JP5260850B2 - 非水電解質二次電池、正極および正極の製造方法 - Google Patents

非水電解質二次電池、正極および正極の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、正極、負極および非水電解質からなる非水電解質二次電池、正極および正極の製造方法に関する。
現在、高エネルギー密度の二次電池として、非水電解質を使用し、例えばリチウムイオンを正極と負極との間で移動させて充放電を行うようにした非水電解質二次電池が多く利用されている。
このような非水電解質二次電池において、一般に正極としてニッケル酸リチウム(LiNiO)、コバルト酸リチウム(LiCoO)等の層状構造を有するリチウム遷移金属複合酸化物が用いられ、負極としてリチウムの吸蔵および放出が可能な炭素材料、リチウム金属、リチウム合金等が用いられている(例えば、特許文献1参照)。
また、非水電解質として、エチレンカーボネート、ジエチルカーボネート等の有機溶媒に四フッ化ホウ酸リチウム(LiBF)、六フッ化リン酸リチウム(LiPF)等の電解質塩を溶解させたものが使用されている。
近年、このような非水電解質二次電池が様々な携帯機器の電源等として使用されているが、携帯機器の多機能化による消費電力の増加に伴って、さらに高いエネルギー密度の非水電解質二次電池が要望されている。
特開2003−151549号公報 特開2000−133249号公報 J. M. Pausen et al., J.Electrochem. Soc., 147, 2862-2867(2000)
上述のように、正極活物質として、層状構造を有するコバルト酸リチウム(LiCoO)がある。このコバルト酸リチウムにおいては、リチウムイオンが0.5(=x)以上放出されると(Li1−xCoO)、結晶構造が崩れ、可逆性(吸蔵性および放出性)が低下する。その結果、得られる放電容量密度は160mAh/g程度に留まる。
非水電解質二次電池の高容量化を目的として、コバルト酸リチウムを含む正極活物質の種々の生成方法が提案されている。しかしながら、非水電解質二次電池の十分な高エネルギー密度化を実現できる正極活物質は得られていない(非特許文献1参照)。
非水電解質二次電池を携帯機器の電源等として用いる場合には、単位体積当りのエネルギー密度を向上することが重要であるため、単位体積当りの正極充填密度を高める必要がある。
正極充填密度を高めるためには、正極活物質の粒径および形態を制御する方法(例えば、特許文献2参照)が提案されているが、本方法では正極充填密度を充分に高めることは困難である。
本発明の目的は、正極充填密度を十分に向上させることができるとともに、可逆的な充放電が可能な非水電解質二次電池、正極および正極の製造方法を提供することである。
(1)第1の発明に係る非水電解質二次電池は、正極活物質を含む正極と、負極と、非水電解質とを備え、正極活物質は、O3構造を有する酸化物とO2構造を有する酸化物とを含むものである。
この発明に係る非水電解質二次電池においては、正極にO3構造を有する酸化物とO2構造を有する酸化物とを含む正極活物質が用いられる。
O3構造を有する酸化物およびO2構造を有する酸化物は、層状構造を有し、イオンの可逆的な吸蔵および放出が可能である。
また、O3構造を有する酸化物は、酸素層間の距離が小さく、真密度が高い。一方、O2構造を有する酸化物は、O3構造を有する酸化物よりも酸素層間の距離が大きく、真密度は低いが、軟らかい。
これにより、正極の作製時に正極内に発生する空孔を、O2構造を有する酸化物により埋め込むことができる。したがって、正極が真密度の高いO3構造を有する酸化物を含むとともに、空孔にO2構造を有する酸化物が埋め込まれる。その結果、正極充填密度を高めることができるとともに、可逆的な充放電が可能な非水電解質二次電池を得ることが可能となる。
(2)O3構造を有する酸化物は、O3構造を有するコバルト酸リチウムを含んでもよい。
O3構造を有するコバルト酸リチウムは、層状構造を有し、リチウムイオンの可逆的な吸蔵および放出が可能である。したがって、正極活物質にO3構造を有するコバルト酸リチウムを用いることにより、可逆的な充放電が確実に行われる。
また、O3構造を有するコバルト酸リチウムにおいては、リチウム層を挟む酸素層間の距離が小さく、真密度が高い。その結果、正極充填密度を十分に高めることができる。
(3)O2構造を有する酸化物は、O2構造を有するコバルト酸リチウムを含んでもよい。
