JP5260889B2 - 非水電解質二次電池 - Google Patents

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Description

本発明は、非水電解質二次電池、特に非水電解質二次電池に用いられるセパレータと非水電解質の改良に関する。
現在、非水電解質二次電池においては、高電圧、高エネルギー密度を有するリチウムイオン二次電池の研究が盛んに行われている。リチウムイオン二次電池においては、一般的に、LiCoO2などのリチウム含有遷移金属酸化物が正極活物質として用いられ、炭素材料が負極活物質として用いられ、ポリエチレンやポリプロピレンからなる多孔質膜がセパレータとして用いられている。非水電解質は、一般的に、非水溶媒とそれに溶解した溶質とを含む。非水溶媒としては、環状炭酸エステル、鎖状炭酸エステル、環状カルボン酸エステルなどが用いられ、溶質としては、六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)、四フッ化ホウ酸リチウム(LiBF4)などが用いられている。
従来より、電池特性を向上させる目的で、正極活物質、負極活物質、セパレータおよび非水電解質を改良することが試みられている。セパレータに関しては、例えば、以下のような改良が行われている。
特許文献1では、短絡時または異常使用時における電池の安全性をさらに向上させるために、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などの多孔質フッ素樹脂膜と、ポリエチレン膜またはポリプロピレン膜とを重ねたセパレータを用いることが提案されている。特許文献1においては、セパレータが融点の高いフッ素樹脂膜を含むことにより、異常発熱時のセパレータの溶融を防ぐことができる。このため、電池の安全性をさらに向上させることができる。
特許文献2では、金属リチウムを負極活物質とする電池の安全性をさらに向上させるために、細孔径が異なる2層を備えるセパレータを用いることが提案されている。細孔径の小さい方の層が金属リチウムの樹枝状成長を抑え、それにより、充放電時の内部短絡とそれに伴う発火を抑制することができる。なお、特許文献2には、ポリテトラフルオロエチレン膜と、ポリプロピレンからなる細孔径の小さい膜とが積層されたセパレータが開示されている。
一方で、非水電解質については、例えば、以下のような改良が行われている。
特許文献3においては、フッ化ベンゼン類を非水電解質に添加することで、サイクル特性を向上させている。
特許文献4では、非水電解質の非水溶媒として、モノフルオロエチレンカーボネートを用いることが提案されている。特許文献4においては、モノフルオロエチレンカーボネートに由来する安定な被膜が負極上に形成されるために、サイクル特性を向上させることができる。
特開平5−205721号公報 特開平5−258741号公報 特開2005−340026号公報 特開2004−063432号公報
リチウム含有遷移金属酸化物を、特に高電圧かつ高温下で保存するときには、それを構成する金属の溶出が激しく起こる。このため、リチウム含有遷移金属酸化物から溶出した金属原子が負極上に析出して、負極のインピーダンスが上昇したり、セパレータが目詰まりを起こしたりする。よって、正極活物質としてリチウム含有遷移金属酸化物を含む電池は、保存後のレート特性が低下する。
また、非水溶媒が、特許文献3で提案されるフッ化ベンゼン類、または特許文献4で提案されるモノフルオロエチレンカーボネートを含む場合でも、前述のようなリチウム含有遷移金属酸化物からの金属原子の溶出を抑制することはできない。このため、上記と同様に、保存後のレート特性が低下する。
そこで、本発明は、保存時、特に高電圧かつ高温下で保存したときのレート特性の低下を低減できる非水電解質二次電池を提供することを目的とする。
本発明の非水電解質二次電池は、リチウムイオンを吸蔵および放出する活物質を含有する正極、リチウムイオンを吸蔵および放出する活物質を含有する負極、正極と負極との間に配置されたセパレータ、および非水電解質を具備する。セパレータは、電子吸引性の置換基を含む材料を含む。非水電解質は、非水溶媒およびそれに溶解した溶質を含む。非水溶媒は、含フッ素芳香族系溶媒、含フッ素環状炭酸エステル、および含フッ素環状カルボン酸エステルよりなる群から選択される少なくとも1種の第1溶媒を含む。第1溶媒の量が、非水溶媒の10体積%以上、50体積%以下である。
非水溶媒は、含フッ素芳香族系溶媒および含フッ素環状炭酸エステルよりなる群から選択された少なくとも1種を含むことが好ましい。上記電子吸引性の置換基を含む材料は、フッ素原子を含むことが好ましい。また、前記材料は、ポリテトラフルオロエチレンであることが好ましい。セパレータは、無機フィラーをさらに含むことが好ましい。
上記セパレータと負極との間には、耐還元性の膜、または無機フィラーを含む耐還元性の層が設けられていることが好ましい。
第1溶媒は、フルオロベンゼン、ヘキサフルオロベンゼン、フルオロエチレンカーボネート、およびトリフルオロプロピレンカーボネートよりなる群から選択される少なくとも1種であることが好ましい。第1溶媒の量は、非水溶媒の20体積%以上、40体積%以下であることが好ましい。
前記正極に含まれる活物質は、Li[Ni1/2Mn3/2]O4を含むことが好ましい。
また、本発明は、上記非水電解質二次電池と、それを充電する充電器を具備し、充電器における充電終止電圧が4.3〜4.6Vに設定されているシステムに関する。
本発明においては、セパレータを構成する材料は、電子吸引性の置換基を含む。このような材料においては、電子が非局在化するため、より電子が引き抜かれにくくなり、耐酸化性が向上する。よって、セパレータの酸化分解を抑制することができる。さらに、非水溶媒が、含フッ素芳香族系溶媒、含フッ素環状炭酸エステル、および含フッ素環状カルボン酸エステルよりなる群から選択される少なくとも1種の溶媒を含むために、セパレータの非水電解質への濡れ性を向上させることができる。このため、極板群全体において電圧が平準化され、非水溶媒の酸化分解を防止することもできる。
電池のレート特性の低下の1つの原因は、正極活物質から、リチウム以外の金属原子がカチオンとして非水電解質に溶出し、その金属が負極上に析出することであると考えられる。本発明では、電池を高電圧かつ高温下で保存した場合でも、セパレータや非水溶媒の酸化分解を抑制することができる。よって、酸化分解時に生じる電子が正極活物質に含まれる(リチウム以外の)金属原子に移動して、その金属原子がカチオンとなって、非水電解質に溶解することを、抑制することができる。よって、電池を高電圧かつ高温下で保存した場合でも、電池のレート特性の低下を抑制することが可能となる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について詳述する。
