JP5100069B2 - 非水電解質二次電池およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、正極、負極および非水電解質からなる非水電解質二次電池およびその製造方法に関する。
現在、高エネルギー密度の二次電池として、非水電解質を使用し、例えばリチウムイオンを正極と負極との間で移動させて充放電を行うようにした非水電解質二次電池が多く利用されている。
このような非水電解質二次電池において、一般に正極としてニッケル酸リチウム(LiNiO)、コバルト酸リチウム(LiCoO)、またはLiNi1/3Co1/3Mn1/3等の層状構造を有するリチウム遷移金属複合酸化物が用いられ、負極としてリチウムの吸蔵および放出が可能な炭素材料、リチウム金属、またはリチウム合金等が用いられている。
また、非水電解質として、エチレンカーボネート、ジエチルカーボネート等の有機溶媒に四フッ化ホウ酸リチウム(LiBF)、六フッ化リン酸リチウム(LiPF)等の電解質塩を溶解させたものが使用されている。
近年、このような非水電解質二次電池が携帯用機器の電源等として使用されているが、携帯機器の多機能化による消費電力の増加に伴って、さらに高いエネルギー密度を得ることが可能な非水電解質二次電池の開発が望まれている。
高いエネルギー密度を得ることが可能な非水電解質二次電池を得るには、正極材料を高容量化することが要される。このような理由により、最近では、正極材料である上記層状化合物への関心は高くなっている。
一方、層状化合物であるリチウム遷移金属酸化物の中には合成が困難なものも多いが、層状化合物であるナトリウム遷移金属酸化物の合成は比較的容易であることが知られている(例えば、特許文献1参照)。その中でも、Na0.7CoOおよびNaCo1/2Mn1/2においては、ナトリウムをリチウムでイオン交換することによって、リチウムイオン電池の正極活物質として利用することができる。そこで、近年では、ナトリウム遷移金属酸化物の合成法および化学的手法であるイオン交換法の研究が活発的に行われている。
特開2002−220231号公報
しかしながら、従来から非水電解質二次電池の正極として使用されているコバルト酸リチウム(Li1−xCoO)においては、リチウムイオンが0.5(=x)以上(4.5V(vs.Li/Li)以上)放出されると、結晶構造が崩れ、可逆性(吸蔵性および放出性)が低下する。その結果、得られる放電容量密度は160mAh/g程度に留まる。
本発明の目的は、高い放電容量密度を得つつ、充放電サイクル特性を向上することが可能な非水電解質二次電池およびその製造方法を提供することである。
(1)第1の発明に係る非水電解質二次電池は、正極活物質を含む正極と、負極と、リチ
ウムイオンを含む非水電解質とを備え、正極活物質は、ナトリウム遷移金属酸化物とリチウム遷移金属酸化物とを含み、ナトリウム遷移金属酸化物は、Na Li Mn Co (0.6≦a≦0.8、0<b≦0.3、0.4≦x≦0.6、および0.4≦y≦0.6)で表され、リチウム遷移金属酸化物は、層状構造を有するコバルト酸リチウムである。
第1の発明に係る非水電解質二次電池においては、ナトリウム遷移金属酸化物とリチウム遷移金属酸化物とが正極活物質に含まれる。ナトリウム遷移金属酸化物のナトリウムの組成比aがリチウムの組成比bよりも大きいので、ナトリウム遷移金属酸化物は層状構造を有する。室温でのイオン交換により層状構造を維持した状態でナトリウム遷移金属酸化物中のナトリウムの一部がリチウムで置換されると考えられる。この場合、ナトリウム遷移金属酸化物中のリチウムの組成比がナトリウムの組成比より大きくなる。このように、正極活物質が上記置換後のナトリウム遷移金属酸化物とリチウム遷移金属酸化物とを含むことによって、高い放電容量密度を得つつ、充放電サイクル特性を向上することが可能となる。
(2)ナトリウム遷移金属酸化物とリチウム遷移金属酸化物との混合の重量比は、この順で50:50から30:70までの範囲にあるこの場合、より高い放電容量密度を得つつ、充放電サイクル特性をより向上できる。
(3)負極は、リチウム金属、リチウム合金、予めリチウムを吸蔵させた炭素材料、または予めリチウムを吸蔵させた珪素材料を含んでもよい。このような材料からなる負極を用いることにより非水電解質二次電池において十分に充放電を行うことができる。
(4)第2の発明に係る非水電解質二次電池は、正極活物質を含む正極と、負極と、非水電解質とを備え、正極活物質は、第1のナトリウム遷移金属酸化物中のナトリウムの一部をリチウムでイオン交換することにより生成された第2のナトリウム遷移金属酸化物とリチウム遷移金属酸化物とを含み、第1のナトリウム遷移金属酸化物は、組成比aのナトリウムおよび組成比bのリチウムを含み、組成比bは0以上で組成比aよりも小さく、第2のナトリウム遷移金属酸化物は、組成比cのナトリウムおよび組成比dのリチウムを含み、組成比cは0よりも大きく、組成比dは組成比cよりも大きく、第1のナトリウム遷移金属酸化物は、Na Li Mn Co (0.6≦a≦0.8、0<b≦0.3、0.4≦x≦0.6、および0.4≦y≦0.6)で表され、リチウム遷移金属酸化物は、層状構造を有するコバルト酸リチウムであり、第1のナトリウム遷移金属酸化物とリチウム遷移金属酸化物との混合の重量比は、この順で50:50から30:70までの範囲にある
