JP5272427B2 - 液滴吐出方法 - Google Patents

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Description

本発明は、液滴吐出方法に関する。
液晶表示装置の製造工程におけるマザーガラスの大型化に伴い、機能液を使って基板上に所望のパターンを形成する装置として、機能液を液滴にして吐出するインクジェット装置、すなわち液滴吐出装置が用いられるようになった。液滴吐出装置は、ステージに載置される基板と機能液を液滴にして吐出する液滴吐出ヘッドとを2次元的に相対移動させながら、液滴吐出ヘッドから吐出される機能液の液滴を基板上の任意の箇所に配置することによりパターンを形成するため、材料使用量を最小限にできる上、エネルギー効率が良いため環境に優しい生産技術であると言われている。
近年では、複数の液滴吐出ヘッドを1つのキャリッジに搭載し、さらに、このキャリッジを複数搭載した多キャリッジタイプの産業用インクジェット装置が知られている。産業用インクジェット装置は、大画面カラーフィルタの製造などに用いられ、複数のキャリッジから同時に液滴を吐出することで、そのカラーフィルタの生産性を向上させている。
ところで、液滴吐出ヘッドは、別設のタンクなどから機能液が供給されるとともに、供給された機能液をその内部に設けたインク室(キャビティ)に一時的に貯留する。そして、ステージと相対向するように設けたノズルプレートに多数形成されたノズルからインク室に貯留した機能液を液滴にして吐出する。
詳述すると、液滴吐出ヘッドには、各ノズル毎に駆動素子(ピエゾ素子)及び同駆動素子を駆動させる駆動回路が設けられている。駆動素子は、駆動回路から駆動電圧が供給されると収縮及び伸張して、連結した振動板を振動させる。この振動板の振動がキャビティの容積を拡大及び縮小することによって、機能液をノズルから液滴にして吐出している。
ところで、例えば、カラーフィルタを製造する際に、カラーフィルタの基板に吐出される機能液の吐出重量にばらつきがあると、そのばらつきがカラーフィルタの膜厚ムラの原因となることが知られている。従って、基板に吐出される機能液の吐出重量は、均一であることが望まれる。そして、機能液の吐出重量を均一にするために、特許文献1の方法では、重量測定部を設けて、該重量測定部に多数の液滴を吐出させて重量測定を行い、その重量測定の結果に基づいて、液滴吐出ヘッドの吐出重量を調整するようにしている。
特開2004−209429号公報
しかしながら、特許文献1の方法では、重量測定時と実際の描画時とでは、液滴吐出ヘッドからの液滴の吐出重量が異なっている虞があった。詳述すると、液滴吐出装置は、停止状態から再び描画するときなどに重量測定を行っている。また、基板に描画しているとき、液滴吐出ヘッドの駆動素子などが発熱し、その熱影響を受けてキャビティ内の機能液の温度が徐々に高くなっていく。すなわち、描画中の機能液の温度と異なった温度状態で吐出重量測定を行っている。この機能液の温度の違いが、重量測定時と描画時とにおける液滴の吐出重量の違いを生じさせていた。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、実描画時の吐出重量を高精度に調整することによって、高精細な描画を可能にする液滴吐出方法を提供す
ることにある。
本発明の液滴吐出方法は、吐出ヘッドに設けられた圧力発生素子に駆動波形を供給して前記吐出ヘッド内の機能液を液滴にして吐出し、前記液滴の吐出重量を測定する重量測定工程と、前記吐出重量の測定結果に基づいて、液滴の吐出重量が目標重量になるように、前記駆動波形を調整する駆動波形調整工程と、前記圧力発生素子に前記調整した駆動波形を供給して対象物へ液滴を吐出する吐出工程とを備えた液滴吐出方法であって、前記重量測定工程の前に、前記圧力発生素子に前記駆動波形を前記吐出工程における描画データに基づいて供給して、前記吐出ヘッドの飽和温度を求める飽和温度測定工程を備え、前記重量測定工程は、前記圧力発生素子に微振動波形を供給して、前記吐出ヘッドを前記飽和温度測定工程で求めた前記飽和温度まで昇温させた後に液滴の吐出重量を計測する。
本発明の液滴吐出方法によれば、圧力発生素子に駆動波形を供給して吐出ヘッドの飽和温度を求めるとともに、その求めた飽和温度の状態で液滴の吐出重量測定を行うことができる。従って、例えば、対象物に液滴を吐出するための描画データに基づいて吐出ヘッドの飽和温度を求めることで、吐出工程時の吐出ヘッドと同じ温度状態で吐出重量測定を行うことができる。その結果、液滴の吐出重量を高精度に調整することができる。しかも、液滴吐出ヘッドの圧力発生素子に微振動波形を供給して、該液滴吐出ヘッドを飽和温度まで昇温させることから、機能液の消費を抑制することができる。また、吐出工程時の吐出ヘッドの飽和温度を求めることができる。従って、吐出工程時の吐出ヘッドと同じ温度状態で吐出重量測定を行うことができる。
の液滴吐出方法は、前記吐出工程は、前記圧力発生素子に前記微振動波形を供給して前記吐出ヘッドを前記飽和温度まで昇温させた後に前記対象物に液滴を吐出することが好ましい。
この液滴吐出方法によれば、吐出ヘッドを吐出工程時における飽和温度にした状態から対象物に液滴を吐出することができる。すなわち、吐出工程時の液滴吐出ヘッドの温度を、終始、飽和温度とすることができる。その結果、対象物に対して吐出重量の均一な液滴が吐出されることで高精細な描画を行うことができる。
この液滴吐出方法は、前記吐出ヘッドのヘッド本体側面には、該ヘッド本体からの放熱を抑制する断熱部材が設けられていることが好ましい。
