JP5275044B2 - 回転刃具の固定装置 - Google Patents

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Description

この発明は、例えば携帯丸鋸において円形の切断刃(回転刃具)をスピンドルに取り付けるための固定装置であって、手操作で簡単に締め付けることができ、使用中における回転刃具のスピンドルに対する滑り(相対回転)を確実に防止することができるツールレスタイプの固定装置に関する。
駆動モータにより回転するスピンドルの先端に、円形の回転刃具を特別の工具を用いることなく作業者が手操作で取り付け、取り外しができるツールレスタイプの固定装置として従来例えば特開2001−96407号公報に開示されたものがあった。この従来の固定装置は、爪部を径方向に変位させて外周側の凹部に噛み合い歯を係脱させるラチェット機構を用いた構成となっていた。
また、これとは別に、減速用の遊星歯車列を内蔵した構成により手操作で強固に締め付けることができる固定装置が提供されていた。
特開2001−96407号公報
しかしながら、これら従来の固定装置は、その構成上径方向にコンパクト化を図ることが困難であるために比較的大径のものが多かった。このため、従来の固定装置を例えば携帯形の丸鋸にそのまま適用できない問題があった。携帯形の丸鋸では、切断刃を傾斜させて切断材に斜めに切り込む傾斜切りを行う場合に当該固定装置の切断材への干渉をさけてより大きな角度での傾斜切りを可能とするために当該固定装置の径方向及び軸方向の寸法は極力小さいことが望ましい。また、携帯丸鋸において、回転刃具の中心に大径の固定装置が装着されていると当該回転刃具の切断材に対する切り込み深さの上限が小さくなることから、この点でも従来の固定装置をこの種の切断機にそのまま適用することが困難であった。
そこで、本発明では、手操作により回転刃具を強固に取り付けることができ、切断抵抗あるいはブレーキ時において回転刃具のスピンドルに対する滑りが発生せず、しかも径方向にコンパクトである結果傾斜切りに対応した丸鋸にも容易に適用できる回転刃具の固定装置を提供することを目的とする。
このため、本発明は、以下に記す構成の固定装置とした。
第1の発明は、回転するスピンドルの回転固定部に回転刃具を固定するための装置であって、前記回転刃具を両側から挟み込んで該回転刃具を回転について前記回転固定部に固定するインナフランジとアウタフランジと、前記回転固定部の端面に固定ねじ部を締め込んで前記インナフランジと前記アウタフランジに対して前記回転刃具に対するスピンドル軸線方向の挟み込み力を発生させる固定フランジを備え、前記回転刃具と前記インナフランジとの間及び/又は前記回転刃具と前記アウタフランジとの間に中間フランジを介装し、該中間フランジと対をなす前記インナフランジとの間及び/又は前記中間フランジと対をなす前記アウタフランジとの間に、前記スピンドル軸線方向に高さが変化するカム部の噛み合いによるカム噛み合い部を設け、かつ、前記インナフランジ及び/又は前記アウタフランジであって前記中間フランジと対をなして前記カム噛み合い部を形成する部材を前記回転固定部に回転について固定して、前記回転刃具に付加される回転抵抗により前記中間フランジを、該中間フランジと対をなして前記カム噛み合い部を形成する部材に対して相対回転させて前記カム噛み合い部に前記スピンドル軸線方向の軸力を発生させる構成とした。
上記第1の発明によれば、回転刃具に切断抵抗等の回転抵抗が付加されると、中間フランジとインナフランジ若しくはアウタフランジとの間に相対回転力が付加され、この相対回転力がカム噛み合い部を経てスピンドル軸線方向の軸力に変換される。この軸力が固定フランジの挟み込み力に付加されることにより、回転刃具がインナフランジとアウタフランジとの間により強固に挟み込まれることによりスピンドルに対してより強固に回転について固定される。このため、使用者は回転刃具の装着時において固定フランジを軽く締め込めば足りる。
回転刃具に対して回転抵抗が付加されなくなると、中間フランジのインナフランジ若しくはアウタフランジに対する相対回転力が付加されなくなるため、カム噛み合い部の軸力がなくなるため、固定フランジを楽に緩めることができる。
このように、中間フランジとインナフランジ若しくはアウタフランジとの間に設けたカム噛み合い部により発生する軸力を利用する構成であるので、スピンドル径方向のコンパクト性を損なうことなく回転刃具をより強固に固定することができ、ひいては傾斜切り機能を備えた丸鋸等に容易に適用することができる。
第2の発明は、第1の発明において、前記回転固定部に回転について固定され、かつ該回転固定部の端部に当接されてスピンドル軸線方向の変位を規制されたインナフランジと、該インナフランジとの間に前記回転刃具を挟み込み、かつ前記回転固定部に対して相対回転可能な中間フランジと、該中間フランジを前記回転刃具との間に挟み込み、かつ前記回転固定部に回転について固定されたアウタフランジと、該アウタフランジを前記中間フランジとの間に挟み込み、かつ前記回転固定部の端面に固定ねじ部を締め込んでスピンドル軸線方向に移動不能にねじ結合される固定フランジを備え、前記中間フランジと前記アウタフランジとの間に前記カム噛み合い部を設けて、前記回転刃具を経て前記中間フランジに付加される前記アウタフランジに対する相対回転力を前記カム噛み合い部を経て前記中間フランジの前記回転刃具に対する前記スピンドル軸線方向の押圧力に変換する構成とした。
上記第2の発明によれば、回転刃具に対する回転抵抗は当該回転刃具をスピンドルに対して回転方向に変位させる外力(回転力、以下単に回転抵抗ともいう)として作用する。一方、インナフランジが回転固定部に対して回転について固定され、中間フランジが回転固定部に対して相対回転可能に装着されていることから、回転刃具に付加される回転抵抗は中間フランジをスピンドルに対して回転させるための回転力として作用する。この回転抵抗により中間フランジがスピンドルに対して回転方向に変位すると、回転固定部に回転について固定されたアウタフランジに対して回転方向に変位する。中間フランジがアウタフランジに対して回転方向に変位すると、両者のカム部の周方向への変位(摺接作用)が発生し、これにより当該回転抵抗の一部がスピンドル軸線方向の分力(軸力)として中間フランジに作用し、これが回転刃具に対する押圧力として当該中間フランジに作用する。
このように、回転刃具に加工時の大きな回転抵抗あるいはブレーキ時における大きな慣性力(以下、単に回転抵抗ともいう)が付加されると、中間フランジのカム部とアウタフランジのカム部の摺接作用を経て当該回転抵抗等の一部が中間フランジを回転刃具に押し付ける軸力に変換され、これにより回転刃具のインナフランジに対する回転方向の滑りが防止される。このことから、使用者は手操作で固定フランジをスピンドルに対してねじ結合すれば、回転刃具のスピンドルに対する回転力が当該固定装置において回転刃具をインナフランジ側に押し付ける軸力に変換され、これにより当該回転刃具の滑りが防止されるので、従来の操作性を損なうことなく回転刃具の滑りを確実に防止することができる。
また、中間フランジとアウタフランジの相互の対向面に設けたカム部の摺接作用により軸力を発生させ、この軸力によりインナフランジと中間フランジとの間の回転刃具の挟み込み力を高める構成であり、従来のようなスピンドル径方向の動きを利用する構成ではないので、当該固定装置の径方向のサイズを従来よりもコンパクト化しやすい。当該固定装置のスピンドル径方向及び軸方向のサイズをコンパクト化することにより、携帯丸鋸の傾斜切り時における回転刃具の傾斜角度を大きく設定することができ、またその切断材に対する切り込み深さを大きく設定することができ、従って当該固定装置を携帯丸鋸等に容易に適用することができる。
第3の発明は、第2の発明において、前記中間フランジの前記回転刃具に対する回転方向の摩擦抵抗を、前記カム部の摺接抵抗よりも大きく設定する構成とした。
上記第3の発明によれば、上記作用効果に加えて、回転刃具の回転力(起動、停止時の慣性力及び加工に伴う回転抵抗)が中間フランジに確実に伝達されてカム部の摺接作用を効率よく発生させることができ、これにより中間フランジの回転刃具に対する押圧力を効率よく高めることができる。
回転刃具に対する中間フランジの摩擦抵抗は、両者の材質、接触する範囲の平均径により適切に設定することができる。また、逆に、カム部のカム面間に滑材を介装若しくは塗布等しておくこと、カム面の傾斜角度を適切に設定することにより当該カム部の摺接抵抗を中間フランジの回転刃具に対する摩擦抵抗よりも極力小さくすることができる。
第4の発明は、第2の発明または第3の発明において、前記回転刃具と前記インナフランジとの間に、該回転刃具に対する前記インナフランジの回転方向の摩擦抵抗を、前記回転刃具に対する前記中間フランジの回転方向の摩擦抵抗よりも小さくするための摩擦低減手段を介在させる構成とした。
