JP7068212B2 - 支持部材、枠体固定構造、枠体固定方法及び建具 - Google Patents

支持部材、枠体固定構造、枠体固定方法及び建具 Download PDF

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Description

本発明は、支持部材、枠体固定構造、枠体固定方法及び建具に関するものである。
RC(鉄筋コンクリート)造等の躯体に建具用の枠体を固定する構造として、本件出願人は、先に特許文献1に記載のものを提案した。すなわち、躯体の開口部に躯体アンカー部材を設ける一方、枠体に枠体アンカー部材を設け、これら躯体アンカー部材及び枠体アンカー部材の周囲を型部材によって覆った後、型部材の内部に硬化性樹脂材料から成る連結材を注入して硬化させることにより、躯体アンカー部材及び枠体アンカー部材を連結するようにしたものである。
この従来技術によれば、現場での溶接作業を行わないため、溶接電源設備等の機材が不要となるばかりでなく、溶接の際の熱や火花から建物の内外装を保護するための養生が不要になる等、施工作業性や作業コストの点で有利となる。しかも、型部材の内部に連結材を注入するようにしているため、煩雑な作業を要することなく連結材の注入量を枠体の全周で均一化することが可能となる。
特開2011-179235号公報
ところで、上述の枠体固定構造では、外周部に多数の枠体アンカー部材が取り付けられた状態で枠体を躯体の開口部に建て込む必要がある。しかも、枠体が建て込まれる開口部には、枠体アンカー部材の近傍となる部位に躯体アンカー部材が内周に向けて多数突出した状態にある。このため、枠体を躯体の開口部に建て込む際には、枠体アンカー部材と躯体アンカー部材とが衝突しないように細心の注意を払う必要があり、作業性を考慮すると、必ずしも好ましいとはいえない。
本発明は、上記実情に鑑みて、躯体の開口部に枠体を建て込む作業を容易化することのできる支持部材、枠体固定構造、枠体固定方法及び建具を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る支持部材は、躯体に設けられた装着孔に装着され、枠体に取り付けられる固定部材の延在部を移動可能に支持する支持部材であって、筒状を成す基部と、前記基部の両端部にそれぞれ設けられ、前記基部の周囲から軸心に向けて延在することにより、互いの延在端部の間において前記固定部材の延在部を支持する複数の弾性支持ヒレ部とを備え、前記基部には、前記装着孔に挿入される部分に開口する窓孔と、前記装着孔の外部に露出される部分に開口するとともに、前記窓孔に連通する注入孔とが設けられていることを特徴とする。
また本発明に係る枠体固定構造は、躯体の装着孔に装着された上述の支持部材と、延在部が前記弾性支持ヒレ部を介して前記支持部材の基部に支持された状態で枠体との間に介在する固定部材と、前記注入孔を介して前記基部に充填され、硬化することによって前記支持部材に対する前記延在部の移動を阻止するとともに、前記窓孔を介して前記装着孔に接触することにより、前記躯体に対する前記支持部材の移動を阻止する連結部材とを備えたことを特徴とする。
また本発明に係る枠体固定方法は、躯体の開口部に枠体を固定する枠体固定方法であって、前記躯体の開口部に対して見付け方向に沿って移動可能となる状態で複数の固定部材を前記躯体に配設する工程と、前記複数の固定部材の間に枠体を建て込む工程と、前記複数の固定部材の間に建て込んだ前記枠体に対して前記固定部材を連結する工程と、前記固定部材と前記枠体との間を連結した後、前記固定部材と前記躯体との間を固定する工程とを含むことを特徴とする。
また本発明に係る建具は、上述した枠体固定構造により躯体の開口部に固定された枠体を備えることを特徴とする。
本発明によれば、予め支持部材を介して躯体の開口部に固定部材を設けることができ、しかも固定部材は建て込んだ枠体に対して近接離反する方向に沿って移動可能である。従って、固定部材を離反する方向に移動させることで互いの間の隙間を大きく設定することができ、枠体を建て込む作業を容易化することができるようになる。枠体を建て込んだ後においては、固定部材を近接する方向に移動させることで枠体と固定部材との間を容易に連結することが可能であり、この状態で連結部材によって支持部材に対する固定部材の移動を阻止すれば、躯体の開口部に枠体が固定されるようになる。
