JP5699588B2 - サスペンション制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、サスペンション制御装置に関するものである。
特許文献1に記載された従来技術は、車体ロール時にバネ上の基準点から離れた位置に仮想揺動点を設定すると共に、この仮想揺動点に作用する仮想のショックアブソーバを設定する車両モデルを備える。そして、バネ上のリフトを抑制するために、仮想のショックアブソーバに求められる減衰係数を演算し、これに基づいて実際のショックアブソーバの減衰係数を制御している。
特開2001−047833号公報
旋回走行中に、運転者が望む自然な車体姿勢とは、旋回内側が浮かず、旋回外側が沈むような姿勢である。しかしながら、上記の従来技術では、スカイフック制御を基本制御則としており、例えば旋回走行中に、路面からの外乱入力があっても、それが路面からの外乱入力なのか、ロールによる姿勢変化なのかが区別できず、理想的な車体姿勢を維持できるとは限らない。
本発明の課題は、車体姿勢を目標姿勢に追従させることである。
本発明に係るサスペンション制御装置は、旋回走行時に旋回内側が浮かず旋回外側が沈み込む車体の目標姿勢と、この目標姿勢を実現するために必要な目標制御量とをフィードフォワード項として設定し、目標姿勢と実際の車体姿勢との姿勢偏差を、旋回内輪側の路面の隆起により路面からの外乱入力があるときの振動成分に相当するフィードバック項として算出する。そして、その振動成分を除去するために、目標姿勢と車体姿勢との間に仮想的に設定される減衰係数、及び姿勢偏差に基づいて、車体姿勢を目標姿勢に一致させるために必要な補正量を算出する。そして、補正量に応じて目標制御量を補正し、補正した目標制御量に応じてアクチュエータを駆動制御することで、サスペンションストロークの制御を行う。
本発明に係るサスペンション制御装置によれば、フィードフォワードとして目標姿勢や目標制御量を設定すると共に、車体姿勢と目標姿勢との姿勢偏差をフィードバックして目標制御量を補正することで、車体姿勢を目標姿勢に追従させることができる。
システム構成図である。 制御装置の構成図である。 電磁式ショックアブソーバの概略構成である。 サスペンション制御処理を示すフローチャートである。 本実施形態の作用効果を示す図である。 本実施形態の効果を示すグラフである。 制御量補正部の概略構成図である。 目標制御量、及び補正量に対する制御ゲインの設定例である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
《第一実施形態》
《構成》
図1は、システム構成図である。
制御装置10への入力信号は、少なくとも下記の状態量、及びドライバ操作量を用い、各物理量に対応する検出器(センサ)からの出力値、又はオブザーバなどにより推定された物理量とする。上記入力信号を受けた制御装置10は、以降の実施例に続く構成に従って目標制御量を演算し、アクチュエータの駆動に必要な制御指令信号、又は指令電流を出力する。
Gs1〜3:バネ上任意点上下加速度
Gu1〜4:バネ下上下加速度
前輪操舵角δf[deg]
後輪操舵角δr[deg]
ブレーキマスタ圧P[bar]
エンジントルクTe[Nm]
エンジン回転数TACHO[Nm]
AT入力軸回転数INREV[rpm]
AT出力軸回転数OUTREV[rpm]
車速V[km/h]
図2は、制御装置の構成図である。
各制御ブロックの機能、及び役割は以下の通りである。
制御装置10は、目標値演算部11と、状態推定部12と、姿勢偏差演算部13と、補正量演算部14と、目標制御量補正部15と、制御信号変換部16と、アクチュエータ17と、を備える。
目標値演算部11は、ドライバ操作量、及び車両の状態を入力として、目標姿勢、及びこの目標姿勢を実現するための目標制御量の二つをフィードフォワード算出し、出力する機能を持つ。目標制御量は、例えばサスペンションストロークを制御可能な推力である。
