JP2018070024A - シートベルト巻取り装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】乗員に煩わしさを感じさせる機会を低減する一方で、乗員にシートベルトの適度な装着感を与えフィッティング制御を適切なタイミングにて行うことができる、シートベルト巻取り装置を提供する。【解決手段】シートベルトを巻き取る方向及び引き出す方向の両方向に回転可能なスプールと、ベルトを巻取り方向にスプールを付勢する巻取りバネと、ベルト巻取りトルクをスプールに付与するように構成された電動モータと、電動モータに電流を流し、フィッティング制御を実行するモータ制御部と、を備える。更に、モータ制御部は、シートベルトが装着状態にあり、着座位置及び/又は着座姿勢の許容以上の変化が検出され)、或いは、シート前後位置SL及び/又はシート傾斜角θの許容以上の変化が検出され且つ、車速SPDが車速閾値SPDth以上である、というフィッティング条件が成立した場合に、フィッティング制御を実行する。【選択図】図6

Description

本発明は、車両の乗員が装着するシートベルトを、電動モータを駆動することによってスプールに巻き取らせる、シートベルト巻取り装置に関する。
従来から、車両の乗員がシートベルトを装着している場合、乗員が正規の着座位置から動いた後に再び正規の着座位置に戻ったとき、スプールがシートベルトを巻き取る方向に回転するように電動モータによって当該スプールを回転させる、シートベルト巻取り装置が知られている(例えば、特許文献1を参照。)。この装置によれば、シートベルトの弛みを抑えることができるので、乗員にシートベルトの適度な装着感を与えることができる。
特開2006−327413号公報
しかしながら、上述したようなシートベルトの巻き取り動作を行う制御(以下、「フィッティング制御」とも称呼する。)が頻繁に行われると、乗員に煩わしさを与える。その一方、例えば、乗員はフィッティング制御が実行された後においても着座位置及び/又は着座姿勢を変更し、その結果、シートベルトに弛みが発生する場合がある。更に、例えば、車両が信号待ちなどによって停車している際、乗員がシートポジションを変更し、その結果、シートベルトに弛みが発生する場合がある。
本発明は、上述した課題に対処するためになされたものである。即ち、本発明の目的の一つは、乗員に煩わしさを感じさせる機会を低減する一方で、乗員にシートベルトの適度な装着感を与えるフィッティング制御を適切なタイミングにて行うことができる、シートベルト巻取り装置を提供することにある。
本発明のシートベルト巻取り装置(以下、「本発明装置」とも称呼する。)は、
車両のシートの側部において車体に支持されるとともにシートベルトを巻き取る方向及び当該シートベルトを引き出す方向の両方向に回転可能なスプール(21)と、
前記スプールと連結され且つ前記スプールが前記シートベルトを巻き取る方向に前記スプールを付勢する巻取りバネ(22)と、
前記スプールが前記シートベルトを巻き取る方向に前記スプールを回転させるためのベルト巻取りトルクを発生して当該ベルト巻取りトルクを前記スプールに付与するように構成された電動モータ(23)と、
前記電動モータに所定の電流を所定の通電時間だけ流すことによって前記電動モータに前記ベルト巻取りトルクを発生させ、前記シートベルトを前記スプールに巻き取らせるフィッティング制御を実行するモータ制御部(30)と、
を備えるシートベルト巻取り装置である。
フィッティング制御は、頻繁に行われ過ぎると、乗員に煩わしさを与える。その一方、シートベルトの弛みが生じる特定の場合にはフィッティング制御を実行すべきである。
そこで、本発明装置において、前記モータ制御部は、
前記シートベルトにスライド可能に設けられたタングが前記車体に設けられたバックルと係合している状態にあり(ステップ620及びステップ820を参照。)、
前記乗員の姿勢変化を表す値の所定の姿勢変化基準値からの変化量の大きさが所定の第1閾値(ath、bth)以上である(ステップ630及びステップ780を参照。)、或いは、前記シートのポジション変化を表す値の所定のポジション変化基準値からの変化量の大きさが所定の第2閾値(cth、dth)以上であり(ステップ830及びステップ940を参照。)、
且つ、
前記車両の速度(SPD)が所定の車速閾値(SPDth)以上である(ステップ
640及びステップ840を参照。)、
というフィッティング条件が成立した場合に、前記フィッティング制御を実行するように構成されている。
本発明装置によれば、
(1)シートベルトにスライド可能に設けられたタングがバックルと係合している状態にあること、
(2)乗員の(着座)姿勢変化を表す値の所定の姿勢変化基準値からの変化量の大きさが所定の第1閾値以上である、或いは、シートのポジション変化を表す値の所定のポジション変化基準値からの変化量の大きさが所定の第2閾値以上であること、
(3)車両の速度が所定の車速閾値以上であること、
の総ての条件が成立すると、フィッティング制御が実行される。
従って、本発明装置は、車両の速度が所定の車速閾値以上であり、乗員の着座姿勢の変化及び/又はシートポジションの変更に起因してシートベルトの弛みが発生したと推定されたことを条件に、フィッティング制御が実行される。一方で、本発明装置は、車両の速度が所定の車速閾値未満である場合、フィッティング制御は実行されない。その結果、乗員に煩わしさを感じさせる機会を低減する一方で、乗員にシートベルトの適度な装着感を与えるフィッティング制御を適切なタイミングにて行うことができる。
