JP5269767B2 - インスリン誘導体 - Google Patents
インスリン誘導体 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5269767B2 JP5269767B2 JP2009508373A JP2009508373A JP5269767B2 JP 5269767 B2 JP5269767 B2 JP 5269767B2 JP 2009508373 A JP2009508373 A JP 2009508373A JP 2009508373 A JP2009508373 A JP 2009508373A JP 5269767 B2 JP5269767 B2 JP 5269767B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- insulin
- amide
- insulin derivative
- chain
- glu
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
- 0 CN[C@@](CCCCNC(CCCNC(CCCCCCCCCOc(cc1)ccc1C(O)=O)=O)=*)C(O)=O Chemical compound CN[C@@](CCCCNC(CCCNC(CCCCCCCCCOc(cc1)ccc1C(O)=O)=O)=*)C(O)=O 0.000 description 1
Images
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07K—PEPTIDES
- C07K14/00—Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
- C07K14/435—Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
- C07K14/575—Hormones
- C07K14/62—Insulins
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K38/00—Medicinal preparations containing peptides
- A61K38/16—Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
- A61K38/17—Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
- A61K38/22—Hormones
- A61K38/28—Insulins
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P3/00—Drugs for disorders of the metabolism
- A61P3/08—Drugs for disorders of the metabolism for glucose homeostasis
- A61P3/10—Drugs for disorders of the metabolism for glucose homeostasis for hyperglycaemia, e.g. antidiabetics
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P5/00—Drugs for disorders of the endocrine system
- A61P5/48—Drugs for disorders of the endocrine system of the pancreatic hormones
- A61P5/50—Drugs for disorders of the endocrine system of the pancreatic hormones for increasing or potentiating the activity of insulin
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07K—PEPTIDES
- C07K14/00—Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K38/00—Medicinal preparations containing peptides
Description
持続型インスリン組成物は当該分野でよく知られている。しかして、持続型インスリン組成物の主要な一タイプは、インスリン結晶又は非晶質インスリンの注入可能な水性懸濁液を含む。これらの組成物において、典型的に利用されるインスリン化合物は、プロタミンインスリン、亜鉛インスリン又はプロタミン亜鉛インスリンである。
持続型インスリン組成物の他のタイプは、溶液の注射の際に、pH値の上昇のためにインスリンが沈殿してしまう生理学的pHより低いpH値の溶液である。これらの溶液の欠点は、注射時に組織内に形成される沈殿物の粒径分布、よって医薬の放出プロファイルが、注射部位の血流と他のパラメータに些か予測不能な形で依存することである。更なる欠点は、インスリンの固形粒子が局所的刺激物として作用して、注射部位に組織の炎症を引き起こすおそれがあることである。
国際特許出願EP2006/050593(Novo Nordisk A/S)には、側鎖に芳香族基を有するインスリン誘導体が開示されている。
特許出願EP2006/050594(Novo Nordisk A/S)には、側鎖にPEGを有するインスリン誘導体が開示されている。
他のインスリン誘導体は、日本国公開特許出願番号1-254699(Kodama Co., Ltd.)及びWO95/07931(Novo Nordisk A/S)に開示されている。
しかしながら、現在までに知られているインスリン誘導体より長時間にわたる作用プロファイルを有するインスリンが、なおも必要とされている。
Insは親インスリン部分であり、Q1-Q2-[CH2]n-X1-[CH2]n-Q3-[CH2]n-X2-[CH2]n-Q4-[CH2]n-X3-[CH2]n-Q5-[CH2]n-Zは置換基であり、ここで、Insは、InsのB鎖のN-末端アミノ酸残基のα-アミノ基、又はInsのA又はB鎖に存在するLys残基のε-アミノ基と、置換基のQ1又はQ2中のCO基との間のアミド結合を介して置換基に結合しており;
各nは独立して、0、1、2、3、4、5又は6であり;
Q1は:
・側鎖にカルボン酸を持つアミノ酸、又は無電荷側鎖を持つアミノ酸のアミノ酸アミドであって、そのカルボン酸基と共に、InsのB鎖のN-末端アミノ酸残基のα-アミノ基、又はInsのA又はB鎖に存在するLys残基のε-アミノ基と共同して、アミド基を形成する残基、又は
・アミド結合を介して結合した2、3又は4の上に特定したα-アミノ酸アミド又はアミノ酸残基からなる鎖であって、アミド結合を介して、InsのB鎖のN-末端アミノ酸残基のα-アミノ基、又はInsのA又はB鎖に存在するLys残基のε-アミノ基に結合している鎖、又は
・結合、
であり;
Q2は:
・-COCH(CONH2)-
・-COCH2N(CH2CONH2)-
・-COCH2N(CH2CONH2)COCH2N(CH2CONH2)
・-COCH2CH2N(CH2CH2CONH2)-
・-COCH2CH2N(CH2CH2CONH2)-COCH2CH2N(CH2CH2CONH2)-
・-COCH2N(CH2CH2CONH2)-
・-COCH2CH2N(CH2CONH2)-
・-COCH2OCH2CONH-
・-CO-((CR5R6)1−6-NH-CO)1−4-;
・-CO-((CR5R6)1−6-CO-NH)1−4-で、R5は独立して、H、-CH3、-(CH2)1−6CH3又は-CONH2とすることができ、R6は独立して、H、-CH3、-(CH2)1−6CH3とすることができるもの;又は
・結合;
であり;
但し、
−Q1又はQ2の少なくとも一は結合でなく、
−nが0又は1であり、X1が結合であり、Q3が(CH2CH2O)2-、(CH2CH2O)3-又は(CH2CH2OCH2CH2CH2CH2O)-である場合、Q2は-CO-(CH2)2-CO-NH-ではなく、
−Q1又はQ2中のアミンが、残りの置換基と結合を形成するならば、アミンは、カルボニル基を介して残りの置換基に結合していなくてはならず;
Q3、Q4及びQ5は互いに独立して、
・mが6〜32の範囲の整数である-(CH2)m-;
・1、2又は3の-CH=CH-基、及び鎖中の炭素原子の全数が4〜32の範囲となるのに十分な数の-CH2-基を有する二価の炭化水素鎖;
・-CO-((CR5R6)1−6-NH-CO)-;
・-(CO-(CR5R6)1−6-CO-NH)1−4-で、R5が独立して、H、-CH3、-(CH2)1−6CH3又は-CONH2とすることができ、R6が独立して、H、-CH3、-(CH2)1−6CH3とすることができるもの;
・Arがアリーレン又はヘテロアリーレンとすることができ、また-CH3、-(CH)1−6-CH3、-CONR1R2又は-SO2NR1R2からなる群から選択される1又は2の基で置換されていてもよく、ここでR1及びR2が互いに独立して、H、-CH3又は-(CH)1−6-CH3とすることができる、-CO-(CH2)0−3-Ar-(CH2)0−3-;
・yが1-20である、(CH2CH2O)y-;(CH2CH2CH2O)y-;(CH2CH2CH2CH2O)y-;(CH2CH2OCH2CH2CH2CH2O)y-又は(CH2CH2CH2OCH2CH2CH2CH2O)y-;-(CH2OCH2)y-;
・R1及びR2が互いに独立して、H、-CH3又は-(CH)1−6-CH3とすることができる、-CH3、-(CH)1−6-CH3、-CONR1R2又は-SO2NR1R2からなる群から選択される1又は2の基で置換されていてもよいアリーレン又はヘテロアリーレン;
・Arが上述したものであり、Y1-Y6が互いに独立して、O、S、S=O、SO2又は結合とすることができ;s、w、t及びzが互いに独立して、s、w、t及びzの合計が4〜30の範囲となるような、0又は1〜10の整数であり、v1、v2及びv3が互いに独立して、0又は1とすることができ、但し、Y1-Y6は互いに結合しておらず、構造-O-(CH2)1-O-は生じない、次の式:
-(CH2)s-Y1-(Ar)v1-Y2-(CH2)w-Y3-(Ar)v2-Y4-(CH2)t-Y5-(Ar)v3-Y6-(CH2)z-
の鎖;又は
・結合;
とすることができ、但し、Q3-Q5の少なくとも一は結合ではなく;
X1、X2及びX3は互いに独立して、
・O;
・-C=O
・結合;
・R1がH、-CH3又は-(CH)1−6-CH3とすることができる、NCOR1;又は
・次の式:
のものであり;
但し、X1、X2及びX3はZに結合できず、X1、X2及びX3がOである場合、X1、X2及びX3は、Q3、Q4及びQ5中のOに直接結合せず;及び
Zは:
-COOH;
-CO-Asp;
-CO-Glu;
-CO-Gly;
-CO-Sar;
-CH(COOH)2;
-N(CH2COOH)2;
-SO3H
-OSO3H
-OPO3H2
-PO3H2、又は
-テトラゾール-5-イル、又は
-O-W1、
であり、
ここでW1は、R3及びR4が互いに独立して、H、-(CH2)1−6-SO3H、又は-(CH2)1−6-O-PO3H2とすることができる、テトラゾ-5-リル、-COOH、-SO3H、-(CH2)1−6-SO3H、-(CH2)1−6-O-PO3H2、-CONR3R4又は-SO2NR3R4からなる群から選択される1又は2の基で置換されていてもよいアリーレン又はヘテロアリーレンであり;但し、Zが-O-W1である場合、Q1は存在しなければならない]
を有するもの、及びその任意のZn2+錯体である。
・-COCH(CONH2)-
・-COCH2N(CH2CONH2)-
・-COCH2N(CH2CONH2)COCH2N(CH2CONH2)
・-COCH2CH2N(CH2CH2CONH2)-
・-COCH2CH2N(CH2CH2CONH2)-COCH2CH2N(CH2CH2CONH2)-
・-COCH2N(CH2CH2CONH2)-
・-COCH2CH2N(CH2CONH2)-
・-COCH2OCH2CONH-;
・-CO-((CR5R6)1−6-NH-CO)1−4-;又は
・-CO-((CR5R6)1−6-CO-NH)1−4−で、R5が独立して、H、-CH3、-(CH2)1−6CH3又は-CONH2とすることができ、R6が独立してH、-CH3、-(CH2)1−6CH3とすることができるもの;
からなる群から選択される。
本発明の一態様において、Q1、Q4、Q5、X1、X2及びX3は結合であり、nは0である。
本発明の一態様において、Q3は-(CH2)m-であり、ここでmは6〜32又は8〜20の範囲の整数であるか、又はmは12、13、14、15又は16であり、Q1、Q4、Q5、X1、X2及びX3は結合であり、nは0であり、Zは-COOHである。
本発明の一態様において、Q3、Q4又はQ5の一つは、(CH2CH2O)y-;(CH2CH2CH2O)y-;(CH2CH2CH2CH2O)y-;(CH2CH2OCH2CH2CH2CH2O)y-又は(CH2CH2CH2OCH2CH2CH2CH2O)y-;-(CH2OCH2)y-であり、ここでyは1-20である。
・-CO-((CR5R6)1−6-NH-CO)-;
・-(CO-(CR5R6)1−6-CO-NH)1−4-で、R5が独立して、H、-CH3、-(CH2)1−6CH3又は-CONH2とすることができ、R6が独立してH、-CH3、-(CH2)1−6CH3とすることができるもの;
・Arがアリーレン又はヘテロアリーレンとすることができ、また-CH3、-(CH)1−6-CH3、-CONR1R2又は-SO2NR1R2からなる群から選択される1又は2の基で置換されていてもよく、ここでR1及びR2が互いに独立して、H、-CH3又は-(CH)1−6-CH3とすることができる、-CO-(CH2)0−3-Ar-(CH2)0−3-;又は
・結合;
であり;
Q4は、
・mが4〜22の整数である-(CH2)m-;
・1、2又は3の-CH=CH-基、及び鎖中の炭素原子の全数が4〜22の範囲となるのに十分な数の-CH2-基を有する二価の炭化水素鎖;
・R1及びR2が互いに独立して、H、-CH3又は-(CH)1−6-CH3とすることができる、-CH3、-(CH)1−6-CH3、-CONR1R2又は-SO2NR1R2からなる群から選択される1又は2の基で置換されていてもよいアリーレン又はヘテロアリーレン;
・Arが上述したものであり、Y1-Y6が互いに独立して、O、S、S=O、SO2又は結合とすることができ;s、w、t及びzが互いに独立して、s、w、t及びzの合計が4〜30の範囲となるような、0又は1〜10の整数であり、v1、v2及びv3が互いに独立して、0又は1とすることができ、但し、Y1-Y6は互いに結合しておらず、構造-O-(CH2)1-O-は生じない、次の式:
-(CH2)s-Y1-(Ar)v1-Y2-(CH2)w-Y3-(Ar)v2-Y4-(CH2)t-Y5-(Ar)v3-Y6-(CH2)z-
の鎖;
であり;
X1は、
・O;
・-C=O
・R1がH、-CH3又は-(CH)1−6-CH3とすることができる、NCOR1;又は
・次の式:
のものであり;
但し、X1がOである場合、X1はQ4中のOに直接結合せず;
X2、X3及びQ5は結合であり;
nの全ての値は0であり;及び
Zは:
-COOH;
-CO-Asp;
-CO-Glu;
-CO-Gly;
-CO-Sar;
-CH(COOH)2;
-N(CH2COOH)2;
-SO3H
-OSO3H
-OPO3H2
-PO3H2、又は
-テトラゾール-5-イル、又は
-O-W1、
であり、
ここでW1は、R3及びR4が互いに独立して、H、-(CH2)1−6-SO3H、又は-(CH2)1−6-O-PO3H2とすることができる、テトラゾ-5-リル、-COOH、-SO3H、-(CH2)1−6-SO3H、-(CH2)1−6-O-PO3H2、-CONR3R4又は-SO2NR3R4からなる群から選択される1又は2の基で置換されていてもよいアリーレン又はヘテロアリーレンであり;
及び任意のそのZn2+錯体である。
本発明の一態様において、Zは-COOHである。
本発明の一態様において、親インスリンは、desB30ヒトインスリン、GlyA21ヒトインスリン、GlyA21desB30ヒトインスリン、GlyA21ArgB31ArgB32ヒトインスリン、LysB3GluB29ヒトインスリン、LysB28ProB29ヒトインスリン及びThrB29LysB30ヒトインスリンからなる群から選択される。
本発明の一態様においては、本発明のインスリン誘導体を治療的有効量含有する薬学的組成物の調製方法が提供され、ここで、インスリン誘導体の6つの分子当たり約10までの亜鉛原子が薬学的組成物に付加される。
本発明の一態様においては、本発明のインスリン誘導体を治療的有効量、患者に投与することを含む、治療が必要な患者における糖尿病の治療方法が提供される。
本発明の一態様において、インスリン誘導体は肺に投与される。
NεB29-ω-カルボキシ-ペンタデカノイル-γ-L-グルタミルアミドdesB30ヒトインスリン、
NεB29-ω-カルボキシ-ペンタデカノイル-γ-アミノ-ブタノイルdesB30ヒトインスリン、
NεB29-ω-カルボキシ-テトラデカノイル-γ-L-グルタミルアミドdesB30ヒトインスリン、
NεB29-ω-カルボキシ-トリデカノイル-γ-L-グルタミルアミドdesB30ヒトインスリン、
NεB29-ω-カルボキシ-ペンタデカノイル-β-アラニルdesB30ヒトインスリン、
NεB29-ω-カルボキシ-ペンタデカノイル-γ-L-アスパルチルアミドdesB30ヒトインスリン、
NεB29-ω-カルボキシ-ペンタデカノイル-ε-アミノヘキサノイルdesB30ヒトインスリン、
NεB29-ω-カルボキシ-ペンタデカノイル-δ-アミノペンタノイルdesB30ヒトインスリン、
NεB29-10-(4-カルボキシフェノキシ)-デカノイル-γ-L-グルタミルアミドdesB30ヒトインスリン、
NεB29-4-[11-(4-カルボキシフェニル)ウンデカノイルアミノ]ブチリルdesB30ヒトインスリン、
NεB29-(3-(3-{4−[3-(7-カルボキシヘプタノイルアミノ)プロポキシ]ブトキシ}プロピルカルバモイル)-プロピオニル-γ-グルタミルアミド)desB30ヒトインスリン、
NεB29-ω-カルボキシ-トリデカノイル-γ-アミノ-ブタノイルdesB30ヒトインスリン、
NεB29-ω-カルボキシ-ウンデカノイル-γ-アミノ-ブタノイルdesB30ヒトインスリン、
NεB29-ω-カルボキシ-テトラデカノイル-γ-アミノ-ブタノイルdesB30ヒトインスリン、
NεB29-{4-[10-(4-カルボキシ-フェノキシ)-デカノイルアミノ]-ブチリル}desB30インスリン、
NεB29-{4-[(14-カルボキシ-テトラデカノイルアミノ)-メチル]-ベンゾイル}desB30インスリン、
NεB29-[16-(4-カルボキシ-フェノキシ)-ヘキサデカノイル]desB30インスリン、
NεB29-{4-[(15-カルボキシペンタデカノイルアミノ)ベンゾイル]-desB30ヒトインスリン、及び
NεB29-{4-[(15-カルボキシ-ペンタデカノイルアミノ)-メチル]-ベンゾイル}-desB30インスリン、
からなる群から選択される。
ここで使用される「インスリンアナログ(インスリン類似体)」とは、天然に生じるインスリン中に生じる少なくとも一つのアミノ酸残基を欠失させ、及び/又は交換することにより、及び/又は少なくとも一つのアミノ酸残基を付加することによって、天然に生じるインスリン、例えばヒトインスリンの構造から形式的には誘導することができる分子構造を有するポリペプチドを意味する。付加された及び/又は交換されたアミノ酸残基は、コード可能なアミノ酸残基又は他の天然に生じるアミノ酸残基又は純粋に合成のアミノ酸残基の何れかでありうる。
本発明の態様においては、最大17のアミノ酸が修飾される。本発明の態様においては、最大15のアミノ酸が修飾される。本発明の態様においては、最大10のアミノ酸が修飾される。本発明の態様においては、最大8のアミノ酸が修飾される。本発明の態様においては、最大7のアミノ酸が修飾される。本発明の態様においては、最大6のアミノ酸が修飾される。本発明の態様においては、最大5のアミノ酸が修飾される。本発明の態様においては、最大4のアミノ酸が修飾される。本発明の態様においては、最大3のアミノ酸が修飾される。本発明の態様においては、最大2のアミノ酸が修飾される。本発明の態様においては、1のアミノ酸が修飾される。
「B1」、「A1」等とは、それぞれインスリンのB-鎖の1位(N-末端から数える)のアミノ酸残基及びインスリンのA-鎖の1位(N-末端から数える)のアミノ酸残基を意味する。特定の位置にあるアミノ酸残基は、例えばB1位のアミノ酸残基がフェニルアラニン残基であることを意味する、例えばPheB1として表される。
「親インスリン」とは、天然に生じるインスリン、例えばヒトインスリン又はブタインスリンを意味する。また親インスリンはインスリンアナログであってもよい。
「二官能性脂肪部分」とは、カルボキシ、アミノ又はヒドロキシルから選択される2つの官能基を有する、6〜32の炭素原子の炭素鎖を意味する。
「非結合アミド」なる用語は、側鎖に存在するアミド官能基、又は置換基に存在する残基の側基を記載することを意味しており、該アミド結合は置換基の残基の結合には使用されない。非結合アミドに加えて置換基の残基は、アミド基、例えば置換基の他の残基に結合するアミド類等をさらに含有可能である。
「アミノ酸アミド残基」とは、アミノ酸のアルファ-カルボキシアミドを意味するか、もしくはアミノ酸が側鎖にカルボン酸を有するならば、「アミノ酸アミド」とは、特定されるようにアルファ-カルボキシ基のアミド、又は側鎖カルボキシ基のアミドを意味する。
「中間分子量インスリン」又は「mmw」なる表現は、ヒトインスリン複合体、インスリンアナログ、又はインスリン誘導体の分子量が、ほぼインスリン6量体から24〜80kダルトンのインスリン12量体までであることを意味する。
「低分子量インスリン」又は「lmw」なる表現は、ヒトインスリン、インスリンアナログ又はインスリン誘導体の分子量が、24kダルトン以下であることを意味する。
CV カラム容量
HPLC 高速液体クロマトグラフィー
HSA ヒト血清アルブミン
LC 液体クロマトグラフィー
MALDI マトリックス支援レーザー脱離イオン化
MS 質量分析
RT 室温
SEC サイズ排除クロマトグラフィー
SPA シンチレーション近接アッセイ
Tris トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン
O.D. 光学密度=吸光度
X2モノマー AspB9 GluB27ヒトインスリン
DIEA: N,N-ジイソプロピルエチルアミン
DMF: N,N-ジメチルホルムアミド
Sar: サルコシン(N-メチル-グリシン)
tBu: tert-ブチル
TSTU: O-(N-スクシンイミジル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウム-テトラフルオロボラート
THF: テトラヒドロフラン
EtOAc: 酢酸エチル
DIPEA: ジイソプロピルエチルアミン TEA:トリエチルアミン
TFA: トリフルオロ酢酸
DCM: ジクロロメタン
RT: 室温
PEG: ポリエチレングリコール
GIR: グルコース注入速度
全ての表題及び副題は、ここでは便宜的に使用され、決して本発明を限定するものと解すべきではない。
ここに提供される任意かつ全ての例、又は例示的言語(例えば「等」)の使用は、単に本発明をより明らかにすることを意図しており、特に請求項に記載がない限り、本発明の範囲に限定をもたらすものではない。明細書中の如何なる語句も請求項に記載していない要素が本発明の実施に必須であることを示しているものと解すべきではない。
ここでの特許文献の引用及び援用は単に便宜上なされているもので、そのような特許文献の有効性、特許性、及び/又は権利行使性についての見解を反映させるものではない。
この発明は、適用される法律に容認される場合、ここに付加される請求項に列挙された主題事項の全ての修正点及び等価物を含む。
本発明は、末端基のみが荷電しているインスリン誘導体分子中に置換基を設けることが、持続型インスリンの作用のインビボ持続時間と、鈍化させることのない速効型インスリンと持続型インスリンとの混合可能性について重要な役割を担っているとの知見に基づいている。
有利には、本発明のインスリン誘導体は生理学的pH値で可溶性であり、ヒトインスリンのものに匹敵する効力を有し、鈍化することなく、速攻型インスリンと混合可能である。混合された基礎及びボーラスインスリンの個々の作用プロファイルは、インスリン六量体当たり3を越えるZn(II)を含む製剤と比較して、製剤中での沈殿リスクを制限するZn(II)をインスリン六量体当たり約3まで又はそれ未満のZn(II)濃度で含む製剤において保持される。