状態推定部12は、車両に搭載されたバネ上上下加速度センサ、バネ下上下加速度センサの出力値を入力とし、バネ上の上下速度、及びバネ上のバウンス、ロール、ピッチ速度を推定する機能、及びバネ上加速度とバネ下加速度との相対的な加速度を用いて、四輪のサスペンションストローク速度を推定する機能を持ち、バネ上の状態である実姿勢とサスペンションの状態を出力する。
なお、演算は加速度センサ検出値を用いてディジタルフィルタを用いて擬似積分し速度次元の物理量を推定する方法、又は車輪速などからバネ上/バネ下の状態を検出し、速度次元の物理量を推定してもよい。
姿勢偏差演算部13は、目標値演算部11で算出された目標姿勢と、状態推定部12で算出された実姿勢とを入力とし、目標姿勢と実姿勢との偏差を算出し、出力する機能を持つ。
補正量演算部14は、姿勢偏差演算部13で算出された姿勢偏差を入力とし、バネ上のバウンス、ロール、ピッチ各運動自由度、又はバネ上平面上の座標が異なる少なくとも任意の3点以上における上下運動自由度の実姿勢と目標値演算部11が算出した目標姿勢との間に仮想的に設置された減衰係数を持ち、上記減衰係数と上記姿勢偏差から、目標制御量に対する補正量を演算し、出力する機能を持つ。
制御量補正部15は、目標制御量、及び補正量を可変にするための制御ゲイン、又はフィルタを持ち、制御モード、人間の車速に対する感覚、バウンス・ロール・ピッチ運動方向に対する振動感覚に基づき、目標制御量、及び補正量を補償する機能を持つ。そして、本補償を行った後に、目標制御量に補正量を加えることで目標制御量を補正し、これを最終的な目標制御量として出力する。
制御信号変換部16は、目標制御量とサスペンションストローク速度から、アクチュエータ指令信号、又は指令電流マップを検索し、アクチュエータ指令信号、又は指令電流を出力する機能を持つ。
アクチュエータ17は、バネ上とバネ下に介装されたサスペンション上下方向に力を発生する機能を持つ。本実施形態では、電磁式ショックアブソーバである。
図3は、電磁式ショックアブソーバの概略構成である。
電磁式ショックアブソーバのアクチュエータ17は、下端が車輪側に弾性支持された円筒状のシェルケース21と、このシェルケース21に進退可能に挿通され、上端が車体側に弾性支持されたロッド22と、このロッド22の上端側に固定され、シェルケース21の外周面に対向した内周面を有する外筒23と、を備える。
シェルケース21の内部には、ダンパーオイルを封入しており、シェルケース21とロッド22とが軸方向に相対変位するときに、ロッド22の下端に連結されたピストン24がダンパーオイルの流動抵抗を受けることで減衰力が発生する。
シェルケース21の外周面には、リング状に形成された複数のマグネット25を軸方向に沿って列設し、外筒23の内周面には、リング状に形成された複数のコイルセル26を軸方向に沿って等間隔に固定する。これらマグネット25とコイルセル26とが、リニアモータとなり、各コイルセル26の励磁を制御し、軸方向に沿って移動磁界を発生させることで、励磁電流に応じた推力が発生し、シェルケース21とロッド22とが軸方向に相対変位する。
アクチュエータ17は、コイルスプリング27の内側に配置され、コイルスプリング27は、車体側に固定されたスプリングシート28と、シェルケース21の外周面に固定されたスプリングシート29とによって支持されている。
次に、制御装置10で所定時間(例えば10msec程度)に実行されるサスペンション制御処理について説明する。
図4は、サスペンション制御処理を示すフローチャートである。
先ずステップS1では、バネ上加速度センサ及びバネ下加速度センサの出力値に基づいて、バネ上の車体姿勢とサスペンション状態を検出する。
先ずステップS2では、車体の目標姿勢を算出する。
続くステップS3では、目標姿勢を実現させるための目標制御量を算出する。