第2の発明に係る非水電解質二次電池においては、イオン交換後の第2のナトリウム遷移金属酸化物とリチウム遷移金属酸化物とが正極活物質に含まれる。第1のナトリウム遷移金属酸化物のナトリウムの組成比aがリチウムの組成比bよりも大きいので、第1のナトリウム遷移金属酸化物は層状構造を有する。この状態で、第1のナトリウム遷移金属酸化物中のナトリウムの一部がリチウムでイオン交換されることにより層状構造を有する第2のナトリウム遷移金属酸化物が生成される。この場合、第2のナトリウム遷移金属酸化物中のリチウムの組成比dはナトリウムの組成比cより大きい。このように、正極活物質が上記イオン交換後の第2のナトリウム遷移金属酸化物とリチウム遷移金属酸化物とを含むことによって、高い放電容量密度を得つつ、充放電サイクル特性を向上することが可能となる。
(5)第2のナトリウム遷移金属酸化物は、第1のナトリウム遷移金属酸化物中のナトリウムの一部をリチウム塩を含む非水電解質を用いてイオン交換することにより生成されてもよい。
この場合、リチウム塩を含む非水電解質中に第1のナトリウム遷移金属酸化物を入れることにより、第2のナトリウム遷移金属酸化物を容易に得ることができる。
(6)負極は、リチウム金属、珪素、炭素、錫、ゲルマニウム、アルミニウム、鉛、インジウム、ガリウム、リチウム含有合金、予めリチウムを吸蔵させた炭素材料、または予めリチウムを吸蔵させた珪素材料を含んでもよい。このような材料からなる負極を用いることにより非水電解質二次電池において十分に充放電を行うことができる。
(7)リチウム遷移金属酸化物は、層状構造を有する。この場合、放電容量密度および充放電サイクル特性をより向上できる。
(8)層状構造を有するリチウム遷移金属酸化物は、コバルトを含む。この場合、放電容量密度および充放電サイクル特性をより向上できる。
(9)第3の発明に係る非水電解質二次電池の製造方法は、正極活物質を含む正極を作製する工程と、負極を作製する工程と、リチウムイオンを含む非水電解質を作製する工程とを備え、正極を作製する工程は、ナトリウム遷移金属酸化物とリチウム遷移金属酸化物とを含む正極活物質を作製する工程を含み、ナトリウム遷移金属酸化物は、Na Li Mn Co (0.6≦a≦0.8、0<b≦0.3、0.4≦x≦0.6、および0.4≦y≦0.6)で表され、リチウム遷移金属酸化物は、層状構造を有するコバルト酸リチウムであり、ナトリウム遷移金属酸化物とリチウム遷移金属酸化物との混合の重量比は、この順で50:50から30:70までの範囲にある。
第3の発明に係る非水電解質二次電池の製造方法によれば、ナトリウム遷移金属酸化物とリチウム遷移金属酸化物とが正極活物質に含まれる。ナトリウム遷移金属酸化物のナトリウムの組成比aがリチウムの組成比bよりも大きいので、ナトリウム遷移金属酸化物は層状構造を有する。室温でのイオン交換により層状構造を維持した状態でナトリウム遷移金属酸化物中のナトリウムの一部がリチウムで置換されると考えられる。この場合、ナトリウム遷移金属酸化物中のリチウムの組成比がナトリウムの組成比より大きくなる。このように、正極活物質が上記置換後のナトリウム遷移金属酸化物とリチウム遷移金属酸化物とを含むことによって、高い放電容量密度を得つつ、充放電サイクル特性を向上することが可能となる。
(10)第4の発明に係る非水電解質二次電池の製造方法は、正極活物質を含む正極を作製する工程と、負極を作製する工程と、リチウムイオンを含む非水電解質を作製する工程とを備え、正極を作製する工程は、第1のナトリウム遷移金属酸化物中のナトリウムの一部をリチウムでイオン交換することにより生成された第2のナトリウム遷移金属酸化物とリチウム遷移金属酸化物とを含む正極活物質を作製する工程を含み、第1のナトリウム遷移金属酸化物は、組成比aのナトリウムおよび組成比bのリチウムを含み、組成比bは0以上で組成比aよりも小さく、第2のナトリウム遷移金属酸化物は、組成比cのナトリウムおよび組成比dのリチウムを含み、組成比cは0よりも大きく、組成比dは組成比cよりも大きく、第1のナトリウム遷移金属酸化物は、Na Li Mn Co (0.6≦a≦0.8、0<b≦0.3、0.4≦x≦0.6、および0.4≦y≦0.6)で表され、リチウム遷移金属酸化物は、層状構造を有するコバルト酸リチウムであり、第1のナトリウム遷移金属酸化物とリチウム遷移金属酸化物との混合の重量比は、この順で50:50から30:70までの範囲にある
