JP6692722B2 - サッシ取付構造及びサッシ取付方法 - Google Patents

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Description

本発明は、サッシ取付構造及びサッシ取付方法に関する。
建物の建設工事において、躯体にサッシを取付ける技術が提案されている。例えば、特許文献1には、サッシと躯体との間に接着剤が塗布された間隔部材を挿入することにより、躯体にサッシを接着する技術が開示されている。また、特許文献2には、サッシのフランジ部の第1係合部と、躯体に固定された固定部材の第2係合部とを嵌合させることにより、躯体にサッシを取付ける技術が開示されている。
特開昭62‐233392号公報 特開2000‐087651号公報
ところで、特許文献1のように躯体にサッシを接着する技術では、火災時の熱により接着剤が劣化し、躯体からサッシが脱落することがある。また、特許文献2のように躯体とサッシとを互いに嵌合させる技術では、屋外に面するために風や地震による影響を受けるサッシと躯体との接合の強度が不十分になる場合がある。
そこで本発明は、火災時に躯体からのサッシの脱落を低減しつつ、躯体とサッシとの接合の強度を向上させることを目的とする。
本発明は、躯体と、躯体に取付けられたサッシとを備え、躯体は、躯体側嵌合部と、躯体側接着面とを有し、サッシは、サッシ側嵌合部と、サッシ側接着面とを有し、躯体側嵌合部とサッシ側嵌合部とは互いに嵌合し、躯体側接着面とサッシ側接着面とは接着剤により互いに接着されているサッシ取付構造である。
この構成によれば、躯体と躯体に取付けられたサッシとを備えたサッシ取付構造において、躯体の躯体側嵌合部とサッシのサッシ側嵌合部とは互いに嵌合しているため、火災時の熱により接着剤が劣化した場合に、躯体からのサッシの脱落を低減することができる。また、躯体の躯体側接着面とサッシのサッシ側接着面とは接着剤により互いに接着されているため、火災時の熱等により接着剤が劣化していない通常時には、躯体とサッシとの接合の強度を向上させることができる。
また、本発明は、躯体側嵌合部と躯体側接着面とを有する躯体に対して、サッシ側嵌合部とサッシ側接着面とを有するサッシのサッシ側嵌合部を躯体側嵌合部と嵌合させつつ、接着剤によりサッシ側接着面を躯体側接着面に接着するサッシ取付方法である。
この構成によれば、躯体側嵌合部と躯体側接着面とを有する躯体に対して、サッシ側嵌合部とサッシ側接着面とを有するサッシのサッシ側嵌合部を躯体側嵌合部と嵌合させることにより、接着剤による接着のために躯体に対してサッシを固定する位置を決めることが容易となる。また、サッシ側嵌合部を躯体側嵌合部と嵌合させることにより、接着剤が硬化するまで躯体にサッシを仮に固定することができる。また、サッシ側嵌合部を躯体側嵌合部と嵌合させることにより、火災時の熱により接着剤が劣化した場合に、躯体からのサッシの脱落を低減することができる。一方、躯体側嵌合部と躯体側接着面とを有する躯体に対して、接着剤によりサッシのサッシ側接着面を躯体側接着面に接着することにより、火災時の熱等により接着剤が劣化していない通常時には、躯体とサッシとの接合の強度を向上させることができる。
この場合、サッシ側嵌合部を躯体側嵌合部と嵌合させる前に、サッシ側接着面及び躯体側接着面の少なくともいずれかに接着剤を塗布し、接着剤を介してサッシ側接着面を躯体側接着面に接着することが好適である。
この構成によれば、サッシ側嵌合部を躯体側嵌合部と嵌合させる前に、サッシ側接着面及び躯体側接着面の少なくともいずれかに接着剤を塗布し、接着剤を介してサッシ側接着面を躯体側接着面に接着するため、サッシ側嵌合部を躯体側嵌合部と嵌合させた後に接着剤をサッシ側接着面と躯体側接着面との間に充填する場合に比べて、接着剤の隙間充填という細かい作業や充填確認作業が不要となり、接着剤の充填不十分箇所の発生が抑制され、効率的に作業を行うことができる。