本発明の実施の形態である枠体固定構造を適用した建具を躯体の開口部に仮固定した状態を示す要部断面平面図である。 図1に示した建具の仮固定状態を示すもので、(a)は固定部材を枠体から離隔させた状態の概念図、(b)は固定部材を枠体に当接させた状態の概念図である。 図1に示した建具を仮固定する際に適用する固定部材、支持部材と躯体とを示す要部分解斜視図である。 図3に示した支持部材を示すもので、(a)は側面図、(b)は(a)における矢視b図、(c)は(a)における矢視c図、(d)は(a)における矢視d図、(e)は、(c)におけるe-e線断面図である。 図1に示した枠体固定構造の要部を示す拡大断面図である。 図1に示した躯体の開口部に枠体を固定する手順を示したもので、(a)は躯体に装着孔を設けた状態の要部断面図、(b)は装着孔を介して躯体に支持部材及び固定部材を取り付けた状態の要部断面図、(c)は躯体の開口部に枠体を建て込んだ状態の要部断面図、(d)は固定部材と枠体との間を連結し、さらに支持部材の中空部に連結部材を注入した状態の要部断面図である。 図1に示した枠体固定構造において躯体の装着孔と固定部材との間に位置ずれがあった場合の枠体の取付状態への影響を示す概念図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明に係る支持部材、枠体固定構造、枠体固定方法及び建具の好適な実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態である枠体固定構造を適用した建具の要部を示したものである。ここで例示する枠体固定構造は、RC(鉄筋コンクリート)造建築物の躯体10に形成した開口部11に枠体20を固定する場合において、図2(b)に示すように、躯体10と枠体20との間をモルタル等の充填材によって完全に固定する前に、躯体10に対して枠体20を仮固定するためのものである。
枠体20は、上枠21、下枠22、左右の縦枠23,24を四周枠組みすることによって構成した矩形状を成すものである。躯体10の開口部11は、枠体20を収容するに十分な大きさの矩形状に形成してある。この躯体10の開口部11に対して枠体20は、図1に示すように、枠体アンカー部材(固定部材)30、支持部材40、連結部材50を備えた複数の固定構造ユニット1によって固定してある。
枠体アンカー部材30は、図1及び図3に示すように、略矩形のプレート状を成す基板部(枠連結部)31と、基板部31の一方の表面から面外方向に向けて延在した支持延在部(延在部)32とを有したもので、例えば鉄等の金属によって構成してある。基板部31には、短辺側縁部の中央部にそれぞれ係合片(枠連結部)33が設けてある。係合片33は、基板部31の他方の表面から突出した後に互いに離隔する方向に向けて延在したもので、基板部31との間に枠体20の突片20aを挟持することによって枠体アンカー部材30を枠体20に連結することが可能である。枠体20の突片20aは、枠21,22,23,24の見付け面20bから外周方向に向けて延在した後、互いに近接する方向に屈曲した部分であり、個々の枠21,22,23,24の長手に沿った全長に形成してある。支持延在部32は、断面が円形のロッド状を成すもので、基板部31のほぼ中心となる部分に設けてある。本実施の形態では、外周面にネジ溝が設けられた支持延在部32を適用している。支持延在部32の断面としては、必ずしも円形である必要はなく、後述する弾性支持ヒレ部42,43によって構成される隙間42a,43aに嵌合し得るものであれば、その他の形状であっても良い。また、支持延在部32の外周面には、ネジ溝以外の凹凸を設けるようにしても良い。支持延在部32の凹凸は、後述する連結部材50との連結力を高めるためのもので、当該連結部材50が進入し得る大きさに構成されていれば良い。
支持部材40は、横断面が円形で、内部に中空部41aを有した筒状を成す基部41と、基部41の両端部にそれぞれ設けた複数の弾性支持ヒレ部42,43とを有したものである。本実施の形態では、半透明、もしくは透明の合成樹脂によって基部41、弾性支持ヒレ部42,43を一体に成形した支持部材40を適用している。