第4の発明に係る非水電解質二次電池の製造方法によれば、イオン交換後の第2のナトリウム遷移金属酸化物とリチウム遷移金属酸化物とが正極活物質に含まれる。第1のナトリウム遷移金属酸化物のナトリウムの組成比aがリチウムの組成比bよりも大きいので、第1のナトリウム遷移金属酸化物は層状構造を有する。この状態で、第1のナトリウム遷移金属酸化物中のナトリウムの一部がリチウムでイオン交換されることにより層状構造を有する第2のナトリウム遷移金属酸化物が生成される。この場合、第2のナトリウム遷移金属酸化物中のリチウムの組成比dはナトリウムの組成比cより大きい。このように、正極活物質が上記イオン交換後の第2のナトリウム遷移金属酸化物とリチウム遷移金属酸化物とを含むことによって、高い放電容量密度を得つつ、充放電サイクル特性を向上することが可能となる。
本発明によれば、高い放電容量密度を得つつ、充放電サイクル特性を向上することが可能となる。
以下、本発明の一実施の形態に係る非水電解質二次電池について説明する。本実施の形態に係る非水電解質二次電池は、正極、負極および非水電解質により構成される。
(1)正極および負極について
(1−1)正極および負極の第1の組み合わせ
本実施の形態においては、ナトリウム遷移金属酸化物およびリチウム遷移金属酸化物を含む正極活物質、またはリチウムが添加されたナトリウム遷移金属酸化物(以下、リチウム添加ナトリウム遷移金属酸化物と称する)およびリチウム遷移金属酸化物を含む正極活物質を用いる。
このような正極活物質においては、ナトリウム遷移金属酸化物またはリチウム添加ナトリウム遷移金属酸化物とリチウム遷移金属酸化物とが混合され、あるいはリチウム遷移金属酸化物がナトリウム遷移金属酸化物またはリチウム添加ナトリウム遷移金属酸化物により被覆されている。
なお、ナトリウム遷移金属酸化物およびリチウム添加ナトリウム遷移金属酸化物は、ナトリウムを含む層状化合物である。また、リチウム添加ナトリウム遷移金属酸化物においては、ナトリウムの量を超えない範囲でリチウムが添加されている。
上記ナトリウム遷移金属酸化物およびリチウム添加ナトリウム遷移金属酸化物は、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、アルミニウム、ジルコニウム、ニオブ、モリブデン、タンタル、タングステン、セリウム、およびネオジムからなる群から選択された少なくとも1つを含有する。
ナトリウム遷移金属酸化物は、例えば、NaMnCo2±αにより示される。なお、0.5≦a≦1.1であり、0.8≦x+y+z=1.1であり、0≦x≦1.0であり、0≦y≦1.0であり、0≦z≦1.0であり、0≦α≦0.1である。
上記Mは、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、アルミニウム、ジルコニウム、ニオブ、モリブデン、タンタル、タングステン、セリウム、およびネオジムからなる群から選択された少なくとも1つを含む。それにより、充放電特性が良好となる。さらに良好な充放電特性を得る上で、上記Mはマンガン、鉄、コバルトおよびニッケルからなる群から選択される少なくとも1つを含むことが好ましい。
特に、ナトリウム遷移金属酸化物の一例として、上記NaMnCo2±αにおいて、0.5≦a≦1.0であり、x+y+z=1.0であり、0≦x≦1.0であり、0≦y<0.4であり、0.6<z≦1.0であり、0≦α≦0.1であるもの等が挙げられる。この場合におけるMは、鉄およびニッケルの少なくとも1つを含む。これらのナトリウム遷移金属酸化物を用いることにより、高電位でも安定した構造が維持されつつ、充放電サイクル特性が向上される。なお、電荷のバランスを維持すること、ならびに酸素の欠損状態および過剰状態を防止することを考慮する上で、0≦α≦0.1であることが好ましい。
また、リチウム添加ナトリウム遷移金属酸化物は、NaLiMO2±αにより示される。なお、0<a≦1.0であり、0<b<0.5であり、a>bであり、0≦α≦0.1である。
上記Mは、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、アルミニウム、ジルコニウム、ニオブ、モリブデン、タンタル、タングステン、セリウム、およびネオジムからなる群から選択された少なくとも1つを含む。それにより、高い放電容量密度を得つつ、充放電サイクル特性が良好となる。さらに良好な充放電サイクル特性を得る上で、上記Mはマンガン、鉄、コバルトおよびニッケルからなる群から選択される少なくとも1つを含むことが好ましい。
特に、上記NaLiMO2±αにおいて、0.5≦a≦1.0であり、0<b<0.5であり、a>bであり、0≦α≦0.1であることが好ましい。この場合におけるMは、鉄、マンガン、コバルトおよびニッケルの少なくとも1つを含む。このリチウム添加ナトリウム遷移金属酸化物を用いることにより、高電位でも安定した構造が維持され、耐高電圧性が向上される。なお、電荷のバランスを維持すること、ならびに酸素の欠損状態および過剰状態を防止することを考慮する上で、0≦α≦0.1であることが好ましい。