本発明のサッシ取付構造によれば、火災時に躯体からのサッシの脱落を低減し、火災時の熱等により接着剤が劣化していない通常時には、躯体とサッシとの接合の強度を向上させることができる。また、本発明のサッシ取付方法によれば、火災時に躯体からのサッシの脱落を低減し、火災時の熱等により接着剤が劣化していない通常時には、躯体とサッシとの接合の強度を向上させることができ、接着剤による接着のために躯体に対してサッシを固定する位置を決めることが容易となり、接着剤が硬化するまで躯体にサッシを仮に固定することができる。
(A)は実施形態に係る躯体側嵌合部の位置を決める方法を示す図であり、(B)は(A)のα線による断面図である。 図1(B)のβ部分の拡大図である。 (A)は実施形態に係るサッシ取付構造を示す図であり、(B)は(A)のγ線による断面図である。 図3(B)のδ部分の拡大図においてサッシ側嵌合部と躯体側嵌合部とが互いに嵌合する過程の状態を示す図である。 図4のサッシ側嵌合部と躯体側嵌合部との嵌合が完了した状態を示す図である。
以下、本発明の実施形態に係るサッシ取付構造及びサッシ取付方法について、図面を用いて詳細に説明する。本実施形態のサッシ取付構造及びサッシ取付方法では、嵌合及び接着剤を用いることにより建築工事現場でのサッシの躯体への取付け作業を高速化しつつ、火災時に躯体からのサッシの脱落を低減し、躯体とサッシとの嵌合に必要な強度を低減し、且つロボット等の施工機械による自動化施工を効率的に行う。図1(A)及び図1(B)に示すように、本実施形態のサッシ取付構造及びサッシ取付方法では、スラブ20sl、柱20p、大梁20l、垂れ壁20hw及び腰壁20swを有する躯体20にサッシ10が取り付けられる。
まず、躯体20のコンクリート打設の際に、後述するサッシ10のサッシ側嵌合部と嵌合する躯体20の躯体側嵌合部21を躯体20に設置する。以下の説明において、図中のX方向は、躯体20の室内から室外を視た場合の右方向を意味し、図中のY方向は、躯体20の上方向を意味し、図中のZ方向は、躯体20の室外から室内への方向を意味する。
治具40には、4つのボルト41により4つの躯体側嵌合部21がそれぞれ着脱自在に取り付けられている。治具40に取付けられた4つの躯体側嵌合部21の相対的な位置関係は、後述するサッシ10の4つのサッシ側嵌合部の相対的な位置関係に対応している。治具40は、4つの躯体側嵌合部21の相対的な位置関係が正確であれば、サッシ10のようにガラス窓等を備えている必要は無く、金属製、木製又は樹脂製の枠を適用することができる。治具40に取付けられた4つの躯体側嵌合部21のそれぞれは、コンクリート打設の際にコンクリートが硬化する前の躯体20の垂れ壁20hw及び腰壁20swに挿入される。
以下、躯体20の垂れ壁20hwの構成を主に説明するが、腰壁20swの構成も垂れ壁20hwの構成と同様の構成を有する。図1(B)のβ部分の拡大図である図2に示すように、躯体側嵌合部21は、垂れ壁20hwの室外側の端部が拡径されたアンカー部22と、垂れ壁20hwの室内側の壁面でその一方の底面が開口した円筒形状を有するリングケース部23とを含む。躯体側嵌合部21は、全体として、鉄鋼等の金属により形成されている。
リングケース部23は、垂れ壁20hwの室外側の円形の底面23bと、底面23bに垂直な内周面23cとを含む。リングケース部23の奥側(室外側)には、底面23bの周縁にその底面が接し、内周面23cにその側面が接するように、円筒形状を有するリング24が挿入されている。リング24は、リングケース部23の手前側(室内側)に到るにつれて、その内径が減少する傾斜内周面24sを含む。リング24は、リングケース部23の手前側(室内側)に設置された円筒形状の前蓋25により固定されている。前蓋25は、リング24のリングケース部23の手前側の端部における傾斜内周面24sの内径と同じ内径を有する。前蓋25の内周面には、ボルト41のネジ溝と噛み合うネジ溝部23gを含む。
躯体20の垂れ壁20hw及び腰壁20swのコンクリートが硬化した後には、ボルト41がネジ溝部25gから取り外され、治具40が躯体側嵌合部21から取り外される。これにより、後述するサッシ10の4つのサッシ側嵌合部に対応した位置に躯体側嵌合部21が設置される。治具40により躯体20に躯体側嵌合部21を設置する工程は、躯体側嵌合部21が着脱自在に取り付けられた治具40を任意の位置に移動させることが可能なロボット等の施工機械により行われてもよい。なお、躯体20に設置された躯体側嵌合部21の近隣には、後述するサッシ10のサッシ側接着面と互いに接着される躯体側接着面29が設定されている。