次の式:
Insは親インスリン部分であり、Q1-Q2-[CH2]n-X1-[CH2]n-Q3-[CH2]n-X2-[CH2]n-Q4-[CH2]n-X3-[CH2]n-Q5-[CH2]n-Zは置換基であり、ここで、Insは、InsのB鎖のN-末端アミノ酸残基のα-アミノ基、又はInsのA又はB鎖に存在するLys残基のε-アミノ基と、置換基のQ1又はQ2中のCO基との間のアミド結合を介して置換基に結合しており;
各nは独立して、0、1、2、3、4、5又は6であり;
Q1は:
・側鎖にカルボン酸を持つアミノ酸、又は無電荷側鎖を持つアミノ酸のアミノ酸アミドであって、そのカルボン酸基と共に、InsのB鎖のN-末端アミノ酸残基のα-アミノ基、又はInsのA又はB鎖に存在するLys残基のε-アミノ基と共同して、アミド基を形成する残基、又は
・アミド結合を介して結合した2、3又は4の上に特定したα-アミノ酸アミド又はアミノ酸残基からなる鎖であって、アミド結合を介して、InsのB鎖のN-末端アミノ酸残基のα-アミノ基、又はInsのA又はB鎖に存在するLys残基のε-アミノ基に結合している鎖、又は
・結合、
であり;
Q2は:
・-COCH(CONH2)-
・-COCH2N(CH2CONH2)-
・-COCH2N(CH2CONH2)COCH2N(CH2CONH2)
・-COCH2CH2N(CH2CH2CONH2)-
・-COCH2CH2N(CH2CH2CONH2)-COCH2CH2N(CH2CH2CONH2)-
・-COCH2N(CH2CH2CONH2)-
・-COCH2CH2N(CH2CONH2)-
・-COCH2OCH2CONH-
・-CO-((CR5R6)1−6-NH-CO)1−4-;
・-CO-((CR5R6)1−6-CO-NH)1−4-で、R5は独立して、H、-CH3、-(CH2)1−6CH3又は-CONH2とすることができ、R6は独立して、H、-CH3、-(CH2)1−6CH3とすることができるもの;又は
・結合;
であり;
但し、
−Q1又はQ2の少なくとも一は結合でなく、
−nが0又は1であり、X1が結合であり、Q3が(CH2CH2O)2-、(CH2CH2O)3-又は(CH2CH2OCH2CH2CH2CH2O)-である場合、Q2は-CO-(CH2)2-CO-NH-ではなく、
−Q1又はQ2中のアミンが、残りの置換基と結合を形成するならば、アミンは、カルボニル基を介して残りの置換基に結合していなくてはならず;
Q3、Q4及びQ5は互いに独立して、
・mが6〜32の範囲の整数である-(CH2)m-;
・1、2又は3の-CH=CH-基、及び鎖中の炭素原子の全数が4〜32の範囲となるのに十分な数の-CH2-基を有する二価の炭化水素鎖;
・-CO-((CR5R6)1−6-NH-CO)-;
・-(CO-(CR5R6)1−6-CO-NH)1−4-で、R5が独立して、H、-CH3、-(CH2)1−6CH3又は-CONH2とすることができ、R6が独立して、H、-CH3、-(CH2)1−6CH3とすることができるもの;
・Arがアリーレン又はヘテロアリーレンとすることができ、また-CH3、-(CH)1−6-CH3、-CONR1R2又は-SO2NR1R2からなる群から選択される1又は2の基で置換されていてもよく、ここでR1及びR2が互いに独立して、H、-CH3又は-(CH)1−6-CH3とすることができる、-CO-(CH2)0−3-Ar-(CH2)0−3-;
・yが1-20である、(CH2CH2O)y-;(CH2CH2CH2O)y-;(CH2CH2CH2CH2O)y-;(CH2CH2OCH2CH2CH2CH2O)y-又は(CH2CH2CH2OCH2CH2CH2CH2O)y-;-(CH2OCH2)y-;
・R1及びR2が互いに独立して、H、-CH3又は-(CH)1−6-CH3とすることができる、-CH3、-(CH)1−6-CH3、-CONR1R2又は-SO2NR1R2からなる群から選択される1又は2の基で置換されていてもよいアリーレン又はヘテロアリーレン;
・Arが上述したものであり、Y1-Y6が互いに独立して、O、S、S=O、SO2又は結合とすることができ;s、w、t及びzが互いに独立して、s、w、t及びzの合計が4〜30の範囲となるような、0又は1〜10の整数であり、v1、v2及びv3が互いに独立して、0又は1とすることができ、但し、Y1-Y6は互いに結合しておらず、構造-O-(CH2)1-O-は生じない、次の式:
-(CH2)s-Y1-(Ar)v1-Y2-(CH2)w-Y3-(Ar)v2-Y4-(CH2)t-Y5-(Ar)v3-Y6-(CH2)z-
の鎖;又は
・結合;
とすることができ、但し、Q3-Q5の少なくとも一は結合ではなく;
X1、X2及びX3は互いに独立して、
・O;
・-C=O
・結合;
・R1がH、-CH3又は-(CH)1−6-CH3とすることができる、NCOR1;又は
・次の式:
のものであり;
但し:
−X1、X2及びX3はZに結合できず、また
−X1、X2及びX3がOである場合、X1、X2及びX3は、Q3、Q4及びQ5中のOに直接結合せず;及び
Zは:
-COOH;
-CO-Asp;
-CO-Glu;
-CO-Gly;
-CO-Sar;
-CH(COOH)2;
-N(CH2COOH)2;
-SO3H
-OSO3H
-OPO3H2
-PO3H2、又は
-テトラゾール-5-イル、又は
-O-W1、
であり、
ここでW1は、R3及びR4が互いに独立して、H、-(CH2)1−6-SO3H、又は-(CH2)1−6-O-PO3H2とすることができる、テトラゾ-5-リル、-COOH、-SO3H、-(CH2)1−6-SO3H、-(CH2)1−6-O-PO3H2、-CONR3R4又は-SO2NR3R4からなる群から選択される1又は2の基で置換されていてもよいアリーレン又はヘテロアリーレンであり;但し、Zが-O-W1である場合、Q1は存在しなければならない]
を有するインスリン誘導体、及び任意のそのZn2+錯体。
Insは親インスリン部分であり、Q1-Q2-[CH2]n-X1-[CH2]n-Q3-[CH2]n-X2-[CH2]n-Q4-[CH2]n-X3-[CH2]n-Q5-[CH2]n-Zは置換基であり、ここで、Insは、InsのB鎖のN-末端アミノ酸残基のα-アミノ基、又はInsのA又はB鎖に存在するLys残基のε-アミノ基と、置換基のQ1又はQ2中のCO基との間のアミド結合を介して置換基に結合しており;
各nは独立して、0、1、2、3、4、5又は6であり;
Q1は:
・側鎖にカルボン酸を持つアミノ酸、又は無電荷側鎖を持つアミノ酸のアミノ酸アミドであって、そのカルボン酸基と共に、InsのB鎖のN-末端アミノ酸残基のα-アミノ基、又はInsのA又はB鎖に存在するLys残基のε-アミノ基と共同して、アミド基を形成する残基、又は
・アミド結合を介して結合した2、3又は4の上に特定したα-アミノ酸アミド又はアミノ酸残基からなる鎖であって、アミド結合を介して、InsのB鎖のN-末端アミノ酸残基のα-アミノ基、又はInsのA又はB鎖に存在するLys残基のε-アミノ基に結合している鎖、又は
・結合、
であり;
Q2は:
・-COCH(CONH2)-
・-COCH2N(CH2CONH2)-
・-COCH2N(CH2CONH2)COCH2N(CH2CONH2)
・-COCH2CH2N(CH2CH2CONH2)-
・-COCH2CH2N(CH2CH2CONH2)-COCH2CH2N(CH2CH2CONH2)-
・-COCH2N(CH2CH2CONH2)-
・-COCH2CH2N(CH2CONH2)-
・-COCH2OCH2CONH-
・-CO-((CR5R6)1−6-NH-CO)1−4-;
・-CO-((CR5R6)1−6-CO-NH)1−4-で、R5は独立して、H、-CH3、-(CH2)1−6CH3又は-CONH2とすることができ、R6は独立して、H、-CH3、-(CH2)1−6CH3とすることができるもの;又は
・結合;
であり;
但し、
−Q1又はQ2の少なくとも一は結合でなく、
−nが0又は1であり、X1が結合であり、Q3が(CH2CH2O)2-、(CH2CH2O)3-又は(CH2CH2OCH2CH2CH2CH2O)-である場合、Q2は-CO-(CH2)2-CO-NH-ではなく、
−Q1又はQ2中のアミンが、残りの置換基と結合を形成するならば、アミンは、カルボニル基を介して残りの置換基に結合していなくてはならず;
Q3、Q4及びQ5は互いに独立して、
・mが6〜32の範囲の整数である-(CH2)m-;
・1、2又は3の-CH=CH-基、及び鎖中の炭素原子の全数が4〜32の範囲となるのに十分な数の-CH2-基を有する二価の炭化水素鎖;
・-CO-((CR5R6)1−6-NH-CO)-;
・-(CO-(CR5R6)1−6-CO-NH)1−4-で、R5が独立して、H、-CH3、-(CH2)1−6CH3又は-CONH2とすることができ、R6が独立して、H、-CH3、-(CH2)1−6CH3とすることができるもの;
・Arがアリーレン又はヘテロアリーレンとすることができ、また-CH3、-(CH)1−6-CH3、-CONR1R2又は-SO2NR1R2からなる群から選択される1又は2の基で置換されていてもよく、ここでR1及びR2が互いに独立して、H、-CH3又は-(CH)1−6-CH3とすることができる、-CO-(CH2)0−3-Ar-(CH2)0−3-;
・yが1-20である、(CH2CH2O)y-;(CH2CH2CH2O)y-;(CH2CH2CH2CH2O)y-;(CH2CH2OCH2CH2CH2CH2O)y-又は(CH2CH2CH2OCH2CH2CH2CH2O)y-;-(CH2OCH2)y-;
・R1及びR2が互いに独立して、H、-CH3又は-(CH)1−6-CH3とすることができる、-CH3、-(CH)1−6-CH3、-CONR1R2又は-SO2NR1R2からなる群から選択される1又は2の基で置換されていてもよいアリーレン又はヘテロアリーレン;
・Arが上述したものであり、Y1-Y6が互いに独立して、O、S、S=O、SO2又は結合とすることができ;s、w、t及びzが互いに独立して、s、w、t及びzの合計が4〜30の範囲となるような、0又は1〜10の整数であり、v1、v2及びv3が互いに独立して、0又は1とすることができ、但し、Y1-Y6は互いに結合しておらず、構造-O-(CH2)1-O-は生じない、次の式:
-(CH2)s-Y1-(Ar)v1-Y2-(CH2)w-Y3-(Ar)v2-Y4-(CH2)t-Y5-(Ar)v3-Y6-(CH2)z-
の鎖;又は
・結合;
とすることができ、但し:
−Q3-Q5の少なくとも一は結合ではなく;また
−Q3-Q5の一つがアリーレン又はヘテロアリーレン、又は式-(CH2)s-Y1-(C6H4)v1-Y2-(CH2)w-Y3-(C6H4)v2-Y4-(CH2)t-Y5-(C6H4)v3-Y6-(CH2)z-の鎖である場合、Q2は-CO-((CH2)1−6-NH-CO)1−4ではなく;
X1、X2及びX3は互いに独立して、
・O;
・-C=O
・結合;
・R1がH、-CH3又は-(CH)1−6-CH3とすることができる、NCOR1;又は
・次の式:
のものであり;
但し:
−X1、X2及びX3はZに結合できず、また
−X1、X2及びX3がOである場合、X1、X2及びX3は、Q3、Q4及びQ5中のOに直接結合せず;及び
Zは:
-COOH;
-CO-Asp;
-CO-Glu;
-CO-Gly;
-CO-Sar;
-CH(COOH)2;
-N(CH2COOH)2;
-SO3H
-OSO3H
-OPO3H2
-PO3H2、又は
-テトラゾール-5-イル、又は
-O-W1、
であり、
ここでW1は、R3及びR4が互いに独立して、H、-(CH2)1−6-SO3H、又は-(CH2)1−6-O-PO3H2とすることができる、テトラゾ-5-リル、-COOH、-SO3H、-(CH2)1−6-SO3H、-(CH2)1−6-O-PO3H2、-CONR3R4又は-SO2NR3R4からなる群から選択される1又は2の基で置換されていてもよいアリーレン又はヘテロアリーレンであり;但し、Zが-O-W1である場合、Q1は存在しなければならない]
を有するインスリン誘導体、及び任意のそのZn2+錯体。
Insは親インスリン部分であり、Q1-Q2-[CH2]n-X1-[CH2]n-Q3-[CH2]n-X2-[CH2]n-Q4-[CH2]n-X3-[CH2]n-Q5-[CH2]n-Zは置換基であり、ここで、Insは、InsのB鎖のN-末端アミノ酸残基のα-アミノ基、又はInsのA又はB鎖に存在するLys残基のε-アミノ基と、置換基のQ1又はQ2中のCO基との間のアミド結合を介して置換基に結合しており;
各nは独立して、0、1、2、3、4、5又は6であり;
Q1は:
・側鎖にカルボン酸を持つアミノ酸、又は無電荷側鎖を持つアミノ酸のアミノ酸アミドであって、そのカルボン酸基と共に、InsのB鎖のN-末端アミノ酸残基のα-アミノ基、又はInsのA又はB鎖に存在するLys残基のε-アミノ基と共同して、アミド基を形成する残基、又は
・アミド結合を介して結合した2、3又は4の上に特定したα-アミノ酸アミド又はアミノ酸残基からなる鎖であって、アミド結合を介して、InsのB鎖のN-末端アミノ酸残基のα-アミノ基、又はInsのA又はB鎖に存在するLys残基のε-アミノ基に結合している鎖、又は
・結合、
であり;
Q2は:
・-COCH(CONH2)-
・-COCH2N(CH2CONH2)-
・-COCH2N(CH2CONH2)COCH2N(CH2CONH2)
・-COCH2CH2N(CH2CH2CONH2)-
・-COCH2CH2N(CH2CH2CONH2)-COCH2CH2N(CH2CH2CONH2)-
・-COCH2N(CH2CH2CONH2)-
・-COCH2CH2N(CH2CONH2)-
・-COCH2OCH2CONH-
・-CO-((CR5R6)1−6-NH-CO)1−4-;
・-CO-((CR5R6)1−6-CO-NH)1−4-で、R5は独立して、H、-CH3、-(CH2)1−6CH3又は-CONH2とすることができ、R6は独立して、H、-CH3、-(CH2)1−6CH3とすることができるもの;又は
・結合;
であり;
但し、
−Q1又はQ2の少なくとも一は結合でなく、
−nが0又は1であり、X1が結合であり、Q3が(CH2CH2O)2-、(CH2CH2O)3-又は(CH2CH2OCH2CH2CH2CH2O)-である場合、Q2は-CO-(CH2)2-CO-NH-ではなく、
−Q1又はQ2中のアミンが、残りの置換基と結合を形成するならば、アミンは、カルボニル基を介して残りの置換基に結合していなくてはならず;
Q3、Q4及びQ5は互いに独立して、
・mが6〜32の範囲の整数である-(CH2)m-;
・1、2又は3の-CH=CH-基、及び鎖中の炭素原子の全数が4〜32の範囲となるのに十分な数の-CH2-基を有する二価の炭化水素鎖;
・-CO-((CR5R6)1−6-NH-CO)-;
・-(CO-(CR5R6)1−6-CO-NH)1−4-で、R5が独立して、H、-CH3、-(CH2)1−6CH3又は-CONH2とすることができ、R6が独立して、H、-CH3、-(CH2)1−6CH3とすることができるもの;
・Arがアリーレン又はヘテロアリーレンとすることができ、また-CH3、-(CH)1−6-CH3、-CONR1R2又は-SO2NR1R2からなる群から選択される1又は2の基で置換されていてもよく、ここでR1及びR2が互いに独立して、H、-CH3又は-(CH)1−6-CH3とすることができる、-CO-(CH2)0−3-Ar-(CH2)0−3-;
・yが1-20である、(CH2CH2O)y-;(CH2CH2CH2O)y-;(CH2CH2CH2CH2O)y-;(CH2CH2OCH2CH2CH2CH2O)y-又は(CH2CH2CH2OCH2CH2CH2CH2O)y-;-(CH2OCH2)y-;
・R1及びR2が互いに独立して、H、-CH3又は-(CH)1−6-CH3とすることができる、-CH3、-(CH)1−6-CH3、-CONR1R2又は-SO2NR1R2からなる群から選択される1又は2の基で置換されていてもよいアリーレン又はヘテロアリーレン;
・Arが上述したものであり、Y1-Y6が互いに独立して、O、S、S=O、SO2又は結合とすることができ;s、w、t及びzが互いに独立して、s、w、t及びzの合計が4〜30の範囲となるような、0又は1〜10の整数であり、v1、v2及びv3が互いに独立して、0又は1とすることができ、但し、Y1-Y6は互いに結合しておらず、構造-O-(CH2)1-O-は生じない、次の式:
-(CH2)s-Y1-(Ar)v1-Y2-(CH2)w-Y3-(Ar)v2-Y4-(CH2)t-Y5-(Ar)v3-Y6-(CH2)z-
の鎖;又は
・結合;
とすることができ、但し:
−Q3-Q5の少なくとも一は結合ではなく;また
−Q3-Q5の一つがアリーレン、ヘテロアリーレン、又は式-(CH2)s-Y1-(C6H4)v1-Y2-(CH2)w-Y3-(C6H4)v2-Y4-(CH2)t-Y5-(C6H4)v3-Y6-(CH2)z-の鎖である場合、Q1又はQ2は未結合アミドを有し;
X1、X2及びX3は互いに独立して、
・O;
・-C=O
・結合;
・R1がH、-CH3又は-(CH)1−6-CH3とすることができる、NCOR1;又は
・次の式:
のものであり;
但し:
−X1、X2及びX3はZに結合できず、また
−X1、X2及びX3がOである場合、X1、X2及びX3は、Q3、Q4及びQ5中のOに直接結合せず;及び
Zは:
-COOH;
-CO-Asp;
-CO-Glu;
-CO-Gly;
-CO-Sar;
-CH(COOH)2;
-N(CH2COOH)2;
-SO3H
-OSO3H
-OPO3H2
-PO3H2、又は
-テトラゾール-5-イル、又は
-O-W1、
であり、
ここでW1は、R3及びR4が互いに独立して、H、-(CH2)1−6-SO3H、又は-(CH2)1−6-O-PO3H2とすることができる、テトラゾ-5-リル、-COOH、-SO3H、-(CH2)1−6-SO3H、-(CH2)1−6-O-PO3H2、-CONR3R4又は-SO2NR3R4からなる群から選択される1又は2の基で置換されていてもよいアリーレン又はヘテロアリーレンであり;但し、Zが-O-W1である場合、Q1は存在しなければならない]
を有するインスリン誘導体、及び任意のそのZn2+錯体。
Insは親インスリン部分であり、Q1-Q2-[CH2]n-X1-[CH2]n-Q3-[CH2]n-X2-[CH2]n-Q4-[CH2]n-X3-[CH2]n-Q5-[CH2]n-Zは置換基であり、ここで、Insは、InsのB鎖のN-末端アミノ酸残基のα-アミノ基、又はInsのA又はB鎖に存在するLys残基のε-アミノ基と、置換基のQ1又はQ2中のCO基との間のアミド結合を介して置換基に結合しており;
各nは独立して、0、1、2、3、4、5又は6であり;
Q1は:
・側鎖にカルボン酸を持つアミノ酸、又は無電荷側鎖を持つアミノ酸のアミノ酸アミドであって、そのカルボン酸基と共に、InsのB鎖のN-末端アミノ酸残基のα-アミノ基、又はInsのA又はB鎖に存在するLys残基のε-アミノ基と共同して、アミド基を形成する残基、又は
・アミド結合を介して結合した2、3又は4の上に特定したα-アミノ酸アミド又はアミノ酸残基からなる鎖であって、アミド結合を介して、InsのB鎖のN-末端アミノ酸残基のα-アミノ基、又はInsのA又はB鎖に存在するLys残基のε-アミノ基に結合している鎖、又は
・結合、
であり;
Q2は:
・-COCH(CONH2)-
・-COCH2N(CH2CONH2)-
・-COCH2N(CH2CONH2)COCH2N(CH2CONH2)
・-COCH2CH2N(CH2CH2CONH2)-
・-COCH2CH2N(CH2CH2CONH2)-COCH2CH2N(CH2CH2CONH2)-
・-COCH2N(CH2CH2CONH2)-
・-COCH2CH2N(CH2CONH2)-
・-COCH2OCH2CONH-
・-CO-((CR5R6)1−6-CO-NH)1−4-で、R5は独立して、H、-CH3、-(CH2)1−6CH3又は-CONH2とすることができ、R6は独立して、H、-CH3、-(CH2)1−6CH3とすることができるもの;又は
・結合;
であり;
但し、
−Q1又はQ2の少なくとも一は結合でなく、
−nが0又は1であり、X1が結合であり、Q3が(CH2CH2O)2-、(CH2CH2O)3-又は(CH2CH2OCH2CH2CH2CH2O)-である場合、Q2は-CO-(CH2)2-CO-NH-ではなく、
−Q1又はQ2中のアミンが、残りの置換基と結合を形成するならば、アミンは、カルボニル基を介して残りの置換基に結合していなくてはならず;
Q3、Q4及びQ5は互いに独立して、
・mが6〜32の範囲の整数である-(CH2)m-;
・1、2又は3の-CH=CH-基、及び鎖中の炭素原子の全数が4〜32の範囲となるのに十分な数の-CH2-基を有する二価の炭化水素鎖;
・-CO-((CR5R6)1−6-NH-CO)-;
・-(CO-(CR5R6)1−6-CO-NH)1−4-で、R5が独立して、H、-CH3、-(CH2)1−6CH3又は-CONH2とすることができ、R6が独立して、H、-CH3、-(CH2)1−6CH3とすることができるもの;
・Arがアリーレン又はヘテロアリーレンとすることができ、また-CH3、-(CH)1−6-CH3、-CONR1R2又は-SO2NR1R2からなる群から選択される1又は2の基で置換されていてもよく、ここでR1及びR2が互いに独立して、H、-CH3又は-(CH)1−6-CH3とすることができる、-CO-(CH2)0−3-Ar-(CH2)0−3-;
・yが1-20である、(CH2CH2O)y-;(CH2CH2CH2O)y-;(CH2CH2CH2CH2O)y-;(CH2CH2OCH2CH2CH2CH2O)y-又は(CH2CH2CH2OCH2CH2CH2CH2O)y-;-(CH2OCH2)y-;
・R1及びR2が互いに独立して、H、-CH3又は-(CH)1−6-CH3とすることができる、-CH3、-(CH)1−6-CH3、-CONR1R2又は-SO2NR1R2からなる群から選択される1又は2の基で置換されていてもよいアリーレン又はヘテロアリーレン;
・Arが上述したものであり、Y1-Y6が互いに独立して、O、S、S=O、SO2又は結合とすることができ;s、w、t及びzが互いに独立して、s、w、t及びzの合計が4〜30の範囲となるような、0又は1〜10の整数であり、v1、v2及びv3が互いに独立して、0又は1とすることができ、但し、Y1-Y6は互いに結合しておらず、構造-O-(CH2)1-O-は生じない、次の式:
-(CH2)s-Y1-(Ar)v1-Y2-(CH2)w-Y3-(Ar)v2-Y4-(CH2)t-Y5-(Ar)v3-Y6-(CH2)z-
の鎖;又は
・結合;
とすることができ、但し:
−Q3-Q5の少なくとも一は結合ではなく;
X1、X2及びX3は互いに独立して、
・O;
・-C=O
・結合;
・R1がH、-CH3又は-(CH)1−6-CH3とすることができる、NCOR1;又は
・次の式:
のものであり;
但し:
−X1、X2及びX3はZに結合できず、また
−X1、X2及びX3がOである場合、X1、X2及びX3は、Q3、Q4及びQ5中のOに直接結合せず;及び
Zは:
-COOH;
-CO-Asp;
-CO-Glu;
-CO-Gly;
-CO-Sar;
-CH(COOH)2;
-N(CH2COOH)2;
-SO3H
-OSO3H
-OPO3H2
-PO3H2、又は
-テトラゾール-5-イル、又は
-O-W1、
であり、
ここでW1は、R3及びR4が互いに独立して、H、-(CH2)1−6-SO3H、又は-(CH2)1−6-O-PO3H2とすることができる、テトラゾ-5-リル、-COOH、-SO3H、-(CH2)1−6-SO3H、-(CH2)1−6-O-PO3H2、-CONR3R4又は-SO2NR3R4からなる群から選択される1又は2の基で置換されていてもよいアリーレン又はヘテロアリーレンであり;但し、Zが-O-W1である場合、Q1は存在しなければならない]
を有するインスリン誘導体、及び任意のそのZn2+錯体。
10.Q2が、-CO-((CR5R6)1−6-NH-CO)1−4-である、第1−3又は5−8項の何れかに記載のインスリン誘導体。
11.Q2が、-CO-((CH2)2-NH-CO)1-、-CO-((CH2)3-NH-CO)1-及び-CO-((CH2)4-NH-CO)1-、CO-((CH2)5-NH-CO)1-からなる群から選択される、第10項に記載のインスリン誘導体。
12.Q1が結合である、第1、3又は10−11項に記載のインスリン誘導体。
・側鎖にカルボン酸を持つアミノ酸、又は無電荷側鎖を持つアミノ酸のアミノ酸アミドであって、そのカルボン酸基と共に、InsのB鎖のN-末端アミノ酸残基のα-アミノ基、又はInsのA又はB鎖に存在するLys残基のε-アミノ基と共同して、アミド基を形成する残基、又は
・アミド結合を介して結合した2、3又は4の上に特定したα-アミノ酸アミド又はアミノ酸残基からなる鎖であって、アミド結合を介して、InsのB鎖のN-末端アミノ酸残基のα-アミノ基、又はInsのA又はB鎖に存在するLys残基のε-アミノ基に結合している鎖、又は
・結合、
であり;
Q2が:
