JP5281930B2 - 穀物茶飲料の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、非重合体カテキン類を含有する穀物茶飲料の製造方法に関する。
消費者の嗜好の多様化により茶飲料の需要が拡大し、多種多様の商品が上市されている中で、複数の茶葉や穀物を原料とする茶飲料が注目されている。このような茶飲料は、例えば、焙煎した麦類や玄米等の焙煎穀物と、緑茶葉を原料とし、焙煎穀物と、緑茶葉を順に抽出用水に投入し抽出して製造することができる(特許文献1)。
特開2003−310160号公報
しかしながら、従来の茶飲料を飲用すると、焙煎に起因するこげ臭や苦味が強く、また甘味が不十分と感じることがあり、緑茶葉や焙煎穀物から得られる風味や甘味を十分に生かしているとは言い難い。
本発明者は、非重合体カテキン類を含有する穀物茶飲料を開発すべく検討した結果、焙煎穀物の焦げた部分を除去し、それを用いて得られた穀物抽出物に緑茶抽出物を配合することで、焙煎に起因するこげ臭や苦味が少なく、甘味の強い風味の良好な穀物茶飲料が得られることを見出した。
すなわち、本発明は、
焙煎穀物の焦げた部分を除去する精穀工程と、
精穀後の焙煎穀物から穀物抽出物を得る抽出工程と、
穀物抽出物と緑茶抽出物とを混合する調合工程
を含む、穀物茶飲料の製造方法を提供することにある。
本発明によれば、焙煎に起因する苦味や雑味が少なく、甘味の強い風味の良好な穀物茶飲料を簡便に製造することができる。
本発明の穀物茶飲料の製造方法は、精穀工程と、抽出工程と、調合工程を含むことを特徴とする。以下、各工程について詳細に説明する。
(精穀工程)
本発明に係る精穀工程は、焙煎穀物の焦げた部分を除去する工程である。
本工程においては焙煎した穀物を使用するが、穀物としてはでんぷん質を主体とし、かつ食用可能な植物の種子であれば特に限定されるものではない。穀物としては、香味及び甘味の観点から、イネ科植物、マメ科植物及びタデ科植物から選択される少なくとも1種の穀物が好ましい。なお、穀物は、α化処理したものでも、発芽させたものであってもよく、更に粉砕装置により粉砕したものであってもよい。
イネ科植物としては、例えば、大麦、ハト麦等の麦類、玄米等の米類、キビ、アワ、ヒエ、トウモロコシ等の雑穀類が挙げられる。また、マメ科植物としては、例えば、大豆、黒大豆、インゲン、小豆等のインゲン類、ソラマメ、エンドウ等のソラマメ類が挙げられる。更に、タデ科植物としては、例えば、ソバ、ダッタンソバ等のソバ類が挙げられる。これらは、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。なお、2種以上を併用する場合、その配合割合は目的に応じて適宜選択することができる。中でも、香味の観点から、麦類、米類、豆類が好ましく、特に大麦、ハト麦、玄米、大豆が好ましい。
穀物の焙煎条件はその種類により適宜選択することが可能であるが、例えば、焙煎温度は、好ましくは180〜350℃、特に好ましくは200〜300℃であり、焙煎時間は、好ましくは10〜120分、特に好ましくは15〜60分である。なお、焙煎には、回転式焙煎機等の公知の装置を使用することができる。
焙煎穀物の表面は黒く焦げており、この状態の焙煎穀物をそのまま使用して得られた穀物抽出物は、こげ臭や苦味、更には雑味を強く感じることがある。そのため、本発明においては、焙煎穀物の焦げた部分を削り取り精穀したものを使用する。なお、焙煎穀物の焦げた部分には、穀物の外皮以外の部分も含まれることがあるため、焙煎穀物の状態に応じて焦げた部分を除去すればよく、必要により内皮やそれ以外の部分も除去してもよい。ここで、本明細書において「精穀」とは、焙煎穀物の焦げた部分を除去することをいう。また、「穀物の外皮」とは穀物の外表面を覆う殻の部分をいい、例えば、米類の場合、籾殻が外皮に相当する。他方、「穀物の内皮」とは、外皮を除去した穀物の外表面を覆う薄皮や渋皮をいい、例えば、米類の場合、ぬかやふすまが内皮に相当する。さらに、「外皮及び内皮以外の部分」には、例えば、胚乳がある。
