JP5272036B2 - 車両用シートベルト装置 - Google Patents

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Description

この発明は、車両に着座した乗員をウェビングによって拘束する車両用シートベルト装置に関するものである。
近年、車両のシートベルト装置として、乗員のバックル操作情況や車両状態に応じてウェビングを必要に応じてモータによって引き込むものが開発されている。このシートベルト装置は、ウェビングを巻回するベルトリールにクラッチを介してモータが接続され、衝突直前の緊急引き込み以外にも、例えば、ウェビングの弛み取りや収納、走行時の乗員姿勢保持等のためにモータを制御するようになっている。
このようなモータを用いるシートベルト装置においては、通常使用時におけるモータ作動系の故障検知が重要となる。このため、乗員に違和感を与えることなく、通常使用時にモータの故障を簡単に検知できるようにしたシートベルト装置が案出されている(例えば、特許文献1参照)。
このシートベルト装置は、ウェビングの引き出しに伴ってモータで発電される発電電流を検出する電流検出手段が設けられ、電流検出手段で検出される電流を監視することによって、モータの電気系統のショートや固着を検出するようになっている。
特許第4193744号公報
ところで、この種のシートベルト装置においては、ベルトリールの回転を検出する回転センサが設けられ、その回転センサによってベルトリールの回転位置(ウェビングの引き出し位置)をフィードバックしてモータに対する通電制御が行われる。このため、回転センサに何等かの原因によって信号故障が生じると、ベルトリールの回転位置のフィードバック値が不正確になり、ウェビングの弛み取りや収納、走行時の乗員姿勢保持等が行えなくなる。
このため、現在、この種のシートベルト装置において、回転センサの故障時にも支障なくモータの制御を行えるようにすることが望まれているが、上記従来のシートベルト装置は、モータの電気系統の故障診断を行うものであり、この課題を解決し得るものではない。
そこでこの発明は、回転センサが万が一故障した場合であっても、モータを適正に制御することのできる車両用シートベルト装置を提供しようとするものである。
この発明に係る車両用シートベルト装置では、上記課題を解決するために以下の手段を採用した。
請求項1に係る発明は、ウェビングが巻回されるベルトリール(例えば、実施形態のベルトリール12)と、前記ベルトリールの回転を検出する回転センサ(例えば、実施形態の回転センサ11)と、前記ベルトリールを回転駆動するモータ(例えば、実施形態のモータ10)と、前記回転センサの検出信号に基づいて前記モータを制御するモータ制御手段(例えば、実施形態のモータ制御手段36)と、を備えた車両用シートベルト装置であって、前記回転センサの異常を検知するセンサ異常検知手段(例えば、実施形態のセンサ異常検知手段35)と、前記ウェビングの引き出しに伴って前記モータで発電される電流を検出する電流検出手段(例えば、実施形態の電流センサ40)と、前記電流検出手段の検出信号を用いて前記モータを制御する非常用モータ制御手段(例えば、実施形態の非常用モータ制御手段37)と、前記センサ異常検知手段によって前記回転センサの異常が検知された後に、前記モータ制御手段による前記モータの制御を前記非常用モータ制御手段による制御に切換える制御切換手段(例えば、実施形態の制御切換手段38)と、をさらに備えていることを特徴とするものである。
これにより、センサ異常検知手段によって回転センサの異常が検知されない正常時には、モータ制御手段が、回転センサの検出信号に基づいてモータを制御する。一方、センサ異常検知手段が回転センサの異常を検知すると、制御切換手段がモータ制御手段による制御から非常用モータ制御手段による制御に切換え、非常用モータ制御手段が電流検出手段の検出信号に基づいてモータを制御するようになる。
請求項2に係る発明は、請求項1に係る車両用シートベルト装置において、前記モータとベルトリールの間の動力の断接を操作するクラッチ(例えば、実施形態のクラッチ20)を備え、前記制御切換手段は、前記クラッチを接続状態にして前記電流検出手段による電流検出を実行することを特徴とするものである。
これにより、通常時にモータを用いない場合には、クラッチによってモータとベルトリールの間の動力伝達を遮断しておくことができる。そして、モータによってベルトリールを駆動するときと、発電電流を検出するときには、クラッチが接続状態に操作される。センサ異常検知手段が回転センサの異常を検知したときには、クラッチが接続状態に操作されることにより、ウェビングの引き出しに伴うベルトリールの回転がモータに伝達され、モータが発電を行うようになる。