・-COCH(CONH2)-
・-COCH2N(CH2CONH2)-
・-COCH2N(CH2CONH2)COCH2N(CH2CONH2)
・-COCH2CH2N(CH2CH2CONH2)-
・-COCH2CH2N(CH2CH2CONH2)-COCH2CH2N(CH2CH2CONH2)-
・-COCH2N(CH2CH2CONH2)-
・-COCH2CH2N(CH2CONH2)-
・-COCH2OCH2CONH-
・-CO-((CR5R6)1−6-NH-CO)1−4-;
・-CO-(CR5R6)1−6-CO-NH)1−4-で、R5は独立して、H、-CH3、-(CH2)1−6CH3又は-CONH2とすることができ、R6は独立して、H、-CH3、-(CH2)1−6CH3とすることができるもの;又は
・結合;
であり;
但し、Q1又はQ2の少なくとも一は結合でなく、Q1又はQ2中のアミンが、残りの置換基と結合を形成するならば、アミンは、カルボニル基を介して残りの置換基に結合していなくてはならず;
Q3が:
・mが6〜32の範囲の整数である-(CH2)m-;
・1、2又は3の-CH=CH-基、及び鎖中の炭素原子の全数が4〜32の範囲となるのに十分な数の-CH2-基を有する二価の炭化水素鎖;
・s及びwの合計が6〜30の範囲になるように、v及びwが整数又はそれらのひとつが0である、式-(CH2)sC6H4(CH2)W-の二価の炭化水素鎖;
であり;
X1が-C=O又は結合とすることができ;
Q4、Q5、X2及びX3が結合であり;
nの全ての値が0であり;
Zが:
-COOH;
-CO-Asp;
-CO-Glu;
-CO-Gly;
-CO-Sar;
-CH(COOH)2;
-N(CH2COOH)2;
-SO3H
-OSO3H
-OPO3H2
-PO3H2、又は
-テトラゾール-5-イル
である、第1−3項に記載のインスリン誘導体、及び任意のそのZn2+錯体。
19.Q2が:
・-COCH(CONH2)-
・-COCH2N(CH2CONH2)-
・-COCH2N(CH2CONH2)COCH2N(CH2CONH2)
・-COCH2CH2N(CH2CH2CONH2)-
・-COCH2CH2N(CH2CH2CONH2)-COCH2CH2N(CH2CH2CONH2)-
・-COCH2N(CH2CH2CONH2)-
・-COCH2CH2N(CH2CONH2)-
・-COCH2OCH2CONH-
・-CO-((CR5R6)1−6-NH-CO)1−4-;又は
・-CO-((CR5R6)1−6-CO-NH)1−4-で、R5は独立して、H、-CH3、-(CH2)1−6CH3又は-CONH2とすることができ、R6は独立して、H、-CH3、-(CH2)1−6CH3とすることができるもの;
からなる群から選択される、第13−17項に記載のインスリン誘導体。
20.Q2が、-COCH2OCH2CONH-、-CO-((CH2)2-NH-CO)1−、-CO-((CH2)3-NH-CO)1-、-CO-((CH2)4-NH-CO)1-及び-CO-((CH2)5-NH-CO)1-からなる群から選択される、第19項に記載のインスリン誘導体。
22.X1が-C=Oである、第13−21項の何れかに記載のインスリン誘導体。
23.Q3が-(CH2)m-であり、mが6〜32又は8〜20の範囲の整数である、第13−22項の何れかに記載のインスリン誘導体。
24.mが12、13、14、15又は16である、第23項に記載のインスリン誘導体。
25.Q3が、1、2又は3の-CH=CH-基、及び鎖中の炭素原子の全数が4〜32の範囲となるのに十分な数の-CH2-基を有する二価の炭化水素鎖である、第13−22項に記載のインスリン誘導体。
27.Zが-CH(COOH)2である、第13−25項の何れかに記載のインスリン誘導体。28.Zが-N(CH2COOH)2である、第13−25項の何れかに記載のインスリン誘導体。
29.Zが-SO3Hである、第13−25項の何れかに記載のインスリン誘導体。
30.Zが-PO3Hである、第13−25項の何れかに記載のインスリン誘導体。
NεB29-ω-カルボキシ-ペンタデカノイル-γ-L-グルタミルアミドdesB30ヒトインスリン、
NεB29-ω-カルボキシ-ペンタデカノイル-γ-アミノ-ブタノイルdesB30ヒトインスリン、
NεB29-ω-カルボキシ-テトラデカノイル-γ-L-グルタミルアミドdesB30ヒトインスリン、
NεB29-ω-カルボキシ-トリデカノイル-γ-L-グルタミルアミドdesB30ヒトインスリン、
NεB29-ω-カルボキシ-ペンタデカノイル-β-アラニルdesB30ヒトインスリン、
NεB29-ω-カルボキシ-ペンタデカノイル-γ-L-アスパルチルアミドdesB30ヒトインスリン、
NεB29-ω-カルボキシ-ペンタデカノイル-ε-アミノヘキサノイルdesB30ヒトインスリン、
NεB29-ω-カルボキシ-ペンタデカノイル-δ-アミノペンタノイルdesB30ヒトインスリン、
NεB29-ω-カルボキシ-トリデカノイル-γ-アミノ-ブタノイルdesB30ヒトインスリン、
NεB29-ω-カルボキシ-ウンデカノイル-δ-アミノ-ブタノイルdesB30ヒトインスリン、及び
NεB29-ω-カルボキシ-テトラデカノイル-γ-アミノ-ブタノイルdesB30ヒトインスリン、
からなる群から選択される、第13−30項の何れかに記載のインスリン誘導体。
・-CO-((CR5R6)1−6-NH-CO)-;
・-(CO-(CR5R6)1−6-CO-NH)1−4-で、R5が独立して、H、-CH3、-(CH2)1−6CH3又は-CONH2とすることができ、R6が独立してH、-CH3、-(CH2)1−6CH3とすることができるもの;
・Arがアリーレン又はヘテロアリーレンとすることができ、また-CH3、-(CH)1−6-CH3、-CONR1R2又は-SO2NR1R2からなる群から選択される1又は2の基で置換されていてもよく、ここでR1及びR2が互いに独立して、H、-CH3又は-(CH)1−6-CH3とすることができる、-CO-(CH2)0−3-Ar-(CH2)0−3-;又は
・結合;
であり;
Q4が:
・mが4〜22の整数である-(CH2)m-;
・1、2又は3の-CH=CH-基、及び鎖中の炭素原子の全数が4〜22の範囲となるのに十分な数の-CH2-基を有する二価の炭化水素鎖;
・R1及びR2が互いに独立して、H、-CH3又は-(CH)1−6-CH3とすることができる、-CH3、-(CH)1−6-CH3、-CONR1R2又は-SO2NR1R2からなる群から選択される1又は2の基で置換されていてもよいアリーレン又はヘテロアリーレン;
・Arが上述したものであり、Y1-Y6が互いに独立して、O、S、S=O、SO2又は結合とすることができ;s、w、t及びzが互いに独立して、s、w、t及びzの合計が4〜30の範囲となるような、0又は1〜10の整数であり、v1、v2及びv3が互いに独立して、0又は1とすることができ、但し、Y1-Y6は互いに結合しておらず、構造-O-(CH2)1-O-は生じない、次の式:
-(CH2)s-Y1-(Ar)v1-Y2-(CH2)w-Y3-(Ar)v2-Y4-(CH2)t-Y5-(Ar)v3-Y6-(CH2)z-
の鎖;
であり;
X1が:
・O;
・-C=O
・R1がH、-CH3又は-(CH)1−6-CH3とすることができる、NCOR1;又は
・次の式:
のものであり;
但し、X1がOである場合、X1はQ4中のOに直接結合せず;
X2、X3及びQ5が結合であり;
nの全ての値が0であり;及び
Zが:
-COOH;
-CO-Asp;
-CO-Glu;
-CO-Gly;
-CO-Sar;
-CH(COOH)2;
-N(CH2COOH)2;
-SO3H
-OSO3H
-OPO3H2
-PO3H2、又は
-テトラゾール-5-イル、又は
-O-W1、
であり、
ここでW1は、R3及びR4が互いに独立して、H、-(CH2)1−6-SO3H、又は-(CH2)1−6-O-PO3H2とすることができる、テトラゾ-5-リル、-COOH、-SO3H、-(CH2)1−6-SO3H、-(CH2)1−6-O-PO3H2、-CONR3R4又は-SO2NR3R4からなる群から選択される1又は2の基で置換されていてもよいアリーレン又はヘテロアリーレンである、第2又は4項に記載のインスリン誘導体、及び任意のそのZn2+錯体。
38.Q2が、-CO-CH2-(CHCONH2)-NH-CO;-CO-(CH2)2-(CHCONH2)-NH-CO)-又は-CO-(CH2)3-(CHCONH2)-NH-CO)-である、第2、4又は32−36項に記載のインスリン誘導体。
39.Q1が結合である、第2、4又は38項に記載のインスリン誘導体。
-(CH2)s-Y1-(Ar)v1-Y2-(CH2)w-Y3-(Ar)v2-Y4-(CH2)t-Y5-(Ar)v3-Y6-(CH2)z-
である、第32−39項に記載のインスリン誘導体。
42.Y1-Y6が結合である、第40−41項の何れかに記載のインスリン誘導体。
43.Y1-Y6の少なくとも一がO又はSである、第40−41項の何れかに記載のインスリン誘導体。
44.Y1がO又はSであり、v1が1である、第40−41又は43項の何れかに記載のインスリン誘導体。
45.sが、6、7、8、9又は10である、第40−44項の何れかに記載のインスリン誘導体。
46.X1、X2、X3、Q4及びQ5が結合であり、ArがC6H4である、第40−45項の何れかに記載のインスリン誘導体。
47.nが0である、第32−46項の何れかに記載のインスリン誘導体。
49.Zが-CH(COOH)2である、第32−47項の何れかに記載のインスリン誘導体。50.Zが-N(CH2COOH)2である、第32−47項の何れかに記載のインスリン誘導体。
51.Zが-SO3Hである、第32−47項の何れかに記載のインスリン誘導体。
52.Zが-PO3Hである、第32−47項の何れかに記載のインスリン誘導体。
53.Zが-O-W1であり、ここでW1が、R13及びR14が互いに独立して、H、-(CH2)1−6-SO3H、又は-(CH2)1−6-O-PO3H2とすることができる、テトラゾ-5-リル、-COOH、-SO3H、-(CH2)1−6-SO3H、-(CH2)1−6-O-PO3H2、-CONR13R14又は-SO2NR13R14からなる群から選択される1又は2の基で置換されていてもよいアリーレン又はヘテロアリーレンである、第32−47項の何れかに記載のインスリン誘導体。
60.Q2が-CO-(CR5R6)1−6-NH-CO-及び-(CO-(CR5R6)1−6-CO-NH)1-4-からなる群から選択され、ここでR5が独立して、H、-CH3、-(CH2)1−6CH3又は-CONH2とすることができ、R6が独立して、H、-CH3、-(CH2)1−6CH3とすることができる、第1又は55−58項の何れかに記載のインスリン誘導体。
61.Q2が、-CO-((CH2)3-NH-CO)-、-CO-CH2-(CHCONH2)-NH-CO;-CO-(CH2)2-(CHCONH2)-NH-CO)-又は-CO-(CH2)3-(CHCONH2)-NH-CO)-である、第1又は60項に記載のインスリン誘導体。
62.Q1が結合である、第1又は60−61項に記載のインスリン誘導体。
-(CH2)s-Y1-(Ar)v1-Y2-(CH2)w-Y3-(Ar)v2-Y4-(CH2)t-Y5-(Ar)v3-Y6-(CH2)z-
である、第55−62項に記載のインスリン誘導体。
65.Y1-Y6が結合である、第63−64項の何れかに記載のインスリン誘導体。
66.Y1-Y6の少なくとも一がO又はSである、第63−64項の何れかに記載のインスリン誘導体。
67.Y1がO又はSであり、v1が1である、第63−64又は66項の何れかに記載のインスリン誘導体。
68.sが、6、7、8、9又は10である、第63−67項の何れかに記載のインスリン誘導体。
69.X1、X2、X3、Q4及びQ5が結合であり、ArがC6H4である、第55−68項の何れかに記載のインスリン誘導体。
70.nが0である、第55−69項の何れかに記載のインスリン誘導体。
72.Zが-CH(COOH)2である、第55−70項の何れかに記載のインスリン誘導体。73.Zが-N(CH2COOH)2である、第55−70項の何れかに記載のインスリン誘導体。
74.Zが-SO3Hである、第55−70項の何れかに記載のインスリン誘導体。
75.Zが-PO3Hである、第55−70項の何れかに記載のインスリン誘導体。
76.Zが-O-W1であり、ここでW1が、R13及びR14が互いに独立して、H、-(CH2)1−6-SO3H、又は-(CH2)1−6-O-PO3H2とすることができる、テトラゾ-5-リル、-COOH、-SO3H、-(CH2)1−6-SO3H、-(CH2)1−6-O-PO3H2、-CONR13R14又は-SO2NR13R14からなる群から選択される1又は2の基で置換されていてもよいアリーレン又はヘテロアリーレンである、第55−70項の何れかに記載のインスリン誘導体。
79.Q1が、β-D-Asp-アミド、β-L-Asp-アミド、γ-L-Glu-アミド及びγ-D-Glu-アミドからなる群から選択される、第3又は77項の何れかに記載のインスリン誘導体。
82.Q2が:
・-COCH(CONH2)-
・-COCH2N(CH2CONH2)-
・-COCH2N(CH2CONH2)COCH2N(CH2CONH2)
・-COCH2CH2N(CH2CH2CONH2)-
・-COCH2CH2N(CH2CH2CONH2)-COCH2CH2N(CH2CH2CONH2)-
・-COCH2N(CH2CH2CONH2)-
・-COCH2CH2N(CH2CONH2)-
・-COCH2OCH2CONH-;
・-CO-((CR5R6)1−6-NH-CO)1−4-;又は
・-CO-((CR5R6)1−6-CO-NH)1−4-で、R5は独立して、H、-CH3、-(CH2)1−6CH3又は-CONH2とすることができ、R6は独立して、H、-CH3、-(CH2)1−6CH3とすることができるもの;
からなる群から選択され、但し、Q1が結合である場合、Q2は非結合アミドを含む、第3又は77−80項に記載のインスリン誘導体。
83.Q1が結合である、第3又は82項に記載のインスリン誘導体。
-(CH2)s-Y1-(Ar)v1-Y2-(CH2)w-Y3-(Ar)v2-Y4-(CH2)t-Y5-(Ar)v3-Y6-(CH2)z-
である、第78−83項に記載のインスリン誘導体。
86.Y1-Y6が結合である、第84−85項の何れかに記載のインスリン誘導体。
87.Y1-Y6の少なくとも一がO又はSである、第84−85項の何れかに記載のインスリン誘導体。
88.Y1がO又はSであり、v1が1である、第84−85又は87項の何れかに記載のインスリン誘導体。
89.sが、6、7、8、9又は10である、第84−88項の何れかに記載のインスリン誘導体。
90.X1、X2、X3、Q4及びQ5が結合であり、ArがC6H4である、第78−89項の何れかに記載のインスリン誘導体。
91.nが0である、第78−90項の何れかに記載のインスリン誘導体。
93.Zが-CH(COOH)2である、第78−91項の何れかに記載のインスリン誘導体。
94.Zが-N(CH2COOH)2である、第78−91項の何れかに記載のインスリン誘導体。
95.Zが-SO3Hである、第78−91項の何れかに記載のインスリン誘導体。
96.Zが-PO3Hである、第78−91項の何れかに記載のインスリン誘導体。
97.Zが-O-W1であり、ここでW1が、R13及びR14が互いに独立して、H、-(CH2)1−6-SO3H、又は-(CH2)1−6-O-PO3H2とすることができる、テトラゾ-5-リル、-COOH、-SO3H、-(CH2)1−6-SO3H、-(CH2)1−6-O-PO3H2、-CONR13R14又は-SO2NR13R14からなる群から選択される1又は2の基で置換されていてもよいアリーレン又はヘテロアリーレンである、第78−91項の何れかに記載のインスリン誘導体。
NεB29-10-(4-カルボキシフェノキシ)-デカノイル-γ-L-グルタミルアミドdesB30ヒトインスリン、
NεB29-4-[11-(4-カルボキシフェニル)ウンデカノイルアミノ]ブチリルdesB30ヒトインスリン、及び
NεB29-{4-[10-(4-カルボキシ-フェノキシ)-デカノイルアミノ]-ブチリル}desB30インスリン、
からなる群から選択される、第3又は78−97項の何れかに記載のインスリン誘導体。
100.Q1が、β-D-Asp-アミド、β-L-Asp-アミド、γ-L-Glu-アミド及びγ-D-Glu-アミドからなる群から選択される、第1、2又は99項の何れかに記載のインスリン誘導体。
101.Q1が、2、3又は4のα-アミノ酸アミド又は無電荷側鎖を有するアミノ酸残基からなる鎖である、第1又は2項に記載のインスリン誘導体。
104.Q2が-CO-((CR5R6)1−6-NH-CO)-及び-(CO-(CR5R6)1−6-CO-NH)1-4-からなる群から選択され、ここでR5が独立して、H、-CH3、-(CH2)1−6CH3又は-CONH2とすることができ、R6が独立して、H、-CH3、-(CH2)1−6CH3とすることができる、第1、2又は99−102項の何れかに記載のインスリン誘導体。
105.Q2が、-CO-CH2-(CHCONH2)-NH-CO;-CO-(CH2)2-(CHCONH2)-NH-CO)-又は-CO-(CH2)3-(CHCONH2)-NH-CO)-である、第1、2又は99−104項の何れかに記載のインスリン誘導体。
106.Q1が結合である、第1、2又は104−105項に記載のインスリン誘導体。
108.mが4、5、6、8、9、10又は11である、第107項に記載のインスリン誘導体。
109.Q3、Q4又はQ5の一つが、(CH2CH2O)y-;(CH2CH2CH2O)y-;(CH2CH2CH2CH2O)y-;(CH2CH2OCH2CH2CH2CH2O)y-又は(CH2CH2CH2OCH2CH2CH2CH2O)y-;-(CH2OCH2)y-であり、ここでyが1-20である、第99−108項の何れかに記載のインスリン誘導体。
110.Q3、Q4又はQ5の一つが、(CH2CH2O)y-又は(CH2CH2OCH2CH2CH2CH2O)yであり、ここでyが1-12、2-4又は2-3の範囲にある、第109項に記載のインスリン誘導体。
111.yが1である、第109−110項の何れかに記載のインスリン誘導体。
・O;
・-C=O
・結合;
・R1がH、-CH3又は-(CH)1−6-CH3とすることができる、NCOR1;又は
・次の式:
のものである、第99−111項の何れかに記載のインスリン誘導体。
のものである、第99−112項の何れかに記載のインスリン誘導体。
のものであり、X2が次の式:
のものである、第99−113項の何れかに記載のインスリン誘導体。
115.nが0、1、2又は3である、第99−114項の何れかに記載のインスリン誘導体。
117.Zが-CH(COOH)2である、第99−115項の何れかに記載のインスリン誘導体。
118.Zが-N(CH2COOH)2である、第99−115項の何れかに記載のインスリン誘導体。
119.Zが-SO3Hである、第99−115項の何れかに記載のインスリン誘導体。
120.Zが-PO3Hである、第99−115項の何れかに記載のインスリン誘導体。
NεB29-(3-(3-{4-[3-(7-カルボキシヘプタノイルアミノ)プロポキシ]ブトキシ}プロピルカルバモイル)-プロピオニル-γ-グルタミルアミド)desB30ヒトインスリン
である、第1−2又は99−120項の何れかに記載のインスリン誘導体。
またQ1は、無電荷側鎖を有するアミノ酸及び/又は側鎖にカルボン酸を有するアミノ酸のアミノ酸アミドが2、3又は4からなる鎖とすることができる。アミノ酸の鎖は、アミドを含む少なくとも一のアミノ酸を含有していてよい。例えば、Q1は、β-L-Asp-アミド、β-D-Asp-アミド、γ-L-Glu-アミド及びγ-D-Glu-アミドからなる群から選択されてよい。
さらなる態様において、Q1は、独立して4〜10の炭素原子を有する、4つのアミノ酸残基からなる鎖であり、鎖の少なくとも一のアミノ酸残基は、アミドを有する残基の群から選択される。4つのアミノ酸アミドの組合せは、β-L-Asp-アミド、β-D-Asp-アミド、γ-L-Glu-アミド及びγ-D-Glu-アミドの任意の組合せとすることができ、これは256の異なる組合せが可能であることを意味する。
123.無電荷リンカーが:-CO-CH2-NH-CO、-CO-(CH2)2-NH-CO、-CO-(CH2)3-NH-CO及び-CO-(CH2)1-NH-COからなる群から選択される、第122項に記載のインスリン誘導体。
T-(CH2)s-Y1-(Ar)v1-Y2-(CH2)w-Y3-(Ar)v2-Y4-(CH2)t-Y5-(Ar)v3-Y6-(CH2)z-T
[上式中:
・Arはアリーレン又はヘテロアリーレンとすることができ、また-CH3、-(CH)1−6-CH3、-CONR1R2又は-SO2NR1R2からなる群から選択される1又は2の基で置換されていてもよく、ここでR1及びR2は互いに独立して、H、-CH3又は-(CH)1−6-CH3とすることができ;
・Y1-Y6は互いに独立して、O、S、S=O、SO2又は結合とすることができ;
・s、w、t及びzは互いに独立して、s、w、t及びzの合計が4〜30の範囲となるような、0又は1〜10の整数であり;
・v1、v2及びv3は互いに独立して、0又は1とすることができ;
但し、Y1-Y6は互いに結合しておらず、構造-O-(CH2)1-O-は生じず;
・Tは、カルボキシ、アミノ又はヒドロキシル基から選択される官能基である]
である、第122又は123項に記載のインスリン誘導体。
・側鎖にカルボン酸を持つアミノ酸、又は無電荷側鎖を持つアミノ酸のアミノ酸アミドであって、そのカルボン酸基と共に、InsのB鎖のN-末端アミノ酸残基のα-アミノ基、又はInsのA又はB鎖に存在するLys残基のε-アミノ基と共同して、アミド基を形成する残基、又は
・アミド結合を介して結合した2、3又は4の上に特定したα-アミノ酸アミド又はアミノ酸残基からなる鎖であって、アミド結合を介して、InsのB鎖のN-末端アミノ酸残基のα-アミノ基、又はInsのA又はB鎖に存在するLys残基のε-アミノ基に結合している鎖、
・-COCH(CONH2)-
・-COCH2N(CH2CONH2)-
・-COCH2N(CH2CONH2)COCH2N(CH2CONH2)
・-COCH2CH2N(CH2CH2CONH2)-
・-COCH2CH2N(CH2CH2CONH2)-COCH2CH2N(CH2CH2CONH2)-
・-COCH2N(CH2CH2CONH2)-
・-COCH2CH2N(CH2CONH2)-
・-COCH2OCH2CONH-;又は
・-CO-((CR5R6)1−6-CO-NH)1−4-で、R5は独立して、H、-CH3、-(CH2)1−6CH3又は-CONH2とすることができ、R6は独立して、H、-CH3、-(CH2)1−6CH3とすることができるもの;
からなる群から選択され、但し、無電荷リンカー中のアミンが、残りの置換基と結合を形成するならば、アミンは、カルボニル基を介して残りの置換基に結合しなくてはならないことを特徴とするインスリン誘導体。
・側鎖にカルボン酸を持つアミノ酸、又は無電荷側鎖を持つアミノ酸のアミノ酸アミドであって、そのカルボン酸基と共に、InsのB鎖のN-末端アミノ酸残基のα-アミノ基、又はInsのA又はB鎖に存在するLys残基のε-アミノ基と共同して、アミド基を形成する残基、又は
・アミド結合を介して結合した2、3又は4の上に特定したα-アミノ酸アミド又はアミノ酸残基からなる鎖であって、アミド結合を介して、InsのB鎖のN-末端アミノ酸残基のα-アミノ基、又はInsのA又はB鎖に存在するLys残基のε-アミノ基に結合している鎖、
・-COCH(CONH2)-
・-COCH2N(CH2CONH2)-
・-COCH2N(CH2CONH2)COCH2N(CH2CONH2)
・-COCH2CH2N(CH2CH2CONH2)-
・-COCH2CH2N(CH2CH2CONH2)-COCH2CH2N(CH2CH2CONH2)-
・-COCH2N(CH2CH2CONH2)-
・-COCH2CH2N(CH2CONH2)-
・-COCH2OCH2CONH-
・-CO-((CR5R6)1−6-NH-CO)1−4-;又は
・-CO-((CR5R6)1−6-CO-NH)1−4-で、R5は独立して、H、-CH3、-(CH2)1−6CH3又は-CONH2とすることができ、R6は独立して、H、-CH3、-(CH2)1−6CH3とすることができるもの;
からなる群から選択され、但し、無電荷リンカー中のアミンが、残りの置換基と結合を形成するならば、アミンは、カルボニル基を介して残りの置換基に結合しなくてはならないことを特徴とするインスリン誘導体。
・側鎖にカルボン酸を持つアミノ酸、又は無電荷側鎖を持つアミノ酸のアミノ酸アミドであって、そのカルボン酸基と共に、InsのB鎖のN-末端アミノ酸残基のα-アミノ基、又はInsのA又はB鎖に存在するLys残基のε-アミノ基と共同して、アミド基を形成する残基、又は
