JP2020133189A - 枠体固定構造、枠体固定方法及び建具 - Google Patents
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Abstract
【課題】躯体の開口部に枠体を固定するためのコストを抑える。【解決手段】躯体10の開口部11に枠体20を固定する枠体固定構造であって、躯体10に設けられる躯体アンカー部材40と、枠体20に設けられる枠体アンカー部材30と、躯体アンカー部材40及び枠体アンカー部材30を連結する連結部材とを備え、躯体アンカー部材40は、プレート状を成し、枠体20に対向する面に貫通孔部41によって凹凸が設けられ、かつ枠体アンカー部材30は、枠体20から躯体アンカー部材40に向けて延在する支持延在部32を有したものであり、連結部材は、筒状を成し、支持延在部32の周囲を覆うとともに、躯体アンカー部材40の表面に開口した状態で配設される型部材50と、型部材50の内部に注入されて躯体アンカー部材40及び枠体アンカー部材30の間を連結する連結材60とを備えている。【選択図】図1
Description
本発明は、枠体固定構造、枠体固定方法及び建具に関するものである。
RC(鉄筋コンクリート)造等の躯体に建具用の枠体を固定する構造として、本件出願人は、先に特許文献1に記載のものを提案した。すなわち、躯体に躯体アンカー部材を設ける一方、枠体に枠体アンカー部材を設け、これら躯体アンカー部材及び枠体アンカー部材の周囲を型部材によって覆った後、型部材の内部に硬化性樹脂材料から成る連結材を注入して硬化させることにより、躯体アンカー部材及び枠体アンカー部材を連結するようにしたものである。
この従来技術によれば、現場での溶接作業を行わないため、溶接電源設備等の機材が不要となるばかりでなく、溶接の際の熱や火花から建物の内外装を保護するための養生が不要になる等、施工作業性や作業コストの点で有利となる。しかも、型部材の内部に連結材を注入するようにしているため、煩雑な作業を要することなく連結材の注入量を枠体の全周で均一化することが可能となる。
ところで、上述の構造を適用する場合には、躯体に躯体アンカー部材としてピンを打ち込む必要がある。躯体が均質に構成されている場合には、所望の位置に正確にピンを配設することは可能である。しかしながら、ピンを配設する位置に骨材が存在していた場合には、ピンの位置を変更する必要がある。位置を変更したピンを枠体アンカー部材との間をも連結可能とするには、適用する型部材として寸法の大きなものを用意しなければならない。このため、型部材そのもののコストが増大するばかりでなく、連結材の注入量も増大することになり、枠体を固定するためのトータルコストに大きな影響を及ぼすおそれがある。なお、躯体に対して正確な位置にピンを打ち込むには、墨出し等の準備作業が必要である。従って、骨材の無いRC以外の躯体に対して枠体を固定する場合にも、コストの低減を図ることが好ましい。
本発明は、上記実情に鑑みて、躯体の開口部に枠体を固定するためのコストを抑えることのできる枠体固定構造、枠体固定方法及び建具を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る枠体固定構造は、躯体の開口部に枠体を固定する枠体固定構造であって、前記躯体に設けられる第1固定部材と、前記枠体に設けられる第2固定部材と、これら第1固定部材及び第2固定部材を連結する連結部材とを備え、前記第1固定部材は、プレート状を成し、少なくとも前記枠体に対向する面に凹凸が設けられ、かつ前記第2固定部材は、前記枠体から前記第1固定部材に向けて延在する延在部を有したものであり、前記連結部材は、筒状を成し、前記延在部の周囲を覆うとともに、前記第1固定部材の表面に開口した状態で配設される型部材と、前記型部材の内部に注入されて前記第1固定部材及び前記第2固定部材の間を連結する連結材とを備えたことを特徴とする。
また本発明に係る枠体固定方法は、躯体の開口部に枠体を固定する枠体固定方法であって、プレート状を成し、少なくとも前記枠体に対向する面に凹凸が設けられた第1固定部材を前記躯体に設ける工程と、前記第1固定部材を設けた躯体の開口部に前記枠体を建て込む工程と、前記枠体に第2固定部材を設ける工程と、前記躯体の開口部において前記第2固定部材から前記第1固定部材に向けて延在する延在部の周囲を覆うとともに、前記第1固定部材の表面に開口するように筒状を成す型部材を配置する工程と、前記型部材の内部に、前記第1固定部材及び前記第2固定部材の間を連結する連結材を注入してこれを硬化させる工程とを含むことを特徴とする。
