JP5257064B2 - サスペンション制御装置、及びサスペンション制御方法 - Google Patents

サスペンション制御装置、及びサスペンション制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、サスペンション制御装置、及びサスペンション制御方法に関する。
従来、タイヤの接地性(操縦安定性)と乗心地との両立を図るために、タイヤのグリップ度合を推定し、グリップ度合が小さいときは接地性を優先し、グリップ度合が大きいときには乗心地を優先して、サスペンションのダンパ定数を制御するものがあった(特許文献1参照)。
特開2001−354020号公報
しかしながら、接地性を優先すべくダンパ定数を大きくした場合、特定の周波数帯域の路面外乱に対しては有効であるが、それ以外の周波数帯域では、路面変位から車体上下加速度へのゲインが増加してしまうので、乗心地が低下する可能性がある。
本発明の課題は、乗心地と接地性とのトレードオフの関係を改善することである。
本発明に係るサスペンション制御装置は、サスペンションのストロークを制御可能なアクチュエータに対して、目標制御量を設定し、この目標制御量に応じてアクチュエータを駆動制御するものであって、サスペンションのストローク状態を検出すると共に、車輪の接地荷重を検出し、検出したストローク状態に基づいて乗心地制御項となる第一の制御量を算出し、検出した接地荷重の周波数特性を第一の制御量に基づいて調整し、周波数特性を調整した接地荷重に基づいて接地性制御項となる第二の制御量を算出し、第一の制御量及び第二の制御量に基づいて目標制御量を設定する。また、第一の制御量に基づいてアクチュエータを駆動制御すると仮定して、車輪の接地荷重が変化するときの応答特性を推定し、推定した応答特性とこの応答特性の目標である基準応答特性とを比較し、比較結果に基づいて接地荷重の周波数特性を調整するためのフィルタ特性を決定する。
本発明に係るサスペンション制御装置によれば、路面外乱の周波数帯域に基づいて乗心地制御項と接地性制御項とを個別に調整することで、乗心地と接地性とのトレードオフの関係を改善することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
《第1実施形態》
《構成》
図1は、電磁式ショックアブソーバの概略構成である。
電磁式ショックアブソーバ10は、下端が車輪側に弾性支持された円筒状のシェルケース11と、このシェルケース11に進退可能に挿通され、上端が車体側に弾性支持されたロッド12と、このロッド12の上端側に固定され、シェルケース11の外周面に対向した内周面を有する外筒13と、を備える。
シェルケース11の内部には、ダンパーオイルを封入しており、シェルケース11とロッド12とが軸方向に相対変位するときに、ロッド12の下端に連結されたピストン14がダンパーオイルの流動抵抗を受けることで減衰力が発生する。
シェルケース11の外周面には、リング状に形成された複数のマグネット15を軸方向に沿って列設し、外筒13の内周面には、リング状に形成された複数のコイルセル16を軸方向に沿って等間隔に固定する。これらマグネット15とコイルセル16とが、リニアモータとなり、各コイルセル16の励磁を制御し、軸方向に沿って移動磁界を発生させることで、励磁電流に応じた推力が発生し、シェルケース11とロッド12とが軸方向に相対変位する。
電磁式ショックアブソーバ10は、コイルスプリング17の内側に配置され、コイルスプリング17は、車体側に固定されたスプリングシート18と、シェルケース11の外周面に固定されたスプリングシート19とによって支持されている。
図2は、アクティブサスペンションのシステム構成である。
ストロークセンサ31は、バネ上とバネ下の相対速度、つまりサスペンションのストローク速度を検出し、接地荷重センサ32は、車輪の接地荷重を検出する。なお、接地荷重センサ32は、車輪の接地荷重を直接検出するものでもよいが、ここでは、ストロークセンサ31で検出したストローク速度に基づいて推定するものとする。
電磁式ショックアブソーバ10は、例えばマイクロコンピュータで構成されるコントローラ40によって駆動制御される。
