JP5277799B2 - 自動販売機の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、商品に設定された賞味期限等の商品保持期限日に基づいて商品の販売期限管理を行う自動販売機の制御装置に関するものである。
この種の従来技術としては、例えば特許文献1に記載のものが既に提供されている。この特許文献1に記載のものでは、コラムに商品を投入する際に商品毎の商品保持期限日を入力すると、例えばこの商品保持期限日が商品に対応付けて記憶される。制御手段は、現在の日付と商品保持期限日が一致する商品があるか否かを判断し、該当する商品が存在する場合、つまり商品保持期限日が到来した商品が存在する場合、そのコラムを売り切れ表示する等して販売停止状態に設定する。こうした自動販売機の制御装置によれば、商品保持期限日が到来した商品が利用者の手に渡ることがなくなり、販売期限管理を確実に行うことが可能となる。
特開2002−216220号公報
ところで、入力手段を使用して商品保持期限日を入力する作業は必ずしも容易であるとはいえず、少なからず商品の投入作業を煩雑化する要因となっているのは否めない。特に、売れ筋の商品に関しては、商品保持期限日が到来する以前に売り切れてしまうことがほとんどである。従って、商品保持期限日が実質的に機能することもほとんどなく、商品を投入する際に入力した商品保持期限日の大部分が無駄となっているのが実情であり、その入力作業が省略できれば、商品の投入作業を容易化することができるようになる。
しかしながら、商品に対する販売期限管理の観点からすれば、たとえ一部の商品であっても、商品保持期限日を設定せずにこれを管理するのは好ましいとはいえない。
また、商品が売れ筋となるか否かは市場の要求によって決定されるものであり、常に自動販売機に売れ筋商品が存在するとは限らない。しかも、特定の商品が売れ筋となった場合にもこれをいずれのコラムに収容するかは使用者の判断に委ねられるものであり、常に同じコラムに収容されるとは限らない。従って、汎用の自動販売機において、存在するか否かが不明であり、かついずれのコラムに収容されるかが特定されていない一部の商品のみを商品保持期限日を設定せずに販売期限管理を行うように制御装置を構成することは、費用対効果の点からも好ましいとはいえない。
本発明は、上記実情に鑑みて、商品の投入作業を煩雑化することなく厳密な販売期限管理を行うことのできる自動販売機の制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の請求項1に係る自動販売機の制御装置は、コラムに商品を投入した場合に商品保持期限日を設定して販売期限管理を行い、商品保持期限日が到来した商品が存在する場合に該当するコラムを販売停止状態とする自動販売機の制御装置において、コラムを選択していない状態で入力された初期設定期限日を、すべてのコラムに対して商品保持期限日として設定可能な状態で記憶手段に格納する処理と、コラムを選択した状態で商品保持期限日が入力された場合に、当該入力された商品保持期限日を選択したコラムの商品保持期限日に設定する処理と、商品の投入完了指令が入力された場合に商品保持期限日が未設定のコラムが存在するか否かを判断し、未設定のコラムが存在する場合には当該未設定のコラムに対して前記初期設定期限日を商品保持期限日として設定する処理とを実施する制御手段を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、商品の投入完了時点において商品保持期限日が未設定のコラムに初期設定期限日が設定されることになる。従って、例えば売れ筋の商品に対しては商品投入の際に商品保持期限日を入力しなくとも、初期設定期限日が設定されることになり、商品の投入作業を容易化し、かつ初期設定期限日を基準として販売期限管理を厳密に行うことが可能となる。
以下に添付図面を参照して、本発明に係る自動販売機の制御装置の好適な実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態である自動販売機の制御装置を示したブロック図である。ここで例示する制御装置は、缶入り飲料やペットボトル入り飲料等の容器入り飲料を商品として販売する自動販売機に適用されるものである。図には明示していないが、自動販売機の本体キャビネットには、複数の商品収容ラックが設けてあり、これらの商品収容ラックにコラムが設定してある。コラムは、同一種類の商品が収容される収容単位であり、販売する商品に応じて1、もしくは複数の商品収容ラックが対応している。商品収容ラックには、それぞれに収容した商品の搬出制御を行うためのベンドメック10が設けてあるとともに、個々のベンドメック10に商品の売り切れを検出する売切センサ12が設けてある。