請求項3に係る発明は、請求項1または2に係る車両用シートベルト装置において、前記ウェビングが装着状態であるか否かを検出する装着状態検出手段(例えば、実施形態のバックルスイッチ33)を備え、前記非常用モータ制御手段は、前記装着状態検出手段による検出結果が非装着から装着に変わった後に、前記電流検出手段によって連続して発電電流が検出されない時間が所定時間以上になったときには、前記ウェビングの弛みを除去するように前記モータを制御することを特徴とするものである。
これにより、センサ異常検知手段が回転センサの異常を検知した後に、装着状態検出手段による検出結果が非装着から装着に変わると、電流検出手段によって連続して発電電流が検出されない時間が所定時間以上になったか否かの判定が行われ、所定時間以上になったとき、つまり、乗員の着座が安定してウェビングの引き出し方向の振れが停止したときには、非常用モータ制御手段によるモータの制御によってウェビングの弛みが除去されるようになる。
請求項4に係る発明は、請求項1〜3のいずれか1項に係る車両用シートベルト装置において、前記ウェビングが装着状態であるか否かを検出する装着状態検出手段を備え、前記非常用モータ制御手段は、前記装着状態検出手段による検出結果が非装着である場合に、前記電流検出手段によって発電電流が一度検出された後に所定時間以上、前記電流検出手段によって発電電流が検出されないときには、前記ウェビングを収納するように前記モータを制御することを特徴とするものである。
これにより、センサ異常検知手段が回転センサの異常を検知した後に、装着状態検出手段による検出結果が非装着である場合に、ウェビングの引き出しに伴う発電電流が一度検出された(ウェビングが引き出された)後に発電電流が検出されない時間が所定時間以上継続したか否かの判定が行われ、発電電流が検出されない時間が所定時間以上継続したとき、つまり、ウェビングが完全に装着されずに引き出されたままとなっているものと推定されるときには、非常用モータ制御手段によるモータの制御によってウェビングの収納が行われるようになる。
請求項5に係る発明は、請求項1〜4のいずれか1項に係る車両用シートベルト装置において、車両の走行状態を検出する走行状態検出手段(例えば、実施形態の前後加速度センサ30、横加速度センサ31、ヨーレートセンサ32)を備え、前記非常用モータ制御手段は、前記走行状態検出手段により走行状態が不安定と検出された場合に、前記電流検出手段で検出される発電電流に応じた反力をウェビングに作用させるように前記モータを制御することを特徴とするものである。
これにより、センサ異常検知手段が回転センサの異常を検知した後に、走行状態検出手段により走行状態が不安定と検出された場合には、非常用モータ制御手段によるモータの制御によって電流検出手段で検出される発電電流に応じた反力をウェビングに作用させるようになる。
請求項1に係る発明によれば、回転センサの異常がセンサ異常検知手段によって検知されると、制御切換手段が、回転センサの検出信号を用いるモータ制御手段による制御から、電流検出手段の検出信号を用いる非常用モータ制御手段による制御に切換えるようになっているため、回転センサが万が一故障した場合であっても、モータを適正に制御することができる。
請求項2に係る発明によれば、モータとベルトリールの間にクラッチが設けられ、モータを用いない場合にはクラッチによってモータをベルトリールから切り離し、モータによってベルトリールを駆動するときと発電電流を検出するときにクラッチによってモータとベルトリールとを接続することができるため、ウェビングの通常装着時に乗員に与える圧迫感を低減することができる。
請求項3に係る発明によれば、非常用モータ制御手段は、装着状態検出手段による検出結果が非装着から装着に変わった後に、電流検出手段によって連続して発電電流が検出されない時間が所定時間以上になったときに、ウェビングの弛みを除去するようにモータを制御するため、回転センサが万が一故障した場合であっても、モータによるウェビングの弛みの除去を確実に行うことができる。
請求項4に係る発明によれば、非常用モータ制御手段は、装着状態検出手段による検出結果が非装着である場合に、電流検出手段によって発電電流が一度検出された後に所定時間以上、電流検出手段によって発電電流が検出されないときに、ウェビングを収納するようにモータを制御するため、回転センサが万が一故障した場合であっても、モータによるウェビングの収納を確実に行うことができる。
