JP5278627B2 - 銀粉及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、銀粉及びその製造方法に関するものであり、更に詳しくは、電子機器の配線層や電極などの形成に利用される銀ペーストの主たる成分となる銀粉及びその製造方法に関する。
本出願は、日本国において2011年6月21日に出願された日本特許出願番号特願2011−137622を基礎として優先権を主張するものであり、これらの出願を参照することにより、本出願に援用される。
電子機器における配線層や電極などの形成には、樹脂型銀ペーストや焼成型銀ペーストのような銀ペーストが多用されている。すなわち、これらの銀ペーストを各種基材上に塗布又は印刷した後、加熱硬化あるいは加熱焼成することによって、配線層や電極などとなる導電膜を形成することができる。
例えば、樹脂型銀ペーストは、銀粉、樹脂、硬化剤、溶剤などからなり、導電体回路パターン又は端子の上に印刷し、100℃〜200℃で加熱硬化させて導電膜とし、配線や電極を形成する。また、焼成型銀ペーストは、銀粉、ガラス、溶剤などからなり、導電体回路パターン又は端子の上に印刷し、600℃〜800℃に加熱焼成して導電膜とし、配線や電極を形成する。これらの銀ペーストで形成された配線や電極では、銀粉が連なることで電気的に接続した電流パスが形成されている。
銀ペーストに使用される銀粉は粒径が0.1μmから数μmであり、形成する配線の太さや電極の厚さなどによって使用される銀粉の粒径が異なる。また、ペースト中に均一に銀粉を分散させることにより、均一な太さの配線あるいは均一な厚さの電極を形成することができる。
銀ペーストを作製するに際しては、一般的に、例えば、まず、銀粉を溶媒等の他の構成成分と予備的に混練して馴染ませ、その後、3本ロールミル等で所定の圧力をかけながら混練することにより作製する。この方法によれば、一度に大量の銀ペーストを製造することができるため、生産性が高く製造コストの削減の効果が期待できる。一方で、銀粉に対しては、ロールで効率的に混練できること、すなわち良好な混練性を有することが求められる。
ペーストの粘度は、高すぎても低すぎても3本ロールミルでの効率的な混練が困難となる。粘度が低い銀粉では、3本ロールミルでのずり応力が小さくなり、銀ペーストにかかる剪断力が小さくなるためペースト中での銀粉の分散が不十分となる。一方、粘度が高い銀粉では、溶媒等の他の構成成分と混練してなじませることが困難となり、銀粉と溶媒等の他の構成成分との混練が不十分なペーストを3本ロールミルに投入することになる。
ペースト中の銀粉の分散が不十分な場合や、銀粉と溶媒等の他の構成成分との混練が不十分でペースト粘度が低下した場合には、ペースト中に銀粒子同士の凝集塊が存在する。このペーストを3本ロールミルで混練すると、凝集した銀粒子の塊がつぶれることで数mm単位の薄片状粉(フレーク)等の粗大な粉体が発生してしまう。発生したフレークをそのままペースト中に残しておくことは望ましくないため、メッシュ等を用いて篩をかけて除去するが、あまりに多くのフレークができるとメッシュの間に粗大粉体が詰まる等の不具合も生じて効率的に除去できず、生産性が著しく損なわれることになる。
また、上述のようにフレークがペースト中に発生すると、そのペーストを用いてスクリーン印刷した場合、微細なスクリーンに粗大なフレークが目詰まってパターンの正確な印刷が困難となる。
このように、ペースト作製時のフレーク発生は、スクリーン印刷する際の印刷性に大きく影響する。そのため、銀粉には、ペースト作製時に容易に混練できる粘度を持ち、溶媒中での分銀粉の散性が良好であるとともに、フレーク等の粗大な粉体が発生しないことが望まれている。
ペースト作製の容易化を実現するために、銀粉の粒度分布、形態を制御する提案が行われている。例えば、特許文献1には、バインダー用の樹脂に導電粉として銀粉を導電性接着剤中に30〜98重量%配合した導電性接着剤であって、銀粉として、一次粒子が扁平状の銀粉からなるタップ密度が1.5g/cm以下の塊状凝集構造を有する銀粉を導電性接着剤中に30重量%以上含む導電性接着剤が提案されている。
この提案によれば、凝集構造の銀粉が容易に一次粒子に解凝集できるために高分散性で、銀粉の分散不良に由来する導電性の悪化を引き起こすことなく、安定した電気伝導性を発現でき、導電性のみならず接着性、耐熱性、耐湿性、作業性及び熱伝導性等に優れた硬化物を与える導電性接着剤が得られるとしている。
しかしながら、この提案においては、ペーストの粘度変化やペースト中で分散した銀粒子の再凝集による粗大フレークの発生は考慮されておらず、最終的に得られるペーストにおける分散性が確保されているとは言い難い。
また、特許文献2には、銀錯体を含有する溶液にHLB値が6〜17の非イオン性界面活性剤を加えておき、これに還元剤を加える際、還元された銀粒子の凝集を防ぐため、還元剤含有水溶液の添加速度を早く1当量/分以上とすることにより、タップ密度2.5g/cm以上、平均粒径1〜6μm、かつ比表面積が5m/g以下であって分散性の優れた銀粉を得る銀粉の製造方法が提案されている。
しかしながら、この提案は、得られる銀粉の凝集を防止して分散された銀粉を得るものであって、ペースト作製時の溶媒中での分散性やフレーク発生については何ら考慮されたものではない。
さらに、特許文献3では、平均粒径が0.5〜20μm、比表面積が0.07〜1.7m/gであり、かつ粒度分布のピークを少なくとも2以上有した導電性粒子と、または少なくとも2以上の異なる粒度分布の導電性粒子を混合して形成した導電性粒子と、熱硬化性樹脂を主成分とするバインダーで構成されることを特徴とする導電性ペーストが提案されている。この提案によれば、良好な流動性、分散性の導電性ペーストが得られ、ビアへの充填性とビアホール内部での導電性粒子同士の接触が安定し、高品質なビアホール導体をバラツキ少なく安定的に形成できるとしている。
しかしながら、この提案は、ペーストのビアへの充填性と高い接続信頼性を目的としたものであって、ペースト作製時の溶媒中での銀粉自体の分散性やフレーク発生については何ら考慮されたものではない。
以上のように、ペースト中での銀粉の分散性やペーストを用いて形成された電極や配線の導電性並びに信頼性の改善に関しては提案されているものの、ペースト製造時のフレーク発生の抑制については提案されていない。
特開2004−197030号公報 特開2000−129318号公報 特開2004−265607号公報
本発明は、上述した従来の事情に鑑み、ペースト製造時に適切な粘度範囲を有し、混練が容易でフレークの発生を抑制した銀粉及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上述した目的を達成するために検討を重ねた結果、銀粒子の凝集体を持ち、2箇所以上のピークもしくはピークとショルダーを有する粒度分布を持つ銀粉とすることで、適切な粘度範囲を有し、ペースト製造時に混練が容易で、粘度変化が抑制されて混錬性を改善できることを見出し、本発明に至ったものである。
すなわち、本発明に係る銀粉は、少なくとも銀粉とターピネオールと樹脂とを自公転式撹拌機を用いて420Gの遠心力で混練したペーストにおいて、凝集体と一次粒子及び二次粒子が混在し、かつ体積基準の粒度分布が0.3μm〜14.0μmの領域にあり、ピーク又はショルダーPと、ピーク又はショルダーPの関係において、P>Pであり、Pが2.0μm〜5.0μmの範囲にあり、Pが0.5μm〜3.0μmの範囲にあることを特徴とする。
また、本発明に係る銀粉の製造方法は、銀化合物を溶解した銀錯体を含む溶液を還元剤溶液で還元して銀粒子のスラリーを得た後、洗浄、乾燥の各工程を経て、凝集体と一次粒子及び二次粒子が混在する銀粉を得る銀粉の製造方法であって、上記還元剤溶液に水溶性高分子を1.0〜15.0質量%投入し、該水溶性高分子が投入された還元剤溶液にて上記銀化合物を溶解した銀錯体を含む溶液中の該銀錯体を還元し、乾燥後の上記銀粒子に対し転動撹拌機を用いて周速5〜40m/秒で解砕処理を施すことを特徴とする。
