JP2013241075A - サスペンション制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】乗り心地の向上、操作感の向上を図ることができるサスペンション制御装置を提供する。
【解決手段】緩衝器6,9を制御するコントローラ15は、乗り心地制御部16と、横加速度推定部17と、操安制御部18とを備える。乗り心地制御部16は、ばね上Gセンサ10、ばね下Gセンサ11からの検出信号に基づいて緩衝器6,9で発生させるべき減衰力に対応する減衰力指令値iを算出する。横加速度推定部17は、操舵角センサ13と車速センサ14からCAN12を通じて入力される車速Vと舵角δとに基づいて、車両の横加速度aを推定する。操安制御部18は、横加速度推定部17で推定される推定横加速度aに応じて減衰力指令値iを、推定横加速度aが大きくなるほど減衰力特性がハードとなるように補正する。そして、操安制御部18は、補正した減衰力指令値を整形減衰力指令値i′として緩衝器6,9に出力するものである。
【選択図】図1
【解決手段】緩衝器6,9を制御するコントローラ15は、乗り心地制御部16と、横加速度推定部17と、操安制御部18とを備える。乗り心地制御部16は、ばね上Gセンサ10、ばね下Gセンサ11からの検出信号に基づいて緩衝器6,9で発生させるべき減衰力に対応する減衰力指令値iを算出する。横加速度推定部17は、操舵角センサ13と車速センサ14からCAN12を通じて入力される車速Vと舵角δとに基づいて、車両の横加速度aを推定する。操安制御部18は、横加速度推定部17で推定される推定横加速度aに応じて減衰力指令値iを、推定横加速度aが大きくなるほど減衰力特性がハードとなるように補正する。そして、操安制御部18は、補正した減衰力指令値を整形減衰力指令値i′として緩衝器6,9に出力するものである。
【選択図】図1
Description
本発明は、自動車等の車両に搭載され、車両の振動を緩衝するのに好適に用いられるサスペンション制御装置に関する。
一般に、自動車等の車両に搭載されるサスペンション制御装置として、車体と各車輪との間に減衰力を調整可能な減衰力調整式緩衝器を設けると共に、制御手段を用いて減衰力調整式緩衝器の減衰力特性を制御する構成としたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
ここで、特許文献1によるサスペンション制御装置は、ステアリング操作時に車両のロールを抑制すべく、ステアリングの操舵角と操舵角速度(または横加速度センサにより検出される実横加速度)に基づいて、ステアリングの操作状況を判定し、その判定された操作状況と車両の車速とに基づいて、減衰力調整式緩衝器の減衰力特性をソフトからハード(必要に応じてミディアム)に切換える構成としている。
特許文献1によるサスペンション制御装置は、例えば急なハンドル操作がされたときに、減衰力調整式緩衝器の減衰力特性がハードやミディアムに急変し、乗り心地の低下、操作感(ステアフィーリング)の低下に繋がる虞がある。
本発明は、上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、本発明の目的は、乗り心地の向上、操作感の向上を図ることができるサスペンション制御装置を提供することにある。
上述した課題を解決するため、本発明は、車両の車体と車輪との間に介装され減衰力特性が可変に制御される減衰力調整式緩衝器と、前記車両の運動を検出する運動検出手段と、検出された車両運動に基づいて前記減衰力調整式緩衝器を制御する制御手段とを備えてなるサスペンション制御装置に適用される。
そして、本発明が採用する構成の特徴は、前記制御手段は、前記車両運動に基づいて減衰力指令値を算出する乗り心地制御部と、前記車両の車速と舵角とに基づいて前記車両の横加速度を推定する横加速度推定部と、該横加速度推定部で推定される推定横加速度に応じて前記減衰力指令値を、前記推定横加速度が大きくなるほど前記減衰力特性がハードとなるように補正すると共に、前記車両の挙動が、前記車両のロール角が大きくなるほど前記車両の前方へのピッチ角が大きくなる前下がり傾向となるように、前記推定横加速度に応じて前記減衰力指令値を補正して整形減衰力指令値とする操安制御部とを備える構成としたことにある。
本発明によれば、乗り心地の向上、操作感の向上を図ることができる。
以下、本発明の実施の形態によるサスペンション制御装置を、例えば4輪自動車に適用した場合を例に挙げ、図1ないし図11を参照しつつ詳細に説明する。
図1において、車両のボディを構成する車体1の下側には、例えば左,右の前輪2と左,右の後輪3(一方のみ図示)との合計4個の車輪2,3が設けられている。左,右の前輪2側と車体1との間には、前輪側のサスペンション4,4(以下、前輪サスペンション4という)が介装して設けられている。
左,右の前輪サスペンション4は、左,右の懸架ばね5(以下、ばね5という)と、該各ばね5と並列になって左,右の前輪2側と車体1との間に設けられた左,右の減衰力調整式緩衝器6(以下、緩衝器6という)とにより構成されている。