焙煎穀物を精穀する際には、焙煎穀物の外表面を焙煎穀物の全質量基準で2〜45質量%除去することが好ましく、こげ臭及び苦味をより一層抑制し甘味を増強する観点から、下限としては、3質量%、更に5質量%、更に8質量%、特に10質量%であることが好ましく、上限としては、40質量%、更に30質量%、更に25質量%、特に20質量%であることが好ましい。
穀物の精穀に使用する装置としては、焙煎穀物の焦げた部分を削り取ることができれば特に限定されるものではないが、例えば、精米機、研削機、粉砕機であるグラインダー、ミル、ボールミル等の一般的な装置が挙げられる。また、精穀方法としては、穀物に圧力を加え穀物同士の摩擦作用により外皮等を除去する方法(摩擦方式)、穀物の外皮等を回転する砥石で除去する方法(研削方式)、セラミックなどの刃を穀物にあてて外皮等を除去する方法(刮剥方式)、並びに金属性のメッシュかごに穀物を入れ攪拌羽により回転しながら外皮等を除去する方法(攪拌方式)などが挙げられる。
(抽出工程)
本発明に係る抽出工程は、上記工程により得られた精穀後の焙煎穀物から穀物抽出物を得る工程である。
抽出方法としては、ニーダー抽出、攪拌抽出、ドリップ抽出、カラム抽出等の公知の方法を採用することができるが、複数の焙煎穀物を使用する場合には、例えば、以下の方法を採用することができる。ニーダー抽出や攪拌抽出の場合、抽出用水に精穀後の焙煎穀物を一括で投入しても、抽出時間の長いものから順次投入してもよい。また、ドリップ抽出やカラム抽出の場合、抽出時間の長いものから順次層状に仕込んでもよく、更に抽出用水を所定量供給した状態を、例えば1〜30分間保持してもよい。
抽出倍率(抽出用水質量/焙煎穀物質量)及び抽出時間は抽出方法により適宜設定することができるが、例えば、抽出倍率は5〜50倍、更に10〜40倍、特に15〜30であることが好ましく、また抽出時間は5〜120分、特に7〜60分であることが好ましい。
また、抽出用水として、例えば、水道水、蒸留水、イオン交換水等を適宜選択して使用することができるが、味の面からイオン交換水が好ましい。抽出用水の温度は、抽出効率及び風味の観点から、50〜99℃、特に75〜95℃であることが好ましい。このような抽出条件を採用することで、焙煎穀物の香味及び甘味を十分に引き出すことができる。
なお、得られた穀物抽出物は、冷却後、ろ過及び/又は遠心分離処理により、夾雑物等を分離してもよい。
(調合工程)
本発明に係る調合工程は、上記工程により得られた穀物抽出物と緑茶抽出物とを混合する工程である。
緑茶抽出物としては、緑茶抽出液、その濃縮物及びそれらの精製物から選ばれる少なくとも1種を使用することができるが、苦味及び渋味抑制の観点から、緑茶抽出物の精製物が好ましい。ここで、「緑茶抽出物の濃縮物」とは、茶葉から熱水又は水溶性有機溶媒により抽出した溶液から溶媒を一部除去して非重合体カテキン類濃度を高めたものであり、その形態としては、固体、水溶液、スラリー状等の種々のものが挙げられる。緑茶抽出物の濃縮物としては市販品を使用してもよく、例えば、三井農林(株)の「ポリフェノン」、伊藤園(株)の「テアフラン」、太陽化学(株)の「サンフェノン」等が挙げられる。また、「緑茶抽出液」とは、緑茶葉から熱水又は水溶性有機溶媒を用いてニーダー抽出やカラム抽出等により抽出したものであって、濃縮や精製操作が行われていないものをいう。