本発明に係る銀粉によれば、銀粒子の凝集状態を制御することができ、ペースト製造時に適切な粘度範囲を有し、粘度変化が抑制されて混練が容易であり、またフレークの発生を抑制して、混練性、印刷性を改善させることができる。
さらに、本発明に係る銀粉によれば、ペースト中での分散性に優れているだけでなく、これを用いた樹脂型銀ペーストや焼成型銀ペーストによって形成された配線層や電極は均一性と導電性に優れたものとなり、電子機器の配線層や電極などの形成に用いる銀ペースト用として工業的価値が極めて大きいものである。
図1は、銀粒子形態について模式的に示す図である。 図2は、実施例1における銀粉の体積積算の粒度分布を示す図である。 図3は、実施例1における評価用ペースト中の銀粉の体積積算の粒度分布を示す図である。 図4は、実施例2における銀粉の体積積算の粒度分布を示す図である。 図5は、実施例2における評価用ペースト中の銀粉の体積積算の粒度分布を示す図である。 図6は、実施例3における銀粉の体積積算の粒度分布を示す図である。 図7は、実施例3における評価用ペースト中の銀粉の体積積算の粒度分布を示す図である。 図8は、比較例1における銀粉の体積積算の粒度分布を示す図である。 図9は、比較例1における評価用ペースト中の銀粉の体積積算の粒度分布を示す図である。 図10は、比較例2における銀粉の体積積算の粒度分布を示す図である。
以下、本発明に係る銀粉及びその製造方法の具体的な実施形態について詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない限りにおいて適宜変更することができる。
説明に当たって、銀粒子形態に対する呼称を図1のように定義する。すなわち、図1(A)に示すように、銀粒子を、外見上の幾何学的形態から判断して、単位粒子と考えられるものを一次粒子と呼ぶ。また、図1(B)に示すように、一次粒子がネッキングにより2乃至3以上連結した粒子を二次粒子と呼ぶ。さらに、図1(C)に示すように、一次粒子及び二次粒子の集合体を凝集体と呼ぶ。なお、一次粒子、二次粒子、及び凝集体をまとめて銀粒子と呼ぶことがある。
本実施の形態に係る銀粉は、評価試験として、少なくとも当該銀粉とターピオネールと樹脂とを自公転式撹拌機を用いて420Gの遠心力で混練したペーストにおいて、体積基準の粒度分布が0.3μm〜14.0μmの範囲にあり、ピーク又はショルダーP1とピーク又はショルダーPの粒径の関係において、P1>Pであり、Pが2.0μm〜5.0μmの範囲に、Pが0.5μm〜3.0μmの範囲に存在する。
本発明者は、銀粉ペーストに適度な粘性を持ち、良好な混練性を有するためには、少なくともペースト製造の初期において銀粉が特定の粒度分布を持つことが重要であるとの知見を得た。すなわち、ペースト製造初期のペースト中における銀粉の存在状態として、一次粒子とその一次粒子が複数連結した二次粒子、及びそれらが凝集した集合体(以下、凝集体という)とから構成された銀粉は、銀粉とペースト中の有機溶媒とが分離し難い状態となり、ペースト中で過剰に凝集した粗大な凝集塊の生成が抑制され、ペーストの粘度調整が容易となるとともに混練性が向上する。
従来、銀ペーストの製造において、個々の一次粒子ができるだけ分散し、かつ平均粒径が0.1μm〜1.5μmである銀粉が用いられてきたが、このような一次粒子が分散した微細な銀粒子の場合、ペースト製造時に凝集して粗大な塊を形成しやすい。このような凝集塊では、一次粒子は他の粒子との接点が多くなり空隙が減少するため、一次粒子間にペーストの溶媒成分が侵入し難く、ペースト中を自由に流動する見掛けの溶媒量が多くなる。すると、ペーストの粘度が低くなるため、例えばペーストの製造で一般的に用いられる3本ロールミルによって混練を行ったとき、剪断力が小さく混練が不十分となる。その結果、凝集した塊は壊れることなくロールにそのまま入り込み、その結果、フレーク等のmmオーダーの粗大な粉体が形成されてしまうことが分かった。
一方、一次粒子又は二次粒子が疎に凝集した凝集体で大部分が構成される粒度分布の大きい銀粉の場合には、ペースト製造時に凝集体間の空隙にペーストの溶媒成分が侵入し、ペースト中を自由に流動する見掛けの溶媒量が少なくなる。すると、ペーストの粘度が高くなるため、銀粉と溶媒等の他の構成成分とを混練して馴染ませることが困難となる。このとき、例えばペーストの製造で一般的に用いられる3本ロールミルによって混練を行うと、ペースト中の凝集した塊はロールにそのまま入り込み、その結果、フレーク等のmmオーダーの粗大な粉体が形成されてしまうことが分かった。
これらに対し、上述した凝集体と一次粒子及び二次粒子が混在する銀粉の場合には、ペースト製造時において、ペースト中を自由に流動する溶媒成分が適量となり、適切な粘度範囲を有するようになるため、銀粉と溶媒等の他の構成成分との混練や、3本ロールミルによる混練が容易となり、また粗大なフレークが発生しないことが確認された。
上述した凝集体は、例えばぶどうの房状の形状をしており、およそ5〜10μm程度の大きさになっている。このような凝集体を含む粒子が混在する銀粉は、ペースト製造初期、すなわち、銀粉と溶媒成分を馴染ませる段階、例えばニーダー等による予備混練と3本ロールミル等による本混練を行う一般的なペースト製造方法における予備混練の段階において、微細な一次粒子が凝集することなく、また銀粉を構成する各粒子間に溶媒成分が回りこみ適度な粘度を有するペースト(以下、最終的に得られるペーストと区別するため混練物ということがある)となる。このような混練物を本混練により混練すると、銀粒子間に十分な剪断力を掛けることができ、銀粒子を凝集させることなくペースト中に分散させることが可能となる。また、十分に分散した銀粒子は再凝集することがほとんどないため、粗大な凝集塊を起因とするフレークの発生を抑制することが可能となる。
従来の、一次粒子が分散した銀粉、あるいは大部分が凝集体からなる銀粉でも、混練物を適度な粘度に調整して最終的にペーストとするための混練を行うことは可能であるが、その混練物で粘度を調整するとその後の粘度変化が大きいため、最終的なペーストでの粘度を適正値に調整することが困難となる。
ペーストの粘度は、高すぎても低すぎても良好なペーストの印刷性が得られないが、凝集体と一次粒子及び二次粒子が混在する銀粉、すなわち、上述したような2つ以上のピークもしくはピークとショルダーを持つ粒度分布を有する銀粉であることによって、適度な粘度に調整することができる。そして、このような銀粉を用いることによって、優れた印刷性を有するペーストを得ることができる。
上述した銀粉の粒度分布は、評価試験として作製したペースト中におけるものであるが、銀粉の混練性をさらに適度なものとするためには、ペースト作製前の銀粉の状態における粒度分布も、上述した混練後のペースト中における粒度分布の形態と同様の形態を有することが好ましい。
本実施の形態に係る銀粉について、評価試験として作製するペーストは、例えば、エポキシ樹脂(粘度2〜6Pa・s、例えば三菱化学(株)製JER819)とターピネオールとの重量比が1:7のビヒクル及び銀粉を、ペーストに対してビヒクル8.0質量%及び銀粉92.0質量%とし、自公転式撹拌機を用いて420Gの遠心力で混練して作製することができる。
上述したように、ペースト中の銀粉は、体積基準の粒度分布が0.3μm〜14.0μmの範囲にある。ここで、体積基準の粒度分布は、例えばレーザー回折散乱法等を用いて測定することにより得ることができる。体積基準の粒度分布の範囲は、体積累積で95%以上の銀粒子がその粒径範囲に含まれることを意味するものであるが、全ての銀粒子が上記範囲に含まれることが好ましい。
上述した粒径範囲において、体積累積で95%未満となり、体積基準の粒度分布が0.3μm未満の領域まで存在する場合は、銀粉中に微粒が存在することになり、ペースト中において銀粒子の分散性が低下して不均一なペーストとなる。一方、粒度分布が14.0μmを超える領域まで存在する場合は、銀粉中に粗大粒子が存在することになり、微細な配線あるいは電極を形成した場合に、導電膜が不均一となる。