請求項5に係る発明によれば、非常用モータ制御手段は、走行状態検出手段により走行状態が不安定と検出された場合に、電流検出手段で検出される発電電流に応じた反力をウェビングに作用させるようにモータを制御するため、回転センサが万が一故障した場合であっても、モータによる乗員の姿勢保持を確実に行うことができる。
この発明の一実施形態のシートベルト装置の概略構成図である。 この発明の一実施形態のシートベルト装置のリトラクタとコントローラを中心とした概略構成図である。 この発明の一実施形態のシートベルト装置のリトラクタの概略構成図である。 この発明の一実施形態の回転センサのパルス信号の処理を説明するための図である。 この発明の一実施形態の回転センサのB相側が信号故障したときにおける図4と同様の図である。 この発明の一実施形態の回転センサのパルス信号の処理を説明するための図である。 この発明の一実施形態のシートベルト装置の制御の流れを示すフローチャートである。 この発明の一実施形態のシートベルト装置の制御の流れを示すフローチャートである。 この発明の一実施形態のシートベルト装置の制御の流れを示すフローチャートである。
以下、この発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、この発明にかかるシートベルト装置1の全体概略構成を示すものであり、同図中2は、乗員3の着座するシートである。この実施形態のシートベルト装置1は、所謂三点式のシートベルト装置であり、図示しないセンタピラーに取付けられたリトラクタ4からウェビング5が上方に引き出され、そのウェビング5がセンタピラーの上部側に支持されたスルーアンカ6に挿通されるとともに、ウェビング5の先端がシート2の車室外側寄りのアウタアンカ7を介して車体フロアに固定されている。そして、ウェビング5のスルーアンカ6とアウタアンカ7の間にはタングプレート8が挿通されており、そのタングプレート8は、シート2の車体内側寄りの車体フロアに固定されたバックル9に対して脱着可能となっている。
ウェビング5は、初期状態ではリトラクタ4に巻き取られており、乗員3が手で引き出してタングプレート8をバックル9に固定することにより、乗員3の主に胸部と腹部をシート2に対して拘束する。また、このシートベルト装置1は、車両の走行状況等に応じて電動式のモータ10によって自動的にウェビング5の巻取り調整を実行する。
リトラクタ4は、図2に示すようにケーシング(図示せず)に回転可能に支持されたベルトリール12にウェビング5が巻回されるとともに、ケーシングの一端側にベルトリール12の軸が突出している。このベルトリール12は、動力伝達機構13を介してモータ10の回転軸10aに連動可能に接続されている。動力伝達機構13は、モータ10の回転を減速してベルトリール12に伝達する。また、リトラクタ4には、ベルトリール12をウェビング巻取り方向に付勢する図示しない巻取りばねが設けられ、ベルトリール12とモータ10が後述するクラッチ20によって切り離された状態において、巻取りばねによる張力がウェビング5に作用するようになっている。
また、リトラクタ4には、ベルトリール12の回転位置を検出する回転センサ11が設けられている。この回転センサ11は、例えば、円周方向に沿って異磁極が交互に着磁され、ベルトリール12と一体に回転する磁性円板と、この磁性円板の外周縁部に近接配置された一対のホール素子と、ホール素子の検出信号を処理するセンサ回路とから成り、センサ回路で処理されたパルス信号がコントローラ21に出力されるようになっている。
この場合、ベルトリール12の回転に応じてセンサ回路からコントローラ21に入力されたパルス信号は、ベルトリール12の回転量(回転位置)や、回転速度、回転方向等を検出するのに用いられる。つまり、コントローラ21においては、パルス信号をカウントすることによってベルトリール12の回転量(ウェビング5の巻取り量・引き出し量)を検出し、パルス信号の変化速度(周波数)を演算することによってベルトリール12の回転速度(ウェビング5の巻取り・引き出し速度)を求め、さらに、両パルス信号の波形の立ち上がりの比較によってベルトリール12の回転方向を検出する。
図3は、動力伝達機構13の具体的な構成を示すものである。
動力伝達機構13は、サンギヤ14が駆動入力用の外歯15に一体に結合されるとともに、複数のプラネタリギヤ16を支持するキャリア17がベルトリール12の軸に結合されている。そして、プラネタリギヤ16に噛合したリングギヤ18の外周側には複数のラチェット歯(図示省略)が形成され、このラチェット歯がクラッチ20の一部を構成するようになっている。このクラッチ20は、コントローラ21によるモータ10の駆動力の制御によってモータ10とベルトリール12の間の動力伝達系を適宜断接する。