コントローラ40は、第一の算出部41と、応答特性推定部42と、周波数特性調整部43と、第二の算出部44と、目標制御量演算部45と、を備える。
第一の算出部41は、ストローク速度に基づいて乗心地制御項となる第一の制御量を算出する。この演算は、スカイフック制御、最適制御、及びロバスト制御など、一般に乗心地制御で用いられるものである。
応答特性推定部42は、第一の制御量に基づいて電磁式ショックアブソーバ10を駆動制御すると仮定して、車輪の接地荷重が変化するときの応答特性を推定する。ここでは、図3に示すように、閉ループ系を構築し、車両モデルによって接地荷重が変化するときの応答特性を推定する。この車両モデルは、車両のスペックに応じて予め決定したものや、車両の挙動に応じて随時決定したもの、また非線形な特性をもったものでもよい。
周波数特性調整部43は、応答特性と応答特性の目標である基準応答特性とを比較し、比較結果に基づいて接地荷重の周波数特性を調整する。
第二の算出部44は、周波数特性を調整した接地荷重に、所定の減衰係数を乗じることで、接地性制御項となる第二の制御量を算出する。ここでは、前後輪の夫々に対して個別に算出するが、これに限定されるものではなく、各輪の夫々に対して個別に算出したり、旋回内輪と旋回外輪の夫々に対して個別に算出したりしてもよい。
目標制御量演算部45は、第一の制御量と第二の制御量とを加え、最終的な目標制御量を演算し、電磁式ショックアブソーバ10を駆動制御する。
次に、周波数特性調整部43について説明する。
周波数特性調整部43は、図4に示すように、応答特性と基準応答特性とを比較する比較部51と、比較結果に基づいて接地荷重の周波数特性を調整するためのフィルタ特性L30を決定するフィルタ特性決定部52と、接地荷重をフィルタ処理するフィルタ処理部53と、を備える。
図5は、応答特性L10と基準応答特性L20とを示す。
図6は、応答特性の参考例であり、車両のスペックなどに応じて、必要な特性を満たせば、L21、L22、L23など、任意の特性を選ぶことができる。例えば、同一車種であっても、バネ下の接地性を向上させたいのであれば、L21よりもゲインの低いL22の特性を選べばよい。また、車種が異なれば、バネ下の共振周波数も異なるので、例えばL23のような特性を適宜選べばよい。
比較部51は、図5に示すように、応答特性L10と基準応答特性L20とを比較し、応答特性L10のゲインにおける、最大周波数fout、基準応答特性L20のゲインに対する最大超過量Gpp、及び基準応答特性L20に対する超過量の総和Goutを求める。
フィルタ特性決定部52は、最大周波数fout、最大超過量Gpp、超過量の総和Goutに応じて、フィルタ特性L30を決定する。
図7は、決定したフィルタ特性L30であり、下記式は、フィルタ特性L30を1次/2次系で表したものである。ここでは、本次数とするが、より高次のフィルタ特性にすることで、限定された周波数帯域のみに作用するフィルタ特性としてもよい。例えば、接地性調整対象である周波数帯域が、限定された周波数帯域のみである場合である。
Figure 0005257064
図8は、フィルタ特性決定の概念であり、最大周波数foutに応じてフィルタ特性L30のカットオフ周波数wcutを決定し、最大超過量Gppに応じてフィルタ特性L30の微分ゲインKを決定し、超過量の総和Goutに応じてフィルタ特性L30の減衰特性ξを決定する。
例えば、図9に示すように、応答特性L10は、前述した図5と比べて広範囲の周波数帯域で基準応答特性L20をオーバーしているので減衰特性ξは大きくなるが、最大超過量Gppが小さいので微分ゲインKは小さくなる。
《作用》
接地性を優先すべくダンパ定数を大きくする、つまりハードダンパにすると、特定の周波数帯域の路面外乱に対しては有効であるが、それ以外の周波数帯域では、路面変位から車体上下加速度へのゲインが増加し、乗心地が低下する可能性がある。
そこで、本実施形態では、検出したストローク速度に基づいて乗心地制御項となる第一の制御量を算出し、検出した接地荷重の周波数特性を第一の制御量に基づいて調整し、周波数特性を調整した接地荷重に基づいて接地性制御項となる第二の制御量を算出し、第一の制御量及び第二の制御量に基づいて目標制御量を設定する。