本発明の非水電解質二次電池は、リチウムイオンを吸蔵および放出する活物質を含有する正極、リチウムイオンを吸蔵および放出する活物質を含有する負極、前記正極と前記負極との間に介在させたセパレータ、および非水電解質を具備する。セパレータは、電子吸引性の置換基を含む材料を含む。非水電解質は、非水溶媒およびそれに溶解した溶質を含む。非水溶媒は、含フッ素芳香族系溶媒、含フッ素環状炭酸エステル、および含フッ素環状カルボン酸エステルよりなる群から選択される少なくとも1種の第1溶媒を含む。
一般的に、リチウムイオン二次電池においては、ポリエチレン(PE)またはポリプロピレン(PP)からなるセパレータが用いられている。しかし、ポリエチレンおよびポリプロピレンは、耐酸化性が低いため、このような材料からなるセパレータを含む電池を高電圧かつ高温下で保存した場合、セパレータが酸化分解する。その際、正極活物質中のリチウム以外の金属原子が、セパレータの酸化分解によって生じた電子を受け取って還元される。電子を受け取った金属原子は、正極活物質から、金属カチオンとして溶出してしまう。ポリエチレンおよびポリプロピレンの耐酸化性が低いのは、電子が引き抜かれ易い水素原子が、その分子中に多く含まれることが一因として考えられる。
セパレータの酸化分解を抑制するには、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)およびポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)のような、分子中に電子吸引性の置換基を含む材料を用いることが効果的である。ハロゲン原子の強い電子吸引性によって、セパレータを構成しているPTFEやPCTFEにおいて、電子が非局在化するため、より電子が引き抜かれにくくなり、耐酸化性が向上すると考えられる。
しかし、電子吸引性の置換基を含む材料を含むセパレータは、極性が強いために、非水電解質に対して濡れにくい。セパレータに非水電解質で濡れていない部分があると、その部分を挟んで対向する正極部分および負極部分の電圧(電位差)が局所的に高くなる。このように電圧が高くなると、高温保存下において、非水溶媒が酸化分解し、その酸化分解により生じた電子が、正極活物質に含まれるリチウム以外の金属原子に移動する。これにより、正極活物質から金属カチオンが溶出するという新たな問題が生じる。
以上のような、セパレータおよび非水溶媒の酸化分解を防止するには、非水溶媒が、含フッ素芳香族系溶媒、含フッ素環状炭酸エステル、および含フッ素環状カルボン酸エステルよりなる群から選択される少なくとも1種の第1溶媒を含み、かつ、セパレータが電子吸引性の置換基を含む材料を含むことが非常に有効となる。非水溶媒に含まれる第1溶媒は、非水溶媒の表面張力を下げる作用を有するため、電子吸引性の置換基を含む材料を含むセパレータの非水電解質への濡れ性が向上する。このため、局所的な電圧上昇が抑えられて、極板群全体において電圧が平準化する。よって、電池を高電圧かつ高温下で保存した場合でも、非水溶媒の酸化分解を抑制することができる。また、本発明で用いられるセパレータは、それを構成する材料が電子吸引性の置換基を含むため、耐酸化性が高い。よって、電池を高電圧かつ高温下で保存した場合でも、セパレータの酸化分解を抑制できる。
上記のような両方の効果によって、正極から金属カチオンが溶出するのを防止し、レート特性が低下するのを抑制することができる。
なお、特許文献1および2においても、PTFEからなる膜が、セパレータとして用いられている。しかし、PTFEからなる膜を用いるだけでは、非水溶媒の酸化分解により、正極活物質からの金属カチオンが溶出する。このため、保存後の電池のレート特性が低下する。
特許文献3のように、非水電解質にフッ化ベンゼン類を含ませた場合、および特許文献4のように、非水電解質にモノフルオロエチレンカーボネートを含ませた場合でも、セパレータの酸化分解による正極活物質からの金属カチオンの溶出を抑制することはできない。よって、この場合にも、保存後の電池のレート特性が低下する。
セパレータを構成する材料は、電子吸引性の置換基を含む。電子吸引性の置換基としては、例えば、―F、―Cl、―CN、―SO2―、―CO―、―COO―、―CF3などが挙げられる。
前記電子吸引性の置換基を含む材料としては、電子吸引性の置換基を含むポリマーが好ましく、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリアリレート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、アクリロニトリル−スチレン−アクリレート共重合体、アクリロニトリル単位を含むポリマー等が挙げられる。
セパレータは、特に分子中に―Fや―CF3などのフッ素を含む置換基を有する材料を含むことが好ましい。フッ素原子は電子吸引性が高いため、セパレータの耐酸化性がより高くなり、酸化分解をより抑制できる。
上記材料の中でも、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などのフッ素ポリマーが好ましい。ポリテトラフルオロエチレンは、繰り返し単位中に、電子吸引性の高いフッ素原子を4つ含んでいる。よって、ポリテトラフルオロエチレンにおいては、電子がフッ素原子上に非局在化する。従って、ポリテトラフルオロエチレンからは、電子が引き抜かれにくくなり、耐酸化性が顕著に向上するからである。
セパレータは、電子吸引性の置換基を含む材料と無機フィラーとを含む絶縁層であることがさらに好ましい。このような絶縁層は、無機フィラーを含むために耐還元性が強い。よって、後述するようなセパレータの還元分解を防止することができる。
セパレータが、電子吸引性の置換基を含む材料と無機フィラーとを含む絶縁層である場合、電子吸引性の置換基を含む材料は、特に限定されないが、なかでも、アクリロニトリル単位を含むポリマーであることが好ましい。前記ポリマーにおいて、アクリロニトリル単位の量は、20モル%以上であることが好ましい。アクリロニトリル単位を含むポリマーとしては、例えば、ポリアクリロニトリル、ポリアクリロニトリル変性ゴム、アクリロニトリル−スチレン−アクリレート共重合体などが挙げられる。