上記第4の発明によれば、回転刃具に回転抵抗が付加されなくなると、カム部を有する中間フランジと回転刃具が、インナフランジひいてはスピンドルに対して回転方向に変位しやすくなり、これによりカム部の噛み合いが確実に最も深い初期位置に戻されて固定フランジのスピンドルに対するねじ結合力(ねじの締め付け力)が弱められることから、当該固定フランジを小さな回転操作力で楽に緩めることができる。
第5の発明は、第2〜4のいずれかの発明において、前記インナフランジが、前記スピンドルの回転固定部に回転不能に取り付けられた構成とした。
上記第5の発明によれば、スピンドルの回転固定部に対してインナフランジが一定の角度範囲の遊びを有する状態で固定されているため、回転刃具に対して回転抵抗が付加されなくなった時点での中間フランジの回転固定部に対する回転方向の変位を発生しやすくなり、これにより中間フランジのカム部とアウタフランジのカム部の噛み合いが最も深くなる状態にスムーズに移行して固定フランジのねじ結合力が確実に緩められる。
第6の発明は、第2〜5のいずれかの発明において、前記中間フランジと前記アウタフランジとの間に、これらの周囲を覆うカバーを取り付け、該カバーに回転方向の弾性力を持たせるとともに、前記中間フランジと前記アウタフランジに対してそれぞれ回転方向に係合させて、前記中間フランジの前記アウタフランジに対する回転方向の位置について、前記中間フランジのカム部と前記アウタフランジのカム部が最も深く噛み合うこととなる初期位置に付勢する構成とした。
上記第6の発明によれば、回転刃具に回転抵抗が付加されなくなった時点で、中間フランジのカム部とアウタフランジのカム部がカバーの弾性力によって確実に初期位置(最も深く噛み合う位置)に戻されるので、固定フランジのねじ結合力が確実に緩められる。
第7の発明は、第2〜6のいずれかの発明において、前記中間フランジと前記スピンドルの回転固定部との間に、該中間フランジの前記スピンドルに対する回転方向の位置について、前記中間フランジのカム部と前記アウタフランジのカム部が最も深く噛み合うこととなる初期位置に付勢するための初期位置付勢手段を介装する構成とした。
上記第7の発明によれば、回転刃具に回転抵抗が付加されなくなった時点で、中間フランジが初期位置付勢手段により初期位置に戻されて当該中間フランジのカム部とアウタフランジのカム部の噛み合いが最も深くなる状態に確実に移行させることができ、これにより固定フランジのスピンドルに対するねじ結合力が緩められて、回転刃具を交換等する場合には固定フランジを小さな力で楽に緩めることができる。
第8の発明は、第1の発明において、前記回転固定部に回転について固定され、かつ該回転固定部の端部に当接されてスピンドル軸線方向の変位を規制されたインナフランジと、該インナフランジと前記回転刃具との間に挟み込まれ、前記回転固定部に回転について許容された中間フランジと、該中間フランジとの間に前記回転刃具を挟み込むアウタフランジと、該アウタフランジを前記回転刃具との間に挟み込み、かつ前記回転固定部の端面に固定ねじ部を締め込んでスピンドル軸線方向に移動不能にねじ結合される固定フランジを備え、前記インナフランジと前記中間フランジとの間にカム噛み合い部を設けて、前記回転刃具を経て前記中間フランジに付加される前記インナフランジに対する相対回転力を前記カム噛み合い部を経て前記中間フランジの前記回転刃具に対する前記スピンドル軸線方向の押圧力に変換する構成とした。
第8の発明によれば、カムの噛み合い部が回転刃具に対して請求項2記載の構成とは反対側(インナフランジ側)に位置することによっても請求項2記載の構成の場合と同様の作用効果を得ることができる。請求項8記載の固定装置においても、回転刃具に回転抵抗が付加されなくなった時点で、中間フランジが確実に回転方向に変位することから、当該中間フランジのカム部とインナフランジのカム部の噛み合いが確実に最も深い状態(初期状態)に移行し、これにより固定フランジのスピンドルに対するねじ結合力を確実に緩めて当該固定フランジを小さな回転操作力で楽に緩めることができる。
第9の発明は、第1の発明において、前記回転固定部に回転について固定され、かつ該回転固定部の端部に当接されてスピンドル軸線方向の変位を規制されたインナフランジと、該インナフランジと前記回転刃具との間に挟み込まれ、かつ前記回転固定部に回転について許容されたインナ中間フランジと、該インナ中間フランジとの間に前記回転刃具を挟み込み、かつ前記回転固定部に回転について許容されたアウタ中間フランジと、該アウタ中間フランジを前記回転刃具との間に挟み込み、かつ前記回転固定部に回転について固定されたアウタフランジと、該アウタフランジを前記アウタ中間フランジとの間に挟み込み、かつ前記回転固定部の端面に固定ねじ部を締め込んでスピンドル軸線方向に移動不能にねじ結合される固定フランジを備え、前記インナフランジと前記インナ中間フランジとの間、及び前記アウタフランジと前記アウタ中間フランジとの間に、前記スピンドル軸線方向に高さが変化するカム部が相互に噛み合うカム噛み合い部をそれぞれ設けて、前記回転刃具を経て前記インナ中間フランジと前記アウタ中間フランジに付加される、前記インナフランジと前記アウタフランジに対する相対回転力を、前記二組のカム噛み合い部を経て前記インナ中間フランジと前記アウタ中間フランジの前記回転刃具に対する前記スピンドル軸線方向の押圧力に変換する構成とした。
上記第9の発明によれば、回転刃具に対して両側にカム部の噛み合い部が配置されていることから、当該回転刃具に対して回転抵抗が付加されなくなった時点で両カム部の噛み合いがそれぞれ最も深くなることにより発生する、インナ中間フランジとアウタ中間フランジのスピンドル軸線方向への変位が概ね二倍になることから、固定フランジのスピンドルに対するねじ結合力をより確実に緩めることができる。請求項9記載の固定装置においても、回転刃具に対して回転抵抗が付加されなくなった時点でインナ中間フランジとアウタ中間フランジが回転方向に変位しやすくなり、従ってカム部が最も深い噛み合いとなる状態に確実に移行して固定フランジのスピンドルに対するねじ結合力が緩められる。
第1実施形態に係る固定装置の縦断面図である。本図は、固定装置により回転刃具がスピンドルに固定された状態を示している。 第1実施形態に係る固定装置の分解図である。 図2の(III)-(III)線矢視図であって、中間フランジの平面図である。 図3の(IV)-(IV)線断面矢視図であって、中間フランジのカム部の展開図である。 図2の(V)-(V)線矢視図であって、アウタフランジの平面図である。 固定フランジの平面図である。 第2実施形態に係る固定装置の縦断面図である。本図は、固定装置により回転刃具がスピンドルに固定された状態を示している。 第3実施形態に係る固定装置の横断面図である。本図は、固定装置により回転刃具がスピンドルに固定された状態を示している。 第4実施形態に係る固定装置の縦断面図である。本図は、固定装置により回転刃具がスピンドルに固定された状態を示している。 第5実施形態に係る固定装置の縦断面図である。本図は、固定装置により回転刃具がスピンドルに固定された状態を示している。 第6実施形態に係る固定装置の縦断面図である。本図は、固定装置により回転刃具がスピンドルに固定された状態を示している。 図11の(XII)-(XII)線断面矢視図であって、第6実施形態に係る固定装置の横断面図である。
次に、本発明の第1実施形態を図1〜図6に基づいて説明する。以下説明する第1実施形態では、携帯形の丸鋸のスピンドル1に円板形の回転刃具2を取り付けるための固定装置10を例示して説明する。丸鋸盤のスピンドル1は本体部に内蔵した駆動モータにより軸線J回りに回転する。このスピンドル1の先端には、小径部1cが段付き形成されて軸線Jに直交する端部Saが形成されている。小径部1cには軸線Jを間にして相互に平行な平坦面1a,1aが設けられている。この二つの平坦面1a,1aにより、スピンドル1の小径部1cに断面小判形のいわゆる二面幅部Sが形成されている。この二面幅部Sが特許請求の範囲に記載した回転固定部の一例に相当する。以下、この二面幅部Sを回転固定部Sという。
このスピンドル1の先端面(回転固定部Sの先端面)にはねじ孔1bが設けられている。このねじ孔1bは、スピンドル1の中心軸線Jに沿って一定の深さで設けられている。このスピンドル1の回転固定部Sに対して回転刃具2が軸線J方向に移動不能かつ軸線J回りに回転不能に取り付けられる。
本実施形態の固定装置10は、回転刃具2の一方の側面(図1,2において左側面)に当接されるインナフランジ11と、回転刃具2の他方の端面(図1,2において右側面)に当接される中間フランジ12と、この中間フランジ12を回転刃具2との間に挟み込むアウタフランジ13と、このアウタフランジ13を中間フランジ12との間に挟み込む固定フランジ14を備えている。