動力伝達機構13のモータ側動力伝達系22は、サンギヤ14と一体の外歯15に常時噛合される小径の第1コネクトギヤ23と、この第1コネクトギヤ23と同軸にかつ一体に回転し得るように設けられた大径の第2コネクトギヤ24と、この第2コネクトギヤ24とモータギヤ25(モータ10の回転軸10aと一体。)の間にあって動力伝達可能に常時噛合される第1,第2アイドラギヤ26,27と、から構成されている。モータ10の正転方向の駆動力は、各ギヤ25,27,26を通して第2,第1コネクトギヤ24,23へと伝達され、さらに外歯15を介してサンギヤ14に伝達された後にプラネタリギヤ16とキャリア17を介してベルトリール12に伝達される。このモータ10の正転方向の駆動力は、ウェビング5を引き込む方向にベルトリール12を回転させる。ただし、サンギヤ14からプラネタリギヤ16に伝達された駆動力は、リングギヤ18が固定されているときに前記のようにすべてキャリア17側に伝達されるが、リングギヤ14の回転が自由な状態においては、プラネタリギヤ16の自転によってリングギヤ18を空転させる。クラッチ20は、リングギヤ14の回転のロックとロック解除を制御することによって、ベルトリール12(キャリア17)に対するモータ駆動力の伝達をオン・オフ操作する。
クラッチ20は、リングギヤ18の外周に設けられた上記のラチェット歯と、図示しないケーシングに回動可能に支持され、先端部がラチェット歯と噛合可能な図示しないパウルと、を備え、パウルは、モータ10の正転方向の回転を契機としてラチェット歯と噛合し、モータ10の逆転方向の回転を契機としてラチェット歯との噛合を解除するようになっている。したがって、クラッチ20は、モータ10が一度正転方向に駆動されると、リングギヤ18をロックしてモータ10とベルトリール12を接続状態に維持し、その後にモータ10が逆転方向に駆動されると、リングギヤ18のロックを解除してモータ10とベルトリール12を遮断状態にする。
ところで、コントローラ21の入力側には、図2に示すように、回転センサ11の他に、車両の前後方向の加速度を検出する前後加速度センサ30や、車両の左右方向の加速度を検出する横加速度センサ31、車両のヨー方向の角加速度を検出するヨーレートセンサ32等の走行状態検出センサ(走行状態検出手段)と、バックル9に対するタングプレート8の脱着を検出するバックルスイッチ33(装着状態検出手段)と、モータ10で発電される電流を検出する電流センサ40(電流検出手段)等が接続されている。
この実施形態の場合、電流センサ40は、モータ10の通電電流をコントローラ21にフィードバックするためのセンサが兼用されている。
また、コントローラ21は、回転センサ11の異常を検知するセンサ異常検知手段35と、回転センサ11が正常作動している状況下でモータ10の通電電流を制御するモータ制御手段36と、回転センサ11が故障したときにモータ10の通電電流を制御する非常用モータ制御手段37と、センサ異常検知手段35によって回転センサ11の異常が検知された後に、モータ10の通電電流の制御を、モータ制御手段36による制御から非常用モータ制御手段37による制御に切換える制御切換手段38と、を備えている。
センサ異常検知手段35は、回転センサ11の前述の一対のホール素子から出力される信号の異常を検知するものである。ここで、一方のホール素子に接続される信号系をA相、他方のホール素子に接続される信号系をB相と呼ぶものとすると、センサ異常検知手段35は、回転センサ11のA相,B相のパルスの時系列変化を判別し、通常では発生し得ない両相のパルス変化のパターンが出たときに回転センサ11に異常があるものと判定する。
図4は、回転センサ11のA相,B相のパルスの変化の様子の一例を(A),(B)に示し、パルスのHi値とLow値にそれぞれ0と1を対応させたときの各相の対応値の変化を(C),(D)に示し、A相とB相の対応値が2進数で、かつA相の対応値がB相の対応値の1桁上の数であるとしたときに、両相の対応値を加算して10進数に変換したもの(以下、単に「A相とB相の加算値」と呼ぶ)を(E)に示している。
これらの図に示すように、A相,B相のパルス波形は、回転センサ11が正転(一方向に回転)するときのものであるとすると、A相とB相の加算値は…3→2→0→1…と変化し、回転センサが逆転する場合には、A相とB相の加算値は…3→1→0→2…と変化する。