上記説明においては、本発明の理解を助けるために、後述する実施形態に対応する発明の構成に対し、その実施形態で用いた名称及び/又は符号を括弧書きで添えている。しかしながら、本発明の各構成要素は、前記符号によって規定される実施形態に限定されるものではない。
図1は、本発明の第1実施形態に係るシートベルト巻取り装置の概略構成図である。 図2は、図1に示したベルト巻取り部の断面図である。 図3は、図1に示したシートの概略側面図である。 図4(A)は図1に示したシートに対するシートポジションセンサの配設位置を示したシートの側面図であり、図4(B)は図1に示したシートに対するシートポジションセンサの配設位置を示したシートの平面図である。 図5は、本発明の第1実施形態に係るシートベルト巻取り装置のECUが実行するルーチンを表すフローチャートである。 図6は、本発明の第1実施形態に係るシートベルト巻取り装置のECUが実行するルーチンを表すフローチャートである。 図7は、本発明の第1実施形態に係るシートベルト巻取り装置のECUが実行するルーチンを表すフローチャートである。 図8は、本発明の第2実施形態に係るシートベルト巻取り装置のECUが実行するルーチンを表すフローチャートである。 図9は、本発明の第2実施形態に係るシートベルト巻取り装置のECUが実行するルーチンを表すフローチャートである。
以下、本発明の各実施形態に係るシートベルト巻取り装置について図面を参照しながら説明する。なお、各実施形態の全図において、互いに同一又は対応する部分には同一の符号を付す。
<第1実施形態>
(構成)
本発明の第1実施形態に係るシートベルト巻取り装置(以下、「第1装置」と称呼される場合がある。)は、図示しない車両に搭載される。第1装置は、図1に示したように、シートベルト10をベルト巻取部20によって巻き取る装置である。なお、説明を簡素化するために、第1装置は、運転席用のシートベルト10に対して適用される。実際には、第1装置は、助手席用のシートベルトにも適用される。更に、第1装置は、後部座席用のシートベルトについても適用することができる。
シートベルト10は、ポリエステルからなる帯(即ち、ウェビング)であり、伸縮性(弾力性)を有する。本例におけるシートベルト10は、三点式シートベルト装置用のシートベルトであり、図示しないアンカ(肩部アンカ)に対して摺動可能になっている。
シートベルト10には、周知のタング11がシートベルト10に対して摺動可能(スライド可能)に設けられている。タング11は、車両の座席(本例において、運転席)の側部に設けられたバックル12と係合及び脱離可能である。従って、乗員(本例において、運転者)は、座席に着座した後にシートベルト10をベルト巻取部20から引き出し、更に、タング11をバックル12と係合させることにより、シートベルト10を装着することができる。
ベルト巻取部20は、スプール21、巻取りバネ22及び電動モータ23を含んでいる。
スプール21は、車両の座席の側部であり且つバックル12と座席を挟んで反対側の位置に配設されている。図2に示したように、スプール21は、ドラム形状を有し、シートベルト10の基端が固定されている。スプール21の回転軸21aは、スプール21がシートベルト10を巻き取る方向及び当該巻き取る方向と反対方向の引き出す方向の両方向に回転可能となるように、車体に固定されたハウジングHGに支持されている。
巻取りバネ22は、コイルばねであって、ハウジングHGに固定されている。巻取りバネ22の一部は、スプール21の回転軸21aに連結されている。巻取りバネ22は、スプール21がシートベルト10を巻き取るように回転する方向(以下、「ベルト巻取り方向」とも称呼する。)にスプール21を付勢している。
電動モータ23は、供給される電流の大きさに応じたトルクを発生する周知のDCモータである。電動モータ23は、図示しないドライバ回路を介して車両に搭載された図示しない電源から電力が供給される。後述するシートベルトECU30は、そのドライバ回路を制御することによって、電動モータ23の発生するトルクを調整することができる。電動モータ23の本体は、ハウジングHGに固定されている。電動モータ23の回転軸23aには駆動ギア24aが固定されている。駆動ギア24aは、ハウジングHGに回転可能に支持されたカウンタギア24bと噛合している。カウンタギア24bは、回転軸21aに固定された被駆動ギア24cと噛合している。従って、電動モータ23の回転軸23aに生じるトルク(即ち、電動モータ23が発生するトルク)は、複数のギア24(24a,24b,24c)を介してスプール21の回転軸21aに伝達される。換言すると、電動モータ23は、スプール21をベルト巻取り方向に回転させるためのトルク(以下、「ベルト巻取りトルク」とも称呼される。)を発生することができる。
再び、図1を参照すると、第1装置はシートベルトECU30(以下、単に「ECU30」とも称呼される。)を含んでいる。ECU30は、コントローラとも称呼される。前述したように、ECU30は、図示しないドライバ回路を介して電動モータ23に接続されている。ECU30は、そのドライバ回路を用いて電動モータ23に流れる電流を調整することにより、電動モータ23の「回転方向、発生するトルク及び駆動時間(トルクを発生している時間)」を変更可能に構成されている。
なお、本明細書において、ECUは、マイクロコンピュータを主要部として備える電気制御装置(Electric Control Unit)を意味する。マイクロコンピュータは、CPU、ROM、RAM、EEPROM(不揮発性メモリ)及びインターフェースI/F等を含む。CPUはROMに格納されたインストラクション(プログラム、ルーチン)を実行することにより各種機能を実現するようになっている。
ECU30は、車速センサ31と接続されていて、車速センサ31からの信号を受け取るようになっている。車速センサ31は、第1装置が搭載された車両の走行速度(車速)SPDを検出し、車速SPDを表す信号を出力するようになっている。