また、ペースト中の銀粉は、PとPの粒径の関係において、P>Pであり、Pが2.0μm〜5.0μmの範囲に、Pが0.5μm〜3.0μmの範囲に存在する。
上述した粒度分布において、ピーク又はショルダーP1(以下、単にPと記載することがある。)は一次粒子が連結して形成された二次粒子及びその二次粒子にさらに一次粒子が複数連結して形成された凝集体に由来し、一方でピーク又はショルダーP(以下、単にPと記載することがある。)は一次粒子又は二次粒子に由来するものと考えられる。P及びPが存在する粒径範囲において、複数のピークもしくはショルダーが出現する場合には、最も高いピークを、それぞれP、Pとすればよい。また、P又はPがショルダーとして出現する場合には、P又はP付近において粒度分布を示す出現頻度の変化率の微分値の増加率が最も低い位置を、P又はPとすればよい。なお、P、Pは、例えばピーク分離ソフト、Origin8.5((株)ライトストーン製)等を使用してピーク分離することによって特定することもできる。
が2.0μm未満の範囲に存在する場合には、上述した凝集体の形成が十分でなく、銀粒子間の空隙が僅かとなり、混練物中の見掛けの溶媒成分量が多くなって混練物の粘度が低くなるため、ペースト製造時の混練の際に剪断力が小さく、混練が不十分となる。このため、ペースト中で再凝集して粗大な凝集塊が生じてフレークを生成しやすくなる。一方、Pが5.0μmを超えた範囲に存在する場合には、上述した凝集体が粗大となり、凝集体の空隙に侵入する溶媒成分が増加するため、ペースト中を自由に流動する溶媒成分量が少なくなって混練物の粘度が高くなるため、ペースト化することが困難となる。
また、Pが0.5μm未満の範囲に存在する場合には、微細な一次粒子が増加し、混練物中で粗大な凝集塊が生じ、ペースト製造中にフレークが発生する。一方、Pが3.0μmの範囲を超えた範囲に存在する場合には、銀粉の全体的な粒径が大きくなり、微細な配線あるいは電極を形成した場合に導電膜が不均一となる。
このペースト中の銀粉の粒度分布において、P1とPの高さ(出現頻度)の関係については特に限定されないが、PがP1の25%以上の高さを有することがより好ましい。PがP1の25%未満になると、上述した凝集体が多く、凝集体の空隙に侵入する溶媒成分が増加するため、ペースト化することが困難となる場合がある。加えて、PはP1の150%以下の高さであることが好ましい。PがP1の150%を超えると、銀粉中に微粒子が多く存在することになり、ペースト中で銀粒子の分散性が低下して不均一なペーストとなることがある。また、フレークも発生しやすくなる。したがって、PとP1の高さの関係が上述した範囲内であることにより、銀粉が優れた混練性を有するとともに、得られるペーストも良好な印刷性を有するものとすることができ、低抵抗の配線や電極等を形成することができる。
このように、本実施の形態に係る銀粉は、試験評価として、少なくとも銀粉とターピオネールと樹脂とを自公転式撹拌機を用いて420Gの遠心力で混練することにより得られたペーストにおいて、一次粒子と凝集体に由来する2つ以上のピークもしくはピークとショルダーを有する粒度分布を持つ。このような粒度分布を有する銀粉によれば、ペースト中で過剰に凝集した粗大な凝集塊の生成が抑制され、ペーストの粘度調整が容易となり、ペースト製造中のフレークの発生が抑制され、優れた印刷性を有するペーストを製造することができる。
また、本実施の形態に係る銀粉によれば、ペースト中での分散性に優れているだけでなく、これを用いた樹脂型銀ペーストや焼成型銀ペーストによって形成された配線層や電極は均一性と導電性に優れたものとなる。
ここで、上述したペースト中における銀粉は、全体積を100%として累積カーブを求めたとき、その累積カーブが50%となる点の粒子径D50が2.0μm〜5.0μmであり、下記式(1)で示される体積基準の粒度分布の標準偏差SDが0.8μm〜3.0μmであることが好ましい。また、粒子径D50が2.0μm〜3.5μmであり、標準偏差SDが1.0μm〜2.0μmであることがより好ましい。
SD=(D84−D16)/2 (1)
なお、式(1)中、D84は体積累積カーブが84%となる点の粒子径を表し、D16は体積累積カーブが16%となる点の粒子径を表す。
本実施の形態に係る銀粉は、上述のように2つ以上のピークもしくはピークとショルダーを持ち、そしてブロードな粒度分布であることが好ましい。この粒子径D50及び標準偏差SDは、粒度分布のブロードの度合いを絶対値的に示すものである。
粒子径D50が2.0μm未満の場合には、十分な量の凝集体が形成されず、ペースト粘度が低くなるため、混練時の剪断力が小さくなり、ペースト中で再凝集して粗大な凝集塊を生成しやすく、フレークの発生を十分に抑制することができないことがある。一方、D50が5.0μmを超えた場合には、粗大な凝集体が多量に存在し、見掛けの溶媒量が少なくなり、ペースト化が困難となることがある。また、ペースト化後も粗大な銀粒子が残り、微細な配線あるいは電極を形成した場合に導電膜が不均一となることがある。
また、標準偏差SDが0.8μm未満であると、凝集体の形成が十分でなく、ペースト中で再凝集して粗大な凝集塊を生成しやすくなる。一方、標準偏差SDが3.0μmを超えると、微細な一次粒子と粗大な凝集体が相対的に多くなり、見掛けの溶媒量が少なくなるため、ペースト化が困難となるとともに、微細な配線あるいは電極を形成した場合に導電膜が不均一となることがある。
さらに、このブロードな粒度分布を粒径との関係でみたとき、上述したペースト中における銀粉は、下記式(2)で示される体積基準の粒度分布の変動係数CVが40〜70であることが好ましい。
CV=(SD/D50)×100 (2)
この変動係数CVは、粒径に対するブロードの度合いを示すものである。変動係数CVが40未満であると、凝集体の形成が十分でなく、ペースト中で再凝集して粗大な凝集体を生成しやすくなる。一方、変動係数CVが70を超えると、微細な銀粒子と粗大な凝集体が相対的に多くなり、見掛けの溶媒量が少なくなるため、ペースト化が困難になるとともに、微細な配線あるいは電極を形成した場合に導電膜が不均一となることがある。
また、本実施の形態に係る銀粉は、所定の粒径範囲における粒子含有量の関係でみた場合、以下の関係にあることが好ましい。すなわち、上述したペースト中における銀粉は、体積基準の粒度分布の1.5μm〜5.0μmの粒径範囲に粒子を40〜80%含有することが好ましい。
上述したように、2つ以上のピークもしくはピークとショルダーにおいて、Pは一次粒子が連結して形成された二次粒子及びその二次粒子にさらに一次粒子が複数連結して形成された凝集体に由来し、Pは2.0μm〜5.0μmの範囲に存在する。したがって、粒径範囲1.5μm〜5.0μmに存在する粒子含有量は、すなわち適度な大きさの凝集体の形成割合を示すことになる。
粒子含有量が40%未満になると、凝集体の形成が十分でない。一方で、粒子含有量が80%を超えると、粗大な凝集体が過度に存在していることを示し、3本ロールミルによって混練を行ったときに凝集体が押し潰されたフレークが生成しやすくなる。
以上のように、本実施の形態に係る銀粉は、試験評価として、少なくとも銀粉とターピオネールと樹脂とを自公転式撹拌機を用いて420Gの遠心力で混練することにより得られた混練物中の銀粉の体積基準の粒度分布が0.3μm〜14.0μmの範囲にあり、ピーク又はショルダーP1とピーク又はショルダーPの粒径の関係において、P1>Pであり、Pが2.0μm〜5.0μmの範囲に、Pが0.5μm〜3.0μmの範囲に存在する。このような粒度分布を有する銀粉によれば、この銀粉を用いて銀ペーストを製造した際に、銀粉とペースト中の有機溶媒とが分離し難い状態となり、ペースト中で過剰に凝集した粗大な凝集塊の生成が抑制され、フレークの発生が抑制される。また、ペースト製造中の粘度変化が小さく、ペーストの粘度調整が容易となる。