この液滴吐出方法によれば、吐出ヘッドの周辺温度による該吐出ヘッドの温度変化を抑制することができる。従って、例えば吐出ヘッドの周辺温度が異なる場合であっても、その影響を受けることなく吐出ヘッドの飽和温度を測定することができる。
しかも、液滴吐出ヘッドの温度低下を抑制することで、該液滴吐出ヘッドを飽和温度まで昇温させるための微振動波形を与える回数を少なくすることができる。すなわち、液滴吐出ヘッドを飽和温度まで昇温させる際の消費電力を抑制することができる。
この液滴吐出方法は、前記吐出ヘッドが搭載されるキャリッジには、該キャリッジからの放熱を抑制する断熱部材が設けられていることが好ましい。
この液滴吐出方法によれば、例えば、キャリッジの内側の温度変化を抑制することができる。従って、吐出ヘッドに供給される機能液の温度変化を抑制することができる。
以下、本発明を実施した液滴吐出方法の実施形態を図面に従って説明する。
図1は、ブラックマトリクスが形成されたガラス基板に赤、緑、青のカラーフィルタを形成するための液滴吐出装置1の概略構成を示している。液滴吐出装置1は、図1に示すように、床面に主走査方向(X軸方向)に延在した基台2が設置され、その上面に2aに一対のX軸ガイドレール11が主走査方向(X軸方向)に敷設され、その一対のX軸ガイドレール11にはX軸移動プレート12が載置されている。X軸移動プレート12は、X軸ガイドレール11に沿って主走査方向に移動可能に搭載されている。一対のX軸ガイドレール11には、X軸リニアモータM1が備えられ、X軸リニアモータM1は、一対のX軸ガイドレール11に載置されたX軸移動プレート12を、エアスライダ(図示省略)を介してX軸方向に往復移動させる。
尚、図1において、主走査方向をX軸方向、主走査方向(X軸方向)に直交する副走査方向をY軸方向、X軸方向及びY軸方向に直交する方向(上下方向)をZ軸方向、Z軸方向回りの回動方向をθ方向と表記する。
X軸移動プレート12の上面には、搬送テーブルとしての基板ステージ14が設けられている。基板ステージ14は、真空吸着テーブルであって、その上面にガラス基板よりなるカラーフィルタ基板(CF基板という)Wを吸着固定し、同CF基板Wを搬送する。基板ステージ14は、X軸移動プレート12と基板ステージ14との間に設けた破線で示すステージ回動機構16によって、X軸移動プレート12に対してθ方向に回動可能に支持固定されている。
従って、基板ステージ14(CF基板W)は、X軸移動プレート12とともにX軸方向(主走査方向)に移動する。また、基板ステージ14(CF基板W)は、X軸移動プレート12の平面(XY平面(水平面))に対して平行にθ方向に回動する。
前記X軸ガイドレール11の上方向をY軸方向に跨ぐように、一対のY軸ガイドレール18が配設されている。一対のY軸ガイドレール18の一端の支柱19aは、基台2の上面2a一側に立設され、他端の支柱19bは基台2から離間した床に立設されている。一対のY軸ガイドレール18は、X軸方向に予め定めた間隔をおいて平行に配設されている。尚、本実施形態では、Y軸方向に平行に延びた一対のY軸ガイドレール18において、基台2の上方位置を作業領域、基台2から離間した位置を待機領域としている。
一対のY軸ガイドレール18の間に、複数(本実施形態では、6個)のキャリッジプレート21が差し渡されるように配置されている。そして、各キャリッジプレート21は、Y軸ガイドレール18に沿って副走査方向(Y軸方向)に移動可能に載置されている。一対のY軸ガイドレール18には、Y軸リニアモータM2を備え、Y軸リニアモータM2は、一対のY軸ガイドレール18に載置された各キャリッジプレート21を、それぞれエアスライダ(図示省略)を介してY軸方向に往復移動させる。つまり、各キャリッジプレート21は、Y軸ガイドレール18上の作業領域、待機領域を往復移動するようになっている。
各キャリッジプレート21の上面には、機能液供給ユニット22とヘッド用電装ユニット23とが載置されている。機能液供給ユニット22は、所定温度の機能液F(図5参照)を所定量貯蔵して、各液滴吐出ヘッド40(図4及び図5参照)に機能液Fを供給するための供給回路装置である。ヘッド用電装ユニット23は、各液滴吐出ヘッド40を駆動するための電気信号を供給するための電気回路装置である。
また、ここでいう機能液Fとは、CF基板Wに形成されたブラックマトリクスの枠内に配置される赤、緑、青のフィルタ用インクである。機能液Fは、CF基板Wに形成されたブラックマトリクスの枠内に配置された後に乾燥されると、赤、緑、青のフィルタとなる。
図2に示すように、各キャリッジプレート21の下面の中央位置には、吊下機構25が設けられ、その吊下機構25の下端部にキャリッジ30が取着されている。
吊下機構25は、吊下基板26と、吊下回動枠27と、吊下支持枠28とを有している。吊下基板26は、キャリッジプレート21の下面中央位置に連結固定され、その下端部に吊下回動枠27を連結している。吊下回動枠27は、その下端部に吊下支持枠28をθ方向に回動可能に連結支持している。吊下回動枠27には、θ軸回動モータ(図示省略)を有し、θ軸回動モータは吊下支持枠28を吊下基板26(キャリッジプレート21)に対してθ方向に回動させるようになっている。吊下支持枠28には、キャリッジ30が支持固定され、吊下機構25に垂設されたキャリッジ30をθ方向に回動させる。
