JP5261417B2 - 枠体固定構造、枠体固定方法及び建具 - Google Patents

枠体固定構造、枠体固定方法及び建具 Download PDF

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Description

本発明は、枠体固定構造、枠体固定方法及び建具に関するものである。
例えば、RC(鉄筋コンクリート)造の建物躯体に窓枠等の枠体を固定する場合には、建物躯体と枠体との間をモルタル等の充填材によって完全に固定する前に、建物躯体に対して枠体を仮固定することが行われる。こうした枠体固定方法としては、建物躯体の鉄筋もしくは鋼棒と枠体との間を溶接するものが一般的である。すなわち、建物躯体に埋設された鉄筋の一部を外部に露出させる一方、枠体にアンカー金具を取り付けた状態で建物躯体の開口部に枠体を建て込み、鉄筋とアンカー金具との間に掛け渡した差し筋(鋼棒)を介して両者を溶接するようにしたものである。
しかしながら、上述の枠体固定構造では、鉄筋、アンカー金具及び差し金のいずれもが溶接可能な金属でなければならないという制限がある。加えて、溶接作業を実施するためには、電源設備等の機材を準備しなければならないばかりでなく、溶接の際の熱や火花から建物の内外装を保護するための養生が必要となり、施工作業性の低下や作業コストの増大を招来するという問題がある。
このため、従来では、建物躯体の開口部内周面に設けた第1固定部材と、枠体の外周面に固定した第2固定部材との間を硬化性樹脂等の連結材によって連結するようにしたものが提供されている。この従来技術によれば、現場での溶接作業が不要となるため、上述した材質状の制限や施工作業性、作業コストの問題を解決することが可能となる(例えば、特許文献1参照)。
特開2009−150174号公報
ところで、上述した従来の固定構造にあっては、第1固定部材と第2固定部材との間に連結材を受けるための部材が設けてあるものの、連結材の注入量を枠体の全周で均一にすることはきわめて困難である。このため、連結材が過剰に注入された部位にあっては、建物躯体の開口部に流出して付着する事態が招来される一方、連結材の注入量が過小となった部位にあっては、第1固定部材と第2固定部材との連結強度に影響を与える恐れもある。もちろん、連結材の注入量を正確に監視すれば、こうした事態を防止することは可能となるものの、施工作業を煩雑化するのは否めない。
本発明は、上記実情に鑑みて、煩雑な作業を要することなく連結材の注入量を均一化することのできる枠体固定構造、枠体固定方法及び建具を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る枠体固定構造は、建物躯体の開口部に枠体を固定する枠体固定構造であって、建物躯体の開口部に設けた第1固定部材と、枠体に設けた第2固定部材と、これら第1固定部材及び第2固定部材を連結する連結部材とを備え、前記連結部材は、筒状を成し、前記第1固定部材及び前記第2固定部材の周囲を覆う状態で配設された型部材と、非硬化状態においては所定の粘度を有した不定形状を呈する一方、硬化した場合には所定の強度を発現する材料で構成され、非硬化状態で前記型部材の内部に注入された後に硬化される連結材とを備えたことを特徴とする。
この発明によれば、第1固定部材及び第2固定部材の周囲を筒状の型部材によって覆うようにしているため、この型部材の内部に連結材を注入しさえすれば、煩雑な作業を要することなく注入量を均一化することが可能となる。
また、本発明は、上述した枠体固定構造において、前記型部材は、筒状を成す基部の一端に底壁部を有し、前記底壁部に形成した装着孔を介して前記第1固定部材及び前記第2固定部材のいずれか一方に保持されたものであることを特徴とする。
この発明によれば、第1固定部材及び第2固定部材のいずれかに型部材を保持させた状態で作業を行うことができる。
また、本発明は、上述した枠体固定構造において、前記型部材を保持する第1固定部材もしくは第2固定部材は、周面にネジ溝を有したものであり、このネジ溝を介して前記底壁部の装着孔に螺合したことを特徴とする。
この発明によれば、固定部材に対して型部材の位置を調節することができる。