図1に示すように、上記自動販売機には、コラムに対応した選択ボタン14及び売切ランプ16が設けてあるとともに、貨幣処理装置18及び一体表示器20が設けてある。選択ボタン14は、利用者が購入商品を選択するためのもので、図には明示していないが、本体キャビネットの前面に商品見本とともに配設してある。個々の選択ボタン14は、利用者によって押圧操作された場合にそれぞれの出力信号を後述の制御手段50に対して出力する。売切ランプ16は、利用者に対して商品が販売可能であるか否かを表示するためのもので、個々の選択ボタン14に対応して設けてある。貨幣処理装置18は、コインメカニズムやビルバリデータと称されるものであり、利用者によって貨幣が投入された場合にこれを鑑別し、その鑑別結果を後述の制御手段50に出力するものである。一体表示器20は、投入金額や釣銭金額等、商品を購入する場合に必要となるデータを表示するためのもので、例えば液晶表示器によって構成してある。
また、上記自動販売機には、販売管理用リモコン30及び期限管理用リモコン40が設けられている。販売管理用リモコン30は、商品収容ラックに対するコラムの設定や、コラムと選択ボタン14との対応付け、販売価格の設定等、商品の販売に関わる各種設定や確認を行うためのもので、各種機能キーやカーソルキー等の販売管理用入力部32と、液晶表示器等の販売管理用表示部34とを備えて構成してある。販売管理用入力部32が操作された場合には、その出力信号が後述の制御手段50に出力される。期限管理用リモコン40は、商品の販売期限管理に関わる各種設定や確認を行う専用の入出力装置であり、図2に示すように、設定キー42a、補充キー42b、補充完了キー42cに代表されるの各種機能キーやカーソルキー等の期限管理用入力部42を備えるとともに、期限管理用表示部44を備えて構成してある。期限管理用表示部44としては、4行×16桁の表示を行うことのできる液晶表示器を適用している。期限管理用入力部42が操作された場合には、その出力信号が後述の制御手段50に出力される。図には明示していないが、これら販売管理用リモコン30及び期限管理用リモコン40は、自動販売機の管理者やルート作業者と称される商品補充者が操作するものであり、施錠された外扉を解錠して開放した場合にのみ操作することが可能である。
自動販売機の制御手段50は、図1に示すように、売切センサ12、貨幣処理装置18、選択ボタン14、販売管理用リモコン30、期限管理用リモコン40から出力信号が与えられた場合、予めメモリ52に格納したプログラムや初期データに従って商品収容ラックのベンドメック10、売切ランプ16、一体表示器20、販売管理用リモコン30、期限管理用リモコン40の動作を制御するもので、入力制御部50a、出力制御部50b、販売管理制御部50c、期限管理部50d、リモコン制御部50eを有している。
入力制御部50aは、販売管理用リモコン30の販売管理用入力部32もしくは期限管理用リモコン40の期限管理用入力部42が操作された場合にそれぞれの入力操作に対応する指令を各部に与えるものである。出力制御部50bは、表示指令が与えられた場合に一体表示器20もしくは販売管理用リモコン30の販売管理用表示部34もしくは期限管理用リモコン40の期限管理用表示部44を通じて所望の表示を行うものである。
販売管理制御部50cは、商品の販売に関わる処理を統括的に制御するものである。具体的には、販売管理用入力部32の操作により商品収容ラックに対してコラムが設定され、さらにコラムに対して選択ボタン14及び販売価格が対応付けられた場合、販売管理制御部50cによってコラムの番号と商品収容ラックと選択ボタン14と販売価格とが互いに対応付けられ、販売管理データベース52aとしてメモリ52に格納されることになる。また、販売管理制御部50cは、貨幣処理装置18に貨幣が投入された場合、投入貨幣が販売価格以上となった時点で該当する選択ボタン14を有効化する。有効化した選択ボタン14が押圧操作された場合、販売管理制御部50cは、対応するコラムの商品収容ラックに設けられたベンドメック10を動作させて商品を一つ払い出す動作を行う。さらに、販売管理制御部50cは、売切センサ12を通じて商品収容ラックの商品を監視し、商品無しを検出した場合、対応するコラムの売切ランプ16を点灯して売切状態であることを報知する処理を行う。
期限管理部50dは、コラムに収容した商品の販売期限を管理するものである。具体的には、期限管理用入力部42の操作により、特定コラムの商品に対して商品保持期限日が設定された場合、期限管理部50dは、コラムと商品と設定された商品保持期限日とを対応付け、これを期限管理データベース52bとしてメモリ52に格納する処理を行う。また、期限管理部50dは、現在の日付けと期限管理データベース52bに格納した商品それぞれの商品保持期限日を比較し、現在の日付けと商品保持期限日とが一致した場合、該当する商品を収容したコラムを売切設定とするとともに、このコラムに対応した売切ランプ16を点灯する処理を実施する。尚、商品が販売されると、販売管理制御部50cから販売した商品及び該当商品を収容していたコラムを示す販売データが期限管理部50dに与えられる。販売データを受信した期限管理部50dは、この販売データに基づいて期限管理データベース52bを更新する処理を行う。