図2に示すように、キャリッジ30は、略直方体形状のキャリッジ枠31を有している。キャリッジ枠31の下端部には、ユニットプレート34がネジ等(図示せず)により固設されている。また、キャリッジ枠31には、該キャリッジ枠31の側面と上部を覆うように、キャリッジ30からの放熱を抑制する断熱部材32が設けられている。ユニットプレート34には、図3に示すように、該ユニットプレート34に接着剤などを用いて固定されるヘッド保持部材38を介して、液滴吐出ヘッド40が着脱可能に、かつ、精度よく位置決め固定されて取り付けられている。本実施形態では、X軸方向に沿って並設された3個の液滴吐出ヘッド40が、Y軸方向と平行に2列、すなわち合計6個の液滴吐出ヘッド40が取り付けられている。尚、図2において、キャリッジ枠31の内側には各液滴吐出ヘッド40に接続される配管や配線などが配設されているが、表示すると煩雑になるため図示を省略している。
(液滴吐出ヘッド40)
次に、ヘッド保持部材38を介してユニットプレート34に取着した液滴吐出ヘッド40について図4及び図5を参照して説明する。図4は、液滴吐出ヘッド40を基板ステージ14側から見た外観斜視図である。この液滴吐出ヘッド40は、2つの接続針42を有する液体導入部41と、液体導入部41の側方に連なるヘッド基板43と、液体導入部41に連なるポンプ部44と、ポンプ部44に連なるノズルプレート45とを備えている。
液体導入部41の接続針42には、機能液供給ユニット22に接続した図示しない配管接続部材が接続されている。ヘッド基板43には、一対のヘッドコネクタ43Aが実装されており、当該ヘッドコネクタ43Aを介して、ヘッド用電装ユニット23に接続された図示しないフレキシブルフラットケーブルが接続される。
一方、ポンプ部44とノズルプレート45とにより、方形のヘッド本体40Aが構成されている。
ノズルプレート45のノズル形成面45aには、液滴Fbを吐出する吐出ノズル46からなる2本のノズル列47が形成されている。2本のノズル列47は相互に平行に列設されており、各ノズル列47は、等ピッチで並設された180個(図示では模式的に表している)の吐出ノズル46で構成されている。すなわち、ヘッド本体40Aのノズル形成面45aには、その中心線を挟んで2本のノズル列47が対称に配設されている。
図5は、ユニットプレート34にヘッド保持部材38を介して固定された液滴吐出ヘッド40の要部断面を示している。液滴吐出ヘッド40のポンプ部44は、各吐出ノズル46の上側にそれぞれキャビティ52、振動板53及び圧力発生素子としての圧電素子PZを有している。各キャビティ52は、それぞれ図示しない配管接続部材を介して機能液供
給ユニット22に接続され、同機能液供給ユニット22からの機能液F(フィルタ用インク)を収容し、そのフィルタ用インクを吐出ノズル46に供給する。振動板53は、各キャビティ52に対向する領域をZ方向に振動することによって、該キャビティ52の容積を拡大及び縮小させて、これに伴って吐出ノズル46のメニスカスを振動させる。各圧電素子PZは、それぞれ駆動波形を受けるとき、Z方向に収縮して伸張することによって、振動板53の各領域をZ方向に振動させる。各圧電素子PZは、それぞれ振動板53をZ方向に振動させることで、該圧電素子PZが受けた所定の駆動波形に応じて、キャビティ52内の機能液F(フィルタ用インク)の一部を所定重量の液滴Fbにして吐出ノズル46から吐出させる(吐出動作)。また、各圧電素子PZは、液滴を吐出させない程度の駆動波形(以下、微振動波形という)を受けたとき、吐出ノズル46に形成されたメニスカスを振動させる(微振動動作)。そして、キャビティ52内の機能液Fは、吐出動作および微振動動作によって発熱した圧電素子PZによって加熱されるようになっている。
ポンプ部44のX方向の両側面には、ステンレスなどの金属で形成された補強板44Cがそれぞれ設けられている。補強板44Cは、ポンプ部44の強度を増大させ、圧電素子PZの振動などによるポンプ部44への影響を低減する。また、補強板44Cには温度センサSEが取着され、キャビティ52内の機能液Fの温度を検出するようになっている。
ポンプ部44の基部側、すなわちヘッド本体40Aの基部側は、液体導入部41を受けるべく方形フランジ状にフランジ部48が形成されている。このフランジ部48は、抜け止めの役目を果たすとともに、ヘッド止めネジ(図示せず)などを用いて、ヘッド保持部材38と連結固定される連結部の役目を果たす。フランジ部48には、液滴吐出ヘッド40をヘッド保持部材38に固定する小ネジ用のネジ孔(雌ネジ)49が一対形成されている。そして、液滴吐出ヘッド40は、ユニットプレート34の所定位置に形成された貫通部とヘッド保持部材38の貫通部とにヘッド本体40Aを貫挿させて、ヘッド保持部材38を貫通してネジ孔49と螺合するヘッド止めネジ(図示せず)によってヘッド保持部材38に固定される。
ヘッド保持部材38には、フランジ部48の各隅部において該フランジ部48と当接する位置規制ピン39がそれぞれ設けられている。位置規制ピン39は、液滴吐出ヘッド40のフランジ部48と当接することで、液滴吐出ヘッド40のヘッド保持部材38からの突出寸法を規制している。
また、図5に示すように、ポンプ部44の側面であってヘッド保持部材38から突出した部分には、シリコン樹脂などの断熱部材61が接着固定されている。さらに、液滴吐出ヘッド40とヘッド保持部材38との隙間には、シリコン樹脂などを充填して形成された断熱部材62が設けられている。断熱部材61及び断熱部材62は、液滴吐出ヘッド40のヘッド本体40Aからの放熱を抑制する。すなわち、液滴吐出ヘッド40の周辺温度によって該液滴吐出ヘッド40の温度が変化することを抑制する。
尚、図2、図3、図4、及び図5に示したX軸、Y軸、Z軸は、図1に示したX軸、Y軸、Z軸と同一である。すなわち、ユニットプレート34が液滴吐出装置1に取り付けられた状態では、液滴吐出ヘッド40に形成されたノズル列47(図4参照)は、Y軸方向に延在する構成になっている。