前記材料としてアクリロニトリル単位を含むポリマーを用いることにより、絶縁層における前記材料と無機フィラーとの分散性を向上させることができ、よりセパレータの還元分解を抑制することができる。
無機フィラーの量は、絶縁層の80〜99重量%であることが好ましい。無機フィラーの量が80重量%より少ないと、絶縁層内部の空隙が減少してリチウムイオン伝導性が低下することがある。無機フィラーの量が、99重量%より多くなると、絶縁層自体の強度が低くなることがある。
無機フィラーとしては、アルミナ、チタニア、ジルコニア、マグネシア、シリカなどが挙げられる。
なお、セパレータが前記絶縁層を含む場合、セパレータは前記絶縁層のみから構成されてもよい。あるいは、セパレータは、前記絶縁層の他に、当該分野で公知の材料からなる多孔質膜を含んでいてもよい。
セパレータの厚さは、0.5〜300μmであることが好ましい。このことは、セパレータが上記のような絶縁層から構成される場合でも同様である。
電子吸引性の置換基を含む材料を含むセパレータは、負極と直接接しないように配置することが好ましい。前記セパレータは、耐酸化性が高くなる一方で、耐還元性がやや低下する傾向がある。このため、負極電位が大きく低下すると、前記セパレータの負極と接する部分が還元され易くなる可能性がある。
電子吸引性の置換基を含む材料を含むセパレータの還元を防止するために、負極とセパレータとの間には、耐還元性の膜または無機フィラーを含む耐還元性の層を配置することが好ましい。
耐還元性の膜としては、例えば、ポリエチレン膜またはポリプロピレン膜などが挙げられる。耐還元性の層としては、例えば、無機フィラーと所定のポリマーとを含む層などが挙げられる。耐還元性の層は、負極のセパレータと対向する面に形成してもよいし、セパレータの負極と対向する面に形成してもよい。無機フィラーとしては、上記のような材料を用いることができる。耐還元性の層に含まれるポリマーの種類は、特に限定されない。例えば、フッ素ポリマーなどの電子吸引性の置換基を含む材料からなるセパレータが用いられる場合、負極とセパレータとの間に、耐還元性の層を設けることができる。この場合、耐還元性の層として、上記のような絶縁層を用いることができる。
耐還元性の膜および無機フィラーを含む耐還元性の層の厚さは、0.5〜25μmであることが好ましい。耐還元性の膜および耐還元性の層の厚さが0.5μm未満であると、例えば、非水電解質二次電池が捲回型の電極群である場合、捲回時の圧力により、耐還元性の膜または耐還元性の層が押し潰されて、セパレータと負極とが接触することがある。よって、セパレータの還元を抑制する効果が不十分となる可能性がある。耐還元性の膜および耐還元性の層の厚さが25μmより厚くなると、直流抵抗が大きすぎて、出力特性が低下するおそれがある。
以下に、セパレータの作製方法の一例を示す。
例えば、電子吸引性の置換基を含むポリマーを、有機溶媒と混合し、ポリマーを溶融および混練し、押出成形し、その後、延伸、有機溶媒の除去、乾燥、熱セットを施すことにより、セパレータを得ることができる。
例えば、以下のような方法でセパレータを得ることができる。
まず、ポリマーと、そのポリマーの良溶媒とを混合して、ポリマーの溶液を調製する。
原料となるポリマーの溶液は、例えば、ポリマーを、所定の溶媒に、加熱溶解することにより調製することができる。なお、溶媒としては、ポリマーを十分に溶解できるものであれば特に限定されない。例えば、ノナン、デカン、ウンデカン、ドデカン、流動パラフィンなどの脂肪族または環式の炭化水素、またはこれらの炭化水素の沸点と同程度の沸点を有する鉱油留分などが挙げられる。押出成形後に得られるゲル状成形物の安定性を向上させるためには、流動パラフィンのような不揮発性の溶媒を用いることが好ましい。
加熱溶解は、ポリマーを、溶媒中で完全に溶解する温度で撹拌しながら行ってもよいし、押出機中で均一に混合しながら行ってもよい。ポリマーを溶媒中で撹拌しながら溶解する場合、加熱温度は、使用するポリマーおよび溶媒により異なるが、通常は140〜250℃の範囲である。
押出機中で溶解する場合は、まず、押出機に前記ポリマーを供給し、溶融する。溶融温度は、使用するポリマーの種類によって異なるが、前記ポリマーの融点+30〜100℃が好ましい。
次に、この溶融状態のポリマーに、所定の溶媒を供給する。このようにして、溶融したポリマーを含む溶液を得ることができる。
次に、この溶液を押出機のダイよりシート状に押し出した後、冷却してゲル状組成物を得る。なお、ポリマーの溶液を押出機中で調製した場合、その溶液は、その押出機からダイ等を介して押し出してもよいし、その溶液を別の押出機に移動させ、ダイ等を介して押し出してもよい。
次いで、冷却することにより、ゲル状成形物が形成される。冷却は、ダイを冷却するか、またはゲル状シートを冷却することにより行われる。冷却は、少なくとも50℃/分の速度で90℃以下まで行うことが好ましく、80〜30℃まで行うことがさらに好ましい。ゲル状シートの冷却方法としては、冷風、冷却水等の冷却媒体に直接接触させる方法、冷媒媒体で冷却したロールに接触させる方法などを用いることができる。これらのなかでは、冷却ロールを用いる方法が好ましい。
次に、このゲル状成形物を、二軸延伸して、成形物を得る。延伸は、ゲル状成形物を加熱し、通常のテンター法、ロール法、圧延、またはこれらの方法の組合せによって、所定の倍率で行う。二軸延伸は、縦横同時延伸または逐次延伸のいずれでもよいが、特に同時二軸延伸が好ましい。
上記で得られた成形物を、洗浄剤で洗浄し、残留する溶媒を除去する。洗浄剤としては、易揮発性の溶媒、例えば、ペンタン、ヘキサン、ヘプタンなどの炭化水素、塩化メチレン、四塩化炭素などの塩素化炭化水素、三フッ化エタンなどのフッ化炭化水素、ジエチルエーテル、ジオキサンなどのエーテル類等を用いることができる。これらは、単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせても用いてもよい。なお、これらの洗浄剤は、前記ポリマーの溶解に用いた溶媒に応じて、適宜選択される。
成形物の洗浄方法には、例えば、成形体を所定の洗浄剤に浸漬して残留溶媒を抽出する方法、洗浄剤を成形物にシャワーする方法、またはこれらの組合せによる方法などが挙げられる。成形物の洗浄は、成形物中の残留溶媒が1重量%未満になるまで行うことが好ましい。
その後、成形物を乾燥して、洗浄剤を除去する。その乾燥は、例えば、加熱乾燥、風乾などの方法を用いて行うことができる。
最後に、乾燥後の成形物に、100℃以上の温度で、熱セットを行うことにより、高強度の微多孔膜であるセパレータを得ることができる。
第1溶媒は、含フッ素芳香族系溶媒、含フッ素環状炭酸エステル、および含フッ素環状カルボン酸エステルよりなる群から選択される少なくとも1種を含む。