また、この例では、A相とB相の加算値が…3→2→0→1…と変化する場合(正転時)には、加算値の変化(前回値−今回値)を+1とし、A相とB相の加算値が…3→1→0→2…と変化する場合には、加算値の変化(前回値−今回値)を−1としており、図4の(F)は、正転時における加算値の変化(前回値−今回値)の様子を示している。また、図4の(G)は、A相とB相の加算値変化をカウントした値を示している。パルスの総カウント値はベルトリール12の回転量に応じて変化し、正転時には増加し、逆転時には減少する。
また、A相,B相の加算値の変化(前回値−今回値)とカウント値の対応は図6に示すようになる。なお、前回値と今回値に差がない場合と、通常ではあり得ない前回値と今回値のパターンでは0としている。
図5は、回転センサ11のB相が故障(Low出力のまま故障)したときにおける、図4と対応する(A)〜(G)を示した図である。
この回転センサ11のB相の故障時には、図5の(D)に示すように、B相のパルスの対応値は常に1となり、A相とB相の加算値は、図5の(E)に示すように…1→3→1…と変化し、加算値の変化(前回値−今回値)は、図5の(F)に示すように1の場合と−1の場合がある。このため、図5の(G)に示すように、パルスの総カウント値は、ベルトリール12が回転しても1以上に増加することがなく、−1以下に減少することもない。
なお、ここでは図示は省略するが回転センサ11のA相が故障した場合も同様である。
この実施形態のセンサ異常検知手段35は、パルスの総カウント値が−1以上1以下の範囲で変動するときに、回転センサ11のA相、B相の一方に異常があるものと判定する。
モータ制御手段36は、ウェビング5の弛み除去制御や収納制御を行う場合には、ベルトリール12の回転位置をフィードバックしてモータ10の通電電流を制御する。
また、モータ制御手段36は、乗員3の姿勢保持制御を行う場合には、前後加速度センサ30や横加速度センサ31、ヨーレートセンサ32等から出力される車両状態信号を基にして基準目標電流を設定し、その基準目標電流を、ベルトリール12の目標回転位置と現在位置との差や、ベルトリール12の目標巻取速度と現在の実際の巻取速度との差等を加味して逐次補正し、その補正後の値を最終目標電流としてモータ10の通電電流を制御する。すなわち、モータ制御手段36においては、ベルトリール12の現在位置と現在速度(いずれも回転センサ11の出力信号に基づいて検出。)をフィードバックパラメータとして用いている。
一方、非常用モータ制御手段37は、ウェビング5の弛み除去制御、収納制御、乗員3の姿勢保持制御の各場合毎に、バックルスイッチ33や各センサ30,31,32からの信号と、電流センサ40で検出されるモータ10の発電電流とに基づいてモータ10の通電電流を制御する。非常用モータ制御手段37による具体的な制御は以下のようになる。
<ウェビング5の弛み除去>
バックルスイッチ33の検出信号がOFFからONに変わった後に、モータ10の発電電流が電流センサ40によって検出されない時間が所定時間T1以上継続したときにモータ10の通電を開始し、ウェビング5が乗員3の体に密着してモータ10の駆動電流が規定値I1Aに達したところでモータ10の通電を停止する。
<ウェビング5の収納>
バックルスイッチ33の検出信号がOFFである場合に、モータ10の発電電流が電流センサ40によって一度検出された後に、所定時間T2以上モータ10の発電電流が電流センサ40によって検出されないときに、ウェビング5の収納が完了してモータ10の駆動電流が規定値I2Aに達するまでモータ10に通電を行う。
<乗員3の姿勢保持>
車両の走行状態を検出する各センサ30,31,32の検出信号に基づいて走行状態が不安定であると判定したときに、電流センサ40によって検出されるモータ10の発電電流に応じた反力をウェビング5に作用させるようにモータ10に通電を行う。
以下、このシートベルト装置1のコントローラ21による制御の例を図7,図8,図9の各フローチャートを基にして説明する。なお、図7は、回転センサ11の故障判定制御の流れを示し、図8は、乗車時におけるウェビング5の弛み除去制御と収納制御の流れを示し、図9は、車両走行時の姿勢保持制御の流れを示している。
図7に示す回転センサ11の故障判定制御では、最初に、ステップS100において、回転センサ11のパルス出力があるか否かを判定し、Yesの場合には、ステップS101に進み、Noの場合には、ステップS102に進む。ステップS102では、回転センサ11のA相、B相のいずれからもパルスが出力されないため、異常フラグを有効にした後にリターンする。
ステップS101においては、パルスの総カウント値(図4,図5の(G)参照)が−1以上1以下であるか否かを判定し、Yesの場合には、ステップS103に進み、Noの場合には、ステップS104に進む。ステップS104では、回転センサ11のA相,B相の両方とも正常であることから異常フラグを無効にした後にリターンする。