また、本発明は、上述した枠体固定構造において、前記型部材は、筒状を成す基部に前記連結材を注入するための注入口を有することを特徴とする。
この発明によれば、型部材に対する連結材の注入作業を容易に行うことができる。
また、本発明は、上述した枠体固定構造において、前記型部材は、少なくとも筒状を成す基部の一部を透明に構成したことを特徴とする。
この発明によれば、型部材に対する連結材の注入量を視認することができる。
また、本発明は、上述した枠体固定構造において、前記第1固定部材は前記建物躯体に形成した開口部の内周面から前記枠体に向けて突出し、かつ前記第2固定部材は前記枠体の外周面から前記開口部の内周面に向けて突出し、これら第1固定部材及び第2固定部材を前記型部材の内部において互いにオーバーラップさせたことを特徴とする。
この発明によれば、第1固定部材と第2固定部材との連結強度を向上させることができる。
また、本発明に係る枠体固定方法は、建物躯体の開口部に枠体を固定する枠体固定方法であって、建物躯体の開口部に第1固定部材を設ける工程と、前記第1固定部材を設けた建物躯体の開口部に枠体を建て込む工程と、前記建物躯体の開口部に建て込んだ枠体において前記第1固定部材に対応する部位に第2固定部材を設け、かつこれら第1固定部材及び第2固定部材の周囲に筒状を成す型部材を配置する工程と、前記型部材の内部に、非硬化状態においては所定の粘度を有した不定形状を呈する一方、硬化した場合には所定の強度を発現する材料で構成された連結材を注入してこれを硬化させる工程とを含むことを特徴とする。
この発明によれば、第1固定部材及び第2固定部材の周囲を筒状の型部材によって覆うようにしているため、この型部材の内部に連結材を注入しさえすれば、煩雑な作業を要することなく注入量を均一化することが可能となる。
また、本発明に係る建具は、請求項1〜請求項6のいずれかに記載の枠体固定構造により建物躯体の開口部に固定された枠体を備えることを特徴とする。
この発明によれば、煩雑な作業を要することなく枠体の全周に渡って建物躯体との連結強度が均一となる建具を提供することが可能となる。
本発明によれば、第1固定部材及び第2固定部材の周囲を筒状の型部材によって覆うようにしているため、この型部材の内部に連結材を注入しさえすれば、煩雑な作業を要することなく注入量を均一化することが可能となる。
図1は、本発明の実施の形態である枠体固定構造を適用した建具の仮固定状態を示す要部断面平面図である。 図2は、図1におけるX−X線断面図である。 図3は、図1に示した枠体固定構造を適用する建具の仮固定状態を示す概念図である。 図4は、図1に示した枠体固定構造に適用する第2固定部材を示すもので、(a)は正面図、(b)は斜視図である。 図5は、図1に示した枠体固定構造に適用する型部材の外観斜視図である。 図6−1は、図1に示した枠体固定構造において建物躯体に第1固定部材を設けた状態を示す要部拡大図である。 図6−2は、図1に示した枠体固定構造において建物躯体の開口部に第2固定部材を設けた枠体を建て込んだ状態を示す要部拡大図である。 図6−3は、図1に示した枠体固定構造において第1固定部材及び第2固定部材の周囲を型部材によって覆った状態を示す要部拡大図である。 図7は、図1に示した枠体固定構造において建物躯体に第1固定部材を設ける手順を示す断面図である。 図8は、図4に示した第2固定部材の別の使用例を示す図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明に係る枠体固定構造、枠体固定方法及び建具の好適な実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態である枠体固定構造を適用した建具の要部を示したものである。ここで例示する枠体固定構造は、RC(鉄筋コンクリート)造の建物躯体10に形成した開口部11に窓枠(枠体)20を固定する場合において、建物躯体10と窓枠20との間をモルタル等の充填材によって完全に固定する前に、図3に示すように、建物躯体10に対して窓枠20を仮固定するためのものである。窓枠20は、上枠部材21、下枠部材22、左右一対の縦枠部材23,23を四周枠組みすることによって構成した矩形の枠状を成すものである。建物躯体10の開口部11は、窓枠20を収容するに十分な大きさの矩形状に形成してある。この建物躯体10の開口部11に対して窓枠20は、躯体アンカー部材(第1固定部材)30、枠体アンカー部材40、型部材50及び連結材60を備えた複数の固定構造ユニットによって固定してある。型部材50及び連結材60が、本発明の連結部材を構成するものである。