リモコン制御部50eは、販売管理用リモコン30及び期限管理用リモコン40のいずれか一方が使用されている場合に他方の操作入力を無効化するものである。
図3は、上述した制御手段50が所定のサイクルタイム毎に繰り返し実行する期限管理設定処理の内容を示すフローチャートである。以下、図3を適宜参照しながら制御手段50が実行する設定処理の内容について説明する。
制御手段50は、外扉が解錠・開放され、期限管理用リモコン40の設定キー42aが操作されると(ステップS1:Yes)、リモコン制御部50eを通じて販売管理用リモコン30を無効化設定し(ステップS2)、その後、出力制御部50bを通じて期限管理用リモコン40の期限管理用表示部44に初期画面の表示を行う(ステップS3)。
図4は、期限管理用リモコン40の期限管理用表示部44に表示される初期画面の表示例を示したものである。この初期画面では、正面向かって左側から順にコラムの番号及び商品の収容数が数値表示され、さらにその左側にコラムに収容された商品が「○」で図示表示される。例えば図示の例では、番号1のコラムに商品が5個収容され、番号2のコラムに商品が21個収容され、番号3のコラムに商品が8個収容された状態を示している。番号2のコラムに関してはすべての商品が図示表示されていないが、カーソルキーを適宜操作することによってページ送りをすれば、画面がスクロールされて確認することが可能となる。各コラムにおいて「○」が示された部分にカーソルを合わせると、画面が切り替わり、該当する商品の商品保持期限日を確認することができるようになる。これらの表示データは、メモリ52に格納された期限管理データベース52bから制御手段50の期限管理部50dによって適宜読み出された後、出力制御部50bによって期限管理用表示部44に与えられたものである。
図3のステップS3において初期画面を表示した制御手段50は、その後、期限管理用リモコン40からの入力待ちとなる(ステップS4:No→ステップS5:No→ステップS4)。制御手段50は、この状態から補充キー42bが操作されると商品保持期限日設定処理を実施した後(ステップS4:Yes→ステップS10)、手順をステップS6に進め、販売管理用リモコン30を有効化して今回の期限管理設定処理を終了する。一方、ステップS5において終了キー42dが操作された場合(ステップS4:No→ステップS5:Yes)、制御手段50は、商品保持期限日設定処理を実施することなく手順をステップS6に進め、販売管理用リモコン30を有効化して今回の期限管理設定処理を終了する。
図5は、制御手段50が実行する商品保持期限日設定処理の内容を示すフローチャートである。商品保持期限日設定処理において制御手段50は、まず、期限管理用入力部42を通じた初期設定期限日の入力があったか否かを判断する(ステップS11)。初期設定期限日とは、コラムに収容した商品に対して商品保持期限日が未設定であった場合に設定するための初期データである。初期設定期限日としては、実際に期限となる日付を入力しても良いし、商品をコラムに投入してからの期間としてしても設定することが可能である。例えば「3ヶ月」という期間を初期設定期限日として入力した場合には、仮に商品のコラムへの投入日が2008/08/01とすると、期限管理部50dによって商品保持期限日が2008/11/30と設定されることになる。
ステップS11において初期設定期限日が入力されると(ステップS11:Yes)、制御手段50は、これをメモリ52に格納する処理を行う(ステップS12)。次いで制御手段50は、変数nに0を代入した後、期限管理用表示部44に設定方法選択メニューを表示し(ステップS13、ステップS14)、その選択入力待ちとなる(ステップS15)。設定方法選択メニューとは、商品保持期限日を入力する際にコラム毎の設定を行うか否かを選択するためのものである。
ステップS15においてコラム毎の設定が選択されると(ステップS15:Yes)、制御手段50は、変数nをインクリメントし(ステップS16)、その後、番号nのコラムに対して商品保持期限日を設定するか否かの入力待ちとなる(ステップS17)。ステップS17において商品保持期限日の設定が選択されると(ステップS17:Yes)、制御手段50は、商品保持期限日の入力を待つ(ステップS18)。入力する商品保持期限日としては、上述した初期設定期限日と同様に、実際に期限となる日付を入力しても良いし、商品をコラムに投入してからの期間として設定するようにしても良い。ステップS18において商品保持期限日が入力されると、制御手段50は、番号nのコラムに対して商品保持期限日を入力された商品保持期限日に設定し(ステップS19)、期限管理部50dを通じて期限管理データベース52bを更新した後に手順をステップS20に進める。
これに対し、収容した商品が売れ筋である等の理由により、ステップS17において番号nのコラムに商品保持期限日を設定しないが選択された場合、制御手段50は、上述したステップS18及びステップS19の処理を経ることなく手順をステップS20に進める。