また本発明に係る建具は、上述した枠体固定構造によって躯体の開口部に固定された枠体を備えることを特徴とする。
本発明によれば、第1固定部材がプレート状を成し、かつ枠体に対向する面に凹凸が設けられているため、第1固定部材の範囲において型部材の相対位置を変更しても連結材の注入後において第1固定部材と型部材との間を連結することが可能である。従って躯体に骨材が存在していた場合には、これを避ける位置に第1固定部材を配設しても、型部材として寸法の大きなものを用意することなく第1固定部材と第2固定部材との間を確実に連結することが可能となり、コストが増大する事態を招来するおそれがない。また、第1固定部材がプレート状を成しているため、ピンのように打ち込む位置を正確に規定する必要もなく、墨出し等の準備作業が不要になる点からもコストの低減や品質の安定化を図ることが可能となる。
以下、添付図面を参照しながら本発明に係る枠体固定構造、枠体固定方法及び建具の好適な実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態1である枠体固定構造を適用した建具の要部を示したものである。ここで例示する枠体固定構造は、RC(鉄筋コンクリート)造建築物の躯体10に形成した開口部11に枠体20を固定する場合において、図2に示すように、躯体10と枠体20との間をモルタル等の充填材によって完全に固定する前に、躯体10に対して枠体20を仮固定するためのものである。枠体20は、上枠21、下枠22、左右の縦枠23,24を四周枠組みすることによって構成した矩形状を成すものである。躯体10の開口部11は、枠体20を収容するに十分な大きさの矩形状に形成してある。この躯体10の開口部11に対して枠体20は、枠体アンカー部材(第2固定部材)30、躯体アンカー部材(第1固定部材)40、型部材50、連結材60を備えた複数の固定構造ユニット1によって固定してある。
図1は、本発明の実施の形態1である枠体固定構造を適用した建具の要部を示したものである。ここで例示する枠体固定構造は、RC(鉄筋コンクリート)造建築物の躯体10に形成した開口部11に枠体20を固定する場合において、図2に示すように、躯体10と枠体20との間をモルタル等の充填材によって完全に固定する前に、躯体10に対して枠体20を仮固定するためのものである。枠体20は、上枠21、下枠22、左右の縦枠23,24を四周枠組みすることによって構成した矩形状を成すものである。躯体10の開口部11は、枠体20を収容するに十分な大きさの矩形状に形成してある。この躯体10の開口部11に対して枠体20は、枠体アンカー部材(第2固定部材)30、躯体アンカー部材(第1固定部材)40、型部材50、連結材60を備えた複数の固定構造ユニット1によって固定してある。
枠体アンカー部材30は、図2及び図3に示すように、略矩形のプレート状を成す基板部31と、基板部31の一方の表面から面外方向に向けて延在した支持延在部(延在部)32とを有したもので、例えば鉄等の金属によって構成してある。基板部31には、短辺側縁部の中央部にそれぞれ係合片33が設けてある。係合片33は、基板部31の他方の表面から突出した後に互いに離隔する方向に向けて延在したもので、基板部31との間に枠体20の突片20aを挟持することによって枠体アンカー部材30を枠体20に連結することが可能である。枠体20の突片20aは、枠21,22,23,24の見付け面20bから外周方向に向けて延在した後、互いに近接する方向に屈曲した部分であり、個々の枠21,22,23,24の長手に沿った全長に形成してある。支持延在部32は、周面に凹凸を有したロッド状を成すもので、基板部31のほぼ中心となる部分に設けてある。本実施の形態1では、外周面にネジ溝が設けられた支持延在部32を適用している。支持延在部32の凹凸は、後述する連結材60との連結力を高めるためのもので、当該連結材60が進入し得る大きさに構成されていれば良い。
上述の枠体アンカー部材30は、係合片33を介して枠21,22,23,24の外周部に取り付けられており、個々の支持延在部32が枠体20の外周に向けて突出した状態にある。図1からも明らかなように、支持延在部32の延在長さは、躯体10の開口部11に対して枠体20を建て込んだ際に個々の先端部と開口部11の内表面11aとの間に互いにほぼ均等となる所望の隙間を確保できるように設定してある。