これにより、躯体20は、躯体側嵌合部21と、躯体側接着面29とを有する。なお、躯体は、躯体側嵌合部と、躯体側接着面とを有するとは、躯体のコンクリートに躯体側嵌合部が直接的に設置され、躯体のコンクリートの壁面に躯体側接着面が直接的に設定されている場合の他に、躯体のコンクリートに取付けられた枠体等の何らかの部材を介して躯体側嵌合部が間接的に設置され、躯体のコンクリート取付けられた枠体等の何らかの部材の面に躯体側接着面が間接的に設定されている場合も含まれる。
次に、本実施形態のサッシ取付構造について説明する。図3(A)及び図3(A)のγ線による断面図である図3(B)に示すように、本実施形態のサッシ取付構造1は、躯体20と、躯体に取付けられたサッシ10とを備える。躯体20は、上述した躯体側嵌合部21と、躯体側接着面29とを有する。サッシ10は、サッシ側嵌合部11と、後述するサッシ側接着面とを有する。躯体側嵌合部21とサッシ側嵌合部11とは互いに嵌合する。躯体側接着面29と後述するサッシ側接着面とは接着剤30により互いに接着されている。
サッシ10は、ガラス板及びアルミニウム製の窓枠を有する。サッシ10には、4つのサッシ側嵌合部11が取り付けられている。サッシ10の4つのサッシ側嵌合部11の相対的な位置関係は、躯体20に設置された4つの躯体側嵌合部21の相対的な位置関係に対応している。なお、サッシ10は、アルミニウム製の窓枠のサッシの他に、樹脂製の窓枠のサッシ、木製の窓枠のサッシ、アルミニウム及び樹脂を組み合わせた窓枠のサッシ、アルミニウム及び木材を組み合わせた窓枠のサッシでもよい。
以下、躯体20の垂れ壁20hwとその近傍のサッシ10との構成を主に説明するが、腰壁20swとその近傍のサッシ10の構成も、垂れ壁20hwとその近傍のサッシ10の構成と同様の構成を有する。図3(B)のδ部分の拡大図においてサッシ側嵌合部11と躯体側嵌合部21とが互いに嵌合する過程の状態を示す図4に示すように、サッシ10には、サッシ側嵌合部11が取り付けられている。サッシ側嵌合部11は、全体として、鉄鋼等の金属により形成されている。サッシ側嵌合部11は、サッシ10の側にその長手方向が伸び、外周面にネジ溝が切られた円柱状のネジ部12を含む。サッシ10のネジ孔部16を通されたネジ部12は、ナット13によりサッシ10に固定されている。
なお、ネジ部12の長手方向においてナット13によりネジ部12がサッシ10に固定される位置はネジ部12の長手方向の長さの範囲内で変更することができる。これにより、もし、サッシ側嵌合部11と躯体側嵌合部21とを互いに嵌合させた後に躯体20に対するサッシ10の相対的な位置を変更する必要が生じた場合には、接着剤30が硬化する前に、垂れ壁20hw及び腰壁20swの壁面に垂直な方向における躯体20に対するサッシ10の位置を微調整することが可能である。また、ネジ孔部16の内径は、ネジ部12の内径の105〜150[%]の大きさとされている。これにより、もし、サッシ側嵌合部11と躯体側嵌合部21とを互いに嵌合させた後に躯体20に対するサッシ10の相対的な位置を変更する必要が生じた場合には、接着剤30が硬化する前に、垂れ壁20hw及び腰壁20swの壁面に平行な方向における躯体20に対するサッシ10の位置を微調整することが可能である。
サッシ側嵌合部11は、ネジ部12の垂れ壁20hwの側の端部に連結され、垂れ壁20hwの側にその長手方向が伸びる円筒形状のスリーブ14を含む。円筒形状のスリーブ14は、外周面14eと、垂れ壁20hwの側に開口した開口部14aと、サッシ10の側の底面14bと、開口部14aと底面14bとの間の内周面14cとを含む。スリーブ14には、開口部14aから底面14bまで伸びる割れ目であるスリット部14sが複数設けられている。
