JP2013154740A - シートベルトの制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】移動装置が衝突するおそれがあるときに、ウェビングの張力を適切に制御でき、それにより、シートに乗員を適切に拘束することができるシートベルトの制御装置を提供する。
【解決手段】制御装置では、シートベルトが装着状態に切り換わったとき(S9:YES)に、ウェビングの弛みを取り除くための弛み取り制御が実行される(S11〜S19)とともに、この弛み取り制御の実行中におけるウェビングの巻取りまたは引出しの状態であるウェビングの巻取り状態QREB、QPOBが検出される(S12、S13)。また、移動装置の衝突が予測されたときに、検出されたウェビングの巻取り状態QREB、QPOBに基づき、モータを介して、ウェビングの張力が制御される。
【選択図】図3

Description

本発明は、移動装置の乗員をシートに拘束するためのウェビングをリールに巻き取るためにリールを回転駆動するモータを備えたシートベルトの制御装置に関する。
従来、この種のシートベルトの制御装置として、例えば特許文献1に開示されたものが知られている。このシートベルトは車両用のものであり、この従来の制御装置では、車両の減速度が検出されるとともに、検出された車両の減速度に基づき、モータを制御することによって、ウェビングの張力(以下「ウェビング張力」という)が制御される。具体的には、検出された車両の減速度が第1所定値よりも大きくなったときに、ウェビング張力が第1目標値になるように、モータが制御される。そして、この第1目標値に基づくモータの制御の終了時において、車両の減速度が第2所定値(>第1所定値)よりも大きいときには、ウェビング張力が第2目標値(>第1目標値)になるように、モータが制御される。
この場合、第1および第2目標値は、車両の減速度の増加度合が大きい場合には、小さい場合よりも大きな値に設定される。また、第1目標値から第2目標値にウェビング張力を変化させる際に、当該ウェビング張力の変化度合が、第2目標値と第1目標値との偏差に基づき、当該偏差が大きいほど、より高い値に制御される。これにより、従来の制御装置では、ウェビング張力を第1目標値から第2目標値に変化させる際に、乗員に違和感を与えないようにしている。
特許第3937938号公報
また、この種の制御装置では、シートベルトが新たに装着されたときに、モータを制御することによって、ウェビングの弛みを取り除くためにウェビングをリールに巻き取る弛み取り制御が実行される。この弛み取り制御の実行中、例えば、乗員が左右の安全の確認のために前方に乗り出すことによりウェビングが引き出される場合があり、そのような場合には、ウェビングを十分に巻き取ることができず、ウェビングの弛みが大きいまま、弛み取り制御が終了することがある。この場合、リールは、復帰ばねによりウェビングを巻取る方向に付勢されてはいるものの、ウェビングがスルーアンカで折り返されているので、弛み取り制御の終了後、復帰ばねによるリールの付勢によってはウェビングは巻き取られず、その弛みが残ったままになることがある。また、乗員の体型が細い(体脂肪が少ない)場合、弛み取り制御によりウェビングが巻き取られすぎて、それによりウェビングによる乗員の締付けが過剰になることがある。この場合にも、上記と同じ理由により、弛み取り制御の終了後、そのようなウェビングの過剰な締付けが残ったままになることがある。
これに対して、上述した従来の制御装置では、車両の減速度に基づいてウェビング張力が制御されるにすぎない。このため、上述したようにウェビングの弛みが大きい場合において、車両が衝突したようなときには、ウェビング張力を十分に得ることができず、シートに乗員を適切に拘束することができないおそれがある。また、上述したようにウェビングの締付けが過剰である場合において、車両が衝突したようなときには、ウェビングにより乗員がさらに締め付けられてしまい、乗員に不快感を与えるおそれがある。