基部41は、一方の端部が一定の外径を有し、かつ他方の端部が他方に向けて漸次減少するようにわずかにテーパ状を成している。以下においては便宜上、一定の外径を有した端部を先端と称し、テーパ状を成す端部を基端と称することとする。基部41の内径は、枠体アンカー部材30における支持延在部32の外径よりも大きな寸法を有するように構成してある。基部41の軸方向に沿った寸法は、支持延在部32の全長より短くて構わない。本実施の形態では、枠体アンカー部材30において係合片33を含む基板部31の板厚寸法との和が、躯体10の開口部11と枠体20との間の隙間よりも小さくなるように基部41の先端部における軸方向に沿った寸法が設定してある。基部41の基端部における軸方向に沿った寸法については、後述する装着孔12に装着できれば良い。
この基部41には、ストッパ片44、窓孔45及び注入孔46が設けてある。ストッパ片44は、基部41の外周面から外周に向けて延在した矩形の薄板状を成すもので、基部41の先端部において基端側に近接した部分の周囲に設けてある。図示の例では、基部41の周囲に互いに等間隔となるように4つのストッパ片44が設けてある。窓孔45及び注入孔46は、基部41の中空部41aと外部とを連通する開口である。窓孔45は、ストッパ片44よりも先端側となる部分に周方向に沿って形成してある。図示の例では、基部41の周面が80%程度開放するように、2つの窓孔45が互いに等間隔となるように設けてある。注入孔46は、ストッパ片44よりも基端側となる部分に形成した円形状を成すものである。図示の例では、一方の窓孔45と並設する位置に唯一設けてある。
弾性支持ヒレ部42,43は、略扇形状を成す薄板状部材であり、基部41の周囲から軸心に向けて延在している。図4からも明らかなように、先端側の弾性支持ヒレ部(以下、区別する場合に先端側ヒレ部42という)は、基部41の端面に設けたもので、軸心に向けて漸次基端側となるように傾斜延在している。それぞれの先端側ヒレ部42は、先端が基部41に直交する平面上に位置し、互いの間に略円形の隙間(貫通孔)42aが構成されるように設けてある。一方、基端側の弾性支持ヒレ部(以下、区別する場合に基端側ヒレ部43という)は、基部41の端面からわずかに先端側となる内周面に設けたもので、軸心に向けて漸次先端側となるように傾斜延在している。それぞれの基端側ヒレ部43は、先端側ヒレ部42と同様、先端が基部41に直交する平面上に位置し、互いの間に略円形の隙間(貫通孔)43aが構成されるように設けてある。これらの弾性支持ヒレ部42,43は、基部41との間のみが連結された片持ち状態にあり、外力を加えた場合にそれぞれの連結部分を中心として弾性的に変形し、個々の先端の間に構成した略円形の隙間42a,43aを拡縮することが可能である。略円形の隙間42a,43aは、外力を加えていない場合、枠体アンカー部材30における支持延在部32の外径よりも小さい内径となるように設定してある。弾性支持ヒレ部42の相互間隔及び弾性支持ヒレ部43の相互間隔は、窓孔45の開口面積に対して狭小となるように構成してある。
上記の構成を有する支持部材40には、図5に示すように、基端側ヒレ部43及び先端側ヒレ部42を介して基部41の中空部41aに枠体アンカー部材30の支持延在部32が貫通されることになる。すなわち、この支持部材40では、枠体アンカー部材30の支持延在部32を基部41の先端側から押し込めば、基端側ヒレ部43及び先端側ヒレ部42が適宜弾性変形することによって略円形の隙間42a,43aが拡大されるため、支持延在部32を挿通することができるようになる。支持延在部32が挿通された後の基端側ヒレ部43及び先端側ヒレ部42は、それぞれの先端部が支持延在部32の周面に押圧されることになり、周面に形成されたネジ溝に係合することにより、基部41に対する支持延在部32の相対移動を制限することが可能となる。
連結部材50は、支持部材40の中空部41aに注入されることにより、支持部材40と枠体アンカー部材30の支持延在部32とを連結した状態に維持するものである。この連結部材50としては、経時硬化性もしくは熱硬化性、あるいは熱可塑性を有した合成樹脂を材料とするものを適用することができる。より具体的に説明すると、連結部材50は、非硬化状態にある場合、支持部材40の中空部41aに流入することのできる流動性を有するとともに、支持部材40の中空部41aに注入した際に支持部材40の中空部41aに留まるだけの粘度を有するものであることが好ましく、さらに硬化した後においては支持部材40と支持延在部32との間を連結した状態に維持するための強度を発現するものであれば良い。
以下、上述の枠体固定構造を適用して躯体10の開口部11に枠体20を仮固定する際の手順について適宜図を参照しながら説明を行う。