O2構造を有するコバルト酸リチウムは、層状構造を有し、リチウムイオンの可逆的な吸蔵および放出が可能である。したがって、正極活物質にO2構造を有するコバルト酸リチウムを用いることにより、可逆的な充放電が確実に行われる。
また、O2構造を有するコバルト酸リチウムにおいては、リチウム層を挟む酸素層間の距離が大きく、軟らかい。その結果、正極内の空孔を容易に埋め込むことができ、正極充填密度を十分に高めることができる。
(4)O2構造を有するコバルト酸リチウムは、ナトリウムを含んでもよい。
(5)O2構造を有するコバルト酸リチウムは、P2構造を有するコバルト酸ナトリウム中のナトリウムの少なくとも一部をリチウムによりイオン交換することにより生成されてもよい。
この場合、P2構造を有するコバルト酸ナトリウムの層状構造を維持しつつ、酸素層間に配置されたナトリウムの少なくとも一部をリチウムにより容易に置換することができる。その結果、O2構造を有するコバルト酸リチウムを容易に作製することができる。
(6)正極活物質は、P2構造を有するコバルト酸ナトリウムをさらに含んでもよい。
P2構造を有するコバルト酸ナトリウムは、層状構造を有し、イオンの可逆的な吸蔵および放出が可能である。また、P2構造を有する酸化物は、酸素間の距離は大きいが、軟らかい。それにより、正極の作製時に正極内に発生する空孔をP2構造を有する酸化物により埋め込むことができる。
その結果、正極充填密度を高めることができるとともに、可逆的な充放電が可能な非水電解質二次電池を得ることが可能となる。
(7)負極は、リチウム金属、リチウム合金、炭素材料または珪素材料からなってもよい。このような材料を含む負極は、リチウムを吸蔵および放出することができる。それにより、可逆的な充放電を行うことができる。
(8)第2の発明に係る正極は、非水電解質二次電池に用いられる正極であって、正極活物質を含み、正極活物質は、O3構造を有する酸化物とO2構造を有する酸化物とを含むものである。
この発明に係る正極においては、正極にO3構造を有する酸化物とO2構造を有する酸化物とを含む正極活物質が用いられる。
O3構造を有する酸化物およびO2構造を有する酸化物は、層状構造を有し、イオンの可逆的な吸蔵および放出が可能である。
また、O3構造を有する酸化物は、酸素層間の距離が小さく、真密度が高い。一方、O2構造を有する酸化物は、O3構造を有する酸化物よりも酸素層間の距離が大きく、真密度は低いが、軟らかい。
これにより、正極の作製時に正極内に発生する空孔を、O2構造を有する酸化物により埋め込むことができる。したがって、正極が真密度の高いO3構造を有する酸化物を含むとともに、空孔にO2構造を有する酸化物が埋め込まれる。その結果、正極充填密度を高めることができるとともに、可逆的な充放電が可能な非水電解質二次電池を得ることが可能となる。
(9)第3の発明に係る正極の製造方法は、非水電解質二次電池に用いられる正極の製造方法であって、P2構造を有するコバルト酸ナトリウム中のナトリウムの少なくとも一部をリチウムによりイオン交換することにより、O2構造を有するコバルト酸リチウムを生成するステップと、生成されたコバルト酸リチウムとO3構造を有するコバルト酸リチウムとを含む正極活物質を用いて正極を作製するステップとを備えるものである。
この発明に係る正極の製造方法においては、P2構造を有するコバルト酸ナトリウム中のナトリウムの少なくとも一部がリチウムによりイオン交換されることにより、O2構造を有するコバルト酸リチウムが容易に生成される。
また、O3構造を有する酸化物とO2構造を有する酸化物とを含む正極活物質を用いて正極が作製される。
O3構造を有する酸化物およびO2構造を有する酸化物は、層状構造を有し、イオンの可逆的な吸蔵および放出が可能である。
また、O3構造を有する酸化物は、酸素層間の距離が小さく、真密度が高い。一方、O2構造を有する酸化物は、O3構造を有する酸化物よりも酸素層間の距離が大きく、真密度は低いが、軟らかい。
これにより、正極の作製時に正極内に発生する空孔を、O2構造を有する酸化物により埋め込むことができる。したがって、正極が真密度の高いO3構造を有する酸化物を含むとともに、空孔にO2構造を有する酸化物が埋め込まれる。その結果、正極充填密度を高めることができるとともに、可逆的な充放電が可能な非水電解質二次電池を得ることが可能となる。
本発明によれば、正極が真密度の高いO3構造を有する酸化物を含むとともに、空孔にO2構造を有する酸化物が埋め込まれる。その結果、正極充填密度を高めることができるとともに、可逆的な充放電が可能な非水電解質二次電池を得ることが可能となる。
以下、本実施の形態に係る非水電解質二次電池、正極および正極の製造方法について図面を参照しながら説明する。