続くステップS4では、下記(1)式に示すように、目標姿勢と実際の車体姿勢との姿勢偏差を算出する。ここでは、左辺が姿勢偏差、右辺第一項が実姿勢、右辺第二項が目標姿勢である。
Figure 0005699588
続くステップS5では、下記(2)式に示すように、目標姿勢と実姿勢との間に仮想的に設置された減衰係数と、姿勢偏差とに基づいて、目標制御量に対する補正量を算出する。ここでは、左辺が補正量、右辺第一項がバネ上目標姿勢と実姿勢との間に仮想的に設置された減衰係数、右辺第二項が姿勢偏差である。
Figure 0005699588
続くステップS6では、下記(3)式に示すように、目標制御量に補正量を加えることで、最終的な目標制御量を算出する。ここでは、左辺が目標制御量、右辺第一項が目標制御量、第二項が補正量である。
Figure 0005699588
続くステップS7では、補正後の目標制御量と、サスペンションストローク速度とに基づいて、アクチュエータ指令信号を生成し、これに基づいてアクチュエータ17を駆動制御してから所定のメインプログラムに復帰する。
《作用》
図5は、本実施形態の作用効果を示す図である。
旋回走行中に、操舵時のドライバ操作による理想的な車体姿勢とは、フロントの旋回内側が浮かず、旋回外側が沈み込むモード(沈み込みロール)である。したがって、目標値演算部11において、上記モードとなる目標姿勢と、この目標姿勢を路面からの外乱入力が無い状態で実現するための目標制御量とを算出する(ステップS2、S3)。この算出には、ドライバ操作に対する車両の応答ゲイン、位相遅れを含む伝達関数などを用いてもよい。
一方、例えば旋回内輪側の路面が隆起しているなどして、路面からの外乱入力があるときには、実際の車体姿勢には外乱による振動成分が含まれるので、その外乱成分を除去するために、姿勢偏差演算部13において、目標姿勢と実際の車体姿勢との姿勢偏差を算出する(ステップS4)。
また、算出された姿勢偏差を除去するために必要な補正量を演算するために、補正量演算部14において、目標姿勢と実姿勢との間に仮想的に設置された減衰係数と、姿勢偏差とに基づいて、姿勢偏差を除去するための補正量を算出する(ステップS5)。
そして、制御量補正部15においては、外乱の無い状態において目標姿勢とするために必要な目標制御量を、目標姿勢周りの姿勢偏差除去のための補正量を用いて補正し、最終的な目標制御量として算出する(ステップS6)。
上記の方法で得られた、目標制御量は外乱を受けた場合でも素早く目標姿勢に追従するための制御量と、外乱により発生する目標姿勢と実姿勢との偏差を除去する制御量の2つを含むため、この最終的な目標制御量を用いてアクチュエータ17を駆動制御することにより(ステップS7)、実際の車体姿勢を目標姿勢に追従させることができる。
このように、路面からの外乱入力あっても、車体姿勢を0とするのではなく、運転者が望む自然な車体姿勢(沈み込みロール)に向かう効果が得られる。
また、フィードフォワード制御とフィードバック制御との切り替えが不要なので、運転者に違和感を与えることがない。
図6は、本実施形態の効果を示すグラフである。
乗心地を重視したフィードバック制御ゲインであっても、ドライバ操作時にはフィードバック制御のみに比べて、高いバネ上挙動ダンピング効果が得られる。
《効果》
以上より、目標値演算部11、及びステップS2の処理が「目標姿勢設定手段」に対応し、目標値演算部11、及びステップS3の処理が「目標制御量設定手段」に対応し、状態推定部12、及びステップS1の処理が「車体姿勢検出手段」に対応する。また、姿勢偏差演算部13、及びステップS4の処理が「姿勢偏差算出手段」に対応し、補正量演算部14、及びステップS5の処理が「補正量算出手段」に対応し、制御量補正部15、及びステップS6の処理が「補正手段」に対応する。また、アクチュエータ17が「アクチュエータ」に対応し、制御信号変換部16、及びステップS7の処理が「駆動制御手段」に対応する。