この枠体固定構造では、図6(a)に示すように、まず開口部11の内表面11aにおいて所望となる複数の位置にそれぞれドリル等の工具Tによって断面が円形の装着孔12を設ける。装着孔12は、支持部材40の基部41を装着するとともに、枠体アンカー部材30の支持延在部32を収容するためのもので、基部41における先端部の外径よりもわずかに小さい内径となるように形成する。装着孔12の軸方向に沿った寸法は、基部41においてストッパ片44から基端までの寸法に加え、支持延在部32の少なくとも一部を収容することのできる長さに設定する。本実施の形態では、図6(b)に示すように、基板部31を支持部材40に当接させた場合に、支持部材40から突出する支持延在部32をすべて収容することのできる長さの装着孔12を設けるようにしている。装着孔12を設ける所望の位置とは、躯体10の開口部11と枠体20との間に設けられる枠体アンカー部材30の支持延在部32に対応する位置であり、枠体20を開口部11に建て込んだ場合に、枠体20に対向する領域である。例えば、枠体20の下枠22に3つの枠体アンカー部材30を等間隔に取り付ける場合には、躯体10の開口部11において下枠22に対向する内表面11aに等間隔となるように装着孔12を3つ設ければ良い。
次いで、装着孔12のそれぞれに支持部材40を装着し、さらに支持部材40のそれぞれに枠体アンカー部材30を支持させる。具体的には、それぞれのストッパ片44が開口部11の内表面11aに当接するまで装着孔12に基部41の基端部を装着し、装着孔12に装着した基部41の中空部41aに支持延在部32を順次挿入すれば良い。このとき、基板部31が支持部材40にもっとも近接した位置となるように、枠体アンカー部材30の支持延在部32を装着孔12の内部まで挿入する。
この状態においては、装着孔12の内径が基部41の先端部よりもわずかに小さいため、基端側から装着孔12に支持部材40を挿入すれば、基部41が装着孔12に圧入された状態となり、躯体10から容易に脱落するおそれはない。基部41に設けた窓孔45は、装着孔12の内部に開口し、基部41に設けた注入孔46は、躯体10の外部に露出された状態となる。枠体アンカー部材30の支持延在部32が基部41に挿入されると、上述したように、支持部材40の基端側ヒレ部43及び先端側ヒレ部42によって基部41に対する支持延在部32の相対移動が制限された状態となるため、図2(a)に示すように、躯体10の開口部11に枠体アンカー部材30を取り付けた状態に維持することができるようになる。
ここで、躯体10の開口部11において上枠21に対向する部分においては、装着孔12と支持部材40との間に枠体アンカー部材30の重さ及び支持部材40の重さが下向きに作用し、支持部材40の弾性支持ヒレ部42,43と支持延在部32との間には、枠体アンカー部材30の重さが下向きに作用する。このため、実施の形態では、装着孔12と支持部材40との間に枠体アンカー部材30の重さ及び支持部材40の重さよりも大きな圧入力が作用するように、支持部材40の材質や外形寸法が設定してある。同様に、支持部材40の弾性支持ヒレ部42,43と支持延在部32との間に枠体アンカー部材30の重さよりも大きな係合力が作用するように、支持部材40の材質や弾性支持ヒレ部42,43の寸法、傾斜角度が設定してある。
次いで、図2(a)及び図6(c)に示すように、躯体10の開口部11に枠体20を建て込む。開口部11に建て込む枠体20は、上枠21、下枠22、左右の縦枠23,24を予め四周枠組みした状態である。このとき、本実施の形態では、上述したように、基部41の先端部における軸方向に沿った寸法と、枠体アンカー部材30における係合片33を含む基板部31の板厚寸法との和が、躯体10の開口部11と枠体20との間の隙間よりも小さくなるように寸法が設定してある。従って、躯体10の開口部11に取り付けられた複数の枠体アンカー部材30の相互間には、枠体20よりも大きな隙間が確保されていることになる。これにより、枠体20を建て込む際に枠体20と枠体アンカー部材30とが干渉するおそれがない。図には明示していないが、躯体10の開口部11に枠体20を建て込んだ後には、躯体10と枠体20との間にクサビを挿入することにより、開口部11に対して枠体20を位置決めした状態に維持する。