本実施の形態に係る非水電解質二次電池は、作用極(以下、正極と称する)、対極(以下、負極と称する)および非水電解質により構成される。
なお、以下に説明する各種材料および当該材料の厚さおよび濃度等は以下の記載に限定されるものではなく、適宜設定することができる。
(1)正極の作製
本実施の形態においては、正極活物質として、O3構造を有する酸化物およびO2構造を有する酸化物を含む正極活物質を用いる(J. M. Pausen et al., Journal of the Electrochemical Society, 147(2), 508-516(2000)参照)。
本実施の形態では、O3構造を有する酸化物およびO2構造を有する酸化物として、コバルト酸リチウム(LiCo)を用いる。ここで、リチウム組成比xは0.5以上、1.5以下であり、コバルト組成比yは0.5以上、1.5以下である。
正極活物質の作製は、例えば次のように行う。
初めに、炭酸リチウム(LiCO)等のリチウム(Li)を含む材料を用いてコバルト酸リチウム(LiCoO)を作製する。これにより、O3構造、すなわち空間群R−3mに帰属し、単位格子中の酸素が(ABC)2の状態で積層された結晶構造のコバルト酸リチウム(LiCoO)を得ることができる。
このようにして得られたコバルト酸リチウム(LiCoO)を、正極活物質に含まれるO3構造を有する酸化物として用いる。以下、O3構造のコバルト酸リチウムを、O3−LiCoOと表記する。
次に、コバルト酸ナトリウム(Na0.7CoO)を用意する。ここで、コバルト酸ナトリウム(Na0.7CoO)は、P2構造、すなわち空間群P6mcに帰属し、単位格子中の酸素が(AABB)の状態で積層された構造を有する(J. M. Pausen et al., Journal of the Electrochemical Society, 147(2), 508-516(2000)参照)。
用意したコバルト酸ナトリウム(Na0.7CoO)中のナトリウムをリチウムでイオン交換する。これにより、O2構造、すなわち空間群P6mcに帰属し、単位格子中の酸素が(ABCB)の状態で積層された結晶構造のコバルト酸リチウム(LiCoO)を得ることができる。
このようにして得られたコバルト酸リチウムを、正極活物質に含まれるO2構造を有する酸化物として用いる。以下、O2構造のコバルト酸リチウムを、O2−LiCoOと表記する。
上記のO3−LiCoOおよびO2−LiCoOは層状構造を有し、それぞれ正極活物質としてリチウムイオンの可逆的な吸蔵および放出が可能である。
ここで、O3−LiCoO、コバルト酸ナトリウム(Na0.7CoO)およびO2−LiCoOのそれぞれの結晶構造の特徴について説明する。
図1はO3−LiCoOの結晶構造図であり、図2はNa0.7CoOの結晶構造図であり、図3はO2−LiCoOの結晶構造図である。
図1〜図3においては、コバルト(Co)が黒い球体により表され、酸素(O)が斜線を施した球体により表されている。また、図1および図3においては、リチウム(Li)が白い球体により表されている。図2においては、ナトリウム(Na)が白い球体により表されている。
図1に示すように、O3−LiCoOにおいては、複数の酸素層間にコバルト層およびリチウム層が交互に配置され、リチウム層を挟む酸素層間の距離は2.74Åである。
図2に示すように、コバルト酸ナトリウム(Na0.7CoO)においては、複数の酸素層間にコバルト層およびナトリウム層が交互に配置され、ナトリウム層を挟む酸素層間の距離は3.11Åである。このように、コバルト酸ナトリウムにおけるナトリウム層を挟む酸素層間の距離は、O3−LiCoOにおけるリチウム層を挟む酸素層間の距離よりも長い。これは、ナトリウムの原子半径がリチウムよりも大きいためである。
図3に示すように、O2−LiCoOの結晶構造においては、O3−LiCoOと同様に、複数の酸素層間にコバルト層およびリチウム層が交互に配置されているが、リチウム層を挟む酸素層間の距離は3.0Åであり、O3−LiCoOにおけるリチウム層を挟む酸素層間の距離よりも長い。
これは、O2−LiCoOが、コバルト酸ナトリウム(Na0.7CoO)中のナトリウムをリチウムでイオン交換して作製されることにより、ナトリウム層を挟む酸素層間の距離が維持された状態で、ナトリウムよりも原子半径の小さいリチウムでナトリウムが置換されたためと考えられる。
なお、コバルト酸ナトリウム(Na0.7CoO)中のナトリウムの全てがリチウムで置換されない場合、O2−LiCoOはナトリウムを含む場合がある(NaLiCoO)。この場合においても、ナトリウムを含むO2−LiCoOは、O2構造を有する酸化物として正極活物質に用いることができる。