ここで、液滴吐出ヘッド40の各吐出ノズル46から連続して液滴Fbを吐出しているとき、各吐出ノズル46に対応するキャビティ52内の機能液Fが圧電素子PZによって加熱される。一方、各吐出ノズル46から液滴Fbを吐出すると、対応する吐出ノズル46のキャビティ52には機能液供給ユニット22からキャビティ52内の機能液Fの温度よりも低い温度の機能液Fが供給される。CF基板Wにパターンを形成するために液滴吐
出ヘッド40から連続して液滴Fbを吐出すると、図6に示すように、キャビティ52内の機能液Fの温度が飽和する。そして、本実施形態では、この飽和した時の温度を飽和温度という。
尚、本実施形態では、各液滴吐出ヘッド40は、それぞれの圧電素子PZが同じ駆動波形を受けると同じ吐出重量の液滴Fbが吐出されるとともに、それぞれの飽和温度が等しくなるようになっている。
(検査ユニット70)
次に、液滴吐出ヘッド40から吐出される液滴Fbを事前に検査する検査ユニット70について説明する。
図1に示すように、前記基台2に敷設された一対のX軸ガイドレール11には、検査ユニット70がX軸ガイドレール11に沿って主走査方向に移動可能に配置されている。
詳述すると、検査ユニット70は、移動ブロック71を有し、移動ブロック71は、X軸ガイドレール11に沿って主走査方向に移動可能に搭載されている。そして、移動ブロック71は、一対のX軸ガイドレール11に備えられたX軸リニアモータM1にてエアスライダ(図示省略)を介してX軸方向に往復移動する。
移動ブロック71の上面の基板ステージ14側には、検査台72が設置固定されている。検査台72は、Y軸方向に沿って長く延び、その上面には、表面にフィルムコーティングが施された被検出紙Pが配置されている。検査台72に配置した被検出紙Pは、検査台72が液滴吐出ヘッド40の直下に案内された時に、各キャリッジ30の液滴吐出ヘッド40の各吐出ノズル46から吐出された液滴Fbが着弾されるようになっている。
移動ブロック71の上面であって検査台72に隣接した位置には、液滴回収台73が前記キャリッジ30の数(6個)だけ設けられ、その各液滴回収台73がY軸方向に沿って並設されている。
各液滴回収台73の受け口73aは、各液滴回収台73が対応するキャリッジ30の直下に案内された時に、各キャリッジ30の各液滴吐出ヘッド40の各吐出ノズル46から液滴が吐出され、その液滴Fbを受け止めて収容するようになっている。つまり、例えば、液滴吐出ヘッド40の飽和温度を測定するために吐出された液滴Fbを液滴回収台73で回収するようになっている。
移動ブロック71の上面であって並設された液滴回収台73に隣接した位置には、重量測定ユニット74が前記キャリッジ30の数(6個)だけ設けられ、その各重量測定ユニット74がY軸方向に沿って並設されている。
各重量測定ユニット74は、その上面の中央付近に重量測定天秤(図示せず)の受液容器78がそれぞれ設けられている。受液容器78は、各キャリッジ30(キャリッジプレート21)及び重量測定ユニット74(移動ブロック71)を適宜移動させることによって、対応するキャリッジ30の各液滴吐出ヘッド40の直下に配置される。重量測定ユニット74は、対応するキャリッジ30の直下に案内された時に、各キャリッジ30の任意の1つの液滴吐出ヘッド40の各吐出ノズル46から吐出された液滴Fbが受液容器78に着弾し、その重量を計測するようになっている。
また、重量測定ユニット74には、液滴回収エリア79が設けられている。液滴回収エリア79は、各キャリッジ30の任意の1つの液滴吐出ヘッド40が受液容器78に臨んだとき、他の全ての液滴吐出ヘッド40(本実施形態では、5個)が、液滴回収エリア79に向かって液滴Fbを吐出することができるように形成され、その吐出動作による液滴
を回収するようになっている。
次に、液滴吐出装置1の電気的構成を図7に従って説明する。図7は、液滴吐出装置1の電気的構成を示すブロック図である。
図7において、制御装置100は、CPU101、ROM102、RAM103等を有している。制御装置100は、格納された各種データ及び各種制御プログラムに従って、X軸移動プレート12の搬送処理、各キャリッジプレート21の搬送処理、及び、液滴吐出ヘッド40を駆動してCF基板Wにパターンを形成する描画処理などを実行する。
また、制御装置100は、各キャリッジ30に設けた各液滴吐出ヘッド40が吐出する液滴Fbの吐出重量を測定する重量測定処理を実行するとともに、重量測定に基づく各液滴吐出ヘッド40の液滴Fbの吐出重量調整処理などを実行する。制御装置100は、各液滴吐出ヘッド40の飽和温度を求める飽和温度測定処理、及び、各該液滴吐出ヘッド40の温度を調整する温度調整処理などを実行する。
制御装置100には、各種操作スイッチとディスプレイを有した入出力装置104が接続されている。入出力装置104は、液滴吐出装置1が実行する各種処理の処理状況を表示する。入出力装置104は、CF基板Wに液滴Fbでカラーフィルタのパターンを形成するための描画データ(ビットマップデータBD)を生成し、そのビットマップデータBDを制御装置100に入力する。また、制御装置100は、入力されたビットマップデータBDをRAM103に記憶する。
ビットマップデータBDは、各ビットの値(0あるいは1)に応じて各圧電素子PZのオンあるいはオフを規定したデータである。ビットマップデータBDは、液滴吐出ヘッド40(各吐出ノズル46)の直下をCF基板Wが通過する際、CF基板Wの予め特定された各位置に、液滴Fbを吐出するか否かを規定したデータである。
