JP5841840B2 - 苦味抑制剤 - Google Patents

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本発明は、苦味抑制剤に関する。
高濃度のカテキン類を含有する容器詰飲料は、カテキン類由来の苦味や渋味が強過ぎて不快感ないし嫌悪感を伴うことがある。このような不快な苦味を抑制する手段として、例えば、サイクロデキストリンやペプチドを配合する方法が知られている(特許文献1及び2)。また、高濃度の非重合体カテキン類に穀物抽出物を一定量配合することで、苦味、渋味が低減され、かつ風味の良好な飲料が得られるとの報告もある(特許文献3)。
特開平03−168046号公報 特開平10−004919号公報 特開2009−95266号公報
しかしながら、サイクロデキストリンやペプチドは、配合量が少なすぎると苦味抑制効果が不十分となり、また配合量を増量すると、不快な苦味を抑制できるものの、飲料本来の口中での感覚や風味が損なわれやすいという課題がある。また、前述の特許文献3に記載の方法は、麦類、はと麦及び玄米から選ばれる1種又は2種以上の穀物から得られた抽出物を用いて非重合体カテキン類由来の苦味を抑制する技術であるが、本技術は穀物由来の固形分を多量に配合するものであり、苦味抑制効果はあるものの口中での感覚に影響が出る場合がある。
したがって、本発明の課題は、高濃度の非重合体カテキン類を含有するにも拘わらず、口中の感覚や風味に影響を与えることなく苦味の抑制された飲料を提供することにある。
本発明者は、高濃度の非重合体カテキン類を含有する飲料の苦味を抑制すべく、検討を行った。その結果、非発酵麦芽から得られたエキスを用いることにより、少量の固形分の添加で高濃度の非重合体カテキン類由来の苦味の抑制に有効であり、その苦味抑制は、意外なことに、エキスの固形分中の脂質含有量が低いものほど効果的であることを見出した。
すなわち、本発明は、固形分中の脂質含有量が0.1〜0.85質量%の非発酵麦芽エキスを有効成分とする苦味抑制剤を提供するものである。
また、本発明は、非重合体カテキン類に、固形分中の脂質含有量が0.1〜0.85質量%の非発酵麦芽エキスを配合する、非重合体カテキン類の苦味抑制方法を提供するものである。
更に、本発明は、次の成分(A)及び(B);
(A)非重合体カテキン類:0.05〜0.6質量%、
(B)固形分中の脂質含有量が0.1〜0.85質量%の非発酵麦芽エキス:固形分として0.01〜8質量%
を含有し、成分(A)と成分(B)との含有質量比[(B)/(A)]が0.05〜40である容器詰飲料を提供するものである。
本発明によれば、非重合体カテキン類の不快な苦味を有効に抑制することができる。また、本発明によれば、高濃度の非重合体カテキン類を含有するにも拘わらず、口中の感覚や風味に影響を与えることなく苦味の抑制された容器詰飲料を提供することができる。
本発明の苦味抑制剤は、有効成分として(B)非発酵麦芽エキスを含有する。当該エキスは固形分中の脂質含有量が0.1〜0.85質量%のものである。ここで、本明細書において「非発酵麦芽エキス」とは、非発酵の麦芽を温水等で抽出して得られた抽出物であり、この抽出物を発酵処理させていないものをいう。例えば、麦類に水を加えて発芽させ乾燥した後、必要により焙煎し温水で抽出するか、又は必要により焙煎し糖化した後に温水で抽出して得ることができる。したがって、本発明の容器詰飲料は、発酵させた麦芽の抽出物を使用するビールやビール風味飲料とは異なるものである。
(B)非発酵麦芽エキスは、前述の通り、麦類を発芽させて製造することができる。発芽に使用する麦類としては、二条大麦、六条大麦等の大麦を挙げることができる。また、発芽方法としては、例えば、Kasten発芽法、Wanderhaufen発芽法、Flexibox発芽法、Tower発芽法、Trommel発芽法等が挙げられ、適宜選択することができる。麦芽の糖化は、麦芽に含まれる酵素の働きにより澱粉質を分解して糖化してもよいが、α−アミラーゼやグルコアミラーゼ等の糖化酵素を添加してもよい。