含フッ素芳香族系溶媒としては、例えば、フルオロベンゼン、1,2−ジフルオロベンゼン、1,2,3−トリフルオロベンゼン、1,2,3,4−テトラフルオロベンゼン、ペンタフルオロベンゼン、ヘキサフルオロベンゼン、2−フルオロトルエン、およびα,α,α−トリフルオロトルエンが挙げられる。なかでも、フルオロベンゼンおよびヘキサフルオロベンゼンが好ましい。
含フッ素環状炭酸エステルとしては、例えば、フルオロエチレンカーボネート、ジフルオロエチレンカーボネート、トリフルオロエチレンカーボネート、テトラフルオロエチレンカーボネート、トリフルオロプロピレンカーボネートが挙げられる。なかでも、フルオロエチレンカーボネートおよびトリフルオロプロピレンカーボネートが好ましい。
含フッ素環状カルボン酸エステルとしては、例えば、α−フルオロ−γ−ブチロラクトン、α,α−ジフルオロ−γ−ブチロラクトン、α−フルオロ−γ−バレロラクトン、およびα,α−ジフルオロ−γ−バレロラクトンが挙げられる。
上記のうちでも、第1溶媒は、含フッ素芳香族系溶媒および含フッ素環状炭酸エステルよりなる群から選択される少なくとも1種を含むことが好ましい。これらの溶媒は、非水電解質の表面張力を大きく低下させることができる。従って、電子吸引性の置換基を含む材料を含むセパレータの非水電解質への濡れ性が向上し、局所的な電圧の上昇が抑えられて、電圧が平準化する。このため、電池を高電圧かつ高温下で保存した場合でも、非水溶媒の酸化分解を顕著に抑制することができる。
なかでも、第1溶媒としては、フルオロベンゼン、ヘキサフルオロベンゼン、フルオロエチレンカーボネート、およびトリフルオロプロピレンカーボネートよりなる群から選択される少なくとも1種を用いることがさらに好ましい。
第1溶媒の量は、非水溶媒の10体積%以上であることが好ましく、20体積%以上であることがさらに好ましい。第1溶媒の量が10体積%より少なくなると、非水溶媒の表面張力を下げる作用が弱まる。このため、電子吸引性の置換基を含む材料を含むセパレータの非水電解質への濡れ性が不均一となり、局所的な電圧上昇による非水溶媒の酸化分解が生じることがある。第1溶媒が2種以上の前記溶媒を含む場合、それらの合計量が10体積%で以上であればよい。
第1溶媒の量は、非水溶媒の50体積%以下であることが好ましく、20体積%以下であることがさらに好ましい。含フッ素環状炭酸エステルおよび含フッ素環状カルボン酸エステルの場合、これらの溶媒は高誘電率溶媒で粘度が高い。よって、これらの溶媒が非水溶媒の50体積%を超えると、非水電解質のリチウムイオン伝導度が低下し、その結果、電池のレート特性が低下することがある。含フッ素芳香族系溶媒は、それ自体ではLiPF6等のリチウム塩を解離させることが困難である。よって、含フッ素芳香族系溶媒が非水溶媒の50体積%を超えると、リチウム塩が析出してしまう可能性がある。なお、第一溶媒が含フッ素環状炭酸エステルまたは含フッ素環状カルボン酸エステルと、含フッ素芳香族系溶媒とを含む場合は、第1溶媒の量の上限値は50体積%を超えてもよい。
非水溶媒は、上記第1溶媒以外の第2溶媒を含むことが好ましい。第2溶媒としては、例えば、環状炭酸エステル、鎖状炭酸エステル、環状カルボン酸エステルなどが挙げられる。ここで、環状炭酸エステルとしては、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)などが挙げられる。鎖状炭酸エステルとしては、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、ジメチルカーボネート(DMC)などが挙げられる。また、環状カルボン酸エステルとしては、γ−ブチロラクトン(GBL)、γ−バレロラクトン(GVL)などが挙げられる。
第2溶媒の量は、非水溶媒の90体積%以下であることが好ましく、60体積%以下であることがさらに好ましい。
本発明において、ポリテトラフルオロエチレンを含むセパレータまたは電子吸引性の置換基を含む材料および無機フィラーを含むセパレータと、含フッ素芳香族系溶媒および含フッ素炭酸エステルよりなる群から選択される少なくとも1種の非水溶媒を含む非水電解質との組合せが好ましい。
なかでも、電子吸引性の置換基を含む材料および無機フィラーを含むセパレータと、含フッ素芳香族系溶媒および含フッ素炭酸エステルよりなる群から選択される少なくとも1種の非水溶媒を含む非水電解質との組合せがさらに好ましい。電子吸引性の置換基を含む材料および無機フィラーを含むセパレータと、フルオロベンゼン、ヘキサフルオロベンゼン、フルオロエチレンカーボネート、およびトリフルオロプロピレンカーボネートよりなる群から選択される少なくとも1種の非水溶媒を含む非水電解質との組合せが特に好ましい。
非水溶媒に溶解する溶質としては、当該分野で一般的な溶質を用いることができる。例えば、LiPF6、LiClO4、LiBF4、LiAlCl4、LiSbF6、LiSCN、LiCF3SO3、LiCF3CO2、Li(CF3SO22、LiAsF6、LiB10Cl10、低級脂肪族カルボン酸リチウム、LiCl、LiBr、LiI、Li210Cl10のようなクロロボランリチウム、ビス(1,2−ベンゼンジオレート(2−)−O,O’)ほう酸リチウム、ビス(2,3−ナフタレンジオレート(2−)−O,O’)ほう酸リチウム、ビス(2,2’−ビフェニルジオレート(2−)−O,O’)ほう酸リチウム、ビス(5−フルオロ−2−オレート−1−ベンゼンスルホン酸−O,O’)ほう酸リチウム等のほう酸塩類、ビステトラフルオロメタンスルホン酸イミドリチウム((CF3SO22NLi)、テトラフルオロメタンスルホン酸ノナフルオロブタンスルホン酸イミドリチウム(LiN(CF3SO2)(C49SO2))、ビスペンタフルオロエタンスルホン酸イミドリチウム((C25SO22NLi)等のイミド塩類を用いることができる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
非水電解質には、炭素−炭素不飽和結合を少なくとも1つ有する環状炭酸エステルを含有させることが好ましい。このような環状炭酸エステルは、負極上で分解してリチウムイオン伝導性の高い被膜を形成し、よって、充放電効率を高くできるからである。この炭素−炭素不飽和結合を少なくとも1つ有する環状炭酸エステルの量は、非水溶媒の10体積%以下であることが好ましい。
