JP2006299712A - 柱と梁の接合部及び接合方法 - Google Patents

柱と梁の接合部及び接合方法 Download PDF

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Abstract

【課題】柱と梁を接合する際に、接着剤の接合方法と接合金物の接合方法の利点を兼備し、意匠性・施工性・接合金物の取付強度を高いレベルで保持する。
【解決手段】柱と梁を接合金物3を介して連結する柱と梁の接合部において、接合金物は、柱の側面に止める柱固定片4と、梁の上面に止める梁固定片5をL字状に設け、柱固定片と梁固定片の内側部分に補強片6を形成し、柱はその内部に横ボルト10を接着剤11で固定すると共に、横ボルトの一端部を柱から梁側に突出し、横ボルト端部に柱固定片の抜穴7を通してナットで固定し、梁はその一端部内に縦ボルト19を接着剤で固定すると共に、縦ボルトの一端部を梁から上方に突出し、縦ボルト端部に梁固定片の抜穴を通してナットで固定し、且つその上面には柱側に通じるスリット16を底面よりも上側まで形成し、スリット内に補強片を収容して梁の底面・側面から補強片を隠蔽する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、柱に梁の端部を接合金物を介して接合する場合に、梁の端部を上側から吊り下げて支持する接合部及び接合方法に関する。
従来の、柱と梁の接合部としては、図9に示すように柱91に対して鉄筋92を通して、その鉄筋を接着剤93で柱に接着し、柱から突出する鉄筋の端部に、梁94の端面の挿入穴95を差し込んで接着剤で連結する構造が一例として広く知られている。
この接合構造は、鉄筋と木材の間に隙間無く接着剤を充填してあることから地震の際の梁の回転力に対する剛性が高く、柱や梁の表面に鉄筋が露出しないことから高い意匠性を有する反面、問題もある。例えば梁を水平に支持したまま接着剤を硬化させるために、支持部材を組立てなければならず、当然、硬化後には撤去しなければならない。また、接着剤硬化まで養生しなければならず施工現場での施工期間が長くなる。しかも、接着剤を安定して硬化させるための温湿度管理が施工現場では難しい。
また、他の例の柱と梁の接合部としては接合金物を利用した構造も存在する。例えば、柱の側面に接合金物をボルト・ナットで固定し、その接合金物の底板に梁の端部を載せ、底板から起立する芯板を梁内部に差し込み、梁の上面に蓋板を被せ、芯板から突出するボルトを蓋板を貫通してナットで締め付ける構造である(特許文献1)。
登録実用新案第3031391号公報
この構造は接着剤を用いず、ボルト・ナットの締め付けで接合が完了するため、施工が容易である反面、以下のような問題がある。例えば、接合金物の底板が梁の底面に露出するし、ボルト頭部やナットが梁の側面に露出するため意匠性が大幅に損なわれる。また、上記構造は、柱にボルトがネジ込まれているだけなので、ボルトの取付強度は接着剤を使った場合に比べると弱い。さらに、地震の場合には、図10に示すように柱91と梁94の垂直関係が崩れて、接合金物96が梁にめり込むことがあった。これは、ボルト97を通すための抜穴98を接合金物にあけてあるが、その抜穴はボルトよりも当然僅かに大きいことと、梁の上面に接合金物(蓋板)が直に接していることが原因と考えられる。この構造の場合に、地震が発生すると、接合金物はその剛性の高さから柱に固定された形状を維持しようとし、一方、梁は水平を維持しようとするため、抜穴とボルトの隙間分だけ柱が傾いて木材に接合金物がめり込むのである。