後輪側のサスペンション7,7(以下、後輪サスペンション7という)は、左,右の後輪3側と車体1との間に介装して設けられている。左,右の後輪サスペンション7は、左,右の懸架ばね8(以下、ばね8という)と、該各ばね8と並列になって左,右の後輪3側と車体1との間に設けられた左,右の減衰力調整式緩衝器9(以下、緩衝器9という)とにより構成されている。
ここで、各サスペンション4,7の緩衝器6,9は、例えば減衰力調整式の油圧緩衝器を用いて構成され、後述するコントローラ15によって発生減衰力の特性(減衰力特性)が可変に制御(調整)される。このために、緩衝器6,9には、減衰力特性をハードな特性(硬特性)からソフトな特性(軟特性)に連続的(ないし多段階)に調整するため、減衰力調整バルブ、ソレノイド等からなるアクチュエータ(図示せず)が付設されている。そして、緩衝器6,9は、コントローラ15からアクチュエータへの指令電流(後述する整形減衰力指令値I′)に応じて減衰力特性が可変に調整される。
なお、減衰力調整バルブとしては、減衰力発生バルブのパイロット圧を制御する圧力制御方式や通路面積を制御する流量制御方式等、良く知られて構造を用いることができる。また、緩衝器6,9は、減衰力を連続的(ないし多段階)に調整できればよく、例えば、空圧ダンパや電磁ダンパであってもよい。
次に、車両の運動を検出する運動検出手段としての各種のセンサ10,11,13,14に就いて説明する。
車両の車体1側に設けられたばね上側の上下加速度センサ10(以下、ばね上Gセンサ10という)は、車両のばね上側となる車体1側で上,下方向の振動加速度を検出するものである。このために、ばね上Gセンサ10は、例えば緩衝器6,9の近傍となる位置で車体1に取付けられている。そして、ばね上Gセンサ10は、上,下方向の振動加速度を検出し、その検出信号を後述するコントローラ15に出力する。
なお、ばね上Gセンサ10は、4輪(前後左右の車輪2,3)の全てに対応する位置に設けてもよく、また、左,右の前輪2に対応する位置と左,右の後輪3の何れか一方に対応する位置(または左,右の後輪3の間)との合計3個設ける構成としてもよい。さらに、後述するCAN12からの車両運転情報、他の機器やセンサ等からの情報を用いることにより、ばね上Gセンサ10を車体1に2個または1個設ける構成とすることもできる。
ばね下側の上下加速度センサ11(以下、ばね下Gセンサ11という)は、車両の各車輪2,3側にそれぞれ設けられている。ばね下Gセンサ11は、車両のばね下側となる各車輪2,3側で、上,下方向の振動加速度を検出し、その検出信号を後述するコントローラ15に出力するものである。
車体1に搭載されたシリアル通信部としてのCAN12は、車両に搭載された多数の電子機器と後述するコントローラ15との間で車載向けの多重通信を行うものである。この場合、CAN12を通じて送られる車両運転情報としては、例えば操舵角センサ13、車速センサ14等からの検出信号(情報)が挙げられる。なお、CAN12を通じて送られる車両運転情報(信号)としては、操舵角センサ13からの操作量(ないし操作量に対応する操舵車輪の舵角)、車速センサ14からの車速(ないし車速に対応する車輪速)の他、図示しない各種センサからの情報(検出信号)、例えば、ピッチレイト、ヨーレイト、エンジントルク、ギア位置(シフト位置)、ブレーキマスタシリンダ液圧、アクセル開度等が上げられる。また、GPSからの信号も挙げられる。
図1中に示すように、操舵角センサ13は、車体1の運転席に近い位置に設けられ、車両のステアリング操作を検出するものである。即ち、操舵角センサ13は、車両のステアリングハンドル(図示せず)の操作量(ないし該操作量に対応する操舵車輪の舵角)を検出し、その検出信号(舵角に対応する信号)を、CAN12を通じて後述のコントローラ15に出力する。
車速センサ14は、例えば、車両の原動機の回転を減速する変速機(図示せず)の近傍に位置して該変速機の回転軸(車軸)の回転を検出する回転センサ、または、車輪2,3が取付けられるハブ(図示せず)の近傍に位置して車輪2,3の回転を検出する回転センサとして構成することができる。そして、車速センサ14は、回転軸または車輪2,3の回転を検出し、その検出信号(車速に対応する信号)を、CAN12を通じて後述のコントローラ15に出力する。
次に、緩衝器6,9を制御するコントローラ15に就いて説明する。
15はマイクロコンピュータ等によって構成される制御手段としてのコントローラで、該コントローラ15は、各種センサ10,11,13,14等により検出される車両運動に基づいて緩衝器6,9を制御するものである。このために、コントローラ15は、入力側がばね上Gセンサ10、ばね下Gセンサ11、CAN12等に接続され、出力側は各緩衝器6,9のアクチュエータ等に接続されている。コントローラ15は、ばね上Gセンサ10から車体1側の上,下振動を読込むと共に、ばね下Gセンサ11から各車輪2,3側の上,下振動を読込み、CAN12からは、操舵角センサ13、車速センサ14等から各種の検出信号をシリアル通信により読込む。