ステップS20において制御手段50は、現在の変数nが自動販売機の全コラム数に一致するか否かを判断し、一致しなかった場合(ステップS20:No)、手順をステップS16にリターンさせ、変数nをインクリメントした後に上述したステップS17〜ステップS19の処理を繰り返し実施する。これにより、自動販売機の全コラムを対象として商品保持期限日の設定処理を行うことが可能となる。
ステップS20において変数nが自動販売機の全コラム数に一致した場合(ステップS20:Yes)、制御手段50は、期限管理用入力部42の補充完了キー42cが操作されたか否かを監視する(ステップS21)。商品の投入作業を終了すべく、期限管理用リモコン40の補充完了キー42cが操作されると(ステップS21:Yes)、制御手段50は、期限管理部50dを通じて期限管理データベース52bを読み出し、商品保持期限日が未設定となっているコラムが存在するか否かを確認する(ステップS22)。未設定のコラムが存在しない場合(ステップS22:No)、制御手段50は、後述の処理を経ることなく今回の商品保持期限日設定処理を終了し、手順をリターンさせる。
一方、売れ筋の商品を収容したコラム等、未設定のコラムが存在する場合、制御手段50は、この未設定のコラムすべてに対してステップS12でメモリ52に格納した初期設定期限日を商品保持期限日として設定し(ステップS23)、期限管理部50dを通じて期限管理データベース52bを更新した後に、今回の商品保持期限日設定処理を終了すべく手順をリターンさせる。
尚、ステップS21において補充完了キー42cが操作されなかった場合には(ステップ21S:No)、手順がステップS15にリターンされ、以降の処理が繰り返し実施されることになる。
上記のように構成した自動販売機の制御装置によれば、補充完了ボタンが操作された時点において商品保持期限日が未設定のコラムに対して初期設定期限日が商品保持期限日として設定されることになる。従って、例えば売れ筋の商品に対しては商品投入の際に商品保持期限日を入力しなくとも、補充完了ボタンを操作することで初期設定期限日が設定されることになり、商品の投入作業を容易化し、かつ初期設定期限日を基準として販売期限管理を厳密に行うことが可能となる。
尚、上述した実施の形態では、補充完了ボタンが操作された場合に商品の投入完了指令が入力されたとして、商品保持期限日が未設定のコラムが存在するか否かを判断するようにしているが、必ずしも補充完了ボタンが操作された場合に商品の投入完了指令が入力されたと判断する必要はない。例えば、期限管理用リモコン40のキー操作が継続して所定時間(例えば30秒間)ない場合に商品の投入完了指令が入力されたと判断しても良いし、期限管理用リモコン40の電源がOFFとなった場合に商品の投入完了指令が入力されたと判断するようにしても構わない。
本発明の実施の形態である自動販売機の制御装置を示したブロック図である。 図1に示した自動販売機の制御装置で適用する期限管理用リモコンの外観を示す概念図である。 図1に示した制御手段が実行する期限管理設定処理の内容を示すフローチャートである。 図2に示した期限管理用リモコンの期限管理用表示部に表示される初期画面の表示例を示した概念図である。 図3に示した商品保持期限日設定処理の内容を示すフローチャートである。
符号の説明
10 ベンドメック
12 売切センサ
14 選択ボタン
16 売切ランプ
18 貨幣処理装置
20 一体表示器
30 販売管理用リモコン
32 販売管理用入力部
34 販売管理用表示部
40 期限管理用リモコン
42 期限管理用入力部
44 期限管理用表示部
50 制御手段
50a 入力制御部
50b 出力制御部
50c 販売管理制御部
50d 期限管理部
50e リモコン制御部
52 メモリ
52a 販売管理データベース
52b 期限管理データベース

Claims (1)

  1. コラムに商品を投入した場合に商品保持期限日を設定して販売期限管理を行い、商品保持期限日が到来した商品が存在する場合に該当するコラムを販売停止状態とする自動販売機の制御装置において、
    コラムを選択していない状態で入力された初期設定期限日を、すべてのコラムに対して商品保持期限日として設定可能な状態で記憶手段に格納する処理と、
    コラムを選択した状態で商品保持期限日が入力された場合に、当該入力された商品保持期限日を選択したコラムの商品保持期限日に設定する処理と、
    商品の投入完了指令が入力された場合に商品保持期限日が未設定のコラムが存在するか否かを判断し、未設定のコラムが存在する場合には当該未設定のコラムに対して前記初期設定期限日を商品保持期限日として設定する処理とを実施する制御手段を備えたことを特徴とする自動販売機の制御装置。
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