次いで、図2(b)及び図6(d)に示すように、支持部材40に対して支持延在部32をスライドさせることにより基板部31を枠体20に近接移動させれば、支持延在部32が基端側ヒレ部43及び先端側ヒレ部42に係合した状態で基板部31を枠体20に当接させることが可能である。従って、それぞれの基板部31に設けられた係合片33を介して枠体アンカー部材30と枠体20との間を連結すれば、枠体アンカー部材30及び支持部材40を介して枠体20が躯体10の開口部11に支持された状態となる。
この状態から、それぞれの支持部材40の中空部41aに対して注入孔46から非硬化状態の連結部材50を注入して硬化させれば、連結部材50に所定の強度が発現することになり、支持部材40と枠体アンカー部材30の支持延在部32とを連結した状態に維持することができる。さらに、図5に示すように、支持部材40の中空部41aに注入した連結部材50が窓孔45を介して装着孔12に進入することになり、支持部材40と躯体10との間を連結した状態に維持することができる。つまり、硬化した連結部材50によって互いに連結された枠体アンカー部材30及び支持部材40を介して枠体20を躯体10の開口部11に固定することができるようになる。
連結部材50を注入する際には、支持部材40が半透明、もしくは透明であるため、連結部材50の注入状態を外部から容易に視認することができる。従って、支持部材40に対して連結部材50を過不足なく注入することが可能となり、支持部材40に注入される連結部材50の注入量を複数の箇所で容易に均一化することができる。連結部材50の注入は、支持部材40の中空部41aが満たされるばかりでなく、上述したように、窓孔45を介して装着孔12に進入するまで行うことが好ましい。この場合、上述したように、弾性支持ヒレ部42,43のそれぞれの相互間隔が窓孔45よりも狭小であるため、中空部41aに注入された連結部材50が先に窓孔45を介して装着孔12に進入することになる。連結部材50によって支持部材40と装着孔12との間の隙間が埋まると、その後に注入した連結部材50が弾性支持ヒレ部42,43の相互間隔から外部へ排出されることになる。従って、支持部材40が透明でない場合であっても、連結部材50の注入状態を確認することは可能である。
躯体10の開口部11に枠体20を仮固定した後においては、躯体10の開口部11と枠体20との間に適宜バックアップ材(図示せず)を設置した状態でモルタル等の充填材を充填すれば、躯体10の開口部11に枠体20を本固定することができる。
このように、本実施の形態の枠体固定構造によれば、予め支持部材40を介して躯体10の開口部11に枠体アンカー部材30を設けることができ、しかも枠体アンカー部材30は建て込んだ枠体20に対して近接離反する方向に沿って移動可能である。従って、枠体アンカー部材30を離反する方向に移動させることで互いの間の隙間を大きく設定することができ、互いの干渉を招来することなく枠体20を建て込む作業を容易化することができるようになる。枠体20を建て込んだ後においては、枠体アンカー部材30を近接する方向に移動させることで枠体20と枠体アンカー部材30との間を容易に連結することが可能であり、この状態から連結部材50によって支持部材40に対する枠体アンカー部材30の移動を阻止すれば、躯体10の開口部11に枠体20を固定することができるようになる。
さらに、上述の枠体固定構造では、複数の弾性支持ヒレ部42,43を介して枠体アンカー部材30の支持延在部32を支持するようにしているため、基部41の中空部41aにおいて支持延在部32の位置を変更することが可能である。従って、例えば図7に示すように、躯体10の開口部11に形成した装着孔12の位置が多少ずれていたとしても、枠体アンカー部材30を枠体20に連結した時点で弾性支持ヒレ部42,43が適宜変形することになり、支持延在部32が基部41の中空部41aにおいて適宜移動することにより、躯体10の開口部11に対して枠体20を正規の位置に固定することが可能となる。したがって、この状態から中空部41aに連結部材50を注入すれば、装着孔12の位置ずれに影響を受けることなく躯体10の開口部11に対して枠体20を所望の位置に固定することができるようになる。なお、上述の作用効果は、図7において左右方向のみならず、装着孔12が図7中の上下方向に位置ずれしていても同様に奏することが可能である。