本発明は上記実情を考慮して創作されたもので、その共通の目的は、接着剤による接合部と接合金物による接合部の利点をできるだけ兼備し、少なくとも意匠性と施工性及び接合金物の取付強度を高いレベルで保持することである。また、請求項2と4の発明の固有の目的は、意匠性をさらに向上することである。さらに、請求項3と6の発明の固有の目的は、梁の回転力に対する剛性を高いベルで保持することである。なお、請求項6の発明の目的には、施工性のさらなる向上もある。
請求項1の発明は、柱と梁を接合金物を介して連結する柱と梁の接合部に関する。そして、接合金物は、梁の端面に相当する位置で柱の側面に固定する柱固定片と、梁の上面に固定する梁固定片をL字状に連続すると共に、柱固定片と梁固定片の内側部分には補強片を両固定片に亘って形成してある。柱は、その内部のボルト差込穴に横ボルトの大半部分を接着剤で固定して収容すると共に、横ボルトの一端部を柱から梁側に突出し、その横ボルトの一端部に柱固定片の抜穴を通してナットで固定してある。一方、梁は、その一端部内のボルト挿入穴に縦ボルトの大半部分を接着剤で固定して収容すると共に、縦ボルトの一端部を梁上面から上方に突出し、その縦ボルトの一端部に梁固定片の抜穴を通してナットで固定し、且つその上面には柱側に通じるスリットを底面よりも上側まで形成し、スリット内に補強片を収容して梁の底面・側面から補強片を隠蔽してある。以上を特徴とする。
柱固定片と横ボルトの一端部及びその締結用ナットは、梁の内部に収容されていない構造であっても良いが、意匠性を良くするには、請求項2の発明のようにすることが望ましい。即ち、梁の端面を柱に突き合わせると共に、梁の一端部の横幅内においてスリットに連通する凹溝を、その上面から底面よりも上側まで形成し、柱固定片と横ボルトの一端部及びその締結用ナットを凹溝に収容することである。
地震の際には梁に回転力が加わって柱固定片・梁固定片が木材にめり込もうとするが、これを防止するには請求項3の発明のようにすることが望ましい。即ち、柱固定片・梁固定片の柱・梁へのめり込み防止用ナットを横ボルト・縦ボルトにそれぞれネジ込んで、柱の側面・梁の上面には、めり込み防止用ナットを面一状に固定することである。
請求項4の発明は柱と梁の接合方法であって、柱の内部のボルト差込穴に横ボルトの大半部分を差し込んで接着剤を注入・硬化すると共に横ボルトの一端部を柱から梁側に突出する工程と、梁の一端部内のボルト挿入穴に縦ボルトの大半部分を差し込んで接着剤を注入・硬化すると共に縦ボルトの一端部を梁上面から上方に突出し且つその上面には柱側に通じるスリットを底面よりも上側まで形成する工程を、柱と梁を施工現場に搬入する前に行う。そして、柱固定片と梁固定片をL字状に連続すると共に柱固定片と梁固定片の内側部分に補強片を両固定片に亘って形成してある接合金物を用意する。その後に、柱の側面から突出する横ボルトの一端部に接合金物の柱固定片の抜穴を通してナットで固定する工程と、固定した接合金物の下方から梁を吊り上げて梁のスリット内に補強片を挿入すると共に梁固定片の抜穴に縦ボルトの一端部を通す工程と、梁固定片を縦ボルトにナットで固定する工程を、施工現場で行なうことを特徴とする。
また、柱固定片と横ボルトの一端部及びその締結用ナットは、梁の内部に収容しなくとも良いが、意匠性を良くするには、請求項5の発明のようにすることが望ましい。即ち、スリットに連通する凹溝を、梁の一端部の横幅内においてその上面から底面よりも上側まで形成する工程を、柱と梁を施工現場に搬入する前までに行い、固定した接合金物の下方から梁を吊り上げて梁のスリット内に補強片を挿入すると共に柱固定片と横ボルトの一端部及びその締結用ナットを凹溝内に収容する工程を施工現場で行なう。