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたものであり、移動装置が衝突するおそれがあるときに、ウェビングの張力を適切に制御でき、それにより、シートに乗員を適切に拘束することができるシートベルトの制御装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、請求項1に係る発明は、移動装置(実施形態における(以下、本項において同じ)車両V)の乗員をシート(運転席SE)に拘束するためのウェビング3をリール6に巻き取るためにリール6を回転駆動するモータ(電動モータ7)を備えたシートベルト1の制御装置であって、シートベルト1が乗員に装着された装着状態にあるか否かを検出する装着状態検出手段(BU・SW23、ECU2、ステップ1、9)と、装着状態検出手段によりシートベルト1が非装着状態から装着状態に切り換わったと検出されたとき(ステップ9:YES)に、モータを制御することによって、ウェビング3の弛みを取り除くための弛み取り制御を実行する第1制御手段(ECU2、ステップ11〜19)と、弛み取り制御の実行中におけるウェビング3の巻取りまたは引出しの状態であるウェビング3の巻取り状態(ウェビング巻取り量QREB、ウェビング引出し量QPOB)を検出する巻取り状態検出手段(回転角センサ21、ECU2、ステップ12、13)と、移動装置の衝突を予測する衝突予測手段(ECU2)と、衝突予測手段によって移動装置の衝突が予測されたとき(ステップ31:YES)に、巻取り状態検出手段で検出されたウェビング3の巻取り状態に基づき、モータを介して、ウェビング3の張力を制御する第2制御手段(ECU2、ステップ14〜19、32〜36)と、を備えることを特徴とする。
この構成によれば、シートベルトが非装着状態から装着状態に切り換わったと検出されたときに、第1制御手段によるモータの制御によって弛み取り制御が実行され、それにより、ウェビングがリールに巻き取られることによって、ウェビングの弛みが取り除かれる。また、この弛み取り制御の実行中におけるウェビングの巻取りまたは引出しの状態であるウェビングの巻取り状態が、巻取り状態検出手段によって検出される。さらに、移動装置の衝突が予測されたときに、第2制御手段により、ウェビングの張力が、巻取り状態検出手段で検出されたウェビングの巻取り状態に基づき、モータを介して制御される。
このように、移動装置が衝突するおそれがあるときに、弛み取り制御の実行中に得られた実際のウェビングの巻取り状態に基づいてウェビングの張力を制御するので、前述したように、弛み取り制御でウェビングが十分に巻き取られずにその大きな弛みが残っている場合や、逆に巻き取られすぎてウェビングによる乗員の過剰な締付けが残っている場合でも、そのような状況に応じてウェビングの張力を適切に制御でき、したがって、シートに乗員を適切に拘束することができる。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載のシートベルト1の制御装置において、第2制御手段は、巻取り状態検出手段により弛み取り制御の実行中にウェビング3の引出しが検出されたとき(ステップ14:YES)には、ウェビング3の引出しが検出されていないとき(ステップ14:NO)よりも、ウェビング3の張力をより大きな値に制御する(ステップ14〜19、32〜36)ことを特徴とする。
前述したように、弛み取り制御の実行中、ウェビングが引き出されたときには、それによりウェビングが十分に巻き取られず、その大きな弛みが残ったままになる場合がある。上述した構成によれば、移動装置の衝突が予測された場合において、弛み取り制御の実行中にウェビングの引出しが検出されたとき、すなわち、弛み取り制御でウェビングが十分に巻き取られずにその大きな弛みが残っているようなときには、ウェビングの引出しが検出されていないときよりも、ウェビングの張力がより大きな値に制御される。したがって、弛み取り制御の実行中におけるウェビングの引出しの有無にかかわらず、移動装置が衝突するおそれがあるときに、シートに乗員を適切に拘束することができる。