インナフランジ11は円板形状をなすもので、その中心には小判形の挿通孔11aが設けられている。この挿通孔11a内に回転固定部Sが挿通される。このため、このインナフランジ11は、スピンドル1に対して回転について固定された状態で装着される。また、このインナフランジ11は、回転固定部Sの端部Saに当接されて軸線J方向(図1,2において左方)の変位が規制された状態に装着される。
このインナフランジ11の回転刃具2側の側面(図において右側面)には、中心部が逃がされて円環形状の当接面11bが設けられている。この当接面11bが回転刃具2の一方の側面(図において左側面)に当接される。
スピンドル1の回転固定部Sにインナフランジ11が装着された後、回転刃具2が装着される。回転刃具2の中心には円形の取り付け孔2aが設けられている。この取り付け孔2a内に回転固定部Sを挿入して当該回転刃具2がスピンドル1の回転固定部Sに取り付けられる。このため、回転刃具2は、軸線J回りの回転について直接固定されない状態で回転固定部Sに装着される。図示は省略されているが、この回転刃具2の周囲には切断刃が全周にわたって設けられている。
回転刃具2が装着された後、中間フランジ12が装着される。中間フランジ12はインナフランジ11とほぼ同じ外径の円板形状をなすもので、その中心には回転刃具2と同径の円形をなす取り付け孔12aが設けられている。このため、中間フランジ12も、軸線J回りの回転について直接固定なされない状態で回転固定部Sに装着される。
この中間フランジ12の回転刃具2側の側面(図示左側面)には、中心部が逃がされて円環形状の当接面12bが設けられている。この当接面12bが回転刃具2の他方の側面(図において右側面)に当接される。
ここで、中間フランジ12の当接面12bと回転刃具2との間の摩擦抵抗は、以下説明するカム部12c,13d相互間の摺接抵抗(摩擦抵抗)よりも大きくなるように設定されている。中間フランジ12の当接面12bにはいわゆるローレット目加工(摩擦抵抗を大きくする表面加工)がなされて回転刃具2に対する摩擦係数が大きくなるように設定されている。一方、カム部12c,13dのカム面は平坦かつ滑らかな面に形成されて相互間の摺接抵抗が中間フランジ12の回転刃具2に対する摩擦抵抗よりも十分に小さくなるように設定されている。
次に、この中間フランジ12の右側面には、複数のカム部12c〜12cが設けられている。このカム部12c〜12cは、図3に示すように同一円周上に沿って複数(図では6つ)のカム部12c〜12cが設けられている。図4に示すように各カム部12cは、軸線J方向に高さが連続的に変化する山形を有している。
この中間フランジ12の周面には、溝部12dが全周にわたって形成されている。この溝部12dには止め輪15が装着されている。
中間フランジ12を装着した後、回転固定部Sにアウタフランジ13が装着される。このアウタフランジ13も概ね円板形状をなすもので、その中心にはインナフランジ11と同じく小判形の挿通孔13aが設けられている。この挿通孔13a内に回転固定部Sを挿通させた状態で当該アウタフランジ13がスピンドル1の回転固定部Sに回転不能な状態で装着される。
このアウタフランジ13の図1,2において左側面には、中間フランジ12を収容するための収容部13bが設けられている。この収容部13bの内壁面には前記止め輪15を嵌め込むための溝部13cが全周にわたって形成されている。この止め輪15を介して当該アウタフランジ13と上記中間フランジ12は、相互に回転可能かつ軸線J方向へは相互に分離しない状態にアッセンブリ化されている。
但し、中間フランジ12側の溝部12dの幅は、アウタフランジ13側の溝部13cよりも幅広に形成されて、止め輪15が軸線J方向に変位可能となっている。このため、中間フランジ12とアウタフランジ13は、軸線J方向に僅かな範囲(カム部12c,13dの摺接作用により軸線J方向へ相対変位する範囲)で相対変位可能に組み付けられている。
次に、収容部13bの底部には、中間フランジ12のカム部12c〜12cに対向して複数(本実施形態では6つ)のカム部13d〜13dが設けられている。この複数のカム部13d〜13dは、中間フランジ12側のカム部12c〜12cとほぼ同じ径の円周上に沿って設けられている。また、各カム部13dは、中間フランジ12側のカム部12cと同じ形状及び大きさで形成されている。このため、中間フランジ12のカム部12c〜12cとアウタフランジ13のカム部13d〜13dは相互に噛み合った状態となっている。カム部12c〜12cとカム部13d〜13dとの相互の噛み合いが特許請求の範囲に記載したカム噛み合い部に相当する(以下同じ)。
このように中間フランジ23とアウタフランジ13が対をなして形成されるカム噛み合い部によれば、図4に示すようにアウタフランジ13と中間フランジ12が相対回転すると、カム部13d〜13dとカム部12c〜12cの噛み合いが周方向にずれて軸線Jへの相対変位が発生するため、アウタフランジ13と中間フランジ12は軸線J方向に相対変位する。本実施形態の場合、後述するようにスピンドル1に装着した状態では、アウタフランジ13は軸線J方向に移動不能に固定されることから、当該アウタフランジ13に対して中間フランジ12に対する相対回転力が付加されると、この回転力の一部は、カム部12cとカム部13dの摺接作用を経て中間フランジ12を回転刃具2に押し付ける方向の大きな外力(軸力P)として作用する。この軸力Pが、回転固定部Sに対して軸方向の移動を規制されたインナフランジ11との間に回転刃具2を挟み込むための挟み込み力となる。
アウタフランジ13の図1,2において右側面には、固定フランジ14を収容するための収容部13eが設けられている。この収容部13eの内壁面にも溝部13fが全周にわたって形成されている。この溝部13f内には、止め輪16が嵌め込まれている。
また、収容部13eの底部には、円環形状のばね収容部13gが設けられている。このばね収容部13gの内周側には、固定フランジ14のがたつき防止及びゆるみ止めをするための板ばね17が収容されている。図5に示すようにこのばね収容部13gの内壁面には、半円形の係合凹部13h〜13hが周方向に沿って多数形成されている。
固定フランジ14は、概ね円板形状をなすもので、その図1,2において左側面の中心には、固定ねじ部14aを備えている。この固定ねじ部14aがスピンドル1の端面に設けたねじ孔1bに締め込まれる。
固定ねじ部14aの基部には、ばね段差部14bが段付き状に設けられている。このばね段差部14bの外周側に上記板ばね17が配置されている。ばね段差部14bは、板ばね17の板厚とほぼ同じ高さ寸法で設けられている。図5に示すように板ばね17の内周孔17aには、その周方向四等分位置に係合凸部17b〜17bが中心側に放射方向に突き出す状態で設けられている。これに対して、ばね段差部14bの周面四等分位置には、各係合凸部17bをがたつきなく嵌め込むための係合凹部14c〜14cが形成されている。各係合凹部14c内に係合凸部17bをがたつきなく嵌め込んだ状態で板ばね17の内周孔17aにばね段差部14bが挿入されている。このため、板ばね17はばね段差部14bに軸線J回りに相対回転不能な状態で装着されており、従って固定フランジ14の回転操作により当該固定フランジ14と一体で回転する。
板ばね17は、その周方向四等分位置から外周側へ湾曲状に張り出し、ほぼ周方向に沿って同じ方向に延びる4つの係合爪部17c〜17cを備えている。各係合爪部17cは、放射方向外周側に弾性付勢されている。図5に示すように各係合爪部17cの先端部は半円形状に形成されて、アウタフランジ13のばね収容部13gに設けた各係合凹部13h内に弾性力で嵌り込んでおり、これによりアウタフランジ13に対する固定フランジ14の緩み止めひいては固定ねじ部14aのねじ孔1bに対する緩み止めがなされている。各係合爪部17cをその弾性力に抗して内周側へ変位させながら固定フランジ14を回転操作することができ、これにより固定ねじ部14aをスピンドル1のねじ孔1bに対して締め込むことができ、逆に緩めることができる。
固定フランジ14の周面には、その全周にわたって溝部14eが形成されている。この溝部14e内には止め輪16が嵌め込まれている。この止め輪16を介して固定フランジ14はアウタフランジ13に対して軸線J方向に分離不能かつ軸線J回りに相対回転可能な状態に組み付けられており、その結果固定フランジ14とアウタフランジ13と中間フランジ12が一つのアッセンブリに組み付けられている。この組み付け状態において、固定フランジ14の固定ねじ部14aは軸線Jに対して同心に位置し、かつアウタフランジ13の挿通孔13aと中間フランジ12の取り付け孔12aの中心に位置する状態となり、この位置でスピンドル1のねじ孔1bに締め込まれる。