躯体アンカー部材30は、図1に示すように、先端が尖った軸部31の基端部に太径の頭部32を有した釘状の部材であり、先端部を建物躯体10に埋設した状態で開口部11の内周面から突設してある。躯体アンカー部材30の軸部31において建物躯体10から突出した部分には、樹脂製のカラー部材33が装着してある。カラー部材33は、軸方向の中央部外周面が窪んだ異形の円柱状部材である。
枠体アンカー部材40は、図1及び図4に示すように、略矩形の平板状を成す基板部41と、基板部41において一方の長辺側縁部から基板部41の面外方向に屈曲して延在した支持部(第2固定部材)42とを一体に成形したものである。支持部42は、その基端部が基板部41の長辺に沿って延在する部分のみを有する一方、先端部が基板部41の短辺に沿って延在する部分と長辺に沿って延在する部分とを有したV字状の横断面形状に構成してある。
基板部41には、その中心部にネジ孔41aが形成してあるとともに、短辺側縁部の各中央部に係合片43が形成してある。ネジ孔41aは、内周面にネジ溝を有した貫通孔であり、例えば支持部42よりも長尺のボルト部材140を着脱可能に装着することが可能である。係合片43は、基板部41から一旦支持部42とは反対側に向けて屈曲した後、互いに離隔する方向に向けて延在した部分であり、基板部41との間に窓枠20の突片20aを挟持することのできる間隙を構成している。窓枠20の突片20aは、図1に示すように、それぞれの枠部材21,22,23の各見付け面から外周方向に向けて延在した後、互いに近接する方向に屈曲した部分であり、枠部材21,22,23の全周に渡って形成してある。突片20aの先端相互間隔は、基板部41の長辺よりも短い距離に構成してある。図4からも明らかなように、基板部41及び係合片43には、個々の延在端部に互いに平行、かつ基板部41の長辺に対して傾斜する切欠傾斜面41b,43aが形成してある。これらの切欠傾斜面41b,43aは、相互間の距離が窓枠20に形成した突片20aの相互間隔よりもわずかに短い寸法に構成したものである。
上述の構成を有する枠体アンカー部材40は、切欠傾斜面41b,43aをそれぞれ突片20aの先端縁に平行となる姿勢で基板部41を突片20aの先端間に挿通させた後、図4において枠体アンカー部材40を時計回りに回転させることにより、基板部41と係合片43との間にそれぞれ突片20aを挟持した状態で窓枠20の外周面に取り付けられている。図1及び図2からも明らかなように、枠体アンカー部材40の支持部42は、窓枠20に取り付けられた状態において躯体アンカー部材30の先端部とオーバーラップするようにその長さが設定してある。
型部材50は、図1及び図5に示すように、横断面が円形の筒状を成す基部51の一端に底壁部52を有する一方、基部51の他端が開口したもので、半透明、もしくは透明の合成樹脂によって一体に成形してある。図からも明らかなように、型部材50の基部51は、底壁部52を有した一方の端部から他方の端部に向けて漸次径が大きくなり、外形が円錐台状を成している。この型部材50には、底壁部52に装着孔52aが形成してあり、かつ基部51に注入孔51aが形成してある。装着孔52aは、枠体アンカー部材40の支持部42に嵌合することのできる形状の貫通孔であり、注入孔51aは、枠体アンカー部材40の基部51を貫通する円形の開口である。
この型部材50は、図1に示すように、装着孔52aに枠体アンカー部材40の支持部42を挿通させることによって支持部42に装着された状態にあり、その基部51が支持部42及び躯体アンカー部材30の周囲を覆う状態で配置されている。型部材50は、支持部42に対してその延在方向にスライド可能であり、基部51の開口した端面を建物躯体10における開口部11の内周面に当接させた位置に配設されている。