本実施形態による制御装置が適用されたシートベルトなどを概略的に示す図である。 本実施形態による制御装置を、シートベルトなどとともに概略的に示す図である。 制御装置のECUによって実行される、弛み取り制御処理を示すフローチャートである。 ECUによって実行される、乗員保護制御処理を示すフローチャートである。
以下、図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。図1に示す車両Vには、本実施形態による制御装置が適用されるシートベルトとして、運転者用のものと、助手席および後部座席(いずれも図示せず)の乗員用のものがそれぞれ設けられている。これらのシートベルトは、基本的には互いに同様に構成されているので、以下、これらを代表して、運転者用のシートベルト1について説明する。
図1および図2に示すシートベルト1は、いわゆる3点式のものであり、運転者を運転席SEに拘束するためのウェビング3と、ウェビング3を巻き取るためのリトラクタ4を有している。
上記のリトラクタ4は、車両Vの右側のセンタピラーCPの下部に取り付けられている。ウェビング3は、リトラクタ4から上方に延びるとともに、センタピラーCPの上部に取り付けられたスルーアンカTAに通されることにより下方に折り返されており、ウェビング3の先端部は、センタピラーCPの下部に、アウタアンカOAを介して固定されている。ウェビング3は、運転者に装着されていない非装着状態では、センタピラーCPに沿って、上下方向に延びている。
また、ウェビング3には、スルーアンカTAとアウタアンカOAの間に、タングプレートTPが設けられている。このタングプレートTPは、ウェビング3の長さ方向に移動自在であるとともに、バックルBUに着脱可能になっている。バックルBUは、車両VのフロントフロアFFに固定されており、運転席SE付近の助手席寄りに配置されている。以上の構成のシートベルト1は、運転席SEに着座した運転者が、ウェビング3をリトラクタ4から引き出し、タングプレートTPをバックルBUに係合させることによって、運転者に装着される。この装着状態では、運転者は、ウェビング3によって運転席SEに拘束される。
図2に示すように、リトラクタ4は、センタピラーCPに固定されたフレーム5と、ウェビング3が巻き回されたリール6と、リール6を回転駆動するための電動モータ7などで構成されている。リール6は、フレーム5に回転自在に支持されており、復帰ばね(図示せず)によって、ウェビング3を巻取る方向(以下「巻取り方向」という)に付勢されている。この復帰ばねによる付勢によって、ウェビング3は、シートベルト1の非装着状態では、リール6に巻き取られ、リトラクタ4に部分的に収納される。
また、リール6の軸部6aは、動力伝達機構8を介して電動モータ7の出力軸7aに連結されている。電動モータ7は、例えばDCモータで構成されており、供給された電力を動力に変換して出力軸7aから出力するものである。電動モータ7の動作は、制御装置の後述するECU2によって制御される。
さらに、動力伝達機構8は、機械式のクラッチや遊星歯車装置(いずれも図示せず)などで構成されている。電動モータ7が正転したときには、このクラッチによって、電動モータ7の出力軸7aがリール6の軸部6aに接続されるとともに、遊星歯車装置によって、電動モータ7の動力が減速した状態でリール6に伝達される。これにより、リール6は、巻取り方向に回転駆動される。一方、電動モータ7が逆転したときには、クラッチによって、出力軸7aと軸部6aの間が遮断される。
また、リトラクタ4には、回転角センサ21および電流センサ22が設けられている。回転角センサ21は、ホール素子などで構成されており、リール6の回転角度位置を検出し、その検出信号をECU2に出力する。電流センサ22は、電動モータ7に供給される電流(以下「モータ供給電流」という)IMOTを検出し、その検出信号をECU2に出力する。さらに、車両Vには、バックルスイッチ(以下「BU・SW」という)23が設けられている。BU・SW23は、接点式のものであり、前述したウェビング3のタングプレートTPをバックルBUに係合させることによってONされ、タングプレートTPをバックルBUから外すことによってOFFされる。すなわち、BU・SW23は、シートベルト1が装着状態のときにはON状態にあり、非装着状態のときにはOFF状態にある。