コントローラ15は、ROM、RAM、不揮発性メモリ等からなる記憶部(図示せず)を有しており、この記憶部には、後述する乗り心地制御を行うための制御則、マップ、計算式、各種パラメータ、閾値等を含む処理プログラム、横加速度を推定するための計算式、各種パラメータ、閾値等を含む処理プログラム、推定横加速度に応じて減衰力指令値を補正するための計算式、各種パラメータ、閾値等を含む処理プログラム等が格納されている。
そして、コントローラ15は、ばね上Gセンサ10、ばね下Gセンサ11、CAN12からの車両の運動状態を表す各種の状態量(車両情報)に基づいて、緩衝器6,9に発生させるべき減衰力に対応する減衰力指令値iを算出する。さらに、コントローラ15は、算出された減衰力指令値iを、車両の車速Vと舵角δから推定される横加速度(推定横加速度)aに応じて補正すると共に、その補正した減衰力指令値を整形減衰力指令値i′として緩衝器6,9のアクチュエータに出力する。このために、コントローラ15は、乗り心地制御部16、横加速度推定部17、操安制御部18を含んで構成されている。
乗り心地制御部16は、車両運動に基づいてサンプリング時間ごとに減衰力指令値iを算出するものである。即ち、乗り心地制御部16は、ばね上Gセンサ10から出力されるばね上加速度とばね下Gセンサ11から出力されるばね下加速度とを用いて、予め設定した制御則に基づき制御指令(指令電流)としての減衰力指令値iを算出する。そして、乗り心地制御部16は、算出した減衰力指令値iを、後述する操安制御部18に出力する。
このために、乗り心地制御部16の入力側は、ばね上Gセンサ10とばね下Gセンサ11に接続され、出力側は、操安制御部18の入力側に接続されている。さらに、乗り心地制御部16は、操安制御部18から出力される整形減衰力指令値i′をフィードバックできるように、乗り心地制御部16の入力側に操安制御部18の出力側が接続されている。
なお、制御側によっては、ばね上加速度やばね下加速度の他、CAN12からの各種の車両状態量(車両運動情報)を用いることもできる。この場合は、乗り心地制御部16の入力側は、図1に示すように、CAN12に接続される。また、ばね上加速度やばね下加速度は、必要に応じて積分することにより、ばね上速度やばね下速度に変換して用いることもできる。さらに、ばね上加速度とばね下加速度(または、ばね上速度とばね下速度)との差分、即ち、車体1と車輪2,3との間の相対加速度(相対速度)を用いることもできる。
乗り心地制御部16の制御則としては、スカイフック理論や現代制御理論を適用した制御ロジックを用いることができる。この場合、現代制御理論を適用した制御ロジックとしては、ロバスト安定性が優れたH∞制御器、より具体的には、例えば特開2011−240824号公報に記載されたようなゲインスケジュールドH∞制御器を用いることができる。また、グランドフックを考慮したゲインスケジュールドH∞制御器を用いることも好ましい。この場合には、乗り心地制御部16は、例えば、グランドフックを考慮したゲインスケジュールドH∞制御器、スケジューリングパラメータ演算器、バックステップ非線形制御器、カルマンフィルタ(オブザーバ)等を含んで構成することができる。
何れにしても、乗り心地制御部16は、車両運動(例えば、ばね上加速度、ばね下加速度)と所定の制御則に基づいて減衰力指令値iを算出し、算出された減衰力指令値iを後述する操安制御部18に出力する。
横加速度推定部17は、車両の車速Vと舵角δとに基づいてサンプリング時間ごとに車両の横加速度aを推定するものである。即ち、横加速度推定部17は、操舵角センサ13と車速センサ14からCAN12を通じて入力される車速Vに対応する信号と舵角δに対応する信号とを用いて、車両(車体1)に発生する横加速度を推定(予測)するものである。このために、横加速度推定部17の入力側は、CAN12に接続されている。ここで、横加速度aは、図2に示すような、自動車を前後2輪に簡素化したモデル(前後2輪モデル)を用いて算出する。この図2中の各パラメータを、下記の表1に示す。
図2に示すモデルは、「堀内伸一郎、“自動車工学基礎シリーズ 自動車の運動性能”、モーターリンク(Motor Ring)、公益社団法人自動車技術会、2003年3月発行、No16、インターネット<URL:http://www.jsae.or.jp/motorring/mortor16.html>」に基づくものである。そして、横加速度aは、下記の数1式で表すことができる。
ここで、数1式中のRは、下記の数2式で表される。
数2式中のAは、下記の数3式で表される。
数3式中の前側コーナリングパワーKfと前側コーナリングフォースFfの関係は、下記の数4式で表される。
数3式中の後側コーナリングパワーKrと後側コーナリングフォースFrの関係は、下記の数5式で表される。