O2−LiCoOにおいては、酸素層間でリチウムが疎な状態で配置されている。このため、O2−LiCoOは、O3−LiCoOに比べて結晶構造が不安定で、粒子が軟らかく、外部から圧力を受けることにより粒子が比較的変形しやすいと考えられる。
上記の理由から、O3−LiCoOの真密度は、O2−LiCoOの真密度よりも高いと考えられる。
ところで、O3−LiCoOは、O2−LiCoOに比べて結晶構造が安定しており、粒子が硬い。そのため、O3−LiCoOを正極活物質として正極を作製する場合、正極内に空孔が発生しやすい。また、正極の作製時には、プレスローラ等により正極材料が加圧されるが、この場合にも、発生した空孔が正極内に残留しやすい。しかしながら、O3−LiCoOは、酸素層間の距離が小さいため、真密度が高い。
一方、O2−LiCoOは、上述のように、粒子が軟らかいと考えられる。したがって、O2−LiCoOをO3−LiCoOとともに正極活物質として正極を作製する際に正極内に空孔が発生しても、正極材料を加圧することにより空孔内にO2−LiCoOを埋め込むことができると考えられる。これにより、正極充填密度を高めることができる。
そこで、真密度が高いO3−LiCoOと粒子が軟らかいO2−LiCoOとを正極活物質として用いる。これにより、十分に高い正極充填密度を有する正極を作製できる。
すなわち、真密度が高いO3−LiCoOにより正極活物質の真密度を高くするとともに、正極内で発生する空孔にO2−LiCoOを埋め込むことにより、十分に高い正極充填密度を有する正極を得ることができる。
なお、O2−LiCoOに代えて、上述のコバルト酸ナトリウム(Na0.7CoO)をO3−LiCoOとともに正極活物質として用いてもよい。この理由を説明する。
本例のコバルト酸ナトリウム(Na0.7CoO)は、化学式Na0.7CoOにも示されるように、ナトリウムの組成比が0.7であるため、結晶構造中にナトリウムの空サイトが存在する。
これにより、コバルト酸ナトリウム(Na0.7CoO)も、O3−LiCoOに比べて結晶構造が不安定で、粒子が軟らかく、外部から圧力を受けることにより粒子が変形しやすいと考えられる。
それにより、O2−LiCoOの一部または全てに代えて、コバルト酸ナトリウム(Na0.7CoO)を用いる場合にも、正極内で発生する空孔にコバルト酸ナトリウム(Na0.7CoO)を埋め込むことにより、十分に高い正極充填密度を有する正極を得ることができると考えられる。
上記のように、本実施の形態においては、O3構造を有する酸化物であるO3−LiCoOとO2構造を有する酸化物であるO2−LiCoOとを含む正極活物質を作製する。
これにより、作製された正極活物質を用いることにより正極充填密度を十分に向上させることができるとともに、可逆的な充放電が可能な非水電解質二次電池を得ることができる。
上記正極活物質を含む正極を作製する際に添加する導電剤は、導電性に優れた正極活物質を用いる場合には特に必要はないが、導電性の低い正極活物質を用いる場合には、導電剤を添加することが好ましい。
導電剤としては、導電性を有する材料であればよく、特に導電性に優れている酸化物、炭化物、窒化物および炭素材料の少なくとも1種を用いることができる。
導電性に優れた酸化物の例としては、酸化スズおよび酸化インジウム等が挙げられる。導電性に優れた炭化物の例としては、炭化チタン(TiC)、炭化タンタル(TaC)、炭化ニオブ(NbC)、炭化ジルコニウム(ZrC)および炭化タングステン(WC)等が挙げられる。
また、導電性に優れた窒化物の例としては、窒化チタン(TiN)、窒化タンタル(TaN)、窒化ニオブ(NbN)および窒化タングステン(WN)等が挙げられる。導電性に優れた炭素材料の例としては、ケッチェンブラック、アセチレンブラックおよび黒鉛等が挙げられる。
なお、導電剤の添加量が少ないと、正極における導電性を十分に向上させることが困難となる一方、導電剤の添加量が多いと、正極に含まれる正極活物質の割合が少なくなるため、高いエネルギー密度が得られなくなる。したがって、導電剤の添加量は、正極の全体の0〜30重量%の範囲とし、好ましくは0〜20重量%の範囲とし、より好ましくは0〜10重量%の範囲とする。
また、正極を作製する際に添加する結着剤(バインダー)は、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルアセテート、ポリメタクリレート、ポリアクリレート、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアルコール、スチレン−ブタジエンラバーおよびカルボキシメチルセルロース等からなる群から選択される少なくとも1種を用いることができる。