本実施の形態に係る銀粉は、上述した評価試験用の銀ペーストに限定されるものではなく、一般的に用いられる銀ペーストに全て適用されるものであるが、具体的に、本実施の形態に係る銀粉を用いて導電性銀ペーストを製造した場合、例えばコーンプレート型粘度計等で測定した、せん断速度が4.0(1/sec)におけるペーストの粘度を50〜150Pa・sとすることができる。また、せん断速度が20.0(1/sec)における粘度では20〜50Pa・sとすることができる。
ペーストの粘度がそれぞれ上述した範囲より低くなる銀粉では、ペーストの印刷により形成された配線等に滲みや垂れなどが生じ、その形状を維持できなくなる場合がある。一方で、ペーストの粘度がそれぞれ上述した範囲より高くなる銀粉では、ペーストの印刷が困難となることがある。
また、上述のように優れたペースト特性を有する本実施の形態に係る銀粉では、一般的に用いられる銀ペースト中においても過度な凝集による粗大な凝集塊の形成を効果的に抑制することができるといえる。すなわち、ペースト中において過度な凝集が生じ粗大な凝集塊が形成された銀粉では、凝集塊が押し潰されたフレークが生成する。また、凝集体が過剰な銀粉では、ペースト製造時の粘度が大きくなり過ぎて混練等が困難になり、ペースト製造に不具合を生じる。また、その製造されたペーストは、印刷性等のペースト特性も不良となる。本実施の形態に係る銀粉は、上述した適度な粘度を有するペーストを製造することができることから、過度な凝集を抑制して粗大な凝集塊が形成されることによる不具合の発生を効果的に抑制できるということができる。
なお、上述した特徴を有する本実施の形態に係る銀粉を用いて銀ペーストを作製するにあたっては、ペースト化方法については特に限定されず、公知の方法を用いることができる。例えば、使用するビヒクルとしては、アルコール系、エーテル系、エステル系等の溶剤に、各種セルロース、フェノール樹脂、アクリル樹脂等を溶解したものを用いることができる。
次に、上述した特徴を有する銀粉の製造方法について説明する。
本実施の形態に係る銀粉の製造方法は、例えば塩化銀や硝酸銀等を出発原料とするものであって、基本的には、塩化銀等の出発原料を錯化剤により溶解して得た銀錯体を含む溶液と還元剤溶液とを混合し、銀錯体を還元して銀粒子を析出させることにより銀粒子スラリーを得て、洗浄、乾燥、解砕の各工程を経ることによって銀粉を得る。
そして、本実施の形態に係る銀粉の製造方法においては、銀錯体を還元する還元剤溶液に対し、銀に対して1.0〜15.0質量%、より好ましくは1.0〜10.0質量%、特に好ましくは3.0質量%を超えて10.0質量%以下の水溶性高分子を添加する。
そしてまた、本実施の形態に係る銀粉の製造方法においては、上述した還元剤溶液にて銀錯体を還元して銀粒子スラリーを得た後、洗浄、乾燥、解砕の各工程を行うに際して、乾燥後に真空減圧雰囲気転動攪拌機等を用いて、弱い攪拌をしながら解砕する。
このように、銀に対して1.0〜15.0質量%、より好ましくは1.0〜10.0質量%、特に好ましくは3.0質量%を超えて10.0質量%以下の水溶性高分子を還元剤溶液に添加して銀錯体を還元するとともに、得られた銀粒子スラリーの乾燥後、弱い攪拌をしながら解砕することによって、銀粒子の凝集状態を制御することができ、ペースト製造時のペースト中において一次粒子と一次粒子が複数凝集した凝集体に由来する2つ以上のピークもしくはピークとショルダーを有する粒度分布を持つ銀粉を製造することができる。
以下に、この銀粉の製造方法について、好ましい態様として塩化銀を出発原料とした場合を例に挙げて、工程毎にさらに具体的に説明する。なお、塩化銀以外を出発原料とした場合も同様の方法で銀粉を得ることができるが、硝酸銀を用いた場合には、上記亜硝酸ガスの回収装置や廃水中の硝酸系窒素の処理装置が必要となる。
まず、還元工程においては、錯化剤を用いて塩化銀の出発原料を溶解し、銀錯体を含む溶液を調製する。錯化剤としては、特に限定されるものではないが、塩化銀と錯体を形成しやすくかつ不純物として残留する成分が含まれないアンモニア水を用いることが好ましい。また、塩化銀は、高純度のものを用いることが好ましい。
塩化銀の溶解方法としては、例えば錯化剤としてアンモニア水を用いる場合、塩化銀等のスラリーを作製してアンモニア水を添加してもよいが、錯体濃度を高めて生産性を上げるためにはアンモニア水中に塩化銀を添加して溶解することが好ましい。溶解に用いるアンモニア水は、工業的に用いられる通常のものでよいが、不純物混入を防止するため可能な限り高純度のものが好ましい。
次に、銀錯体溶液と混合する還元剤溶液を調製する。還元剤としては、アスコルビン酸、ヒドラジン、ホルマリン等の還元力が強いものを用いることが好ましい。アスコルビン酸は、銀粒子中の結晶粒が成長し易く特に好ましい。ヒドラジンあるいはホルマリンは、アスコルビン酸より還元力が強いため、銀粒子中の結晶を小さくすることができる。また、反応の均一性あるいは反応速度を制御するために、還元剤を純水等で溶解又は希釈して濃度調整した水溶液として用いることもできる。
上述したように、本実施の形態に係る銀粉の製造方法においては、還元剤溶液に、銀に対して1.0〜15.0質量%、より好ましくは1.0〜10.0質量%、特に好ましくは3.0質量%を超えて10.0質量%以下の水溶性高分子を添加する。
このように、本実施の形態に係る銀粉の製造においては、凝集防止剤として水溶性高分子を選択することとその添加量が重要となる。還元剤溶液により還元され生成した銀粒子(一次粒子)は表面が活性であり、容易に他の銀粒子と連結して二次粒子を形成する。さらに二次粒子は凝集して凝集体を形成する。このとき、凝集防止効果が高い凝集防止剤、例えば界面活性剤や脂肪酸を用いると、二次粒子や凝集体の形成が十分に行われず、一次粒子が多くなり、適度な凝集体が形成されない。一方、凝集防止効果が低い凝集防止剤を用いた場合には、二次粒子や凝集体の形成が過剰になるため、過剰に凝集した粗大な凝集塊を含んだ銀粉となる。水溶性高分子は、適度な凝集防止効果を有するため、添加量を調整することで、二次粒子や凝集体の形成を容易に制御することが可能となり、還元剤溶液添加後の銀錯体含有溶液中に適度な大きさの凝集体を形成させることができる。
添加する水溶性高分子としては、特に限定されないが、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキシド、ゼラチン等の少なくとも1種であることが好ましく、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドンの少なくとも1種であることがより好ましい。これらの水溶性高分子によれば、特に過剰な凝集を防止するとともに、成長した核の凝集が不十分で銀粒子(一次粒子)が微細になることを防止して、所定の大きさの凝集体を有する銀粉を容易に形成することができる。
ここで、水溶性高分子を添加することにより所定の大きさに銀粒子が連結して凝集体が形成されるメカニズムとしては以下のものと考えられる。すなわち、水溶性高分子を添加することにより、その水溶性高分子が銀粒子表面に吸着する。このとき、銀粒子表面のほぼ全てが水溶性高分子で覆われると銀粒子がそれぞれ単体で存在するようになるが、銀に対して所定の割合で水溶性高分子を添加することで、一部水溶性高分子が存在しない表面が残るようになり、その表面を介して銀粒子同士が連結し、凝集体を形成するものと考えられる。
このことから、水溶性高分子の添加量については、銀に対して1.0〜15.0質量%の割合で添加する。水溶性高分子の添加量が銀に対して1.0質量%未満の場合には、銀粒子スラリー中での分散性が悪くなり、銀粉が過度に凝集してしまい、多くの粗大な凝集体を発生させてしまう。一方で、銀に対する添加量が15.0質量%より多い場合には、ほぼ全ての銀粒子表面が水溶性高分子で覆われてしまい、銀粒子同士が連結することができず、凝集体を形成させることができない。その結果、一次粒子からなる銀粉となり、この場合においてもペースト製造時にフレークを発生させてしまう。