(B)非発酵麦芽エキスの抽出に使用する麦芽は、非発酵であれば、非焙煎でも焙煎したものでもよく、特に限定されるものではない。焙煎した非発酵麦芽を使用する場合、そのL値は、苦味抑制の点、飲料の風味に影響を与えない点、固形分中の脂質含有量を0.1〜0.85質量%とする点から、浅焙煎のものが好ましい。具体的には、L値は、95〜30が好ましく、L値の上限は90、更に85が好ましく、他方下限は45、更に50、更に55、殊更に60が好ましい。ここで、本明細書において「L値」とは、黒をL値0とし、また白をL値100として、非発酵麦芽の明度を色差計で測定したものである。
焙煎条件は、所望のL値となるように適宜設定することが可能であるが、焙煎温度は、例えば、170〜230℃であり、加熱時間は、例えば、5〜60分である。
(B)非発酵麦芽エキスの抽出方法は、攪拌抽出、カラム抽出等の公知の方法を採用することが可能である。抽出条件は、例えば、80〜97℃で5〜40分であり、抽出倍率は、例えば、3〜20倍である。なお、抽出の際には、粉砕した非発酵麦芽を用いてもよく、粉砕方法としては、カッター、クラッシャー、ミル、グラインダー等を適宜選択して使用することができる。
(B)非発酵麦芽エキスの固形分中の脂質含有量は0.1〜0.85質量%であるが、苦味抑制の点から、0.2〜0.83質量%、更に0.3〜0.81質量%、更に0.4〜0.8質量%、更に0.4〜0.65質量%、殊更0.4〜0.6質量%であることが好ましい。ここで、本明細書において「固形分」とは、試料を105℃の電気恒温乾燥機で3時間乾燥して溶媒等の揮発物質を除いた残分をいう。
本発明の苦味抑制剤は、硫酸キニーネ標準溶液を基準とする苦味強度が7以下(好ましくは3〜6)のものに対して有効である。例えば、(A)非重合体カテキン類を0.05〜0.6質量%含有する飲料は当該苦味強度が7以下であるため、本発明の苦味抑制剤を使用するのに好適である。
このように本発明の苦味抑制剤は、苦味成分の中でも非重合体カテキン類の苦味を抑制するのに効果的であり、とりわけ(A)非重合体カテキン類を含有する容器詰飲料の苦味抑制に適している。ここで、本明細書において「非重合体カテキン類」とは、カテキン、ガロカテキン、カテキンガレート及びガロカテキンガレート等の非エピ体カテキン類と、エピカテキン、エピガロカテキン、エピカテキンガレート及びエピガロカテキンガレート等のエピ体カテキン類を併せての総称であり、非重合体カテキン類の濃度は、上記8種の合計量に基づいて定義される。なお、非重合体カテキン類濃度の測定方法は、後掲の実施例に記載の方法にしたがうものとする。
(A)非重合体カテキン類中の非重合体カテキン類のガレート体の割合は30〜100質量%、更に35〜95質量%、更に40〜90質量%、更に42〜80質量%、殊更に42〜60質量%であるものが好ましい。ここで、本明細書において「非重合体カテキン類のガレート体」とは、カテキンガレート、ガロカテキンガレート、エピカテキンガレート、エピガロカテキンガレートの4種を合わせての総称である。また、「非重合体カテキン類中のガレート体率」とは、(A)非重合体カテキン類全体の質量に対する上記ガレート体4種の合計質量の比率を100分率で示した値である。なお、非重合体カテキン類中のガレート体率を調整するには、例えば、特開2007−282568号公報、特開2006−160656号公報、特開2008−079609号公報、特開2004−321105号公報等に記載のように、非重合体カテキン類を含有する溶液をタンナーゼ活性を有する酵素で処理する方法が挙げられる。
本発明においては、(A)非重合体カテキン類に対して、(B)固形分中の脂質含有量が0.1〜0.85質量%の非発酵麦芽エキスを配合するが、当該エキスは、より一層の苦味抑制及び風味に影響を与えない点から、成分(A)と成分(B)との含有質量比[(B)/(A)]が、0.05〜40、更に0.1〜30、更に0.15〜20、更に0.2〜7となるように配合することが好ましい。