リチウム添加ナトリウム遷移金属酸化物の一例として、NaLiMnCoが挙げられる。この場合、0.6≦a≦0.8、0<b≦0.3、0.4≦x≦0.6、および0.4≦y≦0.6である。
さらに、ナトリウム遷移金属酸化物およびリチウム添加ナトリウム遷移金属酸化物の他の例として、NaLiMn2±αが挙げられる。この場合、0.6≦a≦1.1であり、0≦b≦0.5であり、0.9≦x+y≦1.1であり、0≦α≦0.1である。この場合におけるMは、チタン、クロム、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、アルミニウム、ジルコニウム、モリブデン、タンタル、タングステン、セリウム、およびネオジムからなる群から選択された少なくとも1つを含む。なお、電荷のバランスを維持すること、ならびに酸素の欠損状態および過剰状態を防止することを考慮する上で、0≦α≦0.1であることが好ましい。
上述したような正極を用いる場合、リチウムイオンを吸蔵および放出することが可能な負極材料として、リチウム金属、リチウム合金、リチウムを予め含有させた炭素材料、またはリチウムを予め含有させた珪素材料等を用いることが好ましい。
リチウム遷移金属酸化物として、コバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム、またはコバルトニッケルマンガン酸リチウム等の層状構造を有するリチウム遷移金属酸化物、鉄およびマンガンの少なくとも1つを含むオリビン型燐酸リチウム、ならびにスピネル構造を有するマンガン酸リチウムの少なくとも1つを用いることができる。
このようなリチウム遷移金属酸化物に、ナトリウム遷移金属酸化物またはリチウム添加ナトリウム遷移金属酸化物を加えることによって、高い放電容量密度を得ることが可能となる。
上記のナトリウム遷移金属酸化物またはリチウム添加ナトリウム遷移金属酸化物とリチウム遷移金属酸化物とを含む正極活物質を用いて非水電解質二次電池が作製された後、室温においてナトリウム遷移金属酸化物またはリチウム添加ナトリウム遷移金属酸化物中のナトリウムの一部が後述の非水電解質中のリチウムでイオン交換により置換されると考えられる。
その場合、ナトリウム遷移金属酸化物またはリチウム添加ナトリウム遷移金属酸化物中のリチウムの量がナトリウムの量よりも多くなるものと考えられる。
以下に示すように、非水電解質二次電池の作製前に、イオン交換法によりナトリウム遷移金属酸化物またはリチウム添加ナトリウム遷移金属酸化物中のナトリウムの一部をリチウムで置換することも可能である。
(1−2)正極および負極の第2の組み合わせ
非水電解質二次電池の作製前に、イオン交換法によりナトリウム遷移金属酸化物またはリチウム添加ナトリウム遷移金属酸化物中のナトリウムの一部をリチウムで置換する方法について説明する。
例えばエチレンカーボネートとジエチルカーボネートとを体積比30:70の割合で混合した非水溶媒に、電解質塩としての六フッ化リン酸リチウムを1mol/lの濃度になるように添加することにより非水電解質を作製する。この非水電解質中に上記のナトリウム遷移金属酸化物またはリチウム添加ナトリウム遷移金属酸化物を入れることによりナトリウム遷移金属酸化物またはリチウム添加ナトリウム遷移金属酸化物中のナトリウムをリチウムで置換することが可能となる。
このようなイオン交換法を用いることにより、ナトリウム遷移金属酸化物またはリチウム添加ナトリウム遷移金属酸化物を用いて作製したペレット状または粉末状の正極活物質の状態、および当該ナトリウム遷移金属酸化物またはリチウム添加ナトリウム遷移金属酸化物を用いて作製した電極としての正極の状態においてもイオン交換を行うことは可能である。
また、このようなイオン交換は、例えば、LiCoO、LiNiO、LiMn、LiFePO等のリチウム遷移金属酸化物とナトリウム遷移金属酸化物またはリチウム添加ナトリウム遷移金属酸化物とを混合する場合に、ナトリウム遷移金属酸化物またはリチウム添加ナトリウム遷移金属酸化物の量とリチウム遷移金属酸化物の量との比には関係なく容易に行われる。
さらに、イオン交換法は、環境温度が室温(例えば、25℃程度)よりも高い場合にも実施可能であるが、環境温度が室温の場合でも良好に実施することができる。したがって、安全で経済的である。
このように、イオン交換法を用いることにより、ナトリウム遷移金属酸化物またはリチウム添加ナトリウム遷移金属酸化物中のナトリウムをリチウムで容易に置換することが可能となる。