ECU30は、ドアスイッチ32と接続されていて、ドアスイッチ32からの信号を受け取るようになっている。ドアスイッチ32は、車両のドア(本例において、運転席側のドア)が開かれた場合にオン信号(ハイレベル信号)を出力し、当該ドアが閉じられた場合にオフ信号(ローレベル信号)を出力するようになっている。
シートECU40は、周知のシートポジションアクチュエータ41と接続されている。
シートポジションアクチュエータ41は、図3に矢印A1により示したように、シートECU40からの指示に基づいて、シート(本例において、運転者シート)SHの車体に対する前後方向の位置を変更することができる。以下、シートSHの車体に対する前後方向の位置は、「シート前後位置SL」とも称呼される。シート前後位置SLは、シートSHが基準位置(例えば、最も車体前方の位置)にある場合に「0」となり、シートSHが基準位置から車体後方に移動した場合、基準位置からその移動位置までの距離により表される。
更に、シートポジションアクチュエータ41は、図3に矢印A2により示したように、「シートSHが有するシートクッション部SHC」に対する「シートSHが有するシートバック部SHBの傾斜角」をシートECU40からの指示に基づいて変更することができる。以下、シートクッション部SHCに対するシートバック部SHBの傾斜角は、「シート傾斜角θ」とも称呼される。シート傾斜角θは、シートバック部SHBが基準角度(例えば、シートバック部SHBの上部が最も車体前方に近づくように傾いている角度)にある場合に「0」となり、シートバック部SHBの基準角度から後傾した場合、基準角度からその後傾した傾斜角度までの角度により表される。
シートECU40は、図示しないコントロールスイッチ、シートポジションセンサ42及びバックルスイッチ43と接続されていて、それらのスイッチ及びセンサからの信号を受け取るようになっている。
コントロールスイッチは、乗員が「シート前後位置SL及び/又はシート傾斜角θ」を変更することを希望する場合に操作されるスイッチである。乗員がコントロールスイッチを操作すると、シートECU40は、シートポジションアクチュエータ41に指示を送信し、その操作に応じた「シート前後位置SL及び/又はシート傾斜角θ」を実現することができるようになっている。
シートポジションセンサ42は、シート前後位置SL及びシート傾斜角θを表す信号を検出し、それらの信号を出力するようになっている。
バックルスイッチ43は、バックル12に設けられている。バックルスイッチ43は、タング11がバックル12と係合している場合にオン信号(ハイレベル信号)を出力し、タング11がバックル12と係合していない場合にオフ信号(ローレベル信号)を出力するようになっている。
エアバッグECU50は、着座センサ51(後述するテンションセンサ51fr,51fl,51rr,51rlのそれぞれ)、及び、図示しない加速度センサ、と接続されている。
着座センサ51は、図4(A)及び図4(B)に示したように、複数(本例において、4個)のテンションセンサ51fr,51fl,51rr,51rlを含む。テンションセンサ51fr,51fl,51rr及び51rlは、シートSHのシートクッション部SHCの内部に配設されている。より具体的に述べると、テンションセンサ51fr,51fl,51rr及び51rlは、シートクッション部SHCの、右前方角部近傍位置、左前方角部近傍位置、右後方角部近傍位置及び左後方角部近傍位置、にそれぞれ配設されている。テンションセンサ51fr,51fl,51rr及び51rlのそれぞれは、互いに同一の特性を有する半導体歪みゲージ(ピエゾ抵抗効果を利用した素子)であり、それぞれの抵抗値はそれぞれに加えられる張力(テンション)の大きさに応じて変化する。
テンションセンサ51rrは、車両の前後方向に伸縮するワイヤw1によってテンションセンサ51frと連結されている。
テンションセンサ51rrは、車両の左右方向に伸縮するワイヤw2によってテンションセンサ51rlと連結されている。
テンションセンサ51rlは、車両の前後方向に伸縮するワイヤw3によってテンションセンサ51flと連結されている。
テンションセンサ51flは、車両の左右方向に伸縮するワイヤw4によってテンションセンサ51frと連結されている。
これらのワイヤW1〜W4のテンション(張力)は、乗員がシートクッション部SHCに着座する位置(着座位置)及び乗員の着座姿勢に応じて変化する。従って、テンションセンサ51fr,51fl,51rr及び51rlのそれぞれの抵抗値もまた乗員の着座位置及び乗員の着座姿勢に応じて変化する。エアバッグECU50は、テンションセンサ51fr,51fl,51rr及び51rlのそれぞれの抵抗値(Rfr,Rfl,Rrr及びRrl)を検出可能に構成されている。なお、テンションセンサ51fr,51fl,51rr及び51rlのそれぞれの検出された抵抗値(Rfr,Rfl,Rrr及びRrl)を表す信号は、便宜上、「着座センサ51の信号」とも称呼される。
エアバッグECU50は、エアバッグアクチュエータ52と接続されている。エアバッグECU50は、図示しない加速度センサの信号を受け取り、その信号に基づいて車両が衝突したか否かを判定するようになっている。更に、エアバッグECU50は、車両が衝突したと判定したときにエアバッグアクチュエータ52に起動信号を送出し、それにより、図示しないエアバッグを展開するようになっている。