固定フランジ14の図1,2において右側面の中央には使用者が指先で摘むためのツマミ部14dが設けられている。図6に示すようにこのツマミ部14dの周囲には、回転操作時の滑り止めをするための滑り止め部14fが円環形状の範囲に沿って設けられている。使用者は、ツマミ部14ではなくこの滑り止め部14fに指先を押し当てて当該固定フランジ14の回転操作を行うこともできる。ツマミ部14を指先で摘んで固定フランジ14を回転操作する場合よりも、滑り止め部14fに指先を押し当てて当該固定フランジ14を回転操作する場合の方が当該回転操作を迅速に行うことができる。
以上のように構成した第1実施形態の固定装置10によれば、特別の工具を用いることなく手操作でスピンドル1に対して回転刃具2を強固に取り付けることができ、回転工具使用中等における回転刃具2のインナフランジ11に対する滑りを確実に防止することができる。
スピンドル1の回転固定部Sに回転刃具2を取り付ける場合には、先ず当該固定装置10のインナフランジ11を回転固定部Sに装着する。インナフランジ11は、その挿通孔11a内に回転固定部Sを挿入させた状態でスピンドル1に対して相対回転不能に装着される。
インナフランジ11を装着した後、回転刃具2を回転固定部Sに装着する。回転刃具2の取り付け孔2a内に回転固定部Sを挿入し、その一方の側面(図1において左側面)にインナフランジ11の当接面11bが当接された状態とする。この段階では、回転刃具2はスピンドル1及びその回転固定部Sに対して軸線J回りに相対回転可能となっている。
次に、アッセンブリ化された中間フランジ12とアウタフランジ13と固定フランジ14を回転固定部Sに装着する。この場合、ツマミ部14dを指先で摘んで固定フランジ14をねじ締め方向に回転操作して固定ねじ部14aをスピンドル1のねじ孔1bに締め込む。固定ねじ部14aがねじ孔1bに締め込まれていくことにより、スピンドル1の回転固定部Sが中間フランジ12の取り付け孔12a、その後アウタフランジ13の挿通孔13a内に挿入されていく。
固定ねじ部14aに締め込み当初であってねじ締め抵抗が小さい段階では、固定フランジ14の滑り止め部14fに指先を押し当てて当該固定フランジ14を回転操作することにより、当該回転操作を迅速に行うことができる。
固定フランジ14の回転操作中、板ばね17が当該固定フランジ14と一体回転することから、この板ばね17の各係合爪部17cがアウタフランジ13側の係合凹部13hに弾性付勢力に抗して係脱しつつ、当該固定フランジ14が回転される。各係合爪部17cが係合凹部13hに係脱する際に生ずるこつこつ音により、固定フランジ14の回転操作性が高められるとともに、各係合爪部17cが係合凹部13hに嵌り込んだ状態に係合されることにより当該固定フランジ14ひいては固定ねじ部14aのねじ孔1bに対する緩み止めがなされる。
固定ねじ部14aがねじ孔1bに締め込まれると、中間フランジ12の当接面12bが回転刃具2の他方の側面(図1において右側面)に当接される。また、中間フランジ12側のカム部12c〜12cとアウタフランジ13側のカム部13d〜13dが周方向にずれることなく完全に噛み合わされた状態となり、その結果両フランジ12,13が軸線J方向に相互に最も接近した状態となっている。図1は、この状態を示している。図示するように中間フランジ12とアウタフランジ13が軸線J方向に最も接近した状態となっているため、止め輪15は、中間フランジ12の溝部12dの幅方向左側に位置している。
こうして固定フランジ14を手で回転操作してその固定ねじ部14aをスピンドル1のねじ孔1bに強固に締め込めば、回転刃具2のスピンドル1への取り付けが完了する。
この取り付け状態において、回転刃具2に切断抵抗が付加され、あるいはブレーキ時若しくは起動時の慣性が発生することにより当該回転刃具2にスピンドル1に対して相対回転させる方向の力(回転抵抗)が作用すると、回転刃具2に対する中間フランジ12の当接面12bの摩擦抵抗の方がカム部12c〜12c,13d〜13d間の摺接抵抗よりも大きいこと、及びインナフランジ11とアウタフランジ13が回転固定部Sを介して回転について一体化されていることから、この回転抵抗は中間フランジ12を回転刃具2に押し付ける方向の外力として作用する。すなわち、回転刃具2をスピンドル1に対して相対回転させる回転力(慣性力や切断抵抗等の外力)は、カム部12c〜12c,13d〜13dを周方向に相対変位させる方向の外力として作用することから、カム部12cとカム部13dの摺接作用により当該回転力の軸線J方向の分力が中間フランジ12を回転刃具2に押し付ける方向の大きな軸力Pとして作用する。このことから、回転刃具2がインナフランジ11と中間フランジ12との間に大きな力で挟み込まれて当該回転刃具2のインナフランジ11に対する滑りが防止される。
以上説明したように、第1実施形態の固定装置10は、回転刃具2に付加される回転抵抗を、インナフランジ11と中間フランジ12との間に回転刃具2を挟み込むための力(挟み込み力)に変換する機能を有していることから、回転刃具2のインナフランジ11に対する滑りを確実に防止することができる。また、カム噛み合い部により発生する軸力Pにより回転刃具2が強固に固定される構成であることから、回転刃具装着時において使用者は固定フランジ14のねじ軸部14aを軽く締め込めば足り、この点でも当該固定装置10の使い勝手をよくすることができる。
しかも、回転刃具2に付加される回転抵抗を、回転刃具2の挟み込み力(軸力P)に変換する機能は、アウタフランジ13に対する中間フランジ12の軸線J方向の僅かな変位により実現される構成であり、従来のように爪部を径方向に変位させて外周側の凹部に噛み合い歯を係脱させるラチェット機構を用いた構成、あるいは径方向に減速歯車列を配置した構成に比して径方向のコンパクト化を容易に図ることができる。このため、携帯丸鋸において、その傾斜切り時における回転刃具の傾斜角度及び回転刃具の切り込み深さ等を犠牲することがなく、例示した固定装置10を適用することができる。
また、中間フランジ12のカム部12cとアウタフランジ13のカム部13dが山形に形成されていることから、アウタフランジ13に対する中間フランジ12のいずれの方向の回転抵抗(回転方向の変位)についても、中間フランジ12の軸線J方向の軸力P(回転刃具2に対する押圧力)に変換される。このため、本例の固定装置10によれば、切断加工中において回転刃具2に付加される切断抵抗、回転刃具2の回転開始時(起動時)及び停止時(ブレーキ時)の慣性によるいずれの方向の回転力についても機能させることができる。
以上説明した第1実施形態には種々変更を加えることができる。例えば、図7〜図12には、第2〜第6実施形態が示されている。各実施形態において、前記第1実施形態と同様の部材及び構成については同位の符号を用いてその説明を省略する。図7には第2実施形態に係る固定装置20が示されている。
第2実施形態の固定装置20は、主としてインナフランジ21の構成が第1実施形態とは異なっている。第2実施形態に係るインナフランジ21は、その中心にボス部21aを有している。このボス部21aは、回転刃具2側(図7において右側)に突き出している。このボス部21aが回転刃具2の取り付け孔2a内にがたつきなく相対回転可能な状態で挿入されている。
ボス部21aの内周側には、回転固定部Sの二面幅寸法よりも十分に大きな二面幅の挿通孔21bが形成されている。このため、インナフランジ21は、スピンドル1に対して回転方向に一定角度の範囲で相対回転可能な状態に装着されている。
インナフランジ21と回転刃具2との間には、円板形状の滑りフランジ22が挟み込まれている。図示するようにこの滑りフランジ22の中心孔にインナフランジ21のボス部21aが挿通されている。また、この滑りフランジ22の周縁部は、インナフランジ21側に折り返されている。この折り返し端部22aは、インナフランジ21の周面に設けた係合溝部21cに係合されている。このため、滑りフランジ22は、インナフランジ21の回転刃具2側の側面のほぼ全面を覆った状態で、スピンドル1の軸線J回りに相対回転可能かつ軸線J方向へは脱落しない状態に装着されている。
この滑りフランジ22を介してインナフランジ21の回転刃具2に対する回転方向の摩擦抵抗が大幅に低減されている。この滑りフランジ22が特許請求の範囲に記載した摩擦低減手段の一例に相当する。これに対して、回転刃具2の反対側の側面には、第1実施形態と同様大きな摩擦抵抗で中間フランジ23が当接されている。
中間フランジ23は、その中心の取り付け孔23aが二面幅孔に形成されている点で、第1実施形態の中間フランジ12と異なっている。この中間フランジ23の取り付け孔23aは、上記インナフランジ21の挿通孔21bと同じ径かつ同じ二面幅寸法で形成されている。このため、中間フランジ23は回転固定部Sに対して一定の角度範囲で回転可能な状態に装着されている。この中間フランジ23と上記インナフランジ21の回転固定部Sに対する相対回転可能な角度は、回転刃具2を確実に固定するために十分な軸力を発生し得るカム噛み合い部の相対回転に相当する角度に設定されている。従って、インナフランジ21と中間フランジ23の挿通孔は二面幅孔ではなく通常の円形孔に形成して、回転固定部Sに対して回転方向の規制をなんら受けない構成としてもよい。