一方、本発明の容器詰飲料は、(A)非重合体カテキン類を0.05〜0.6質量%という高濃度で含有するが、非重合体カテキン類による生理効果及び適度な苦味付与の観点から、0.04〜0.5量%、更に0.06〜0.45質量%、更に0.08〜0.4質量%、殊更に0.1〜0.3質量%含有することが好ましい。
本発明の容器詰飲料は、非重合体カテキン類の苦味を抑制するために、成分(B)を、本発明の容器詰飲料中に固形分として0.01〜8質量%含有するが、より一層の苦味抑制及び風味に影響を与えない点から、0.02〜7質量%、更に0.03〜6質量%、更に0.04〜4質量%、殊更に0.05〜3質量%含有することが好ましい。
また、本発明の容器詰飲料中の成分(A)と、成分(B)との含有質量比[(B)/(A)]は、0.05〜40であるが、より一層の苦味抑制及び風味に影響を与えない点から、0.1〜30、更に0.15〜20、更に0.2〜7であることが好ましい。なお、成分(B)における固形分中の脂質含有量は、上記において説明したとおりである。
更に、本発明の容器詰飲料には、必要により、甘味料、酸味料、食物繊維、ビタミン、ミネラル、酸化防止剤、各種エステル類、色素類、乳化剤、保存料、調味料、野菜エキス類、花蜜エキス類、品質安定剤等の添加剤を単独で又は2種以上を組み合わせて含有させることができる。なお、添加剤の含有量は、本発明の目的を損なわない範囲内で適宜選択可能である。
また、本発明の容器詰飲料は、茶系飲料でも、非茶系飲料でもよい。また、所望により、炭酸飲料とすることも可能であり、炭酸ガスの適度な起泡性により、清涼感を継続して付与して嗜好性を高めることができる。
本発明の容器詰飲料に炭酸ガスを含有させる場合、その含有量は、好ましくは1質量%以下、より好ましくは0.1〜0.9質量%、更に好ましくは0.2〜0.8質量%、殊更に好ましくは0.3〜0.7質量%である。なお、炭酸ガスの測定方法としては、ガスボリューム計により計測し、ガス量に換算することができる。ガスボリュームとは、飲料中に溶解している炭酸ガスの20℃における気体容量の飲料容量に対する比率をいい、本発明の容器詰飲料の場合、好ましくは0.5〜4、更に1〜3.8、更に2〜3.5であることが好ましい。
本発明の容器詰飲料は、風味及び非重合体カテキン類の安定性の観点から、pH(20℃)が2〜7であることが好ましい。また、pHが2〜5、好ましくは3〜4の酸性飲料でもよく、pHが5〜7、好ましくは5.5〜6.5の飲料のいずれでも好ましく適用できる。
このような容器詰飲料は、例えば、カテキン製剤及び精製カテキン製剤から選ばれる少なくとも1種と、成分(B)と、必要により添加剤を、成分(A)の濃度及び成分(B)の固形分量が上記範囲内となるように配合して製造することができる。
本発明の容器詰飲料の製造に使用する「カテキン製剤」としては、例えば、不発酵茶、半発酵茶及び発酵茶から選択される茶葉から熱水又は水溶性有機溶媒を用いてニーダー抽出やカラム抽出等により得られる抽出液であって、濃縮や精製操作が行われていない抽出液、あるいは当該抽出液から溶媒の一部除去して非重合体カテキン類濃度を高めた濃縮物が挙げられる。カテキン製剤の形態としては、固体、水溶液、スラリー状等の種々のものが挙げられる。カテキン製剤として市販品を使用してもよく、例えば、三井農林(株)の「ポリフェノン」、伊藤園(株)の「テアフラン」、太陽化学(株)の「サンフェノン」等が挙げられる。なお、抽出に使用する茶葉としては、産毛の生えた未成熟茶葉ではなく、葉が完全に開いた成熟茶葉を使用することが好ましい。
また、精製カテキン製剤としては、例えば、カテキン製剤を、特開2004−147508号公報、特開2004−149416号公報、特開2007−282568号公報、特開2006−160656号公報、特開2008−079609号公報、特開2004−321105号公報等に記載の1以上の方法により精製したものを挙げることができる。