したがって、このように銀に対して1.0〜15.0質量%の水溶性高分子を添加することによって、水溶性高分子が存在しない表面を介して銀粒子同士が適度に連結し、構造的に安定した凝集体を形成させることができ、ペースト製造時での分散性を良好にさせるとともに、フレークの発生を効果的に抑制することができる。そしてまた、銀に対して1.0〜10.0質量%の割合で水溶性高分子を添加することがより好ましい。添加量を1.0〜10.0質量%以下とすることにより、より適度に銀粒子表面に水溶性高分子を吸着させることができ、銀粒子を所定の大きさまで連結させて安定性の高い凝集体を形成させることができ、より効果的にフレークの形成を抑制できる。
さらに、この水溶性高分子は還元剤溶液に添加する。水溶性高分子を還元剤溶液に添加しておくことによって、核発生あるいは核成長の場に水溶性高分子が存在し、生成した核あるいは銀粒子の表面に迅速に水溶性高分子を吸着させて、銀粒子の凝集を効率よく制御できる。したがって、上述した水溶性高分子の濃度の調整と併せて、その水溶性高分子を還元剤溶液に予め添加しておくことによって、銀粒子の過剰な凝集による粗大な凝集体の形成を抑制し、より適度に銀粒子同士を所定の大きさまで連結させて安定性の高い凝集体を形成させることができる。
なお、水溶性高分子は銀錯体含有溶液に添加量の一部もしくは全量を添加しておくこともできるが、この場合、核発生あるいは核成長の場に水溶性高分子が供給され難く、銀粒子の表面に適度に水溶性高分子を吸着させることができないおそれがある。そのため、予め銀錯体含有溶液に添加する場合には、水溶性高分子の添加量を銀に対して3.0質量%を超える量とすることが好ましい。したがって、水溶性高分子を還元剤溶液、銀錯体含有溶液のいずれの溶液にも添加できるようにする場合は、銀に対して3.0質量%を超え、10.0質量%以下の量とすることが特に好ましい。
また、水溶性高分子を添加すると、還元反応時に発泡することがあるため、銀錯体含有溶液又は還元剤混合液に消泡剤を添加することもできる。消泡剤は、特に限定されるものではなく、通常還元時に用いられているものでよい。ただし、還元反応を阻害させないために、消泡剤の添加量は消泡効果が得られる最小限程度にしておくことが好ましい。
なお、銀錯体含有溶液及び還元剤溶液を調製する際に用いる水については、不純物の混入を防止するため、不純物が除去された水を用いることが好ましく、純水を用いることが特に好ましい。
次に、上述のようにして調製した銀錯体含有溶液と還元剤溶液とを混合し、銀錯体を還元して銀粒子を析出させる。この還元反応は、バッチ法でもよく、チューブリアクター法やオーバーフロー法のような連続還元法を用いて行ってもよい。均一な粒径を有する一次粒子を得るためには、粒成長時間の制御が容易なチューブリアクター法を用いることが好ましい。また、銀粒子の粒径は、銀錯体含有溶液と還元剤溶液の混合速度や銀錯体の還元速度で制御することが可能であり、目的とする粒径に容易に制御することができる。
還元工程で得られた銀粒子は、表面に多量の塩素イオン及び水溶性高分子が吸着している。したがって、銀ペーストを用いて形成される配線層や電極の導電性を十分なものとするために、得られた銀粒子のスラリーを次の洗浄工程において洗浄し、表面吸着物を洗浄により除去することが好ましい。なお、後述するが、銀粒子表面に吸着した水溶性高分子を除去することにより過剰な凝集が生じることを抑制するために、洗浄工程は、銀粒子への表面処理工程後等に行うことが好ましい。
洗浄方法としては、特に限定されるものではないが、スラリーからフィルタープレス等で固液分離した銀粒子を洗浄液に投入し、撹拌機又は超音波洗浄器を使用して撹拌した後、再び固液分離して銀粒子を回収する方法が一般的に用いられる。また、表面吸着物を十分に除去するためには、洗浄液への投入、撹拌洗浄、及び固液分離からなる操作を、数回繰り返して行うことが好ましい。
洗浄液は、水を用いてもよいが、塩素を効率よく除去するためにアルカリ水溶液を用いてもよい。アルカリ溶液としては、特に限定されるものではないが、残留する不純物が少なくかつ安価な水酸化ナトリウム水溶液を用いることが好ましい。洗浄液として水酸化ナトリウム水溶液を用いる場合、水酸化ナトリウム水溶液での洗浄後、ナトリウムを除去するために銀粒子又はそのスラリーをさらに水で洗浄することが望ましい。
また、水酸化ナトリウム水溶液の濃度は0.01〜1.00mol/lとすることが好ましい。濃度が0.01mol/l未満では洗浄効果が不十分であり、一方で濃度が1.00mol/lを超えると、銀粒子にナトリウムが許容以上に残留することがある。なお、洗浄液に用いる水は、銀粒子に対して有害な不純物元素を含有していない水が好ましく、特に純水が好ましい。
本実施の形態に係る銀粉の製造においては、銀錯体含有溶液中で還元され形成された凝集体がさらに凝集して粗大な凝集塊を形成する前に、その形成された凝集体の表面を凝集防止効果が高い処理剤で表面処理して過剰な凝集を防止することがより好ましい。すなわち、上述した凝集体が形成された後、過剰な凝集が進行する前に、銀粒子を界面活性剤で処理するか、より好ましくは界面活性剤と分散剤で処理する銀粒子への表面処理工程を行う。これにより、過剰な凝集が生じることを防止でき、所望とする凝集体の構造的な安定性を維持させ、粗大な凝集塊が形成されることを効果的に抑制できる。
過剰な凝集は、乾燥によって特に進行することから、表面処理は、銀粒子が乾燥する前であればいずれの段階で行っても効果が得られる。例えば、還元工程後であり上述した洗浄工程前、洗浄工程と同時、あるいは洗浄工程後等に行うことができる。
その中でも、特に、還元工程後であり洗浄工程前、または1回の洗浄工程後に行うことが好ましい。これにより、還元処理を経て形成された、所定の大きさに凝集した凝集体を維持することができ、その凝集体を含めた銀粒子に表面処理が施されるため、分散性のよい銀粉を製造することができる。
より具体的に説明すると、本実施の形態においては、還元剤溶液に銀に対して所定の割合で水溶性高分子を添加して還元するようにし、銀粒子表面に適度に水溶性高分子を吸着させて所定の大きさに銀粒子が連結した凝集体を形成させている。しかしながら、銀粒子表面に吸着させた水溶性高分子は、比較的容易に洗浄処理によって洗浄されてしまうため、表面処理に先立って洗浄工程を行った場合には、銀粒子表面の水溶性高分子が洗浄除去され、銀粒子同士が互いに過度な凝集をはじめ、形成された凝集体よりも大きな粗大な凝集塊が形成されるおそれがある。また、このように粗大な凝集塊が形成されると、銀粒子表面への一様な表面処理が困難となる。
したがって、このことから、還元工程後であり洗浄工程前、または1回の洗浄工程後に行うことにより、水溶性高分子が除去されることによる銀粒子の過度な凝集を抑制するとともに、形成された所望の凝集体を含めた銀粒子に対して効率的に表面処理を施すことができ、粗大な凝集体がなく、分散性のよい銀粉を製造することができる。なお、還元処理後であり洗浄工程前の表面処理は、還元工程終了後に銀粒子を含有するスラリーをフィルタープレス等で固液分離した後に行うことが好ましい。このように固液分離後に表面処理を行うことで、生成された所定の大きさの凝集体を含めた銀粒子に対して直接表面処理剤である界面活性剤や分散剤を作用させることができ、形成された凝集体に的確に表面処理剤が吸着し、過剰に凝集した凝集塊が形成されることをより効果的に抑制できる。
この表面処理工程では、界面活性剤と分散剤の両方で表面処理することがより好ましい。このように界面活性剤と分散剤の両方で表面処理すると、その相互作用により銀粒子表面に強固な表面処理層を形成することができるため、過剰な凝集の防止効果が高く、所望とする凝集体を維持することに有効である。界面活性剤と分散剤を用いる好ましい表面処理の具体的方法としては、銀粒子を界面活性剤及び分散剤を添加した水中に投入して撹拌するか、界面活性剤を添加した水中に投入して撹拌した後、さらに分散剤を添加して撹拌すればよい。また、洗浄工程と同時に表面処理を行う場合には、洗浄液に界面活性剤及び分散剤を同時に添加するか、又は界面活性剤の添加後に分散剤を添加すればよい。銀粒子への界面活性剤及び分散剤の吸着性をより良好にするためには、界面活性剤を添加した水又は洗浄液に銀粒子を投入して撹拌した後、分散剤をさらに添加し撹拌することが好ましい。