・アミド結合を介して結合した2、3又は4の上に特定したα-アミノ酸アミド又はアミノ酸残基からなる鎖であって、アミド結合を介して、InsのB鎖のN-末端アミノ酸残基のα-アミノ基、又はInsのA又はB鎖に存在するLys残基のε-アミノ基に結合している鎖、
・-COCH(CONH2)-
・-COCH2N(CH2CONH2)-
・-COCH2N(CH2CONH2)COCH2N(CH2CONH2)
・-COCH2CH2N(CH2CH2CONH2)-
・-COCH2CH2N(CH2CH2CONH2)-COCH2CH2N(CH2CH2CONH2)-
・-COCH2N(CH2CH2CONH2)-
・-COCH2CH2N(CH2CONH2)-
・-COCH2OCH2CONH-
・-CO-((CR5R6)1−6-NH-CO)1−4-;又は
・-CO-((CR5R6)1−6-CO-NH)1−4-で、R5は独立して、H、-CH3、-(CH2)1−6CH3又は-CONH2とすることができ、R6は独立して、H、-CH3、-(CH2)1−6CH3とすることができるもの;
からなる群から選択され、但し、無電荷リンカー中のアミンが、残りの置換基と結合を形成するならば、アミンは、カルボニル基を介して残りの置換基に結合しなくてはならないことを特徴とするインスリン誘導体。
134.置換基が、親インスリンのA又はB鎖に存在するLys残基のε-アミノ基に結合している、第121−129項に記載のインスリン誘導体。
135.置換基が、親インスリンのB鎖に存在するB29位において、Lys残基のε-アミノ基に結合している、第121−129又は131項に記載のインスリン誘導体。
136.置換基が、desB30ヒトインスリンのB29位において、Lys残基のε-アミノ基に結合している、第132項に記載のインスリン誘導体。
138.R7及びR8が水素である、第134項に記載のインスリン誘導体。
139.リンカーが非結合アミドを含む、第121−129項に記載のインスリン誘導体。
141.置換基が少なくとも一の芳香族基を含む、第121−129項に記載のインスリン誘導体。
143.親インスリンがインスリンアナログである、第1−141項の何れかに記載のインスリン誘導体。
144.親インスリンのB30位にあるアミノ酸残基がLysであるか、又は欠失している、第143項の何れかに記載のインスリン誘導体。
145.親インスリンがdesB30ヒトインスリンである、第143−44に記載のインスリン誘導体。
147.親インスリンのA21位にあるアミノ酸残基がGly又はAsnである、第143−146項の何れかに記載のインスリン誘導体。
148.親インスリンのB3位にあるアミノ酸残基がLysである、第143−147項の何れかに記載のインスリン誘導体。
149.親インスリンのB28位にあるアミノ酸残基がAsp又はLysである、第143−148項の何れかに記載のインスリン誘導体。
150.親インスリンのB29位にあるアミノ酸残基がPro又はThrである、第143−149項の何れかに記載のインスリン誘導体。
152.親インスリンが、GlyA21ヒトインスリン、又はGlyA21desB30ヒトインスリン、又はGlyA21ArgB31ArgB32ヒトインスリンである、第147項に記載のインスリン誘導体。
153.親インスリンがLysB3GluB29ヒトインスリンである、第148項に記載のインスリン誘導体。
154.親インスリンがLysB28ProB29ヒトインスリンである、第149−150項に記載のインスリン誘導体。
155.親インスリンがThrB29LysB30ヒトインスリンである、第144及び150項に記載のインスリン誘導体。
158.薬学的に許容可能な担体と共に、速攻で作用を開始するインスリン又はインスリンアナログと混合して、第1−155項に記載のインスリン誘導体又は第156項に記載の亜鉛錯体を治療的有効量含有する、治療が必要な患者における糖尿病を治療するための薬学的組成物。
160.薬学的に許容可能な担体と共に、速攻で作用を開始するインスリン又はインスリンアナログと混合して、第1−155項に記載のインスリン誘導体又は第156項に記載の亜鉛錯体を治療的有効量、患者に投与することを含む、治療が必要な患者における糖尿病を治療するための方法。
161.糖尿病の肺処置のための、第138又は139項に記載の方法。
163.1型糖尿病、2型糖尿病、及び高血糖症を引き起こす他の症状を治療するのに使用される薬学的組成物を製造するための、速攻で作用を開始するインスリン又はインスリンアナログと混合しての、第1−155項に記載のインスリン誘導体又は第156項に記載の亜鉛錯体の使用。
NεB29-ω-カルボキシ-ペンタデカノイル-γ-L-グルタミルアミドdesB30ヒトインスリン、
NεB29-ω-カルボキシ-ペンタデカノイル-γ-アミノ-ブタノイルdesB30ヒトインスリン、
NεB29-ω-カルボキシ-テトラデカノイル-γ-L-グルタミルアミドdesB30ヒトインスリン、
NεB29-ω-カルボキシ-トリデカノイル-γ-L-グルタミルアミドdesB30ヒトインスリン、
NεB29-ω-カルボキシ-ペンタデカノイル-β-アラニルdesB30ヒトインスリン、
NεB29-ω-カルボキシ-ペンタデカノイル-γ-L-アスパルチルアミドdesB30ヒトインスリン、
NεB29-ω-カルボキシ-ペンタデカノイル-ε-アミノヘキサノイルdesB30ヒトインスリン、
NεB29-ω-カルボキシ-ペンタデカノイル-δ-アミノペンタノイルdesB30ヒトインスリン、
NεB29-10-(4-カルボキシフェノキシ)-デカノイル-γ-L-グルタミルアミドdesB30ヒトインスリン、
NεB29-4-[11-(4-カルボキシフェニル)ウンデカノイルアミノ]ブチリルdesB30ヒトインスリン、
NεB29-(3-(3-{4-[3-(7-カルボキシヘプタノイルアミノ)プロポキシ]ブトキシ}プロピルカルバモイル)-プロピオニル-γ-グルタミルアミド)desB30ヒトインスリン、
NεB29-ω-カルボキシ-トリデカノイル-γ-アミノ-ブタノイルdesB30ヒトインスリン、
NεB29-ω-カルボキシ-ウンデカノイル-γ-アミノ-ブタノイルdesB30ヒトインスリン、
NεB29-ω-カルボキシ-テトラデカノイル-γ-アミノ-ブタノイルdesB30ヒトインスリン、
NεB29-{4-[10-(4-カルボキシ-フェノキシ)-デカノイルアミノ]-ブチリル}desB30インスリン、
NεB29-{4-[(14-カルボキシ-テトラデカノイルアミノ)-メチル]-ベンゾイル}desB30インスリン、
NεB29-[16-(4-カルボキシ-フェノキシ)-ヘキサデカノイル]desB30インスリン、
NεB29-{4-[(15-カルボキシペンタデカノイルアミノ)ベンゾイル]-desB30ヒトインスリン、及び
NεB29-{4-[(15-カルボキシ-ペンタデカノイルアミノ)-メチル]-ベンゾイル}-desB30インスリン、
からなる群から選択されるインスリン誘導体。
166.実施例に記載されたインスリン誘導体。
1a.親インスリン部分のB鎖に存在するLys残基のε-アミノ基、又はB鎖のN-末端アミノ酸残基のα-アミノ基で、親インスリン部分に結合した置換基を有するインスリン誘導体であって、該置換基が、約6〜約32の炭素原子を有する少なくとも一の二官能性脂肪部分、及び親インスリンに二官能性脂肪部分が結合した無電荷リンカーを含み、但し、インスリン置換基が芳香族基を含むならば、無電荷リンカーは、-(CO-(CH2)2−6-NH-CO)1-4-を含まないインスリン誘導体。
2a.置換基が、親インスリンのB鎖のN-末端アミノ酸残基のα-アミノ基に結合している、第1a項に記載のインスリン誘導体。
3a.置換基が、親インスリンのB鎖に存在するLys残基のε-アミノ基に結合している、第1a項に記載のインスリン誘導体。
4a.置換基が、親インスリンのB鎖に存在するB29位において、Lys残基のε-アミノ基に結合している、第1a又は3a項に記載のインスリン誘導体。
5a.置換基が、LysB29desB30ヒトインスリンのB29位において、Lys残基のε-アミノ基に結合している、第4a項に記載のインスリン誘導体。
6a.リンカーが-CONR7R8のアミド又はN-置換アミドを含み、R7及びR8が互いに独立して、水素、メチル、エチル、プロピル又はイソプロピルとすることができる、第1a−5a項の何れかに記載のインスリン誘導体。
7a.R7及びR8が水素である、第6a項に記載のインスリン誘導体。
8a.リンカーがアミドを含む、第1項に記載のインスリン誘導体。
10a.置換基が少なくとも一の芳香族基を含む、第1a−7a項に記載のインスリン誘導体。
Insは親インスリン部分であり、インスリン部分のB鎖に存在するLys残基のε-アミノ基又はB鎖のN-末端アミノ酸残基のα-アミノ基を介して、置換基中のQ1又はQ2に結合しており;
各nは独立して、0、1、2、3、4、5又は6であり;
Q1は:
・置換基にカルボン酸を持つα-アミノ酸アミド残基であって、そのカルボン酸基の一つと共に、親インスリンのB鎖のN-末端アミノ酸残基のα-アミノ基、又はB鎖に存在するLys残基のε-アミノ基と共同して、アミド基を形成する残基;
・アミド結合を介して結合した2、3又は4のα-アミノ酸アミド残基からなる鎖であって、アミド結合を介して、親インスリンのB鎖のN-末端アミノ酸残基のα-アミノ基、又はB鎖に存在するLys残基のε-アミノ基に結合している鎖で、Wが置換基にカルボン酸基を有する少なくとも一のアミノ酸残基を有するように、Wのアミノ酸残基が、中性置換基を有するアミノ酸残基、及び置換基にカルボン酸基を有するアミノ酸残基の群から選択されるもの;又は
・結合;
であり;
Q2は:
・-COCH(CONH2)-
・-COCH2N(CH2CONH2)-
・-COCH2N(CH2CONH2)COCH2N(CH2CONH2)
・-COCH2CH2N(CH2CH2CONH2)-
・-COCH2CH2N(CH2CH2CONH2)-COCH2CH2N(CH2CH2CONH2)-
・-COCH2N(CH2CH2CONH2)-
・-COCH2CH2N(CH2CONH2)-
・-(CO-(CH2)2−6-NH-CO)1-4-;
・-(CO-(CH2)2−6-CO-NH)1-4-;
・-(CO-(CR9R10)1−6-CO-NH)1-4-で、R9及びR10は互いに独立して、H、-CH3、-(CH2)1−6CH3又は-CONH2とすることができるもの;又は
・結合;
であり;
但し、Q1又はQ2の少なくとも一は結合でなく;
Q3、Q4及びQ5は互いに独立して、
・mが1〜32の範囲の整数である-(CH2)m-;
・1、2又は3の-CH=CH-基、及び鎖中の炭素原子の全数が4〜32の範囲となるのに十分な数の-CH2-基を有する二価の炭化水素鎖;
・yが1-20である、(CH2CH2O)y-;(CH2CH2CH2O)y-;(CH2CH2CH2CH2O)y-;(CH2CH2OCH2CH2CH2CH2O)y-又は(CH2CH2CH2OCH2CH2CH2CH2O)y-;-(CH2OCH2)y-;
・R3及びR4が互いに独立して、また各炭素について独立して、H、-COOH又はOHとすることができる、-(CR3R4)1−6-(NHCO-(CR3R4)1−6-NHCO)1−2-(CR3R4)1−6又は-(CR3R4)1−6-(CONH-(CR3R4)1−6-CONH)1−2-(CR3R4)1−6-、-(CR3R4)1−6-(NHCO-(CR3R4)1−6-CONH)1−2-(CR3R4)1−6-又は-(CR3R4)1−6-(CONH-(CR3R4)1−6-NHCO)1−2-(CR3R4)1−6;
・R5及びR6が互いに独立して、また各炭素について独立して、H、-COOH、(CH2)1−6COOHとすることができる、-(CR5R6)1−6-;
・R1、R2及びR15が互いに独立して、H、-CH3、-CH1−6CH3、-SO3H、-(CH2)1−6-SO3H、-(CH2)1−6-O-PO3H2又はCONH2とすることができ、R15が、上述したR1、R2の1又は2の基で置換されていてもよいアリーレンとすることができる、-((CR1R2)1−6-NR15-CO)1-4-;
・R15が上述したものであるNR15;
・-COOH、-CH3、-CH1−6CH3、-SO3H、-(CH2)p-SO3H、-CONR1R2又は-SO2NR1R2からなる群から選択される1又は2の基で置換されていてもよい、アリーレン又はヘテロアリーレンで、ここでR1及びR2は互いに独立して、H、-CH3、-(CH)1−6-CH3、-SO3H、-(CH2)1−6-SO3H、-(CH2)1−6-O-PO3H2又はCONH2とすることができ;
・次の式:
-(CH2)s-Y1-(C6H4)v1-Y2-(CH2)W-Y3-(C6H4)v2-Y4-(CH2)t-Y5-(C6H4)v3-Y6-(CH2)z-
[上式中、Y1-Y6は互いに独立して、O;S又は結合とすることができ;s、w、t及びzは互いに独立して、s、w、t及びzの合計が4〜30の範囲となるような、0又は1〜10の整数であり、v1、v2及びv3は互いに独立して、0又は1とすることができ、但し、Y1-Y6は互いに結合していない]
の二価の炭化水素鎖;又は
・結合;
とすることができ;
但し、Q3-Q5は異なっており;
X1、X2及びX3は互いに独立して、
・O;
・-C=O
・結合;
・次の式:
のものであり;
Zは:
-COOH;
-CO-Asp;
-CO-Glu;
-CO-Gly;
-CO-Sar;
-CH(COOH)2;
-N(CH2COOH)2;
-SO3H
-OSO3H
-OPO3H2
-PO3H2、又は
-テトラゾール-5-イル、又は
-O-W1、
であり、
ここでW1は、R13及びR14が互いに独立して、H、-SO3H、-(CH2)1−6-SO3H、-(CH2)1−6-O-PO3H2、-CONH2又はテトラゾ-5-リルとすることができる、-COOH、-SO3H、-(CH2)1−6-SO3H、-CONR13R14又は-SO2NR12R14からなる群から選択される1又は2の基で置換されていてもよいアリーレン又はヘテロアリーレンである]
を有する、第1a項に記載のインスリン誘導体、及び任意のそのZn2+錯体。
13a.Q1が、β-D-Asp-アミド、β-L-Asp-アミド、γ-L-Glu-アミド及びγ-D-Glu-アミドからなる群から選択される、第11a−12a項の何れかに記載のインスリン誘導体。
14a.Q1がアミノ酸アミド残基の鎖である、第11a項に記載のインスリン誘導体。
17a.Q2が、-(CO-(CH2)2−6-NH-CO)1-4-;-(CO-(CH2)2−6-CO-NH)1-4-からなる群から選択される、第11a−15a項の何れかに記載のインスリン誘導体。
18a.Q2が、-(CO-(CH2)2-NH-CO)1-又は-(CO-(CH2)3-NH-CO)1-4-からなる群から選択される、第17項に記載のインスリン誘導体。
20a.Q1が:
・置換基にカルボン酸を持つα-アミノ酸アミド残基であって、そのカルボン酸基の一つと共に、親インスリンのB鎖のN-末端アミノ酸残基のα-アミノ基、又はB鎖に存在するLys残基のε-アミノ基と共同して、アミド基を形成する残基;
・アミド結合を介して結合した2、3又は4のα-アミノ酸アミド残基からなる鎖であって、アミド結合を介して、親インスリンのB鎖のN-末端アミノ酸残基のα-アミノ基、又はB鎖に存在するLys残基のε-アミノ基に結合している鎖で、Wが置換基にカルボン酸基を有する少なくとも一のアミノ酸残基を有するように、Wのアミノ酸残基が、中性置換基を有するアミノ酸残基、及び置換基にカルボン酸基を有するアミノ酸残基の群から選択されるもの;又は
・結合;
であり;
Q2が:
・-COCH(CONH2)-
・-COCH2N(CH2CONH2)-
・-COCH2N(CH2CONH2)COCH2N(CH2CONH2)
・-COCH2CH2N(CH2CH2CONH2)-
・-COCH2CH2N(CH2CH2CONH2)-COCH2CH2N(CH2CH2CONH2)-
・-COCH2N(CH2CH2CONH2)-
・-COCH2CH2N(CH2CONH2)-
・-(CO-(CH2)2−6-NH-CO)1-4-;
・-(CO-(CH2)2−6-CO-NH)1-4-;
・-(CO-(CR9R10)1−6-CO-NH)1-4-で、R9及びR10が互いに独立して、H、-CH3、-(CH2)1−6CH3又は-CONH2とすることができるもの;又は
・結合;
であり;
但し、Q1又はQ2の少なくとも一は結合でなく;
Q3が:
・mが6〜32の範囲の整数である-(CH2)m-;
・1、2又は3の-CH=CH-基、及び鎖中の炭素原子の全数が4〜32の範囲となるのに十分な数の-CH2-基を有する二価の炭化水素鎖;
・s及びwの合計が6〜30の範囲になるように、v及びwが整数又はそれらのひとつが0である、式-(CH2)sC6H4(CH2)W-の二価の炭化水素鎖;
であり;
X1が-C=O又は結合とすることができ;
Q4、Q5、X2及びX3が結合であり;
nの全ての値が0であり;
Zが:
-COOH;
-CO-Asp;
-CO-Glu;
-CO-Gly;
-CO-Sar;
-CH(COOH)2;
-N(CH2COOH)2;
-SO3H
-OSO3H
-OPO3H2
-PO3H2、又は
-テトラゾール-5-イル
である、第11a項に記載のインスリン誘導体、及び任意のそのZn2+錯体。
22a.Q1が、β-D-Asp-アミド、β-L-Asp-アミド、γ-L-Glu-アミド及びγ-D-Glu-アミドからなる群から選択される、第20a−21a項の何れかに記載のインスリン誘導体。
23a.Q1がアミノ酸アミド残基の鎖である、第20a項に記載のインスリン誘導体。
26a.X1が-C=Oである、第21a−25aの何れかに記載のインスリン誘導体。
27a.Q2が、CO(CONH2)CH-;-(CO-(CH2)2−6-NH-CO)1-4-;-(CO-(CH2)2−6-CO-NH)1-4-からなる群から選択される、第20a−26a項のいずれかに記載のインスリン誘導体。
28a.Q2が、-(CO-(CH2)2-NH-CO)1-、-(CO-(CH2)3-NH-CO)1-、-(CO-(CH2)4-NH-CO)1-又は-(CO-(CH2)5-NH-CO)1-からなる群から選択される、第20a又は27a項の何れかに記載のインスリン誘導体。
29a.Q1が結合である、第27a又は28a項に記載のインスリン誘導体。
30a.Q3が-(CH2)m-であり、mが6〜32又は8〜20の範囲の整数である、第20a−29a項の何れかに記載のインスリン誘導体。
31a.mが12、13、14、15又は16である、第30a項に記載のインスリン誘導体。
33a.Zが-CH(COOH)2である、第20a−31a項の何れかに記載のインスリン誘導体。
34a.Zが-N(CH2COOH)2である、第20a−31a項の何れかに記載のインスリン誘導体。
35a.Zが-SO3Hである、第20a−31a項の何れかに記載のインスリン誘導体。
36a.Zが-PO3Hである、第20a−31a項の何れかに記載のインスリン誘導体。
・置換基にカルボン酸を持つα-アミノ酸アミド残基であって、そのカルボン酸基の一つと共に、親インスリンのB鎖のN-末端アミノ酸残基のα-アミノ基、又はB鎖に存在するLys残基のε-アミノ基と共同して、アミド基を形成する残基;
・アミド結合を介して結合した2、3又は4のα-アミノ酸アミド残基からなる鎖であって、アミド結合を介して、親インスリンのB鎖のN-末端アミノ酸残基のα-アミノ基、又はB鎖に存在するLys残基のε-アミノ基に結合している鎖で、Wが置換基にカルボン酸基を有する少なくとも一のアミノ酸残基を有するように、Wのアミノ酸残基が、中性置換基を有するアミノ酸残基、及び置換基にカルボン酸基を有するアミノ酸残基の群から選択されるもの;又は
・結合;
であり;
Q2が:
・-COCH(CONH2)-
・-COCH2N(CH2CONH2)-
・-COCH2N(CH2CONH2)COCH2N(CH2CONH2)
・-COCH2CH2N(CH2CH2CONH2)-
・-COCH2CH2N(CH2CH2CONH2)-COCH2CH2N(CH2CH2CONH2)-
・-COCH2N(CH2CH2CONH2)-
・-COCH2CH2N(CH2CONH2)-
・-(CO-(CH2)2−6-NH-CO)1-4-;
・-(CO-(CH2)2−6-CO-NH)1-4-;
・-(CO-(CR9R10)1−6-CO-NH)1-4-で、R9及びR10が互いに独立して、H、-CH3、-(CH2)1−6CH3又は-CONH2とすることができるもの;又は
・結合;
であり;
但し、Q1又はQ2の少なくとも一は結合でなく;
Q3が:
・R1、R2及びR15が互いに独立して、H、-CH3、-CH1−6CH3、-SO3H、-(CH2)1−6-SO3H、-(CH2)1−6-O-PO3H2又はCONH2とすることができ、R15が、上述したR1、R2の1又は2の基で置換されていてもよいアリーレンとすることができる、-((CR1R2)1−6-NR15-CO)1-4-;
・R15が上述したものであるNR15;
・結合;
であり;
Q4が:
・mが4〜22の整数である-(CH2)m-;
・1、2又は3の-CH=CH-基、及び鎖中の炭素原子の全数が4〜22の範囲となるのに十分な数の-CH2-基を有する二価の炭化水素鎖;
・-COOH、-CH3、-CHpCH3、-SO3H、-(CH2)p-SO3H、-CONR1R2又は-SO2NR1R2からなる群から選択される1又は2の基で置換されていてもよい、アリーレン又はヘテロアリーレンで、ここでR1及びR2は互いに独立して、H、-CH3、-(CH)1−6-CH3、-SO3H、-(CH2)1−6-SO3H、-(CH2)p-O-PO3H2又はCONH2とすることができ;
・次の式:
-(CH2)s-Y1-(C6H4)v1-Y2-(CH2)W-Y3-(C6H4)v2-Y4-(CH2)t-Y5-(C6H4)v3-Y6-(CH2)z-
(上式中、Y1-Y6は互いに独立して、O;S又は結合とすることができ;s、w、t及びzは互いに独立して、s、w、t及びzの合計が4〜30の範囲となるような、0又は1〜10の整数であり、v1、v2及びv3は互いに独立して、0又は1とすることができ、但し、Y1-Y6は互いに結合していない)
の二価の炭化水素鎖;
であり;
X1が:
・O;
・-C=O
・結合;
・次の式:
のものであり;
X2、X3及びQ5が結合であり;
nの全ての値が0であり;及び
Zが:
-COOH;
-CO-Asp;
-CO-Glu;
-CO-Gly;
-CO-Sar;
-CH(COOH)2;
-N(CH2COOH)2;
-SO3H
-OSO3H
-OPO3H2
-PO3H2、又は
-テトラゾール-5-イル、又は
-O-W1、
であり、ここでW1は、R13及びR14が互いに独立して、H、-SO3H、-(CH2)1−6-SO3H、-(CH2)1−6-O-PO3H2、-CONH2又はテトラゾ-5-リルとすることができる、-COOH、-SO3H、-(CH2)1−6-SO3H、-CONR13R14又は-SO2NR12R14からなる群から選択される1又は2の基で置換されていてもよいアリーレン又はヘテロアリーレンである、第11aに記載のインスリン誘導体、及び任意のそのZn2+錯体。
40a.Q1が、β-D-Asp-アミド、β-L-Asp-アミド、γ-L-Glu-アミド及びγ-D-Glu-アミドからなる群から選択される、第38a−39a項の何れかに記載のインスリン誘導体。
41a.Q1がアミノ酸アミド残基の鎖である、第38a項に記載のインスリン誘導体。
44a.Q2が、CO(CONH2)CH-;-(CO-(CH2)2−6-NH-CO)1-4-及び-(CO-(CH2)2−6-CO-NH)1-4-からなる群から選択される、第38a−42a項の何れかに記載のインスリン誘導体。
45a.Q1が結合である、第44a項に記載のインスリン誘導体。
46a.Q2が、-(CO-(CH2)2-NH-CO)1-又は-(CO-(CH2)3-NH-CO)1-4-からなる群から選択される、第38a、44a又は45a項の何れかに記載のインスリン誘導体。
47a.Q4が、次の式:
-(CH2)s-Y1-(C6H4)v1-Y2-(CH2)W-Y3-(C6H4)v2-Y4-(CH2)t-Y5-(C6H4)v3-Y6-(CH2)z-
(上式中、Y1-Y6は互いに独立して、O;S又は結合とすることができ;s、w、t及びzは互いに独立して、s、w、t及びzの合計が4〜30の範囲となるような、0又は1〜10の整数であり、v1、v2及びv3は互いに独立して、0又は1とすることができ、但し、Y1-Y6は互いに結合していない)
のものである、第37a項に記載のインスリン誘導体。
49a.Y1-Y6が結合である、第38a、47a又は48a項の何れかに記載のインスリン誘導体。
50a.Y1-Y6の少なくとも一がO又はSである、第38a、47a又は48a項の何れかに記載のインスリン誘導体。
51a.Y1がO又はSであり、v1が1である、第38a又は47a−48a項の何れかに記載のインスリン誘導体。
53a.Zが-CH(COOH)2である、第38a−51a項の何れかに記載のインスリン誘導体。