なお、結着剤の添加量が多いと、正極に含まれる正極活物質の割合が少なくなるため、高いエネルギー密度が得られなくなる。したがって、結着剤の添加量は、正極の全体の0〜30重量%の範囲とし、好ましくは0〜20重量%の範囲とし、より好ましくは0〜10重量%の範囲とする。
(2)非水電解質の作製
非水電解質としては、非水溶媒に電解質塩を溶解させたものを用いることができる。
非水溶媒としては、通常電池用の非水溶媒として用いられる環状炭酸エステル、鎖状炭酸エステル、エステル類、環状エーテル類、鎖状エーテル類、ニトリル類、アミド類等およびこれらの組合せからなるものが挙げられる。
環状炭酸エステルとしては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート等が挙げられ、これらの水素基の一部または全部がフッ素化されているものも用いることが可能で、例えば、トリフルオロプロピレンカーボネート、フルオロエチレンカーボネート等が挙げられる。
鎖状炭酸エステルとしては、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルプロピルカーボネート、エチルプロピルカーボネート、メチルイソプロピルカーボネート等が挙げられ、これらの水素基の一部または全部がフッ素化されているものも用いることが可能である。
エステル類としては、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、γ−ブチロラクトン等が挙げられる。環状エーテル類としては、1,3−ジオキソラン、4−メチル−1、3−ジオキソラン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、プロピレンオキシド、1,2−ブチレンオキシド、1,4−ジオキサン、1,3,5−トリオキサン、フラン、2−メチルフラン、1,8−シネオール、クラウンエーテル等が挙げられる。
鎖状エーテル類としては、1,2−ジメトキシエタン、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、ジヘキシルエーテル、エチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、メチルフェニルエーテル、エチルフェニルエーテル、ブチルフェニルエーテル、ペンチルフェニルエーテル、メトキシトルエン、ベンジルエチルエーテル、ジフェニルエーテル、ジベンジルエーテル、o−ジメトキシベンゼン、1,2−ジエトキシエタン、1,2−ジブトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、1,1−ジメトキシメタン、1,1−ジエトキシエタン、トリエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル等が挙げられる。
ニトリル類としては、アセトニトリル等が挙げられ、アミド類としては、ジメチルホルムアミド等が挙げられる。
本実施の形態における電解質塩としては、従来の非水電解質二次電池の電解質塩として一般的に使用されているものを用いることができる。
電解質塩の具体例としては、六フッ化リン酸リチウム(LiPF)、四フッ化ホウ酸リチウム(LiBF)、LiCFSO、LiCSO、LiN(CFSO、LiN(CSO、LiAsFおよびジフルオロ(オキサラト)ホウ酸リチウム等からなる群から選択される非水溶媒に可溶な過酸化物でない安全性の高いものを用いる。なお、上記電解質塩のうち1種を用いてもよく、あるいは2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本実施の形態では、非水電解質として、例えばエチレンカーボネートとジエチルカーボネートとを体積比30:70の割合で混合した非水溶媒に、電解質塩としての六フッ化リン酸リチウムを1mol/lの濃度になるように添加したものを用いる。
(3)負極の構成
本実施の形態では、リチウムイオンを吸蔵および放出することが可能な材料を用いる。この材料の例として、リチウム金属、リチウム合金、黒鉛等の炭素材料および珪素(Si)等が挙げられる。
(4)非水電解質二次電池の作製
上記の正極、負極および非水電解質を用いて、以下に示すように、非水電解質二次電池を作製する。
図4は、本実施の形態に係る非水電解質二次電池の試験セルの概略説明図である。