また、別の形態として、界面活性剤を還元剤溶液に投入し、銀錯体含有溶液と還元剤溶液とを混合して得られた銀粒子のスラリーに分散剤を投入して撹拌してもよい。核発生あるいは核成長の場に界面活性剤が存在し、生成した核あるいは銀粒子の表面に迅速に界面活性剤を吸着させ、さらに分散剤を吸着させることで、安定で均一な表面処理を施すことができる。
ここで、界面活性剤としては、特に限定されないが、カチオン系界面活性剤を用いることが好ましい。カチオン系界面活性剤は、pHの影響を受けることなく正イオンに電離するため、例えば塩化銀を出発原料とした銀粉への吸着性の改善効果が得られる。
カチオン系界面活性剤としては、特に限定されるものではないが、モノアルキルアミン塩に代表されるアルキルモノアミン塩型、N−アルキル(C14〜C18)プロピレンジアミンジオレイン酸塩に代表されるアルキルジアミン塩型、アルキルトリメチルアンモニウムクロライドに代表されるアルキルトリメチルアンモニウム塩型、アルキルジメチルベンジルアンモニウムクロライドに代表されるアルキルジメチルベンジルアンモニウム塩型、アルキルジポリオキシエチレンメチルアンモニウムクロライドに代表される4級アンモニウム塩型、アルキルピリジニウム塩型、ジメチルステアリルアミンに代表される3級アミン型、ポリオキシプロピレン・ポリオキシエチレンアルキルアミンに代表されるポリオキシエチレンアルキルアミン型、N、N’、N’−トリス(2−ヒドロキシエチル)−N−アルキル(C14〜18)1,3−ジアミノプロパンに代表されるジアミンのオキシエチレン付加型から選択される少なくとも1種が好ましく、4級アンモニウム塩型、3級アミン塩型のいずれか又はその混合物がより好ましい。
また、界面活性剤は、メチル基、ブチル基、セチル基、ステアリル基、牛脂、硬化牛脂、植物系ステアリルに代表されるC4〜C36の炭素数を持つアルキル基を少なくとも1個有することが好ましい。アルキル基としては、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン、ポリアクリル酸、ポリカルボン酸から選択される少なくとも1種を付加されたものであることが好ましい。これらのアルキル基は、後述する分散剤として用いる脂肪酸との吸着が強いため、界面活性剤を介して銀粒子に分散剤を吸着させる場合に脂肪酸を強く吸着させることができる。
また、界面活性剤の添加量は、銀粒子に対して0.002〜1.000質量%の範囲が好ましい。界面活性剤はほぼ全量が銀粒子に吸着されるため、界面活性剤の添加量と吸着量はほぼ等しいものとなる。界面活性剤の添加量が0.002質量%未満になると、銀粒子の凝集抑制あるいは分散剤の吸着性改善の効果が得られないことがある。一方、添加量が1.000質量%を超えると、銀ペーストを用いて形成された配線層や電極の導電性が低下するため好ましくない。
分散剤としては、例えば脂肪酸、有機金属、ゼラチン等の保護コロイドを用いることができるが、不純物混入のおそれがなくかつ界面活性剤との吸着性を考慮すると、脂肪酸又はその塩を用いることが好ましい。なお、脂肪酸又はその塩は、エマルジョンとして添加してもよい。
分散剤として用いる脂肪酸としては、特に限定されるものではないが、ステアリン酸、オレイン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、リノール酸、ラウリン酸、リノレン酸から選択される少なくとも1種であることが好ましい。これらの脂肪酸は、沸点が比較的低いため、銀ペーストを用いて形成された配線層や電極への悪影響が少ないからである。
また、分散剤の添加量は、銀粒子に対して0.01〜3.00質量%の範囲が好ましい。分散剤の種類により銀粒子への吸着量は異なるが、添加量が0.01質量%未満になると、銀粒子の凝集抑制あるいは分散剤の吸着性改善の効果が十分に得られる量の分散剤が銀粉に吸着されないことがある。一方、分散剤の添加量が3.00質量%を超えると、銀粒子に吸着される分散剤が多くなり、銀ペーストを用いて形成された配線層や電極の導電性が十分に得られないことがある。
洗浄及び表面処理を行った後、固液分離して銀粒子を回収する。なお、洗浄及び表面処理に用いられる装置は、通常用いられるものでよく、例えば撹拌機付の反応槽等を用いることができる。また、固液分離に用いられる装置も、通常用いられるものでよく、例えば遠心機、吸引濾過機、フィルタープレス等を用いることができる。
洗浄及び表面処理が終了した銀粒子は、乾燥工程において水分を蒸発させて乾燥させる。乾燥方法としては、例えば、洗浄及び表面処理の終了後に回収した銀粉をステンレスパッド上に置き、大気オーブン又は真空乾燥機等の市販の乾燥装置を用いて、40〜80℃の温度で加熱すればよい。
そして、本実施の形態に係る銀粉の製造方法は、還元工程により銀粒子の凝集を制御し、好ましくは表面処理により凝集の度合いを安定化させた乾燥後の銀粉に対して、弱い解砕条件に制御して解砕処理を行う。上述した表面処理後の銀粉は、その後の乾燥等により凝集体間でさらに凝集していても、その結合力は弱いため、ペースト作製時に所定の大きさの凝集体まで容易に分離する。しかしながら、ペーストを安定化させるためには、解砕し分級処理することが好ましい。
解砕方法は、具体的にその解砕条件として、乾燥後の銀粒子を、真空減圧雰囲気転動攪拌機等の解砕力の弱い装置を用いて、例えば攪拌羽根の周速5〜40m/sで攪拌しながら解砕する。このように、乾燥後の銀粉を弱解砕することによって、銀粒子が連結して形成された所定の大きさの凝集体が解砕されてしまうことを防止することができ、ペースト中において一次粒子と一次粒子が複数連結した凝集体に由来する2つのピーク又はショルダーを有する粒度分布を持つ銀粉を製造することができる。周速が5m/s以下の場合では、解砕エネルギーが弱いため凝集体が多く残り、一方で周速が40m/sより大きい場合では、解砕エネルギーが強くなり凝集体が少なくなりすぎ、いずれの場合であっても上述した粒度分布を有する銀粉が得られない。
上述した解砕処理後、分級処理を行うことによって所望とする粒径以下の銀粉を得ることができる。分級処理に際して使用する分級装置としては、特に限定されるものではなく、気流式分級機、篩い等を用いることができる。
以下に、本発明の具体的な実施例について説明する。ただし、本発明は、以下の実施例に何ら限定されるものではない。
[実施例1]
38℃の温浴中で液温36℃に保持した25%アンモニア水36L、塩化銀2492g(住友金属鉱山(株)製)を撹拌しながら投入して、銀錯体溶液を作製した。消泡剤((株)アデカ製、アデカノールLG−126)を体積比で100倍に希釈し、この消泡剤希釈液24.4mlを上記銀錯体溶液に添加し、得られた銀錯体溶液を温浴中で36℃に保持した。
一方、還元剤のアスコルビン酸1068g(関東化学(株)製、試薬、銀粒子に対して56.9質量%)を、36℃の純水13.56Lに溶解して還元剤溶液とした。次に、水溶性高分子のポリビニルアルコール159.5g((株)クラレ製、PVA205、銀に対して8.5質量%)を分取し、36℃の純水1Lに溶解した溶液を還元剤溶液に混合した。
作製した銀錯体溶液と還元剤溶液とを、モーノポンプ(兵神装備(株)製)を使用し、銀錯体溶液2.7L/min、還元剤溶液0.9L/minで樋内に送液して、銀錯体を還元した。このときの還元速度は銀量で127g/minである。また、銀の供給速度に対する還元剤の供給速度の比は1.4とした。なお、樋には内径25mm及び長さ725mmの塩ビ製パイプを使用した。銀錯体の還元により得られた銀粒子を含むスラリーは撹拌しながら受槽に受け入れた。
その後、還元により得られた銀粒子スラリーを固液分離して、回収した乾燥前の銀粒子と、表面処理剤として市販のカチオン系界面活性剤であるポリオキシエチレン付加4級アンモニウム塩0.75g(クローダジャパン(株)製、シラソル、銀粒子に対して0.04質量%)及び分散剤であるステアリン酸エマルジョン14.08g(中京油脂(株)製、セロゾール920、銀粒子に対して0.76質量%)とを純水15.4Lに投入し、60分間撹拌して表面処理を行った。表面処理後、銀粒子スラリーをフィルタープレスを使用して濾過し、銀粒子を固液分離した。