周波数特性の調整については、先ず第一の制御量に基づいて電磁式ショックアブソーバ10を駆動制御すると仮定して、車輪の接地荷重が変化するときの応答特性L10を推定し、推定した応答特性L10と所定の基準応答特性L20との比較結果に基づいてフィルタ特性L30を決定し、このフィルタ特性L30を介して接地荷重の周波数特性を調整する。
このように、路面外乱の周波数帯域に基づいて乗心地制御項と接地性制御項とを個別に調整することで、乗心地と接地性とのトレードオフの関係を改善することができる。
図10は、乗心地評価指標、及び接地性(操縦安定性)評価指標を示す。(a)は、路面外乱に対するバネ上加速度の伝達特性、つまり乗心地の評価指標であり、(b)は、路面外乱に対する接地荷重の伝達特性、つまり接地性の評価指標である。従来のようにハードダンパにすると、バネ上とバネ下の共振帯域で乗心地及び接地性の双方が向上する。しかしながら、共振間の領域では逆に乗心地の低下を招くことになる。
そこで、本実施形態のように、特定の周波数帯域でのみ強く作用するフィルタ特性L30を決定することにより、バネ上共振から6Hz程度まででは、図10の(a)にAで示すように、バネ上加速度へのゲインを低減して乗心地を向上させることができる。また、バネ下共振の近傍では、図10の(b)にBで示すように、接地性が低下することが防止できる。
フィルタ特性L30の決定については、先ず応答特性L10と基準応答特性L20とを比較し、応答特性最大周波数foutに応じてフィルタ特性L30のカットオフ周波数wcutを決定し、最大超過量Gppに応じてフィルタ特性L30の微分ゲインKを決定し、超過量の総和Goutに応じてフィルタ特性L30の減衰特性ξを決定する。これにより、特に接地性が低下する領域とその大きさを特定することができ、フィルタ特性L30を最適化することができる。
また、従来では、乗心地コントローラと接地性コントローラとを個別に設計する必要があったが、本実施形態のように、乗心地制御項に基づいて接地性制御項が生成されることになるので、制御器の設計工数も削減できる。
《応用例》
なお、本実施形態では、電磁式ショックアブソーバ10について説明したが、これに限定されるものではなく、ボールねじ式のショックアブソーバを採用してもよい。また、電動式のアクティブサスペンションに限らず、油圧式のアクティブサスペンションにも適用可能である。
《効果》
以上より、電磁式ショックアブソーバ10が「アクチュエータ」に対応し、ストロークセンサ31が「状態検出手段」に対応し、接地荷重センサ32が「荷重検出手段」に対応し、第一の算出部41が「第一の算出手段」に対応し、周波数特性調整部43が「調整手段」に対応し、第二の算出部44が「第二の算出手段」に対応し、目標制御量演算部45が「設定部」に対応する。また、応答特性推定部42が「推定手段」に対応する。
(1)サスペンションのストロークを制御可能なアクチュエータに対して、目標制御量を設定し、該目標制御量に応じて前記アクチュエータを駆動制御するサスペンション制御装置であって、前記サスペンションのストローク状態を検出する状態検出手段と、車輪の接地荷重を検出する荷重検出手段と、前記状態検出手段が検出したストローク状態に基づいて乗心地制御項となる第一の制御量を算出する第一の算出手段と、前記荷重検出手段が検出した接地荷重の周波数特性を前記第一の算出手段が算出した第一の制御量に基づいて調整する調整手段と、該調整手段によって周波数特性を調整した接地荷重に基づいて接地性制御項となる第二の制御量を算出する第二の算出手段と、前記第一の算出手段が算出した第一の制御量、及び前記第二の算出手段が算出した第二の制御量に基づいて前記目標制御量を設定する設定手段と、を備える。
このように、路面外乱の周波数帯域に基づいて乗心地制御項と接地性制御項とを個別に調整することで、乗心地と接地性とのトレードオフの関係を改善することができる。