ECU2は、CPU、RAM、ROMおよびI/Oインターフェース(いずれも図示せず)などから成るマイクロコンピュータで構成されている。ECU2は、上述した各種のセンサ21および22からの検出信号ならびにBU・SW23からの出力信号などに応じ、ROMに記憶された制御プログラムに従って、図3および図4に示す処理を実行する。
この図3に示す弛み取り制御処理は、シートベルト1の装着時に、ウェビング3の弛みを取り除くためのものであり、所定時間(例えば10msec)ごとに繰り返し実行される。まず、図3のステップ1(「S1」と図示。以下同じ)では、BU・SW23がONであるか否かを判別する。
このステップ1の答がNOで、BU・SW23がOFFのときには、ステップ2〜4においてそれぞれ、後述する第1〜第3巻取り制御フラグF_REEL1〜F_REEL3を「0」にリセットするとともに、ステップ5および6においてそれぞれ、後述するウェビング巻取り量QREBおよびウェビング引出し量QPOBを値0にリセットする。次いで、弛み取り制御フラグF_SLACKを「0」にリセットし(ステップ7)、本処理を終了する。この弛み取り制御フラグF_SLACKは、ウェビング3の弛みを取り除くための後述する弛み取り制御の実行中に、「1」に設定されるものであり、その詳細については後述する。
一方、前記ステップ1の答がYESで、BU・SW23がONのとき、すなわち、シートベルト1が装着状態にあるときには、弛み取り制御フラグF_SLACKが「1」であるか否かを判別する(ステップ8)。この答がNOのとき、すなわち、弛み取り制御の実行中でないときには、前回の処理サイクルにおいてBU・SW23がOFFであったか否かを判別する(ステップ9)。この答がNOのときには、前記ステップ2〜7を実行し、本処理を終了する。
一方、上記ステップ9の答がYESで、今回の処理サイクルにおいてBU・SW23がOFFからONに切り換わったとき、すなわち、非装着状態のシートベルト1が装着されたときには、ウェビング3の弛みを取り除くべく、弛み取り制御を実行するために、弛み取り制御フラグF_SLACKを「1」に設定し(ステップ10)、ステップ11に進む。また、このステップ10の実行により、上記ステップ8の答がYES(F_SLACK=1)になり、その場合には、ステップ9および10をスキップし、ステップ11に進む。
このステップ11以降では、弛み取り制御が実行される。まず、ステップ11では、ウェビング3の弛みを取り除くために、電動モータ7を駆動することによって、リール6を巻取り方向に駆動し、ウェビング3をリール6に巻き取る。この場合、電動モータ7に印加される電圧は、所定の一定値に制御される。次いで、前記ステップ5で値0にリセットされたウェビング巻取り量QREBを算出する(ステップ12)。このウェビング巻取り量QREBは、弛み取り制御が開始された時から今回の処理サイクルまでの間におけるリール6へのウェビング3の巻取り量であり、検出されたリール6の回転角度位置に基づいて算出される。
次に、前記ステップ6で値0にリセットされたウェビング引出し量QPOBを算出する(ステップ13)。このウェビング引出し量QPOBは、弛み取り制御が開始された時から今回の処理サイクルまでの間におけるリール6からのウェビング3の引出し量であり、リール6の回転角度位置に基づいて算出される。次いで、算出されたウェビング引出し量QPOBが所定値QPREF以上であるか否かを判別する(ステップ14)。