引き続き、回収した銀粒子が乾燥する前に、銀粒子を0.05mol/Lの水酸化ナトリウム(NaOH)水溶液15.4L中に投入し、15分間撹拌して洗浄した後、フィルタープレスで濾過し、銀粒子を回収した。
次に、回収した銀粒子を、40度に保持した23Lの純水中に投入し、撹拌及び濾過した後、銀粒子をステンレスパッドに移し、真空乾燥機にて60℃で10時間乾燥した。乾燥させた銀粉1.75kgをとり、5Lのヘンシェルミキサー(日本コークス工業(株)製、FM5C)に投入した。ヘンシェルミキサー内では、30分間毎分2000回転(撹拌羽根の周速は18.2m/s)で攪拌しながら、真空ポンプにて減圧させて解砕を行うことによって、銀粉を得た。
得られた銀粉の粒度分布を、レーザー回折散乱式粒度分布測定装置(日機装(株)製、MICROTRAC HRA 9320X−100)を用いて測定した。なお、分散媒は、イソプロピルアルコールを用い、機器内を循環させた状態で銀粉を投入して測定した。図2に、測定された体積積算の粒度分布を示し、下記表1に、得られた値を示す。
図2に示されるように、得られた銀粉は、0.3μm〜14.0μmの領域に粒度分布があり、ピークP1と、ショルダーPの関係において、P>Pであり、Pが2.0μm〜5.0μmの範囲にあり、Pが0.5μm〜3.0μmの範囲にあった。
また、表1に示されるように、レーザー回折散乱法で得られる体積基準の粒度分布の粒子径(D50)が2.3μmであり、体積基準の粒度分布の標準偏差(SD)が1.14μmであり、変動係数(CV)が49.7%であり、体積基準の粒度分布の1.5μm〜5.0μmの粒径範囲の粒子の割合が68.9%であった。なお、SD=(D84−D16)/2であり、CV=(SD/D50)×100であり、以下も同様である。
次に、得られた銀粉を用いてペーストを作製し、ペースト中の銀粉の粒度分布を測定するとともに、そのペーストの粘度を測定することによってペースト特性を評価した。
まず、ステンレス製の小皿に得られた銀粉9.2gと、エポキシ樹脂(三菱化学(株)製JER819)とターピネオールとの重量比が1:7のビヒクル0.8gを秤量し、金属性のヘラを用いて混合した後に、自公転型混練機((株)シンキー製ARE−250型)を用いて2000rpm(遠心力として420G)で5分間混練し、均一な評価用ペースト(以下、一般的なペーストとの混同を避けるため、混練物と記載する)を得た。
得られた混練物について、イソプロピルアルコール中に銀粉を分散させ、レーザー回折散乱法を用いてペースト中の銀粉の粒度分布を測定した。図3に、測定したペースト中の銀粉の粒度分布を示し、下記表1に、得られた値を示す。
図3に示されるように、混練物中の銀粉は、0.3μm〜14.0μmの領域に粒度分布があり、ピークPと、ショルダーPの関係において、P>Pであり、Pが2.0μm〜5.0μmの範囲にあり、Pが0.5μm〜3.0μmの範囲にあった。
また、表1に示されるように、レーザー回折散乱法で得られる体積基準の粒度分布の粒子径(D50)が2.3μmであり、体積基準の粒度分布の標準偏差(SD)が1.13μmであり、変動係数(CV)が49.7%であり、体積基準の粒度分布の1.5μm〜5.0μmの粒径範囲の粒子の割合が68.7%であった。
また、得られた銀粉を用いてペーストの評価を行った。ステンレス製の小皿に銀粉9.2gと、エポキシ樹脂(三菱化学(株)製JER819)とターピネオールの重量比が1:7のビヒクル0.8gを秤量し、金属性のヘラを用いて混合したのちに、3本ロールミル((株)小平製作所製、卓上型3本ロールミル、RIII−1CR−2型)を用いて混練して評価を行った。3本ロールミルによる混練中、目視によるフレークの発生は認められず、混練性は良好であった。
得られたペーストについて、粘弾性測定装置(Anton Paar社、MCR−301)を用いて、せん断速度が4(1/sec)、20(1/sec)における粘度と、せん断速度が4(1/sec)における粘度をせん断速度2.0(1/sec)における粘度で割った粘度比を測定した。表1に、測定結果を示す。
表1に示されるように、得られたペーストは、せん断速度が4(1/sec)の粘度が93.0Pa・sであり、せん断速度が20(1/sec)の粘度が39.1Pa・sであった。また、粘度比は2.4であった。この結果から、良好なペースト特性を有することが確認された。つまり、実施例1において得られた銀粉を用いることによって、適度な粘度を有するペーストを作製することができ、配線等への塗布時に滲みや垂れ等の発生を抑制して良好な印刷性を有するペーストを作製できることが分かった。
[実施例2]
水溶性高分子のポリビニルアルコールの使用量を65.7g((株)クラレ製、PVA205、銀粒子に対して3.5質量%)としたこと以外は、上記実施例1と同様にして銀粉を製造した。
得られた銀粉を上記実施例1と同様に評価した結果、得られた粒度分布を図4に示し、各値を下記表1に示す。
また、得られた銀粉を用いて、自公転型混練機((株)シンキー製ARE−250型)で作製した均一な混練物を実施例1と同様にして評価して得られた粒度分布を図5に示し、得られた値を下記表1に示す。
図4、図5に示されるように、0.3μm〜14.0μmの領域に粒度分布があり、ピークP1と、ショルダーPの関係において、P1>Pであり、P1が2.0μm〜5.0μmの範囲にあり、Pが0.5μm〜3.0μmの範囲にあった。
表1に示されるように、得られた銀粉のレーザー回折散乱法で得られる体積基準の粒度分布の粒子径(D50)が2.5μmであり、体積基準の粒度分布の標準偏差(SD)が1.32μmであり、変動係数(CV)が52.4%であり、体積基準の粒度分布の1.5μm〜5.0μmの粒径範囲の粒子の割合が71.4%であった。
また、表1に示されるように、得られた混練物のレーザー回折散乱法で得られる体積基準の粒度分布の粒子径(D50)が2.4μmであり、体積基準の粒度分布の標準偏差(SD)が1.20μmであり、変動係数(CV)が50.9%であり、体積基準の粒度分布の1.5μm〜5.0μmの粒径範囲の粒子の割合が69.7%であった。
また、得られた銀粉を3本ロールミル((株)小平製作所製、卓上型3本ロールミル、RIII−1CR−2型)で混練して作製したペーストについて、粘弾性測定装置(Anton Paar社、MCR−301)を用いて、せん断速度が4(1/sec)、20(1/sec)における粘度と、せん断速度が4(1/sec)における粘度をせん断速度2.0(1/sec)における粘度で割った粘度比を測定した。
その結果、表1に示されるように、せん断速度が4(1/sec)の粘度が97.2Pa・s、せん断速度が20(1/sec)における粘度が37.4Pa・s、また粘度比は2.6であり、粘度は好ましい範囲にあった。この結果から、ペースト特性も良好であることが確認された。また、3本ロールミルによる混練中、目視によるフレークの発生は認められず、混練性も良好であった。
[実施例3]
水溶性高分子のポリビニルアルコールの使用量を262.8g((株)クラレ製、PVA205、銀粒子に対して14.0質量%とし、解砕条件を5Lの高速攪拌機(日本コークス工業(株)製、FM5C)で30分間周速33m/sで攪拌しながら、真空ポンプにて減圧させて解砕を行ったこと以外は、上記実施例1と同様にして銀粉を製造した。
得られた銀粉を上記実施例1と同様に評価した結果、得られた粒度分布を図6に示し、各値を下記表1に示す。
また、得られた銀粉を用いて、自公転型混練機((株)シンキー製ARE−250型)で作製した均一な混練物を実施例1と同様にして評価して得られた粒度分布を図7に示し、得られた値を下記表1に示す。
図6、図7に示されるように、0.3μm〜14.0μmの領域に粒度分布があり、ピークP1と、ショルダーPの関係において、P1>Pであり、P1が2.0μm〜5.0μmの範囲にあり、Pが0.5μm〜3.0μmの範囲にあった。