(2)前記第一の算出手段が算出した第一の制御量に基づいて前記アクチュエータを駆動制御すると仮定して、車輪の接地荷重が変化するときの応答特性を推定する推定手段を備え、前記調整手段は、前記推定手段が推定した応答特性と該応答特性の目標である基準応答特性とを比較し、比較結果に基づいて前記荷重検出手段が検出した接地荷重の周波数特性を調整するためのフィルタ特性を決定する。
これにより、特定の周波数帯域でのみ作用するように接地荷重の周波数特性を容易に調整することができる。
(3)前記調整手段は、前記推定手段が推定した応答特性のゲインにおける、最大周波数、前記基準応答特性のゲインに対する最大超過量、及び前記基準応答特性のゲインに対する超過量の総和に基づいて、前記フィルタ特性を決定する。
これにより、特定の周波数帯域でのみ作用するように接地荷重の周波数特性を容易に調整することができる。
(4)前記調整手段は、前記最大周波数に応じて前記フィルタ特性のカットオフ周波数を決定し、前記最大超過量に応じて前記フィルタ特性の微分ゲインを決定し、前記総和に応じて前記フィルタ特性の減衰特性を決定する。
これにより、特に接地性が低下する領域とその大きさを特定することができ、フィルタを最適化することができる。
(5)前記調整手段は、接地性調整対象である周波数帯域でのみ、前記荷重検出手段が検出した接地荷重の周波数特性を調整する。
これにより、接地性が特に低下する領域でのみ、接地性の向上を図り、乗心地と接地性とのトレードオフの関係を改善することができる。
(6)サスペンションのストロークを制御可能なアクチュエータに対して、目標制御量を設定し、該目標制御量に応じて前記アクチュエータを駆動制御するサスペンション制御方法であって、前記サスペンションのストローク状態を検出すると共に、車輪の接地荷重を検出し、検出したストローク状態に基づいて乗心地制御項となる第一の制御量を算出し、検出した接地荷重の周波数特性を前記第一の制御量に基づいて調整し、周波数特性を調整した接地荷重に基づいて接地性制御項となる第二の制御量を算出し、前記第一の制御量及び前記第二の制御量に基づいて前記目標制御量を設定する。
このように、路面外乱の周波数帯域に基づいて乗心地制御項と接地性制御項とを個別に調整することで、乗心地と接地性とのトレードオフの関係を改善することができる。
《第二実施形態》
《構成》
第二実施形態は、車両の走行状況に応じて前述した基準応答特性L20を補正するものである。
図11は、アクティブサスペンションのシステム構成である。
車速センサ33は、路面に対する車体前後方向の相対速度、つまり車速を検出し、路面摩擦係数推定装置34は、路面の摩擦係数を推定し、横加速度センサ35は、車体の横方向の加速度、つまり横加速度を検出する。車速センサ33は、車輪の回転速度から検出したり、GPS情報に基づいて推定したりする。路面摩擦係数推定装置34は、微小操舵に対する車両挙動から推定したり、センサによって直接検出したりする。
コントローラ40は、車速、摩擦係数、横加速度に応じて基準応答特性L20を補正する基準応答特性補正部46を備える。
基準応答特性設定部46は、基準応答特性L20に対して補正フィルタ特性L40を掛けることで補正を行い、新たな基準応答特性L25を設定する。
図12は、基準応答特性L20に対する補正の概念である。(a)は、補正前の基準応答特性L20、及び補正後の基準応答特性L25を示し、(b)は、補正フィルタ特性L40を示す。
補正フィルタ特性L40は、図12の(b)に示すように、定常値をWo、カットオフ周波数をWfとするハイパスフィルタで構成される。基準応答特性設定部46は、この定常値Wo及びカットオフ周波数Wfを、車両の走行状況に応じて変更にする。
カットオフ周波数Wfは、図13に示すように、タイヤの応答特性L50よりも大きい値に補正されると共に、車速が高いほど大きい値に補正される。
定常値Woは、図14に示すように、摩擦係数が低いほど、小さい値に補正されると共に、横加速度が大きいほど大きい値に補正される。
《作用》
先ず、補正フィルタ特性L40のカットオフ周波数Wf及び定常値Woを決定する。