このステップ14の答がYES(QPOB≧QPREF)で、弛み取り制御の実行中にウェビング3が引き出されたときには、後述する第1巻取り制御を実行するために、前記ステップ2で「0」にリセットされた第1巻取り制御フラグF_REEL1を「1」に設定する(ステップ15)。次いで、弛み取り制御を終了するために、前記ステップ7を実行することにより弛み取り制御フラグF_SLACKを「0」にリセットし、本処理を終了する。このように、弛み取り制御の実行中にウェビング3が引き出されたときに、弛み取り制御を終了するのは、ウェビング3を引き出している運転者(乗員)に違和感を感じさせないようにするためである。このため、上記の所定値QPREFは、弛み取り制御の実行中にウェビング3が引き出された時点ですぐに弛み取り制御を終了できるようにするために、非常に小さな値、例えば1mmに設定されている。
一方、ステップ14の答がNO(QPOB<QPREF)のときには、検出されたモータ供給電流IMOTが所定値IMOTREF(例えば2A)以上であるか否かを判別する(ステップ16)。この答がNOのときには、そのまま本処理を終了する一方、YES(IMOT≧IMOTREF)のときには、前記ステップ12で算出されたウェビング巻取り量QREBが所定値QRREF以上であるか否かを判別する(ステップ17)。
このステップ17の答がYESで、ウェビング巻取り量QREBが所定値QRREF以上のときには、弛み取り制御でウェビング3が巻き取られすぎたことによって、ウェビング3による運転者(乗員)の締付けが過剰になっているとして、後述する第2巻取り制御を実行するために、前記ステップ3で「0」にリセットされた第2巻取り制御フラグF_REEL2を「1」に設定する(ステップ18)。
一方、ステップ17の答がNOで、ウェビング巻取り量QREBが所定値QRREFよりも小さいときには、弛み取り制御によりウェビング3が適切に巻き取られ、その弛みが適切に取り除かれたとして、後述する第3巻取り制御を実行するために、前記ステップ4で「0」にリセットされた第3巻取り制御フラグF_REEL3を「1」に設定する(ステップ19)。また、上記ステップ18または19を実行した後には、ステップ16の答がYESで、モータ供給電流IMOTが所定値IMOTREF以上であるため、電動モータ7のトルクが比較的大きくなっており、それによりウェビング3に十分な張力が与えられているとして、弛み取り制御を終了するために、前記ステップ7を実行し(F_SLACK←0)、本処理を終了する。
なお、これまでに述べた弛み取り制御処理の実行内容から明らかなように、第1〜第3巻取り制御フラグF_REEL1〜F_REEL3は、弛み取り制御の終了時に、それらのうちの1つが「1」に設定されるとともに、残りの2つが「0」に設定される。
次に、図4に示す乗員保護制御処理について説明する。本処理は、車両Vの衝突が予測されたときに、運転者(乗員)を保護すべく、ウェビング3に張力を付与するために、ウェビング巻取り制御を実行するものであり、所定時間(例えば1msec)ごとに繰り返し実行される。まず、図4のステップ31では、衝突予測フラグF_PRECRが「1」であるか否かを判別する。
この衝突予測フラグF_PRECRは、車両Vが衝突すると予測されたときに「1」に設定されるものである。この場合、次の所定の条件(a)〜(c)のうちの少なくとも1つが成立しているときに、車両Vが衝突すると予測される。
(a)レーダで検出された、他の車両や電柱などの物体(いずれも図示せず)から車両Vまでの距離、当該他の物体との相対速度、および予測された車両Vの進路などに基づく所定の条件
(b)車両Vの挙動が不安定になったときに運転者による車両Vのブレーキ操作をアシストするブレーキアシストが実行されたこと
(c)ヨーレートセンサ(図示せず)で検出された車両Vのヨーレート(鉛直方向の回転角速度)が所定値よりも大きいことによって、車両Vの急転舵が行われたと判定されたこと
上記ステップ31の答がNOで、車両Vの衝突が予測されていないときには、ウェビング巻取り制御を実行する必要がないので、そのまま本処理を終了する。一方、ステップ31の答がYESで、車両Vの衝突が予測されたときには、続くステップ32以降において、運転者を保護するために、ウェビング巻取り制御を実行する。まず、ステップ32では、図3のステップ15で設定された第1巻取り制御フラグF_REEL1が「1」であるか否かを判別する。