第1実施形態と同様、この中間フランジ23にはカム部12c〜12cが設けられており、このカム部12c〜12cにはアウタフランジ13の13d〜13dが噛み合わされている。スピンドル1のねじ孔1bには、固定フランジ14の固定ねじ部14aが締め込まれて回転刃具2がインナフランジ21と中間フランジ23との間に挟み込まれ、中間フランジ23のカム部12c〜12cとアウタフランジ13のカム部13d〜13dは固定ねじ部14aの締め込み力(軸力P)で噛み合わされている。
第1実施形態と同様、中間フランジ23と対をなしてカム噛み合い部を形成するアウタフランジ13の中心には、二面幅(小判形)の挿通孔13aが形成されている。この挿通孔13aに回転固定部Sが回転方向にあそびのない状態で挿通されている。このため、アウタフランジ13は回転固定部Sに相対回転不能な状態で装着されている。
以上のように構成した第2実施形態の固定装置20によれば、回転刃具2に切断抵抗が付加されると、この切断抵抗が中間フランジ23とアウタフランジ13との間の相対回転力として作用し、この相対回転力がカム部12c,13d間の噛み合い作用を経て軸力Pとして回転刃具2に作用し、この軸力Pによって当該回転刃具2がインナフランジ21と中間フランジ23との間に強固に挟み込まれ、その結果スピンドル1の回転トルクが効率よく回転刃具2に伝達される。
スピンドル1を停止させて回転刃具2に切断抵抗(回転抵抗)が付加されなくなると、カム12c,13d間の噛み合いが緩む結果、回転刃具2に対するインナフランジ21と中間フランジ23との挟み込み力が低下し、また各フランジ21,23,13に作用する固定ねじ部14aの締め込み力が緩むことから、固定フランジ14を小さな力で容易に緩み方向に回転させることができる。
特に、第2実施形態の場合には、インナフランジ21と回転刃具2との間に滑りフランジ22が挟み込まれているため、回転刃具2に切断抵抗が付加されなくなった時点で当該インナフランジ21ひいては回転固定部Sに対する回転刃具2及び中間フランジ23の相対回転をより発生しやくなり、従ってカム部12c,13d間の緩みを発生しやすくなることから、固定ねじ部14aの締め込み力がより確実に緩められて固定フランジ14を緩み方向により一層楽に回転操作することができるようになる。
また、第2実施形態では、インナフランジ21がスピンドル1の回転固定部Sに対して一定角度範囲で回転可能な状態で装着されているため、この点でも第1実施形態に比してカム部12c,13d間の緩みを発生しやすくなり、ひいては固定フランジ14をより小さな力で緩み方向に回転しやすくなる。
次に、図8には、上記第2実施形態にさらに変更を加えた第3実施形態に係る固定装置30が示されている。この第3実施形態に係る固定装置30は、中間フランジ31とアウタフランジ32と固定フランジ33の周囲に弾性ゴムを素材とするカバー35が装着されている点で、第2実施形態の固定装置20とは異なっている。第1及び第2実施形態と同様の部材及び構成については同位の符号を用いてその説明を省略する。
第1実施形態及び第2実施形態では、止め輪15によって中間フランジ23に対するアウタフランジ13の軸線J方向の変位(脱落)が規制され、止め輪16によってアウタフランジ13に対する固定フランジ14の軸線J方向の変位(脱落)が規制される構成となっていたが、この第3実施形態の固定装置30では、カバー35によってこれらの変位が規制されるようになっている。この固定装置30の中間フランジ31の周面、アウタフランジ32の周面及び固定フランジ33の周面には、それぞれ全周にわたる係合溝部31a,32a,33aが設けられている。これに対して、カバー35は、固定フランジ33側が小径となる概ね円錐筒形を有するもので、その内周面に上記各係合溝部31a,32a,33aに対応して三つの係合凸部35a,35b,35cをそれぞれ全周にわたって備えている。最も大径側の係合凸部35aが中間フランジ31の係合溝部31aに沿って嵌め込まれ、最も小径側の係合凸部35cが固定フランジ33の係合溝部33aに沿って嵌め込まれ、その間の係合凸部35bがアウタフランジ32の係合溝部32aに沿って嵌め込まれている。各係合凸部35a,35b,35cの幅、及び各係合溝部31a,32a,33aの幅は、当該係合凸部35a,35b,35cがそれぞれその幅方向に弾性変形されて各係合溝部31a,32a,33aに押し込まれることとなる寸法に設定されている。このため、中間フランジ31とアウタフランジ32と固定フランジ33の相互の相対回転は、このカバー35を回転方向に弾性変形されることによりなされ、これら各フランジ31,32,33に何ら回転方向の外力が付加されない状態では、このカバー35によって相互に回転方向に一定の位置関係に保持される。本例において、この一定の位置には、中間フランジ31のカム部12cとアウタフランジ32のカム部13dが最も深く噛み合うこととなる位置(初期位置)に設定されている。
第1及び第2実施形態と同様、中間フランジ31のカム部12c〜12cと、アウタフランジ32のカム部13d〜13dが相互に噛み合わされており、両カム部12c,13dの噛み合いは、カバー35の回転方向の弾性力によって相互に最も深い位置で噛み合う初期位置(中間フランジ31とアウタフランジ32を軸線J方向に相互に最も接近させる位置)に付勢されている。また、この第3実施形態においても、中間フランジ31の中心には、第2実施形態に係る中間フランジ23と同様の二面幅孔形状の挿通孔31bが設けられ、この挿通孔31b内にスピンドル1の回転固定部Sが挿通されている。このため、中間フランジ31は、インナフランジ21と同様回転方向に一定角度の範囲で回転可能な状態に装着されている。
このように構成された第3実施形態の固定装置30によれば、カバー35の回転方向の弾性力によって中間フランジ31のカム部12cとアウタフランジ32のカム部13dの相互の噛み合わせが最も深くなる方向に付勢されているため、回転刃具2に対して切断抵抗が付加されなくなると、当該カバー35の弾性力によってカム部12c,13d間の噛み合わせが瞬時かつより確実に最も深くなる初期状態に移行し、その結果回転刃具2に対するインナフランジ21と中間フランジ31との挟み込み力が開放されるとともに固定ねじ部14aの締め込み力が緩められることから、固定フランジ35をより確実に小さな力で緩み方向に回転操作できる状態となる。
また、第3実施形態の固定装置30によれば、中間フランジ31とアウタフランジ32と固定フランジ33との間の周囲がカバー35によって覆われることから、これら各フランジ31,32,33間への異物の侵入を未然に防止することができる。
図示は省略したが、以上説明した第3実施形態には次のような変更を加えることができる。この第3実施形態において、中間フランジ31、アウタフランジ32及び固定フランジ33間を1つのカバー35により回転方向に係合させ、またその周囲を覆う構成を例示したが、中間フランジ31とアウタフランジ32との間、アウタフランジ32と固定フランジ33との間を別々のカバーで回転方向に弾性付勢し、またそれらの周囲を覆う構成としてもよい。
また、弾性ゴム製のカバー35ではなく、各フランジ31,32,33間を例えばねじりコイルばねを介装して相互に回転方向に弾性付勢する構成としてもよい。初期位置付勢手段として係るねじりコイルばねを用いる構成であっても、異物侵入防止機能は低下するものの、カム部12c,13d間の噛み合わせが最も深くなる方向に付勢することができることから上記と同様の作用効果を得ることができる。従って、アウタフランジ32と固定フランジ33との間についてはカバーを省略してもよい。
次に、図9には第4実施形態の固定装置40が示されている。この第4実施形態の固定装置40は、カム噛み合い部(カム部12c〜12c,13d〜13d)と滑りフランジ22の位置が回転刃具2に対してそれぞれ反対側に変更されている点で第2実施形態の固定装置20とは異なっている。この第4実施形態の固定装置40が特許請求の範囲の請求項8に記載した発明の実施形態に相当する。第2実施形態と同様の部材及び構成については同位の符号を用いてその説明を省略する。
この第4実施形態の場合、回転刃具2に対して図示左側(スピンドル1の基部側)にインナフランジ41と中間フランジ42が配置され、図示右側(スピンドル1の先端側)にアウタフランジ43と固定フランジ14が配置されている。
インナフランジ41の回転刃具2側の側面にカム部41a〜41aが設けられ、中間フランジ42の回転刃具2側とは反対側の側面にカム部42a〜42aが設けられており、両カム部41a〜41a、42a〜42aは相互に噛み合わされている。