横加速度推定部17は、上記数1式ないし数5式と、操舵角センサ13と車速センサ14から検出される車両の車速Vと舵角δとに基づいて、車両(車体1)の横加速度aを推定し、その推定横加速度aを後述する操安制御部18に出力する。
操安制御部18は、乗り心地制御部16で算出された減衰力指令値iを、横加速度推定部17で推定される推定横加速度aに応じて補正すると共に、その補正した減衰力指令値を整形減衰力指令値i′として緩衝器6,9に出力するものである。このために、操安制御部18の入力側は、乗り心地制御部16の出力側と横加速度推定部17の出力側とに接続され、操安制御部18の出力側は、緩衝器6,9のアクチュエータ等に接続されている。
ここで、操安制御部18は、サンプリング時間ごとに、推定横加速度aが大きくなるほど緩衝器6,9の減衰力特性がハードとなるように減衰力指令値iを補正する。より具体的には、操安制御部18は、車両の挙動が、車両のロール角が大きくなるほど車両の前方へのピッチ角が大きくなる前下がり傾向となるように、推定横加速度aに応じて減衰力指令値iを補正する。即ち、図3に示すように、車両のロール角と車両の前方へのピッチ角との関係を、X軸を車両のロール角としY軸を車両の前方へのピッチ角としたXY座標で表した場合に、操安制御部18は、その軌跡が下に凸状のお椀形となるように、減衰力指令値iを補正するものである。
このために、操安制御部18は、推定横加速度aが予め設定した推定横加速度下限閾値amin以上で推定横加速度上限閾値amax以下のときに、そのときの推定横加速度aが大きいほど減衰力特性がハードとなるように、そのときの推定横加速度aに応じて減衰力指令値iをハード側にシフトする構成としている。また、これと共に、操安制御部18は、減衰力指令値iがハード側ほど、推定横加速度aの大きさに応じて減衰力指令値iをハード側にシフトする程度を小さくする構成としている。
具体的には、操安制御部18は、減衰力指令値をiとし、減衰力特性が最もソフトとなる減衰力指令最小値をiminとし、減衰力特性が最もハードとなる減衰力指令最大値をimaxとし、推定横加速度をaとし、減衰力指令値iの補正を行うか否かの下限側の閾値となる推定横加速度下限閾値をaminとし、減衰力指令値iの補正を行うか否かの上限側の閾値となる推定横加速度上限閾値をamaxとし、減衰力指令値iをハード側にシフトする程度をnとし、該nを調整する定数ゲインをKaとし、整形減衰力指令値をi′とした場合に、下記の数6式と数7式の演算式を用いて補正する構成としている。
これにより、操安制御部18では、推定横加速度aが下限閾値amin以上で上限閾値amax以下のときに、図4に示す特性線21と特性線22との間の範囲で、減衰力指令値iが整形減衰力指令値i′に補正される。一方、推定横加速度aが下限閾値amin未満のときは、減衰力指令値iは、そのまま整形減衰力指令値i′となる(補正されない)。また、上限閾値amaxを超えているときは、減衰力指令値がi′maxに達するまでの間整形減衰力指令値i′に補正される。そして、操安制御部18は、整形減衰力指令値i′に対応する指令電流(制御指令)を、実際に緩衝器6,9で発生させる減衰力の指令として緩衝器6,9に出力する。
この場合、図4中の特性線21は、推定横加速度aの大きさが推定横加速度下限閾値aminのときの減衰力指令値iと整形減衰力指令値i′との関係を示し、特性線22は、推定横加速度aが推定横加速度上限閾値amaxのときの減衰力指令値iと整形減衰力指令値i′との関係を示している。また、図4中の特性線23は、推定横加速度aが推定横加速度下限閾値aminと推定横加速度上限閾値amaxとの中間の値amidのときの減衰力指令値iと整形減衰力指令値i′との関係を示している。
そして、例えば、乗り心地制御部16で算出される減衰力指令値iが、図5に示す特性線24のように変化すると、操安制御部18で補正されて操安制御部18から出力される整形減衰力指令値i′は、図6に示す特性線25のように変化する。即ち、図6の整形減衰力指令値i′は、図5の減衰力指令値iと比較して、減衰力のソフト側がハード側に底上げ(増加)される。この場合、整形減衰力指令値i′は、減衰力指令値iに対し、図6でn分ハード側に底上げされると共に、上,下方向に圧縮される。これにより、緩衝器6,9の減衰力を増大して(減衰力特性をハード側にして)、車両のロールを抑制(ロール角を低減)することができる。
本実施の形態によるサスペンション制御装置は上述の如き構成を有するもので、次にその作動について説明する。
車両の走行等に伴って車両が上,下方向に振動(変位)すると、その振動は、ばね上Gセンサ10とばね下Gセンサ11で検出され、ばね上加速度とばね下加速度として乗り心地制御部16に出力される。そして、乗り心地制御部16では、ばね上加速度とばね下加速度と所定の制御側とに基づいて、緩衝器6,9で発生させるべき減衰力に対応する減衰力指令値iを算出し、算出された減衰力指令値iを操安制御部18に出力する。一方、横加速度推定部17では、上述した数1式ないし数5式と、操舵角センサ13と車速センサ14からの車速Vと舵角δとに基づいて、車両(車体1)の横加速度aを推定し、その推定横加速度aを操安制御部18に出力する。そして、操安制御部18では、推定横加速度aに応じて減衰力指令値iを補正する。即ち、減衰力指令値iと推定横加速度aとから数6式と数7式の演算式を用いて整形減衰力指令値i′を算出し、当該整形減衰力指令値i′を、実際に緩衝器6,9で発生させる減衰力指令として緩衝器6,9に出力する。