躯体アンカー部材40は、図3に示すように、矩形のプレート状を成すもので、例えば鉄等の金属によって構成してある。躯体アンカー部材40の表面には、多数の貫通孔部41を設けることによって凹凸が構成してある。貫通孔部41は、躯体アンカー部材40の板厚方向に沿って形成した断面円形の小径のものである。本実施の形態1では、躯体アンカー部材40の表面においてそのほぼ全面にわたる部分に、同一内径の貫通孔部41がほぼ均等分布となるように設けてある。この躯体アンカー部材40は、短い方の辺の長さが、後述する型部材50の外径寸法よりも大きくなるように構成してある。
なお、躯体アンカー部材40に凹凸を構成する貫通孔部41は、必ずしも互いに同一の内径を有したものである必要はなく、均等分布となるように設けられている必要もない。また、凹凸を構成することができれば必ずしも貫通孔部41を設ける必要はなく、躯体アンカー部材40において枠体20に対向する表面に多数の凹部を形成したり、多数の突起を設けることによって凹凸を構成することも可能である。さらに、躯体アンカー部材40は、必ずしもそれぞれの固定構造ユニット1で個別に用意する必要はなく、例えば開口部11の内表面11a全長にわたる長さを有したものを適用することで、複数の固定構造ユニット1で共用するようにしても良い。
型部材50は、横断面が円形の筒状を成す基部51と、基部51の一端を閉塞する底壁部52とを有したものである。基部51の他端は、開口した状態にある。本実施の形態1では、半透明、もしくは透明の合成樹脂によって基部51及び底壁部52を一体に成形した型部材50を適用している。基部51は、枠体アンカー部材30における支持延在部32の外径よりも大きな内径を有し、かつ底壁部52を有した一方の端部から他方の端部に向けて漸次径が大きくなる円錐台状のものであり、最大外径が躯体アンカー部材40の短辺寸法よりも小さく構成してある。基部51の軸方向に沿った寸法は、枠体アンカー部材30の支持延在部32と開口部11の内表面11aとの間に確保した隙間よりも大きくなるように設定してある。なお、型部材50としては、一端から他端にわたって外径が一定の基部51を有したものを適用しても構わない。また、型部材50は、必ずしも断面が円形である必要はなく、断面が多角形の筒状を成すものを適用しても良い。断面が円形の型部材50を適用した場合には、後述する連結材60を容易に、かつ隙間無く充填することが可能となり、充填効率を高める上で有利となる。
この型部材50には、底壁部52に嵌合孔52aが一つ設けてあり、基部51の周面に注入孔51aが一つ設けてある。嵌合孔52aは、枠体アンカー部材30の支持延在部32に嵌合することのできる寸法を有した円形の貫通孔である。注入孔51aは、後述する連結材60を基部51の内部に注入するためのものであり、基部51を貫通するように形成してある。
上記の構成を有する型部材50は、図1に示すように、嵌合孔52aに枠体アンカー部材30の支持延在部32を挿通させることによって支持延在部32に装着された状態となり、基部51が支持延在部32の周囲を覆い、かつ躯体10の開口部11に向けて開口する状態で配置される。上述したように、型部材50は、支持延在部32に対してその延在方向に沿って移動することができる。従って、枠体20を建て込む際には、支持延在部32において基板部31に近接した位置に配置し、枠体20の建て込みが終了した状態で基板部31から離隔させることにより、基部51の開口した端面を躯体アンカー部材40の表面に当接させることが可能である。
連結材60は、型部材50の内部に注入されることにより、型部材50の内部において枠体アンカー部材30の支持延在部32と躯体アンカー部材40とを連結した状態に維持するものである。この連結材60としては、経時硬化性もしくは熱硬化性、あるいは熱可塑性を有した合成樹脂を材料とするものを適用することができる。より具体的に説明すると、連結材60は、非硬化状態にある場合、躯体アンカー部材40の貫通孔部41及び型部材50の内部に流入することのできる流動性を有するとともに、型部材50の内部に注入した際に型部材50の内部に留まるだけの粘度を有するものであることが好ましく、硬化した後に、枠体アンカー部材30の支持延在部32と躯体アンカー部材40との間を連結した状態に維持するための強度を発現するものであれば良い。
以下、上述の枠体固定構造を適用して躯体10の開口部11に枠体20を仮固定する際の手順について図4−1、図4−2、図4−3を適宜参照しながら説明を行う。