連結材60は、型部材50の内部に充填された固体状の部材であり、型部材50の内部において躯体アンカー部材30と枠体アンカー部材40の支持部42とを連結した状態に維持している。この連結材60は、経時硬化性もしくは熱硬化性、あるいは熱可塑性を有した合成樹脂を材料とするもので、非硬化状態においては流動性を有するとともに型部材50の内部に注入した際に型部材50の内部に留まるだけの粘度を有した不定形状を呈する。一方、硬化状態の連結材60は、躯体アンカー部材30と枠体アンカー部材40の支持部42とを連結した状態に維持するための強度を発現するものである。
以下、上述の枠体固定構造を適用して建物躯体10の開口部11に窓枠20を仮固定する際の手順について図6−1、図6−2、図6−3を適宜参照しながら説明を行う。
この枠体固定構造では、図6−1に示すように、まず開口部11の内周面において所望となる複数の位置にそれぞれ躯体アンカー部材30を突設する。躯体アンカー部材30を突設する場合には、図7に示す施工用治具100及び打ち込み機Hを適用し、躯体アンカー部材30の内周面からの突出量を均一化する。
施工用治具100は、躯体アンカー部材30の頭部32及びカラー部材33を挿通することのできる一方、打ち込み機Hのハンマー部分を挿通不可とする内径の小径孔101と、打ち込み機Hのハンマー部分を挿通することのできる内径を有し、小径孔101と同一の軸心上に形成した大径孔102とを有したものである。小径孔101の軸方向長さは、開口部11の内表面から躯体アンカー部材30を突出させた突出量に等しく形成してある。図7の(a)に示すように、小径孔101を開口部11の内周面に当接させた状態でその内部に躯体アンカー部材30を配置し、この状態から図7の(b)に示すように、大径孔102を介して打ち込み機Hのハンマー部分によって打ち込めば、躯体アンカー部材30の突出量が小径孔101の軸方向長さに一致したものとなる。躯体アンカー部材30の突出量は、適用する型部材50の軸方向長さより短い値に設定する。具体的には、例えば軸方向長さが20mmの型部材50を適用する場合、躯体アンカー部材30の突出量を15mmに設定する。
次いで、躯体アンカー部材30を突設させた建物躯体10の開口部11に窓枠20を建て込む。開口部11に建て込む窓枠20は、上枠部材21、下枠部材22、左右一対の縦枠部材23,23を四周枠組みした状態のものである。
次いで、図6−2に示すように、建物躯体10の開口部11に建て込んだ窓枠20において各躯体アンカー部材30に対応する部位にそれぞれ枠体アンカー部材40を取り付ける。窓枠20に枠体アンカー部材40を取り付ける場合には、底壁部52が基板部41に対向する状態で予め支持部42に型部材50を装着しておく。このとき、図6−2に示すように、型部材50を基板部41に近接した状態に配置しておき、窓枠20を建て込む際に型部材50と躯体アンカー部材30とが干渉しないようにすることが好ましい。また、型部材50の注入孔51aが手前側に配置されるようにその向きを調整しておくことが好ましい。
次いで、図6−3に示すように、型部材50をそれぞれ支持部42に対してスライドさせることによって型部材50における基部51の開口端面を建物躯体10に当接させ、基部51が支持部42及び躯体アンカー部材30の周囲を覆う状態で躯体アンカー部材30の突出端部をそれぞれ型部材50の内部に収容させる。仮に、スライド代が足りない場合には、型部材50の一部に直線状の切り込みを形成すれば良い。すなわち、枠体アンカー部材40を横移動させて躯体アンカー部材30を切り込み部から挿入すれば、型部材50に収容させることができる。
次いで、各型部材50に対して注入孔51aから非硬化状態の連結材60を注入して型部材50の内部に充填させる。このとき、型部材50が半透明、もしくは透明であるため、型部材50に対する連結材60の注入状態を外部から容易に視認することができる。従って、型部材50に対して連結材60を過不足なく注入することが可能となり、型部材50に充填される連結材60の注入量を複数の箇所で容易に均一化することができる。