炭素−炭素不飽和結合を少なくとも1つ有する環状炭酸エステルとしては、例えば、ビニレンカーボネート、4−メチルビニレンカーボネート、4,5−ジメチルビニレンカーボネート、4−エチルビニレンカーボネート、4,5−ジエチルビニレンカーボネート、4−プロピルビニレンカーボネート、4,5−ジプロピルビニレンカーボネート、4−フェニルビニレンカーボネート、4,5−ジフェニルビニレンカーボネート、ビニルエチレンカーボネート、およびジビニルエチレンカーボネートが挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらのうちでは、ビニレンカーボネート、ビニルエチレンカーボネート、およびジビニルエチレンカーボネートよりなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましい。
さらに、非水電解質は、過充電時に分解して電極上に被膜を形成し、電池を不活性化する公知のベンゼン誘導体を含有してもよい。前記ベンゼン誘導体としては、フェニル基および前記フェニル基に隣接する環状化合物基を有する化合物が好ましい。前記環状化合物基としては、フェニル基、環状エーテル基、環状エステル基、シクロアルキル基、フェノキシ基などが好ましい。ベンゼン誘導体の具体例としては、シクロヘキシルベンゼン、ビフェニル、ジフェニルエーテルなどが挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。ただし、ベンゼン誘導体の含有量は、非水溶媒の10体積%以下であることが好ましい。
正極は、例えば、正極集電体とその上に担持された正極活物質層を含む。正極活物質層は、リチウムイオンを吸蔵および放出可能な正極活物質、結着剤、導電剤等を含む。
正極活物質としては、例えば、LixCoO2、LixNiO2、LixMnO2、LixCoyNi1-y2、LixCoy1-yz、LixNi1-yyz、LixMn24、およびLixMn2-yy4(Mは、Na、Mg、Sc、Y、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Al、Cr、Pb、Sb、およびBよりなる群から選択される少なくとも一種であり、x=0〜1.2、y=0〜0.9、z=2.0〜2.3)を用いることができる。これらは、単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。なお、リチウムのモル比を示すx値は、活物質作製直後の値であり、充放電により増減する。
なかでも、5V程度の高電圧の電池が得られるため、正極活物質としては、Li[Ni1/2Mn3/2]O4を用いることが好ましい。
負極は、例えば、負極集電体とその上に担持された負極活物質層を含む。負極活物質層は、リチウムイオンを吸蔵および放出可能な負極活物質、結着剤、必要に応じて導電剤等を含む。
負極活物質には、例えば、天然黒鉛(鱗片状黒鉛など)、人造黒鉛などの黒鉛類、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、チャンネルブラック、ファーネスブラック、ランプブラック、サーマルブラック等のカーボンブラック類、炭素繊維、金属繊維、合金、リチウム金属、錫化合物、珪化物、および窒化物を用いることができる。
正極および負極に用いられる結着剤には、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体などが用いられる。ここで、正極に添加される結着剤は、フッ素原子を含むことが好ましく、負極に添加される結着剤は、フッ素原子を含まないことが好ましい。
電極に含ませる導電剤には、例えば、黒鉛類、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、チャンネルブラック、ファーネスブラック、ランプブラック、サーマルブラック等のカーボンブラック類、炭素繊維、および金属繊維が用いられる。
正極集電体には、例えば、ステンレス鋼、アルミニウム、チタンなどからなるシートが用いられる。また、負極集電体には、例えば、ステンレス鋼、ニッケル、銅などからなるシートが用いられる。正極集電体および負極集電体の厚さは、特に限定されないが、一般に1〜500μmである。
通常作動状態における、本発明の非水電解質二次電池の充電終止電圧は、4.3〜4.6Vに設定されていることが好ましい。つまり、本発明の非水電解質電池と、それを充電する充電器を具備するシステム(例えば、携帯電話やパーソナルコンピュータ)において、充電器における充電終止電圧が4.3〜4.6Vに設定されていることが好ましい。
図2に、電池の充電を制御する充電器の一例の構成のブロック図を示す。図2に示す充電器は、放電制御装置も備えている。
この充電器においては、本発明の非水電解質二次電池30と電流検出部31とが直列に接続されている。電池30と電流検出部31とが直列に接続された回路に、電圧検出部32が並列に接続されている。
さらに、この充電器は、電池30を充電するための入力端子36aおよび36bを備え、機器に接続される出力端子37aおよび37bを備える。また、この充電器は、電池30に直列に接続された切換スイッチ35を備える。スイッチ35は、充電時には、充電制御部33側に切り換えられ、放電時には、放電制御部34側に切り換えられる。
LiCoO2などの正極活物質を用いる場合、充電終止電圧が高くなるほど、正極活物
質の膨張が大きくなる。このため、非水電解質が電極内部に入り込み易くなり、正極と非水電解質との接触性が向上する。よって、電極における局所的な電圧上昇が抑えられて、電圧が平準化する。
充電終止電圧が4.3Vより低いと、正極活物質の膨張が小さいため、非水電解質が電極内部にあまり入り込めず、充電反応が、電極表面でより多く進行し、局所的な電圧上昇が生じる。このため、非水溶媒が酸化分解されて、正極活物質から金属カチオンが溶出することがある。充電終止電圧が4.6Vより高いと、局所的な電圧上昇は抑えられるが、電圧があまりにも高すぎるため、非水溶媒の酸化分解が起こり、正極活物質から金属カチオンが溶出することがある。
《実施例1》
(電池1〜22)
(i)非水電解液の調製
表1に示される非水溶媒に、LiPF6を1.0mol/Lの濃度で溶解して、非水電解質1〜22を調製した。ここで、表1において、用いた第1溶媒の略号は、以下の通りである。
FB:フルオロベンゼン
DFB:1,2−ジフルオロベンゼン
TriFB:1,2,3−トリフルオロベンゼン
TeFB:1,2,3,4−テトラフルオロベンゼン
PFB:ペンタフルオロベンゼン
HFB:ヘキサフルオロベンゼン
FT:2−フルオロトルエン
TFT:α,α,α−トリフルオロトルエン
FEC:フルオロエチレンカーボネート
DFEC:ジフルオロエチレンカーボネート