本工程で好適に使用される緑茶抽出物の精製物は、固形分中の(A)非重合体カテキン類の濃度が70%質量%以上、更に73質量%以上、特に75質量%以上であり、かつ(B)カフェインと(A)非重合体カテキン類の含有質量比[(B)/(A)]が0.1以下、更に0.08以下、特に0.05以下であるものが好ましい。これにより、高濃度の非重合体カテキン類を含有しながら、苦味が抑制され風味の良好な穀物茶飲料を得ることができる。なお、質量比[(B)/(A)]は、0以上、更に、0.0001以上、特に、0.0005以上であってもよい。ここで、本明細書において「非重合体カテキン類」とは、カテキン、ガロカテキン、カテキンガレート及びガロカテキンガレート等の非エピ体カテキン類と、エピカテキン、エピガロカテキン、エピカテキンガレート及びエピガロカテキンガレート等のエピ体カテキン類を併せての総称であり、非重合体カテキン類濃度は、上記8種の合計量に基づいて定義される。
上記性状を有する緑茶抽出物の精製物は、例えば、緑茶抽出液又はその濃縮物(以下、「緑茶抽出液等」という)をタンナーゼ処理した後、下記のいずれかの方法により精製して得ることが可能である。なお、タンナーゼ処理は、例えば、特開2004−321105号公報に記載の方法を採用することができる。
(i)タンナーゼ処理した緑茶抽出液等を活性炭及び/又は酸性白土若しくは活性白土で処理する方法(例えば、特開2007−282568号公報)
(ii)タンナーゼ処理した緑茶抽出液等を合成吸着剤に吸着させた後、エタノール水溶液で溶出する方法(例えば、特開2006−160656号公報)
(iii)タンナーゼ処理した緑茶抽出液等を合成吸着剤に吸着させた後、有機溶媒水溶液又は塩基性水溶液で溶出して得られた溶出液を活性炭処理する方法(例えば、特開2008−079609号公報)
緑茶抽出物と、穀物抽出物とを混合する順序は同時でも、いずれか一方の抽出物を他方の抽出物に投入してもよく、特に限定されるものではない。また、緑茶抽出物と、穀物抽出物との混合割合は目的に応じて適宜選択することができるが、穀物茶飲料中の非重合体カテキン類濃度が0.05〜0.6質量%となるように調合することが好ましい。穀物茶飲料中の非重合体カテキン類濃度は、非重合体カテキン類による生理効果発現及び苦味抑制の観点から、0.06〜0.5質量%、更に0.08〜0.4質量%、特に0.1〜0.2質量%であることが好ましい。
また、穀物茶飲料には、茶原料由来の成分にあわせて、例えば、酸味料、有機酸類、有機酸塩類、無機酸類、無機酸塩類、無機塩類、酸化防止剤、香料、各種エステル類、色素類、乳化剤、保存料、調味料、甘味料、果汁エキス類、野菜エキス類、花蜜エキス類、品質安定剤等の添加剤を単独で又は併用して配合することができる。
穀物茶飲料は、pH(20℃)が3〜8、更に4〜7、特に5〜7であることが好ましい。これにより、長期間保存しても非重合体カテキン類が安定性であり、また風味も良好になる。
穀物茶飲料は、高濃度の非重合体カテキン類に穀物抽出物を配合しながらも、こげ臭、苦味及び雑味が少なく風味が良好であるので、穀物茶飲料をそのまま又は希釈して容器詰飲料とすることができる。
穀物茶飲料を充填する容器としては、一般の飲料と同様にポリエチレンテレフタレートを主成分とする成形容器(いわゆるPETボトル)、金属缶、金属箔やプラスチックフィルムと複合化した紙容器、瓶等の通常の包装容器が挙げられる。
また、容器詰飲料とする場合には、例えば、金属缶のように容器に充填後、加熱殺菌できる場合にあっては食品衛生法に定められた殺菌条件で製造することが可能であり、PETボトル、紙容器のようにレトルト殺菌できないものについては、あらかじめ上記と同等の殺菌条件、例えばプレート式熱交換器などで高温短時間殺菌後、一定温度まで冷却して容器に充填する等の方法が採用することができる。また、無菌下で充填された容器に、別の成分を配合して充填してもよい。さらに、酸性下で加熱殺菌後、無菌下でpHを中性に戻すことや、中性下で加熱殺菌後、無菌下でpHを酸性に戻すなどの操作も可能である。
(1)非重合体カテキン類の測定