上述した状態で連結材60を硬化させれば、連結材60に所定の強度が発現することになり、躯体アンカー部材30と枠体アンカー部材40の支持部42とを連結した状態に維持することができる。つまり、硬化した連結材60によって互いに連結された躯体アンカー部材30と枠体アンカー部材40の支持部42とを介して窓枠20を建物躯体10の開口部11に固定することができるようになる。この場合、上述の実施の形態では、型部材50の内部において枠体アンカー部材40の支持部42と、躯体アンカー部材30の先端部とがオーバーラップしているため、これらがオーバーラップしない場合に比べて連結強度を向上させることが可能である。
尚、図1に示すように、建物躯体10の開口部11と窓枠20との間に適宜バックアップ材Bを設置した状態でモルタル等の充填材を充填すれば、建物躯体10の開口部11に窓枠20を完全に固定することができる。
上述した枠体固定構造によれば、建物躯体10の開口部11に窓枠20を固定する際に溶接作業が不要となるため、電源設備等の機材を準備する作業や、熱や火花から建物の内外装を保護するための養生を設置する作業が不要となり、施工作業性の向上や作業コストの低減を図ることができる。躯体アンカー部材30及び枠体アンカー部材40としても、金属で成形する必要がなく、材質選定の自由度が向上するという効果も奏する。
しかも、躯体アンカー部材30と枠体アンカー部材40との間を連結する連結材60が非硬化状態において不定形状を呈するため、これら躯体アンカー部材30と枠体アンカー部材40との位置ずれを吸収して両者を固定することができる。特に、上述の枠体固定構造では、躯体アンカー部材30及び枠体アンカー部材40の周囲を型部材50によって覆い、かつ基部51の開口端面を建物躯体10に当接させるようにしているため、さらには型部材50を半透明、もしくは透明に形成しているため、型部材50の内部に連結材60を注入しさえすれば、煩雑な作業を要することなく注入量を複数の箇所で均一化することが可能となる。この結果、窓枠20の全周に渡って建物躯体10との連結強度が等しい状態で建物躯体10の開口部11に窓枠20を固定することができ、窓枠20の内部にガラス窓等の障子(図示せず)を配設すれば、建物躯体10に所望の建具を設置することができる。また、型部材50の内部に連結材60を注入する構成であるため、型部材50の向きに関わらず注入中に連結材60が流出する事態を防止することが可能となるばかりでなく、硬化するまでの間、躯体アンカー部材30と枠体アンカー部材40との間に連結材60を確実に留めることができるようになる。
さらに、枠体アンカー部材40として基板部41と支持部42とを一体に成形したものを適用しているため、部品点数の削減を図り、作業性の向上や製造コストの低減を図ることも可能となる。加えて、基板部41にボルト部材140を螺合することのできるネジ孔41aを形成しているため、建物躯体10に形成した開口部11の内周面と窓枠20と間の隙間が大きい箇所に対しても同じ枠体アンカー部材40を適用することが可能である。
すなわち、図8に示すように、基板部41のネジ孔41aに支持部42の先端から突出する長さを有したボルト部材140を螺合させ、このボルト部材140の先端部に型部材50を装着すれば、開口部11の内周面と窓枠20と間の隙間が大きい場合にも両者を固定することができるようになる(この適用例においてはボルト部材140が第2固定部材となる)。この場合、型部材50の底壁部52には、ボルト部材140に螺合する孔を形成すれば、型部材50の内部に連結材60を注入する際の圧力によってもボルト部材140に対して型部材50がずれる事態を招来する恐れがなくなる。しかも、型部材50を回転させることで注入孔51aの向きを変更することができるため、窓枠20に枠体アンカー部材40を取り付ける際に注入孔51aの向きが手前側にあることを確認しておく必要がなく、その作業を容易化することが可能となる。
尚、上述した実施の形態では、建物躯体としてRC造のものを例示しているが、必ずしもRC造のものに限らず、木造のもの、あるいはセメント成形版、ALC(Autoclaved Lightweight Aerated Concrete)版等、その他のものにも適用することが可能である。