このステップ32の答がYES(F_REEL1=1)のときには、第1巻取り制御を実行するために、目標モータ電流IOBJを第1目標値IOBJ1に設定し(ステップ33)、本処理を終了する。この目標モータ電流IOBJは、電動モータ7に供給されるモータ供給電流IMOTの目標値であり、このステップ33の実行に伴い、検出されたモータ供給電流IMOTが、第1目標値IOBJ1に設定された目標モータ電流IOBJになるように制御される。この第1目標値IOBJ1については後述する。
一方、ステップ32の答がNOのときには、図3のステップ18で設定された第2巻取り制御フラグF_REEL2が「1」であるか否かを判別する(ステップ34)。この答がYES(F_REEL2=1)のときには、第2巻取り制御を実行するために、目標モータ電流IOBJを第2目標値IOBJ2に設定し(ステップ35)、本処理を終了する。このステップ35の実行に伴い、検出されたモータ供給電流IMOTが、第2目標値IOBJ2に設定された目標モータ電流IOBJになるように制御される。この第2目標値IOBJ2については後述する。
一方、ステップ34の答がNOで、第1および第2巻取り制御フラグF_REEL1およびF_REEL2がいずれも「0」のとき、すなわち、第3巻取り制御フラグF_REEL3が「1」のときには、第3巻取り制御を実行するために、目標モータ電流IOBJを第3目標値IOBJ3に設定し(ステップ36)、本処理を終了する。このステップ36の実行に伴い、検出されたモータ供給電流IMOTが、第3目標値IOBJ3に設定された目標モータ電流IOBJになるように制御される。
上記の第1〜第3目標値IOBJ1〜IOBJ3は、IOBJ1>IOBJ3>IOBJ2の大小関係に設定されており、例えば、第1目標値IOBJ1は22Aに、第2目標値IOBJ2は18Aに、第3目標値IOBJ3は20Aに、それぞれ設定されている。
また、本実施形態における各種の要素と、本発明における各種の要素との対応関係は、次のとおりである。すなわち、本実施形態における車両V、運転席SEおよび電動モータ7が、本発明における移動装置、シートおよびモータにそれぞれ相当するとともに、本実施形態における回転角センサ21およびBU・SW23が、本発明における巻取り状態検出手段および装着状態検出手段にそれぞれ相当する。また、本実施形態におけるECU2が、本発明における装着状態検出手段、第1制御手段、巻取り状態検出手段、衝突予測手段および第2制御手段に相当する。
以上のように、本実施形態によれば、シートベルト1が非装着状態から装着状態に切り換わったとき(図3のステップ9:YES)に、弛み取り制御が開始され(ステップ10〜19)、それにより、ウェビング3がリール6に巻き取られることで、ウェビング3の弛みが取り除かれる。この弛み取り制御の実行中にウェビング3の引出しが検出された場合(ステップ14:YES)において、車両Vが衝突すると予測されたとき(図4のステップ31:YES)には、第1巻取り制御が実行され、モータ供給電流IMOTが、最も大きな第1目標値IOBJ1になるように制御される(ステップ15、32および33)。それにより、電動モータ7のトルクが増大することによって、ウェビング3の張力(以下「ウェビング張力」という)は、より大きな値に制御される。
また、弛み取り制御の実行中にウェビング3が巻き取られすぎたことでウェビング3による運転者(乗員)の締付けが過剰になっている場合(図3のステップ17:YES)において、車両Vが衝突すると予測されたときには、第2巻取り制御が実行され、モータ供給電流IMOTが、最も小さな第2目標値IOBJ2になるように制御される(ステップ18、図4のステップ34および35)。それにより、電動モータ7のトルクが低減されることによって、ウェビング張力は、より小さな値に制御される。
さらに、弛み取り制御の実行中にウェビング3が適切に巻き取られたことでその弛みが適切に取り除かれた場合(図3のステップ17:NO)において、車両Vが衝突すると予測されたときには、第3巻取り制御が実行され、モータ供給電流IMOTが、第1および第2目標値IOBJ1、IOBJ2の間の大きさの第3目標値IOBJ3になるように制御される(ステップ19、図4のステップ34および36)。それにより、電動モータ7のトルクが通常の大きさに制御されることによって、ウェビング張力は、通常の大きさに制御される。