54a.Zが-N(CH2COOH)2である、第38a−51a項の何れかに記載のインスリン誘導体。
55a.Zが-SO3Hである、第38a−51a項の何れかに記載のインスリン誘導体。
56a.Zが-PO3Hである、第38a−51a項の何れかに記載のインスリン誘導体。
57a.Zが-O-W1であり、ここでW1が、R13及びR14が互いに独立して、H、-SO3H、-(CH2)1−6-SO3H、-(CH2)1−6-O-PO3H2、-CONH2又はテトラゾ-5-リルとすることができる、-COOH、-SO3H、-(CH2)1−6-SO3H、-CONR13R14又は-SO2NR12R14からなる群から選択される1又は2の基で置換されていてもよいアリーレン又はヘテロアリーレンである、第38a−51a項の何れかに記載のインスリン誘導体。
・置換基にカルボン酸を持つα-アミノ酸アミド残基であって、そのカルボン酸基の一つと共に、親インスリンのB鎖のN-末端アミノ酸残基のα-アミノ基、又はB鎖に存在するLys残基のε-アミノ基と共同して、アミド基を形成する残基;
・アミド結合を介して結合した2、3又は4のα-アミノ酸アミド残基からなる鎖であって、アミド結合を介して、親インスリンのB鎖のN-末端アミノ酸残基のα-アミノ基、又はB鎖に存在するLys残基のε-アミノ基に結合している鎖で、Wが置換基にカルボン酸基を有する少なくとも一のアミノ酸残基を有するように、Wのアミノ酸残基が、中性置換基を有するアミノ酸残基、及び置換基にカルボン酸基を有するアミノ酸残基の群から選択されるもの;又は
・結合;
であり;
Q2が:
・-COCH(CONH2)-
・-COCH2N(CH2CONH2)-
・-COCH2N(CH2CONH2)COCH2N(CH2CONH2)
・-COCH2CH2N(CH2CH2CONH2)-
・-COCH2CH2N(CH2CH2CONH2)-COCH2CH2N(CH2CH2CONH2)-
・-COCH2N(CH2CH2CONH2)-
・-COCH2CH2N(CH2CONH2)-
・-(CO-(CH2)2−6-NH-CO)1-4-;
・-(CO-(CH2)2−6-CO-NH)1-4-;
・-(CO-(CR9R10)1−6-CO-NH)1-4-で、R9及びR10が互いに独立して、H、-CH3、-(CH2)1−6CH3又は-CONH2とすることができるもの;又は
・結合;
であり;
但し、Q1又はQ2の少なくとも一は結合でなく;
nが独立して、2又は3であり;
Q3、Q4又はQ5が互いに独立して:
・yが1-20である、(CH2CH2O)y-;(CH2CH2CH2O)y-;(CH2CH2CH2CH2O)y-;(CH2CH2OCH2CH2CH2CH2O)y-又は(CH2CH2CH2OCH2CH2CH2CH2O)y-;-(CH2OCH2)y-;
・mが1〜32の整数である-(CH2)m-;
・1、2又は3の-CH=CH-基、及び鎖中の炭素原子の全数が4〜32の範囲となるのに十分な数の-CH2-基を有する二価の炭化水素鎖;
・R3及びR4が互いに独立して、また各炭素について独立して、H、-COOH又はOHとすることができる、-(CR3R4)1−6-(NHCO-(CR3R4)1−6-NHCO)1−2-(CR3R4)1−6又は-(CR3R4)1−6-(CONH-(CR3R4)1−6-CONH)1−2-(CR3R4)1−6-、-(CR3R4)1−6-(NHCO-(CR3R4)1−6-CONH)1−2-(CR3R4)1−6-又は-(CR3R4)1−6-(CONH-(CR3R4)1−6-NHCO)1−2-(CR3R4)1−6;
・R5及びR6が互いに独立して、また各炭素について独立して、H、-COOH、(CH2)1−6COOHとすることができる、-(CR5R6)1−6-;又は
・結合;
とすることができ;
但し、Q3-Q5は異なっており;
X1、X2及びX3は独立して、
・O;
・-C=O
・結合;又は
・次の式:
のものであり;
Zは:
-COOH;
-CO-Asp;
-CO-Glu;
-CO-Gly;
-CO-Sar;
-CH(COOH)2;
-N(CH2COOH)2;
-SO3H
-OSO3H
-OPO3H2
-PO3H2、又は
-テトラゾール-5-イルである、第11a項に記載のインスリン誘導体、及び任意のそのZn2+錯体。
61a.Q1が、β-D-Asp-アミド、β-L-Asp-アミド、γ-L-Glu-アミド及びγ-D-Glu-アミドからなる群から選択される、第59a−60a項の何れかに記載のインスリン誘導体。
62a.Q1がアミノ酸アミド残基の鎖である、第59a項に記載のインスリン誘導体。
65a.Q2が、CO(CONH2)CH-;-(CO-(CH2)2−6-NH-CO)1-4-;-(CO-(CH2)2−6-CO-NH)1-4-からなる群から選択される、第59a-63aの何れかに記載のインスリン誘導体。
66a.Q2が、-(CO-(CH2)2-NH-CO)1-又は-(CO-(CH2)3-NH-CO)1-4-からなる群から選択される、第59a又は65a項の何れかに記載のインスリン誘導体。Q2が、
67a.Q1が結合である、第65a又は66a項に記載のインスリン誘導体。
69a.Q3、Q4又はQ5の一つが、(CH2CH2O)y-;(CH2CH2CH2O)y-;(CH2CH2CH2CH2O)y-;(CH2CH2OCH2CH2CH2CH2O)y-又は(CH2CH2CH2OCH2CH2CH2CH2O)y-;-(CH2OCH2)y-であり、ここでyが1-20である、第59a−67a項の何れかに記載のインスリン誘導体。
70a.Q3、Q4又はQ5の一つが、(CH2CH2O)y-又は(CH2CH2OCH2CH2CH2CH2O)であり、ここでyが2-12、2-4又は2-3の範囲にある、第69a項に記載のインスリン誘導体。
71a.yが1である、第59a、60a又は70aの何れかに記載のインスリン誘導体。
73a.Zが-CH(COOH)2である、第59a−71a項の何れかに記載のインスリン誘導体。
74a.Zが-N(CH2COOH)2である、第59a−71a項の何れかに記載のインスリン誘導体。
75a.Zが-SO3Hである、第59a−71a項の何れかに記載のインスリン誘導体。
76a.Zが-PO3Hである、第59a−71a項の何れかに記載のインスリン誘導体。
79a.親インスリンがインスリンアナログである、第1a−77a項の何れかに記載のインスリン誘導体。
80a.親インスリンのB30位にあるアミノ酸残基がLysであるか、又は欠失している、第78a−79a項の何れかに記載のインスリン誘導体。
81a.親インスリンがdesB30ヒトインスリンである、第80aに記載のインスリン誘導体。
83a.親インスリンのA21位にあるアミノ酸残基がGly又はAsnである、第78a−82a項の何れかに記載のインスリン誘導体。
84a.親インスリンのB3位にあるアミノ酸残基がLysである、第78a−83a項の何れかに記載のインスリン誘導体。
85a.親インスリンのB28位にあるアミノ酸残基がAsp又はLysである、第78a−84a項の何れかに記載のインスリン誘導体。
86a.親インスリンのB29位にあるアミノ酸残基がPro又はThrである、第78a−85a項の何れかに記載のインスリン誘導体。
88a.親インスリンが、GlyA21ヒトインスリン、又はGlyA21desB30ヒトインスリン、又はGlyA21ArgB31ArgB32ヒトインスリンである、第83a項に記載のインスリン誘導体。
89a.親インスリンがLysB3GluB29ヒトインスリンである、第84a項に記載のインスリン誘導体。
90a.親インスリンがLysB28ProB29ヒトインスリンである、第85a−86a項に記載のインスリン誘導体。
91a.親インスリンがThrB29LysB30ヒトインスリンである、第80a及び86a項に記載のインスリン誘導体。
94a.薬学的に許容可能な担体と共に、速攻で作用を開始するインスリン又はインスリンアナログと混合して、上述した項の何れかに記載のインスリン誘導体を治療的有効量含有する、治療が必要な患者における糖尿病を治療するための薬学的組成物。
94a.薬学的に許容可能な担体と共に、速攻で作用を開始するインスリン又はインスリンアナログと混合して、第1a−94a項に記載のインスリン誘導体を治療的有効量、患者に投与することを含む、治療が必要な患者における糖尿病を治療するための方法。
97a.糖尿病の肺処置のための、第95a又は96a項に記載の方法。
99a.実施例に記載するようなインスリン誘導体。
また、親インスリンをコードするDNA配列は、必要ならば、適切なターミネーター、ポリアデニル化シグナル、転写エンハンサー配列、及び翻訳エンハンサー配列に作用可能に結合していてもよい。本発明の組換えベクターは、当該宿主細胞においてベクターの複製を可能にするDNA配列をさらに含みうる。
さらに、ベクターは選択可能なマーカー、例えばその産物が宿主細胞における欠損を補完する遺伝子、または、例えばアンピシリン、カイナマイシン、テトラサイクリン、クロラムフェニコール、ネオマイシン、ハイグロマイシン、又はメトトレキセートのような薬剤に対して耐性を付与するものをさらに含んでいてもよい。
一態様では、本発明は、場合によっては、薬学的に許容可能な担体及び/又は薬学的に許容可能な添加剤と共に、治療的有効量の本発明のインスリン誘導体又はインスリン誘導体の亜鉛錯体を含有する薬学的組成物に関し、該組成物は、治療が必要な患者において、1型糖尿病、2型糖尿病、及び高血糖症を引き起こす他の症状を治療するのに提供可能である。
本発明の一態様においては、1型糖尿病、2型糖尿病、及び高血糖症を引き起こす他の症状を治療するのに使用される薬学的組成物を製造するための方法が提供され、該組成物は、場合によっては薬学的に許容可能な担体及び/又は薬学的に許容可能な添加剤と共に、本発明のインスリン誘導体又はインスリン誘導体の亜鉛錯体を含有している。
本発明の一態様においては、1型糖尿病、2型糖尿病、及び高血糖症を引き起こす他の症状を治療するのに使用される薬学的組成物を製造するための方法が提供され、該組成物は、場合によっては薬学的に許容可能な担体及び/又は薬学的に許容可能な添加剤と共に、速攻で作用を開始するインスリン又はインスリンアナログと混合して、本発明のインスリン誘導体又はインスリン誘導体の亜鉛錯体を治療的有効量含有している。
本発明の一態様は、治療が必要な患者における、1型糖尿病、2型糖尿病、及び高血糖症を引き起こす他の症状を肺処置するための薬学的組成物の適用に関し、該薬学的組成物は、場合によっては薬学的に許容可能な担体及び/又は添加剤と共に、場合によっては速攻で作用を開始するインスリン又はインスリンアナログと混合して、本発明のインスリン誘導体又はインスリン誘導体の亜鉛錯体を治療的有効量含有している。
本発明のインスリン誘導体及び速攻型インスリンアナログは、約90/10%;約70/30%又は約50/50%の比率で混合することができる。
一態様において、本発明は、約6.5〜約8.5の間のpH値で可溶性である、本発明のインスリン誘導体を含有する薬学的組成物に関する。
一態様において、本発明は、本発明のインスリン誘導体を含有する、長時間にわたる作用プロファイルを有する薬学的組成物に関する。
一態様において、本発明は、約120nmol/ml〜2400nmol/ml、約400nmol/ml〜約2400nmol/ml、約400nmol/ml〜約1200nmol/ml、約600nmol/ml〜約2400nmol/ml、又は約600nmol/ml〜約1200nmol/mlの本発明のインスリン誘導体、又は速攻型インスリンアナログと本発明のインスリン誘導体との混合物を含有する溶液である薬学的組成物に関する。
請求項記載の式のこのインスリン誘導体は、例えば、皮下、経口又は肺に投与することができる。
皮下投与用には、該式の化合物は、既知のインスリンの製剤と同じようにして製剤化される。さらに、皮下投与用には、該式の化合物は、既知のインスリンの投与と同じように投与され、一般的に医師はこの手順に通じている。
吸入による投与は、インスリンの皮下投与に匹敵する程の薬物動態に帰する可能性がある。同様の粒径及び同レベルの肺沈着レベルで比較する場合、典型的には、様々な吸入装置で同様の薬学動態が提供される。
適切なバッファーの例は、酢酸ナトリウム、グリシルグリシン、HEPES(4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジンエタンスルホン酸)及びリン酸ナトリウムである。
都合がよいことに、この発明のインスリン誘導体は、他のタイプのインスリン、例えばさらに速効で作用を開始するインスリンアナログと混合して使用してもよい。このようなインスリンアナログの具体例は、例えば、公開番号EP214826(Novo Nordisk A/S)、EP375437(Novo Nordisk A/S)及びEP383472(Eli Lilly & Co)を有する欧州特許出願に記載されている。
N εB29 -ω-カルボキシ-ペンタデカノイル-γ-L-グルタミルアミドdesB30ヒトインスリンの合成
ヘキサデカ二酸(40.0g、140mmol)をトルエン(250ml)に懸濁させ、混合物を加熱還流した。N,N-ジメチルホルムアミド-ジ-tert-ブチルアセタール(76.3g、375mmol)を4時間以上かけて滴下した。混合物を一晩還流した。溶媒を50℃で真空にて除去し、粗物質をDCM/AcOEt(500ml、1:1)に懸濁し、15分攪拌した。濾過により固形物を収集し、DCM(200ml)と共に粉状にした。真空にて濾液を蒸発させたところ、粗モノ-tert-ブチルヘキサデカンジオアート、30グラムが付与された。この物質をDCM(50ml)に懸濁させ、10分間、氷で冷却し、濾過した。溶媒を真空で除去したところ、25グラムの粗モノ-tert-ブチルヘキサデカンジオアートが残り、ヘプタン(200ml)から再結晶させることで、モノ-tert-ブチルヘキサデカンジオアート、15.9g(33%)が得られた。
1H-NMR(CDCl3)d:2.35(t,2H)、2.20(t,2H)、1.65-1.55(m,4H)、1.44(s,9H)、1.34-1.20(m,20H)。
モノ-tert-ブチルエステル(2g、5.8mmol)をTHF(20ml)に溶解させ、TSTU(2.1g、7.0mmol)及びDIEA(1.2ml、7.0mmol)で処理し、一晩攪拌した。混合物を濾過し、濾液を真空で蒸発させた。残留物をAcOEtに溶解させ、0.1Mの冷HCl及び水で2回洗浄した。MgSO4上で乾燥させ、真空で蒸発させたところ、スクシンイミジル-tert-ブチルヘキサデカンジオアート、2.02g(79%)が得られた。
1H-NMR(CDCl3)δ:2.84(s,4H)、2.60(t,2H)、2.20(t,2H)、1.74(p,2H)、1.56(m,2H)、1.44(s,9H)、1.40(m,2H)、1.30-1.20(m、18H)。
工程3:ω-tert-ブチル-カルボキシ-ペンタデカノイル-L-グルタミルアミド
スクシンイミジル-tert-ブチルヘキサデカンジオアート(100mg、0.227mmol)をDMF(2ml)に溶解させ、L-グルタミルアミド(37mg、0.25mmol)及びDIEA(58μl、0.34mmol)で処理し、混合物を一晩攪拌した。溶媒を真空で除去し、粗生成物をAcOEtに溶解させ、0.2MのHCl、水及びブラインで2回洗浄した。MgSO4上で乾燥させ、真空で蒸発させたところ、ω-tert-ブチル-カルボキシ-ペンタデカノイル-L-グルタミルアミド、85mg(80%)が得られた。
1H-NMR(CDCl3)δ:6.98(s,1H)、6.60(d,1H)、5.88(s,1H)、4.69(m,1H)、2.55-2.41(m,2H)、2.25-2.18(m,2H)、2.14(m,1H)、1.93(m,1H)、1.65-1.54(m,4H) 1.44(s,9H)、1.27(br,20H)。
ω-tert-ブチル-カルボキシ-ペンタデカノイル-L-グルタミルアミド(85g、0.181mmol)をTHF(1ml)に溶解させ、TSTU(65g、0.217mmol)及びDIEA(37μl、0.217mmol)で処理し、一晩攪拌した。混合物を濾過し、濾液を真空で蒸発させた。残留物をAcOEtに溶解させ、0.1Mの冷HCl及び水で2回洗浄した。MgSO4上で乾燥させ、真空で蒸発させたところ、ω-tert-ブチル-カルボキシ-ペンタデカノイル-L-グルタミルアミド-γ-スクシンイミジルエステル、91mg(89%)が得られた。
1H-NMR(CDCl3)δ:6.59(s,1H)、6.41(d,1H)、5.56(s,1H)、4.62(m,1H)、3.02-2.94(dd,2H)、2.84(s,4H)、2.71-2.58(m,2H)、1.76(m,1H)、1.53-1.63(m,4H)、1.44(s,9H)、1.25(br,20H)。
DesB30ヒトインスリン(500mg、0.088mmol)を、100mMのNa2CO3(5ml、pH10.2)に、室温で溶解させた。ω-tert-ブチル-カルボキシ-ペンタデカノイル-L-グルタミルアミド-γ-スクシンイミジルエステル(57mg、0.105mmol)をアセトニトリル(5ml)に溶解させ、続いてインスリン溶液に添加した。30分後、0.2Mのメチルアミン(0.5ml)を添加した。HClにより、pHを5.5に調節し、遠心分離により等電沈殿物を収集し、真空で乾燥したところ、423mgが付与された。カップリング収率は42%であった(RP-HPLC、C4カラム;バッファーA:0.1%のTFA-水に10%のMeCNが入ったもの、バッファーB:0.1%のTFA-水に80%のMeCNが入ったもの;勾配20%〜90%のBで16分)。保護された生成物を95%のTFA(12ml)に溶解させ、30分放置し、真空で蒸発させた。粗生成物を水に溶解させ、凍結乾燥した。
NεB29-ω-カルボキシ-ペンタデカノイル-γ-L-グルタミルアミドdesB30ヒトインスリンを、C4-カラム、バッファーA:20%のEtOH+0.1%のTFA、バッファーB:80%のEtOH+0.1%のTFA;勾配15-60%のBでのRP-HPLC、続いて、C4-カラム、バッファーA:10mMのTris+20%のEtOHに15mMの硫酸アンモニウムが入ったもの、pH7.3、バッファーB:80%のEtOH、勾配15−60%のBでのHPLCにより精製した。収集したフラクションを70%のアセトニトリル+0.1%のTFAを用いたSep-Pakで脱塩し、アンモニアを添加することにより中和し、凍結乾燥した。最適化されていない収率は50mg、12%であった。HPLCにより評価された純度は>98%であった。LCMS 6102.8;C274H412N66O80S6は6103.1必要。
N εB29 -ω-カルボキシ-ペンタデカノイル-γ-アミノ-ブタノイルdesB30ヒトインスリンの合成
ω-tert-ブチル-カルボキシ-ペンタデカノイル-γ-アミノ-酪酸スクシンイミジルエステル
1H-NMR(CDCl3)δ:5.80(m,1H)、3.36(dd,2H)、2.84(s,4H)、2.65(t,2H)、2.21-2.13(m,4H)、1.99(p,2H)、1.44(s,9H)、1.66-1.51(m,6H)、1.25(br,20H)。
N εB29 -ω-カルボキシ-ペンタデカノイル-γ-アミノ-ブタノイルdesB30ヒトインスリン
LCMS 6059.9;C273H411N65O79S6は6060.1必要。
N εB29 -ω-カルボキシ-テトラデカノイル-γ-L-グルタミルアミドdesB30ヒトインスリンの合成
LCMS 6088.2;C273H410N66O80S6は6089.1必要。
N εB29 -ω-カルボキシ-トリデカノイル-γ-L-グルタミルアミドdesB30ヒトインスリンの合成
LCMS 6075.3;C272H408N66O80S6は6075.1必要。
N εB29 -ω-カルボキシ-ペンタデカノイル-β-アラニルdesB30ヒトインスリンの合成
LCMS 6044.8;C272H409N65O79S6は6046.1必要。
N εB29 -ω-カルボキシ-ペンタデカノイル-γ-L-アスパルチルアミドdesB30ヒトインスリンの合成
LCMS 6088.8;C273H410N66O80S6は6089.1必要。
N εB29 -ω-カルボキシ-ペンタデカノイル-ε-アミノヘキサノイルdesB30ヒトインスリンの合成
LCMS 6086.1;C275H415N65O79S6は6088.1必要。
N εB29 -ω-カルボキシ-ペンタデカノイル-δ-アミノペンタノイルdesB30ヒトインスリンの合成
LCMS 6074.2;C274H413N65O79S6は6074.1必要。
N εB29 -10-(4-カルボキシフェノキシ)-デカノイル-γ-L-グルタミルアミドdesB30ヒトインスリンの合成
4-ヒドロキシ-安息香酸(3g、21.7mmol)をトルエン(35ml、分子ふるい上で乾燥)において攪拌した。N2下、溶液を80℃まで加熱し、N,N'-ジメチルホルムアミド-ジ-tert-ブチルアセタール(10.42mL、43.4mmol)を、約5分以上かけて添加した。混合物を80℃で1時間10分攪拌し、室温まで冷却した。溶液を水、飽和NaHCO3及び飽和NaCl(各15mL)で2回洗浄し、MgSO4上で乾燥させ、黄色の油(2.77g)が生じるまで濃縮した。生成物をフラッシュクロマトグラフィー(380gのシリカ、溶離液:4:6のAcOEt/ヘプタン(2L)及び1:1のAcOEt/ヘプタン 700mL)で精製したところ、白色の結晶(2.07g、収率49%)が生じた。
HPLC-MS m/z:217(M+23)。
1H-NMR(CDCl3、400MHz)7.90(d,2H)、6.85(d,2H)、6.10(s,1H)、1.59(s,9H)。
4-ヒドロキシ-安息香酸-tert-ブチルエステル(500mg、2.57mmol)及び10-ブロモデカン酸メチルエステル(683mg、2.57mmol)をアセトニトリルに溶解させ、K2CO3(712mg、5.15mmol)を添加した。窒素下で16時間、混合物を還流し、室温まで冷却した。固形物を濾過し、濾液を真空下で濃縮した。得られた残留物をAcOEt(50ml)と水(25ml)に溶解させた。相分離させ、有機相をMgSO4上で乾燥させ、無色の油(874mg、収率90%)が生じるまで濃縮した。
HPLC-MS m/z:402(M+23)
1H-NMR(CDCl3、400MHz)7.92(d,2H)、6.87(d,2H)、3.99(t,2H)、3.67(s,3H)、2.31(t,2H)、1.72-1.83(m,2H)、1.59-1.69(m,2H)、1.58(s,9H)、1.40-1.50(m,2H)、1.23-1.40(br,8H)。
4-(9-メトキシカルボニルノニルオキシ)安息香酸-tert-ブチルエステル(858mg、2.27mmol)をTHF(5ml)に溶解させ、1NのNaOH(2.27mmol)を添加した。混合物を16時間攪拌した。水(25ml)にAcOEt(40ml)と1NのHCl(2.38ml)を添加した。相分離させ、有機相をMgSO4上で乾燥させ、白色の固形物(781mg、収率95%)が生じるまで、真空下で濃縮した。
HPLC-MS m/z:387(M+23)。
1H-NMR(CDCl3、400MHz)7.92(d,2H)、6.87(d,2H)、3.99(t,2H)、2.35(t,2H)、1.73-1.84(m,2H)、1.60-1.69(m,2H)、1.58(s,9H)、1.39-1.51(m,2H)、1.24-1.39(br,8H)。
4-(9-カルボキシノニルオキシ)安息香酸-tert-ブチルエステル(779mg、2.14mmol)をTHF(15mL)に溶解させ、DIEA(366μl、2.14mmol)を添加した。混合物を0℃まで冷却し、窒素下に置き、HSTUを添加した。混合物を0℃で30分、室温で16時間攪拌した。サンプルを真空下で濃縮し、AcOEt(40ml)を添加した。混合物を0.2NのHCl(2x25ml)で洗浄し、MgSO4上で乾燥させ、わずかに黄色がかった固形物が生じるまで、真空下で濃縮した。固形物をAcOEtから再結晶化させたところ、白色のパウダー(276mg、収率28%)が生じた。母液を濃縮したところ、結晶性の残留物(430mg、収率43%)が生じた。白色パウダーについてのデータ:
HPLC-MS m/z:484(M+23)。
1H-NMR(CDCl3、300MHz)7.93(d,2H)、6.88(d,2H)、3.99(t,2H)、2.83(s,4H)、2.61(t,2H)、1.67-1.88(m,4H)、1.58(s,11H、理論値.9H+水)、1.27-1.52(m,10H)。
4-[9-(2,5-ジオキソピロリジン-1-イルオキシカルボニル)ノニルオキシ]安息香酸-tert-ブチルエステル(200mg、0.433mmol)を、DMF(2mL)において攪拌し、H-Glu-NH2(63mg)を添加した。非均質な混合物を室温で16時間攪拌した。LC/MS分析は、反応が完了したことを示した。H-Glu-NH2(20mg)及びさらなるDMF(2ml)を添加し、混合物を室温で2日間攪拌した。サンプルを真空下で濃縮し、AcOEt(50mL)を添加した。溶液を0.2NのHCl(2x25mL)及び水(25mL)で洗浄し、MgSO4上で乾燥させ、白色の固形物(180mg、収率86%)が生じるまで、真空で濃縮した。