TriFEC:トリフルオロエチレンカーボネート
TeFEC:テトラフルオロエチレンカーボネート
TFPC:トリフルオロプロピレンカーボネート
FGBL:α−フルオロ−γ−ブチロラクトン
DFGBL:α,α−ジフルオロ−γ−ブチロラクトン
FGVL:α−フルオロ−γ−バレロラクトン
DFGVL:α,α−ジフルオロ−γ−バレロラクトン
用いた第2の溶媒の略号は、以下の通りである。
EC:エチレンカーボネート
EMC:エチルメチルカーボネート
DMC:ジメチルカーボネート
DEC:ジエチルカーボネート
(ii)セパレータ
ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)からなるセパレータ(ゴアテックス社製のBSP0105565−3)を用いた。セパレータの厚さは54μmであり、その多孔度は61%であった。
(iii)正極板の作製
コバルト酸リチウム粉末85重量部と、導電剤であるアセチレンブラック10重量部と、結着剤であるポリフッ化ビニリデン樹脂5重量部とを混合した。この混合物を、脱水N−メチル−2−ピロリドンに分散させて、スラリー状の正極合剤を調製した。この正極合剤を、アルミニウム箔からなる正極集電体(厚さ:15μm)の両面に塗布し、乾燥し、圧延して、正極板(厚さ:160μm)を得た。
(iv)負極板の作製
人造黒鉛粉末100重量部と、結着剤であるポリエチレン樹脂1重量部と、増粘剤であるカルボキシメチルセルロース1重量部とを混合した。この混合物に、適量の水を加えて混練して、スラリー状の負極合剤を調製した。この負極合剤を、銅箔からなる負極集電体(厚さ:10μm)の両面に塗布し、乾燥し、圧延して、負極板(厚さ:160μm)を得た。
(v)円筒型電池の製造
図1に示すような円筒型電池を組み立てた。
正極板11、負極板12、および正極板11と負極板12との間に配置されたセパレータ13を渦巻状に捲回して、極板群を作製した。極板群はニッケルメッキした鉄製電池ケース18内に収容した。アルミニウム製正極リード14の一端を正極板11に接続し、正極リード14の他端を、正極端子20に導通した封口板19の裏面に接続した。ニッケル製負極リード15の一端を負極板12に接続し、負極リード15の他端を、電池ケース18の底部に接続した。極板群の上部には上部絶縁板16を、下部には下部絶縁板17をそれぞれ設けた。上記のようにして調製した所定量の非水電解質1(図示せず)を、電池ケース18内に注液した。電池ケース18の開口端部を、ガスケット21を介して封口板19にかしめつけて、電池ケース18の開口部を密封して、電池1を完成した。電池1の設計容量は、1500mAhとした。なお、以下の実施例でも、電池の設計容量は、1500mAhとした。
非水電解質1の代わりに、非水電解質2〜22を用いたこと以外、電池1と同様にして、電池2〜22を得た。
《比較例1》
エチレンカーボネート(EC)とエチルメチルカーボネート(EMC)との混合溶媒(体積比1:4)に、1.0mol/Lの濃度でLiPF6を溶解させた非水電解質Aを用い、ポリエチレン(PE)からなるセパレータ(旭化成ケミカルズ(株)製のハイポア、厚さ20μm)を用いたこと以外は、電池1と同様にして、比較電池1を得た。
《比較例2》
PEからなるセパレータ(旭化成ケミカルズ(株)製のハイポア、厚さ20μm)を用いたこと以外は、電池1と同様にして、比較電池2を得た。
《比較例3》
PEからなるセパレータ(旭化成ケミカルズ(株)製のハイポア、厚さ20μm)を用いたこと以外は、電池9と同様にして、比較電池3を得た。
《比較例4》
ECとEMCとの混合溶媒(体積比1:4)に、1.0mol/Lの濃度でLiPF6を溶解させた非水電解質Aを用いたこと以外は、電池1と同様にして、比較電池4を得た。
[評価]
(a)保存後に負極上に析出した金属量の測定
以上のようにして製造した電池1〜22および比較電池1〜4を、4.3Vの定電圧で充電した。その充電後の電池を、85℃で72時間保存した。
その後、保存後の電池を分解して、負極板の中央部を2cm×2cmのサイズに切断し、得られた断片をエチルメチルカーボネートで3回洗浄した。
次に、その断片に酸を添加し、加熱して、その断片を溶解させた。不溶分を濾別した後、定容して測定試料とした。この測定試料を、ICP発光分光分析装置(VARIAN製のVISTA−RL)を用いて、正極から溶出し、負極上に析出した金属の量(この場合はCo量)を定量した。結果を表1に示す。表1において、析出した金属量(金属析出量)は、負極単位重量あたりの量に換算している。
(b)容量回復率
まず、各電池を、20℃で、1050mAの定電流で、電池電圧が4.3Vとなるまで充電し、この後、4.3Vの定電圧で、2時間30分間充電する、定電流・定電圧充電に供した。次に、充電後の電池を、放電電流値1500mA(1C)で、電池電圧が3.0Vに低下するまで放電し、保存前の放電容量を求めた。
次に、放電後の電池を、上記のようにして、充電した。充電後の電池を、85℃で72時間保存した。
保存後の電池を、20℃で、まず1Cの電流値で放電し、その後、0.2Cの電流値でさらに放電した。次いで、放電後の電池を上述のようにして、1050mAの定電流で、電池電圧が4.3Vとなるまで充電し、この後、4.3Vの定電圧で、2時間30分間充電した。この後、充電後の電池を、1Cの電流値で、電池電圧が3.0Vに低下するまで放電した。このときの放電容量を、保存後の回復容量とした。
保存前の放電容量に対する保存後の回復容量の割合を百分率値として求めた値を、保存後の容量回復率とした。結果を表1に示す。
なお、表1には、用いたセパレータの種類についても示す。
Figure 0005260889
電池1〜22の結果より、非水溶媒が第1溶媒を含み、かつ、セパレータが電子吸引性の置換基を含むポリテトラフルオロエチレンから構成されることにより、保存後に負極上に析出する金属量が減少し、保存後の容量回復率が良好な値となることがわかる。分子中に電子吸引性の置換基を含むPTFEセパレータを用いることで、セパレータ自体の酸化分解が抑制される。さらに、非水溶媒が含フッ素環状化合物を含むことにより、セパレータの非水電解質への濡れ性が向上し、非水電解質の酸化分解も抑制できる。これら両方の効果によって、正極から金属カチオンが溶出するのが抑制され、上記のような結果が得られたと推察される。
非水溶媒が、含フッ素芳香族系溶媒および含フッ素環状炭酸エステルよりなる群から選択される少なくとも1種を含む場合に、保存特性(容量回復率)が優れていた。含フッ素芳香族系溶媒および含フッ素環状炭酸エステルは、非水電解質の表面張力を大きく低下させることができる。このため、セパレータの非水電解質への濡れ性が向上し、局所的な電圧上昇が抑えられて、極板群において電圧が平準化する。よって、電池を高電圧かつ高温下で保存した場合でも、非水溶媒の酸化分解が顕著に抑制できたと考えられる。