またさらに、上述の枠体固定構造によれば、躯体10の開口部11に装着した枠体アンカー部材30を枠体20に近接移動させるものであるため、例えば、内表面11aに段差のある躯体10の開口部11に対して矩形状の枠体20を固定する場合にも、枠体アンカー部材30の移動量を調整することで容易に対応することが可能である。
なお、上述した実施の形態では、連結部材50として硬化する樹脂を適用しているが、本発明はこれに限定されず、例えば移動させた固定部材と支持部材との間をネジ等の機械的連結具によって連結するようにしても良い。
また、上述した実施の形態では、躯体10の開口部11に装着孔12を設けるようにしているため、固定部材の移動量を大きく確保することができるが、本発明では必ずしも装着孔を設ける必要はない。なお、躯体10に装着孔12を設ける場合に上述した実施の形態では支持部材40を装着孔12の内部に装着するようにしているが、支持部材40の貫通孔42a,43aが装着孔12の範囲内にあれば、必ずしも支持部材40を装着孔12の内部に装着する必要はない。
以上のように、本発明に係る支持部材は、躯体に設けられた装着孔に装着され、枠体に取り付けられる固定部材の延在部を移動可能に支持する支持部材であって、筒状を成す基部と、前記基部の両端部にそれぞれ設けられ、前記基部の周囲から軸心に向けて延在することにより、互いの延在端部の間において前記固定部材の延在部を支持する複数の弾性支持ヒレ部とを備え、前記基部には、前記装着孔に挿入される部分に開口する窓孔と、前記装着孔の外部に露出される部分に開口するとともに、前記窓孔に連通する注入孔とが設けられていることを特徴としている。
この発明によれば、予め支持部材を介して躯体の開口部に固定部材を設けることができ、しかも固定部材は建て込んだ枠体に対して近接離反する方向に沿って移動可能である。従って、固定部材を離反する方向に移動させることで互いの間の隙間を大きく設定することができ、枠体を建て込む作業を容易化することができるようになる。枠体を建て込んだ後においては、固定部材を近接する方向に移動させることで枠体と固定部材との間を容易に連結することが可能であり、この状態で連結部材によって支持部材に対する固定部材の移動を阻止すれば、躯体の開口部に枠体が固定されるようになる。さらに、複数の弾性支持ヒレ部を介して固定部材の延在部を移動可能に支持するようにしているため、装着孔と、枠体に連結した固定部材の延在部とに位置ずれがあった場合にも、弾性支持ヒレ部が適宜撓むことで延在部が移動可能となり、当該位置ずれを吸収することができる。
また本発明は、上述した支持部材において、前記基部の外周面には、前記装着孔に挿入される部分と外部に露出される部分との境界となる位置に周囲に向けて突出するストッパ片が設けられていることを特徴としている。
この発明によれば、ストッパ片が当接することで、装着孔に対する基部の挿入寸法を容易に、かつ正確に規定することができる。
また本発明に係る枠体固定構造は、躯体の装着孔に装着された上述の支持部材と、延在部が前記弾性支持ヒレ部を介して前記支持部材の基部に支持された状態で枠体との間に介在する固定部材と、前記注入孔を介して前記基部に充填され、硬化することによって前記支持部材に対する前記延在部の移動を阻止するとともに、前記窓孔を介して前記装着孔に接触することにより、前記躯体に対する前記支持部材の移動を阻止する連結部材とを備えたことを特徴としている。
この発明によれば、予め支持部材を介して躯体の開口部に固定部材を設けることができ、しかも固定部材は建て込んだ枠体に対して近接離反する方向に沿って移動可能である。従って、固定部材を離反する方向に移動させることで互いの間の隙間を大きく設定することができ、枠体を建て込む作業を容易化することができるようになる。枠体を建て込んだ後においては、固定部材を近接する方向に移動させることで枠体と固定部材との間を容易に連結することが可能であり、この状態で連結部材によって支持部材に対する固定部材の移動を阻止すれば、躯体の開口部に枠体が固定されるようになる。
また本発明は、上述した枠体固定構造において、前記支持部材は、前記延在部が貫通する貫通孔を有し、前記貫通孔が前記装着孔の範囲に位置する状態で前記躯体に装着されていることを特徴としている。
この発明によれば、固定部材の延在部を枠体の開口部に設けた装着孔に進入させることが可能である。従って、躯体の開口部に枠体を建て込む際に固定部材の相互間隔をより大きく確保することができ、作業の一層の容易化を図ることができる。