HPLC-MS m/z:493(M+1)。
HSTU活性化を、4-[9-(2,5-ジオキソピロリジン-1-イルオキシカルボニル)ノニルオキシ]安息香酸-tert-ブチルエステルについて記載しているものと同様の方式で実施した。生成物をフラッシュクロマトグラフィー(1:1のAcOEt:ヘプタン及びAcOEt)で精製したところ、18mg生じた。
HPLC-MS m/z:590(M+1)。
DesB30インスリン(126mg、0.022mmol)を、10mlの丸底フラスコに、100mMのNa2CO3(1.5mL)とアセトニトリル(1.5mL)を添加することにより溶解させた。4-{9-[(S)-1-カルバモイル-3-(2,5-ジオキソピロリジン-1-イルオキシカルボニル)プロピルカルバモイル]ノニルオキシ}安息香酸-tert-ブチルエステル(14mg、0.022mmol)を、アセトニトリル(750μL)に添加し、Na2CO3(750μL)を、最終溶液が50:50 100mMのNa2CO3/アセトニトリルになるように添加した。溶液を室温で1時間攪拌した。溶液を、Milli-Q水(6ml)で洗浄した、15mlの遠心分離用チューブに移した。溶液を氷上で冷却し、1NのHClを添加することにより、pHを5.1に調節し、沈殿に至らしめた。チューブを10℃で10分、5000rpmの遠心分離にかけた。溶媒を固形物からデカントした。固形物に95:5のTFA/水(2.5ml)を添加した。溶媒を、超95:5のTFA/水(2.5ml)で洗浄した、丸底フラスコに注いだ。溶液を室温で30分攪拌し、真空下で濃縮した。DCMを添加し、2回除去し、フラスコを室温で真空下に配した。生成物を調製用HPLC(C18カラム、アセトニトリル/水/0.05%のTFA)により精製した。関連するフラクションをプールし(2つのバッチ)、水を用いて1:1に希釈した。溶液を氷上で冷却し、1NのNaOHを用い約5のpHに調節することによって、沈殿を誘導した。サンプルを遠心分離(5000rpm、10分、5℃)した。液体をデカントし、ペレットを凍結乾燥したところ、白色の固形物(22mg+12mg)が生じた。
MALDI-MS(アルファ-シアノ-4-ヒドロキシケイ皮酸) m/z:6128.7(M=6125.1)。
HPLC-MS m/z:1532.8((M+4)/4=1532.2)。
N εB29 -4-[11-(4-カルボキシフェニル)ウンデカノイルアミノ]ブチリルdesB30ヒトインスリンの合成
4-ヨード安息香酸(10g、40.3mmol)を無水トルエン(100ml、分子ふるい上で乾燥)に溶解させた。窒素流下、溶液を70℃まで加熱した。トルエン(25mL)にN,N'-ジメチルホルムアミド-ジ-tert-ブチルアセタール(24.6g、121mmol)が入った溶液を、約30分以上かけて添加した。反応体を16時間混合した。加熱ユニットが機能しなくなった時点で、反応体を70℃から室温まで冷却した。溶液を70℃まで加熱し、5時間混合した。サンプルを真空下で濃縮し、AcOEt(400ml)を添加した。ついで、溶液を1:1の飽和NaHCO3/水(150ml)、及び飽和NaHCO3、水及び飽和NaCl(各75ml)で洗浄した。有機相を乾燥させ(MgSO4)、真空下で濃縮したところ、淡褐色の油が生じた。
HPLC-MS m/z:327(M+23)。
1H-NMR(CDCl3、400MHz)δ7.77(d,2H)、7.69(d,2H)、1.58(s,9H)。
11-ブロモウンデカン酸メチルエステル(20.2g、72.3mmol)をアセトン(200ml)に溶解させた。ヨウ化ナトリウム(54g、361mmol)を添加し、反応体を窒素下で16時間還流した。室温まで冷却した後、塩を濾過した。濾液を真空下で濃縮し、水(200ml)を添加した。相分離を助けるために、幾ばくかの飽和NaClを添加したAcOEt(2x100ml)を用いて、溶液を抽出した。有機抽出物をプールし、水(100ml)+少量の飽和NaCl、及び飽和NaCl(50mL)で洗浄した。MgSO4上で乾燥させた。溶液は赤-オレンジの色をしていた。小さじ3杯の活性炭を添加した。混合後、セライト床を通して、溶液を濾過した。濾液を真空下で濃縮したところ、淡黄色の油(20.96g、89%)が生じた。
HPLC-MS m/z:327(M+1)。
1H-NMR(CDCl3、300MHz)δ3.67(s,3H)、3.19(t,2H)、2.30(t,2H)、1.74-1.89(m,2H)、1.53-1.70(m,2H)、1.34-1.46(m,2H)、1.28(br,10H)。
使用前に、全てのガラス製品を乾燥させた。分子ふるい上でTHFを乾燥させた。LiClを、150℃で1時間乾燥させ、ついで密閉ボトルに保管した。全ての反応溶液を窒素下で作製し、シリンジを介して溶液を移動した。4-ヨード安息香酸-tert-ブチルエステル(1.2g、3.95mmol)をTHF(3ml)に溶解させ、−30℃まで冷却した。イソプロピルマグネシウムクロリド(4.34mmol、THFに2M)を5分以上かけて添加し、溶液を−18℃〜−25℃の温度で1時間攪拌した。溶液を−22℃まで冷却し、ついで、THF(4.2ml)にCuCN(0.389g、4.34mmol)とLiCl(0.368g、8.68mmol)の混合物が入ったものを添加した。反応容器を冷却から外し、放置して室温まで温めた(約10分)。亜リン酸トリメチル(0.95mL)を添加し、室温で5分攪拌した後、THF(3ml)に11-ヨード-ウンデカン酸メチルエステル(1.0g、3.16mmol)が入った溶液を添加した。溶液を室温で16時間混合した。飽和NH4Cl(3ml)を添加し、溶液を水(60mL)に注いだ。溶液をAcOEt(3x35ml)で抽出した。有機抽出物をプールし、相分離を助けるために、幾ばくかの飽和NaClを使用し、水(30mL)を用いて洗浄した。溶媒を真空下で除去したところ、二相残基が生じた。AcOEt(約2ml)を添加し、フラスコをゆっくりと回転させた。高粘度の白色残留物の全てが溶解したわけではなかった。溶解した部分をシリカ(50g)カラムに添加し、AcOEt:ヘプタン 1:11で溶出させた。適切なフラクションを真空下で濃縮したところ、油(1.25g)が生じた。油をアセトン(30mL)に溶解させ、ピペリジン(1mL)を添加した。NaI(0.8g)を添加し、混合物を攪拌して、16時間還流した。混合物を真空下で濃縮し、AcOEt(50mL)と1NのHCl(25mL)の間に分配された。有機相を1NのHCl(2x25mL)で洗浄し、MgSO4上で乾燥させ、真空下で濃縮したところ、無色の油(1.1g)が生じた。生成物をフラッシュクロマトグラフィー(溶離液:AcOEt:ヘプタン 1:11、150gのシリカ)で精製したところ、無色の油(0.72g、61%)が生じた。
HPLC-MS m/z:399(M+23)。
1H-NMR(CDCl3、300MHz)δ7.90(d,2H)、7.21(d,2H)、3.66(s,3H)、2.64(t,2H)、2.30(t,2H)、1.48-1.70(m,13H)、1.27(br、12H)。
4-(9-カルボキシノニルオキシ)安息香酸-tert-ブチルエステルの調製に使用した手順に類似した様式で化合物を調製したところ、白色の固形物(0.68g)が生じた。
HPLC-MS m/z:385(M+23)。
1H-NMR(CDCl3、300MHz)δ7.90(d,2H)、7.21(d,2H)、2.64(t,2H)、2.34(t,2H)、1.53-1.71(m,13H)、1.28(br,12H)。
4-[9-(2,5-ジオキソピロリジン-1-イルオキシカルボニル)ノニルオキシ]安息香酸-tert-ブチルエステルの調製に使用した手順に類似した様式で化合物を調製した。
HPLC-MS m/z:482(M+23)。
1H-NMR(CDCl3、400MHz)δ7.89(d,2H)、7.21(d,2H)、2.76-2.93(m,4H)、2.54-2.68(m,2H)、1.67-1.81(M,2H)、1.52-1.66(m,11H)、1.35-1.43(M,2H)、1.19-1.35(br,10H)。
4-[10-(2,5-ジオキソピロリジン-1-イルオキシカルボニル)デシル]安息香酸-tert-ブチルエステル(300mg、0.65mmol)を、DMF(3ml)及び4-アミノ酪酸(67mg、0.65mmol)に溶解させた。混合物を窒素下で16時間攪拌した。溶媒を真空下で除去し、AcOEt(35ml)を添加した。溶液を、0.2NのHCl及び水(各15ml)で洗浄した。飽和NaHCO3を有機相に添加した(意図しない)。DCM(50ml)を添加した。幾ばくかの有機相を除去し、DCM(100ml)を水相に添加し、一晩放置した。混合物を氷上で冷却し、4NのHClを用いて、pHを1.9に調節した。有機相を単離し、MgSO4上で乾燥させ、真空下で濃縮したところ、油(220mg、収率76%)が生じた。
HPLC-MS m/z:470(M+23)。
1H-NMR(CDCl3、400MHz)δ7.89(d,2H)、7.21(d,2H)、5.79(br,1H)、3.27-3.40(m,2H)、2.64(t,2H)、2.40(t,2H)、2.18(t,2H)、1.78-1.91(m,2H)、1.51-1.61(m,13H)、1.35-1.43(M,2H)、1.17-1.36(br,12H)。
HSTUの代わりにTSTUを使用する以外は、4-[9-(2,5-ジオキソピロリジン-1-イルオキシカルボニル)ノニルオキシ]安息香酸-tert-ブチルエステルの調製に使用した手順に類似した様式で化合物を調製した。沈殿(DCM/ヘプタン)により白色の固体(180mg、収率70%)が生じた。
HPLC-MS m/z:568(M+23)
1H-NMR(CDCl3、400MHz)δ7.89(d,2H)、7.21(d,2H)、5.83(br,1H)、3.30-3.43(m,2H)、2.85(br,4H)、2.57-2.73(m,4H)、2.15(t,2H)、1.92-2.07(m,2H)、1.56-1.64(m,13H)、1.18-1.36(br,12H)。
実施例9の調製に使用した手順に類似した様式で化合物を調製したところ、30mg生じた。
MALDI-MS(アルファ-シアノ-4-ヒドロキシケイ皮酸) m/z:6067(M=6080、参照基準(M=5706)はM-13を示した)。
HPLC-MS m/z:1520.9((M+4)/4=1521)。
N εB29 -(3-(3-{4-[3-(7-カルボキシヘプタノイルアミノ)プロポキシ]ブトキシ}プロピルカルバモイル)-プロピオニル-γ-グルタミルアミド)desB30ヒトインスリンの合成
混合物を蒸発乾固させ、EtAc(50ml)を添加した。
EtAc相をHCl(0.1M)で3回洗浄し、MgSO4で乾燥させ、続いて、有機相を蒸発乾固させたところ、5.86g(88%)の高粘度の油が得られた。
LCMS:Rt2.86分;m/z(M+1)405。算出値:405。
この生成物はさらなる精製をすることなく使用された。
混合物を窒素下で一晩攪拌し、蒸発乾固させ、EtAc(50mL)に溶解させ、続いて、HCL(0.1M)を用いて2回抽出した。有機相をMgSO4で乾燥させ、濾過し、蒸発させたところ、わずかに黄色がかった油(5g、少量の溶媒を含有)が得られた。
LCMS:Rt6.56分;m/z(M+1)328。算出値:328。
得られた油をアセトニトリル(30mL)に溶解させ、DMF(20mL)にオクタン二酸-tert-ブチルエステル-2,5-ジオキソ-ピロリジン-1-イルエステル(4.46g、13.6mmol)が入ったものを添加した。
DIPEAを用いて、pHを8.5に調節し、混合物を窒素下で一晩攪拌した。続いて、混合物を蒸発乾固させ、EtOAc(50mL)に再溶解させた。EtOAc相をHCl(0.1M)で3回抽出し、有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、蒸発させたところ、わずかに黄色がかった結晶性油(6.5g、溶媒残留物を含有)が得られた。
LCMS:Rt4.31分;m/z(M+1)517。算出値:517。
粗生成物はさらなる精製をすることなく、さらなる反応に使用された。
混合物を蒸発させ、残留物をEtOAcに溶解させ、HCl(0.1M)で3回抽出した、有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、濾液を蒸発させたところ、3.2gの油が付与された。
LCMS:Rt4.57分;m/z614、活性化酸に相当。
混合物を室温で一晩攪拌し;濾過し、続いて蒸発させたところ、高粘度の黄色の油が得られた。
これを、上で報告されたように、EtOAcとHCl(0.1M)の間で抽出し、得られたものでEtOAc相を乾燥させたところ、蒸発して1.66gの粗生成物が得られた。
LCMS:Rt3.62分;m/z(M+1)645。C18カラム(Jones,Kromasil RP18 5μm 15x225mm)における溶離液として、アセトニトリル/水/0.1%のTFAを使用した、調製用HPLCにより、粗生成物を精製した。勾配:0.0-10.0分、35%のアセトニトリルA;10.0-30.0分、35−90%A;16-18分のフラクションにおける生成物を収集した。組合せたフラクションを蒸発させたところ、所望の生成物(1.0g)が生じた。LCMS:Rt3.59分;m/z(M+1)645、算出値;645。
工程4の7-[3-(4-{3-[3-((S)-1-カルバモイル-3-カルボキシプロピルカルバモイル)プロピオニルアミノ]プロポキシ}ブトキシ)-プロピルカルバモイル]ヘプタン酸-tert-ブチルエステル(1.0g、1.55mmol)をTHF(20mL)に溶解させ、TSTU(0.51g、1.7mmol)を添加し、DIPEA(0.27mL)を用いて、pHを>8に調節した。
混合物を窒素下で一晩攪拌した。蒸発させ、EtOAc及びHCl(0.1M)の間で抽出し、有機相(MgSO4)を乾燥させ、続いて蒸発乾固させたところ、21mgの油が付与された。LCMS:Rt4.34分、m/z742。
この粗生成物をアセトニトリル(10mL)に溶解させ、Na2CO3(0.1M)を用いて、pHを8に調節し、Na2CO3溶液(15mL、pH10.2)に溶解させたdesB30ヒトインスリン(1g)の溶液に添加した。
混合物を、窒素下、室温で1時間攪拌した。ついで、HCl(2M)によりpHを5.4に調節することで、沈殿が生じた。混合物を濾過し、濾液を凍結乾燥し、沈殿物を真空下で一晩乾燥させた。C18カラム(Jones, Kromasil RP18 5μm 15x225mm)における溶離液として、アセトニトリル/水/0.1%のTFAを使用するGilsonにて、双方のフラクションを精製した。
勾配:0.0-5.0分、35%のアセトニトリル(A);5.0-25.0分、35-90%のA;生成物を12-15分のフラクションから収集した。組合せたフラクションを蒸発させ、水に再溶解させ、凍結乾燥したところ、27mgの所望の生成物が生じた。
LCMS:Rt7.76分、m/z1570。
MALDI-MS(シンナピン酸(sinnapinic acid)):6277;C280H422N68O84S6は6277必要。
N εB29 -ω-カルボキシ-トリデカノイル-γ-アミノ-ブタノイルdesB30ヒトインスリンの合成
LCMS 6032.1、C271H407N65O79S6は6032.0必要。
N εB29 -ω-カルボキシ-ウンデカノイル-δ-アミノ-ブタノイルdesB30ヒトインスリンの合成
LCMS 6003.8、C269H403N65O79S6は6004.0必要。
N εB29 -ω-カルボキシ-テトラデカノイル-γ-アミノ-ブタノイルdesB30ヒトインスリンの合成
LCMS 6045.6、C272H409N65O79S6は6046.1必要。
N εB29 -{4-[10-(4-カルボキシ-フェノキシ)-デカノイルアミノ]-ブチリル}desB30インスリンの合成
LCMS:6095.6、C276H409N65O79S6は6094.1必要。
N εB29 -{4-[(14-カルボキシ-テトラデカノイルアミノ)-メチル]-ベンゾイル}desB30インスリンの合成
LCMS:6082.0、C275H406N66O81S6は6082.1必要。
N εB29 -[16-(4-カルボキシ-フェノキシ)-ヘキサデカノイル]desB30インスリンの合成
16-ブロモヘキサデカン酸(6g、17.9mmol)を、メタノール(35mL)、トルエン(100mL)及びトリメチルオルトホルマート(20mL)に溶解させた。Amberlyst15を添加し、混合物を、窒素下、55℃で16時間攪拌した。混合物を濃縮し、メタノール(約50mL)及びDCM(30mL)に溶解させた。樹脂を濾過し、濾液を濃縮した。メタノールを用いて、容量を約40mLに増加させた。生成した結晶を冷却し、濾過し、冷メタノールで洗浄し、乾燥させたところ、白色の結晶(5.61g、収率90%)が生じた。
1H-NMR(DMSO、300MHz)3.57(s,3H)、3.52(t,2H)、2.28(t,2H)、1.78(m,2H)、1.50(m,2H)、1.37(m,2H)。
残りの工程を、実施例9と同様に実施した。
LCMS:6081.2、C276H410N64O79S6は6081.1必要。
N εB29 -{4-[(15-カルボキシペンタデカノイルアミノ)ベンゾイル]-desB30ヒトインスリンの合成
モノ-tert-ブチルヘキサデカンジオアート-ヘキサデカ二酸(400mg、1.17mmol)をNMP(6ml)に溶解させた。1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミドヒドロクロリド(223mg、1.17mmol)及び1-ヒドロキシ-7-アザベンゾトリアゾール(156mg、1.17mmol)を添加し、混合物を摂氏50度で90分加熱した。4-アミノ安息香酸(320mg、2.34mmol)及びDIEA(0.6mL、3.51mmol)を添加し、混合物を窒素流下で一晩攪拌した。混合物を移し、NaHCO3の飽和水溶液(50mL)とジエチルエーテル(100mL)の間に分離させた。NaHSO4(50mL、水に10%)を添加し、有機相を単離し、乾燥させ(MgSO4)、溶媒を真空で除去した。粗生成物をエタノールから再結晶させたところ、4-(15-tert-ブトキシカルボニルペンタデカノイルアミノ)-安息香酸が得られた。
1H-NMR(DMSO-d6)δ:10.18(s,1H)、7.87(d,2H)、7.69(d,2H)、2.33(t,2H)、2.15(t,2H)、1.58(t,2H)、1.46(t,2H)、1.38(s,9H)m 1.31-1.20(m,20H)。
4-(15-tert-ブトキシカルボニルペンタデカノイルアミノ)-安息香酸(29mg、0.063mmol)を、上述にて記載したようにして、TSTUを用いてスクシンイミジルエステルに転換させた。
HPLC-MS、m/z=559(M+23,M+Na)。
DesB30ヒトインスリン(355mg、0.062mmol)をDMSO(3.5mL)に溶解させ、トリエチルアミン(0.622mmol,0.087mL)を添加した。4-(15-tert-ブトキシカルボニル-ペンタデカノイルアミノ)-安息香酸-2,5-ジオキソ-ピロリジン-1-イルエステル(28.3mg、0.051mmol)をDMSO(0.5mL及び追加)に溶解させた。混合物を注意深く室温で30分攪拌した。氷浴を用いて冷却することによって、混合物を凍結させ、水(7mL)を添加し、凍結した混合物が溶解するまで、混合物を室温で放置した。1NのHClを使用し、pHをpH=5.3に調節し、沈殿物を遠心分離により単離し、水で1回洗浄して、続いて遠心分離した。トリフルオロ酢酸(15mL)を添加し、混合物を30分攪拌し、氷浴で冷却しつつ、ジエチルエーテル(50mL)に注いだ。粗生成物を遠心分離により単離し、10mMのTRIS+15mMの(NH4)2SO4が20%のEtOHに入ったもの、pH7.3に溶解させ、逆相HPLCを使用するAKTA精製器、Jupiter 5269、C4 250/20mm、15μM、300Åにおいて精製した。バッファーは、A-バッファー、10mMのTRIS+15mMの(NH4)2SO4が20%のEtOHに入ったもの、pH7.3、及びB-バッファー、80%のEtOHからなる。生成物を、勾配15-60%のBを用い、8ml/分で溶出させた。生成物を含有するフラクションを収集し、pHをpH=5.2に調節した。NεB29-{4-[(15-カルボキシペンタデカノイルアミノ)ベンゾイル]-desB30ヒトインスリンを、遠心分離により単離し、凍結乾燥した。
LCMS:6092.0、C276H409N65O79S6は6094.1必要。
N εB29 -{4-[(15-カルボキシ-ペンタデカノイルアミノ)-メチル]-ベンゾイル}-desB30インスリンの合成
ヘキサデカン二酸-tert-ブチルエステル-2,5-ジオキソ-ピロリジン-1-イルエステル(370mg、0.842mmol)をNMP(8mL)に溶解させ、4-アミノメチル安息香酸(127.2mg、0.842mmol)を添加し、混合物を室温で一晩攪拌し、続いて、摂氏50度で2時間加熱した。室温まで冷却した後、混合物を水に注いだ。生成物を濾過により単離し、乾燥させ、任意のさらなる精製をすることなく次の工程で使用した。
1H-NMR(DMSO-d6)(選択シグナル)δ:7.88(d,2H)、7.34(d,2H)、4.31(d,2H)、2.15(m,4H)、1.47(m,4H)、1.38(s,9H)、1.23(br s,2H)、1.38(s,9H)。
HPLC-MS:m/z=498(M+Na)。
4-[(15-tert-ブトキシカルボニルペンタデカノイルアミノ)メチル]安息香酸をスクシンイミジルエステルに転換させ、上述にて記載したようにして、desB30ヒトインスリンと反応させた。逆相HPLCを使用するAKTA精製器、Jupiter 5269、C4 250/20mm、15μM、300Åにおいて、生成物を精製した。バッファーは、A-バッファー、10mMのTRIS+15mMの(NH4)2SO4が20%のEtOHに入ったもの、pH7.3、及びB-バッファー、80%のEtOHからなる。生成物を、勾配15-60%のBを用い、8ml/分で溶出させた。続いて、0.1%のTFAを含有する、アセトニトリル/水の36-42%勾配を使用して、Waters Prep LC2000、C18、5cmx20cm、流速20ml/分におけるRP-HPLCにより精製した。生成物を含有するフラクションを収集し、凍結乾燥した。凍結乾燥した物質に水(7.2mL)を添加し、1N+0.1NのNaOHを用いて、pHを8.98に調節した。0.1NのHClを用いて、pHを5.2-5.5に戻した。生成物を沈殿させ、遠心分離により単離し、凍結乾燥したところ、表題の化合物が得られた。
LCMS 6108.0、C277H411N65O79S6 6108.1。
長時間作用する及び短時間作用するインスリンの疎水性度、アルブミン親和性、自己結合特性及び混合性(mixability)
本発明のインスリン誘導体の自己結合特性の分析
大きいが可溶性の錯体における自己結合性についての、本発明のインスリン誘導体の能力を、SEC(サイズ排除クロマトグラフィー)を使用して分析する:
カラム:SuperoseTM 6 PC 3.2/30、CV=2.4ml
(Amerham Biosciences)
温度:37℃
SECバッファー:140mMのNaCl、10mMのTrisHCl、0.01%の NaN3、pH7.5
注入容量:20μl
流量:0.05ml/分
実施時間:60分及び追加の100分の平衡
KAV=(t−t0)/(Vt/(f+td−t0))
ここで、tは付与されるピークに対する保持時間であり、t0はブルーデキストランに対する保持時間であり、Vtは全カラム容量(ここでは2.4ml)であり、fは流量(ここでは0.04ml/分)であり、及びtdは、システムにおいてカラムのないブルーデキストランに対する保持時間である。
KAV値は誘導体の自己結合性の度合いを示し、すなわち、Co(III)六量体及びX2インスリンモノマーに対するKavに類似して大きなKAVであることは、大きな自己結合性錯体を形成するための誘導体の傾向が低いか又は無いことを示し、これに対し、KAVが0に近い程非常に小さいか又は負であるということは、大きな溶解性錯体において自己結合する誘導体の傾向が大きいことを示す。
ヒトインスリンに対する、本発明のインスリン誘導体の疎水性度(疎水性指標)、k'relを、溶離液としてA)10%のアセトニトリルを含有する0.1Mのリン酸ナトリウムバッファー、pH7.3、及びB)水に50%のアセトニトリルが入ったものの混合物を使用し、40℃で定組成溶離させることにより、LiChrosorb RP18(5μm、250x4mm)HPLCカラムにおいて測定した。214nmでの溶出液のUV吸収度を追跡することにより、溶出をモニターした。ボイド時間、t0を0.1mMの硝酸ナトリウムを注入することにより見出した。ヒトインスリンについての保持時間tヒトを、A及びB溶液の間の比率を変えることにより、少なくとも2t0に調節した。k'rel=(t誘導体d−t0)/(tヒト−t0)。本発明の多くのインスリン誘導体について見出されたk'relを、表1にまとめる。