本発明の容器詰飲料は、ポリエチレンテレフタレートを主成分とする成形容器(いわゆるPETボトル)、金属缶、金属箔やプラスチックフィルムと複合された紙容器、瓶等の通常の包装容器に充填して提供することができる。
更に、容器詰飲料は、例えば、金属缶のような容器に充填後、加熱殺菌できる場合にあっては適用されるべき法規(日本にあっては食品衛生法)に定められた殺菌条件で製造できる。PETボトル、紙容器のようにレトルト殺菌できないものについては、あらかじめ上記と同等の殺菌条件、例えばプレート式熱交換器などで高温短時間殺菌後、一定の温度迄冷却して容器に充填する等の方法が採用できる。また無菌下で、充填された容器に別の成分を配合して充填してもよい。
1.非重合体カテキン類の測定
フィルター(0.8μm)でろ過し、次いで蒸留水で希釈した試料を、高速液体クロマトグラフ(型式SCL−10AVP、島津製作所製)を用い、オクタデシル基導入液体クロマトグラフ用パックドカラム(L−カラムTM ODS、4.6mmφ×250mm:財団法人 化学物質評価研究機構製)を装着し、カラム温度35℃でグラジエント法により測定した。移動相A液は0.1mol/Lの酢酸水溶液、B液は0.1mol/Lの酢酸アセトニトリル溶液とし、試料注入量は20μL、UV検出器波長は280nmの条件で行った。
2.脂質の測定
脂質の分析は「ソックスレー抽出法」により日本食品分析センターにおいて定量した。
試料100gを採取し、珪藻土を加え、乾燥後、乳鉢ですりつぶし、円筒ろ紙に詰めた。次に、ジエチルエーテル溶媒で常温下、16時間の抽出を行った。次に抽出液から溶媒を留去し、留去後の試料を105℃、1時間乾燥した。その後シリカゲルデシケーターで放冷後に秤量し、脂質の質量を求め、試料中の含有量を算出した。
3.L値の測定
色差計((株)日本電色社製 スペクトロフォトメーター SE2000)を用いて測定した。
4.官能評価
「苦味」について、専門パネル5名による官能試験を行った。苦味は、下記表1記載の硫酸キニーネの標準溶液を基準として各試料の苦味レベルを官能試験し、各被験者の評点の平均値を求めた。
Figure 0005841840
また、飲料を飲用した時に口中で感じる「とろみ」について、専門パネル5名により下記に示す基準にしたがって官能試験を行い、各被験者の評点の平均値を求めた。
「とろみ」の評価基準
評点4:イオン交換水と同じ
3:イオン交換水に比べて僅かにとろみあり
2:イオン交換水に比べてややとろみあり
1:イオン交換水に比べてとろみあり
製造例1
〔カテキン製剤の調製〕
緑茶抽出物の濃縮物としてポリフェノンHG(三井農林社製)100gを95.0質量%エタノール900gに分散させ、30分熟成し、2号濾紙及び孔径0.2μmの濾紙で濾過し、イオン交換水200mLを加えて減圧濃縮を行った。このうち75.0gをステンレス容器に投入し、イオン交換水で全量を1,000gとし、5質量%重曹水溶液3.0gを添加してpH5.5に調整した。次いで、22℃、150r/minの攪拌条件下で、イオン交換水1.07g中にタンナーゼ(タンナーゼKTFH、Industrial Grade、500U/g以上、キッコーマン社製)0.27gを溶解した液を添加し、55分後に酵素反応を終了した。次いで95℃の温浴にステンレス容器を浸漬し、90℃、10分間保持して酵素活性を完全に失活した後、25℃まで冷却した後に濃縮処理を行いカテキン製剤を得た。得られたカテキン製剤は、非重合体カテキン類の含有量が15.0質量%、固形分中の非重合体カテキン類の含有量が61.6質量%であった。
製造例2
〔非発酵麦芽エキスの調製〕
表2に示すL値を有する市販の非発酵麦芽を、コーヒーミル(カリタ社製)で1分間粉砕した。粉砕した非発酵麦芽80gを、90℃の温水800gで10分間攪拌した。攪拌終了後、孔径20M、80M、5μmのメッシュフィルタを備える濾過装置(GAFフィルタ、ISPフィルターズ・ピーテーイー・リミテッド社製)で濾過し、更に2号ろ紙で濾過して非発酵麦芽エキスを得た。各エキスの固形分中の脂質含有量を表2に示した。