インナフランジ41の中心には二面幅の挿通孔41bが設けられている。この挿通孔41bにスピンドル1の回転固定部Sが挿入されている。第4実施形態の場合、インナフランジ41は、スピンドル1に対して回転不能に装着されている。既に明らかなように、中間フランジと対をなしてカムの噛み合い部を形成する側のフランジ(第1〜第3実施形態ではアウタフランジ13,32、第4実施形態ではインナフランジ41)は、回転固定部Sに対して回転不能に装着される。
中間フランジ42の中心には、ボス部42bが設けられている。このボス部42bが回転刃具2の取り付け孔2aに径方向にがたつきなく挿入されて、当該回転刃具2が中間フランジ42の側面に当接されている。このボス部42bの内周側にはスピンドル1の回転固定部Sに対応して二面幅の挿通孔42cが設けられている。但し、この挿通孔42cは、第2実施形態におけるインナフランジ21の挿通孔21bと同じく中間フランジ42をスピンドル1の回転固定部Sに対して一定の角度範囲で回転可能とする寸法に設定されている。
インナフランジ41と中間フランジ42は、止め輪44によって軸線J回りには相対回転可能である一方、軸線J方向への位置ずれが一定の範囲に規制されてその脱落が防止されている。
アウタフランジ43は前記第2実施形態の滑りフランジ22と同じく摩擦抵抗が小さな素材の滑りフランジ45を間に挟み込んだ状態で回転刃具2に当接されている。この滑りフランジ45も特許請求の範囲に記載した摩擦低減手段の一例に相当する。
この滑りフランジ45の中心には、回転刃具2の取り付け孔2aとほぼ同径の円形をなす挿通孔45bが設けられている。この挿通孔45bにスピンドル1の回転固定部Sが挿通されている。この滑りフランジ45の外周側は第2実施形態と同様折り返されており、この折り返し端部45aはアウタフランジ43の外周面に全周にわたって設けた係合溝部43b内に挿入されている。このため、この滑りフランジ45は、アウタフランジ43の側面のほぼ全面を覆う状態で軸線J方向に変位不能かつ軸線J回りに相対回転可能に装着されている。
このアウタフランジ43の内周側にも二面幅の挿通孔43aが設けられている。この挿通孔43a内にスピンドル1の回転固定部Sが挿通されている。この挿通孔43aは、中間フランジ42の挿通孔42cと同じく回転固定部Sに対して回転方向に一定の範囲で回転可能な二面幅寸法に設定されている。このアウタフランジ43と固定フランジ14は、止め輪16より軸線J回りに相対回転可能である一方、軸線J方向への位置ずれが規制されて脱落しないように組み付けられている。
このように構成した第4実施形態の固定装置40によっても、前記各実施形態と同様の作用効果を得ることができる。使用者は固定フランジ14を軽く締め込めば、固定ねじ部14aの締め込み力により回転刃具2が中間フランジ42とアウタフランジ43との間に挟み込まれる。回転刃具2に切断抵抗が付加されると、カム部41a,42aの噛み合いが浅くなって、中間フランジ42とアウタフランジ43との挟み込み力が増大するため回転刃具2が回転固定部Sに対して回転不能かつ軸方向移動不能な状態で強固に固定される。回転刃具2に切断抵抗が付加されなくなると、カム部41a,42aの噛み合いが深くなってカム噛み合い部が初期位置に復帰するため、中間フランジ42とアウタフランジ43の挟み込み力が小さくなり、これにより固定ねじ部14aの締め込み力が弱まって固定フランジ14を小さな力で緩み方向に回転操作することができる。また、アウタフランジ43側に滑りフランジ45が挟み込まれ、また当該アウタフランジ43が回転固定部Sに対して一定角度範囲で回転可能な状態で装着されているので、アウタフランジ43ひいては回転固定部Sに対する回転刃具2及び中間フランジ42の相対回転を発生しやすくなり、これによりカム部41a,42a間の噛み合いが深くなる方向に中間フランジ42を変位させて固定ねじ部14aの締め込み力をより一層確実に緩めることができるようになっている。
次に、図10には、第2実施形態と第4実施形態を組み合わせた第5実施形態の固定装置50が示されている。この第5実施形態の固定装置50は、回転刃具2に対して両側にカム噛み合い部を備えている点で前記第1〜第4実施形態とは異なっている。すなわち、第1〜第4実施形態では一組のカム噛み合い部を備えた構成であるのに対して、この第5実施形態では二組のカム噛み合い部を備えている。この第5実施形態の固定装置50が特許請求の範囲の請求項9に記載した発明の実施形態に相当する。第1〜第4実施形態と同様の部材及び構成については同位の符号を用いてその説明を省略する。
この固定装置50は、図10において左側からインナフランジ51と、インナ中間フランジ52と、アウタ中間フランジ53と、アウタフランジ54と固定フランジ14を備えており、回転刃具2に対して図示左側には、第4実施形態におけるインナフランジ41と中間フランジ42の組み合わせを用い、回転刃具2に対して図示右側には第2実施形態における中間フランジ23とアウタフランジ13との組み合わせを用いた構成となっている。但し、第5実施形態の場合、滑りフランジ22は用いられていない。
インナフランジ51のカム部51aとインナ中間フランジ52のカム部52aが相互に噛み合わされ、アウタ中間フランジ53のカム部53aとアウタフランジ54のカム部54aが相互に噛み合わされている。インナフランジ51とアウタフランジ54のそれぞれの中心には、二面幅の挿通孔51b,54bが設けられており、それぞれの内周側にスピンドル1の回転固定部Sが相対回転不能な状態で挿通されている。両中間フランジ52,53の中心にも二面幅の挿通孔52b,53bが設けられている。但し、両挿通孔52b,53bの二面幅寸法は、スピンドル1の回転固定部Sに対して回転方向に一定角度の範囲で両中間フランジ52,53の相対回転を許容する寸法に設定されている。インナ中間フランジ52の中心にはボス部52cが設けられている。このボス部52cの内周側に上記挿通孔52bが設けられている。このボス部52cが回転刃具2の取り付け孔2aに径方向にがたつきなく挿入されている。
インナフランジ51とインナ中間フランジ52は止め輪44を介して軸線J回りに相対回転可能である一方軸線J方向にがたつきなく組み合わされている。また、アウタ中間フランジ53とアウタフランジ54は止め輪15を介して、アウタフランジ54と固定フランジ14は止め輪16を介してそれぞれ軸線J回りに相対回転可能である一方、軸線J方向へはがたつきなく組み合わされている。
このように二組のカム噛み合い部を備えた第5実施形態の固定装置50によれば、回転刃具2に対する切断抵抗が付加されなくなると、インナフランジ51とインナ中間フランジ52との間、アウタ中間フランジ53とアウタフランジ54との間における相対回転力が付加されなくなり、その結果当該回転刃具2の両側におけるカム部の噛み合わせが最も深くなって固定ねじ部14aの締め込み力が瞬時に弱められ、従って固定フランジ14を小さな力で緩み方向に回転操作することができる。
特に、この第5実施形態の場合、回転刃具2の両側に二組のカム部の噛み合い部を備えていることから、回転刃具2に対して回転抵抗が付加されなくなり、その結果両中間フランジ52,53に対する回転力が付加されなくなると、それぞれカム部51a,54aに対する噛み合いが最も深くなることから当該両中間フランジ52,53の軸線J方向への変位について第2若しくは第4実施形態の場合の約2倍の変位量を得ることができ、これにより一層迅速かつ確実な固定ねじ部14aの緩みを発生させることができる。
また、二組のカム噛み合い部により発生する軸力Pにより回転刃具2が強固に固定されるため、使用者は刃具装着時において固定フランジ14を軽く締め込めば足り、この点で当該固定装置50の使い勝手を一層よくすることができることは前記各実施形態と同様である。
次に、図11及び図12には第6実施形態の固定装置60が示されている。この固定装置60は、第2実施形態の固定装置20において、中間フランジ23とアウタフランジ13との間に二つの板ばね61,62を介装した構成となっている。その他、第2実施形態と同様の部材及び構成については同位の符号を用いてその説明を省略する。
この第6実施形態の場合、中間フランジ63の中心には、スピンドル1の回転固定部Sに対して回転方向に一定の角度範囲で回転可能とする二面幅寸法で形成された二面幅の挿通孔63aが設けられている。この挿通孔63aにスピンドル1の回転固定部Sが挿通されている。図12に示すようにこの挿通孔63aの周囲2カ所には、半円形のばね収容部63b,63cが設けられている。両ばね収容部63b,63cは、当該中間フランジ63の板厚方向(軸線J方向)について固定フランジ14側の側面にわずかな深さで形成されている。この両ばね収容部63b,63c内にそれぞれ板ばね61,62が収容されている。