例えば、リチウム塩を含んだカーボネート系溶媒を用いて、NaLiMnCo(0.6≦a≦0.8、0≦b≦0.3、0.4≦x≦0.6、および0.4≦y≦0.6)中のナトリウムをイオン交換法によりリチウムで置換する。それにより、NaLiMnCo(0<c≦0.2、0.4<d≦1.0、0.4≦x≦0.6、および0.4≦y≦0.6)が得られる。
上記のようなイオン交換法を用いて作製された正極を用いる場合、リチウムイオンを吸蔵および放出することが可能な負極材料として、リチウム金属、珪素、炭素、錫、ゲルマニウム、アルミニウム、鉛、インジウム、ガリウム、リチウム含有合金、およびリチウムと炭素とを含む化合物よりなる群から選択された1種または複数の材料を用いることができる。なお、リチウムと炭素とを含む上記化合物の例として、例えば黒鉛の層間にリチウムが挿入されたグラファイト層間化合物が挙げられる。
(1−3)結着剤および導電剤について
正極を作製する際に添加する結着剤(バインダー)は、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルアセテート、ポリメタクリレート、ポリアクリレート、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアルコール、スチレン−ブタジエンラバーおよびカルボキシメチルセルロース等から選択される少なくとも1種を用いることができる。
結着剤の添加量が多いと、正極に含まれる正極活物質の割合が少なくなるため、高いエネルギー密度が得られなくなる。したがって、結着剤の添加量は、正極の全体の0〜30重量%の範囲とし、好ましくは0〜20重量%の範囲とし、より好ましくは0〜10重量%の範囲とする。
また、より良好な充放電特性を得るには、正極を作製する際に導電剤を添加することが好ましい。
導電剤としては、導電性を有する材料であればよく、特に導電性に優れている酸化物、炭化物、窒化物、炭素材料、ホウ化物およびケイ化物等の少なくとも1種を用いることができる。
導電性に優れた酸化物の例としては、酸化スズおよび酸化インジウム等が挙げられる。導電性に優れた炭化物の例としては、炭化チタン(TiC)、炭化タンタル(TaC)、炭化ニオブ(NbC)および炭化タングステン(WC)等が挙げられる。
また、導電性に優れた窒化物の例としては、窒化チタン(TiN)、窒化タンタル(TaN)、窒化ニオブ(NbN)および窒化タングステン(WN)等が挙げられる。導電性に優れた炭素材料の例としては、ケッチェンブラック、アセチレンブラックおよび黒鉛等が挙げられる。
また、導電性に優れたホウ化物の例としては、TiB、ZrB、HfB、VB、NbB、TaB、CrB、CrB、MoB、MoB、Mo、WB、W、およびLaB等が挙げられる。
さらに、導電性に優れたケイ化物の例としては、TiSi、ZrSi、NbSi、TaSi、CrSi、MoSi、およびMoSi等が挙げられる。
導電剤の添加量が少ないと、正極における導電性を十分に向上させることが困難となる一方、導電剤の添加量が多いと、正極に含まれる正極活物質の割合が少なくなるため、高いエネルギー密度が得られなくなる。したがって、導電剤の添加量は、正極の全体の0〜30重量%の範囲とし、好ましくは0〜20重量%の範囲とし、より好ましくは0〜10重量%の範囲とする。
(2)非水電解質について
非水電解質としては、非水溶媒に電解質塩を溶解させたものを用いることができる。
非水溶媒としては、通常電池用の非水溶媒として用いられる環状炭酸エステル、鎖状炭酸エステル、エステル類、環状エーテル類、鎖状エーテル類、ニトリル類、アミド類等およびこれらの組合せからなるものが挙げられる。
環状炭酸エステルとしては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート等が挙げられ、これらの水素基の一部または全部がフッ素化されているものも用いることが可能で、例えば、トリフルオロプロピレンカーボネート、フルオロエチレンカーボネート等が挙げられる。
鎖状炭酸エステルとしては、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルプロピルカーボネート、エチルプロピルカーボネート、メチルイソプロピルカーボネート等が挙げられ、これらの水素基の一部または全部がフッ素化されているものも用いることが可能である。
エステル類としては、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、γ−ブチロラクトン等が挙げられる。環状エーテル類としては、1,3−ジオキソラン、4−メチル−1、3−ジオキソラン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、プロピレンオキシド、1,2−ブチレンオキシド、1,4−ジオキサン、1,3,5−トリオキサン、フラン、2−メチルフラン、1,8−シネオール、クラウンエーテル等が挙げられる。