ECU30は、シートECU40及びエアバッグECU50とCAN(Controller Area Network)を介して相互に情報を送信可能及び受信可能に接続されている。従って、ECU30は、シートECU40から、バックルスイッチ43の出力信号、及び、シートポジションセンサ42により検出される「シート前後位置SL及びシート傾斜角θ」を表す信号を受け取ることができる。更に、ECU30は、エアバッグECU50から、着座センサ51の信号を受け取ることができる。なお、ECU30、エアバッグECU40及びシートECU50は、それらの幾つかが又はそれらの全部が一つのECUに統合されてもよい。
<作動の概要>
第1装置のECU30は、以下に述べる第1フィッティング条件が成立したとき、シートベルト10の弛みを除去してシートベルト10の適度な装着感を乗員(本例において運転者)に付与するために、電動モータ23を一時的に駆動してシートベルト10を巻き取る制御を行う。このシートベルト10を巻き取る制御は、シートベルト10を装着している乗員に対してシートベルト10をフィットさせる制御であるので、「フィッティング制御」とも称呼される。
<第1フィッティング条件>
第1フィッティング条件は、ドアが閉じられた状態から開かれた状態へと変化した後に「シートベルトが非装着状態から装着状態へと変化し(即ち、ベルト装着条件が成立し)」、その後、車速SPDが車速閾値SPDth未満から車速閾値SPDth以上になったとき成立する条件である。
この第1フィッティング条件は、車両が走行を開始した後に1度成立すると、次に、ドアが開かれない限り成立しない。しかしながら、乗員はドアを開かない状態で車両の運転を継続しているときに、例えば、信号待ち状態において「シート前後位置SL及び/又はシート傾斜角θ」を変更する場合があり、その場合、シートベルト10に弛みが発生する場合がある。更には、乗員はドアを開かない状態で車両の運転を継続しているときに、例えば、着座位置及び/又は着座姿勢を変更する場合があり、その場合、シートベルト10に弛みが発生する場合がある。このような場合にも、フィッティング制御が行われることが望ましい。そこで、ECU30は、以下に述べる「第2フィッティング条件」が成立したときにもフィッティング制御を実行する。この結果、ECU30は、フィッティング制御を有効に活用し、シートベルト10に弛みが発生する適切なタイミングで乗員に適度なシートベルト10の装着感を付与することができる。
<第2フィッティング条件>
第2フィッティング条件は、以下の総ての条件が成立したときに成立する。
・シートベルトが装着状態にある。
・前回(直前)のフィッティング制御が行われた時点から、着座位置及び/又は着座姿勢の許容以上の変化が検出されている。
・車速SPDが車速閾値SPDth以上である。
この第2フィッティング条件は、前述したように、乗員が車両の運転を継続しているときに、乗員の着座位置及び/又は着座姿勢の変化に起因してシートベルト10に弛みが発生する場合に対処する。しかしながら、第2フィッティング条件によれば、ECU30は、乗員が着座位置及び/又は着座姿勢を相対的に変更し易い車速SPDが小さい(遅い)場合、フィッティング制御の実行は行わず、頻繁なフィッティング制御により乗員に煩わしさを感じさせる機会を低減する。
一方で、車速SPDが車速閾値SPDth以上であるとき、ECU30は、フィッティング制御を実行する。その結果、この第2フィッティング条件は、シートベルトの弛みの発生が推定されるときに、乗員に適切なタイミングでシートベルト10の適度な装着感を与えることができる。
<具体的作動>
第1装置のECU30のCPU(単に「CPU」と称呼する場合がある。)は、図示しないイグニッション・キー・スイッチがオン位置に設定されている間、所定時間が経過する毎に図5乃至図7のフローチャートにより示したルーチンを実行するようになっている。なお、CPUは、実際には本ルーチンと同様のルーチンを「運転席のシートベルト10以外のシートベルト(例えば、助手席のシートベルト)」に対しても実行する。
イグニッション・キー・スイッチがオン位置にある場合、CPUは、所定のタイミングにて図5のステップ500から処理を開始してステップ510に進み、ドア閉開フラグXdの値が「1」であるか否かを判定する。
ところで、CPUは、イグニッション・キー・スイッチがオン位置にあるかオフ位置にあるかに関わらず、図示しないフラグ設定ルーチンを実行している。ドア閉開フラグXdの値は、このフラグ設定ルーチンによって、ドアスイッチ32の信号がオフ信号(ドア閉)からオン信号(ドア開)へと変化したときに「1」に設定される。即ち、ドア閉開フラグXdの値は、ドア(この場合、運転席ドア)が閉じられた状態から開けられた際に「1」に設定される。なお、このドア閉開フラグXdの値を含め、後述する他のフラグの値は、総てEEPROMに格納される。
ドア閉開フラグXdの値が「1」である場合、CPUはステップ520に進み、バックルオンオフフラグXbの値が「1」であるか否かを判定する。バックルオンオフフラグXbの値は、上述したフラグ設定ルーチンによって、バックルスイッチ43(この場合、運転席用のシートベルト10に対するバックル12のバックルスイッチ43)の信号がオフ信号からオン信号へと変化したときに「1」に設定される。即ち、バックルオンオフフラグXbの値は、タング11がバックル12と係合していない状態(非係合状態)からタング11がバックル12と係合している状態(係合状態)となった際、換言すると、シートベルト10が装着された際、「1」に設定される。
バックルオンオフフラグXbの値が「1」である場合、CPUはステップ530に進み、現時点が、「車速SPDが、車速閾値SPDth(例えば、20km/h)未満から車速閾値SPDth以上に変化した直後の時点」であるか否かを判定する。この判定条件が成立していると、CPUはステップ540に進んで第1制御実行済フラグX1jの値が「0」であるか否かを判定する。第1制御実行済フラグX1jの値はイグニッション・キー・スイッチがオフ位置からオン位置へと変更されたときにCPUにより実行されるイニシャルルーチンにおいて「0」に設定される。