ところで、車両は、車速Vと舵角δの入力に対して横加速度aが発生し、その発生した横加速度aに応じて車両のロールが大きくなる。即ち、車両は、「車速と舵角の入力」→「横加速度発生」→「車両のロール」の順に状態が遷移する。ここで、例えば車両に横加速度センサを設け、該横加速度センサにより検出される実横加速度(車両に実際に発生した横加速度)に基づいて緩衝器6,9の制御を行うことが考えられるが、この場合は、ロールを抑制する制御が間に合わない虞がある。
そこで、本実施の形態では、車速Vと舵角δとに基づいて車両の横加速度aを推定(予測)し、その推定横加速度aに応じて減衰力指令値iをフィードフォワードで補正(整形)する構成としている。これにより、ロールの発生ないし増大に先立って、予めそのロールを抑制できる減衰力を緩衝器6,9で発生させることができる。
即ち、本実施の形態では、操安制御部18は、乗り心地制御部16で算出された減衰力指令値iを、横加速度センサにより検出される「車両に実際に発生した実横加速度」ではなく、車両の車速Vと舵角δとに基づいて横加速度推定部17で推定される「推定横加速度a」に応じて補正する構成としている。これにより、車両が実際に横加速する以前に、横加速度推定部17で推定される推定横加速度aを用いて、操安制御部18で減衰力指令値iを補正することができる。
即ち、操安制御部18では、推定横加速度aを用いてフィードフォワードで減衰力指令値iを補正することができる。このため、例えば急なハンドル操作がされたときのような車両が横方向に急変動する傾向のときに、その変動に先立ってその変動を抑制するように減衰力指令値iを補正することができる。この場合に、減衰力指令値iは、推定横加速度aが大きくなるほど緩衝器6,9の減衰力特性がハードとなるように整形減衰力指令値iとして補正されるため、例えば推定横加速度aの増大に伴って減衰力特性をソフトの状態から漸次(徐々に)ハードにすることができる。これにより、車両の変動を安定して抑制することができ、乗り心地の向上、操作感(ステアフィーリング)の向上を図ることができる。
本実施の形態によれば、車両の挙動が、車両のロール角が大きくなるほど車両の前方へのピッチ角が大きくなる前下がり傾向となるように、推定横加速度aに応じて減衰力指令値iを補正する構成としている。より具体的には、図3に示すように、車両のロール角と車両の前方へのピッチ角との関係を、X軸を車両のロール角としY軸を車両の前方へのピッチ角としたXY座標で表した場合に、その軌跡が下に凸状のお椀形となるように、減衰力指令値iを補正する構成としている。これにより、ロール角とピッチ角の位相がゼロになり、車両の挙動をロール感が良いとされる前下がりにすることができ、乗り心地の向上、操縦安定性の向上を図ることができる。
本実施の形態によれば、操安制御部18は、推定横加速度aが予め設定した推定横加速度下限閾値amin以上で上限閾値amax以下のときに、減衰力指令値iを補正する構成としている。これにより、推定横加速度aが下限閾値amin未満のときは、減衰力指令値iは補正されず、乗り心地制御部16で算出される減衰力指令値iがそのまま減衰力指令値i′として出力される(乗り心地制御部16のみに基づく制御が行われる)。一方、推定横加速度が下限閾値amin以上で上限閾値amax以下のときは、乗り心地制御部16で算出される減衰力指令値iが推定横加速度aに応じて補正される。また、上限閾値amaxを超えているときは、減衰力指令値がi′maxに達するまでの間整形減衰力指令値i′に補正される。
この場合、操安制御部18は、そのときの推定横加速度aが大きいほど減衰力特性がハードとなるように、そのときの推定横加速度aに応じて減衰力指令値iをハード側にシフトして減衰力指令値i′として出力する。これにより、推定横加速度aの増大に伴って減衰力特性をソフトの状態から漸次(連続的ないし多段階に)ハードにすることができる。この結果、例えば特許文献1に記載された構成のように、減衰力特性を単にミディアムやハードの1段階ないし2段階に変更(補正)する構成と比較して、乗り心地の向上、操作感の向上を図ることができる。
本実施の形態によれば、操安制御部18は、減衰力指令値iがハード側ほど、推定横加速度aの大きさに応じて減衰力指令値iをハード側にシフトする程度を小さくする構成としている。逆に言えば、操安制御部18は、減衰力指令値iがソフト側ほど、推定横加速度aの大きさに応じて減衰力指令値iをハード側にシフトする程度を大きくする構成としている。これにより、乗り心地制御部16による制御特性を残しつつ(保持しつつ)、推定横加速度aに応じた必要な減衰力指令値iの補正(ハード側へのシフト)を行うことができる。