ステップS101からステップS103に進んだ場合には、回転センサ11のA相、B相の一方に故障がある可能性が高いため、ステップS103において、同様の判定が所定時間T3秒を越えて継続したか否かを判定し、Yesの場合には、ステップS105に進み、Noの場合には、ステップS100に戻る。ステップ105では、回転センサ11のA相、B相の一方に故障があることが確定したため、異常フラグを有効にした後にリターンする。
また、図8に示す乗車時におけるウェビング5の弛み除去制御では、最初にステップS200において、異常フラグが有効であるか否かを判定し、Yesの場合には、ステップS201に進み、Noの場合には、ステップS202に進んで通常のモータ制御の処理に移行する。
ステップS201では、モータ10を瞬時正転方向に駆動してクラッチ20を接続状態にする。
つづく、ステップS203においては、バックルスイッチ33がONであるか否かを判定し、Yesの場合には、ステップS204に進み、NOの場合には、ステップS205へと進む。
なお、以下で説明するステップS204以後の処理は、ウェビング5の弛み除去制御であり、ステップS205以後の処理は、ウェビング5の収納制御である。
ステップS204においては、所定時間T1秒以上継続して電流センサ40で発電電流が検出されない否かを判定し、所定時間T1秒以上継続して発電電流が検出されなくなるまで待機する。そして、所定時間T1秒以上継続して発電電流が検出されなくなったところで、つまり、乗員3の着座が安定したところで次のステップS206へと進む。
ステップS206では、モータ10を正転方向に連続作動させてウェビング5の弛み除去を実行し、つづく、ステップS207では、モータ10の駆動電流が規定電流I1A以上になったか否かを判定し、Yesの場合には、ステップS208に進んでモータ制御を停止し、Noの場合には、ステップS206に戻ってウェビング5の弛み除去を継続する。
一方、ステップS205においては、電流センサ40で発電電流が検出されたか否か、つまり、ウェビング5の引き出しがあったか否かを判定し、Yesの場合には、ステップS209に進み、Noの場合には、ステップS203に戻る。ウェビング5の引き出しがあってステップS209に進んだ場合には、ステップS209において、所定時間T2秒以上、電流センサ40で発電電流が検出されないか否かを判定し、Yesの場合には、ステップS210に進み、Noの場合には、ステップS203に戻る。
ステップS210に進んだ場合には、ウェビング5を引き出したがタングプレート8をバックル9に完全に装着せずにウェビング5から手を離したような場合であり、このときステップS210において、モータ10を正転方向に連続作動させ、ウェビング5をベルトリール12に巻取り収納する。つづく、ステップS211では、モータ10の駆動電流が規定電流I2A以上になったか否かを判定し、Yesの場合には、ステップS208に進んでモータ制御を停止し、Noの場合には、ステップS210に戻ってウェビング5の巻取り収納を継続する。
また、図9に示す姿勢保持制御においては、最初にステップS300において、異常フラグが有効であるか否かを判定し、Yesの場合には、ステップS301に進み、Noの場合には、ステップS302に進んで通常のモータ制御の処理に移行する。
ステップS301では、モータ10を瞬時正転方向に駆動してクラッチ20を接続状態にする。
つづく、ステップS303においては、車両の走行状態が不安定になって姿勢保持制御の開始指令があったか否かを判定し、Yesの場合には、ステップS304に進み、Noの場合には、リターンする。
ステップS304においては、電流センサ40での発電電流の検出が無いか否かを判定し、Yesの場合には、ステップS305に進んでモータ10を停止状態に維持し、Noの場合、つまり発電電流の検出がある場合には、ステップS306に進み、モータ10を正転方向に回転駆動させてステップS304に戻る。ステップS307では、車両の走行状態を検出する各センサ30,31,32の検出信号に基づいて車両が安定状態になったか否かを判定し、Yesの場合には、ステップS308に進んでモータ制御を停止し、Noの場合には、ステップS304に戻る。
すなわち、ステップS304,S305,S306では、ウェビング5の引き出し(発電電流の検出)が無い場合には、作動停止したモータ10側の負荷のみをウェビングの引き出しを抑制するように機能させ、ウェビング5の引き出しがあった場合には、その引き出し力に応じた反力をモータ10からウェビング5に作用させる。したがって、乗員3の姿勢はこの制御によって保持されることになる。