開口部14aには、ピン15の円柱状の基部15bが嵌合している。ピン15は、基部15bから垂れ壁20hwの側に到るにつれて、その外径が増加する傾斜外周面15sを含む。ピン15は、垂れ壁20hwの側の端部に頭部15hを含む。ピン15における直径が最大となる部分である頭部15hの直径は、躯体側嵌合部21の前蓋25の内径よりも小さい。
本実施形態では、躯体側嵌合部21と躯体側接着面29とを有する躯体20に対して、サッシ側嵌合部11とサッシ側接着面19とを有するサッシ10のサッシ側嵌合部11を躯体側嵌合部21と嵌合させつつ、接着剤30によりサッシ側接着面19を躯体側接着面29に接着する。また、本実施形態では、サッシ側嵌合部11を躯体側嵌合部21と嵌合させる前に、サッシ側接着面19及び躯体側接着面29の少なくともいずれかに接着剤30を塗布し、接着剤30を介してサッシ側接着面19を躯体側接着面29に接着する。図4及び図5の例では、サッシ側嵌合部11を躯体側嵌合部21と嵌合させる前に、サッシ側嵌合部11の近隣のサッシ側接着面19に接着剤30が塗布されている。サッシ側接着面19は、躯体20の躯体側接着面29に対応した位置に設定されている。
なお、接着剤30は、サッシ側嵌合部11を躯体側嵌合部21と嵌合させる前に、躯体側接着面29に塗布されていてもよい。また、接着剤30は、サッシ側嵌合部11を躯体側嵌合部21と嵌合させる前に、サッシ側接着面19及び躯体側接着面29の両方に塗布されていてもよい。また、状況に応じて、サッシ側嵌合部11を躯体側嵌合部21と嵌合させた後に、サッシ側接着面19と躯体側接着面29との間に接着剤30を注入してから、硬化させてもよい。サッシ側接着面19及び躯体側接着面29の片方に接着剤30を塗布する場合には、接着剤30は、例えば、1液型のエポキシ系接着剤を適用することができる。また、サッシ側接着面19及び躯体側接着面29の両方に接着剤30を塗布する場合には、接着剤30は、例えば、2液型のエポキシ系接着剤を適用することができる。また、接着剤30は、例えば防水性を有し、シール剤としても機能する物でもよい。
図5に示すように、サッシ側嵌合部11を躯体側嵌合部21と嵌合させる際に、サッシ側嵌合部11のピン15の頭部15hが躯体側嵌合部21のリングケース部23の底面23bに接触すると、ピン15の基部15b及び傾斜外周面15sがスリーブ14の開口部14aに押し込まれる。基部15bから垂れ壁20hwの側に到るにつれてその外径が増加する傾斜外周面15sがスリーブ14の内周面14cに対して摺動すると、スリーブ14はスリット部14sから割り拡げられる。
ピン15がスリーブ14に更に押し込まれると、スリーブ14の開口部14aにおける外径は、リング24のリングケース部23の手前側の端部における傾斜内周面24sの内径よりも大きくなるまで拡径させられる。リング24の傾斜内周面24sとスリーブ14の外周面14eとは、互いに密接した状態で嵌合する。
これにより、躯体20からサッシ10を引き離す方向に外力が作用しても、躯体20からサッシ10が脱落しないように、サッシ側嵌合部11を躯体側嵌合部21と嵌合させることができる。サッシ側嵌合部11と躯体側嵌合部21との嵌合の強度は、火災等により接着剤30の接着力が失われたとしても、風力や地震による振動を想定することにより予め設定された外力に対して躯体20からサッシ10が脱落しない程度の強度である。あるいは、サッシ側嵌合部11と躯体側嵌合部21との嵌合の強度は、火災等により接着剤30の接着力が失われたとしても、予め設定された期間にわたって躯体20からサッシ10が脱落しない程度の強度である。
サッシ側接着面19と躯体側接着面29との間の接着剤30が硬化すると、躯体20へのサッシ10の取付けは完了する。なお、本実施形態では、サッシ10を任意の位置に移動させることが可能なロボット等の施工機械によってサッシ側嵌合部11を躯体側嵌合部21と嵌合させ、サッシ側嵌合部11を躯体側嵌合部21と嵌合させた後は、接着剤30が硬化するまでの時間も、ロボット等の施工機械は、躯体20の他の部位にサッシ10を取付けるためにサッシ側嵌合部11を躯体側嵌合部21と嵌合させる工程を行うことができる。