《実施例2》
(電池23〜39)
表2に示されるような材料からなるセパレータを用いたこと以外は、電池9と同様にして、電池23〜39を作製した。
これらの電池を用いて、上記と同様にして、保存後に負極上に析出した金属量、および保存後の容量回復率を測定した。なお、表2には、電池9の結果も示す。
表2において、セパレータの材料の略号は、以下の通りである。
PCTFE:ポリクロロトリフルオロエチレン
PFA:テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体
FEP:テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体
PA:ポリアミド
PI:ポリイミド
PAI:ポリアミドイミド
PEI:ポリエーテルイミド
PAR:ポリアリレート
PSF:ポリスルホン
PES:ポリエーテルスルホン
PEEK:ポリエーテルエーテルケトン
PET:ポリエチレンテレフタレート
PBT:ポリブチレンテレフタレート
ASA:アクリロニトリル−スチレン−アクリレート共重合体
PAN含有絶縁層:アクリロニトリル単位を含むポリマー(PAN)とアルミナとからなる絶縁層
PVDF含有絶縁層:ポリフッ化ビニリデン(PVDF)とアルミナとからなる絶縁層
PES含有絶縁層:ポリエーテルスルホン(PES)とアルミナとからなる絶縁層
これらのセパレータについては、上記のようにして作製した。
各種ポリマーを、所定の有機溶媒に溶解し、ポリマーの溶液を調製した。この溶液を押出機のダイよりシート状に押し出した。次いで、押し出されたシートを、50℃/分の冷却速度で、90℃以下になるまで冷却して、ゲル状組成物を得た。
次に、ゲル状成形物を、所定の倍率で、二軸延伸し、成形物を得た。次いで、得られた成形物は、残留溶媒が、成形物の1重量%未満となるまで洗浄剤で洗浄した。洗浄剤は、用いた溶媒の種類により、適宜変更した。この後、成形物を乾燥して、洗浄剤を除去した。
最後に、乾燥後の成形物に、100℃以上の温度で熱セットを行い、セパレータを得た。
これらのセパレータの厚さは54μmであり、多孔度は61%であった。
PAN含有絶縁層、PVDF含有絶縁層、およびPES含有絶縁層の作製は、以下の手順で行った。
メディアン径0.3μmのアルミナ970gと、ポリアクリロニトリル変性ゴム結着剤(日本ゼオン(株)のBM−720H(固形分濃度8重量%))375gと、適量のN−メチル−2−ピロリドンとを、双腕式練合機にて撹拌して、ペーストを調製した。このペーストを、両方の負極活物質層の上に、20μmの厚さで塗布し、乾燥し、次いで、真空減圧下、120℃で10時間さらに乾燥して、PAN含有絶縁層を形成した。
ポリアクリロニトリル変性ゴム結着剤の代わりに、ポリフッ化ビニリデン(固形分濃度8重量%)およびポリエーテルスルホン(固形分濃度8重量%)を用いたこと以外、上記と同様にして、それぞれPVDF含有絶縁層およびPES含有絶縁層を形成した。
Figure 0005260889
表2より、セパレータを構成する材料の種類を変化させた場合でも、その材料が電子吸引性の置換基を含めば、保存後に負極上に析出する金属量が減少し、容量回復率が良好な値となることがわかる。これは、上記と同様に、セパレータと非水溶媒の両方の酸化分解が抑制され、正極から金属カチオンが溶出するのを防止することができたためと推察される。
これらの中でも、組成中にフッ素原子を含む材料からなるセパレータを含む電池9および24〜25が、金属析出量が少なく、容量回復率が向上していた。これは、フッ素原子の強い電子吸引性により、セパレータの耐酸化性がより高くなり、酸化分解をより抑制できたためと考えられる。
また、表2より、セパレータを構成する材料がPTFEである電池9の場合に、保存特性が特に優れていた。PTFEは、繰り返し単位中にフッ素原子を4つ含んでいるので、フッ素原子の強い電子吸引性により、セパレータを構成しているポリマーにおいて、電子が非局在化する。このため、電子が引き抜かれにくくなって、セパレータの耐酸化性が特に向上したためと考えられる。
電子吸引性の置換基を含むポリマーと無機フィラーからなる絶縁層を備える電池37〜39も、他の電池と比較して、金属析出量が少なく、容量回復率が高い値を示した。この絶縁層は、無機フィラーを多く含むために、耐還元性が強い。このため、セパレータの還元分解が抑制されたと考えられる。
なかでも、アクリロニトリル単位を含むポリマーと無機フィラーとからなる絶縁層を備える電池37の保存特性が特に優れていた。これは、アクリロニトリル単位を含むポリマーが絶縁層に含まれる場合、絶縁層における前記ポリマーと無機フィラーポリマーの分散性が優れるため、セパレータの還元分解を抑制する効果が高まったからであると考えられる。
《実施例3》
(電池40〜43)
セパレータと負極との間に、ポリエチレン(PE)からなる耐還元性の膜(旭化成ケミカルズ(株)製のハイポア、厚さ20μm)を配置したこと以外は、電池9および電池37と同様にして、電池40および42を作製した。また、セパレータと負極との間に、ポリプロピレン(PP)からなる耐還元性の膜(セルガード(株)製のCelgard2400、厚さ25μm)を配置したこと以外は、電池9および37と同様にして、電池41および43を作製した。
これらの電池について、上記と同様にして、保存後に負極上に析出した金属量および保存後の容量回復率を測定した。結果を表3に示す。なお、表3には、電池9および電池37の結果も示す。
Figure 0005260889
表3より、セパレータと負極との間に、PEからなる耐還元性の膜をさらに配置した電池40および42を、およびセパレータと負極との間に、PPからなる耐還元性の膜をさらに配置した電池41および43において、保存後に負極上に析出した金属量が、電池9および電池37と比較して、少なくなっていた。また、電池40〜43の容量回復率は、電池9および37の容量回復率よりも良好な値を示した。これは、負極側に耐還元性が高いPEからなる膜またはPPからなる膜を配置することで、正極側に配置されたPTFEおよびPAN含有絶縁層からなるセパレータが還元されるのを防止できたためと考えられる。
《実施例4》
(電池44)
負極上に耐還元性の層を設けた以外は、電池9と同様にして、電池44を作製した。
電池44について、上記と同様にして、保存後に負極上に析出した金属量および保存後の容量回復率を測定した。結果を表4に示す。なお、表4には、電池9の結果も示す。