各穀物茶飲料をフィルター(0.45μm)で濾過し、高速液体クロマトグラフ(型式SCL−10AVP、島津製作所製)を用い、オクタデシル基導入液体クロマトグラフ用パックドカラム(L−カラムTM ODS、4.6mmφ×250mm:財団法人 化学物質評価研究機構製)を装着し、カラム温度35℃でグラジエント法により分析した。移動相A液は酢酸を0.1mol/L含有する蒸留水溶液、B液は酢酸を0.1mol/L含有するアセトニトリル溶液とし、試料注入量は20μL、UV検出器波長は280nmの条件で行った。
(2)Brixの測定
各穀物茶飲料について、イオン交換水によりゼロ点調節したBrix計(デジタル屈折計、型式RX−5000α、(株)アタゴ社製)を用いて、20℃にて測定した。
(3)官能試験
各穀物茶飲料についてパネラー4名による飲用試験を実施し、こげ臭、苦味及び甘味を下記の4段階で評価し、その後協議により最終スコアを決定した。また、総合評価は、各試験の評点の合計に基づいて下記の基準で評価した。
(i)こげ臭
評点4:こげ臭が殆どない。
3:こげ臭が少しある。
2:こげ臭がある。
1:こげ臭が強くある。
(ii)苦味
評点4:苦味が殆どない。
3:苦味が少しある。
2:苦味がある。
1:苦味が強くある。
(iii)甘味
評点4:甘味がある。
3:甘味が少しある。
2:甘味が殆どない。
1:甘味がない。
(iv)総合評価
A:評点の合計が11以上
B:評点の合計が8以上11未満
C:評点の合計が5以上8未満
D:評点の合計が5未満
製造例1
緑茶抽出物の精製物
緑茶葉(ケニア産、大葉種)3kgに88℃の熱水45kgを添加し、60分間攪拌してバッチ抽出した。次いで、100メッシュ金網で粗ろ過後、抽出液中の微粉を除去するために遠心分離操作を行い、「緑茶抽出液」36.8kg(pH5.3)を得た。次いで、緑茶抽出液の一部を凍結乾燥し、「緑茶抽出物1」を得た。
次いで、「緑茶抽出液1」を温度15〜25℃に保持し、タンナーゼ(キッコーマン社製、タンナーゼKT-05、5000U/g)を緑茶抽出液に対して43ppmとなる濃度で添加し、55分間保持し、90℃に反応液を加熱して、2分間保持し酵素を失活させ、反応を止めた(pH5.2)。次いで、70℃、6.7kpaの条件下で、減圧濃縮によりBrix濃度20%まで濃縮処理を行い、更に噴霧乾燥して粉末状のタンナーゼ処理した「緑茶抽出物2」1.0kgを得た。
次いで、「緑茶抽出物2」85gを、イオン交換水8415gに25℃で30分間攪拌溶解した(タンナーゼ処理液)。ステンレスカラム1(内径110mm×高さ230mm、容積2185mL)に合成吸着剤SP−70(三菱化学(株)製)を2048mL充填した。次に、このタンナーゼ処理液(4倍容量対合成吸着剤)をSV=1(h-1)でカラム1に通液し透過液は廃棄した。次いで、SV=1(h-1)で2048mL(1倍容量対合成吸着剤)の水で洗浄した。水洗後、50質量%エタノール水溶液をSV=1(h-1)で4096mL(2倍容量対合成吸着剤)を通液し、「樹脂処理品1」4014g(pH4.58)を得た。
次いで、ステンレスカラム2(内径22mm×高さ145mm、容積55.1mL)に粒状活性炭(太閤SGP、フタムラ化学(株)製)を8.5g充填した。次いで、「樹脂処理品1」1000gをSV=1(h-1)でカラム2に通液し(活性炭の量は「緑茶抽出物2」の質量に対して0.4倍)、凍結乾燥して緑茶抽出物の精製物を得た。
緑茶抽出物の精製物は、非重合体カテキン類濃度=77.6質量%、非重合体カテキン類中のガレート体率=26.1質量%、固形分中の非重合体カテキン類濃度=78質量%、カフェイン/非重合体カテキン類[(B)/(A)]の質量比=0.003であった。
実施例1
ミル(SKM5B、サタケ製;以下同じ)を用いて、焙煎大麦(丸紅食品製;以下同じ)15gの焦げた部分を5秒間削り取り、精穀大麦を得た。精穀率は5.1%であった。ここで、本明細書において「精穀率」とは、焙煎穀物の全質量を基準とする、精穀により除去された外表面の割合をいう。