表1に示されるように、得られた銀粉のレーザー回折散乱法で得られる体積基準の粒度分布の粒子径(D50)が2.5μmであり、体積基準の粒度分布の標準偏差(SD)が1.15μmであり、変動係数(CV)が45.6%であり、体積基準の粒度分布の1.5μm〜5.0μmの粒径範囲の粒子の割合が75.7%であった。
また、表1に示されるように、得られた混練物のレーザー回折散乱法で得られる体積基準の粒度分布の粒子径(D50)が2.5μmであり、体積基準の粒度分布の標準偏差(SD)が1.11μmであり、変動係数(CV)が44.6%であり、体積基準の粒度分布の1.5μm〜5.0μmの粒径範囲の粒子の割合が75.9%であった。
また、得られた銀粉を3本ロールミル((株)小平製作所製、卓上型3本ロールミル、RIII−1CR−2型)で混練して作製したペーストについて、粘弾性測定装置(Anton Paar社、MCR−301)を用いて、せん断速度が4(1/sec)、20(1/sec)における粘度と、せん断速度が4(1/sec)における粘度をせん断速度2.0(1/sec)における粘度で割った粘度比を測定した。
その結果、表1に示されるように、せん断速度が4(1/sec)の粘度が73.1Pa・s、せん断速度が20(1/sec)における粘度が28.7Pa・s、また粘度比は2.5であり、粘度は好ましい範囲にあった。この結果から、ペースト特性も良好であることが確認された。また、3本ロールミルによる混練中、目視によるフレークの発生は認められず、混練性は良好であった。
[比較例1]
比較例1では、解砕条件として、ヘンシェルミキサーを用いて30分間毎分4600回転(攪拌羽根の周速は42m/s)で攪拌しながら真空ポンプにて減圧させて解砕を行ったこと以外は、実施例1と同様にして銀粉を製造した。すなわち、実施例1と比べて強い解砕条件で解砕を行った。
得られた銀粉の粒度分布を実施例1と同様にして測定した。図8に、測定された体積積算の粒度分布を示し、下記表1に、得られた値を示す。
また、実施例1と同様に、得られた銀粉を用いて、自公転型混練機((株)シンキー製ARE−250型)で作製した均一な混練物中の銀粉の粒度分布を測定した。図9に、測定した混練物中の銀粉の粒度分布を示し、下記表1に、得られた値を示す。
図8、図9に示されるように、得られた銀粉の粒度分布及びその銀粉を用いて作製した混練物中の銀粉の粒度分布は、1つのピークを有するのみであり、2つ以上のピークもしくはピークとショルダーを持つ粒度分布ではなかった。また、表1に示されるように、混練物中の銀粉は、レーザー回折散乱法で得られる体積基準の粒度分布の粒子径(D50)が2.0μm〜5.0μmの範囲にない1.4μmであり、体積基準の粒度分布の標準偏差(SD)が0.8μm〜3.0μmの範囲にない0.57μmであった。また、体積基準の粒度分布の1.5μm〜5.0μmの粒径範囲の粒子の割合は40〜80%の範囲にない33.8%であった。
なお、表1に示されるように、均一な混練物作製前の銀粉についても、その粒度分布が1つのピークしか有しておらず、D50、SD、及び1.5μm〜5.0μmの粒径範囲の粒子の割合も、上述した範囲にはなく、それぞれ、1.4μm、0.55μm、32.9%であった。
このような銀粉の場合では、銀粉を3本ロールミル((株)小平製作所製、卓上型3本ロールミル、RIII−1CR−2型)で混練して作製したペーストにおいて、表1の粘度測定結果から分かるように、せん断速度が4(1/sec)の粘度が28.7Pa・s、せん断速度が20(1/sec)の粘度が8.1Pa・s、また粘度比は3.5となり、粘度が非常に低くなってしまい、十分なペースト特性が得られないことが分かる。このような粘度のペーストの場合、配線等への塗布時に滲みや垂れが発生し、その形状を維持することができない。また、この銀粉では、3本ロールミルによる混練中、目視によるフレークの発生が認められ、混練性が不十分であることが確認された。
[比較例2]
水溶性高分子のポリビニルアルコールの使用量を1.9g((株)クラレ製、PVA205、銀粒子に対して0.1質量%)としたこと以外は、上記実施例1と同様にして銀粉を製造した。
得られた銀粉を上記実施例1と同様に評価した結果、得られた粒度分布を図10に示し、各値を下記表1に示す。
図10に示されるように、得られた銀粉の粒度分布は、1つのピークを有するのみであり、2つのピーク又はショルダーを持つ粒度分布ではなかった。また、表1に示されるように、レーザー回折散乱法で得られる体積基準の粒度分布の粒子径(D50)が2.0μm〜5.0μmの範囲にない7.7μmであり、体積基準の粒度分布の標準偏差(SD)が0.8μm〜3.0μmの範囲にない6.84μmであった。また、変動係数(CV)が40〜70%の範囲にない88.5%であり、体積基準の粒度分布の1.5μm〜5.0μmの粒径範囲の粒子の割合が50〜80%の範囲にない33.1%であった。
得られた銀粉を用いて、自公転型混練機((株)シンキー製ARE−250型)で均一な混練物を、銀粉を3本ロールミル((株)小平製作所製、卓上型3本ロールミル、RIII−1CR−2型)を用いてペーストを、それぞれ作製しようとしたところ、銀粉がビヒクルを吸収し流動性を持たなかったため、混練物中の銀粉の粒度分布、ペーストの粘度は評価できなかった。なお、この3本ロールミルによる混練中、目視によるフレークの発生が認められ、混練性が不十分であることが確認された。
Figure 0005278627

Claims (6)

  1. 少なくとも銀粉とターピネオールと樹脂とを自公転式撹拌機を用いて420Gの遠心力で混練したペーストにおいて、凝集体と一次粒子及び二次粒子が混在し、かつ体積基準の粒度分布が0.3μm〜14.0μmの領域にあり、ピーク又はショルダーPと、ピーク又はショルダーPの関係において、P>Pであり、Pが2.0μm〜5.0μmの範囲にあり、Pが0.5μm〜3.0μmの範囲にあることを特徴とする銀粉。
  2. 少なくとも銀粉とターピネオールと樹脂とを自公転式撹拌機を用いて420Gの遠心力で混練したペーストにおいて、各集団の全体積を100%として累積カーブを求めたとき、その累積カーブが50%となる点の粒子径D50が2.0μm〜5.0μmであり、下記式(1)で示される体積基準の粒度分布の標準偏差SDが0.8μm〜3.0μmであることを特徴とする請求項1に記載の銀粉。
    SD=(D84−D16)/2 (1)
    [上記式(1)中、D84は体積累積カーブが84%となる点の粒子径を表し、D16は体積累積カーブが16%となる点の粒子径を表す。]
  3. 少なくとも銀粉とターピネオールと樹脂とを自公転式撹拌機を用いて420Gの遠心力で混練したペーストにおいて、下記式(2)で示される体積基準の粒度分布の変動係数CVが40〜70であることを特徴とする請求項2に記載の銀粉。
    CV=(SD/D50)×100 (2)
  4. 少なくとも銀粉とターピネオールと樹脂とを自公転式撹拌機を用いて420Gの遠心力で混練したペーストにおいて、体積基準の粒度分布の1.5μm〜5.0μmの粒径範囲に粒子を40〜80%含有することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の銀粉。
  5. 上記混練前の銀粉の粒度分布が、上記混練後のペーストにおける粒度分布と同様の形態を有することを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の銀粉。
  6. 銀化合物を溶解した銀錯体を含む溶液を還元剤溶液で還元して銀粒子のスラリーを得た後、洗浄、乾燥の各工程を経て、凝集体と一次粒子及び二次粒子が混在する銀粉を得る銀粉の製造方法において、
    上記還元剤溶液に水溶性高分子を1.0〜15.0質量%投入し、該水溶性高分子が投入された還元剤溶液にて上記銀化合物を溶解した銀錯体を含む溶液中の該銀錯体を還元し、乾燥後の上記銀粒子に対し転動撹拌機を用いて周速5〜40m/秒で解砕処理を施すことを特徴とする銀粉の製造方法。
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