地震の際には梁に回転力が加わって柱固定片・梁固定片が木材にめり込もうとするが、これを防止することが望ましい。また、接着剤の注入作業を容易にするには、ボルト差込穴・ボルト挿入穴に対する横ボルト・縦ボルトの位置決めを迅速にすることが望ましい。それには、請求項6の発明のようにする。即ち、柱の内部のボルト差込穴に横ボルトの大半部分を差し込んでから接着剤を注入・硬化するまでの間に、柱固定片の柱へのめり込み防止用ナットを横ボルトにネジ込んで、ボルト差込穴の入口部分の座ぼりにめり込み防止用ナットを位置決めして且つ柱と面一状に収容する工程を設けると共に、梁の一端部内のボルト挿入穴に縦ボルトの大半部分を差し込んでから接着剤を注入・硬化するまでの間に、梁固定片の梁へのめり込み防止用ナットを縦ボルトにネジ込んで、ボルト挿入穴の入口部分の座ぼりにめり込み防止用ナットを位置決めして且つ梁と面一状に収容する工程を設けることである。
請求項1の発明は、スリット内に補強片を収容してあるので、梁の底面及び側面には接合金物が露出しないので、意匠性が高い。また、接着剤で固定してある縦ボルト・横ボルトに接合金物を固定してあるので、接合金物の取付強度も高い。さらに、接合金物を使用し、ナットの締め付けで柱と梁を組み立てるので、施工期間が短くてすみ、施工性も高い。
請求項2の発明は、凹溝によって柱固定片等を収容するので、接合金物を梁固定片以外について梁内に収容したことになり、その結果、意匠性が一段と向上する。
請求項3の発明は、めり込み防止用ナットを縦ボルト・横ボルトにネジ込み、柱や梁と面一状にしてあるので、柱固定片・梁固定片の上から止めるナットの締め付け力が、柱固定片・梁固定片を介してめり込み防止用ナットに伝達することになる。従って、地震の際に梁に対して回転力が加わっても、柱固定片・梁固定片が木材にめり込まず、梁の回転力に対する剛性を高いベルで保持できる。
請求項4の発明は、縦ボルトと横ボルトの接着工程を柱と梁を施工現場に搬入する前までに行なうので、施工現場で接着・硬化させることがなく施工期間を短くでき、温湿度管理がされた工場で行なうことも可能となる。そして、ナットによる締結作業からなる組立のみを施工現場で行なうので、現場での施工期間が短くなり、施工性が高い。また、請求項1と同様に意匠性、接合金物の取付強度も高い。
請求項5の発明は、凹溝によって柱固定片等を収容するので、接合金物を梁固定片以外について梁内に収容したことになり、その結果、意匠性が一段と向上する。また、スリットへの補強片の挿入と凹溝への柱固定片等の挿入を一挙にできるので施工性も良い。
請求項6の発明は、請求項3の発明と同様に、めり込み防止用ナットを縦ボルト・横ボルトにネジ込み、柱や梁と面一状にしてあるので、梁の回転力に対する剛性を高いレベルで保持できる。また、めり込み防止用のナットで座ぼりに対する位置決めをすることによって、接着剤が硬化するまで縦ボルト・横ボルトを支持しなくともボルト差込孔・ボルト挿入穴に対する横ボルト・縦ボルトの位置決めがなされることから、施工性が向上する。
柱1と梁2の接合部は図1、図2に示すように、接合金物3を利用する。
接合金物3は柱固定片4の上端から梁固定片5を側方に突出してL字状に連続し、柱固定片4と梁固定片5の内側の横幅中央部に補強片6を両固定片4,5に亘って形成したものである。各固定片4,5にはボルト用の抜穴7,8がそれぞれあけてある。なお、梁固定片5は梁2よりも横幅を狭くし、梁2の横幅中央部に取り付けることによって、梁2を真下から少しずれた位置から視た場合にでも、梁固定片5が見えないようにして意匠性を高くしてある。
柱1は図1〜図4に示すように、側面から反対面に向かってボルト差込穴9を貫通してあける。このボルト差込穴9は、柱固定片4の取付強度の向上のため上下左右に間隔をあけて複数設けると共に、横ボルト10よりも少し大きくあけてその隙間に接着剤11を注入し、横ボルト10をその両端部が柱1から水平に突出する状態で強固に固定する。また、柱1にはボルト差込穴9の隣り面に接着剤注入穴12と空気排出穴13を、ボルト差込穴9に連通して且つ左右に間隔をあけて設けてある。柱1から突出する横ボルト10の端部に、柱固定片4の抜穴7を通してナット14で締結すると、柱1に対して接合金物3が側方に突出した形態となる。なお、柱1の両側から横ボルト10を突出させるのは、図示しないが柱1の両側に梁2を固定するためである。