第1制御実行済フラグX1jの値が「0」である場合、CPUは以下に述べるステップ550及びステップ560の処理を順に行い、ステップ595に進んで本ルーチンを一旦終了する。
ステップ550:CPUは、電動モータ23に、所定の通電時間Ttに渡り、所定の電流値Imの電流を流すことによって、シートベルト10を巻き取る制御を行う。即ち、CPUはフィッティング制御を実行する。
ステップ560:CPUは、ドア閉開フラグXdの値及びバックルオンオフフラグXbの値の何れをも「0」に設定するとともに、第1制御実行済フラグX1jの値を「1」に設定し、これらの値をEEPROMに格納する。
これに対し、ステップ510乃至ステップ540のうちの少なくとも一つの判定条件が成立しない場合、CPUはステップ550及びステップ560の処理を行うことなく(換言すると、フィッティング制御を実行することなく)、ステップ595に直接進んで本ルーチンを一旦終了する。
更に、イグニッション・キー・スイッチがオン位置にある場合、CPUは、所定のタイミングにて図6のステップ600から処理を開始してステップ610に進み、ドアスイッチ32が出力する信号がオフ信号であるか否か(即ち、ドアが閉じられているか否か)を判定する。
ドアスイッチ32が出力する信号がオフ信号である場合、CPUはステップ620に進み、バックルスイッチ43が出力する信号がオン信号であるか否か(即ち、タング11がバックル12と係合しているか否か)を判定する。
バックルスイッチ43が出力する信号がオン信号である場合、CPUはステップ630に進み、後述する図7のルーチンによってその値が変更される着座姿勢変化フラグXcの値が「1」であるか否かを判定する。着座姿勢変化フラグXcの値は、上述したイニシャルルーチンにおいて「0」に設定されるようになっている。着座姿勢変化フラグXcは、その値が「1」であるとき、乗員が着座位置を変更したか、又は、着座姿勢を変更したために、フィッティング制御を行う必要が生じていることを示す。
着座姿勢変化フラグXcの値が「1」である場合、CPUはステップ640に進んで車速SPDが車速閾値SPDth以上であるか否かを判定する。車速SPDが車速閾値SPDth以上である場合、CPUは以下に述べるステップ650及びステップ660の処理を順に行い、ステップ695に進んで本ルーチンを一旦終了する。
ステップ650:CPUは、電動モータ23に、所定の通電時間Ttに渡り、所定の電流値Imの電流を流すことによって、シートベルト10を巻き取る制御を行う。即ち、CPUはフィッティング制御を実行する。
ステップ660:CPUは、着座姿勢変化フラグXcの値を「0」に設定し、この値をEEPROMに格納する。
これに対し、ステップ610乃至ステップ640のうちの少なくとも一つの判定条件が成立しない場合、CPUはステップ650及びステップ660の処理を行うことなく(換言すると、フィッティング制御を実行することなく)、ステップ695に直接進んで本ルーチンを一旦終了する。
イグニッション・キー・スイッチがオン位置にある場合、CPUは、所定のタイミングにて図7のステップ700から処理を開始してステップ710に進み、現時点においてフィッティング制御が非実行中であるか否か(電動モータ23にフィッティング制御用の電流が流れていない状態であるか否か)を判定する。現時点においてフィッティング制御が実行中である場合、CPUは「No」と判定してステップ710からステップ795に直接進んで本ルーチンを一旦終了する。
これに対し、現時点においてフィッティング制御が実行中でない場合、CPUはステップ710にて「Yes」と判定してステップ720に進み、現時点がフィッティング制御の終了直後の時点であるか否か(電動モータ23へのフィッティング制御用の電流が「0」になった時点の直後であるか否か)を判定する。
ステップ720の判定条件が成立する場合、CPUはステップ730に進み、以下の処理を行ない、ステップ740に進む。
・CPUは、フロント抵抗積算値SRFの値を「0」に設定する。
・CPUは、リア抵抗積算値SRRの値を「0」に設定する。
・CPUは、積算カウンタnの値を「0」に設定する。
これに対し、ステップ720の判定条件が成立しない場合、CPUはステップ720からステップ740に直接進む。
CPUは、ステップ740にて、「直近の(即ち、イグニッション・キー・スイッチがオフ位置からオン位置へと変更された後に最後に行なわれた)フィッティング制御の終了時点からの経過時間Tp」が所定の時間閾値Tth(例えば、20秒)未満であるか否かを判定する。この経過時間Tpが時間閾値Tthに到達するまでの期間において、乗員の姿勢は一般に安定すると考えられる。
ステップ740の判定条件が成立する場合、CPUはステップ750に進み、ステップ750内に示した式に従って、フロント抵抗積算値SRFの値、リア抵抗積算値SRRの値及び積算カウンタnの値を更新する。この結果、フロント抵抗積算値SRFの値は、テンションセンサ51flの抵抗値Rfl及びテンションセンサ51frの抵抗値Rfrの平均値の積算値(即ち、前側のテンションセンサの抵抗値の平均値)となる。リア抵抗積算値SRRの値は、テンションセンサ51rlの抵抗値Rrl及びテンションセンサ51rrの抵抗値Rrrの平均値の積算値(即ち、後側のテンションセンサの抵抗値の平均値)となる。その後、CPUはステップ795に進み、本ルーチンを一旦終了する。積算カウンタnの値は、フロント抵抗積算値SRFの値に積算された前側のテンションセンサの抵抗値の平均値の数、及び、リア抵抗積算値SRRの値に積算された後側のテンションセンサの抵抗値の平均値の数となる。