即ち、例えば、減衰力指令値iの大きさに拘わらず減衰力指令値iをハード側にシフトする程度を一定とした場合を考える。この場合は、乗り心地制御部16で算出される減衰力指令値iが、図5に示す特性線24のように変化すると、操安制御部18で補正されて操安制御部18から出力される整形減衰力指令値i′は、図6に二点鎖線で示す特性線26のように変化する。即ち、乗り心地制御部16で算出される減衰力指令値iが一定値を超えると、常に減衰力特性が最大ハードとなり、減衰力指令値iが一定値を超えて変動していても、この変動が整形減衰力指令値i′に反映されず、減衰力特性が最大ハードのまま頭打ちとなる。
これに対し、本実施の形態は、減衰力指令値iがハード側ほど、推定横加速度aの大きさに応じて減衰力指令値iをハード側にシフトする程度を小さくしている。このため、減衰力特性が最大ハードで頭打ちとなることを抑制することができる。これにより、乗り心地制御部16による制御特性を残しつつ(保ちつつ)、推定横加速度aに応じた必要な減衰力指令値iの補正(ハード側へのシフト)を行うことができ、乗り心地の向上、操縦安定性の向上を図ることができる。
本実施の形態によれば、上述の数6式と数7式を用いて、減衰力指令値iを整形減衰力指令値i′に補正する構成としている。この場合、推定横加速度下限閾値aminと推定横加速度上限閾値amaxは、操安制御部18による補正が行われる推定横加速度aの範囲を設定するものである。また、定数ゲインKaは、減衰力指令値iをハード側にシフトする程度nを設定するものである。これら推定横加速度下限閾値amin、推定横加速度上限閾値amax、定数ゲインKaを適宜設定することにより、所望の乗り心地、操作感を得ることができる。
次に、本実施の形態のサスペンション制御装置を実際に自動車(国産大型乗用車)に搭載して行った実車試験に就いて説明する。
この実車試験は、本実施の形態のサスペンション制御装置が搭載された自動車(実施の形態)と、操安制御部18による補正を行わず乗り心地制御部16の減衰力指令値iをそのまま緩衝器6,9に出力する構成とした自動車(第1の比較例)と、特許文献1による車速と舵角と舵角速度とに応じて減衰力特性をミディアムもしくはハードに切換える制御を行う構成とした自動車(第2の比較例)とを用いて行った。
そして、それぞれの自動車を、車速60Km/hで図7に示すスラローム走行し、それぞれの挙動を評価した。なお、図7中の舵角5.4度は、ステアリングハンドルを中立位置から90度切った(回転させた)舵角に対応する。また、横加速度推定部17で行う横加速度aの算出に用いた各パラメータと、操安制御部18で行う減衰力指令値iから整形減衰力指令値i′への補正に用いた各パラメータを、下記の表2に示す。
実車試験の結果を、図8ないし図11に示す。図8は、実施の形態、第1の比較例、第2の比較例による、前輪2の舵角の時間変化と左前輪2の緩衝器6に出力される減衰力指令値の時間変化を示している。図9は、実施の形態、第2の比較例による、スラローム走行時の運転席フロアの上下加速度パワースペクトラム密度(PSD)を示している。図10は、実施の形態、第1の比較例、第2の比較例による、それぞれのロール角とピッチ角との関係を示している。図11は、図10中の実施の形態の特性線を取出したもので、実施の形態によるロール角とピッチ角との関係を示している。なお、図10および図11では、ロール角とピッチ角の応答(時刻歴応答)を、所定の周波数帯に絞っている。
まず、図8では、実線の特性線27と特性線28が実施の形態に対応し、一点鎖線の特性線29と特性線30は第1の比較例に対応し、二点鎖線の特性線31と特性線32は第2の比較例に対応する。ここで、車速60Km/hで図7に示すスラローム走行をした場合、舵角が4.3度を超えると、推定横加速度aが下限閾値aminを超える。この結果、図8にAで示す範囲とBで示す範囲で、実施の形態の特性線28が第1の比較例の特性線30よりも大きくなっている。即ち、図3にAで示す範囲とBで示す範囲で、操安制御部18によって減衰力指令値iが整形減衰力指令値i′として補正され、減衰力指令値がハード側に増大する。一方、第2の比較例の特性線32は、舵角の変化に応じて減衰力指令値がハード、ミドルに切換わっている。
図9では、実線の特性線33が実施の形態に対応し、二点鎖線の特性線34は第2の比較例に対応する。この図9から明らかなように、周波数が2〜6Hzの振動(所謂ヒョコヒョコ感)、特に3〜4Hz付近の振動が、最大で8dB低減している。これにより、実施の形態では、第2の比較例に比べ、ヒョコヒョコ感の低減による乗り心地の向上を図ることができる。
図10では、実線の特性線35が実施の形態に対応し、一点鎖線の特性線36は第1の比較例に対応し、二点鎖線の特性線37は第2の比較例に対応する。特性線35と特性線36とを比較すると、実施の形態では第1の比較例に対してロール角を1度低減することができる。これにより、実施の形態では、操安制御部18での減衰力指令値iの補正(整形減衰力指令値i′の出力)により、第1の比較例に比べ、ロール角を抑制することができ、乗り心地、操作感を向上することができる。