両板ばね61,62は、帯板形状を有する小片であり、その両端部は屈曲している。両板ばね61,62のそれぞれの屈曲端部61a,61a,62a,62aはばね収容部63b,63cの大径側の側壁に弾性的に係合されて、当該両板ばね61,62が突っ張った状態で保持されている。このため、両板ばね61,62は、軸線J回り及び放射方向に位置ずれしないように固定されている。両板ばね61,62の長手方向中央は、それぞれスピンドル1の回転固定部Sの平坦面1aに当接されている。両板ばね61,62間の間隔は、スピンドル1の二平坦面1a,1a間の面幅にほぼ一致している。この両板ばね61,62の付勢力によって中間フランジ63は、スピンドル1の軸線J回りの位置(回転方向)について一定位置(両板ばね61,62がスピンドル1の回転固定部Sの平坦面1aに当接される位置であって図12に示す位置、以下初期位置という)に戻されるように付勢されている。
しかも、中間フランジ63が両板ばね61,62の付勢力によって初期位置に戻された状態では、当該中間フランジ63のカム部63d〜63dとアウタフランジ64のカム部64a〜64aとの噛み合いが最も深くなるように当該両板ばね61,62と回転固定部Sの平坦面1aとの位置関係が適切に設定されている。アウタフランジ64は、その中心の挿通孔64bが二面幅孔に形成されているため、回転固定部Sに回転について固定された状態で装着されている。
このように構成した第6実施形態の固定装置60によれば、中間フランジ63が板ばね61,62によってカム部63d,64a間の噛み合いが最も深くなる初期位置に付勢されている。このため、回転刃具2及び中間フランジ63に回転抵抗が付加されなくなると、両板ばね61,62の付勢力によって中間フランジ63が確実かつ瞬時に初期位置に戻されることにより、中間フランジ63のカム部63dとアウタフランジ64のカム部64aの噛み合いが最も深くなって、回転刃具2に対するインナフランジ21と中間フランジ63の挟み込み力が瞬時に解放され、これにより固定ねじ部14aのねじ孔1bに対する締め込み力が弱められて、回転刃具2を交換等する場合には固定フランジ14を小さな力で楽に緩み方向に回転させることができる。
再度、スピンドル1を回転させて切断加工を行えば、回転刃具2に回転抵抗が付加されることによって中間フランジ63が両板ばね61,62の付勢力に抗して初期位置から変位して、そのカム部63dとアウタフランジ64のカム部64aが相対変位し、これにより当該中間フランジ63とインナフランジ21との挟み込み力が瞬時に増大されて回転刃具2がスピンドル1に対して回転方向及び軸線J方向に強固に固定された状態となる。
また、第2実施形態と同様、インナフランジ21と回転刃具2との間に滑りフランジ22が挟み込まれ、かつ当該インナフランジ21がスピンドル1の回転固定部Sに対して回転方向に適度な遊びを有する状態で装着されていることから、切断加工終了後に回転抵抗が付加されなくなると、インナフランジ21に対する回転刃具2及び中間フランジ63の相対回転を発生しやすく、この点でも固定フランジ14の緩み方向への回転操作をより楽に行うことができるようになる。
以上説明した各実施形態にはさらに様々な変更を加えることができる。例えば、第1実施形態において、中間フランジ12の当接面12bにいわゆるローレット目加工を施すことにより、当該中間フランジ12の当接面12bの回転刃具2に対する摩擦抵抗を、カム部12c〜12、13d〜13d間の摺接抵抗よりも大きくする構成を例示したが、当接若しくは摺接する相互の材質を適切に設定することによりカム部12c〜12cとカム部13d〜13d間の摺接抵抗よりも中間フランジ12の回転刃具2に対する摩擦抵抗を大きく設定する構成としてもよい。
また、例示した各実施形態において、カム部12c〜12及びカム部13d〜13dに摺動性の高いライナーを貼り付け、あるいは滑材を塗布する等してその摺動抵抗を低下させる一方、中間フランジ12の当接面12bに滑り止め材を貼り付けてカム部12c,13d間の摺接抵抗と中間フランジ12の回転刃具2に対する摩擦抵抗に適切な差を設定する構成としてもよい。
また、中間フランジ12の当接面12aの回転刃具2に対する接触面積を大きくすることによりその摩擦抵抗を、カム部12c,13d間の摺接抵抗よりも大きくすることができ、これにより前記と同様の作用効果を得ることができる。
さらに、中間フランジ12の回転刃具2に対する当接面12bが、カム部12c,13d間の摺接部位よりも外周側にあることにより、前者に対して大きな摩擦抵抗を容易に設定することができる。
また、各実施形態において、スピンドル1の先端にねじ孔1bを設け、固定フランジ14に固定ねじ部14aを設けた構成を例示したが、逆にスピンドル1側にねじ軸部を設け、固定フランジ14側に雌ねじ部(ナット部)を設けて相互にねじ結合する構成としてもよい。
さらに、第2,3,6実施形態において、回転刃具2に対するインナフランジ21の回転方向の摩擦抵抗を、回転刃具2に対する中間フランジ23,31,63の回転方向の摩擦抵抗よりも小さくするするための摩擦低減手段として滑りフランジ22を用いる構成を例示したが、当該摩擦低減手段として、滑りフランジ22の片面若しくは両面にさらにモリブデングリス等の潤滑剤を塗布し、あるいはインナフランジ21若しくは回転刃具2若しくは双方についてメッキ等により摺動性の高い表層をコーティングして、回転刃具2に対するインナフランジ21の回転方向の摩擦抵抗を小さくする構成としてもよい。
また、摩擦低減手段として滑りフランジ22に代えてスラストベアリングを介在させることにより、インナフランジの回転刃具に対する回転方向の摩擦を低減する構成としてもよい。さらに、摩擦低減手段としての滑りフランジ22に代えて、中間フランジと対をなしてカム噛み合い部を形成しない側のフランジ(第2,3実施形態のインナフランジ21、第4実施形態のアウタフランジ43、第6実施形態のインナフランジ21)を回転固定部Sに対して少なくとも一定角度の範囲で相対回転可能に構成することにより、カム噛み合い部の相対変位を促すことができる。上記の一定角度範囲の回転は、回転固定部Sが挿通される挿通孔を円形孔とする構成の他、二面幅の挿通孔であっても回転方向の規制を緩くする(二面幅の間隔を大きくする)ことによっても得られる。
さらに、例示した各実施形態に共通する構成として、以下の基本的構成を導くことができる。第1に、中間フランジは、回転について回転固定部Sに固定されない。第2に、中間フランジと対をなしてカム噛み合わせ部を構成するフランジは、回転について回転固定部Sに固定される。第3に、中間フランジと対をなしてカム噛み合わせ部を構成しないフランジは、回転について回転固定部Sに固定されない。第4に、同じく中間フランジと対をなしてカム噛み合わせ部を構成しないフランジについては、回転について回転固定部Sに固定される場合であっても回転刃具との間に摩擦低減手段を介在させることによって両者間の相対回転により回転刃具の回転固定部Sに対する相対回転を促すことができることから、結果として第3の構成と同様の機能を得ることができる。
第3の構成において、回転固定部Sに回転について固定されないことには、挿通孔が円形孔である結果回転方向に何ら規制を受けない構成、挿通孔が二面幅孔であるが、回転固定部Sの二面幅寸法よりも十分に緩い二面幅である結果回転方向に一定の範囲で遊びがある構成を採用することができる。第3若しくは第4のいずれの構成であっても、カム噛み合わせ部において相互に噛み合うカム部の一定角度の相対回転により回転刃具を強固に挟み込むに足る軸力Pを発生させ、逆にこの軸力Pを解除することができる。
また、回転固定部として二面幅部Sを例示したが、これに代えて断面矩形、断面六角形の軸部を回転固定部としてもよい。
さらに、図示は省略したが、第4、第5実施形態において、第3及び第6実施形態で例示したような初期位置付勢手段を用いることにより、各カム噛み合い部の噛み合いを最も深くなる方向に付勢する構成としてもよい。
また、第6実施形態において、中間フランジ63の回転固定部Sに対する回転方向の位置について、中間フランジ63のカム部63d〜63dとアウタフランジ64のカム部64a〜64aが最も深く噛み合うこととなる初期位置に付勢するための初期位置付勢手段として、二つの板ばね61,62を用いる構成を例示したが、これに代えて圧縮、引っ張り、ねじり等のコイルばねあるいはその他の付勢手段を用いる構成としてもよい。
さらに、携帯丸鋸のスピンドル1に回転刃具2を固定する場合を例示したが、本願発明に係る固定装置は、卓上型若しくは据え付け型の丸鋸盤、グラインダ、ポリッシャー等のその他の回転工具のスピンドルに回転刃具を取り付ける場合についても同様に適用することができる。

Claims (12)

  1. 回転するスピンドルの回転固定部に回転刃具を固定するための装置であって、前記回転刃具を両側から挟み込んで該回転刃具を回転について前記回転固定部に固定するインナフランジとアウタフランジと、前記回転固定部の端面に固定ねじ部を締め込んで前記インナフランジと前記アウタフランジに対して前記回転刃具に対するスピンドル軸線方向の挟み込み力を発生させる固定フランジを備え、