Minileak粒子に固定したヒト血清アルブミンに対する125I-TyrA14-アナログの相対結合定数を23℃で測定した(生理食塩水バッファーにおいてデテミル=1)。
SEC:SEC(上述にて記載)からフラクションを収集し、それぞれ高分子量フラクション(フラクション2、MW>HSA)及び低分子量フラクション(フラクション3、MW=HSA)における、長時間作用する及び速攻で作用するインスリンの存在性をHPLCにより定量することで測定して、インスリンアスパルト(3Zn/6インスリン、グリセロール1.6%、16mMのフェノール、及び16mMのm-クレゾール、10mMの塩化ナトリウム、7mMのホスファート、pH7.4)と長時間作用するインスリン(2.1又は6Zn/6インスリン)の混合性、30/70。
4つのフラクションを16分遅れのサイズで収集し、そのフラクション2[16-32分](ピーク1)はアルブミンより大きな会合型(32分はKAV0.46に相当)を含有し、フラクション3(ピーク2)はインスリンのジヘキサマー、六量体、二量体及び単量体を含有する。
HPLC:Zorbax Eclipse XDB-C18 2.1*15mm(1.8μm)における逆相クロマトグラフィー、次のものを用いた勾配溶出、バッファーA:0.2Mの硫酸ナトリウム、0.04Mのリン酸ナトリウム、10%のアセトニトリル、pH7.2、及びバッファーB:70%のアセトニトリル、30℃、19−34%のB、4.5分、直線状、5分で突然開始、操作時間7分、流速0.5ml/分、注入容量14μL、及び双方のアナログについて、609μMのインスリンアスパルト参照を使用し、276nmでUV検出。
ヒトインスリンに対する疎水性度:k'rel<1:+++、1-10:++、>10:+(HI=1)
ヒトインスリンに対するインスリンレセプター親和性:<5%:+、5-50%:++、>50%:+++
インスリンデテミルに対するヒト血清アルブミン親和性:<0.5:+、0.5-2:++、>2:+++
自己結合性:KAV<0.1:+++、KAV<0.55:++及びKAV≧0.55:+
ヒト血清アルブミンに対してKAV=0.55、ヒトインスリンCo(III)六量体に対してKAV=0.63、単量体インスリンアナログX2に対してKAV=0.72。
n.a.=分析せず。
ブタにインスリン調製物を皮下投与した後の正常血糖グルコースクランプ
メスのブタ、60-90kg、18時間絶食させた。実験中、ブタは、その檻中で自由に移動する。多くの場合、2つの貯蔵部に分割された用量サイズに応じて、インスリン用量を皮下投与する。20%のグルコース溶液の静脈注射の速度を変えることによって、24時間までに、各ブタでの個々の空腹時血糖値を正常血糖に保持する。注入は、頸静脈に挿入されたカテーテルを介してなされる。血漿グルコースを頻繁にモニタリングする間に観察される、血漿グルコース濃度の変化に応じて、経験的に、グルコース注入の必要性が調節される。15-30分毎に、EDTAガラスチューブに血液サンプルを収集し、グルコース及びインスリン測定用に血漿を分離した。YSI(Yellow Springs Instruments)グルコース分析器(グルコースオキシダーゼ法)を用い、サンプリングした血液について15分内にグルコース測定した。平均グルコース注入速度(GIR)プロファイル及び平均血漿インスリンプロファイルを、各インスリン調製物用に作製する(図2-4は平均±SEMを示す)。
アッセイ(I)
本発明のインスリンのインスリンレセプター結合性
ヒトインスリンレセプターに対する本発明のインスリンアナログの親和性を、SPAアッセイ(シンチレーション近接アッセイ)マイクロタイタープレート抗体捕捉アッセイにより測定した。SPA-PVT抗体-結合ビーズ、抗マウス試薬(Amersham Biosciences、カタログ番号 PRNQ0017)を、25mlの結合バッファー(100mMのHEPES、pH7.8;100mMの塩化ナトリウム、10mMのMgSO4、0.025%のトゥイーン(Tween)-20)と混合した。単一のPackard Optiplate(Packard No.6005190)用の試薬混合物は、2.4μlの1:15000に希釈された精製組換えヒトインスリンレセプター−エクソン11、100μlの試薬混合物当たり5000cpmに相当するA14Tyr[125I]-ヒトインスリンの所定量の保存溶液、12μlの1:1000に希釈されたF12抗体、3mlのSPA-ビーズ、及び全体を12mlにする結合バッファーからなる。ついで、全体で100μl添加し、希釈群を適切なサンプルから作製する。ついで、希釈群に100μlの試薬混合物を加え、ゆっくりと振盪させつつ、サンプルを16時間インキュベートした。ついで、1分間遠心分離することにより相分離させ、プレートをトップカウンターで計測した。GraphPad Prism 2.01(GraphPad Software, San Diego、CA)における非線状回帰アルゴリズムを使用し、結合データを適合させた。
ヒトインスリンに対する本発明のインスリン誘導体の効力
実験日、238-383gでオスのスプラーグドーリーラットを、クランプ実験に使用した。制御された周囲条件下、ラットは餌に自由に接近し、クランプ実験の前には一晩(3pmから)、絶食させた。
外科手順の少なくとも1週間前に、ラットを動物施設に慣れさせた。クランプ実験の約1週間前、ハロタン麻酔下で、頸静脈(注入のため)及び頸動脈(血液のサンプリングのため)にタイゴンカテーテルを挿入し、露出させ、頸部の後ろに固定した。外科手術後、ラットをStreptocilin vet.(Boehringer Ingelheim;0.15ml/ラット、筋肉内)に付与し、回復期間中、動物ケアユニット(25℃)においた。無痛覚とするために、麻酔中にアノルフィン(Anorphin)(0.06mg/ラット、皮下)を投与し、麻酔から十分に回復した(2-3時間)後、再度2日に1回、リマダイル(Rimadyl)(1.5mg/kg、皮下)を投与した。
試験されるインスリンを、5mMのホスファート、pH7.7に97μMのインスリン誘導体を含有する保管溶液から希釈する。使用準備が整った溶液中の最終濃度は、0.45μMのインスリン誘導体、5mMのホスファート、100mMの塩化ナトリウム、0.007%のポリソルバート(polysorbate)20である。pHは7.7であり、静脈内注入速度は15及び20pmolx分−1×kg-1であった。
参照化合物として使用されるヒトインスリンの保管溶液を、類似した媒体で処方し、6、15又は30pmolx分−1xkg-1で静脈内注入した。
双方の保管溶液を−20℃で保管し、使用前に4℃で一晩解凍した。それらを注入用シリンジに移す15分前に、溶液を数回、ゆっくりと上下逆さまにする。
本発明のインスリン誘導体のT50%のブタにおける定量
T50%は、試験されるインスリンのA14Tyr[125I]標識された誘導体の注射量の50%が、外部γ計測器を用いて測定して、注射部位から消失した時間である。
実験用動物ケアの原則に従い、薬物動態及び薬力学的研究のために、特定の病原菌を持たないLYYD、糖尿病ではないメスのブタ、デンマーク在来種、ヨークシャー及びデュロックの交雑種を使用した(Holmenlund, Haarloev, Denmark)。ブタは意識があり、4-5ヶ月の年齢、70-95kgの体重であった。実験前に動物を18時間、一晩絶食させた。
125Iを有するTyrA14で標識されたインスリン誘導体の処方された調製物を、先に記載したブタに皮下注射した(Ribel, U., Jorgensen, K, Brange, J, 及びHenriksen, U. The pig as a model for subcutaneous insulin absorption in man. Serrano-Rios, M and Lefebvre, P. J. 891-896. 1985. Amsterdam; New York; Oxford, Elsevier Science Publishers. 1985 (Conference Proceeding))。
皮下注射部位から放射性標識が消失するのを、伝統的な外部ガンマ-計測法の修正法を使用し、モニターする(Ribel, U. Subcutaneous absorption of insulin analogues. Berger, M. 及びGries, F. A. 70-77 (1993). Stuttgart; New York, Georg Thime Verlag (Conference Proceeding))。この修正法を用いると、コードレスポータブル装置を使用して、数日間、皮下沈着物から放射活性が消失するのを連続して測定することができる(Scancys Laboratorieteknik, Varlose, DK-3500, Denmark)。測定を1分間隔で実施し、計測された値をバックグラウンド活性に対して修正する。
Claims (11)
- 次の式:
Insは親インスリン部分であり、Q1-Q2-[CH2]n-X1-[CH2]n-Q3-[CH2]n-X2-[CH2]n-Q4-[CH2]n-X3-[CH2]n-Q5-[CH2]n-Zは置換基であり、ここで、Insは、InsのB鎖のN-末端アミノ酸残基のα-アミノ基、又はInsのA又はB鎖に存在するLys残基のε-アミノ基と、置換基のQ 2 中のCO基との間のアミド結合を介して置換基に結合しており;
Q1は:
・結合、
であり;
Q2は:
・-CO-((CR5R6)1−6-NH-CO)1−4-
{上式中、R5は、H、-CH3、-(CH2)1−6CH3又は-CONH2 であり、R6は、H、-CH3、-(CH2)1−6CH3 である}
であり;
但し、
Q 2中のアミンが、残りの置換基と結合を形成するならば、アミンは、カルボニル基を介して残りの置換基に結合していなくてはならず;
Q3は:
・mが6〜32の範囲の整数である-(CH2)m-;
・1、2又は3の-CH=CH-基、及び鎖中の炭素原子の全数が4〜32の範囲となるのに十分な数の-CH2-基を有する二価の炭化水素鎖;
・s及びwの合計が6〜30の範囲になるように、v及びwが整数又はそれらのひとつが0である、式-(CH2)sC6H4(CH2)W-の二価の炭化水素鎖;
であり;
X1 は-C(=O)-又は結合であり;
Q4、Q5、X2及びX3 は結合であり;
nは0であり;
Zは:
-COOH;
-CO-Asp;
-CO-Glu;
-CO-Gly;
-CO-Sar;
-CH(COOH)2;
-N(CH2COOH)2;
-SO3H
-OSO3H
-OPO3H2
-PO3H2、又は
-テトラゾール-5-イル]
を有するインスリン誘導体又はそのZn2+錯体。 - Q2が、-COCH2OCH2CONH-、-CO-((CH2)2-NH-CO)1-、-CO-((CH2)3-NH-CO)1-、-CO-((CH2)4-NH-CO)1-、及び-CO-((CH2)5-NH-CO)1-からなる群から選択される、請求項1に記載のインスリン誘導体又はZn 2+ 錯体。
- Q3が-(CH2)m-であり、mが6〜32又は8〜20の範囲の整数である、請求項1又は2に記載のインスリン誘導体又はZn 2+ 錯体。
- mが12、13、14、15又は16である、請求項3に記載のインスリン誘導体又はZn 2+ 錯体。
- Q3が、1、2又は3の-CH=CH-基、及び鎖中の炭素原子の全数が4〜32の範囲となるのに十分な数の-CH2-基を有する二価の炭化水素鎖である、請求項1又は2に記載のインスリン誘導体又はZn 2+ 錯体。
- Zが-COOHである、請求項1ないし5の何れかに記載のインスリン誘導体又はZn 2+ 錯体。
- Zが-CH(COOH)2である、請求項1ないし5の何れかに記載のインスリン誘導体又はZn 2+ 錯体。
- Zが-N(CH2COOH)2である、請求項1ないし5の何れかに記載のインスリン誘導体又はZn 2+ 錯体。
- Zが-SO3Hである、請求項1ないし5の何れかに記載のインスリン誘導体又はZn 2+ 錯体。
- Zが-PO3Hである、請求項1ないし5の何れかに記載のインスリン誘導体又はZn 2+ 錯体。
- インスリン誘導体が:
NεB29-ω-カルボキシ-ペンタデカノイル-γ-アミノ-ブタノイルdesB30ヒトインスリン、
NεB29-ω-カルボキシ-ペンタデカノイル-β-アラニルdesB30ヒトインスリン、
NεB29-ω-カルボキシ-ペンタデカノイル-γ-L-アスパルチルアミドdesB30ヒトインスリン、
NεB29-ω-カルボキシ-ペンタデカノイル-ε-アミノヘキサノイルdesB30ヒトインスリン、
NεB29-ω-カルボキシ-ペンタデカノイル-δ-アミノペンタノイルdesB30ヒトインスリン、
NεB29-ω-カルボキシ-トリデカノイル-γ-アミノ-ブタノイルdesB30ヒトインスリン、
NεB29-ω-カルボキシ-ウンデカノイル-δ-アミノ-ブタノイルdesB30ヒトインスリン、及び
NεB29-ω-カルボキシ-テトラデカノイル-γ-アミノ-ブタノイルdesB30ヒトインスリン、
からなる群から選択される、請求項1ないし10の何れかに記載のインスリン誘導体又はZn 2+ 錯体。
Applications Claiming Priority (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
EP06113709.7 | 2006-05-09 | ||
EP06113709 | 2006-05-09 | ||
EP06118260.6 | 2006-08-01 | ||
EP06118260 | 2006-08-01 | ||
PCT/EP2007/054444 WO2007128817A2 (en) | 2006-05-09 | 2007-05-08 | Insulin derivative |
Publications (3)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009536179A JP2009536179A (ja) | 2009-10-08 |
JP2009536179A5 JP2009536179A5 (ja) | 2010-06-24 |
JP5269767B2 true JP5269767B2 (ja) | 2013-08-21 |
Family
ID=38668119
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009508373A Expired - Fee Related JP5269767B2 (ja) | 2006-05-09 | 2007-05-08 | インスリン誘導体 |
Country Status (13)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US8933021B2 (ja) |
EP (2) | EP2386572B1 (ja) |
JP (1) | JP5269767B2 (ja) |
KR (1) | KR101441444B1 (ja) |
AU (1) | AU2007247109B2 (ja) |
BR (1) | BRPI0712041A2 (ja) |
CA (1) | CA2649235A1 (ja) |
ES (2) | ES2395738T3 (ja) |
IL (1) | IL194312A0 (ja) |
MX (1) | MX2008014061A (ja) |
NO (1) | NO20085056L (ja) |
RU (1) | RU2451029C2 (ja) |
WO (1) | WO2007128817A2 (ja) |
Families Citing this family (54)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CA2531988C (en) * | 2003-08-05 | 2016-06-28 | Novo Nordisk A/S | Novel insulin derivatives |
EP2292653B1 (en) * | 2005-02-02 | 2014-05-21 | Novo Nordisk A/S | Novel insulin derivatives |
JP4933455B2 (ja) | 2005-02-02 | 2012-05-16 | ノヴォ ノルディスク アー/エス | 新規のインスリン誘導体 |
PT1969004E (pt) | 2005-12-28 | 2011-11-25 | Novo Nordisk As | Composições que compreendem uma insulina acilada e zinco e método para criar tais composições |
EP1991576B1 (en) | 2006-02-27 | 2010-09-29 | Novo Nordisk A/S | Insulin derivatives |
JP5269766B2 (ja) * | 2006-05-09 | 2013-08-21 | ノボ・ノルデイスク・エー/エス | インスリン誘導体 |
RU2524150C2 (ru) | 2006-09-22 | 2014-07-27 | Ново Нордиск А/С | Аналоги инсулина, устойчивые к протеазам |
US20120214963A1 (en) * | 2011-02-23 | 2012-08-23 | Elona Biotechnologies | Aspart proinsulin compositions and methods of producing aspart insulin analogs therefrom |
US10100098B2 (en) | 2006-12-13 | 2018-10-16 | Stelis Biopharma Private Limited | Insulin production methods and proinsulin constructs |
WO2008132224A2 (en) | 2007-04-30 | 2008-11-06 | Novo Nordisk A/S | Method for drying a protein composition, a dried protein composition and a pharmaceutical composition comprising the dried protein |
US9034818B2 (en) | 2007-06-13 | 2015-05-19 | Novo Nordisk A/S | Pharmaceutical formulations comprising an insulin derivative |
EP2025674A1 (de) | 2007-08-15 | 2009-02-18 | sanofi-aventis | Substituierte Tetrahydronaphthaline, Verfahren zu ihrer Herstellung und ihre Verwendung als Arzneimittel |
US8710000B2 (en) | 2007-11-08 | 2014-04-29 | Novo Nordisk A/S | Insulin derivative |
DK2597103T3 (en) * | 2007-11-16 | 2017-02-13 | Novo Nordisk As | Stable pharmaceutical compositions comprising liraglutide and degludec |
US9260502B2 (en) | 2008-03-14 | 2016-02-16 | Novo Nordisk A/S | Protease-stabilized insulin analogues |
RU2571857C2 (ru) | 2008-03-18 | 2015-12-20 | Ново Нордиск А/С | Стабилизированные по отношению к протеазам ацилированные аналоги инсулина |
AU2009309623B9 (en) * | 2008-10-30 | 2014-10-02 | Novo Nordisk A/S | Treating diabetes melitus using insulin injections with less than daily injection frequency |
DK2513140T3 (en) * | 2009-12-16 | 2016-01-18 | Novo Nordisk As | Double-acylated GLP-1 derivatives |
WO2011107494A1 (de) | 2010-03-03 | 2011-09-09 | Sanofi | Neue aromatische glykosidderivate, diese verbindungen enthaltende arzneimittel und deren verwendung |
DE102010015123A1 (de) | 2010-04-16 | 2011-10-20 | Sanofi-Aventis Deutschland Gmbh | Benzylamidische Diphenylazetidinone, diese Verbindungen enthaltende Arzneimittel und deren Verwendung |
EP2582709B1 (de) | 2010-06-18 | 2018-01-24 | Sanofi | Azolopyridin-3-on-derivate als inhibitoren von lipasen und phospholipasen |
US8530413B2 (en) | 2010-06-21 | 2013-09-10 | Sanofi | Heterocyclically substituted methoxyphenyl derivatives with an oxo group, processes for preparation thereof and use thereof as medicaments |
TW201215387A (en) | 2010-07-05 | 2012-04-16 | Sanofi Aventis | Spirocyclically substituted 1,3-propane dioxide derivatives, processes for preparation thereof and use thereof as a medicament |
TW201221505A (en) | 2010-07-05 | 2012-06-01 | Sanofi Sa | Aryloxyalkylene-substituted hydroxyphenylhexynoic acids, process for preparation thereof and use thereof as a medicament |
TW201215388A (en) | 2010-07-05 | 2012-04-16 | Sanofi Sa | (2-aryloxyacetylamino)phenylpropionic acid derivatives, processes for preparation thereof and use thereof as medicaments |
KR20130139297A (ko) * | 2010-10-27 | 2013-12-20 | 노보 노르디스크 에이/에스 | 다양한 주사 간격으로 투여된 인슐린 주사를 이용한 진성 당뇨병의 치료 |
JP6049625B2 (ja) | 2010-10-27 | 2016-12-21 | ノヴォ ノルディスク アー/エス | 様々な注射間隔を用いて施されるインスリン注射を使用する、真性糖尿病の治療 |
DK3326620T3 (da) | 2010-12-16 | 2020-05-25 | Novo Nordisk As | Faste sammensætninger omfattende en glp-1-agonist og et salt af n-(8-(2- hydroxybenzoyl)amino)caprylsyre |
JP6110312B2 (ja) * | 2011-02-01 | 2017-04-05 | ノヴォ ノルディスク アー/エス | インスリンの精製 |
US8871758B2 (en) | 2011-03-08 | 2014-10-28 | Sanofi | Tetrasubstituted oxathiazine derivatives, method for producing them, their use as medicine and drug containing said derivatives and the use thereof |