また、上述した実施の形態では、型部材50として横断面が円形で、かつ円錐台状のものを例示しているが、筒状であれば、その他の横断面形状のものであっても良いし、一様な横断面形状のものを適用してももちろん良い。
さらに、上述した実施の形態では、型部材50を第2固定部材である枠体アンカー部材40に保持させるようにしているが、第1固定部材に保持させても構わない。
またさらに、上述した実施の形態では、係合片43を介して枠体アンカー部材40を窓枠20の突片20aに取り付けるようにしているが、枠体に第2固定部材を設ける方法としては必ずしもこれに限らない。
またさらに、上述した実施の形態では、躯体アンカー部材30を建物躯体10に打ち込むことによって設けるようにしているが、必ずしもこれに限定されず、建物躯体から外部に突出した突起物であれば、躯体アンカー部材として適用することが可能である。例えば建物躯体に埋設された鉄筋もしくは鋼棒の一部を外部に露出させれば、これを躯体アンカー部材として適用することができる。この場合、躯体アンカー部材30の建物躯体10への打ち込み作業を省略することができ、作業を一層容易化することが可能となる。
10 建物躯体
11 開口部
20 窓枠
30 躯体アンカー部材
40 枠体アンカー部材
42 支持部
50 型部材
60 連結材
100 施工用治具
101 小径孔
102 大径孔
140 ボルト部材

Claims (8)

  1. 建物躯体の開口部に枠体を固定する枠体固定構造であって、
    建物躯体の開口部に設けた第1固定部材と、枠体に設けた第2固定部材と、これら第1固定部材及び第2固定部材を連結する連結部材とを備え、
    前記連結部材は、筒状を成し、前記第1固定部材及び前記第2固定部材の周囲を覆う状態で配設された型部材と、非硬化状態においては所定の粘度を有した不定形状を呈する一方、硬化した場合には所定の強度を発現する材料で構成され、非硬化状態で前記型部材の内部に注入された後に硬化される連結材とを備えたことを特徴とする枠体固定構造。
  2. 前記型部材は、筒状を成す基部の一端に底壁部を有し、前記底壁部に形成した装着孔を介して前記第1固定部材及び前記第2固定部材のいずれか一方に保持されたものであることを特徴とする請求項1に記載の枠体固定構造。
  3. 前記型部材を保持する第1固定部材もしくは第2固定部材は、周面にネジ溝を有したものであり、このネジ溝を介して前記底壁部の装着孔に螺合したことを特徴とする請求項2に記載の枠体固定構造。
  4. 前記型部材は、筒状を成す基部に前記連結材を注入するための注入口を有することを特徴とする請求項1に記載の枠体固定構造。
  5. 前記型部材は、少なくとも筒状を成す基部の一部を透明に構成したことを特徴とする請求項1に記載の枠体固定構造。
  6. 前記第1固定部材は前記建物躯体に形成した開口部の内周面から前記枠体に向けて突出し、かつ前記第2固定部材は前記枠体の外周面から前記開口部の内周面に向けて突出し、これら第1固定部材及び第2固定部材を前記型部材の内部において互いにオーバーラップさせたことを特徴とする請求項1に記載の枠体固定構造。
  7. 建物躯体の開口部に枠体を固定する枠体固定方法であって、
    建物躯体の開口部に第1固定部材を設ける工程と、
    前記第1固定部材を設けた建物躯体の開口部に枠体を建て込む工程と、
    前記建物躯体の開口部に建て込んだ枠体において前記第1固定部材に対応する部位に第2固定部材を設け、かつこれら第1固定部材及び第2固定部材の周囲に筒状を成す型部材を配置する工程と、
    前記型部材の内部に、非硬化状態においては所定の粘度を有した不定形状を呈する一方、硬化した場合には所定の強度を発現する材料で構成された連結材を注入してこれを硬化させる工程と
    を含むことを特徴とする枠体固定方法。
  8. 請求項1〜請求項6のいずれかに記載の枠体固定構造により建物躯体の開口部に固定された枠体を備えることを特徴とする建具。
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