鎖状エーテル類としては、1,2−ジメトキシエタン、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、ジヘキシルエーテル、エチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、メチルフェニルエーテル、エチルフェニルエーテル、ブチルフェニルエーテル、ペンチルフェニルエーテル、メトキシトルエン、ベンジルエチルエーテル、ジフェニルエーテル、ジベンジルエーテル、o−ジメトキシベンゼン、1,2−ジエトキシエタン、1,2−ジブトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、1,1−ジメトキシメタン、1,1−ジエトキシエタン、トリエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチル等が挙げられる。
ニトリル類としては、アセトニトリル等が挙げられ、アミド類としては、ジメチルホルムアミド等が挙げられる。
電解質塩としては、例えば六フッ化リン酸リチウム(LiPF)、四フッ化ホウ酸リチウム(LiBF)、LiCFSO、LiCSO、LiN(CFSO、LiN(CSO、LiAsF、およびジフルオロ(オキサラト)ホウ酸リチウム等からなる群から選択される非水溶媒に可溶な過酸化物でない安全性の高いものを用いる。なお、上記電解質塩のうち1種を用いてもよく、あるいは2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本実施の形態では、非水電解質として、例えばエチレンカーボネートとジエチルカーボネートとを体積比30:70の割合で混合した非水溶媒に、電解質塩としての六フッ化リン酸リチウムを1mol/lの濃度になるように添加したものを用いることができる。
(3)非水電解質二次電池(試験セル)の作製
上述の正極、負極および非水電解質を用いて、以下に示すように、非水電解質二次電池の試験セルを作製する。
図1は、本実施の形態に係る非水電解質二次電池の試験セルの概略説明図である。
図1に示すように、不活性雰囲気下において上記正極にリードを取り付けることにより作用極1とするとともに、リチウム金属からなる上記負極にリードを取り付けることにより対極2とする。
次に、作用極1と対極2との間にセパレータ4を挿入し、ラミネート容器10内に作用極1、対極2および例えばリチウム金属からなる参照極3を配置する。そして、ラミネート容器10内に上記非水電解質5を注入することにより試験セルとしての非水電解質二次電池を作製する。なお、作用極2と参照極3との間にもセパレータ4を挿入する。
(4)本実施の形態における効果
このように、本実施の形態においては、ナトリウム遷移金属酸化物またはリチウム添加ナトリウム遷移金属酸化物とリチウム遷移金属酸化物とを含む正極活物質を用いることによって、高い放電容量密度を得つつ、充放電サイクル特性を向上することが可能となる。
また、本実施の形態においては、ナトリウム遷移金属酸化物またはリチウム添加ナトリウム遷移金属酸化物とリチウム遷移金属酸化物との混合の重量比は、この順で50:50から0.1:99.9までの範囲にあることが好ましく、上記重量比は50:50から1:99までの範囲にあることがより好ましく、上記重量比は50:50から5:95までの範囲にあることがさらに好ましい。この場合、より高い放電容量密度を得つつ、充放電サイクル特性をより向上することが可能となる。
(a)実施例1
実施例1では、次のようにして正極としての作用極1を作製した。正極活物質の出発原料として、炭酸ナトリウム(NaCO)、炭酸リチウム(LiCO)、酸化コバルト(CO)、および酸化マンガン(Mn)を用いた。
本例では、炭酸ナトリウム、炭酸リチウム、酸化コバルトおよび酸化マンガンを、混合後の材料(正極活物質)の組成比がNa0.7Li0.2Mn0.5Co0.5となるようにそれぞれ混合した。
そして、混合することにより得た正極活物質の粉末をそれぞれペレット状に成型した。その後、この正極活物質に対して700℃の空気雰囲気中で10時間仮焼成を行い、800℃の空気雰囲気中で20時間本焼成を行うことによって、リチウム添加ナトリウム遷移金属酸化物を得た。なお、本焼成後のリチウム添加ナトリウム遷移金属酸化物中の不純物を除去するために水洗処理を行った。
このように作製したリチウム添加ナトリウム遷移金属酸化物(Na0.7Li0.2Mn0.5Co0.5)と、リチウム遷移金属酸化物としてのコバルト酸リチウム(LiCoO)とを、これらの重量比が、5:5、3:7、1:9、および0:10となるように、自動らいかい装置を用いて1時間混合することによって、混合により作製された4種の正極活物質をそれぞれ得た。
このように作製して得た80重量%の各正極活物質、10重量%の導電剤のアセチレンブラック、および10重量%の結着剤のポリフッ化ビニリデンを混合することによって、4種の正極材料をそれぞれ得た。