この枠体固定構造では、図4−1に示すように、まず開口部11の内表面11aにおいて所望となる複数の位置にそれぞれ躯体アンカー部材40を固定する。躯体アンカー部材40を固定する方法としては、例えば、躯体アンカー部材40を所定の位置に配置した後、多数設けてある貫通孔部41の一つを介して躯体10にピン42を打ち込めば良い。躯体アンカー部材40を設ける所望の位置とは、枠体アンカー部材30及び型部材50を取り付けた枠体20を開口部11に建て込んだ場合に、型部材50の基部51に対向する領域である。例えば、枠体20の下枠22に3つの枠体アンカー部材30を等間隔となるように取り付ける場合には、躯体10の開口部11において下枠22に対向する内表面11aに等間隔となるように躯体アンカー部材40を3つ設ければ良い。
次いで、躯体10の開口部11に枠体20を建て込む。開口部11に建て込む枠体20は、上枠21、下枠22、左右の縦枠23,24を予め四周枠組みした状態とし、さらに、外周部に枠体アンカー部材30が取り付けられた状態である。枠体20に取り付けた枠体アンカー部材30には、底壁部52が基板部31に対向する状態で予め支持延在部32に型部材50を装着しておく。このとき、図4−2に示すように、枠体20を建て込む際に型部材50と躯体10とが干渉しないように型部材50を基板部31に近接した状態に配置しておく。また、型部材50の注入孔51aが室内側に配置されるように予めその向きを調整しておくことが好ましい。ただし、開口部11の内表面11aと枠体20との隙間が狭小で枠体20の建込作業性が悪い場合には、枠体20を建込んだ後に枠体アンカー部材30を取り付けるようにしても良い。
次いで、図4−3に示すように、型部材50をそれぞれ支持延在部32に対してスライドさせることによって基部51の開口端面を躯体アンカー部材40の表面に当接させ、基部51の開口が躯体アンカー部材40によって覆われた状態で、それぞれの型部材50に対して注入孔51aから非硬化状態の連結材60を注入する。このとき、型部材50が半透明、もしくは透明であるため、型部材50に対する連結材60の注入状態を外部から容易に視認することができる。従って、型部材50に対して連結材60を過不足なく注入することが可能となり、型部材50に注入される連結材60の注入量を複数の箇所で容易に均一化することができる。連結材60の注入は、型部材50の内部が満たされるばかりでなく、躯体アンカー部材40に設けた貫通孔部41の内部が満たされるまで行うことが好ましい。
上述した状態で連結材60を硬化させれば、連結材60に所定の強度が発現することになり、躯体アンカー部材40と枠体アンカー部材30の支持延在部32とを連結した状態に維持することができる。つまり、硬化した連結材60によって互いに連結された躯体アンカー部材40と枠体アンカー部材30の支持延在部32とを介して枠体20を躯体10の開口部11に固定することができるようになる。
ここで、図5に示すように、躯体10を構成するRC造においては、内部に骨材AGが混ぜられているため、躯体アンカー部材40のピン42を打つ位置に骨材AGが存在している場合があり得る。
しかしながら、この枠体固定構造によれば、躯体アンカー部材40として型部材50の内径よりも大きな寸法のプレート状を成し、かつ表面に凹凸が設けられたものを適用している。このため、図5(a)において中央部分に示すように、型部材50の開口に対向する範囲において骨材AGを避けるように躯体アンカー部材40の位置を変更したとしても(図示においては上方に変更)、連結材60の注入、硬化後においては、変更以前の状態と変わりなく躯体アンカー部材40と枠体アンカー部材30の支持延在部32とを連結した状態に維持することができる。これにより、型部材50としては、躯体アンカー部材40の位置変更に伴って寸法の大きなものを適用する必要がなく、コストが増大する事態を招来するおそれがない。また、上述のように、躯体アンカー部材40を設ける位置としては、型部材50に対向しさえすれば良いため、躯体10に対して墨出し等の準備作業を不要とすることも可能である。これにより、更なるコスト低減を図ることもできるばかりでなく、墨出し作業者の技量による品質のバラ付きが生じるおそれがなくなる等の作用効果を奏する。
因に、本実施の形態1では、躯体アンカー部材40として貫通孔部41を有したものを適用し、貫通孔部41を介してピン42を打ち込むようにしている。このピン42は、躯体アンカー部材40を躯体10に取り付けるためのものであり、躯体アンカー部材40と枠体アンカー部材30との連結に直接関与するものではない。従って、本来ピン42を打つ位置に骨材AGが存在していた場合には、図5(b)において中央部分に示すように、ピン42を打ち込む貫通孔部41を変更することで、対応することが可能である。この場合には、型部材50の大きさ変更が不要となるばかりでなく、躯体アンカー部材40の位置を変更する必要がないため、躯体アンカー部材40を取り付ける作業を容易化できる効果も奏する。