次いで、得られた精穀大麦に、該精穀大麦に対して20倍質量の90℃のイオン交換水を投入し、10分間、250rpmにて連続攪拌し抽出した。得られた抽出液を25℃以下に氷温水浴にて冷却し、冷却後2号ろ紙にてろ過して穀物抽出物261gを得た。得られた穀物抽出物261g、製造例1で得られた緑茶抽出物の精製物30gをイオン交換水に添加し全量を1,000gとして穀物茶飲料を得た。
実施例2
ミルを用いて、焙煎大麦11gの焦げた部分を10秒間削り取り、精穀麦茶を得た。精穀率は9.0%であった。次いで、得られた精穀大麦を、実施例1と同様の方法により抽出しろ過して穀物抽出物192gを得た。得られた穀物抽出物192g、製造例1で得られた緑茶抽出物の精製物30gをイオン交換水に添加し全量を1,000gとして穀物茶飲料を得た。
実施例3
ミルを用いて、焙煎大麦8gの焦げた部分を20秒間削り取り、精穀大麦を得た。精穀率は15.7%であった。次いで、得られた精穀大麦を、実施例1と同様の方法により抽出しろ過して穀物抽出物128gを得た。得られた穀物抽出物128g、製造例1で得られた緑茶抽出物の精製物30gをイオン交換水に添加し全量を1,000gとして穀物茶飲料を得た。
実施例4
ミルを用いて、焙煎大麦7gの焦げた部分を30秒間削り取り、精穀大麦を得た。精穀率は22.3%であった。次いで、得られた精穀大麦を、実施例1と同様の方法により抽出しろ過して穀物抽出物100gを得た。得られた穀物抽出物100g、製造例1で得られた緑茶抽出物の精製物30gをイオン交換水に添加し全量を1,000gとして穀物茶飲料を得た。
実施例5
ミルを用いて、焙煎発芽玄米36gの焦げた部分を20秒間削り取り、精穀発芽玄米を得た。精穀率は18.6%であった。次いで、得られた精穀発芽玄米を、実施例1と同様の方法により抽出しろ過して精穀抽出物657gを得た。得られた穀物抽出物657g、製造例1で得られた緑茶抽出物の精製物30gをイオン交換水に添加し全量を1,000gとして穀物茶飲料を得た。
実施例6
ミルを用いて、焙煎大豆(丸紅食品製)32gの焦げた部分を20秒間削り取り、精穀大豆を得た。精穀率は10.8%であった。次いで、得られた精穀大豆を、実施例1と同様の方法により抽出しろ過して穀物抽出物561gを得た。得られた穀物抽出物561g、製造例1で得られた緑茶抽出物の精製物30gをイオン交換水に添加し全量を1,000gとして穀物茶飲料を得た。
実施例7
ミルを用いて、焙煎大麦23gの焦げた部分を3秒間削り取り、精穀麦茶を得た。精穀率は2.1%であった。次いで、得られた精穀大麦を、実施例1と同様の方法により抽出しろ過して穀物抽出物411gを得た。得られた穀物抽出物411g、製造例1で得られた緑茶抽出物の精製物30gをイオン交換水に添加し全量を1,000gとして穀物茶飲料を得た。
実施例8
ミルを用いて、焙煎大麦8gの焦げた部分を60秒間削り取り、精穀麦茶を得た。精穀率は42.4%であった。次いで、得られた精穀大麦を、実施例1と同様の方法により抽出しろ過して穀物抽出物83gを得た。得られた穀物抽出物83g、製造例1で得られた緑茶抽出物の精製物30gをイオン交換水に添加し全量を1,000gとして穀物茶飲料を得た。
比較例1
精穀していない焙煎大麦(丸紅食品製)37gに、該焙煎大麦に対して20倍質量の90℃のイオン交換水を投入し、10分間、250rpmにて連続攪拌し抽出した。得られた抽出液を25℃以下に氷温水浴にて冷却し、冷却後2号ろ紙にてろ過して穀物抽出物697gを得た。得られた穀物抽出物697g、製造例1で得られた緑茶抽出物の精製物30gをイオン交換水に添加し全量を1,000gとして穀物茶飲料を得た。
比較例2
精穀していない荒砕き焙煎大麦5gを、比較例1と同様の方法により抽出しろ過して穀物抽出物88gを得た。得られた穀物抽出物88g、製造例1で得られた緑茶抽出物の精製物30gをイオン交換水に添加し全量を1,000gとして穀物茶飲料を得た。
比較例3
