JP4890288B2 - 車両のシートベルト装置 - Google Patents
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Description
これにより、ベルトリールのトルクに大きく関係する回転加速度が加速度検出手段によって検出される。また、ウェビング巻取り後期にベルトリールのトルクが所定の値以下に低下した時点でモータによるベルトリールの助勢が開始されるようになる。
これにより、動力断接手段が完全に接続を完了するまでの間、モータの回転加速度が漸減されるようになる。
図1は、この発明にかかるシートベルト装置1の全体概略構成を示すものであり、同図中2は、乗員3の着座するシートである。この実施形態のシートベルト装置1は、いわゆる三点式のシートベルト装置であり、図示しないセンタピラーに取り付けられたリトラクタ4からウェビング5が上方に引き出され、そのウェビング5がセンタピラーの上部側に支持されたスルーアンカ6に挿通されるとともに、ウェビング5の先端がシート2の車室外側寄りのアウタアンカ7を介して車体フロアに固定されている。そして、ウェビング5のスルーアンカ6とアウタアンカ7の間にはタングプレート8が挿通されており、そのタングプレート8は、シート2の車体内側寄りの車体フロアに固定されたバックル9に対して脱着可能となっている。
ウェビング5は、初期状態でリトラクタ4に巻き取られており、乗員3が手で引き出してタングプレート8をバックル9に固定することにより、乗員3の主に胸部と腰部をシート2に対して拘束する。このシートベルト装置1の場合、衝突時におけるウェビング5の引き込みが電動式のモータ10によって行われ、このモータ10がプリテンション機構を構成するようになっている。
クラッチ20は、図示しないケーシングに回動可能に支持され、先端部に係止爪28を有するパウル29と、このパウル29を操作するクラッチスプリング30と、パウル29の係止爪28に係合可能な前記リングギヤ18のラチェット歯19と、を備え、係止爪28は、パウル29がラチェット歯19方向に操作されたときに、ラチェット歯19の傾斜面とほぼ直交する面に突き当たり、リングギヤ18の一方向の回転をロックするようになっている。
なお、ラチェット歯19によってリングギヤ18の回転がロックされるのは、リングギヤ18の逆転方向(図3中反時計方向)の回転のみであり、リングギヤ18の正転方向の回転はパウル29の係止爪28がリングギヤ18のラチェット歯19上を滑ることによって許容される(ロックされない)。つまり、モータ10が正転方向に駆動されてクラッチ20のパウル29が図3に示すようにラチェット歯19方向に操作された場合、モータ10側のサンギヤ14からベルトリール12側のキャリア17への動力伝達はリングギヤ14のロックによって可能になるものの、キャリア17からサンギヤ14への動力伝達はリングギヤ18がロックされずに不可能となる。
このようにリングギヤ18のロックが解除されると、前述のようにサンギヤ14に伝達された回転力がプラネタリギヤ16を自転させ、このときリングギヤ18を空転させてキャリア17(ベルトリール12)側に動力が伝達されないようにする(クラッチオフ状態)。
ベルトリール12の回転に応じて回転センサ41からコントローラ21に入力されるパルス信号は、コントローラ21において、基本的にモータ10を駆動するためのフィードバック信号として用いられる。つまり、コントローラ21においては、回転センサ41のパルス信号をカウントすることによってベルトリール12の回転量(ウェビング5の引き出し量)を検出するとともに、パルス信号の変化速度(周波数)や変化加速度を演算することによってベルトリール12の回転速度(ウェビング5の引き出し速度)や回転加速度(ウェビング5の引き出し加速度)を求める。
なお、図6(a),(b)の実線は、シートベルト装着状態からバックル9を外したときにおけるベルトリール12回転速度と回転加速度を夫々示し、これらの実線と一部重なる点線は、巻取り後期にモータ10によるベルトリール12の助勢を行わなかったときにおけるベルトリール12の回転速度と回転加速度を夫々示す。また、図6(b)中のGMは、ベルトリール12の回転速度が設定値GT以下になってモータ10が駆動した後に実際にクラッチ20が接続されるときのベルトリール12の加速度を示す。
まず、ステップS100では、バックルスイッチ42がオフ(バックル解除状態)であるかどうかを判定し、オフである場合にはステップS101に進み、オンである場合には何もせずにリターンする。即ち、ここではシートベルトの解除が判定される。
また、モータ10は、図6(b)に示すようにベルトリール12の加速度が設定値GT以下になってクラッチ20がオン方向に操作された後には、少なくとも実際にクラッチ20がオンになって加速度がGMになるまでは、回転加速度が漸減するように制御される。
したがって、このシートベルト装置1の場合、クラッチ20が完全に接続されるまでの間に生じるパウル29とラチェット歯19の滑りを伴う当接衝撃を緩和することができるため、耳障りな異音の発生を効果的に抑制することができる。
2…シート
5…ウェビング
10…モータ
12…ベルトリール
20…クラッチ(動力断接手段)
40…巻取りばね
42…バックルスイッチ(装着状態検出手段)
44…回転量算出手段(引き出し量検出手段)
46…回転加速度算出手段(加速度検出手段)
GT…設定値
Claims (3)
- シートに着座した乗員を拘束するウェビングが巻回されるベルトリールと、
このベルトリールを巻取り方向に回転付勢する巻取りばねと、
前記ベルトリールに駆動力を伝達可能なモータと、
前記モータとベルトリールの間の動力の接続と遮断を行う動力断接手段と、を備え、
ウェビングの巻取り時に、前記巻取りばねによるベルトリールの回転を前記モータによって助勢する車両のシートベルト装置において、
前記ベルトリールの回転加速度を検出する加速度検出手段と、
ウェビングの装着状態を検出する装着状態検出手段と、
ウェビングの引き出し量を検出する引き出し量検出手段と、を有し、
前記装着状態検出手段による検出が装着状態から非装着状態に変化してから前記引き出し量検手段によって検出されるウェビングの引き出し量が規定値以下になった後、前記加速度検出手段によって検出されるベルトリールの巻取り方向の回転加速度が設定値以下に低下したときに、モータの駆動力が前記動力断接手段を介してベルトリールに伝達されるように、前記モータを制御してウェビングを巻き取ることを特徴とする車両のシートベルト装置。 - 前記モータの制御によるウェビングの巻き取りにより、ウェビングが格納状態になった後、前記ウェビングの引き出し量が所定長さに満たない場合には、前記モータの制御によるウェビングの巻き取りを停止することを特徴とする請求項1に記載の車両のシートベルト装置。
- 前記動力断接手段の接続時に、前記モータの巻取り方向の回転加速度を漸減させることを特徴とする請求項2に記載の車両のシートベルト装置。
Priority Applications (1)
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JP2007029110A JP4890288B2 (ja) | 2007-02-08 | 2007-02-08 | 車両のシートベルト装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2007029110A JP4890288B2 (ja) | 2007-02-08 | 2007-02-08 | 車両のシートベルト装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JP2008195092A JP2008195092A (ja) | 2008-08-28 |
JP4890288B2 true JP4890288B2 (ja) | 2012-03-07 |
Family
ID=39754467
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2007029110A Active JP4890288B2 (ja) | 2007-02-08 | 2007-02-08 | 車両のシートベルト装置 |
Country Status (1)
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- 2007-02-08 JP JP2007029110A patent/JP4890288B2/ja active Active
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