梁2はその一端面の横幅中央部に、凹溝15を上面と柱面にのみ開口してあけ、柱固定片4と横ボルト10の端部・その締結用ナット14を凹溝15に収容する。また、梁2はその凹溝15の横幅中央部にスリット16を柱面(端面)と上面にのみ開口してあけ、スリット16に補強片6を収容する。さらに、梁2の上面にはスリット16を中心にして両側に、ボルト挿入穴17を底面まで貫通することなくあける。ボルト挿入穴17は、接着剤18を注入するため縦ボルト19よりも少し大きく、その上部を座ぼり20として一回り大きく形成し、座ぼり20にはめり込み防止用のナット21を収容する。このナット21は梁固定片5の抜穴8より大きく且つ座ぼり20よりも僅かに大きく形成し、座ぼり20内に位置決めしてガタツキなく収容して梁2の上面と面一にすると共に、ボルト挿入穴17の上部を塞ぐ。また、梁2の側面には、接着剤注入穴23と空気排出穴24をボルト挿入穴17に連通して且つ上下に間隔をあけて設けてある。柱1に接合金物3を固定した状態で、梁2の上面から突出する縦ボルト19の端部に梁固定片5の抜穴8を通してナット25で締結すると、柱1と梁2が接合金物3を介して一体化する。
上述した柱と梁の接合部の施工手順は、施工現場に柱1と梁2を搬入する前に工場で予め行なう予備工程と、施工現場で行なう組立工程に大別される。
予備工程は、温度湿度管理された工場で行われる。図1に示すように柱1に対しては、穴あけをすることのほか、横ボルト10をボルト差込穴9に通して両端部を柱1から突出させ、ボルト差込穴9内の横ボルト10の周囲に隙間があく状態で横ボルト10を水平に保持し、ボルト差込穴9の両入口側にシール剤Sを注入し、シール剤Sの硬化後に接着剤11を接着剤注入穴12から注入し空気排出穴13から接着剤11が出る程充填させ、そのまま硬化させる。梁2に対しては、穴あけ、切削加工(スリット、凹溝の形成)をすることのほか、ナット21の底面と座ぼり面の界面にシール剤Sを塗り、ナット21を所定位置に付けた縦ボルト19をボルト挿入穴17に差し込み、ナット21を座ぼり20に押し込んで収容する。ナット21は座ぼり20内で位置決めされると共にボルト挿入穴17の上部をシール剤Sとの併用でシールし、その結果、縦ボルト19とボルト挿入穴17の軸線を一致させ、ボルト挿入穴17内で縦ボルト19の周囲に隙間を均等にあける。そして、縦ボルト19とナット21の嵌め合い部分に外側からシール剤Sを塗り、シール剤Sの硬化後にボルト挿入穴17には、ボルト差込穴9と同様に接着剤18を注入して硬化させる。
組立工程は、まず、柱1から突出する横ボルト10の一端部に接合金物3の柱固定片4の抜穴7を通してナット14を締結して柱固定片4を柱1に強固に固定する。次に、梁2をクレーンなどで吊り上げて梁2の凹溝15及びスリット16に接合金物3の柱固定片4、横ボルト10の端部・その締結用ナット14、補強片6を挿入し、梁固定片5の抜穴8に縦ボルト19の端部を通して梁固定片5を梁1の上面に当てる。最後に縦ボルト19にナット25を締結して梁2を吊り下げた状態で支持する。
図6は柱1と梁2の接合部の別例を示すものである。これは、ボルト差込穴9内での横ボルト10の支持をするために、めり込み防止用のナット26を用い、このナット26の外周を円形にしたこと、並びに縦ボルト19以外にラグスクリュー27を用い、梁固定片5の抜穴28からラグスクリュー27を梁2の下穴29にネジ込んで固定してあることを特徴とする。ラグスクリュー27を使用する場合は、縦ボルト19をナット25で締結して梁2を接合金物3を介して柱1に吊り下げて支持した後に、予めあけてある下穴29に一回り大きな径のラグスクリュー27をネジ込む。ラグスクリュー27を用いると、例えば火災などの高温時に、接着剤(縦・横ボルトを固定しているもの)の塑性化によって接合耐力が低下した場合にでも、梁2の自重を支えることができる。