図4に示すように、不活性雰囲気下において上記正極にリード線6を取り付けることにより作用極1とするとともに、リチウム金属からなる上記負極にリード線6を取り付けることにより対極2とする。
次に、作用極1と対極2との間にセパレータ4を挿入し、ラミネート容器10内に作用極1、対極2および参照極3を配置する。参照極3は、例えばリチウム金属からなる。そして、ラミネート容器10内に上記非水電解質5を注入することにより試験セルとしての非水電解質二次電池を作製する。なお、作用極2と参照極3との間にもセパレータ4を挿入する。
(5)本実施の形態における効果
本実施の形態においては、O3構造を有する酸化物とO2構造を有する酸化物とを含む正極活物質を用いる。これにより、正極充填密度を十分に向上させることができるとともに、可逆的な充放電が可能な非水電解質二次電池を得ることができる。
本発明者は、O3構造を有する酸化物の真密度とO2構造を有する酸化物の真密度とを調査するために以下の試験を行った。
(1)O3−LiCoOの作製
本発明者は、O3構造を有する酸化物として、上記実施の形態において説明したO3−LiCoOを次のように作製した。
出発材料として、炭酸リチウム(LiCO)および酸化コバルト(Co)を用意し、炭酸リチウムおよび酸化コバルトを1.5:1のモル数比で混合した。そして、混合することにより得た粉末をペレット状に成型した。
この粉末を700℃の空気雰囲気中で10時間仮焼成した後、800℃の空気雰囲気中で20時間本焼成した。このようにして、O3構造を有する酸化物としてのO3−LiCoO、すなわちO3構造のコバルト酸リチウムの粉末を得た。
(2)O2−LiCoOの作製
次に、本発明者は、O2構造を有する酸化物として、上記実施の形態において説明したO2−LiCoOを次のように作製した。
上述のように、O2−LiCoOは、コバルト酸ナトリウム(Na0.7CoO)中のナトリウムをリチウムとイオン交換することにより得られる。そこで、O2−LiCoOを得るために、初めにコバルト酸ナトリウム(Na0.7CoO)を次のように作製した。
出発材料として、炭酸ナトリウム(NaCO)および酸化コバルト(Co)を用意し、炭酸ナトリウムおよび酸化コバルトを1.05:1のモル数比で混合した。そして、混合することにより得た粉末をペレット状に成型した。
この粉末を700℃の空気雰囲気中で10時間仮焼成した後、800℃の空気雰囲気中で20時間本焼成した。このようにして、コバルト酸ナトリウム(Na0.7CoO)の粉末を得た。
その後、得られたコバルト酸ナトリウム(Na0.7CoO)についてアセトニトリル中でヨウ化リチウム(LiI)を用いた還流を行うことにより、ナトリウムとリチウムとのイオン交換を行った。このようにして、O2構造を有する酸化物としてのO2−LiCoO、すなわちO2構造のコバルト酸リチウムの粉末を得た。
(3)XRD(X線回折)測定
本発明者は、O2−LiCoOの作製過程で得られたコバルト酸ナトリウム(Na0.7CoO)についてXRD(X線回折)測定を行った。
図5に示すように、コバルト酸ナトリウム(Na0.7CoO)のXRD測定結果においては、回折角2θが15°〜17°付近のピーク強度が非常に大きくなっている。
また、本発明者は、コバルト酸ナトリウム(Na0.7CoO)中のナトリウムをリチウムとイオン交換することにより得られたO2−LiCoOについてXRD測定を行った。
図6に示すように、O2−LiCoOのXRD測定結果においては、回折角2θが17°〜19°付近のピーク強度が非常に大きくなっている。また、回折角2θが15°〜17°付近のピーク強度が、回折角2θが17°〜19°付近のピーク強度に対して約1/5の大きさになった。
JCPDS(Joint Committee on Powder Diffraction Standards)には、約6000種類の無機化合物および有機化合物のX線回折データが収録されている。
図7は、図5のコバルト酸ナトリウム(Na0.7CoO)のXRD測定結果と、図6のO2−LiCoOのXRD測定結果とをJCPDSのX線回折データとともに比較するための図である。
図7(a)に図5のXRD測定結果が示され、図7(b)に図6のXRD測定結果が示され、図7(c)にJCPDSにおけるNa0.74CoOのX線回折データが示され、図7(d)にJCPDSにおけるLiCoOのX線回折データが示されている。
図7(c)に示すように、JCPDSにおけるNa0.74CoOのX線回折データによれば、回折角2θが15°〜17°付近のピーク強度が著しく大きい。