精穀していない焙煎発芽玄米50gを、比較例1と同様の方法により抽出しろ過して穀物抽出物854gを得た。得られた穀物抽出物854g、製造例1で得られた緑茶抽出物の精製物30gをイオン交換水に添加し全量を1,000gとして穀物茶飲料を得た。
比較例4
精穀していない焙煎大豆33gを、比較例1と同様の方法により抽出しろ過して穀物抽出物657gを得た。得られた穀物抽出物657g、製造例1で得られた緑茶抽出物の精製物30gをイオン交換水に添加し全量を1,000gとして穀物茶飲料を得た。
Figure 0005281930
表1から、精穀後の焙煎穀物から得られた穀物抽出物を緑茶抽出物に配合することにより、焙煎に起因するこげ臭及び苦味が少なく、甘味の強い風味の良好な穀物茶飲料が得られることが確認された。
実施例9
ミルを用いて、焙煎大麦8gの焦げた部分を20秒間削り取り、精穀大麦を得た。精穀率は15.7%であった。次いで、得られた精穀大麦をカラム型抽出機内に投入し、更に90℃のイオン交換水約34gを投入して10分間保持した。次いで、90℃のイオン交換水を、カラム抽出機上部から連続的にスプレーノズルを用いて流量0.01L/分で投入し、同時にカラム抽出機下部より抽出液を抜き出し抽出液を得た。得られた抽出液を25℃以下に氷温水浴にて冷却し、冷却後2号ろ紙にてろ過して穀物抽出物131gを得た。得られた穀物抽出物131g、製造例1で得られた緑茶抽出物の精製物30g、アスコルビン酸ナトリウム0.45g、環状オリゴ糖製剤8.9g、10質量%重曹水溶液0.15gをイオン交換水に添加し全量を1,000gとして穀物茶飲料を得た。この穀物茶飲料をUHT殺菌しPETボトルに充填して容器詰飲料を得た。
比較例5
精穀していない焙煎大麦27gをカラム型抽出機内に投入し、更に90℃のイオン交換水約135gを投入して10分間保持した。次いで、90℃のイオン交換水を、カラム抽出機上部から連続的にスプレーノズルを用いて流量0.04L/分で投入し、同時にカラム抽出機下部より抽出液を抜き出し抽出液を得た。得られた抽出液を25℃以下に氷温水浴にて冷却し、冷却後2号ろ紙にてろ過して穀物抽出物548gを得た。次いで、得られた穀物抽出物548g、製造例1で得られた緑茶抽出物の精製物30g、アスコルビン酸ナトリウム0.45g、環状オリゴ糖製剤8.9g、10質量%重曹水溶液0.14gをイオン交換水に添加し全量を1,000gとして穀物茶飲料を得た。この穀物茶飲料をUHT殺菌しPETボトルに充填して容器詰飲料を得た。
Figure 0005281930
表2から、本発明の製造方法により得られた穀物茶飲料を用いて調製された容器詰飲料は、風味が良好で飲みやすい飲料であることが確認された。

Claims (6)

  1. 焙煎穀物の焦げた部分であって、焙煎穀物の外表面を含む部分を焙煎穀物の全質量基準で3〜40質量%除去する精穀工程と、
    精穀後の焙煎穀物から穀物抽出物を得る抽出工程と、
    穀物茶飲料中の非重合体カテキン類濃度が0.05〜0.6質量%となるように、穀物抽出物と緑茶抽出物とを混合する調合工程
    を含む、穀物茶飲料の製造方法。
  2. 焙煎穀物がイネ科植物、マメ科植物及びタデ科植物から選択される少なくとも1種の穀物を焙煎したものである、請求項1記載の製造方法。
  3. 緑茶抽出物が緑茶抽出物の精製物である、請求項1又は2記載の製造方法。
  4. 緑茶抽出物の精製物が、固形分中に(A)非重合体カテキン類を70質量%以上含有し、かつ(B)カフェインと(A)非重合体カテキン類の含有質量比[(B)/(A)]が0.1以下である、請求項記載の製造方法。
  5. 焙煎穀物が焙煎温度180〜350℃にて穀物を焙煎したものである、請求項1〜4の何れか一項に記載の製造方法。
  6. 抽出工程における抽出倍率が5〜50倍であり、抽出時間が5〜120分である、請求項1〜5の何れか一項に記載の製造方法。
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