(1)サスペンション制御装置は、車体の目標姿勢をフィードフォワード項として設定し、この目標姿勢を実現するために必要な目標制御量をフィードフォワード項として設定し、目標姿勢と実際の車体姿勢との姿勢偏差をフィードバック項として算出する。そして、この姿勢偏差に基づいて、車体姿勢を前記目標姿勢に一致させるために必要な補正量を算出し、この補正量に応じて目標制御量を補正し、補正した目標制御量に応じてサスペンションのストロークを制御可能なアクチュエータ17を駆動制御する。
このように、フィードフォワードとして目標姿勢や目標制御量を設定すると共に、車体姿勢と目標姿勢との姿勢偏差をフィードバックして目標制御量を補正することで、車体姿勢を目標姿勢に追従させることができる。
(2)サスペンション制御装置は、運転操作量、及びサスペンションのストローク状態に基づいて、車体の目標姿勢をフィードフォワード項として設定すると共に、運転操作量、及びサスペンションのストローク状態に基づいて、目標制御量をフィードフォワード項として設定する。
このように、目標姿勢と目標制御量の双方をフィードフォワード項として設定することで、路面からの外乱入力がないときには、運転者が望む自然な車体姿勢を実現することができる。
(3)サスペンション制御装置は、姿勢偏差として、バネ上におけるバウンス、ロール、ピッチの各運動自由度を用いるか、又はバネ上平面上で座標の異なる少なくとも三点以上における上下運動自由度を用いる。
このように、バネ上におけるバウンス、ロール、ピッチの運動自由度や、バネ上平面で三点以上における上下運動自由度を用いることで、正確な姿勢偏差を検出することができる。
(4)サスペンション制御装置は、目標姿勢と車体姿勢との間に仮想的に設定される減衰係数、及び姿勢偏差に基づいて、車体姿勢を目標姿勢に一致させるために必要な補正量を算出する。
このように、目標姿勢と車体姿勢との間の仮想的な減衰係数を用いて補正量を算出することで、運転者の感覚に合致し、且つ車体姿勢を目標姿勢に近づける最適な補正量を算出することができる。
(5)サスペンション制御装置は、目標制御量に補正量を加えることで、この目標制御量を補正する。
このように、目標制御量に補正量を加えるだけの簡易な演算で、車体姿勢を目標姿勢へと近づけることができる。
《第二実施形態》
《構成》
第二実施例は、バネ上平面上で座標が異なる少なくとも任意の三点以上における上下運動自由度を用いて各輪に接地されたアクチュエータ17の上下方向の運動のみを検知し制御することを除いては、前述した第一実施形態と同様の構成を備える。
したがって、共通する部分については詳細な説明を省略する。なお、第一実施形態と同一の構成を有する部分については、第一実施形態と同様の作用効果が得られることは明白である。
ここで、操舵時のドライバ操作による理想的な姿勢は、フロントの旋回内側が浮かず、旋回外側が沈みこむモード(沈み込みロール)であるから、目標値演算部11において、上記モードとなる目標姿勢を出力すると同時に、上記モードを路面外乱が無い状態で実現するための目標制御量を出力する。本演算には、ドライバ操作に対する車両の応答ゲイン、位相遅れを含む伝達関数などを用いてもよい。
一方、上記の目標姿勢と実姿勢のバネ上平面上の座標は一致している必要がある。また、目標姿勢に対し、実姿勢には外乱による振動成分が含まれているため、外乱成分を抽出するために、姿勢偏差演算部13において、下記(4)式の演算を行い、姿勢偏差を算出する。ここで、左辺が姿勢偏差、右辺第一項が実姿勢、右辺第二項が目標姿勢である。
Figure 0005699588
また、算出された姿勢偏差を除去するために必要な補正量を演算するために、補正量演算部14において、目標姿勢と実姿勢との間に仮想的に設置された減衰係数と姿勢偏差とを用いて、下記(5)式の演算を行い、姿勢偏差除去するための補正量を算出する。ここで、左辺が補正量、右辺第一項がバネ上目標姿勢と実姿勢との間に仮想的に設置された減衰係数、右辺第二項が姿勢偏差である。