一方、ステップ740における判定条件が成立しないとき、CPUはステップ740からステップ760に進み、現時点が「前述の経過時間Tpが前述の時間閾値Tthを超えた直後の時点」であるか否かを判定する。
このステップ760での判定条件が成立すると、CPUはステップ770に進み、以下の処理を行なってから、ステップ795に進む。
・CPUは、フロント抵抗積算値SRFの値を積算カウンタnの値で除した値(即ち、フロント抵抗積算値SRFの値の経過時間Tpにおける平均値)を、フロント抵抗基準値RFavとして設定する。
・CPUは、リア抵抗積算値SRRの値を積算カウンタnの値で除した値(即ち、リア抵抗積算値SRRの値の経過時間Tpにおける平均値)を、リア抵抗基準値RRavとして設定する。
一方、ステップ760での判定条件が成立していない場合、CPUはステップ760からステップ780に進み、ステップ780内に示した式に基づく判定を行うことによって、乗員の着座位置及び/又は姿勢変化が発生したか否かを判定する。即ち、CPUは、ステップ780にて、以下の2つの条件のうち少なくとも一方が成立したか否かを判定する。
・現時点における抵抗値Rfl及び抵抗値Rfrの平均値(=(Rfl+Rfr)/2)と、フロント抵抗基準値RFavと、の差の大きさ(絶対値)が所定の正の閾値ath以上である。
・現時点における抵抗値Rrl及び抵抗値Rrrの平均値(=(Rrl+Rrr)/2)と、リア抵抗基準値RRavと、の差の大きさ(絶対値)が所定の正の閾値bth以上である。
なお、閾値bthは閾値athと同じであってもよく、相違していてもよい。
ステップ780の判定条件が成立している場合、乗員の着座位置及び/又は姿勢変化が発生したと判定できるので、CPUはステップ790に進んで着座姿勢変化フラグXcの値を「1」に設定する。その後、CPUはステップ795に進んで、本ルーチンを一旦終了する。これに対し、ステップ780の判定条件が成立していない場合、着座位置及び/又は姿勢変化が発生していないと判定できるので、CPUはステップ780からステップ795に直接進んで本ルーチンを一旦終了する。
以上、説明したように、第1装置は、以下の総ての条件が成立したときに、フィッティング条件は成立し、フィッティング制御を実行する。
・シートベルトが乗員に対して装着状態にある。即ち、タング11がバックル12と係合した状態にある。
・前回(直前)のフィッティング制御が行われた時点から、着座位置及び/又は着座姿勢の許容以上の変化が検出されている。
・車速SPDが車速閾値SPDth以上である。
従って、第1装置は、乗員の着座姿勢の変化に起因してシートベルト10の弛みが発生したと推定されたことを条件に、フィッティング制御を実行する。しかしながら、第1装置は、車速SPDが車速閾値SPDth未満であるときは、着座位置及び/又は着座姿勢の許容以上の変化が検出された場合(Xc=1)であっても、フィッティング制御の実行は禁止する。そのため、第1装置においては、乗員の着座位置及び/又は着座姿勢の許容以上の変化が相対的に起こり易い車速SPDが小さい(遅い)場合、フィッティング制御の実行は禁止される。従って、第1装置は、乗員に煩わしさを感じさせる機会を低減することができる。
一方で、車速SPDが車速閾値SPDth以上であるとき(即ち、乗員の着座位置及び/又は着座姿勢の許容以上の変化が相対的に起こり難い車速SPDが大きい(速い)とき)に、シートベルト10の弛みの発生が推定される着座位置及び/又は着座姿勢の許容以上の変化が検出された場合、第1装置は、フィッティング制御を実行する。その結果、第1装置は、シートベルト10の弛みの発生が推定されるときに、乗員にシートベルト10の適度な装着感を与えるフィッティング制御を適切なタイミングにて行うことができる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態に係るシートベルト巻取り装置(以下、「第2装置」と称呼される場合がある。)について説明する。第2装置は、第2フィッティング条件に代わる後述する第3フィッティング条件が成立したときにフィッティング制御を行う点のみにおいて、第1装置と相違している。以下、係る相違点について主として説明する。
第1フィッティング条件の成立に基づくフィッティング制御は、乗員がドアを開いてから車両に搭乗した後にシートベルト10を装着し、その後、車両が走行して車速SPDが車速閾値SPDthを超えた時点において実行される。しかしながら、乗員はドアを開かない状態で車両の運転を継続している状態において、例えば、車両が信号待ち状態にあるときに「シート前後位置SL及び/又はシート傾斜角θ」を変更する場合があり、その場合、シートベルト10に弛みが発生する場合がある。そこで、第2装置は、以下に述べる第3フィッティング条件が成立したとき、フィッティング制御を行う。
<第3フィッティング条件>
第3フィッティング条件は、以下の総ての条件が成立したときに成立する。
・シートベルトが装着状態にある。
・前回(直前)のフィッティング制御が行われた時点から、シート前後位置SL及び/又はシート傾斜角θの許容以上の変化が検出されている。
・車速SPDが車速閾値SPDth以上である。
<具体的作動>
第2装置のECU30のCPUは、図示しないイグニッション・キー・スイッチがオン位置に設定されている間、所定時間が経過する毎に図5、図8及び図9のフローチャートにより示したルーチンを実行するようになっている。なお、CPUは、実際には本ルーチンと同様のルーチンを「運転席のシートベルト10以外のシートベルト(例えば、助手席のシートベルト)」に対しても実行する。図5のルーチンについては説明済みである。よって、以下、図8及び図9のルーチンに沿って、第2装置のCPUの作動について説明する。