すなわち、ビットマップデータBDは、CF基板Wに液滴Fbでカラーフィルタのパターンを描画するために、液滴吐出ヘッド40(各吐出ノズル46)の直下を、何度もCF基板Wを往復動させ、その往動及び復動する毎に、カラーフィルタのパターンを描画するために用意された、配置位置に液滴Fbを吐出するか否かを規定したデータである。
詳述すると、液滴吐出ヘッド40(各吐出ノズル46)の直下を、往動及び復動する毎に用意された、対応するビットマップデータBDをつかって、液滴Fbを吐出させれば、CF基板Wにカラーフィルタのパターンが描画されることになる。
そして、本実施形態では、このCF基板Wに描画するカラーフィルタのパターンは、予め設計等で求め、その求めたパターンからビットマップデータBDが作成される。
また、ROM102には、圧電素子PZを微振動させるための微振動波形データ、実描画時において圧電素子PZを駆動させるための駆動電圧値Vhの駆動電圧値基準データ、吐出重量検査用の重量測定吐出データ、飽和温度測定用の温度測定吐出データ、が予め記憶されている。
微振動波形データは、圧電素子PZを微振動させるときに、該圧電素子PZを微振動させるための微振動波形を規定したデータである。
駆動電圧値基準データは、液滴吐出ヘッド40の基準となる液滴吐出ヘッド40が予め定めた所定温度であるときに予め定めた所定吐出重量の液滴Fbを吐出させるための基準駆動電圧値を規定したデータである。
重量測定吐出データは、前記各キャリッジ30に設けた液滴吐出ヘッド40を、前記重
量測定ユニット74の受液容器78の直上位置で駆動させて(重量測定吐出動作)、前記受液容器78に液滴吐出ヘッド40から液滴Fbを吐出させるためのデータである。温度測定吐出データは、前記各キャリッジ30に設けた液滴吐出ヘッド40を、前記液滴回収台73の直上位置で駆動させて(温度測定吐出動作)、前記液滴回収台73に液滴吐出ヘッド40から液滴Fbを吐出させるためのデータである。
測定液滴吐出データ及び温度測定吐出データは、本実施形態では、前記ビットマップデータBDとしている。また、このときに各圧電素子PZに供給される駆動波形は、実描画時に圧電素子PZを駆動させるための駆動電圧値Vhに基づいた駆動波形としている。すなわち、測定液滴吐出動作及び温度測定吐出動作は、実際にCF基板Wにパターンを形成する吐出動作と同じ吐出動作を各液滴吐出ヘッド40に行わせる。
制御装置100には、X軸リニアモータ駆動回路105が接続されている。制御装置100は、駆動制御信号をX軸リニアモータ駆動回路105に出力する。X軸リニアモータ駆動回路105は、制御装置100からの駆動制御信号に応答して、X軸移動プレート12(CF基板W)を移動させるためのX軸リニアモータM1を駆動させる。また、X軸リニアモータ駆動回路105は、制御装置100からの駆動制御信号に応答して、検査ユニット70の移動ブロック71を移動させるためのX軸リニアモータM1を駆動させる。
制御装置100には、Y軸リニアモータ駆動回路106が接続されている。制御装置100は、駆動制御信号をY軸リニアモータ駆動回路106に出力する。Y軸リニアモータ駆動回路106は、制御装置100からの駆動制御信号に応答して、キャリッジプレート21を移動させるためのY軸リニアモータM2を駆動させる。
制御装置100には、各キャリッジ30の各液滴吐出ヘッド40毎に設けられた、温度センサSEが電気的に接続されている。温度センサSEは、液滴吐出ヘッド40内の機能液Fの温度を検出し、その検出信号を制御装置100に出力する。
制御装置100は、温度センサSEの検出信号に基づいて、各液滴吐出ヘッド40の飽和温度Tを求める。詳述すると、制御装置100は、温度測定吐出動作を行った直後の液滴吐出ヘッド40の温度を飽和温度Tとして検出する。制御装置100は、その検出した飽和温度Tを該液滴吐出ヘッド40と関連付けてRAM103に記憶して飽和温度データを生成する。すなわち、飽和温度データは、各液滴吐出ヘッド40の飽和温度Tを規定したデータである。
尚、本実施形態では、各液滴吐出ヘッド40の飽和温度Tが等しくなるため、制御装置100は、1つの液滴吐出ヘッド40を選択し、その選択された液滴吐出ヘッド40の飽和温度Tを求めて、その求めた飽和温度Tを各液滴吐出ヘッド40の飽和温度に設定する。
制御装置100は、各液滴吐出ヘッド40がそれぞれの飽和温度Tとなるように各圧電素子PZを駆動させる。制御装置100は、RAM103に記憶した飽和温度データと温度センサSEの検出信号とに基づいて、液滴吐出ヘッド40の各圧電素子PZに対して、ROM102に予め記憶した微振動波形を供給し、キャビティ52内の機能液Fを加熱して、各液滴吐出ヘッド40をそれぞれの飽和温度Tまで昇温させる。
制御装置100は、重量測定ユニット74と電気的に接続されている。制御装置100は、重量測定ユニット74から、その時々で各受液容器78に測定液滴吐出動作に基づいて行われたキャリッジ30の各液滴吐出ヘッド40から吐出された液滴Fbの総吐出重量を求め、各液滴吐出ヘッド40が吐出ノズル46から吐出した液滴Fbの吐出重量(平均
吐出重量Wav)を各液滴吐出ヘッド40毎に求める。
制御装置100は、各液滴吐出ヘッド40の平均吐出重量Wavが求まると、平均吐出重量Wavと予め定めた目標重量としての基準吐出重量Wkと等しいか否かを判断する。そして、制御装置100は、その判断した結果に基づいて、平均吐出重量Wavが基準吐出重量Wkとなるように、実描画時に各圧電素子PZを駆動させるための駆動電圧値Vhを液滴吐出ヘッド40毎に調整する。
尚、制御装置100は、平均吐出重量Wavが基準吐出重量Wkと同じになるように駆動電圧値Vhを調整するとき、予めROM102に記憶した、平均吐出重量Wavと基準吐出重量Wkとを関連付けた補正データに基づいて行うようになっている。また、本実施形態では、各液滴吐出ヘッド40の駆動電圧値Vhが等しくなるため、制御装置100は、前記選択された液滴吐出ヘッド40の駆動電圧値Vhを求めて、その求めた駆動電圧値Vhを各液滴吐出ヘッド40の駆動電圧値に設定する。