一方、図7(d)に示すように、JCPDSにおけるLiCoOのX線回折データによれば、回折角2θが17°〜19°付近のピーク強度が著しく大きい。
これにより、本実施例で作製したコバルト酸ナトリウムは、組成式(Na0.74CoO)とほぼ同じ組成比を有することが確認された。また、ナトリウムをリチウムとイオン交換することにより得られたO2−LiCoOの粉末の一部にはコバルト酸ナトリウム(Na0.7CoO)の粉末が残留していると考えられる。
(4)密度測定
本発明者は、上記のようにして得られたO3−LiCoO、コバルト酸ナトリウム(Na0.7CoO)およびO2−LiCoOの粉末について、下記の密度測定を行った。
まず、上記3種類の粉末を3gずつ用意し、各種類の粉末をそれぞれ円筒形状を有する加圧用の冶具(内径:1.85cm)に収容した。
そして、各種類の粉末を5.4kN/cmの圧力で加圧して、円柱状に成型した。これにより得られた3種類の成型体について、粉体密度測定を行った。
また、3種類の成型体について、ガス置換方式による真密度測定を行った。なお、この真密度測定には、真比重計として株式会社島津製作所製のアキュピック1330を用いた。
各成型体についての粉体密度測定結果および真密度測定結果を表1に示す。
Figure 0005260850
表1に示すように、O3−LiCoO、コバルト酸ナトリウム(Na0.7CoO)およびO2−LiCoOの成型体の粉体密度は、それぞれ3.49[g/cm]、3.62[g/cm]および3.87[g/cm]であった。
これにより、本実施例において、成型体の粉体密度は、O2−LiCoO、コバルト酸ナトリウム(Na0.7CoO)およびO3−LiCoOの順で低くなることが明らかとなった。
その結果、O2−LiCoOおよびコバルト酸ナトリウム(Na0.7CoO)は、O3−LiCoOに比べて、正極充填密度を高める材料として良好に用いることができると考えられる。
これに対して、O3−LiCoO、コバルト酸ナトリウム(Na0.7CoO)およびO2−LiCoOの成型体の真密度は、それぞれ5.07[g/cm]、4.45[g/cm]および4.86[g/cm]であった。
これにより、本実施例において、成型体の真密度は、O3−LiCoO、O2−LiCoOおよびコバルト酸ナトリウム(Na0.7CoO)の順で低くなることが明らかとなった。
その結果、O3−LiCoOはO2−LiCoOおよびコバルト酸ナトリウム(Na0.7CoO)に比べて、真密度が高いことが明らかとなった。
続いて、本発明者は、O3構造を有する酸化物とO2構造を有する酸化物とを含む正極活物質の正極充填密度について以下の試験を行った。
(5)正極充填密度の測定
上記のようにして得られたO3−LiCoOおよびO2−LiCoOを用いて、O3−LiCoO:O2−LiCoO=z:10−zの重量比で混合した。なお、上記zとしては、8、6、4および2の計4種類を設定した。
そして、これらの4種類の混合物ならびにO3−LiCoOおよびO2−LiCoOを、それぞれ正極活物質として6つの正極を作製した。正極の作製は、次のように行った。
90重量%の正極活物質、5重量%の導電剤の炭素、および5重量%の結着剤のポリフッ化ビニリデンを混合することにより正極材料を得た。この正極材料をN−メチル−2−ピロリドン溶液に混合することにより正極合剤としてのスラリーを作製した。
続いて、ドクターブレード法により、作製したスラリーを正極集電体上に塗布した後、110℃の真空中で乾燥させ、プレスローラを用いて圧延することにより正極活物質層を形成した。
そして、正極活物質層を形成しなかった正極集電体の領域上に正極タブを取り付けることによって、正極(図4の作用極1)を得た。
このようにして得られた6つの正極について、正極活物質層の厚みおよび正極活物質層の質量を測定することにより、それぞれの正極充填密度を算出した。
正極充填密度の測定結果を表2に示す。
Figure 0005260850
表2に示すように、O3−LiCoOのみからなる正極活物質の正極充填密度は3.36[g/cm]であり、O2−LiCoOのみからなる正極活物質の正極充填密度は3.49[g/cm]であった。
また、O3−LiCoOおよびO2−LiCoOを8:2の重量比で混合した正極活物質の正極充填密度は3.63[g/cm]であり、O3−LiCoOおよびO2−LiCoOを6:4の重量比で混合した正極活物質の正極充填密度は3.56[g/cm]であった。
さらに、O3−LiCoOおよびO2−LiCoOを4:6の重量比で混合した正極活物質の正極充填密度は3.52[g/cm]であり、O3−LiCoOおよびO2−LiCoOを2:8の重量比で混合した正極活物質の正極充填密度は3.46[g/cm]であった。