また、めり込み防止用のナット26は、シールしやすいように座ぼり30と径を一致させておき、また、図示しないがその表面に引っかかり用の小穴を複数あけ、小穴にヒンジピンレンチの先部を差し込み、ヒンジピンレンチを回すことによってネジ込めるようにしておく。そして、このナット26を使用する場合は、ボルト差込穴9の両端部に座ぼり30を形成し、一端部にナット26の付いた横ボルト10をボルト差込穴9に通し、横ボルトの他端部にナット26をネジ込んで、左右の座ぼり30内にナット26をそれぞれ位置決めして隙間無く収容する。なお、ナット26の底面と座ぼり30の界面にはシール剤Sを予め塗っておくことや、座ぼり内に収容されたナットの嵌め合い部分にシール剤を塗ること、最後に接着剤を注入することは、前例と同様である。
上述した柱と梁の接合部は、梁2の底面、側面に接合金物3が露出しないことから、意匠性が高い。なお、柱1や梁2の側面に接着剤11,18の注入穴12,23や空気排出穴13,24の跡が残るが、非常に小さいので意匠性には殆ど影響を与えない。一段と体裁を良くするためには図示しないが、柱1と梁2には接着剤注入穴と空気排出穴に木製の栓をすることが望ましい。
上述した柱と梁の接合部について以下の試験を行った。柱に断面170×300mm、梁に170×420mmのベイマツ集成材(E120−F330)を用いた。接合金物は厚み19mmの普通鋼材SS400、柱固定片120×415mm、梁固定片120×376mmを用いた。縦ボルト、横ボルトにはS45Cの全ネジボルトを用いた。そして、図7に示すように柱と2本の梁を逆T字状に組み、梁の端部を固定し、柱頂部のA点に鋼棒を貫通し、柱から突出する鋼棒に水平荷重を加えた。この試験結果である、モーメントと柱の変形角関係を図8のグラフに示してある。本試験結果より、この実施例の接合部は弾性的で且つ高い剛性を示しており、その最大モーメントは126kN・mと非常に高い値を示している。
柱と梁の接合方法を示す分解図である。 柱と梁の接合部を示す組み立て図である。 (イ)(ロ)図は柱、梁の加工状態を示す図面である。 (イ)(ロ)図は工場内での予備工程を示す分解図である。 (イ)(ロ)図は柱と梁の接合部を示す縦断面図、A−A線横断面図である。 柱と梁の接合部の別例を示す縦断面図、A−A線横断面図である。 試験方法を示す説明図である。 試験結果を示すグラフである。 従来の柱と梁の接合部を示す要部断面図である。 木材への接合金物のめり込み状態を示す説明図である。
符号の説明
1 柱
2 梁
3 接合金物
4 柱固定片
5 梁固定片
6 補強片
7 抜穴
8 抜穴
9 ボルト差込穴
10 横ボルト
11 接着剤
14 ナット
15 凹溝
16 スリット
17 ボルト挿入穴
18 接着剤
19 縦ボルト
20 座ぼり
21 ナット
25 ナット
26 ナット
30 座ぼり

Claims (6)

  1. 柱(1)と梁(2)を接合金物(3)を介して連結する柱と梁の接合部において、
    接合金物(3)は、梁の端面に相当する位置で柱の側面に固定する柱固定片(4)と、梁の上面に固定する梁固定片(5)をL字状に連続すると共に、柱固定片(4)と梁固定片(5)の内側部分には補強片(6)を両固定片に亘って形成し、
    柱(1)は、その内部のボルト差込穴(9)に横ボルト(10)の大半部分を接着剤(11)で固定して収容すると共に、横ボルト(10)の一端部を柱から梁側に突出し、その横ボルト(10)の一端部に柱固定片(4)の抜穴(7)を通してナット(14)で固定し、