これらの各正極材料をN−メチル−2−ピロリドン溶液に混合することにより正極合剤としてのスラリーをそれぞれ作製した。
続いて、ドクターブレード法により、作製したスラリーを正極集電体上に塗布した後、110℃の真空中で乾燥させることにより正極活物質層をそれぞれ形成した。
そして、正極活物質層を形成しなかった正極集電体の領域上に正極タブを取り付けることによって、正極としての4種の作用極1をそれぞれ得た。なお、対極2および参照極3には、所定の大きさのリチウム金属を用いた。
また、非水電解質5として、エチレンカーボネートとジエチルカーボネートとを体積比30:70の割合で混合した非水溶媒に、電解質塩としての六フッ化リン酸リチウムを1mol/lの濃度になるように添加したものを用いた。
以上の作用極1、対極2、参照極3および非水電解質5を用いて、上記実施の形態(図1)に基づいて非水電解質二次電池の試験セル(計4種)を作製した。
作製した4種の非水電解質二次電池の試験セルにおいて、参照極3を基準とする作用極1の電位が4.6Vに達するまで充電を行った後、上記電位が2.5Vに達するまで放電を行う充放電サイクルを10サイクル実施した。
また、作製した4種の非水電解質二次電池の試験セルにおいて、参照極3を基準とする作用極1の電位が4.8Vに達するまで充電を行った後、上記電位が2.5Vに達するまで放電を行う充放電サイクルを10サイクル実施した。
さらに、作製した4種の非水電解質二次電池の試験セルにおいて、参照極3を基準とする作用極1の電位が5.0Vに達するまで充電を行った後、上記電位が2.5Vに達するまで放電を行う充放電サイクルを10サイクル実施した。
(b)実施例2
実施例2では、リチウム添加ナトリウム遷移金属酸化物(Na0.7Li0.18Mn0.5Co0.5)と、リチウム遷移金属酸化物としてのコバルト酸リチウム(LiCoO)とを、これらの重量比が2:8となるように混合することによって得た正極活物質を用いた点を除いて、実施例1と同様に非水電解質二次電池の試験セルを作製した。
作製した非水電解質二次電池の試験セルにおいて、参照極3を基準とする作用極1の電位が4.6Vに達するまで充電を行った後、上記電位が2.5Vに達するまで放電を行う充放電サイクルを10サイクル実施した。
また、作製した非水電解質二次電池の試験セルにおいて、参照極3を基準とする作用極1の電位が4.7Vに達するまで充電を行った後、上記電位が2.5Vに達するまで放電を行う充放電サイクルを10サイクル実施した。
(c)実施例1,2の充放電試験の評価
実施例1,2の各充放電試験の結果を表1に示す。なお、表1においては、上段に初期放電容量密度(mAh/g)を示し、下段の括弧内に容量維持率(%)を示す。なお、容量維持率は、1サイクル時の放電容量密度に対する10サイクル時の放電容量密度の比率により定義される。
Figure 0005100069
また、実施例2の試験セルにおいて充電終止電位を4.6Vとした充放電試験を行った場合の充放電サイクル特性を図2のグラフに示す。なお、図2には、充放電サイクルを13サイクル実施した場合の結果が示されている。
表1からわかるように、実施例1の充放電試験の結果において、リチウム添加ナトリウム遷移金属酸化物とリチウム遷移金属酸化物との混合の重量比が5:5から1:9までの範囲にある場合には、初期放電容量密度および容量維持率が共に高くなった。これに対して、リチウム添加ナトリウム遷移金属酸化物とリチウム遷移金属酸化物との混合の重量比が0:10の場合には、初期放電容量密度は高くなったが、容量維持率が低くなった。
これらの結果から、高い放電容量密度(初期放電容量密度)を得つつ、充放電サイクル特性が良好であることを示す指標である容量維持率を向上するには、リチウム添加ナトリウム遷移金属酸化物とリチウム遷移金属酸化物との混合の重量比は、この順で5:5から1:9までの範囲にあることが好ましいことが確認できた。
特に、実施例2の充放電試験の結果から、より高い放電容量密度(初期放電容量密度)を得つつ、容量維持率をより向上するには、リチウム添加ナトリウム遷移金属酸化物とリチウム遷移金属酸化物との混合の重量比は、この順で2:8であることが好ましいことが確認できた。
(d)まとめ
このように、リチウム添加ナトリウム遷移金属酸化物とリチウム遷移金属酸化物との混合物を正極活物質として用いることによって、高い放電容量密度を得つつ、充放電サイクル特性を向上できることがわかった。
本発明に係る非水電解質二次電池は、携帯用電源および自動車用電源等の種々の電源として利用することができる。
本実施の形態に係る非水電解質二次電池の試験セルの概略説明図である。 実施例2の試験セルにおいて充電終止電位を4.6Vとした充放電試験を行った場合の充放電サイクル特性を示すグラフである。
符号の説明
1 作用極
2 対極
3 参照極
4 セパレータ
5 非水電解質