イグニッション・キー・スイッチがオン位置にある場合、CPUは、所定のタイミングにて図8のステップ800から処理を開始してステップ810に進み、ドアスイッチ32が出力する信号がオフ信号であるか否か(即ち、ドアが閉じられているか否か)を判定する。
ドアスイッチ32が出力する信号がオフ信号である場合、CPUはステップ820に進み、バックルスイッチ43が出力する信号がオン信号であるか否か(即ち、タング11がバックル12と係合しているか否か)を判定する。
バックルスイッチ43が出力する信号がオン信号である場合、CPUはステップ830に進み、後述する図9のルーチンによってその値が変更されるシートポジション変化フラグXsの値が「1」であるか否かを判定する。シートポジション変化フラグXsの値は、上述したイニシャルルーチンにおいて「0」に設定されるようになっている。シートポジション変化フラグXsは、その値が「1」であるとき、シートポジション(具体的には、シート前後位置SL及び/又はシート傾斜角θ)が変化したために、フィッティング制御を行う必要が生じていることを示す。
シートポジション変化フラグXsの値が「1」である場合、CPUはステップ840に進んで車速SPDが車速閾値SPDth以上であるか否かを判定する。車速SPDが車速閾値SPDth以上である場合、CPUは以下に述べるステップ850及びステップ860の処理を順に行い、ステップ895に進んで本ルーチンを一旦終了する。
ステップ850:CPUは、電動モータ23に、所定の通電時間Ttに渡り、所定の電流値Imの電流を流すことによって、シートベルト10を巻き取る制御を行う。即ち、CPUはフィッティング制御を実行する。
ステップ860:CPUは、シートポジション変化フラグXsの値を「0」に設定し、この値をEEPROMに格納する。
これに対し、ステップ810乃至ステップ840のうちの少なくとも一つの判定条件が成立しない場合、CPUはステップ850及びステップ860の処理を行うことなく(換言すると、フィッティング制御を実行することなく)、ステップ895に直接進んで本ルーチンを一旦終了する。
イグニッション・キー・スイッチがオン位置にある場合、CPUは、所定のタイミングにて図9のステップ900から処理を開始してステップ910に進み、現時点においてフィッティング制御が非実行中であるか否か(電動モータ23にフィッティング制御用の電流が流されていない状態であるか否か)を判定する。現時点においてフィッティング制御が実行中である場合、CPUはステップ910にて「No」と判定して、ステップ995に直接進んで本ルーチンを一旦終了する。
これに対し、現時点においてフィッティング制御が実行中でない場合、CPUはステップ910にて「Yes」と判定してステップ920に進み、現時点がフィッティング制御の終了直後の時点であるか否か(電動モータ23へのフィッティング制御用の電流が「0」になった時点の直後であるか否か)を判定する。
ステップ920の判定条件が成立する場合、CPUはステップ930に進み、以下の処理を行ない、ステップ940に進む。
・CPUは、現時点のシート前後位置SLを基準シート前後位置SLKとして設定する。
・CPUは、現時点のシート傾斜角θを基準シート傾斜角θKとして設定する。
これに対し、ステップ920の判定条件が成立しない場合、CPUはステップ920からステップ940に直接進む。
CPUはステップ940に進むと、ステップ940に示した式に基づく判定を行うことによって、シートSHのポジション変化(シートポジション変化)が発生したか否かを判定する。即ち、CPUは、ステップ940にて、以下の2つの条件のうち少なくとも一方が成立したか否かを判定する。
・現時点におけるシート前後位置SLと基準シート前後位置SLKとの差の大きさ(絶対値)が所定の正の閾値cth以上である。
・現時点におけるシート傾斜角θと基準シート傾斜角θKとの差の大きさ(絶対値)が所定の正の閾値dth以上である。
ステップ940の判定条件が成立している場合、シートポジション変化が発生したと判定できるので、CPUはステップ950に進んでシートポジション変化フラグXsの値を「1」に設定する。その後、CPUはステップ995に進んで、本ルーチンを一旦終了する。これに対し、ステップ940の判定条件が成立していない場合、シートポジション変化が発生していないと判定できるので、CPUはステップ940からステップ995に直接進んで本ルーチンを一旦終了する。
以上、説明したように、第2装置は、シートSHのポジション変化を表す値の所定のポジション変化基準値(SLK,θK)からの変化量の大きさが所定の閾値(cth,dth)以上の場合で、シートSHのポジション変化に起因してシートベルトの弛みが発生したと推定されたことを条件に、フィッティング制御を実行する。しかしながら、第2装置は、車速SPDが車速閾値SPDth未満であるときは、上述したシートSHのポジション変化の変化量の大きさが所定の閾値以上の場合であっても、フィッティング制御の実行は禁止する。そのため、第2装置においては、乗員によるシートSHの移動が相対的に起こり易い車速SPDが小さい(遅い)場合、フィッティング制御の実行は禁止される。従って、第2装置は、頻繁にフィッティング制御が実行されることに対して乗員が煩わしさを感じる機会を低減することができる。