これらの結果から、O3−LiCoOおよびO2−LiCoOを混合することにより、O3−LiCoOのみを正極活物質として用いる場合よりも高い正極充填密度が得られる。したがって、正極活物質として、O3−LiCoOおよびO2−LiCoOの混合物を用いることが好ましい。
また、O3−LiCoOおよびO2−LiCoOを混合して得られる正極活物質において、O3−LiCoO:O2−LiCoO=z:10−zで表される混合物の重量比は、z≧4となるように設定することが好ましい。
この場合、O3−LiCoOのみからなる正極活物質を用いる場合、およびO2−LiCoOのみからなる正極活物質を用いる場合のいずれの場合よりも高い正極充填密度を得ることができる。
さらに、O3−LiCoOおよびO2−LiCoOを混合して得られる正極活物質において、O3−LiCoO:O2−LiCoO=z:10−zで表される混合物の重量比は、z≧6となるように設定することがより好ましく、z≧8となるように設定することがさらに好ましい。
本実施例においては、O3−LiCoOおよびO2−LiCoOを8:2の重量比で混合した正極活物質を用いることにより、最も高い正極充填密度を得ることができた。
(6)まとめ
上記の結果から、O3構造を有する酸化物であるO3−LiCoOとO2構造を有する酸化物であるO2−LiCoOとを含む正極活物質を用いることにより、正極充填密度を高めることができることがわかった。これにより、単位体積当りのエネルギー密度が十分に向上されるとともに、可逆的な充放電が可能な非水電解質二次電池を得ることができる。
本発明に係る非水電解質二次電池および正極の製造方法は、携帯用電源および自動車用電源等の種々の電源に利用することができる。
O3−LiCoOの結晶構造図である。 Na0.7CoOの結晶構造図である。 O2−LiCoOの結晶構造図である。 本発明の一実施の形態に係る非水電解質二次電池の試験セルの概略説明図である。 実施例のコバルト酸ナトリウム(Na0.7CoO)のXRD測定結果である。 実施例のO2−LiCoOのXRD測定結果である。 図5のコバルト酸ナトリウム(Na0.7CoO)のXRD測定結果と、図6のO2−LiCoOのXRD測定結果とをJCPDSのX線回折データとともに比較するための図である。
符号の説明
1 作用極
2 対極
3 参照極
4 セパレータ
5 非水電解質
6 リード線
10 ラミネート容器

Claims (9)

  1. 非水電解質二次電池に用いられる正極であって、
    正極活物質を含み、
    前記正極活物質は、O3構造を有する酸化物とO2構造を有する酸化物とを、8:2〜4:6の重量比で含むことを特徴とする正極。
  2. 前記O3構造を有する酸化物は、O3構造を有するコバルト酸リチウムを含むことを特徴とする請求項1記載の正極。
  3. 前記O2構造を有する酸化物は、O2構造を有するコバルト酸リチウムを含むことを特徴とする請求項1または2記載の正極。
  4. 前記O2構造を有するコバルト酸リチウムは、ナトリウムを含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の正極。
  5. 前記O2構造を有するコバルト酸リチウムは、P2構造を有するコバルト酸ナトリウム中のナトリウムの少なくとも一部をリチウムによりイオン交換することにより生成されたことを特徴とする請求項3または4記載の正極。
  6. 前記正極活物質は、P2構造を有するコバルト酸ナトリウムをさらに含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の正極。
  7. 請求項1〜のいずれかに記載の正極と、負極と、非水電解質とを備えた非水電解質二次電池。
  8. 前記負極は、リチウム金属、リチウム合金、炭素材料または珪素材料からなることを特徴とする請求項記載の非水電解質二次電池。
  9. 非水電解質二次電池に用いられる正極の製造方法であって、
    P2構造を有するコバルト酸ナトリウム中のナトリウムの少なくとも一部をリチウムによりイオン交換することにより、O2構造を有するコバルト酸リチウムを生成するステップと、
    前記生成されたコバルト酸リチウムとO3構造を有するコバルト酸リチウムとを2:8〜6:4の重量比で含む正極活物質を用いて前記正極を作製するステップとを備えることを特徴とする正極の製造方法。
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