制御装置100には、駆動波形生成部107が設けられている。制御装置100は、駆動波形生成部107を用いて、駆動電圧値Vhに基づき実描画時に圧電素子PZに対して供給する駆動波形COMを液滴吐出ヘッド40毎に生成する。図8は、駆動波形COMの一例を示し、駆動波形COMの第1立ち上がり勾配部66及び第2立ち上がり勾配部68では、圧電素子PZが収縮しキャビティ52の容積を拡大させて、図示しない配管接続部材を介して該キャビティ52に機能液Fを機能液供給ユニット22から導入する。一方、立ち下がり勾配部67では、圧電素子PZが伸張してキャビティ52の容積を縮小させて、吐出ノズル46からキャビティ52内の機能液Fが液滴Fbとして吐出される。制御装置100は、圧電素子PZに供給する駆動波形COMの駆動電圧値Vhを調整することにより、すなわちキャビティ52に導入される機能液Fを調整することにより、各吐出ノズル46から吐出される液滴Fbの吐出重量を調整する。制御装置100は、液滴吐出ヘッド40毎に生成した駆動波形COMと該液滴吐出ヘッド40とを関連付けてRAM103に記憶して描画駆動波形データを生成する。すなわち、描画駆動波形データは、各液滴吐出ヘッド40の駆動波形COMを規定したデータである。
制御装置100には、液滴吐出ヘッド40毎に設けられたヘッド駆動回路108が接続されている。制御装置100は、所定の吐出周波数に同期させた吐出タイミング信号LTをヘッド駆動回路108に出力する。制御装置100は、駆動波形生成部107にて生成された各液滴吐出ヘッド40の駆動波形COMを所定の吐出周波数に同期させて、それぞれ対応するヘッド駆動回路108に出力する。
詳述すると、制御装置100は、ビットマップデータBDを利用して所定の周波数に同期したパターン形成用制御信号SIを生成し、パターン形成用制御信号SIをヘッド駆動回路108にシリアル転送する。ヘッド駆動回路108は、制御装置100からのパターン形成用制御信号SIを各圧電素子PZに対応させて順次シリアル/パラレル変換する。ヘッド駆動回路108は、制御装置100からの吐出タイミング信号LTを受けるたびに、シリアル/パラレル変換したパターン形成用制御信号SIをラッチし、パターン形成用制御信号SIによって選択される圧電素子PZにそれぞれ駆動波形COMを供給する。
次に、このように構成した液滴吐出装置1の液滴吐出方法について図9を用いて説明する。
これから液滴吐出装置1は、停止状態から再び描画を行う。このとき、各キャリッジ30は、待機領域に配置されている。
制御装置100は、Y軸リニアモータ駆動回路106を介してY軸リニアモータM2を
駆動させ、待機領域に位置している各キャリッジ30を作業領域へと移動配置する。
続いて、制御装置100は、X軸リニアモータ駆動回路105を介して、検査ユニット70の移動ブロック71を移動させ、各液滴回収台73を対応するキャリッジ30の直下に配置する。
制御装置100は、ROM102に記憶した駆動電圧値基準データから基準駆動電圧値を読み出し、該基準駆動電圧値を実描画時に圧電素子PZを駆動するための駆動電圧値Vhとして設定する(ステップS11)。
制御装置100は、駆動電圧値Vhに基づいて、駆動波形生成部107にて実描画時の駆動波形である駆動波形COMを生成する(ステップS12)。
制御装置100は、1つの液滴吐出ヘッド40を選択し、選択した液滴吐出ヘッド40に対して駆動波形COMを用いて温度測定吐出動作を行い、温度センサSEの検出信号に基づいて、駆動波形COMにおける液滴吐出ヘッド40の飽和温度Tを求める(飽和温度測定工程:ステップS13)。制御装置100は、その求めた飽和温度Tを各液滴吐出ヘッド40の飽和温度としてRAM103に記憶し、飽和温度データを生成する。
制御装置100は、X軸リニアモータ駆動回路105を介して移動ブロック71を移動させて、対応する重量測定ユニット74の受液容器78を液滴吐出ヘッド40の直下に配置する。
制御装置100は、重量測定ユニット74を所定の位置に配置すると、ROM102に記憶した微振動波形データから微振動波形を読み出して、前記選択された液滴吐出ヘッド40の圧電素子PZに該微振動波形を供給する。このとき、液滴Fbは液滴吐出ヘッド40から吐出されない。制御装置100は、温度センサSEの検出信号に基づいて、該液滴吐出ヘッド40が飽和温度Tになるまで各圧電素子PZに微振動波形を供給する(ステップS14)。
制御装置100は、各液滴吐出ヘッド40を飽和温度Tまで昇温させると、圧電素子PZの微振動を停止するとともに、測定液滴吐出動作を行って該液滴吐出ヘッド40から吐出される液滴Fbの平均吐出重量Wavを算出する(重量測定工程:ステップS15)。
制御装置100は、求めた平均吐出重量Wavと基準吐出重量Wkとが等しいか否かを判断する。(ステップS16)。
制御装置100は、平均吐出重量Wavと基準吐出重量Wkとが異なるとき(ステップS16においてNO)、ROM102に予め記憶した補正データに基づいて、平均吐出重量Wavが基準吐出重量Wkになるように駆動電圧値Vhを調整する(ステップS17)。そして、制御装置100は、ステップS12に戻り、調整した駆動電圧値Vhに基づいて、再度、駆動波形COMを求める。制御装置100は、平均吐出重量Wavと基準吐出重量Wkとが等しくなるまでステップS12からステップS17を繰り返し実行する(駆動波形調整工程)。
