppmであり、表2に示す化合物は検出限界(5重量ppm)以下であった。詳細データを下表に示す。なお、EC中のジエチレングリコール及びトリエチレングリコールは、本発明者らが行った検討で、EC中のモノエチレングリコールが数十ppmの場合に検出されなかったことから、検出限界(5重量ppm)と考えられた。
比較例1:
実施例1と同様の装置および原料スラリーを使用し、結晶の堆積層が形成されない様に装置の運転を行った。すなわち、塔底部においてECの50℃の溶融液が形成された後は、直ちに、製品抜出し管(4)からECを抜き出した。原料スラリーの供給量、ECの抜き出し量および還流比は実施例1と同じにした。製品抜出し管(4)から抜き出したECの純度をガスクロマトグラフィー(検出器:FID)により測定した。その結果、EC中のMEGは240重量ppmであり、DEGは2重量ppmであった。なお、ECは非常に吸湿性が高く、大気中の水分を吸収して測定中に容易に数十重量ppmに上昇してしまうため、カールフィッシャー測定装置による水分測定を行なわず、上記の様に、MEG及びDEGの濃度によりECの精製純度を評価した。
比較例2:
表1に示す条件以外は、実施例1と同様にして、ECの精製を行った。
Figure 0005282366
Figure 0005282366
本発明の製造方法を実施するための装置の一例の説明図
符号の説明
1:塔
2:加熱器
3:スクリーン
4:製品抜出し管
5:結晶スラリー供給管
6:清澄液抜出し管
7:攪拌装置

Claims (13)

  1. 塔の上部から粗エチレンカーボネート結晶を降下させ、該塔の底部において該粗エチレンカーボネート結晶を溶融させ、得られた溶融液の一部を塔から抜き出し、該溶融液の残部を還流液として上昇させて、該降下する粗エチレンカーボネート結晶と向流接触させるエチレンカーボネートの精製方法であって、厚みが0.75〜40mである温度一定の固液向流接触領域を存在させることを特徴とするエチレンカーボネートの精製方法。
  2. 塔の上部から粗エチレンカーボネート結晶を降下させ、該塔の底部において該粗エチレンカーボネート結晶を溶融させ、得られた溶融液の一部を塔から抜き出し、該溶融液の残部を還流液として上昇させて、該降下する粗エチレンカーボネート結晶と向流接触させるエチレンカーボネートの精製方法であって、温度一定の固液向流接触領域を存在させ、該領域において、粗エチレンカーボネート結晶が溶融液と接触する時間が1.0〜25.0時間であることを特徴とするエチレンカーボネートの精製方法。
  3. 塔の上部から粗エチレンカーボネート結晶を降下させ、該塔の底部において該粗エチレンカーボネート結晶を溶融させ、得られた溶融液の一部を塔から抜き出し、該溶融液の残部を還流液として上昇させて、該降下する粗エチレンカーボネート結晶と向流接触させるエチレンカーボネートの精製方法であって、厚みが0.75〜40mである温度一定の固液向流接触領域を存在させ、該領域において、粗エチレンカーボネート結晶が溶融液と接触する時間が1.0〜25.0時間であることを特徴とするエチレンカーボネートの精製方法。
  4. 請求項1〜3の何れか1項に記載の精製方法において、多点式温度計を用いて塔の温度分布を測定することにより、温度一定の固液向流接触領域の厚み及び/又は接触時間を制御するエチレンカーボネートの精製方法。
  5. 請求項1〜4の何れか1項に記載の精製方法により、エチレンカーボネート中のモノエ
    チレングリコールの含有量を50重量ppm以下とすることを特徴とするエチレンカーボネートの精製方法。
  6. 請求項1〜4の何れか1項に記載の精製方法により、エチレンカーボネート中のエチレングリコール類の含有量を50重量ppm以下とすることを特徴とするエチレンカーボネートの精製方法。
  7. 塔の上部から粗エチレンカーボネート結晶を降下させ、該塔の底部において該粗エチレンカーボネート結晶を溶融させ、得られた溶融液の一部を塔から抜き出し、該溶融液の残部を還流液として上昇させて、該降下する粗エチレンカーボネート結晶と向流接触させるエチレンカーボネートの製造方法であって、厚みが0.75〜40mである温度一定の固液向流接触領域を存在させることを特徴とする精製エチレンカーボネートの製造方法。
  8. 塔の上部から粗エチレンカーボネート結晶を降下させ、該塔の底部において該粗エチレンカーボネート結晶を溶融させ、得られた溶融液の一部を塔から抜き出し、該溶融液の残部を還流液として上昇させて、該降下する粗エチレンカーボネート結晶と向流接触させるエチレンカーボネートの製造方法であって、温度一定の固液向流接触領域を存在させ、該領域において、粗エチレンカーボネート結晶が溶融液と接触する時間が1.0〜25.0時間であることを特徴とする精製エチレンカーボネートの製造方法。
  9. 塔の上部から粗エチレンカーボネート結晶を降下させ、該塔の底部において該粗エチレ
    ンカーボネート結晶を溶融させ、得られた溶融液の一部を塔から抜き出し、該溶融液の残部を還流液として上昇させて、該降下する粗エチレンカーボネート結晶と向流接触させるエチレンカーボネートの製造方法であって、厚みが0.75〜40mである温度一定の固液向流接触領域を存在させ、該領域において、粗エチレンカーボネート結晶が溶融液と接触する時間が1.0〜25.0時間であることを特徴とする精製エチレンカーボネートの製造方法。
  10. 請求項7〜9の何れか1項に記載の製造方法において、多点式温度計を用いて塔の温度分布を測定することにより、温度一定の固液向流接触領域の厚み及び/又は接触時間を制御するエチレンカーボネートの製造方法。
  11. エチレンオキシドと炭酸ガスとを反応させて、前記粗エチレンカーボネート結晶を得る工程を更に含むことを特徴とする、請求項7〜10の何れか1項に記載の精製エチレンカーボネートの製造方法。
  12. 請求項7〜11の何れか1項に記載の製造方法により、エチレンカーボネート中のモノエチレングリコールの含有量を50重量ppm以下とすることを特徴とする精製エチレンカーボネートの製造方法。
  13. 請求項7〜11の何れか1項に記載の製造方法により、エチレンカーボネート中のエチレングリコール類の含有量を50重量ppm以下とすることを特徴とする精製エチレンカーボネートの製造方法。
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