躯体10の開口部11に枠体20を仮固定した後においては、躯体10の開口部11と枠体20との間に適宜バックアップ材(図示せず)を設置した状態でモルタル等の充填材を充填すれば、躯体10の開口部11に枠体20を本固定することができる。
なお、上述した実施の形態1では、RC造建築物の躯体10に枠体20を固定するようにしているが、図6に示す実施の形態2ように、ALC(Autoclaved Lightweight aerated Concrete)造建築物の躯体110に枠体20を固定する場合にも同様に適用することが可能である。ALCの躯体10には、開口部11に予め開口補強材と称される鉄等の金属によって成形された補強材111が取り付けられている。従って、躯体アンカー部材40としては、この補強材111の表面に取り付けられることになる。図6に示す実施の形態2おいて実施の形態1と同様の構成については同一の符号が付してある。
また、上述した実施の形態1及び実施の形態2では、ピン42を打ち込むことによって躯体アンカー部材40を取り付けるようにしているが、本発明は必ずしもこれに限定されず、例えば接着剤等の接着手段によって躯体10に躯体アンカー部材40を取り付けるようにしても良い。
以上のように、本発明に係る枠体固定構造は、躯体の開口部に枠体を固定する枠体固定構造であって、前記躯体の開口部に設けられる第1固定部材と、前記枠体に設けられる第2固定部材と、これら第1固定部材及び第2固定部材を連結する連結部材とを備え、前記第1固定部材は、プレート状を成し、少なくとも前記枠体に対向する面に凹凸が設けられ、かつ前記第2固定部材は、前記枠体から前記第1固定部材に向けて延在する延在部を有したものであり、前記連結部材は、筒状を成し、前記延在部の周囲を覆うとともに、前記第1固定部材の表面に開口した状態で配設される型部材と、前記型部材の内部に注入されて前記第1固定部材及び前記第2固定部材の間を連結する連結材とを備えたことを特徴としている。
この発明によれば、第1固定部材がプレート状を成し、かつ枠体に対向する面に凹凸が設けられているため、第1固定部材の範囲において型部材の相対位置を変更しても連結材の注入後において第1固定部材と型部材との間を連結することが可能である。従って躯体に骨材が存在していた場合には、これを避ける位置に第1固定部材を配設しても、型部材として寸法の大きなものを用意することなく第1固定部材と第2固定部材との間を確実に連結することが可能となり、コストが増大する事態を招来するおそれがない。また、第1固定部材がプレート状を成しているため、ピンのように打ち込む位置を正確に規定する必要もなく、墨出し等の準備作業が不要になる点からもコストの低減や品質の安定化を図ることが可能となる。
また本発明は、上述した枠体固定構造において、前記第1固定部材には、一方の表面から他方の表面にわたって貫通する複数の貫通孔部が設けられていることを特徴としている。
この発明によれば、貫通孔部の一つを利用してピンを打ち込むことにより第1固定部材を躯体の開口部に取り付けることが可能となる。この場合、骨材の位置を避けた位置の貫通孔部を選択することで第1固定部材の位置を変更することなくピンを確実に打ち込むことが可能となる。
また本発明は、上述した枠体固定構造において、前記第1固定部材は、補強材を介して前記躯体の開口部に設けられていることを特徴としている。
この発明によれば、ALC等のRC以外の躯体に対しても第1固定部材を確実に取り付けることが可能となる。
また本発明に係る枠体固定方法は、躯体の開口部に枠体を固定する枠体固定方法であって、プレート状を成し、少なくとも前記枠体に対向する面に凹凸が設けられた第1固定部材を前記躯体の開口部に設ける工程と、前記第1固定部材を設けた躯体の開口部に前記枠体を建て込む工程と、前記枠体に第2固定部材を設ける工程と、前記躯体の開口部において前記第2固定部材から前記第1固定部材に向けて延在する延在部の周囲を覆うとともに、前記第1固定部材の表面に開口するように筒状を成す型部材を配置する工程と、前記型部材の内部に、前記第1固定部材及び前記第2固定部材の間を連結する連結材を注入してこれを硬化させる工程とを含むことを特徴としている。