    前記回転刃具と前記インナフランジとの間及び/又は前記回転刃具と前記アウタフランジとの間に中間フランジを介装し、
    該中間フランジに設けられた山形のカム部と前記インナフランジに設けられた山形のカム部、及び/又は、前記中間フランジに設けられた山形のカム部と前記アウタフランジに設けられた山形のカム部、の噛み合いにより形成されるカム噛み合い部を設け、
    前記中間フランジと対をなして前記カム噛み合い部を形成する前記インナフランジ、及び/又は、前記アウタフランジを、前記回転固定部に回転について固定して、
    前記回転刃具に付加される回転抵抗により前記中間フランジを、該中間フランジと対をなして前記カム噛み合い部を形成する前記インナフランジ、及び/又は、前記アウタフランジに対して相対回転させて前記カム噛み合い部に前記スピンドル軸線方向の軸力を発生させる構成とした固定装置。
  2. 請求項1記載の固定装置であって、
    前記回転固定部に回転について固定され、かつ該回転固定部の端部に当接されてスピンドル軸線方向の変位を規制されたインナフランジと、該インナフランジとの間に前記回転刃具を挟み込み、かつ前記回転固定部に対して相対回転可能な中間フランジと、該中間フランジを前記回転刃具との間に挟み込み、かつ前記回転固定部に回転について固定されたアウタフランジと、該アウタフランジを前記中間フランジとの間に挟み込み、かつ前記回転固定部の端面に固定ねじ部を締め込んでスピンドル軸線方向に移動不能にねじ結合される固定フランジを備え、
    前記中間フランジに設けられた山形のカム部と前記アウタフランジに設けられた山形のカム部との噛み合いにより前記カム噛み合い部を設けて、
    前記回転刃具を経て前記中間フランジに付加される前記アウタフランジに対する相対回転力を前記カム噛み合い部を経て前記中間フランジの前記回転刃具に対する前記スピンドル軸線方向の押圧力に変換する構成とした固定装置。
  3. 請求項2記載の固定装置であって、前記中間フランジの前記回転刃具に対する回転方向の摩擦抵抗を、前記カム部の摺接抵抗よりも大きく設定した固定装置。
  4. 請求項2または3記載の固定装置であって、前記回転刃具と前記インナフランジとの間に、該回転刃具に対する前記インナフランジの回転方向の摩擦抵抗を、前記回転刃具に対する前記中間フランジの回転方向の摩擦抵抗よりも小さくするための摩擦低減手段を介在させた固定装置。
  5. 請求項2〜4のいずれか1項に記載した固定装置であって、前記インナフランジが、前記スピンドルの回転固定部に回転不能に取り付けられた固定装置。
  6. 請求項2〜5のいずれか1項に記載した固定装置であって、前記中間フランジと前記アウタフランジとの間に、これらの周囲を覆うカバーを取り付け、該カバーに回転方向の弾性力を持たせるとともに、前記中間フランジと前記アウタフランジに対してそれぞれ回転方向に係合させて、前記中間フランジの前記アウタフランジに対する回転方向の位置について、前記中間フランジのカム部と前記アウタフランジのカム部が最も深く噛み合うこととなる初期位置に付勢した固定装置。
  7. 請求項2〜6のいずれか1項に記載した固定装置であって、前記中間フランジと前記スピンドルの回転固定部との間に、該中間フランジの前記スピンドルに対する回転方向の位置について、前記中間フランジのカム部と前記アウタフランジのカム部が最も深く噛み合うこととなる初期位置に付勢するための初期位置付勢手段を介装した固定装置。
  8. 請求項1記載の固定装置であって、
    前記回転固定部に回転について固定され、かつ該回転固定部の端部に当接されてスピンドル軸線方向の変位を規制されたインナフランジと、該インナフランジと前記回転刃具との間に挟み込まれ、前記回転固定部に回転について許容された中間フランジと、該中間フランジとの間に前記回転刃具を挟み込むアウタフランジと、該アウタフランジを前記回転刃具との間に挟み込み、かつ前記回転固定部の端面に固定ねじ部を締め込んでスピンドル軸線方向に移動不能にねじ結合される固定フランジを備え、
    前記インナフランジと前記中間フランジとの間にカム噛み合い部を設けて、
    前記回転刃具を経て前記中間フランジに付加される前記インナフランジに対する相対回転力を前記カム噛み合い部を経て前記中間フランジの前記回転刃具に対する前記スピンドル軸線方向の押圧力に変換する構成とした固定装置。
  9. 請求項1記載の固定装置であって、
    前記回転固定部に回転について固定され、かつ該回転固定部の端部に当接されてスピンドル軸線方向の変位を規制されたインナフランジと、該インナフランジと前記回転刃具との間に挟み込まれ、かつ前記回転固定部に回転について許容されたインナ中間フランジと、該インナ中間フランジとの間に前記回転刃具を挟み込み、かつ前記回転固定部に回転について許容されたアウタ中間フランジと、該アウタ中間フランジを前記回転刃具との間に挟み込み、かつ前記回転固定部に回転について固定されたアウタフランジと、該アウタフランジを前記アウタ中間フランジとの間に挟み込み、かつ前記回転固定部の端面に固定ねじ部を締め込んでスピンドル軸線方向に移動不能にねじ結合される固定フランジを備え、
    前記インナフランジに設けられた山形のカム部と前記インナ中間フランジに設けられた山形のカム部、及び前記アウタフランジに設けられた山形のカム部と前記アウタ中間フランジに設けられた山形のカム部が相互に噛み合うカム噛み合い部をそれぞれ設けて、
    前記回転刃具を経て前記インナ中間フランジと前記アウタ中間フランジに付加される、前記インナフランジと前記アウタフランジに対する相対回転力を、前記二組のカム噛み合い部を経て前記インナ中間フランジと前記アウタ中間フランジの前記回転刃具に対する前記スピンドル軸線方向の押圧力に変換する構成とした固定装置。
  10. 回転するスピンドルの回転固定部に回転刃具を固定するための装置であって、前記回転刃具を両側から挟み込んで該回転刃具を回転について前記回転固定部に固定するインナフランジとアウタフランジと、前記回転固定部の端面に固定ねじ部を締め込んで前記インナフランジと前記アウタフランジに対して前記回転刃具に対するスピンドル軸線方向の挟み込み力を発生させる固定フランジを備え、
    前記回転刃具と前記インナフランジとの間及び/又は前記回転刃具と前記アウタフランジとの間に中間フランジを介装し、
    該中間フランジに設けられた第1の傾斜部と前記インナフランジ、及び/又は、前記アウタフランジに設けられた第2の傾斜部、の噛み合いによりスピンドル軸線方向に高さが変化するように形成されるカム噛み合い部を設け、
    前記中間フランジと対をなして前記カム噛み合い部を形成する前記インナフランジ、及び/又は、前記アウタフランジを、前記回転固定部に回転について固定して、
    前記回転刃具に付加される回転抵抗により前記中間フランジを、該中間フランジと対をなして前記カム噛み合い部を形成する前記インナフランジ、及び/又は、前記アウタフランジに対して相対回転させて前記カム噛み合い部に前記スピンドル軸線方向の軸力を発生させる構成とした固定装置。
  11. 回転するスピンドルの回転固定部に回転刃具を固定するための装置であって、前記回転刃具を両側から挟み込んで該回転刃具を回転について前記回転固定部に固定するインナフランジとアウタフランジと、前記回転固定部の端面に固定ねじ部を締め込んで前記インナフランジと前記アウタフランジに対して前記回転刃具に対するスピンドル軸線方向の挟み込み力を発生させる固定フランジを備え、
    前記回転刃具と前記インナフランジとの間及び/又は前記回転刃具と前記アウタフランジとの間に中間フランジを介装し、該中間フランジと対をなす前記インナフランジとの間及び/又は前記中間フランジと対をなす前記アウタフランジとの間に、前記スピンドル軸線方向に高さが変化するカム部の噛み合いによるカム噛み合い部を設け、
    前記中間フランジと対をなして前記カム噛み合い部を形成する前記インナフランジ、及び/又は、前記アウタフランジを、前記回転固定部に回転について固定して、
    前記回転刃具に付加される回転抵抗により前記中間フランジを、前記中間フランジと対をなして前記カム噛み合い部を形成する前記インナフランジ、及び/又は、前記アウタフランジに対して相対回転させて、中間フランジと、該中間フランジと対をなす前記インナフランジ及び/又は前記アウタフランジと、が互いに離間する方向に移動することにより、前記カム噛み合い部に前記スピンドル軸線方向の軸力を発生させる構成とした固定装置。
  12. 請求項1乃至11の何れか1項に記載の固定装置を有する回転工具。
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