本実施形態によれば、躯体20と躯体20に取付けられたサッシ10とを備えたサッシ取付構造1において、躯体20の躯体側嵌合部21とサッシ10のサッシ側嵌合部11とは互いに嵌合しているため、火災時の熱により接着剤30が劣化した場合に、躯体20からのサッシ10の脱落を低減することができる。また、躯体20の躯体側接着面29とサッシ10のサッシ側接着面19とは接着剤30により互いに接着されているため、火災時の熱等により接着剤が劣化していない通常時には、躯体20とサッシ10との接合の強度を向上させることができる。
従来、建設現場において躯体にアルミニウム製のサッシが取り付けられる場合、一般的には、躯体に埋め込まれたアンカーに溶接により連結筋を介してサッシが接合され、サッシと躯体との隙間にモルタルが充填される。また、その手順は、まず、アルミニウム製のサッシのみが躯体に仮固定され、溶接が行われた後、ガラス付きの内側のサッシが取り付けられる。これは、溶接火花によるサッシのガラスの損傷を防ぐためである。このように、アルミニウム製のサッシの取付けには、多くの工程数と作業日数とを要している。
一方、本実施形態によれば、躯体側嵌合部21と躯体側接着面29とを有する躯体20に対して、サッシ側嵌合部11とサッシ側接着面19とを有するサッシ10のサッシ側嵌合部11を躯体側嵌合部21と嵌合させることにより、接着剤30による接着のために躯体20に対してサッシ10を固定する位置を決めることが容易となる。また、サッシ側嵌合部11を躯体側嵌合部21と嵌合させることにより、接着剤30が硬化するまで躯体20にサッシ10を仮に固定することができる。また、サッシ側嵌合部11を躯体側嵌合部21と嵌合させることにより、火災時の熱により接着剤30が劣化した場合に、躯体20からのサッシ10の脱落を低減することができる。つまり、サッシ側嵌合部11と躯体側嵌合部21との嵌合は、接着剤30による接着のための位置の決定や、接着剤30の硬化までの時間の確保や、火災時のサッシ10の脱落防止のために適用される。
一方、躯体側嵌合部21と躯体側接着面29とを有する躯体20に対して、接着剤30によりサッシ10のサッシ側接着面19を躯体側接着面29に接着することにより、火災時の熱等により接着剤が劣化していない通常時には、躯体20とサッシ10との接合の強度を向上させることができ、躯体20とサッシ10との嵌合に必要な強度を低減することができる。これにより、躯体20にサッシ10が取り付けられた後の地震によるサッシ10及び躯体20の変形や風の影響に対しては、接着剤30による接着により対応することができる。また、嵌合に必要な部材の寸法を小さく、嵌合に必要な部材の数量を減少させ、嵌合に必要な部材に要するコストを低減することができる。
また、本実施形態によれば、サッシ側嵌合部11を躯体側嵌合部21と嵌合させる前に、サッシ側接着面19及び躯体側接着面29の少なくともいずれかに接着剤30を塗布し、接着剤30を介してサッシ側接着面19を躯体側接着面29に接着するため、サッシ側嵌合部11を躯体側嵌合部21と嵌合させた後に接着剤30をサッシ側接着面19と躯体側接着面29との間に充填する場合に比べて、接着剤30の隙間充填という細かい作業や充填確認作業が不要となり、接着剤30の充填不十分箇所の発生が抑制され、効率的に作業を行うことができる。
また、本実施形態によれば、サッシ10を任意の位置に移動させることが可能なロボット等の施工機械にサッシ側嵌合部11を躯体側嵌合部21と嵌合させる単純な作業を行わせるため、ロボット等の施工機械による自動化施工が行い易い。また、接着剤30が硬化するまで躯体20にサッシ10を仮に固定することができるため、接着剤30が硬化するまでの時間もロボット等の施工機械に別のサッシ10の取付け等の他の作業をさせることができ、ロボット等の施工機械を用いた作業の効率を向上させることができる。つまり、本実施形態では、例えば、重量が大きいガラス付きアルミニウム製のサッシ10の躯体20への取付けを自動化施工する際の位置合わせと、接着接合における硬化時間の確保を同時に達成し、ロボット等の施工機械の有効活用と施工時間の短縮が成される。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されることなく様々な形態で実施される。