Figure 0005699588
さらに、制御量補正部15においては、外乱の無い状態において目標姿勢とするために必要な目標制御量を、目標姿勢周りの姿勢偏差を除去するための補正量を用いて補正し、目標制御量を下記(6)式にて算出する。ここで、左辺が目標制御量、右辺第一項が目標制御量、第二項が補正量である。
Figure 0005699588
上記の方法で得られた、目標制御量は外乱を受けた場合でも素早く目標姿勢に追従するための制御量と外乱により発生する目標姿勢と実姿勢との偏差を除去する制御量の二つを含むため、実車を目標姿勢に追従させることができる。
《作用》
このように、第一実施形態のように、バウンス、ロール、ピッチの各運動自由度を用いることに代えて、バネ上平面上で座標が異なる少なくとも任意の三点以上における上下運動自由度を用いても、前述した第一実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
《効果》
第一実施形態と同一の構成を有する部分については、同一の作用効果が得られるため、第一実施形態と異なる部分について説明する。
(1)サスペンション制御装置は、姿勢偏差として、バネ上におけるバウンス、ロール、ピッチの各運動自由度を用いるか、又はバネ上平面上で座標の異なる少なくとも三点以上における上下運動自由度を用いる。
このように、バネ上におけるバウンス、ロール、ピッチの運動自由度や、バネ上平面で三点以上における上下運動自由度を用いることで、正確な姿勢偏差を検出することができる。
《第三実施形態》
《構成》
車両の使用目的や、車速の高まりに伴い快適性から安心感へと人間の期待は変化する。第三実施形態では、このような人間の振動感覚に沿った制御を行うため、制御量補正部15において、目標制御量、及び補正量を可変とするための制御ゲイン、及びフィルタを設定し、上記ゲイン、フィルタの特性を制御モードにより可変制御することを除いては、前述した第一実施形態と同様の構成を備える。
したがって、共通する部分については詳細な説明を省略する。なお、第一実施形態と同一の構成を有する部分については、第一実施形態と同様の作用効果が得られることは明白である。
図7は、制御量補正部の概略構成図である。
図8は、目標制御量、及び補正量に対する制御ゲインの設定例である。
1.SPORTモード
このモードでは、操舵などのドライバ操作に対し、即応させつつも安定性を保つことが望まれる。このため、SPORTモード選択時は下記の設定とする。
・目標制御量を高める。
・目標制御量の位相を早める。
・補正量を高める。
2.COMFORTモード
このモードでは、上下方向の制御量急変による止められ感や加速度入力を抑制することが望まれる。操舵などのドライバ操作に対しても鈍感な挙動とすることで、ドライバ操作によるヨー・横振動などを低下させるため、下記の設定とする。
・目標制御量を低下させる。
・補正量を低下させる。
・補正量の高周波成分をカットする。
3.人間の振動感覚に合わせた制御量
ここでは、人間の振動感覚は一般的に低周波から、ロール、ピッチ、バウンスの順に不快度が高い。上記振動感覚に合致させるため、目標制御量ゲインKtd、目標バネ上姿勢制御ゲインKtsをバウンス、ロール、ピッチ方向夫々に設定し、且つロール>ピッチ>バウンスの順に大きさを設定することで、人間の振動感覚に沿った目標制御量を演算することができる。
《作用》
SPORTモードやCOMFORTモードを好む運転者に応じて、目標制御量や補正量を補償処理させることで、より運転者の感覚に即したサスペンション制御を実現することができる。
さらに、人間の車速に対する感覚や振動に対する感覚を考慮して、目標制御量や補正量を補償処理することで、より運転者の感覚に即したサスペンション制御を実現することができる。
《効果》
以上より、制御量補正部15に「補償手段」が含まれる。