一方で、第2装置は、車速SPDが車速閾値SPDth以上であるとき(即ち、乗員のシートSHの移動が相対的に起こり難い車速SPDが大きい(速い)とき)に、シートベルトの弛みの発生が推定される上述したシートSHのポジション変化の変化量の大きさが所定の閾値以上となる場合、フィッティング制御を実行する。その結果、第2装置は、シートベルトの弛みの発生が推定されるときには、乗員にシートベルトの適度な装着感を与えるフィッティング制御を適切なタイミングにて行うことができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されることなく、本発明の範囲内において種々の変形例を採用することができる。例えば、第1装置は、車両の車速SPDが車速閾値SPDthを超えているときに、乗員の着座位置及び/又は着座姿勢の許容以上の変化を検出した場合、フィッティング制御を実行しないように構成されていても良い。同様に、第2装置は、車両の車速が車速閾値SPDthを超えているときに、乗員のシート前後位置SL及び/又はシート傾斜角θの許容以上の変化を検出した場合、フィッティング制御を実行しないように構成されていても良い。
更に、電動モータ23にレゾルバやエンコーダー等の回転角センサを設けて、これらの回転角センサから、例えば直近のフィッティング制御実行直後を基準位置としてシートベルト10の基準位置から引き出された長さを推定し、この推定値に基づき乗員の姿勢変化を検出するとしても良い。
更に、車両に乗員監視モニターを設けて、乗員監視モニターの画像認識に基づき、乗員の着座位置及び/又は着座姿勢の許容以上の変化、或いは、乗員のシート前後位置SL及び/又はシート傾斜角θの許容以上の変化を検出しても良い。即ち、乗員の人体の車両に対する相対的な三次元空間位置が、例えば直近のフィッティング制御実行直後を基準位置として、基準位置から許容以上の移動を検出した場合に、乗員の姿勢変化を検出したとしても良い。
更に、着座センサ51は、感圧センサを用いた着座センサ、又は、メンブレンスイッチを用いた着座センサ等を用いても良い。加えて、シートクッション部SHC及び/又はシートバック部SHBに複数の感圧センサを設けて、各感圧センサの圧力に関する信号から乗員の着座位置及び/又は着座姿勢の許容以上の変化を検出しても良い。
更に、シートSHは、手動でシート前後位置SL及び/又はシート傾斜角θを変更可能に構成されていても良い。
更に、電動モータ23は、DC電動モータに限らず、ブラシレスDCモータ又はユニバーサルモータ等、他の電動モータを使用しても良い。加えて、電動モータ23に連結されるギア24は複数でなく、1つであっても良い。
10…シートベルト、11…タング、12…バックル、20…ベルト巻取部、21…スプール、22…巻取りバネ、23…電動モータ、30…シートベルトECU、31…車速センサ、32…ドアスイッチ、33…バックルスイッチ、40…シートECU、42…シートポジションセンサ、43…バックルスイッチ、50…エアバッグECU、51…着座センサ。

Claims (1)

  1. 車両のシートの側部において車体に支持されるとともにシートベルトを巻き取る方向及び当該シートベルトを引き出す方向の両方向に回転可能なスプールと、
    前記スプールと連結され且つ前記スプールが前記シートベルトを巻き取る方向に前記スプールを付勢する巻取りバネと、
    前記スプールが前記シートベルトを巻き取る方向に前記スプールを回転させるためのベルト巻取りトルクを発生して当該ベルト巻取りトルクを前記スプールに付与するように構成された電動モータと、
    前記電動モータに所定の電流を所定の通電時間だけ流すことによって前記電動モータに前記ベルト巻取りトルクを発生させ、前記シートベルトを前記スプールに巻き取らせるフィッティング制御を実行するモータ制御部と、
    を備えるシートベルト巻取り装置において、
    前記モータ制御部は、
    前記シートベルトにスライド可能に設けられたタングが前記車体に設けられたバックルと係合している状態にあり、
    前記乗員の姿勢変化を表す値の所定の姿勢変化基準値からの変化量の大きさが所定の第1閾値以上である、或いは、前記シートのポジション変化を表す値の所定のポジション変化基準値からの変化量の大きさが所定の第2閾値以上であり、
    且つ、
    前記車両の速度が所定の車速閾値以上である、
    というフィッティング条件が成立した場合に、前記フィッティング制御を実行するように構成された、
    シートベルト巻取り装置。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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DE102022001928A1 (de) 2022-05-30 2023-12-14 Volker Mittelstaedt Verfahren zum Betrieb einer Sicherheitsgurtvorrichtung mit reversiblen Gurtstraffern beim automatisierten oder hoch automatisierten Fahren

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DE102022001928A1 (de) 2022-05-30 2023-12-14 Volker Mittelstaedt Verfahren zum Betrieb einer Sicherheitsgurtvorrichtung mit reversiblen Gurtstraffern beim automatisierten oder hoch automatisierten Fahren

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