以上により、弛み取り制御でウェビング3が十分に巻き取られずにその大きな弛みが残っている場合や、逆に巻き取られすぎてウェビング3による運転者の過剰な締付けが残っている場合でも、そのような状況に応じてウェビング3の張力を適切に制御でき、したがって、運転席SEに運転者を適切に拘束することができる。同様に、弛み取り制御の実行中におけるウェビング3の引出しの有無にかかわらず、車両Vが衝突するおそれがあるときに、運転席SEに運転者を適切に拘束することができる。
なお、本発明は、説明した実施形態に限定されることなく、種々の態様で実施することができる。例えば、実施形態では、目標モータ電流IOBJを、ウェビング巻取り量QREBと所定値QRREFとの比較結果に基づいて、第2または第3目標値IOBJ2、3に選択的に設定しているが、ウェビング巻取り量QREBが大きいほど、より小さな値に設定してもよい。それにより、ウェビング張力を、ウェビング巻取り量QREBに応じてきめ細かく適切に制御することができる。また、実施形態では、ウェビング引出し量QPOBを算出しているが、当該算出を行わずに、検出されたリール6の回転角度位置に基づいて、弛み取り制御の実行中にウェビング3の引出しが行われたか否かを検出してもよい。
さらに、実施形態では、ウェビング張力を、ウェビング引出し量QPOBおよびウェビング巻取り量QREBの双方に応じて制御しているが、両者QPOBおよびQREBの一方に応じて制御してもよい。また、実施形態では、電動モータ7は、DCモータであるが、ACモータでもよい。さらに、実施形態は、本発明を、車両V用の3点式のシートベルト1に適用した例であるが、左右一対のウェビングを備える4点式のシートベルトに適用してもよく、また、船舶用や航空機用のシートベルトに適用してもよい。その他、本発明の趣旨の範囲内で、細部の構成を適宜、変更することが可能である。
V 車両(移動装置)
SE 運転席(シート)
1 シートベルト
2 ECU(装着状態検出手段、第1制御手段、巻取り状態検出手段、衝突予測 手段、第2制御手段)
3 ウェビング
6 リール
7 電動モータ(モータ)
21 回転角センサ(巻取り状態検出手段)
23 BU・SW(装着状態検出手段)
QREB ウェビング巻取り量(ウェビングの巻取り状態)
QPOB ウェビング引出し量(ウェビングの巻取り状態)

Claims (2)

  1. 移動装置の乗員をシートに拘束するためのウェビングをリールに巻き取るために当該リールを回転駆動するモータを備えたシートベルトの制御装置であって、
    前記シートベルトが前記乗員に装着された装着状態にあるか否かを検出する装着状態検出手段と、
    当該装着状態検出手段により前記シートベルトが非装着状態から装着状態に切り換わったと検出されたときに、前記モータを制御することによって、前記ウェビングの弛みを取り除くための弛み取り制御を実行する第1制御手段と、
    前記弛み取り制御の実行中における前記ウェビングの巻取りまたは引出しの状態である前記ウェビングの巻取り状態を検出する巻取り状態検出手段と、
    前記移動装置の衝突を予測する衝突予測手段と、
    当該衝突予測手段によって前記移動装置の衝突が予測されたときに、前記巻取り状態検出手段で検出された前記ウェビングの巻取り状態に基づき、前記モータを介して、前記ウェビングの張力を制御する第2制御手段と、
    を備えることを特徴とするシートベルトの制御装置。
  2. 前記第2制御手段は、前記巻取り状態検出手段により前記弛み取り制御の実行中に前記ウェビングの引出しが検出されたときには、前記ウェビングの引出しが検出されていないときよりも、前記ウェビングの張力をより大きな値に制御することを特徴とする、請求項1に記載のシートベルトの制御装置。
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