第一実施形態と同一の構成を有する部分については、同一の作用効果が得られるため、第一実施形態と異なる部分について説明する。
(1)サスペンション制御装置は、運転者が任意に設定可能な制御モード、人間の車速に対する感覚、及び人間の振動に対する感覚の少なくとも一つに基づいて予め設定された制御ゲイン又はフィルタに応じて、前記目標制御量設定手段で設定した目標制御量、及び前記補正量算出手段で算出した補正量の少なくとも一方を補償処理する。
このように、運転者の好みや、人間の車速に対する感覚、またバウンス、ロール、ピッチに対する振動感覚に基づいて、目標制御量や補正量を補償処理することで、自由度が向上し、より運転者の感覚に合ったサスペンション制御を実現することができる。
10 制御装置
11 目標値演算部
12 状態推定部
13 姿勢偏差演算部
14 補正量演算部
15 制御量補正部
16 制御信号変換部
17 アクチュエータ
21 シェルケース
22 ロッド
23 外筒
24 ピストン
25 マグネット
26 コイルセル
26 各コイルセル
27 コイルスプリング
28 スプリングシート
29 スプリングシート

Claims (5)

  1. 旋回走行時に旋回内側が浮かず旋回外側が沈み込む車体の目標姿勢をフィードフォワード項として設定する目標姿勢設定手段と、
    該目標姿勢設定手段で設定した目標姿勢を実現するために必要な目標制御量をフィードフォワード項として設定する目標制御量設定手段と、
    車体姿勢を検出する車体姿勢検出手段と、
    前記目標姿勢設定手段で設定した目標姿勢、及び前記車体姿勢検出手段で検出した車体姿勢の姿勢偏差を、旋回内輪側の路面の隆起により路面からの外乱入力があるときの振動成分に相当するフィードバック項として算出する姿勢偏差算出手段と、
    前記振動成分を除去するために、前記目標姿勢と前記車体姿勢との間に仮想的に設定される減衰係数、及び前記姿勢偏差算出手段で算出した姿勢偏差に基づいて、前記車体姿勢を前記目標姿勢に一致させるために必要な補正量を算出する補正量算出手段と、
    該補正量算出手段で算出した補正量に応じて前記目標制御量設定手段で設定した目標制御量を補正する補正手段と、
    サスペンションのストロークを制御可能なアクチュエータと、
    前記補正手段で補正された目標制御量に応じて前記アクチュエータを駆動制御する駆動制御手段と、を備えることを特徴とするサスペンション制御装置。
  2. 前記目標姿勢設定手段は、運転操作量、及びサスペンションのストローク状態に基づいて、車体の目標姿勢をフィードフォワード項として設定し、
    前記目標制御量設定手段は、運転操作量、及びサスペンションのストローク状態に基づいて、目標制御量をフィードフォワード項として設定することを特徴とする請求項1に記載のサスペンション制御装置。
  3. 前記姿勢偏差算出手段は、姿勢偏差として、バネ上におけるバウンス、ロール、ピッチの各運動自由度を用いるか、又はバネ上平面上で座標の異なる少なくとも三点以上における上下運動自由度を用いることを特徴とする請求項1又は2に記載のサスペンション制御装置。
  4. 前記補正手段は、前記目標制御量設定手段で設定した目標制御量に、前記補正量算出手段で算出した補正量を加えることで、当該目標制御量を補正することを特徴とする請求項1〜の何れか一項に記載のサスペンション制御装置。
  5. 運転者が任意に設定可能な制御モード、人間の車速に対する感覚、及び人間の振動に対する感覚の少なくとも一つに基づいて予め設定された制御ゲイン又はフィルタに応じて、前記目標制御量設定手段で設定した目標制御量、及び前記補正量算出手段で算出した補正量の少なくとも一方を補償処理する補償手段を備えることを特徴とする請求項1〜の何れか一項に記載のサスペンション制御装置。
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