以上のように、このシートベルト装置1においては、回転センサ11の異常がセンサ異常検知手段35によって検知されると、回転センサ11の検出信号を用いるモータ制御手段36によるモータ制御から、電流センサ40の検出信号を用いる非常用モータ制御手段37によるモータ制御に切換えられるため、回転センサ11が万が一故障した場合であっても、モータ10を不具合なく制御することができる。
また、このシートベルト装置1においては、モータ10とベルトリール12の間にクラッチ20が設けられているため、乗員3を特に拘束する必要のない状況では、クラッチ20を遮断して巻取りばねの弱い力のみをウェビング5作用させることができる。このため、乗員3に与える圧迫感を低減することができる。
また、この実施形態のシートベルト装置1においては、モータ10の駆動電流をコントローラ21にフィードバックするための電流センサ40を、モータ10の発電電流を検出する電流検出手段として用いるようにしているため、発電電流を検出するための専用のセンサを追加設置する必要がなく、その分製品コストの高騰を抑制できるという利点がある。
なお、この発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。
1…シートベルト装置
10…モータ
11…回転センサ
12…ベルトリール
20…クラッチ
30…前後加速度センサ(走行状態検出手段)
31…横加速度センサ(走行状態検出手段)
32…ヨーレートセンサ(走行状態検出手段)
33…バックルスイッチ(装着状態検出手段)
35…センサ異常検知手段
36…モータ制御手段
37…非常用モータ制御手段
38…制御切換手段
40…電流センサ(電流検出手段)

Claims (5)

  1. ウェビングが巻回されるベルトリールと、
    前記ベルトリールの回転を検出する回転センサと、
    前記ベルトリールを回転駆動するモータと、
    前記回転センサの検出信号に基づいて前記モータを制御するモータ制御手段と、
    を備えた車両用シートベルト装置であって、
    前記回転センサの異常を検知するセンサ異常検知手段と、
    前記ウェビングの引き出しに伴って前記モータで発電される電流を検出する電流検出手段と、
    前記電流検出手段の検出信号を用いて前記モータを制御する非常用モータ制御手段と、
    前記センサ異常検知手段によって前記回転センサの異常が検知された後に、前記モータ制御手段による前記モータの制御を前記非常用モータ制御手段による制御に切換える制御切換手段と、
    をさらに備えていることを特徴とする車両用シートベルト装置。
  2. 前記モータとベルトリールの間の動力の断接を操作するクラッチを備え、
    前記制御切換手段は、前記クラッチを接続状態にして前記電流検出手段による電流検出を実行することを特徴とする請求項1に記載の車両用シートベルト装置。
  3. 前記ウェビングが装着状態であるか否かを検出する装着状態検出手段を備え、
    前記非常用モータ制御手段は、前記装着状態検出手段による検出結果が非装着から装着に変わった後に、前記電流検出手段によって連続して発電電流が検出されない時間が所定時間以上になったときには、前記ウェビングの弛みを除去するように前記モータを制御することを特徴とする請求項1または2に記載の車両用シートベルト装置。
  4. 前記ウェビングが装着状態であるか否かを検出する装着状態検出手段を備え、
    前記非常用モータ制御手段は、前記装着状態検出手段による検出結果が非装着である場合に、前記電流検出手段によって発電電流が一度検出された後に所定時間以上、前記電流検出手段によって発電電流が検出されないときには、前記ウェビングを収納するように前記モータを制御することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両用シートベルト装置。
  5. 車両の走行状態を検出する走行状態検出手段を備え、
    前記非常用モータ制御手段は、前記走行状態検出手段により走行状態が不安定と検出された場合に、前記電流検出手段で検出される発電電流に応じた反力をウェビングに作用させるように前記モータを制御することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の車両用シートベルト装置。
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