タイヤの応答特性L50としては、リラクゼーションレングス分の長さをタイヤが移動するまでの時間遅れが発生することが知られている。すなわち、低速のときにはタイヤの応答性L50も低いので、接地性制御を積極的に実行しても、車両の平面運動には大きな影響を及ぼすことがない。したがって、接地性制御を実行すべき周波数帯域が、タイヤの応答特性L50よりも大きいときには、電磁式ショックアブソーバ10の消費エネルギーが無駄になってしまう。そこで、タイヤの応答特性L50よりも大きくなるように、カットオフ周波数Wfを設定する。これにより、タイヤの応答特性L50に基づく消費エネルギーの損失を抑制することができる。
また、路面のグリップ感が低いときには、操舵角に対する単位保舵トルクが小さくなることで繊細なステアリング操作が必要になる。このような場面で、路面からの外乱に応じて接地荷重の変動が生じると、神経を使いストレスになってしまう。そこで、摩擦係数が低いほど、定常値Woを小さくする。これにより、補正フィルタ特性L40のゲインが小さくなることで、図15に示すように、基準応答特性L25のゲインが小さくなる。したがって、接地性の低下を効果的に防ぎ、操縦安定性を向上させることができる。
また、横加速度が高い条件についても同様であり、旋回保舵のし易さを高めるために、横加速度の上昇に応じて定常値Woを小さくする。これにより、補正フィルタ特性L40のゲインが小さくなることで、図15に示すように、基準応答特性L25のゲインが小さくなる。したがって、接地性の低下を効果的に防ぎ、操縦安定性を向上させることができる。
その他の作用効果は、前述した第1実施形態と同様である。
《効果》
以上より、車速センサ33、路面摩擦係数34、横加速度センサ35が「検出手段」に対応し、基準応答特性部46が「補正手段」に対応する。
(1)車両の走行状況を検出する検出手段と、該検出手段が検出した車両の走行状況に応じて前記基準応答特性を補正する補正手段と、を備える。
これにより、走行シーンや乗員数など、幅広い条件においても乗心地と接地性の両立を図ることができる。
(2)前記検出手段は、車速を検出し、前記補正手段は、前記基準応答特性におけるハイパスのカットオフ周波数を、タイヤの応答特性よりも大きい値に補正し、且つ前記検出手段の検出した車速が高いほど大きい値に補正する。
これにより、無駄なエネルギー消費を抑制することができる。
(3)前記検出手段は、路面の摩擦係数を検出し、前記補正手段は、前記検出手段の検出した摩擦係数が低いほど、前記基準応答特性のゲインを小さい値に補正する。
路面摩擦係数が低い走行状況で、接地性の低下を効果的に防ぎ、操縦安定性を向上させることができる。
(4)前記検出手段は、横加速度を検出し、前記補正手段は、前記検出手段の検出した横加速度が大きいほど、前記基準応答性のゲインを小さい値に補正する。
横加速度が大きい旋回シーンで、接地性の低下を効果的に防ぎ、操縦安定性を向上させることができる。
電磁式ショックアブソーバの概略構成である。 アクティブサスペンションのシステム構成である。 応答特性推定部の構成である。 周波数特性調整部の構成である。 応答特性と基準応答特性とを比較した例である。 応答特性の参考例である。 フィルタ特性である。 フィルタ特性決定の概念である。 応答特性と基準応答特性とを比較した一例である。 乗心地評価指標、及び接地性評価指標である。 第2実施形態を示すアクティブサスペンションのシステム構成である。 基準応答特性に対する補正の概念である。 カットオフ周波数Wfの算出に用いるマップである。 定常値Woの算出に用いるマップである。 基準応答特性の補正例である。
符号の説明
10 電磁式ショックアブソーバ
11 シェルケース
12 ロッド
13 外筒
15 マグネット
16 コイルセル
31 ストロークセンサ
32 接地荷重センサ
40 コントローラ
41 第一の算出部
42 応答特性推定部
43 周波数特性調整部
44 第二の算出部
45 目標制御量演算部
51 比較部
52 フィルタ特性決定部
53 フィルタ処理部
33 車速センサ
34 路面摩擦係数推定装置
35 横加速度センサ
46 基準応答特性補正部

Claims (9)

  1. サスペンションのストロークを制御可能なアクチュエータに対して、目標制御量を設定し、該目標制御量に応じて前記アクチュエータを駆動制御するサスペンション制御装置であって、