この発明によれば、第1固定部材としてプレート状を成し、かつ枠体に対向する面に凹凸が設けられたものを適用しているため、第1固定部材の範囲において型部材の相対位置を変更しても連結材の注入後において第1固定部材と型部材との間を連結することが可能である。従って躯体に骨材が存在していた場合には、これを避ける位置に第1固定部材を配設しても、型部材として寸法の大きなものを用意することなく第1固定部材と第2固定部材との間を確実に連結することが可能となり、コストが増大する事態を招来するおそれがない。また、第1固定部材がプレート状を成しているため、ピンのように打ち込む位置を正確に規定する必要もなく、墨出し等の準備作業が不要になる点からもコストの低減や品質の安定化を図ることが可能となる。さらに、第1固定部材がプレート状を成しているため、枠体を躯体の開口部に建て込む際に干渉するおそれがなくなり、作業性の向上を図ることが可能となる。
また本発明に係る建具は、上述した枠体固定構造によって躯体の開口部に固定された枠体を備えることを特徴としている。
この発明によれば、第1固定部材がプレート状を成し、かつ枠体に対向する面に凹凸が設けられているため、第1固定部材の範囲において型部材の相対位置を変更しても連結材の注入後において第1固定部材と型部材との間を連結することが可能である。従って躯体に骨材が存在していた場合には、これを避ける位置に第1固定部材を配設しても、型部材として寸法の大きなものを用意することなく第1固定部材と第2固定部材との間を確実に連結することが可能となり、コストが増大する事態を招来するおそれがない。また、第1固定部材がプレート状を成しているため、ピンのように打ち込む位置を正確に規定する必要もなく、墨出し等の準備作業が不要になる点からもコストの低減を図ることが可能となる。
10 躯体、11 開口部、20 枠体、30 枠体アンカー部材、32 支持延在部、40 躯体アンカー部材、41 貫通孔部、50 型部材、60 連結材、110 躯体、111 補強材
Claims (5)
- 躯体の開口部に枠体を固定する枠体固定構造であって、
前記躯体に設けられる第1固定部材と、前記枠体に設けられる第2固定部材と、これら第1固定部材及び第2固定部材を連結する連結部材とを備え、
前記第1固定部材は、プレート状を成し、少なくとも前記枠体に対向する面に凹凸が設けられ、かつ前記第2固定部材は、前記枠体から前記第1固定部材に向けて延在する延在部を有したものであり、
前記連結部材は、筒状を成し、前記延在部の周囲を覆うとともに、前記第1固定部材の表面に開口した状態で配設される型部材と、前記型部材の内部に注入されて前記第1固定部材及び前記第2固定部材の間を連結する連結材とを備えたことを特徴とする枠体固定構造。 - 前記第1固定部材には、一方の表面から他方の表面にわたって貫通する複数の貫通孔部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の枠体固定構造。
- 前記第1固定部材は、補強材を介して前記躯体に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の枠体固定構造。
- 躯体の開口部に枠体を固定する枠体固定方法であって、
プレート状を成し、少なくとも前記枠体に対向する面に凹凸が設けられた第1固定部材を前記躯体に設ける工程と、
前記第1固定部材を設けた躯体の開口部に前記枠体を建て込む工程と、
前記枠体に第2固定部材を設ける工程と、
前記躯体の開口部において前記第2固定部材から前記第1固定部材に向けて延在する延在部の周囲を覆うとともに、前記第1固定部材の表面に開口するように筒状を成す型部材を配置する工程と、
前記型部材の内部に、前記第1固定部材及び前記第2固定部材の間を連結する連結材を注入してこれを硬化させる工程と
を含むことを特徴とする枠体固定方法。 - 請求項1〜請求項3のいずれかに記載の枠体固定構造により躯体の開口部に固定された枠体を備えることを特徴とする建具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019026280A JP2020133189A (ja) | 2019-02-18 | 2019-02-18 | 枠体固定構造、枠体固定方法及び建具 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2019026280A JP2020133189A (ja) | 2019-02-18 | 2019-02-18 | 枠体固定構造、枠体固定方法及び建具 |
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