一方、平均吐出重量Wavと基準吐出重量Wkとが等しいとき(ステップS16においてYES)、制御装置100は、ステップS12で生成した駆動波形COMを液滴吐出ヘッド40の駆動波形として設定する(ステップS18)とともに、駆動波形COMと液滴吐出ヘッド40とを関連付けてRAM103に記憶して描画駆動波形データを生成する。
制御装置100は、描画駆動波形データを生成すると、検査ユニット70を移動させる。そして、制御装置100は、各液滴吐出ヘッド40の全圧電素子PZに微振動波形を供給し、温度センサSEの検出信号とRAM103に記憶した飽和温度データとに基づいて
、各液滴吐出ヘッド40を飽和温度Tになるまで圧電素子PZを微振動させる(ステップS19)。
制御装置100は、各液滴吐出ヘッド40が飽和温度Tになると、RAM103に記憶した描画駆動波形データから各液滴吐出ヘッド40の駆動波形COMを読み出して、CF基板WにビットマップデータBDに基づいて液滴Fbを吐出して描画を行う(吐出工程:ステップS20)。
従って、重量測定時の液滴吐出ヘッド40の温度を実描画時の飽和温度Tとすることができることから、液滴Fbの吐出重量を基準吐出重量Wkに対して高精度に調整することができる。また、描画開始時の液滴吐出ヘッド40の温度を飽和温度Tとすることから、描画中の液滴吐出ヘッド40の温度を、終始、飽和温度Tとすることができる。つまり、CF基板Wに吐出重量が均一な液滴Fbを吐出することができることから、高精細なパターンを形成することができる。
上記実施形態によれば以下のような効果を得ることができる。
(1)上記実施形態によれば、液滴吐出ヘッド40に実描画時におけるビットマップデータBD及び駆動波形COMに基づいて、液滴吐出ヘッド40の飽和温度Tを求めた。そして、液滴吐出ヘッド40をその求めた飽和温度Tに昇温させた後に液滴Fbの吐出重量測定を行い、液滴Fbの吐出重量が基準吐出重量Wkになるように駆動電圧値Vhを調整した。
また、液滴吐出ヘッド40の圧電素子PZに微振動波形を供給して、該液滴吐出ヘッド40を飽和温度Tに調整した。
従って、実描画時における液滴吐出ヘッド40の飽和温度Tを求めるとともに、その求めた飽和温度Tに液滴吐出ヘッド40を昇温させた後に吐出重量測定を行うことから、実描画時と同じ温度状態で液滴Fbの吐出重量測定を行うことができる。その結果、実描画中における液滴Fbの吐出重量を基準吐出重量Wkに対して高精度に調整することができる。しかも、液滴吐出ヘッド40は、圧電素子PZに微振動波形を供給され飽和温度Tに昇温されることから、機能液Fの消費を抑制することができる。
(2)上記実施形態によれば、圧電素子PZに微振動波形を供給して液滴吐出ヘッド40の温度をそれぞれの飽和温度Tにした後にCF基板Wに描画を行った。
従って、描画開始時における液滴吐出ヘッド40の温度を飽和温度Tとすることができる。つまり、実描画中の液滴吐出ヘッド40の温度を、終始、飽和温度Tとすることができる。その結果、実描画中に吐出される液滴Fbの吐出重量が、終始、基準吐出重量Wkとなることから、CF基板Wに高精細な描画を行うことができる。
(3)上記実施形態によれば、液滴吐出ヘッド40のヘッド本体40Aの側面に断熱部材61を設けた。また、ヘッド保持部材38と液滴吐出ヘッド40との間に断熱部材62を設けた。
従って、液滴吐出ヘッド40の周辺温度による該液滴吐出ヘッド40の温度変化を抑制することができる。その結果、例えば各液滴吐出ヘッド40の周辺温度が異なる場合であっても、液滴吐出ヘッド40の飽和温度Tを正確に求めることができる。
しかも、液滴吐出ヘッド40の温度低下を抑制することで、該液滴吐出ヘッド40を飽和温度Tまで昇温させるための微振動波形を与える回数を少なくすることができる。すなわち、液滴吐出ヘッド40を飽和温度Tまで昇温させる際の消費電力を抑制することができる。
(4)上記実施形態によれば、キャリッジ枠31の側面及び上部を覆うように、キャリッジ30からの放熱を抑制する断熱部材32を取着した。
従って、キャリッジ枠31の内側の温度変化を抑制し、液滴吐出ヘッド40に供給される機能液Fの温度変化を抑制することができる。
尚、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記実施形態によれば、各液滴吐出ヘッド40の飽和温度T及び駆動電圧値Vhが等しい液滴吐出装置1に具体化した。これに限らず、各液滴吐出ヘッド40の飽和温度T及び駆動電圧値Vhが異なる液滴吐出装置1に具体化してもよい。このとき、ステップS11からステップ18までを各液滴吐出ヘッド40に対して行い、各液滴吐出ヘッド40の飽和温度T及び駆動電圧値Vhを求めるたび毎に、飽和温度データ及び描画駆動波形データを更新していくとよい。
・上記実施形態によれば、液滴Fbの吐出重量測定を液滴吐出装置1が休止状態から再び描画するときに行った。これに限らず、例えば、予め定めた時間毎などに定期的に行ってもよい。このとき、ステップS11において、基準駆動電圧値に代えて、吐出重量測定直前の吐出工程時に用いていた駆動電圧値を使用してもよい。
・上記実施形態によれば、キャリッジ30のキャリッジ枠31の側面及び上部を覆うように断熱部材32を設けた。これ限らず、キャリッジ枠31の内側に設けてもよいし、キャリッジ枠31に断熱部材を設けなくてもよい。
・上記実施形態によれば、液滴吐出ヘッド40のヘッド本体40Aの側面に断熱部材61及び断熱部材62を設けた。これに限らず、断熱部材61及び断熱部材62を省いてもよい。
・上記実施形態では、温度センサSEの検出信号に基づいて、微振動波形の供給を停止した。これに限らず、例えば、液滴吐出ヘッド40に微振動波形を供給する前の温度を測定し、その測定した温度に基づいて、圧電素子PZの微振動の回数などを予め決定するようにしてもよい。