    前記サスペンションのストローク状態を検出する状態検出手段と、車輪の接地荷重を検出する荷重検出手段と、前記状態検出手段が検出したストローク状態に基づいて乗心地制御項となる第一の制御量を算出する第一の算出手段と、前記荷重検出手段が検出した接地荷重の周波数特性を前記第一の算出手段が算出した第一の制御量に基づいて調整する調整手段と、該調整手段によって周波数特性を調整した接地荷重に基づいて接地性制御項となる第二の制御量を算出する第二の算出手段と、前記第一の算出手段が算出した第一の制御量、及び前記第二の算出手段が算出した第二の制御量に基づいて前記目標制御量を設定する設定手段と
    前記第一の算出手段が算出した第一の制御量に基づいて前記アクチュエータを駆動制御すると仮定して、車輪の接地荷重が変化するときの応答特性を推定する推定手段と、を備え、
    前記調整手段は、前記推定手段が推定した応答特性と該応答特性の目標である基準応答特性とを比較し、比較結果に基づいて前記荷重検出手段が検出した接地荷重の周波数特性を調整するためのフィルタ特性を決定することを特徴とするサスペンション制御装置。
  2. 前記調整手段は、前記推定手段が推定した応答特性のゲインにおける、最大周波数、前記基準応答特性のゲインに対する最大超過量、及び前記基準応答特性のゲインに対する超過量の総和に基づいて、前記フィルタ特性を決定することを特徴とする請求項に記載のサスペンション制御装置。
  3. 前記調整手段は、前記最大周波数に応じて前記フィルタ特性のカットオフ周波数を決定し、前記最大超過量に応じて前記フィルタ特性の微分ゲインを決定し、前記総和に応じて前記フィルタ特性の減衰特性を決定することを特徴とする請求項に記載のサスペンション制御装置。
  4. 前記調整手段は、接地性調整対象である周波数帯域でのみ、前記荷重検出手段が検出した接地荷重の周波数特性を調整することを特徴とする請求項1〜の何れか一項に記載のサスペンション制御装置。
  5. 車両の走行状況を検出する検出手段と、該検出手段が検出した車両の走行状況に応じて前記基準応答特性を補正する補正手段と、を備えることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載のサスペンション制御装置。
  6. 前記検出手段は、車速を検出し、
    前記補正手段は、前記基準応答特性におけるハイパスのカットオフ周波数を、タイヤの応答特性よりも大きい値に補正し、且つ前記検出手段の検出した車速が高いほど大きい値に補正することを特徴とする請求項に記載のサスペンション制御装置。
  7. 前記検出手段は、路面の摩擦係数を検出し、
    前記補正手段は、前記検出手段の検出した摩擦係数が低いほど、前記基準応答特性のゲインを小さい値に補正することを特徴とする請求項5又は6に記載のサスペンション制御装置。
  8. 前記検出手段は、横加速度を検出し、
    前記補正手段は、前記検出手段の検出した横加速度が大きいほど、前記基準応答性のゲインを小さい値に補正することを特徴とする請求項5〜7の何れか一項に記載のサスペンション制御装置。
  9. サスペンションのストロークを制御可能なアクチュエータに対して、目標制御量を設定し、該目標制御量に応じて前記アクチュエータを駆動制御するサスペンション制御方法であって、
    前記サスペンションのストローク状態を検出すると共に、車輪の接地荷重を検出し、
    検出したストローク状態に基づいて乗心地制御項となる第一の制御量を算出し、検出した接地荷重の周波数特性を前記第一の制御量に基づいて調整し、周波数特性を調整した接地荷重に基づいて接地性制御項となる第二の制御量を算出し、前記第一の制御量及び前記第二の制御量に基づいて前記目標制御量を設定し、
    前記第一の制御量に基づいて前記アクチュエータを駆動制御すると仮定して、車輪の接地荷重が変化するときの応答特性を推定し、推定した応答特性と該応答特性の目標である基準応答特性とを比較し、比較結果に基づいて前記接地荷重の周波数特性を調整するためのフィルタ特性を決定することを特徴とするサスペンション制御方法。
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