    一方、梁(2)は、その一端部内のボルト挿入穴(17)に縦ボルト(19)の大半部分を接着剤(18)で固定して収容すると共に、縦ボルト(19)の一端部を梁上面から上方に突出し、その縦ボルトの一端部に梁固定片(5)の抜穴(8)を通してナット(25)で固定し、且つその上面には柱側に通じるスリット(16)を底面よりも上側まで形成し、スリット(16)内に補強片(6)を収容して梁の底面・側面から補強片(6)を隠蔽してあることを特徴とする柱と梁の接合部。
  2. 梁の端面を柱に突き合わせると共に、梁の一端部の横幅内においてスリット(16)に連通する凹溝(15)を、その上面から底面よりも上側まで形成し、柱固定片(4)と横ボルト(10)の一端部及びその締結用ナット(14)を凹溝(15)に収容することを特徴とする請求項1記載の柱と梁の接合部。
  3. 柱固定片(4)・梁固定片(5)の柱・梁へのめり込み防止用ナット(26,21)を横ボルト(10)・縦ボルト(19)にそれぞれネジ込んで、柱の側面・梁の上面には、めり込み防止用ナット(26,21)を面一状に固定することを特徴とする請求項1又は2記載の柱と梁の接合部。
  4. 柱の内部のボルト差込穴(9)に横ボルト(10)の大半部分を差し込んで接着剤(11)を注入・硬化すると共に横ボルト(10)の一端部を柱から梁側に突出する工程と、梁の一端部内のボルト挿入穴(17)に縦ボルト(19)の大半部分を差し込んで接着剤(18)を注入・硬化すると共に縦ボルト(19)の一端部を梁上面から上方に突出し且つその上面には柱側に通じるスリット(16)を底面よりも上側まで形成する工程を、柱と梁を施工現場に搬入する前に行い、
    柱固定片(4)と梁固定片(5)をL字状に連続すると共に柱固定片(4)と梁固定片(5)の内側部分に補強片(6)を両固定片に亘って形成してある接合金物(3)を用意した後に、
    柱の側面から突出する横ボルト(10)の一端部に接合金物(3)の柱固定片(4)の抜穴(7)を通してナット(14)で固定する工程と、固定した接合金物(3)の下方から梁を吊り上げて梁のスリット(16)内に補強片(6)を挿入すると共に梁固定片の抜穴(8)に縦ボルト(19)の一端部を通す工程と、梁固定片(5)を縦ボルト(19)にナット(25)で固定する工程を、施工現場で行なうことを特徴とする柱と梁の接合方法。
  5. スリット(16)に連通する凹溝(15)を、梁の一端部の横幅内においてその上面から底面よりも上側まで形成する工程を、柱と梁を施工現場に搬入する前までに行い、
    固定した接合金物(3)の下方から梁を吊り上げて梁のスリット(16)内に補強片(6)を挿入すると共に柱固定片(4)と横ボルト(10)の一端部及びその締結用ナット(14)を凹溝(15)内に収容する工程を施工現場で行なうことを特徴とする請求項4記載の柱と梁の接合方法。
  6. 柱の内部のボルト差込穴(9)に横ボルト(10)の大半部分を差し込んでから接着剤(11)を注入・硬化するまでの間に、柱固定片(4)の柱へのめり込み防止用ナット(26)を横ボルト(10)にネジ込んで、ボルト差込穴の入口部分の座ぼり(30)にめり込み防止用ナット(26)を位置決めして且つ柱と面一状に収容する工程を設け、
    梁の一端部内のボルト挿入穴(17)に縦ボルト(19)の大半部分を差し込んでから接着剤(18)を注入・硬化するまでの間に、梁固定片(5)の梁へのめり込み防止用ナット(21)を縦ボルト(19)にネジ込んで、ボルト挿入穴(17)の入口部分の座ぼり(20)にめり込み防止用ナット(21)を位置決めして且つ梁と面一状に収容する工程を設けることを特徴とする請求項4又は5記載の柱と梁の接合方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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