また本発明に係る枠体固定方法は、躯体の開口部に枠体を固定する枠体固定方法であって、前記躯体の開口部に対して見付け方向に沿って移動可能となる状態で複数の固定部材を前記躯体に配設する工程と、前記複数の固定部材の間に枠体を建て込む工程と、前記複数の固定部材の間に建て込んだ前記枠体に対して前記固定部材を連結する工程と、前記固定部材と前記枠体との間を連結した後、前記固定部材と前記躯体との間を固定する工程とを含むことを特徴としている。
この発明によれば、見付け方向に移動可能となる状態で予め躯体の開口部に固定部材を設けるようにしているため、枠体を建て込む際には固定部材の相互間隔を拡大した状態で行うことができ、その作業を容易化することができる。枠体を建て込んだ後においては、固定部材を近接する方向に移動させることで枠体と固定部材との間を容易に連結することが可能であり、さらに支持部材に対する固定部材の移動を阻止すれば、躯体の開口部に枠体を固定することができる。
また本発明に係る建具は、上述した枠体固定構造により躯体の開口部に固定された枠体を備えることを特徴としている。
この発明によれば、予め支持部材を介して躯体の開口部に固定部材を設けることができ、しかも固定部材は建て込んだ枠体に対して近接離反する方向に沿って移動可能である。従って、固定部材を離反する方向に移動させることで互いの間の隙間を大きく設定することができ、枠体を建て込む作業を容易化することができるようになる。枠体を建て込んだ後においては、固定部材を近接する方向に移動させることで枠体と固定部材との間を容易に連結することが可能であり、この状態で連結部材によって支持部材に対する固定部材の移動を阻止すれば、躯体の開口部に枠体が固定されるようになる。
10 躯体、11 開口部、12 装着孔、20 枠体、30 枠体アンカー部材、31 基板部、32 支持延在部、33 係合片、40 支持部材、41 基部、41a 中空部、42,43 弾性支持ヒレ部、42a,43a 隙間(貫通孔)、44 ストッパ片、45 窓孔、46 注入孔、 50 連結部材

Claims (6)

  1. 躯体に設けられた装着孔に装着され、枠体に取り付けられる固定部材の延在部を移動可能に支持する支持部材であって、
    筒状を成す基部と、
    前記基部の両端部にそれぞれ設けられ、前記基部の周囲から軸心に向けて延在することにより、互いの延在端部の間において前記固定部材の延在部を支持する複数の弾性支持ヒレ部と
    を備え、前記基部には、前記装着孔に挿入される部分に開口する窓孔と、前記装着孔の外部に露出される部分に開口するとともに、前記窓孔に連通する注入孔とが設けられていることを特徴とする支持部材。
  2. 前記基部の外周面には、前記装着孔に挿入される部分と外部に露出される部分との境界となる位置に周囲に向けて突出するストッパ片が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の支持部材。
  3. 躯体の装着孔に装着された請求項1または請求項2に記載の支持部材と、
    延在部が前記弾性支持ヒレ部を介して前記支持部材の基部に支持された状態で枠体との間に介在する固定部材と、
    前記注入孔を介して前記基部に充填され、硬化することによって前記支持部材に対する前記延在部の移動を阻止するとともに、前記窓孔を介して前記装着孔に接触することにより、前記躯体に対する前記支持部材の移動を阻止する連結部材と
    を備えたことを特徴とする枠体固定構造。
  4. 前記支持部材は、前記延在部が貫通する貫通孔を有し、前記貫通孔が前記装着孔の範囲に位置する状態で前記躯体に装着されていることを特徴とする請求項3に記載の枠体固定構造。
  5. 躯体の開口部に枠体を固定する枠体固定方法であって、
    前記躯体の開口部に対して見付け方向に沿って移動可能となる状態で複数の固定部材を前記躯体に配設する工程と、
    前記複数の固定部材の間に枠体を建て込む工程と、
    前記複数の固定部材の間に建て込んだ前記枠体に対して前記固定部材を連結する工程と、
    前記固定部材と前記枠体との間を連結した後、前記固定部材と前記躯体との間を固定する工程と
    を含むことを特徴とする枠体固定方法。
  6. 請求項3または請求項4に記載の枠体固定構造により躯体の開口部に固定された枠体を備えることを特徴とする建具。
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