[負極上への耐還元性の層の作製]
メディアン径0.3μmのアルミナ970gと、ポリアクリロニトリル変性ゴム結着剤(日本ゼオン(株)製のBM−720H)を含むN−メチル−2−ピロリドン(NMP)溶液(固形分8重量%)375gと、適量のNMPとを、双腕式練合機にて、攪拌して、ペーストを調製した。このペーストを、負極の両方の負極活物質層の上に、塗布し、乾燥し、さらに、120℃真空減圧下、120℃で10時間乾燥して、耐還元性の層を形成した。各負極活物質層において、塗布したペーストの厚さは、5μmとした。
Figure 0005260889
表4より、負極上にさらに耐還元性の層を設けた電池44は、電池9と比較して、保存後に負極上に析出した金属量が少なくなっていた。また、電池44の容量回復率は、電池9の容量回復率よりも良好な値を示した。これは、負極上に耐還元性の層を設けることで、PTFEからなるセパレータが還元されるのを防止できたためと考えられる。
《実施例5》
本実施例では、電池9を用い、上記と同様にして、保存後に負極上に析出した金属量と、容量回復率を測定した。これらの測定を行うときに、充電終止電圧を、4.2V、4.3V、4.4V、4.5V、4.6V、または4.7Vとした。結果を表5に示す。
Figure 0005260889
表5より、非水溶媒が含フッ素環状炭酸エステルを含み、かつPTFEからなるセパレータを用いた場合、充電時の電圧(つまり、充電終止電圧)を、4.3〜4.6Vに設定することにより、保存後に負極上に析出する金属量が顕著に減少し、また、容量回復率も良好な値が得られることがわかる。なお、非水溶媒が、含フッ素炭酸エステルの代わりにまたは含フッ素炭酸エステルのほかに含フッ素芳香族系溶媒および/または含フッ素環状カルボン酸エステルを含み、セパレータがPTFE以外の電子吸引性の置換基を含む材料からなる場合でも、上記と同様の傾向を示した。
《実施例6》
(電池45)
正極活物質としてLi[Ni1/2Mn3/2]O4を用いた以外は、電池9と同様にして、電池45を作製した。
《比較例5》
正極活物質としてLi[Ni1/2Mn3/2]O4を用いた以外は、比較電池1と同様にして、比較電池5を作製した。
《比較例6》
正極活物質としてLi[Ni1/2Mn3/2]O4を用いた以外は、比較電池3と同様にして、比較電池6を作製した。
《比較例7》
正極活物質としてLi[Ni1/2Mn3/2]O4を用いた以外は、比較電池4と同様にして、比較電池7を作製した。
電池45および比較電池5〜7について、上記と同様にして、保存後に負極上に析出した金属量および保存後の容量回復率を測定した。なお、正極活物質であるLi[Ni1/2Mn3/2]O4は、放電電圧がリチウム金属に対して4.6V〜4.8Vと高い。このため、上記測定における充電終止電圧を、4.9Vに設定した。負極上に析出した金属量の測定においては、Ni量とMn量をICP発光分光分析法により定量し、その総量を、保存後に負極上に析出した金属量とした。
結果を表6に示す。
Figure 0005260889
表6より、正極活物質としてLi[Ni1/2Mn3/2]O4を用いた場合でも、非水溶媒が第1溶媒を含み、セパレータが電子吸引性の置換基を含む材料を含むことにより、保存後の負極上に析出する金属量が減少し、保存後の容量回復率も良好な値が得られることがわかる。
本発明の非水電解質二次電池は、高電圧かつ高温下で保存したのちでも、レート特性が低下するのを抑制することができる。このため、本発明の非水電解質二次電池は、例えば、高温で保存されることのある機器用の電源として用いることができる。
実施例で作製した円筒型非水電解質二次電池を概略的に示す縦断面図である。 本発明の非水電解質二次電池を組み込んだ充電器の構成を示すブロック図である。
符号の説明
11 正極板
12 負極板
13 セパレータ
14 正極リード
15 負極リード
16 上部絶縁板
17 下部絶縁板
18 電池ケース
19 封口板
20 正極端子
21 ガスケット
30 非水電解質二次電池
31 電流検出部
32 電圧検出部
33 充電制御部
34 放電制御部
35 切換スイッチ
36a、36b 入力端子
37a、37b 出力端子

Claims (10)

  1. リチウムイオンを吸蔵および放出する活物質を含有する正極、リチウムイオンを吸蔵および放出する活物質を含有する負極、前記正極と前記負極との間に配置されたセパレータ、および非水電解質を具備し、
    前記セパレータは、電子吸引性の置換基を含む材料を含み、
    前記非水電解質が、非水溶媒および前記非水溶媒に溶解した溶質を含み、前記非水溶媒が、含フッ素芳香族系溶媒、含フッ素環状炭酸エステル、および含フッ素環状カルボン酸エステルよりなる群から選択される少なくとも1種の第1溶媒を含
    前記第1溶媒の量が、前記非水溶媒の10体積%以上、50体積%以下である、非水電解質二次電池。
  2. 前記非水溶媒が、含フッ素芳香族系溶媒および含フッ素環状炭酸エステルよりなる群から選択された少なくとも1種を含む、請求項1記載の非水電解質二次電池。
  3. 前記電子吸引性の置換基を含む材料が、フッ素原子を含む、請求項1または2記載の非水電解質二次電池。
  4. 前記電子吸引性の置換基を含む材料が、ポリテトラフルオロエチレンである、請求項1または2記載の非水電解質二次電池。
  5. 前記セパレータが、無機フィラーをさらに含む、請求項1〜4のいずれかに記載の非水電解質二次電池。
  6. 前記第1溶媒が、フルオロベンゼン、ヘキサフルオロベンゼン、フルオロエチレンカーボネート、およびトリフルオロプロピレンカーボネートよりなる群から選択される少なくとも1種である、請求項1〜5のいずれかに記載の非水電解質二次電池。
  7. 前記セパレータと前記負極との間に、耐還元性の膜または無機フィラーを含む耐還元性の層が設けられている、請求項1〜のいずれかに記載の非水電解質二次電池。
  8. 前記第1溶媒の量が、前記非水溶媒の20体積%以上、40体積%以下である、請求項1〜のいずれかに記載の非水電解質二次電池。
  9. 前記正極に含まれる活物質が、Li[Ni1/2Mn3/2]O4を含む、請求項1〜のいずれかに記載の非水電解質二次電池。
  10. 請求項1〜のいずれかに記載の非水電解質二次電池と、前記非水電解質二次電池を充電する充電器を具備し、前記充電器における充電終止電圧が4.3〜4.6Vに設定されているシステム。
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