図11では、実施の形態を示す特性線35が下に凸状のお椀形となっている。即ち、本実施の形態では、車両の挙動が、ロール感が良いとされる前下がり傾向となっている。これにより、実施の形態では、乗り心地を損なわずに、操縦安定性を向上することができる。
ここで、図8で特性線32として示される第2の比較例は、減衰力指令値がハードとミドルとに切換わる構成となっている。これにより、第2の比較例では、図10に特性線37で示されるように、ロール角の変化を5.91度に抑えることができる。ただし、図9に特性線34で示されるように、第2の比較例では、周波数が2〜6Hzの振動(ヒョコヒョコ感)を十分抑えることができない。これに対し、本実施の形態では、図8に特性線28で示されるように、横加速度が0.6Gを超えると(舵角が4.3度を超えると)、減衰力指令値が増大する。ただし、この増大は、ソフト側での増大であり、過剰な減衰力が発生しないようにできる。
これにより、本実施の形態では、図9に特性線33で示されるように、周波数が2〜6Hzの振動(ヒョコヒョコ感)を十分に抑えつつ、図10に特性線35で示されるように、ロール角の変化を5.67度に抑えることができる。しかも、本実施の形態では、図10および図11に特性線35で示されるように、ロール角とピッチ角との関係が、下に凸状のお椀形となっている。即ち、車両の挙動が、ロール感が良いとされる前下がり傾向となっている。これにより、実施の形態では、スラローム走行時に、接地感のある安定した走行を行うことができる。
なお、上述した実施の形態では、ばね上Gセンサ10とばね下Gセンサ11の検出信号を用いて乗り心地制御部16で減衰力指令値iを算出する構成とした場合を例に挙げて説明した。しかし、これに限らず、例えば、図12に示す変形例のように、ばね下Gセンサ11を省略してもよい。また、図示は省略するが、ばね上Gセンサやばね下Gセンサに代えて、或いは、ばね上Gセンサやばね下Gセンサと共に、ストロークセンサ等の他のセンサを用いることもできる。
即ち、運動検出手段は、車両の運動状態を検出できるもの、換言すれば、車両の運転状態を表す情報を所得できるものであれば、特に制限なく用いることができる。また、何れの運動検出手段を用いるかも制限はなく、少なくとも一つの運動検出手段を用いる構成とすることができる。要は、運動検出手段は、例えば乗り心地制御部で行う制御則に応じて、その制御側に必要な情報を得られるものを用いることができる。この場合、乗り心地制御部で行う制御則は、スカイフック理論や現代制御理論を適用した制御ロジック等、各種の制御則を用いることができる。
以上の実施の形態によれば、乗り心地の向上、操作感の向上を図ることができる。
即ち、実施の形態によれば、操安制御部は、乗り心地制御部で算出された減衰力指令値を、横加速度センサにより検出される「車両に実際に発生した実横加速度」ではなく、車両の車速と舵角とに基づいて横加速度推定部で推定される「推定横加速度」に応じて補正する構成としている。これにより、車両が実際に横加速する以前に、横加速度推定部で推定される推定横加速度を用いて、操安制御部で減衰力指令値を補正することができる。
換言すれば、操安制御部では、推定横加速度を用いてフィードフォワードで減衰力指令値を補正することができる。このため、例えば急なハンドル操作がされたときのような車両が横方向に急変動する傾向のときに、その変動に先立ってその変動を抑制するように減衰力指令値を補正することができる。この場合に、減衰力指令値は、推定横加速度が大きくなるほど減衰力調整式緩衝器の減衰力特性がハードとなるように補正されるため、例えば推定横加速度の増大に伴って減衰力特性をソフトの状態から漸次(徐々に)ハードにすることができる。これにより、車両の変動を安定して抑制することができ、乗り心地の向上、操作感(ステアフィーリング)の向上を図ることができる。
実施の形態によれば、車両の挙動が、車両のロール角が大きくなるほど車両の前方へのピッチ角が大きくなる前下がり傾向となるように、推定横加速度に応じて減衰力指令値を補正する構成としている。より具体的には、図3に示すように、車両のロール角と車両の前方へのピッチ角との関係を、X軸を車両のロール角としY軸を車両の前方へのピッチ角としたXY座標で表した場合に、その軌跡が下に凸状のお椀形となるように、減衰力指令値を補正する構成としている。これにより、ロール角とピッチ角の位相がゼロになり、車両の挙動をロール感が良いとされる前下がりにすることができ、乗り心地の向上、操縦安定性の向上を図ることができる。