10 ラミネート容器

Claims (7)

  1. 正極活物質を含む正極と、負極と、リチウムイオンを含む非水電解質とを備え、
    前記正極活物質は、ナトリウム遷移金属酸化物とリチウム遷移金属酸化物とを含み、
    前記ナトリウム遷移金属酸化物は、Na Li Mn Co (0.6≦a≦0.8、0<b≦0.3、0.4≦x≦0.6、および0.4≦y≦0.6)で表され、
    前記リチウム遷移金属酸化物は、層状構造を有するコバルト酸リチウムであり、
    前記ナトリウム遷移金属酸化物と前記リチウム遷移金属酸化物との混合の重量比は、この順で50:50から30:70までの範囲にある、
    ことを特徴とする非水電解質二次電池。
  2. 前記負極は、リチウム金属、リチウム合金、予めリチウムを吸蔵させた炭素材料、または予めリチウムを吸蔵させた珪素材料を含むことを特徴とする請求項1記載の非水電解質二次電池。
  3. 正極活物質を含む正極と、負極と、非水電解質とを備え、
    前記正極活物質は、第1のナトリウム遷移金属酸化物中のナトリウムの一部をリチウムでイオン交換することにより生成された第2のナトリウム遷移金属酸化物とリチウム遷移金属酸化物とを含み、
    前記第1のナトリウム遷移金属酸化物は、組成比aのナトリウムおよび組成比bのリチウムを含み、前記組成比bは0以上で前記組成比aよりも小さく、
    前記第2のナトリウム遷移金属酸化物は、組成比cのナトリウムおよび組成比dのリチウムを含み、前記組成比cは0よりも大きく、前記組成比dは前記組成比cよりも大きく、
    前記第1のナトリウム遷移金属酸化物は、Na Li Mn Co (0.6≦a≦0.8、0<b≦0.3、0.4≦x≦0.6、および0.4≦y≦0.6)で表され、
    前記リチウム遷移金属酸化物は、層状構造を有するコバルト酸リチウムであり、
    前記第1のナトリウム遷移金属酸化物と前記リチウム遷移金属酸化物との混合の重量比
    は、この順で50:50から30:70までの範囲にある、
    ことを特徴とする非水電解質二次電池。
  4. 前記第2のナトリウム遷移金属酸化物は、前記第1のナトリウム遷移金属酸化物中のナトリウムの一部をリチウム塩を含む非水電解質を用いてイオン交換することにより生成されたことを特徴とする請求項記載の非水電解質二次電池。
  5. 前記負極は、リチウム金属、珪素、炭素、錫、ゲルマニウム、アルミニウム、鉛、インジウム、ガリウム、リチウム含有合金、予めリチウムを吸蔵させた炭素材料、または予めリチウムを吸蔵させた珪素材料を含むことを特徴とする請求項または記載の非水電解質二次電池。
  6. 正極活物質を含む正極を作製する工程と、
    負極を作製する工程と、
    リチウムイオンを含む非水電解質を作製する工程とを備え、
    前記正極を作製する工程は、ナトリウム遷移金属酸化物とリチウム遷移金属酸化物とを含む前記正極活物質を作製する工程を含み、
    前記ナトリウム遷移金属酸化物は、Na Li Mn Co (0.6≦a≦0.8、0<b≦0.3、0.4≦x≦0.6、および0.4≦y≦0.6)で表され、
    前記リチウム遷移金属酸化物は、層状構造を有するコバルト酸リチウムであり、
    前記ナトリウム遷移金属酸化物と前記リチウム遷移金属酸化物との混合の重量比は、この順で50:50から30:70までの範囲にある、
    ことを特徴とする非水電解質二次電池の製造方法。
  7. 正極活物質を含む正極を作製する工程と、
    負極を作製する工程と、
    リチウムイオンを含む非水電解質を作製する工程とを備え、
    前記正極を作製する工程は、第1のナトリウム遷移金属酸化物中のナトリウムの一部をリチウムでイオン交換することにより生成された第2のナトリウム遷移金属酸化物とリチウム遷移金属酸化物とを含む前記正極活物質を作製する工程を含み、
    前記第1のナトリウム遷移金属酸化物は、組成比aのナトリウムおよび組成比bのリチウムを含み、前記組成比bは0以上で前記組成比aよりも小さく、
    前記第2のナトリウム遷移金属酸化物は、組成比cのナトリウムおよび組成比dのリチウムを含み、前記組成比cは0よりも大きく、前記組成比dは前記組成比cよりも大きく、
    前記第1のナトリウム遷移金属酸化物は、Na Li Mn Co (0.6≦a≦0.8、0<b≦0.3、0.4≦x≦0.6、および0.4≦y≦0.6)で表され、
    前記リチウム遷移金属酸化物は、層状構造を有するコバルト酸リチウムであり、
    前記第1のナトリウム遷移金属酸化物と前記リチウム遷移金属酸化物との混合の重量比は、この順で50:50から30:70までの範囲にある、
    ことを特徴とする非水電解質二次電池の製造方法
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