WO2012120052A1 (de) | 2011-03-08 | 2012-09-13 | Sanofi | Mit carbozyklen oder heterozyklen substituierte oxathiazinderivate, verfahren zu deren herstellung, diese verbindungen enthaltende arzneimittel und deren verwendung |
EP2683705B1 (de) | 2011-03-08 | 2015-04-22 | Sanofi | Di- und trisubstituierte oxathiazinderivate, verfahren zu deren herstellung, ihre verwendung als medikament sowie sie enthaltendes arzneimittel und deren verwendung |
EP2683704B1 (de) | 2011-03-08 | 2014-12-17 | Sanofi | Verzweigte oxathiazinderivate, verfahren zu deren herstellung, ihre verwendung als medikament sowie sie enthaltendes arzneimittel und deren verwendung |
US8710050B2 (en) | 2011-03-08 | 2014-04-29 | Sanofi | Di and tri- substituted oxathiazine derivatives, method for the production, method for the production thereof, use thereof as medicine and drug containing said derivatives and use thereof |
MX355361B (es) * | 2011-04-12 | 2018-04-17 | Novo Nordisk As | Derivados de peptido 1 tipo glucagon (glp-1) doblemente acilados. |
KR102093463B1 (ko) * | 2011-04-12 | 2020-03-26 | 노보 노르디스크 에이/에스 | 이중 아실화된 glp-1 유도체 |
WO2013037390A1 (en) | 2011-09-12 | 2013-03-21 | Sanofi | 6-(4-hydroxy-phenyl)-3-styryl-1h-pyrazolo[3,4-b]pyridine-4-carboxylic acid amide derivatives as kinase inhibitors |
EP2567959B1 (en) | 2011-09-12 | 2014-04-16 | Sanofi | 6-(4-hydroxy-phenyl)-3-styryl-1h-pyrazolo[3,4-b]pyridine-4-carboxylic acid amide derivatives as kinase inhibitors |
WO2013045413A1 (en) | 2011-09-27 | 2013-04-04 | Sanofi | 6-(4-hydroxy-phenyl)-3-alkyl-1h-pyrazolo[3,4-b]pyridine-4-carboxylic acid amide derivatives as kinase inhibitors |
HUE042757T2 (hu) | 2012-03-22 | 2019-07-29 | Novo Nordisk As | Szállító szert tartalmazó készítmények és elõállításuk |
AU2013234496B2 (en) | 2012-03-22 | 2017-07-27 | Novo Nordisk A/S | Compositions of GLP-1 peptides and preparation thereof |
MX2014012096A (es) | 2012-04-11 | 2014-11-21 | Novo Nordisk As | Formulaciones de insulina. |
US9884094B2 (en) | 2012-05-01 | 2018-02-06 | Novo Nordisk A/S | Method of treating diabetes mellitus |
ES2871328T3 (es) | 2012-06-20 | 2021-10-28 | Novo Nordisk As | Formulación de comprimido que comprende un péptido y un agente de suministro |
US9457096B2 (en) | 2012-07-06 | 2016-10-04 | Consejo Nacional De Investigaciones Cientificas Y Tecnicas (Concet) | Protozoan variant-specific surface proteins (VSP) as carriers for oral drug delivery |
TWI780236B (zh) * | 2013-02-04 | 2022-10-11 | 法商賽諾菲公司 | 胰島素類似物及/或胰島素衍生物之穩定化醫藥調配物 |
EP2991672A1 (en) | 2013-04-30 | 2016-03-09 | Novo Nordisk A/S | Novel administration regime |
KR20160065126A (ko) | 2013-10-07 | 2016-06-08 | 노보 노르디스크 에이/에스 | 인슐린 유사체의 신규한 유도체 |
CN112957455A (zh) | 2014-01-09 | 2021-06-15 | 赛诺菲 | 胰岛素类似物和/或胰岛素衍生物的稳定化药物制剂 |
AR099569A1 (es) | 2014-02-28 | 2016-08-03 | Novo Nordisk As | Derivados de insulina y los usos médicos de estos |
HRP20221324T1 (hr) | 2016-12-16 | 2022-12-23 | Novo Nordisk A/S | Farmaceutski pripravci koji sadrže inzulin |
IL275778B2 (en) | 2018-02-02 | 2023-12-01 | Novo Nordisk As | Solid compounds that make up glp-1 agonist n-8-2-hydroxybenzoyl salt |
US10335464B1 (en) | 2018-06-26 | 2019-07-02 | Novo Nordisk A/S | Device for titrating basal insulin |
BR112021011050A2 (pt) | 2018-12-11 | 2021-08-31 | Sanofi | Ligante peptídico |
Family Cites Families (44)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US3528960A (en) * | 1968-10-07 | 1970-09-15 | Lilly Co Eli | N-carboxyaroyl insulins |
US4683202A (en) | 1985-03-28 | 1987-07-28 | Cetus Corporation | Process for amplifying nucleic acid sequences |
PH25772A (en) | 1985-08-30 | 1991-10-18 | Novo Industri As | Insulin analogues, process for their preparation |
NZ222907A (en) | 1986-12-16 | 1990-08-28 | Novo Industri As | Preparation for intranasal administration containing a phospholipid absorption enhancing system |
JPH01254699A (ja) | 1988-04-05 | 1989-10-11 | Kodama Kk | インスリン誘導体及びその用途 |
AU641631B2 (en) | 1988-12-23 | 1993-09-30 | Novo Nordisk A/S | Human insulin analogues |
PT93057B (pt) | 1989-02-09 | 1995-12-29 | Lilly Co Eli | Processo para a preparacao de analogos da insulina |
JP3018463B2 (ja) * | 1989-10-19 | 2000-03-13 | 日本油脂株式会社 | グルコース応答性薬物放出複合体 |
DK10191D0 (da) | 1991-01-22 | 1991-01-22 | Novo Nordisk As | Hidtil ukendte peptider |
US5359030A (en) | 1993-05-10 | 1994-10-25 | Protein Delivery, Inc. | Conjugation-stabilized polypeptide compositions, therapeutic delivery and diagnostic formulations comprising same, and method of making and using the same |
US6011007A (en) | 1993-09-17 | 2000-01-04 | Novo Nordisk A/S | Acylated insulin |
WO1995007931A1 (en) * | 1993-09-17 | 1995-03-23 | Novo Nordisk A/S | Acylated insulin |
US6869930B1 (en) | 1993-09-17 | 2005-03-22 | Novo Nordisk A/S | Acylated insulin |
US5693609A (en) * | 1994-11-17 | 1997-12-02 | Eli Lilly And Company | Acylated insulin analogs |
CN1196061A (zh) | 1995-03-17 | 1998-10-14 | 诺沃挪第克公司 | 胰岛素衍生物 |
US6451970B1 (en) | 1996-02-21 | 2002-09-17 | Novo Nordisk A/S | Peptide derivatives |
US5905140A (en) | 1996-07-11 | 1999-05-18 | Novo Nordisk A/S, Novo Alle | Selective acylation method |
PT938502E (pt) * | 1996-07-11 | 2005-02-28 | Novo Nordisk As | Metodo selectivo por acilacao |
US5898067A (en) | 1997-02-07 | 1999-04-27 | Novo Nordisk A/S | Crystallization of proteins |
ZA989744B (en) | 1997-10-31 | 2000-04-26 | Lilly Co Eli | Method for administering acylated insulin. |
ATE290877T1 (de) | 1998-01-09 | 2005-04-15 | Novo Nordisk As | Stabilisierte insulin-zubereitungen |
US7186797B2 (en) | 2001-08-10 | 2007-03-06 | Epix Pharmaceuticals, Inc. | Polypeptide conjugates with extended circulating half-lives |
WO2003075950A1 (en) | 2002-03-13 | 2003-09-18 | Novo Nordisk A/S | Minimising body weight gain in insulin treatment |
US20040138099A1 (en) | 2002-11-29 | 2004-07-15 | Draeger Eberhard Kurt | Insulin administration regimens for the treatment of subjects with diabetes |
WO2005005477A2 (en) * | 2003-07-11 | 2005-01-20 | Novo Nordisk A/S | Stabilised insulin compositions |
ATE433994T1 (de) * | 2003-07-25 | 2009-07-15 | Conjuchem Biotechnologies Inc | Insulinderivative mit langanhaltender wirkung und verfahren zu deren herstellung |
CA2531988C (en) | 2003-08-05 | 2016-06-28 | Novo Nordisk A/S | Novel insulin derivatives |
EP1687428A1 (en) | 2003-11-14 | 2006-08-09 | Novo Nordisk A/S | Processes for making acylated insulin |
CA2546243A1 (en) | 2003-11-14 | 2005-05-26 | University Of Tennessee Research Corporation | The mycolactone locus : an assembly line for producing novel polyketides, with therapeutic and prophylatic uses |
WO2006008238A1 (en) | 2004-07-16 | 2006-01-26 | Novo Nordisk A/S | Method for selective acylation |
US20070221884A1 (en) | 2004-07-16 | 2007-09-27 | Holger Hoppe | Liminescent Silicon Oxide Flakes |
JP4933455B2 (ja) * | 2005-02-02 | 2012-05-16 | ノヴォ ノルディスク アー/エス | 新規のインスリン誘導体 |
EP2292653B1 (en) | 2005-02-02 | 2014-05-21 | Novo Nordisk A/S | Novel insulin derivatives |
DE102005062618B4 (de) | 2005-12-23 | 2008-05-08 | Carl Zeiss Smt Ag | Optische Abbildungseinrichtung und Abbildungsverfahren mit Bestimmung von Abbildungsfehlern |
PT1969004E (pt) * | 2005-12-28 | 2011-11-25 | Novo Nordisk As | Composições que compreendem uma insulina acilada e zinco e método para criar tais composições |
EP1991576B1 (en) * | 2006-02-27 | 2010-09-29 | Novo Nordisk A/S | Insulin derivatives |
US20090069215A1 (en) * | 2006-03-13 | 2009-03-12 | Novo Nordisk A/S | Acylated Single Chain Insulin |
JP5269766B2 (ja) | 2006-05-09 | 2013-08-21 | ノボ・ノルデイスク・エー/エス | インスリン誘導体 |
US9034818B2 (en) | 2007-06-13 | 2015-05-19 | Novo Nordisk A/S | Pharmaceutical formulations comprising an insulin derivative |
US8710000B2 (en) | 2007-11-08 | 2014-04-29 | Novo Nordisk A/S | Insulin derivative |
CN101854996B (zh) | 2007-11-09 | 2014-03-05 | 曼·胡默尔有限公司 | 用于液体过滤器的过滤器元件以及液体过滤器 |
AU2009309623B9 (en) | 2008-10-30 | 2014-10-02 | Novo Nordisk A/S | Treating diabetes melitus using insulin injections with less than daily injection frequency |
KR101964473B1 (ko) | 2010-05-10 | 2019-07-30 | 바스프 에스이 | 하나 이상의 지방족 카르복실산에 의해 에스테르화된 글리세롤을 가소제로서 포함하는 열가소성 폴리우레탄 |
ES2612468T3 (es) | 2010-05-10 | 2017-05-17 | Novo Nordisk A/S | Procedimiento para la preparación de complejos de insulina-zinc |
-
2007
- 2007-05-08 EP EP11160404.7A patent/EP2386572B1/en not_active Not-in-force
- 2007-05-08 KR KR1020087027649A patent/KR101441444B1/ko not_active IP Right Cessation
- 2007-05-08 MX MX2008014061A patent/MX2008014061A/es active IP Right Grant
- 2007-05-08 CA CA002649235A patent/CA2649235A1/en not_active Withdrawn
- 2007-05-08 WO PCT/EP2007/054444 patent/WO2007128817A2/en active Application Filing
- 2007-05-08 ES ES07728897T patent/ES2395738T3/es active Active
- 2007-05-08 EP EP07728897A patent/EP2015770B1/en not_active Not-in-force
- 2007-05-08 BR BRPI0712041-9A patent/BRPI0712041A2/pt not_active IP Right Cessation
- 2007-05-08 AU AU2007247109A patent/AU2007247109B2/en not_active Ceased
- 2007-05-08 US US12/297,911 patent/US8933021B2/en not_active Expired - Fee Related
- 2007-05-08 RU RU2008143668/04A patent/RU2451029C2/ru not_active IP Right Cessation
- 2007-05-08 ES ES11160404.7T patent/ES2548393T3/es active Active
- 2007-05-08 JP JP2009508373A patent/JP5269767B2/ja not_active Expired - Fee Related
-
2008
- 2008-09-24 IL IL194312A patent/IL194312A0/en unknown
- 2008-12-03 NO NO20085056A patent/NO20085056L/no unknown
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US20090239785A1 (en) | 2009-09-24 |
AU2007247109B2 (en) | 2012-03-15 |
EP2386572A1 (en) | 2011-11-16 |
CA2649235A1 (en) | 2007-11-15 |
IL194312A0 (en) | 2011-08-01 |
US8933021B2 (en) | 2015-01-13 |
BRPI0712041A2 (pt) | 2011-12-27 |
JP2009536179A (ja) | 2009-10-08 |
RU2008143668A (ru) | 2010-06-20 |
NO20085056L (no) | 2008-12-03 |
ES2395738T3 (es) | 2013-02-14 |
AU2007247109A1 (en) | 2007-11-15 |
EP2386572B1 (en) | 2015-07-08 |
ES2548393T3 (es) | 2015-10-16 |
WO2007128817A2 (en) | 2007-11-15 |
WO2007128817A3 (en) | 2008-03-06 |
EP2015770B1 (en) | 2012-09-26 |
RU2451029C2 (ru) | 2012-05-20 |
EP2015770A2 (en) | 2009-01-21 |
KR101441444B1 (ko) | 2014-09-18 |
KR20090018906A (ko) | 2009-02-24 |
MX2008014061A (es) | 2008-11-14 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5269767B2 (ja) | インスリン誘導体 | |
JP5269766B2 (ja) | インスリン誘導体 | |
JP5475836B2 (ja) | 新規インシュリン誘導体 | |
JP5410020B2 (ja) | インスリン誘導体 | |
JP5715418B2 (ja) | インスリン誘導体 | |
JP5818681B2 (ja) | インスリンアルブミンコンジュゲート | |
US11167035B2 (en) | Insulin compositions and method of making a composition | |
JP5730569B2 (ja) | アシル及びアルキレングリコール部分を有するインスリンアナログ | |
JP2010507631A (ja) | アミノ酸伸長したインスリン | |
CN101437849B (zh) | 胰岛素衍生物 | |
EP2058330A1 (en) | Insulin derivative |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20100428 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20100428 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120522 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20120822 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20130409 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20130508 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |