JP5478670B2 - シートベルト装置 - Google Patents
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Description
この発明は、車両のシートに着座した乗員をウェビングによって拘束するシートベルト装置に関するものである。
車両に装備されるシートベルト装置として、ウェビングの巻取りをモータの動力によって行うものが知られている。
この種のシートベルト装置としては、緊急時のウェビングの引き込みをモータによって行うだけでなく、ウェビング装着時の弛み取りをモータの動力によって助勢するものがある(例えば、特許文献1参照)。
この種のシートベルト装置としては、緊急時のウェビングの引き込みをモータによって行うだけでなく、ウェビング装着時の弛み取りをモータの動力によって助勢するものがある(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載のシートベルト装置は、バックルが乗員によって装着されたときに、モータによるウェビングの引き込みを開始し、ウェビングの張力の増大に伴ってモータの通電電流が所定値を超えた後に、モータを僅かに逆転させることによってウェビングを適量繰り出すようになっている。また、このシートベルト装置は、上述のウェビングの弛み取り時に、ウェビングの急激な引き込み停止や急激な繰り出しによって緊急ロック機構が作動するのを防止するために、ウェビングの引き込み後期にモータの駆動速度を漸減するとともに、その後のウェビングの繰り出し時にはモータの駆動速度を漸増するようになっている。
しかし、この従来のシートベルト装置は、バックルの装着時に、ウェビングを一度引き込んだ後にモータを僅かに逆転させることでウェビングによる乗員の過剰な締め付けを取り除くようになっているため、ウェビングの引き込み時に乗員に圧迫感を与え易い。この対策としてウェビングの引き込み終了時の張力を低く設定することも考えられるが、この場合、ウェビングの弛みを確実に取り除くことが難しくなる。
そこでこの発明は、乗員に違和感を与えることなくウェビングの弛みを除去することのできるシートベルト装置を提供しようとするものである。
この発明に係るシートベルト装置では、上記課題を解決するために以下の構成を採用した。
請求項1に係る発明は、ウェビング(例えば、実施形態のウェビング5)の巻取りを行うモータ(例えば、実施形態のモータ10)と、乗員によるウェビングの装着、非装着を検出する脱着状態検出手段(例えば、実施形態のバックルスイッチ39)と、前記モータの通電電流を検出する通電電流検出手段(例えば、実施形態の電流センサ40)と、前記ウェビングの巻取り量を検出する巻取り量検出手段(例えば、実施形態の回転センサ11)と、前記脱着状態検出手段による検出結果が非装着から装着に切り換わったときに、前記通電電流検出手段によって検出される通電電流が所定値に達するまで前記モータをウェビング巻取り方向に回転駆動する第1のモータ制御部(例えば、実施形態の第1のモータ制御部35)と、前記第1のモータ制御部によるモータ制御の後に、前記モータに前記所定値を超える電流と前記所定値以下の電流を交互に付与して前記モータを駆動し、前記巻取り量検出手段によって検出されるウェビングの巻取り量が所定量以上増加したことを少なくとも一つの条件として前記モータの駆動を停止する第2のモータ制御部(例えば、実施形態の第2のモータ制御部36)と、を備えていることを特徴とするものである。
この発明では、シートに着座した乗員がウェビングを装着することにより、脱着状態検出手段による検出結果が非装着から装着に切り換わると、通電電流検出手段によって検出される通電電流が所定値に達するまで、モータが第1のモータ制御部によってウェビング巻取り方向に回転駆動される。こうして第1のモータ制御部によるモータの駆動が終了すると、モータが第2のモータ制御部によって駆動力を連続的に増減させて駆動される。こうしてモータの駆動力が連続的に増減すると、ウェビングが他の部材や乗員等に引っ掛かっている場合に、その引っ掛かりが除去される。このとき巻取り量検出手段によって検出されるウェビングの巻取り量が所定量以上増加すると、その時点でモータの駆動が停止される。
請求項1に係る発明は、ウェビング(例えば、実施形態のウェビング5)の巻取りを行うモータ(例えば、実施形態のモータ10)と、乗員によるウェビングの装着、非装着を検出する脱着状態検出手段(例えば、実施形態のバックルスイッチ39)と、前記モータの通電電流を検出する通電電流検出手段(例えば、実施形態の電流センサ40)と、前記ウェビングの巻取り量を検出する巻取り量検出手段(例えば、実施形態の回転センサ11)と、前記脱着状態検出手段による検出結果が非装着から装着に切り換わったときに、前記通電電流検出手段によって検出される通電電流が所定値に達するまで前記モータをウェビング巻取り方向に回転駆動する第1のモータ制御部(例えば、実施形態の第1のモータ制御部35)と、前記第1のモータ制御部によるモータ制御の後に、前記モータに前記所定値を超える電流と前記所定値以下の電流を交互に付与して前記モータを駆動し、前記巻取り量検出手段によって検出されるウェビングの巻取り量が所定量以上増加したことを少なくとも一つの条件として前記モータの駆動を停止する第2のモータ制御部(例えば、実施形態の第2のモータ制御部36)と、を備えていることを特徴とするものである。
この発明では、シートに着座した乗員がウェビングを装着することにより、脱着状態検出手段による検出結果が非装着から装着に切り換わると、通電電流検出手段によって検出される通電電流が所定値に達するまで、モータが第1のモータ制御部によってウェビング巻取り方向に回転駆動される。こうして第1のモータ制御部によるモータの駆動が終了すると、モータが第2のモータ制御部によって駆動力を連続的に増減させて駆動される。こうしてモータの駆動力が連続的に増減すると、ウェビングが他の部材や乗員等に引っ掛かっている場合に、その引っ掛かりが除去される。このとき巻取り量検出手段によって検出されるウェビングの巻取り量が所定量以上増加すると、その時点でモータの駆動が停止される。
請求項2に係る発明は、請求項1に係るシートベルト装置において、前記第2のモータ制御部は、前記脱着状態検出手段による検出結果が非装着から装着に切り換わってからの経過時間が第1の所定時間を超えたときに前記モータの駆動を停止することを特徴とするものである。
請求項3に係る発明は、請求項1に記載のシートベルト装置において、前記第2のモータ制御部は、当該第2のモータ制御部の作動を開始してからの経過時間が第2の所定時間を超えたときに前記モータの駆動を停止することを特徴とするものである。
請求項1に係る発明によれば、ウェビングの装着時には、第1のモータ制御部によって通電電流が所定値に達するまでウェビングを引き込んだ後に、ウェビングの巻取り量が所定量以上増加するまで第2のモータ制御部によってモータの駆動力を連続的に増減させるため、ウェビングの引き込み力を必要以上に高めることなく、ウェビングの引っ掛かりを除去することができる。したがって、この発明によれば、乗員に違和感を与えることなく、ウェビングの弛みを確実に除去することができる。
請求項2,3に係る発明によれば、第2のモータ制御部によるモータの駆動を時間によっても制限するため、何等かの原因によってウェビングの巻取り量が所定量以上に増大しない場合にも、第2のモータ制御部によるモータの駆動を速やかに終了させることができる。
以下、この発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、この発明にかかるシートベルト装置1の全体概略構成を示す図であり、同図中2は、乗員3の着座するシートである。この実施形態のシートベルト装置1は、所謂三点式のシートベルト装置であり、図示しないセンタピラーに取付けられたリトラクタ4からウェビング5が上方に引き出され、そのウェビング5がセンタピラーの上部側に支持されたスルーアンカ6に挿通されるとともに、ウェビング5の先端がシート2の車室外側寄りのアウタアンカ7を介して車体フロアに固定されている。そして、ウェビング5のスルーアンカ6とアウタアンカ7の間にはタングプレート8が挿通されており、そのタングプレート8は、シート2の車体内側寄りの車体フロアに固定されたバックル9に対して脱着可能となっている。
ウェビング5は、初期状態ではリトラクタ4に巻取られており、乗員3が手で引き出してタングプレート8をバックル9に固定することにより、乗員3の主に胸部と腹部をシート2に対して拘束する。また、このシートベルト装置1は、緊急時や車両の挙動変化が大きいときや、ウェビング5の弛み取り時や、ウェビング5をリトラクタ4に巻取り収納するとき等に、電動式のモータ10によってウェビング5の巻取りを行う。以下では、このシートベルト装置1におけるウェビング5の弛み取りに関する機能についてのみ詳述し、他の機能については詳細な説明を省略するものとする。
図1は、この発明にかかるシートベルト装置1の全体概略構成を示す図であり、同図中2は、乗員3の着座するシートである。この実施形態のシートベルト装置1は、所謂三点式のシートベルト装置であり、図示しないセンタピラーに取付けられたリトラクタ4からウェビング5が上方に引き出され、そのウェビング5がセンタピラーの上部側に支持されたスルーアンカ6に挿通されるとともに、ウェビング5の先端がシート2の車室外側寄りのアウタアンカ7を介して車体フロアに固定されている。そして、ウェビング5のスルーアンカ6とアウタアンカ7の間にはタングプレート8が挿通されており、そのタングプレート8は、シート2の車体内側寄りの車体フロアに固定されたバックル9に対して脱着可能となっている。
ウェビング5は、初期状態ではリトラクタ4に巻取られており、乗員3が手で引き出してタングプレート8をバックル9に固定することにより、乗員3の主に胸部と腹部をシート2に対して拘束する。また、このシートベルト装置1は、緊急時や車両の挙動変化が大きいときや、ウェビング5の弛み取り時や、ウェビング5をリトラクタ4に巻取り収納するとき等に、電動式のモータ10によってウェビング5の巻取りを行う。以下では、このシートベルト装置1におけるウェビング5の弛み取りに関する機能についてのみ詳述し、他の機能については詳細な説明を省略するものとする。
リトラクタ4は、図2に示すようにケーシング(図示せず)に回転可能に支持されたベルトリール12にウェビング5が巻回されるとともに、ケーシングの一端側にベルトリール12の軸が突出している。このベルトリール12の軸は、クラッチ20を含む動力伝達機構13を介してモータ10の回転軸10aに連動可能に接続されている。動力伝達機構13は、モータ10の回転を減速してベルトリール12に伝達する。また、リトラクタ4には、ベルトリール12をウェビング巻取り方向に付勢する巻取りばね50が設けられ、ベルトリール12とモータ10がクラッチ20によって切り離された状態において、巻取りばね50によるウェビング巻取り方向の付勢力がベルトリール12に作用するようになっている。
なお、クラッチ20は、モータ10の正転方向の回転トルクの入力を契機として動力伝達機構13を接続状態にし、モータ10の逆転方向の回転トルクの入力を契機として動力伝達機構13を遮断状態にする。
なお、クラッチ20は、モータ10の正転方向の回転トルクの入力を契機として動力伝達機構13を接続状態にし、モータ10の逆転方向の回転トルクの入力を契機として動力伝達機構13を遮断状態にする。
また、リトラクタ4には、ベルトリール12の回転位置を検出する回転センサ11が設けられている。この回転センサ11は、例えば、円周方向に沿って異磁極が交互に着磁され、ベルトリール12と一体に回転する磁性円板と、この磁性円板の外周縁部に近接配置された一対のホール素子と、ホール素子の検出信号を処理するセンサ回路とから成り、センサ回路で処理されたパルス信号がコントローラ21に出力されるようになっている。
この場合、ベルトリール12の回転に応じてセンサ回路からコントローラ21に入力されたパルス信号は、ベルトリール12の回転量や、回転速度、回転方向等を検出するのに用いられる。つまり、コントローラ21においては、パルス信号をカウントすることによってベルトリール12の回転量(ウェビング5の巻取り・引き出し量)を検出し、パルス信号の変化速度(周波数)を演算することによってベルトリール12の回転速度(ウェビング5の巻取り・引き出し速度)を求め、さらに、両パルス信号の波形の立ち上がりの比較によってベルトリール12の回転方向を検出する。
この実施形態においては、回転センサ11が巻取り量検出手段を構成している。
この場合、ベルトリール12の回転に応じてセンサ回路からコントローラ21に入力されたパルス信号は、ベルトリール12の回転量や、回転速度、回転方向等を検出するのに用いられる。つまり、コントローラ21においては、パルス信号をカウントすることによってベルトリール12の回転量(ウェビング5の巻取り・引き出し量)を検出し、パルス信号の変化速度(周波数)を演算することによってベルトリール12の回転速度(ウェビング5の巻取り・引き出し速度)を求め、さらに、両パルス信号の波形の立ち上がりの比較によってベルトリール12の回転方向を検出する。
この実施形態においては、回転センサ11が巻取り量検出手段を構成している。
ところで、コントローラ21の入力側には、図2に示すように回転センサ11の他に、タングプレート8とバックル9の係合状態(ウェビング5の脱着状態)を検出するバックルスイッチ39(脱着状態検出手段)と、モータ10に通電されている電流を検出する電流センサ40(通電電流検出手段)が接続されるとともに、車両の前後方向の加速度を検出する前後加速度センサ41、車両の左右方向の加速度を検出する横加速度センサ42、車両のヨー方向の角加速度を検出するヨーレートセンサ43、車両の走行速度を検出する車速センサ44等の車両状態を検出するためのセンサ類が接続されている。
また、コントローラ21は、タングプレート8がバックル9に挿入されてバックルスイッチ39の検出信号がOFFからONに切り換わったときに、電流センサ40によって検出されるモータ10の通電電流が所定値に達するまでモータ10を正転方向(ウェビング巻取り方向)に回転駆動する第1のモータ制御部35と、第1のモータ制御部35によるモータ10の制御の後に、モータ10に所定値を超える電流と所定値以下の電流を交互に付与してモータ10を駆動する第2のモータ制御部36と、を備えている。
第2のモータ制御部36は、モータ10に所定値を超える電流と所定値以下の電流を交互に付与することにより、モータ10の駆動力の増減が連続的に繰り返される。以下、第2のモータ制御部36によるモータ10の駆動を「振動駆動」と呼ぶ。
第2のモータ制御部36は、回転センサ11の信号を基にして検出されるウェビング5の巻取り量が、第1のモータ制御部35の制御の終了時から所定量以上増加したことを一つの条件としてモータ10の振動駆動を停止する。また、第2のモータ制御部36は、この実施形態では、バックルスイッチ39の検出信号がOFFからONに切り換わってからの経過時間が所定時間(第1の所定時間)を超えたことを別の一つの条件としてモータ10の振動駆動を停止する。
第2のモータ制御部36は、回転センサ11の信号を基にして検出されるウェビング5の巻取り量が、第1のモータ制御部35の制御の終了時から所定量以上増加したことを一つの条件としてモータ10の振動駆動を停止する。また、第2のモータ制御部36は、この実施形態では、バックルスイッチ39の検出信号がOFFからONに切り換わってからの経過時間が所定時間(第1の所定時間)を超えたことを別の一つの条件としてモータ10の振動駆動を停止する。
以下、このシートベルト装置1のコントローラ21による弛み取り制御の一例を図3のフローチャートに基づいて説明する。
ステップS101においては、バックルスイッチ39の検出信号がOFFからONに切り換わったか否かを判定し、Yesの場合にはステップS102に進み、Noの場合にはリターンする。
ステップS102においては、第1のモータ制御部35によるモータ10の制御を実行する。ここでは、モータ10をウェビング巻取り方向に回転駆動する。
つづく、ステップS103においては、電流センサ40で検出される電流値が所定値I1以上であるか否かを判定し、ここでYesの場合には、ステップS104に進み、Noの場合には、ステップS105に進む。
なお、ステップS103で比較する所定値I1は、ウェビング5を装着した乗員3が圧迫感を感じず、少なくともウェビング5の上半身拘束領域の弛みがほぼ取れる電流値に設定されている。
ステップS101においては、バックルスイッチ39の検出信号がOFFからONに切り換わったか否かを判定し、Yesの場合にはステップS102に進み、Noの場合にはリターンする。
ステップS102においては、第1のモータ制御部35によるモータ10の制御を実行する。ここでは、モータ10をウェビング巻取り方向に回転駆動する。
つづく、ステップS103においては、電流センサ40で検出される電流値が所定値I1以上であるか否かを判定し、ここでYesの場合には、ステップS104に進み、Noの場合には、ステップS105に進む。
なお、ステップS103で比較する所定値I1は、ウェビング5を装着した乗員3が圧迫感を感じず、少なくともウェビング5の上半身拘束領域の弛みがほぼ取れる電流値に設定されている。
ステップS105においては、バックルスイッチ39の検出信号がONに切り換わってからの経過時間が所定時間T1以上になったか否かを判定する。ここでNoの場合、つまり経過時間が所定時間T1に満たない場合には、ステップS102に戻って第1のモータ制御部35によるモータ10の制御を継続する。また、Yesの場合、つまり経過時間が所定時間I1以上になった場合には、ステップS107に進み、クラッチ20をOFFにしてウェビング5の弛み取り制御を終了する。
一方、ステップS104では、第2のモータ制御部36によるモータ10の制御を実行する。ここでは、モータ10に所定値I1を超える電流と所定値I1以下の電流を交互に付与し、モータ10の振動駆動をウェビング5に伝達する。この結果、ウェビング5には連続的な張力変化が生じ、他の部材や乗員3に対するウェビング5の引っ掛かりが徐々に取り除かれることになる。
つづくステップS106においては、第2のモータ制御部36による制御を開始してからのウェビング5の巻取り増加量が所定値L1以上であるか否かを判定する。ここでYesの場合には、ステップS107に進み、クラッチ20をOFFにしてウェビング5の弛み取り制御を終了する。また、Noの場合には、ステップS108へと進む。
ステップS108では、バックルスイッチ39の検出信号がONに切り換わってからの経過時間が所定時間T1以上になったか否かを判定する。ここでNoの場合、つまり経過時間が所定時間T1に満たない場合には、ステップS104に戻って第2のモータ制御部36によるモータ10の制御を継続する。また、Yesの場合、つまり経過時間が所定時間I1を超えた場合には、ステップS107に進んで、クラッチ20をOFFにしてウェビング5の弛み取り制御を終了する。
ステップS108では、バックルスイッチ39の検出信号がONに切り換わってからの経過時間が所定時間T1以上になったか否かを判定する。ここでNoの場合、つまり経過時間が所定時間T1に満たない場合には、ステップS104に戻って第2のモータ制御部36によるモータ10の制御を継続する。また、Yesの場合、つまり経過時間が所定時間I1を超えた場合には、ステップS107に進んで、クラッチ20をOFFにしてウェビング5の弛み取り制御を終了する。
なお、図3のフローチャートに示した弛み取り制御の例においては、ステップS106でウェビング5の巻取り増加量が所定値L1以上であると判定されたときに、ステップS108に進んでバックルスイッチ39の検出信号がONに切り換わってからの経過時間が所定時間T1以上になったか否かを判定するようにしているが、図3のフローチャートのステップS108に代えて、図4に示すステップS208を採用することも可能である。図4に示すフローチャートは、ステップS208のみが図3に示すフローチャートと異なり、他のステップは同様とされている。
図4のステップS208では、第2のモータ制御部36による制御を開始してからの経過時間が所定時間T2(第2の所定時間)以上になったか否かを判定し、ここでNoの場合には、ステップS104に戻って第2のモータ制御部36によるモータ10の制御を継続し、Yesの場合には、ステップS107に進んで弛み取り制御を終了する。
図4のステップS208では、第2のモータ制御部36による制御を開始してからの経過時間が所定時間T2(第2の所定時間)以上になったか否かを判定し、ここでNoの場合には、ステップS104に戻って第2のモータ制御部36によるモータ10の制御を継続し、Yesの場合には、ステップS107に進んで弛み取り制御を終了する。
以上のように、このシートベルト装置1では、ウェビング5の装着時にバックルスイッチ39がOFFからONに切り換わったときに、モータ10の通電電流が所定値I1に達するまで第1のモータ制御部35によってウェビング5を引き込み、その後に第2のモータ制御部36によってモータ10を振動駆動してウェビング5の張力を連続的に増減させるため、ウェビング5の初期の引き込み力を乗員に圧迫感を与えるほど高めることなく、最終的にウェビング5の引っ掛かりを確実に除去することができる。
図5(A)は、第2のモータ制御部36によるモータ10の制御を行わない比較例の場合の通電電流とウェビング巻取り量の変化の様子を示す線図であり、図5(B)は、この実施形態の場合の通電電流とウェビング巻取り量の変化の様子を示す線図である。なお、比較例では、この実施形態の第1のモータ制御部35と同様の制御を行い、通電電流が所定値I1(図中「閾値」)に達するまでモータ10によるウェビング5の引き込みを行っている。
これらの図を比較して明らかなように、比較例の場合には、ウェビング5の引っ掛かりがあると、それ以上ウェビング5の巻取りが行われなくなるが、この実施形態の場合、第2のモータ制御部36によるモータ10の振動駆動によってウェビング5の引っ掛かりが外れ、その結果、ウェビング5の巻取り量が増加する。
これらの図を比較して明らかなように、比較例の場合には、ウェビング5の引っ掛かりがあると、それ以上ウェビング5の巻取りが行われなくなるが、この実施形態の場合、第2のモータ制御部36によるモータ10の振動駆動によってウェビング5の引っ掛かりが外れ、その結果、ウェビング5の巻取り量が増加する。
また、このシートベルト装置1では、第2のモータ制御部36による制御を開始した後にウェビング5の巻取り量が所定量L1以上に増加しない場合であっても、図3のステップS108や図4のステップS208のように、時間制限を設けて規定の時間が経過したときには第2のモータ制御部36による制御を終了するようになっているため、もともとウェビング5の引っ掛かりがない場合や、引っ掛かりが強固な場合等に必要以上の長時間に亙って振動駆動が継続されるのを防止することができる。したがって、乗員の快適性を高めることができる。
さらに、この実施形態のシートベルト装置1においては、図3のステップS105のように、第1のモータ制御部35による制御の実行時に何等かの原因によって所定時間T1経過しても通電電流が所定値I1に達しない場合に巻取り制御を終了するようになっているため、不要なモータ作動を未然に防止することができる。
なお、この発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。
1 シートベルト装置
5 ウェビング
10 モータ
11 回転センサ(巻取り量検出手段)
35 第1のモータ制御部
36 第2のモータ制御部
39 バックルスイッチ(脱着状態検出手段)
40 電流センサ(通電電流検出手段)
5 ウェビング
10 モータ
11 回転センサ(巻取り量検出手段)
35 第1のモータ制御部
36 第2のモータ制御部
39 バックルスイッチ(脱着状態検出手段)
40 電流センサ(通電電流検出手段)
Claims (3)
- ウェビングの巻取りを行うモータと、
乗員によるウェビングの装着、非装着を検出する脱着状態検出手段と、
前記モータの通電電流を検出する通電電流検出手段と、
前記ウェビングの巻取り量を検出する巻取り量検出手段と、
前記脱着状態検出手段による検出結果が非装着から装着に切り換わったときに、前記通電電流検出手段によって検出される通電電流が所定値に達するまで前記モータをウェビング巻取り方向に回転駆動する第1のモータ制御部と、
前記第1のモータ制御部によるモータ制御の後に、前記モータに前記所定値を超える電流と前記所定値以下の電流を交互に付与して前記モータを駆動し、前記巻取り量検出手段によって検出されるウェビングの巻取り量が所定量以上増加したことを少なくとも一つの条件として前記モータの駆動を停止する第2のモータ制御部と、を備えていることを特徴とするシートベルト装置。 - 前記第2のモータ制御部は、前記脱着状態検出手段による検出結果が非装着から装着に切り換わってからの経過時間が第1の所定時間を超えたときに前記モータの駆動を停止することを特徴とする請求項1に記載のシートベルト装置。
- 前記第2のモータ制御部は、当該第2のモータ制御部の作動を開始してからの経過時間が第2の所定時間を超えたときに前記モータの駆動を停止することを特徴とする請求項1に記載のシートベルト装置。
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