製造例3
〔穀物抽出物の調製〕
穀物原料に対して20質量倍の90℃のイオン交換水を2L容器に投入した。次いで、湯温を90℃に維持したイオン交換水に、穀物原料[麦(カナダ産FL36、丸紅食品社製)95質量%、ハト麦粉砕物(三井農林社製)2.5質量%、玄米(丸紅食品社製)2.5質量%のブレンド品]50g及び重曹1gを投入し、250rpmで30秒間攪拌し、5分間隔で30秒攪拌する操作を30分間行った。次いで、抽出物を20メッシュ及び80メッシュの篩で粗ろ過し、ろ液を25℃以下に冷却した後、2号ろ紙にてろ過して穀物抽出物を得た。
Figure 0005841840
実施例1〜3及び比較例1〜3
表3に示す配合にて飲料を調製し、前記方法により苦味及び苦味以外の風味を評価した。評価結果を表3に示す。
Figure 0005841840
表3の結果から、苦味強度が6の飲料(比較例1)に対し、固形分中の脂質含有量が本発明の規定範囲内にある非発酵麦芽エキスを配合することで、有効に苦味を抑制することが確認された。また、従来の苦味抑制技術である環状オリゴ糖を配合した時のように、飲用時に口中でのとろみも感じられず、風味に影響を与えることがないことも確認された。
実施例4〜12及び比較例4〜8
表4に示す配合に従って各成分を混合し、重曹にてpHを5.5(但し、実施例12の飲料はクエン酸にてpH3.5)に調整して容器に充填した後、138℃、30秒にて殺菌を施した。なお、実施例11、12の飲料については、4倍濃縮液となるようにイオン交換水を配合し、当該濃縮液を85℃で2分間殺菌を行い、次いで4倍希釈した際に炭酸ガスボリュームが2.5となるように、5℃に冷却した炭酸水を配合し、耐圧性PETボトルに充填し巻き締め後、65℃で20分殺菌して容器詰飲料を調製した。各容器詰飲料について前記方法により苦味、とろみを評価し、また飲料の苦味以外の風味を評価した。評価結果を表4に示す。
Figure 0005841840
表4から、(A)非重合体カテキン類濃度及び(B)非発酵麦芽エキスの固形分量を特定範囲内に制御することで、高濃度の非重合体カテキン類を含有するにも拘わらず、風味を損なうことなく苦味の抑制された容器詰飲料が得られることが確認された。

Claims (9)

  1. L値95〜30の非発酵麦芽の水抽出物であって、固形分中の脂質含有量が0.1〜0.85質量%の非発酵麦芽の水抽出物を有効成分とする苦味抑制剤。
  2. 硫酸キニーネ標準溶液を基準とする苦味強度が7以下のものに適用するものである、請求項1記載の苦味抑制剤。
  3. 非重合体カテキン類に、L値95〜30の非発酵麦芽の水抽出物であって、固形分中の脂質含有量が0.1〜0.85質量%の非発酵麦芽の水抽出物を配合する、非重合体カテキン類の苦味抑制方法。
  4. 前記非発酵麦芽の水抽出物を、前記非重合体カテキン類に対し質量比で0.05〜40となるように配合する、請求項3記載の苦味抑制方法。
  5. 次の成分(A)及び(B);
    (A)非重合体カテキン類:0.05〜0.6質量%、
    (B)L値95〜30の非発酵麦芽の水抽出物であって、固形分中の脂質含有量が0.1〜0.85質量%の非発酵麦芽の水抽出物:固形分量として0.01〜8質量%
    を含有し、
    成分(A)と成分(B)との含有質量比[(B)/(A)]が0.05〜40である、容器詰飲料。
  6. (A)非重合体カテキン類中の非重合体カテキン類のガレート体の割合が30〜100質量%である、請求項5記載の容器詰飲料。
  7. 更に成分(C)として炭酸ガスを含有する、請求項5又は6記載の容器詰飲料。
  8. 成分(C)の含有量がガスボリュームで0.5〜4である、請求項7記載の容器詰飲料。
  9. pHが2〜7である、請求項5〜8のいずれか1項に記載の容器詰飲料。
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