・上記実施形態では、吐出工程の前に圧電素子PZを微振動させて各液滴吐出ヘッド40を飽和温度Tまで昇温させた。これに限らず、液滴吐出ヘッド40が飽和温度Tまで昇温させるための微振動を省略してもよい。これによれば、例えば、吐出重量測定の直後に描画を行うときなど、描画開始時において液滴吐出ヘッド40が飽和温度Tに近い温度状態であるときに、省略することで液滴吐出装置1の稼働率の低下を回避することができる。
・上記実施形態では、キャビティ52内の機能液Fの温度を検出する温度センサSEを液滴吐出ヘッド40の側面に設けた補強板44Cに取着した。これに限らず、例えば、キャビティ52内に配設してもよい。
・上記実施形態では、駆動波形COMの駆動電圧値Vhを変更することによって、液滴Fbの吐出重量を調整した。これに限らず、例えば、駆動波形COMの立ち下がり勾配部67の傾きを調整することによって液滴Fbの吐出重量を調整してもよい。
・上記実施形態では、圧電素子駆動方式の液滴吐出ヘッド40に具体化した。これに限らず、抵抗加熱方式や静電駆動方式の液滴吐出ヘッドに具体化してもよい。
・上記実施形態では、液滴吐出ヘッド40を6つ搭載したキャリッジ、及び、該キャリッジを6つ搭載した液滴吐出装置1に具体化した。これに限らず、キャリッジに搭載される液滴吐出ヘッドの配置や数、及び、液滴吐出装置に搭載されるキャリッジの数は、適宜変更してもよい。
・上記実施形態では、カラーフィルタ用インクを液滴にして吐出させてCF基板Wにカラーフィルタを形成する液滴吐出装置1に具体化した。これに限らず、金属配線を形成する液滴吐出装置、絶縁層を形成する液滴吐出装置、液晶層や配向膜を形成する液滴吐出装置、有機EL表示装置の発光層や輸送層等を形成する液滴吐出装置等に応用してもよい。
液滴吐出装置の概略構成を示す斜視図。 キャリッジプレートとキャリッジの関係を表す平面図。 液滴吐出ヘッドを搭載したユニットプレートをノズルプレート側から見た斜視図。 液滴吐出ヘッドをノズルプレート側から見た斜視図。 ユニットプレートに対して固定された液滴吐出ヘッドの要部断面図。 液滴吐出ヘッドの温度変化を表すグラフ。 液滴吐出装置の電気的構成を説明するための電気ブロック回路図。 駆動波形の一例を示すグラフ。 本発明の液滴吐出方法を示すフローチャート。
符号の説明
BD…ビットマップデータ、COM…駆動波形、F…機能液、Fb…液滴、LT…吐出タイミング信号、M1…X軸リニアモータ、M2…Y軸リニアモータ、PZ…圧電素子、SI…パターン形成用制御信号、T…飽和温度、Vh…駆動電圧値、W…CF基板、Wk…基準吐出重量、Wav…平均吐出重量、1…液滴吐出装置、2…基台、2a…上面、11…X軸ガイドレール、12…X軸移動プレート、14…基板ステージ、16…ステージ回動機構、18…Y軸ガイドレール、19a…支柱、19b…支柱、21…キャリッジプレート、22…機能液供給ユニット、23…ヘッド用電装ユニット、25…吊下機構、26…吊下基板、27…吊下回動枠、28…吊下支持枠、30…キャリッジ、31…キャリッジ枠、32…断熱部材、34…ユニットプレート、38…ヘッド保持部材、40…液滴吐出ヘッド、40A…ヘッド本体、41…液体導入部、42…接続針、43…ヘッド基板、43A…ヘッドコネクタ、44…ポンプ部、44C…補強板、45…ノズルプレート、45a…ノズル形成面、46…吐出ノズル、47…ノズル列、48…フランジ部、49…ネジ孔、52…キャビティ、53…振動板、61,62…断熱部材、70…検査ユニット、73…液滴回収台、73a…受け口、74…重量測定ユニット、78…受液容器、79…液滴回収エリア、100…制御装置、101…CPU、102…ROM、103…RAM、104…入出力装置、105…X軸リニアモータ駆動回路、106…Y軸リニアモータ駆動回路、107…駆動波形生成部、108…ヘッド駆動回路。

Claims (4)

  1. 吐出ヘッドに設けられた圧力発生素子に駆動波形を供給して前記吐出ヘッド内の機能液を液滴にして吐出し、前記液滴の吐出重量を測定する重量測定工程と、
    前記吐出重量の測定結果に基づいて、液滴の吐出重量が目標重量になるように、前記駆動波形を調整する駆動波形調整工程と、
    前記圧力発生素子に前記調整した駆動波形を供給して対象物へ液滴を吐出する吐出工程と
    を備えた液滴吐出方法であって、
    前記重量測定工程の前に、前記圧力発生素子に前記駆動波形を前記吐出工程における描画データ基づいて供給して、前記吐出ヘッドの飽和温度を求める飽和温度測定工程を備え、
    前記重量測定工程は、前記圧力発生素子に微振動波形を供給して、前記吐出ヘッドを前記飽和温度測定工程で求めた前記飽和温度まで昇温させた後に液滴の吐出重量を計測することを特徴とする液滴吐出方法。
  2. 請求項1に記載の液滴吐出方法において、
    前記吐出工程は、前記圧力発生素子に前記微振動波形を供給して前記吐出ヘッドを前記飽和温度まで昇温させた後に前記対象物に液滴を吐出することを特徴とする液滴吐出方法。
  3. 請求項1または2に記載の液滴吐出方法において、
    前記吐出ヘッドのヘッド本体側面には、該ヘッド本体からの放熱を抑制する断熱部材が設けられていることを特徴とする液滴吐出方法。
  4. 請求項1〜のいずれか1つに記載の液滴吐出方法において、
    前記吐出ヘッドが搭載されるキャリッジには、該キャリッジからの放熱を抑制する断熱部材が設けられていることを特徴とする液滴吐出方法。
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