実施の形態によれば、操安制御部は、推定横加速度が予め設定した推定横加速度の下限閾値以上で上限閾値以下のときに減衰力指令値を補正する構成としている。これにより、推定横加速度が下限閾値未満のときは、減衰力指令値は補正されず、乗り心地制御部で算出される減衰力指令値がそのまま整形減衰力指令値として出力される(乗り心地制御部のみに基づく制御が行われる)。一方、推定横加速度が下限閾値以上で上限閾値以下のときは、乗り心地制御部で算出される減衰力指令値が推定横加速度に応じて補正される。また、上限閾値amaxを超えているときは、減衰力指令値がi′maxに達するまでの間整形減衰力指令値i′に補正される。
この場合、操安制御部は、そのときの推定横加速度が大きいほど減衰力特性がハードとなるように、そのときの推定横加速度に応じて減衰力指令値をハード側にシフトする。これにより、推定横加速度の増大に伴って減衰力特性をソフトの状態から漸次(連続的ないし多段階に)ハードにすることができる。この結果、例えば横加速度が閾値を超えたことを条件に減衰力特性を単にミディアムやハードの1段階ないし2段階に変更(補正)する構成に比べ、乗り心地の向上、操作感の向上を図ることができる。
実施の形態によれば、操安制御部は、減衰力指令値がハード側ほど、推定横加速度の大きさに応じて減衰力指令値をハード側にシフトする程度を小さくする構成としている。逆に言えば、操安制御部は、減衰力指令値がソフト側ほど、推定横加速度の大きさに応じて減衰力指令値をハード側にシフトする程度を大きくする構成としている。これにより、減衰力特性が最大ハードで頭打ちとなることを抑制することができ、乗り心地制御部による制御特性を残しつつ(保持しつつ)、推定横加速度に応じた必要な減衰力指令値の補正(ハード側へのシフト)を行うことができる。このため、この面からも、乗り心地の向上、操縦安定性の向上を図ることができる。
本発明によれば、上述の数6式と数7式を用いて、減衰力指令値iを整形減衰力指令値i′に補正する構成としている。この場合、推定横加速度下限閾値amin、推定横加速度上限閾値amax、定数ゲインKaを適宜設定することにより、所望の乗り心地、操作感を得ることができる。
1 車体
2 前輪(車輪)
3 後輪(車輪)
6,9 緩衝器(減衰力調整式緩衝器)
10 ばね上Gセンサ(運動検出手段)
11 ばね下Gセンサ(運動検出手段)
13 操舵角センサ(運動検出手段)
14 車速センサ(運動検出手段)
15 コントローラ(制御手段)
16 乗り心地制御部
17 横加速度推定部
18 操安制御部
2 前輪(車輪)
3 後輪(車輪)
6,9 緩衝器(減衰力調整式緩衝器)
10 ばね上Gセンサ(運動検出手段)
11 ばね下Gセンサ(運動検出手段)
13 操舵角センサ(運動検出手段)
14 車速センサ(運動検出手段)
15 コントローラ(制御手段)
16 乗り心地制御部
17 横加速度推定部
18 操安制御部
Claims (4)
- 車両の車体と車輪との間に介装され減衰力特性が可変に制御される減衰力調整式緩衝器と、
前記車両の運動を検出する運動検出手段と、
検出された車両運動に基づいて前記減衰力調整式緩衝器を制御する制御手段とを備えてなるサスペンション制御装置において、
前記制御手段は、
前記車両運動に基づいて減衰力指令値を算出する乗り心地制御部と、
前記車両の車速と舵角とに基づいて前記車両の横加速度を推定する横加速度推定部と、
該横加速度推定部で推定される推定横加速度に応じて前記減衰力指令値を、前記推定横加速度が大きくなるほど前記減衰力特性がハードとなるように補正すると共に、前記車両の挙動が、前記車両のロール角が大きくなるほど前記車両の前方へのピッチ角が大きくなる前下がり傾向となるように、前記推定横加速度に応じて前記減衰力指令値を補正して整形減衰力指令値とする操安制御部とを備える構成としたことを特徴とするサスペンション制御装置。 - 前記操安制御部は、前記推定横加速度が予め設定した推定横加速度の下限閾値以上で上限閾値以下のときに、そのときの推定横加速度が大きいほど前記減衰力特性がハードとなるように、そのときの推定横加速度に応じて前記減衰力指令値をハード側にシフトする構成としてなる請求項1に記載のサスペンション制御装置。
- 前記操安制御部は、前記減衰力指令値がハード側ほど、前記推定横加速度の大きさに応じて前記減衰力指令値をハード側にシフトする程度を小さくする構成としてなる請求項2に記載のサスペンション制御装置。
- 前記操安制御部は、前記減衰力指令値をiとし、前記減衰力特性が最もソフトとなる減衰力指令最小値をiminとし、前記減衰力特性が最もハードとなる減衰力指令最大値をimaxとし、前記推定横加速度をaとし、前記減衰力指令値iの補正を行うか否かの下限側の閾値となる推定横加速度下限閾値をaminとし、前記減衰力指令値iの補正を行うか否かの上限側の閾値となる推定横加速度上限閾値をamaxとし、前記減衰力指令値iをハード側にシフトする程度をnとし、該nを調整する定数ゲインをKaとし、前記整形減衰力指令値をi′とした場合に、
なる演算式を用いて補正する構成としてなる請求項1,2または3に記載のサスペンション制御装置。
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