例えば、サッシ側嵌合部11及び躯体側嵌合部21の態様は任意であり、躯体20からサッシ10が脱落しないようにサッシ側嵌合部11と躯体側嵌合部21とが互いに嵌合するどのような態様を適用してもよい。例えば、サッシ側嵌合部11がリング24のような凹部を含み、躯体側嵌合部21がピン15のような凸部を含んでいてもよい。また、サッシ側嵌合部11と躯体側嵌合部21とが互いに嵌合する方向も、躯体20の室外側から室内側への方向や、躯体20の壁面に平行な方向でもよい。サッシ側嵌合部11と躯体側嵌合部21とが互いに嵌合する方向が躯体20の壁面に平行な方向である場合は、例えば、当該壁面の左右方向や上下方向にサッシ側嵌合部11と躯体側嵌合部21とを互いに嵌合させてもよい。
10…サッシ、11…サッシ側嵌合部、12…ネジ部、13…ナット、14…スリーブ、14a…開口部、14b…底面、14c…内周面、14e…外周面、14s…スリット部、15…ピン、15h…頭部、15b…基部、15s…傾斜外周面、16…ネジ孔部、19…サッシ側接着面、20…躯体、20sl…スラブ、20p…柱、20l…大梁、20hw…垂れ壁、20sw…腰壁、21…躯体側嵌合部、22…アンカー部、23…リングケース部、23b…底面、23c…内周面、24…リング、24s…傾斜内周面、25…前蓋、25g…ネジ溝部、29…躯体側接着面、30…接着剤、40…治具、41…ボルト。

Claims (6)

  1. 躯体側嵌合部と、躯体側接着面とを有する躯体に取り付けられるサッシであって、
    前記躯体側嵌合部と互いに嵌合するサッシ側嵌合部と、
    接着剤が塗布されていて、前記接着剤により前記躯体側接着面と互いに接着されるサッシ側接着面と、を備えたサッシ。
  2. サッシ側嵌合部と、サッシ側接着面とを有するサッシが取り付けられる躯体であって、
    前記サッシ側嵌合部と互いに嵌合する躯体側嵌合部と、
    接着剤が塗布されていて、前記接着剤により前記サッシ側接着面と互いに接着される躯体側接着面と、を備えた躯体。
  3. 躯体側嵌合部と、躯体側接着面とを有する躯体に取り付けられるサッシであって、
    前記躯体に前記サッシが押し込まれることにより、前記躯体から前記サッシを引き離す方向に外力が作用しても、前記躯体から前記サッシが脱落しないように、前記躯体側嵌合部と互いに嵌合するサッシ側嵌合部と、
    接着剤により前記躯体側接着面と互いに接着されるサッシ側接着面と、を備えたサッシ。
  4. サッシ側嵌合部と、サッシ側接着面とを有するサッシが取り付けられる躯体であって、
    前記躯体に前記サッシが押し込まれることにより、前記躯体から前記サッシを引き離す方向に外力が作用しても、前記躯体から前記サッシが脱落しないように、前記サッシ側嵌合部と互いに嵌合する躯体側嵌合部と、
    接着剤により前記サッシ側接着面と互いに接着される躯体側接着面と、を備えた躯体。
  5. 躯体側嵌合部と躯体側接着面とを有する躯体に対して、サッシ側嵌合部とサッシ側接着面とを有するサッシの前記サッシ側嵌合部を前記躯体側嵌合部と嵌合させつつ、接着剤により前記サッシ側接着面を前記躯体側接着面に接着するサッシ取付方法であって、
    前記サッシ側嵌合部を前記躯体側嵌合部と嵌合させる前に前記サッシ側接着面及び前記躯体側接着面の少なくともいずれかに塗布された前記接着剤を介して、前記サッシ側接着面を前記躯体側接着面に接着する、サッシ取付方法。
  6. 躯体側嵌合部と躯体側接着面とを有する躯体に対して、サッシ側嵌合部とサッシ側接着面とを有するサッシの前記サッシ側嵌合部を前記躯体側嵌合部と嵌合させつつ、接着剤により前記サッシ側接着面を前記躯体側接着面に接着するサッシ取付方法であって、
    前記躯体に前記サッシが押し込まれることにより、前記躯体から前記サッシを引き離す方向に外力が作用しても、前記躯体から前記サッシが脱落しないように、前記サッシ側嵌合部を前記躯体側嵌合部と嵌合させる、サッシ取付方法。
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