JP5254705B2 - プリテンショナ - Google Patents
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Description
図1には本発明の第1の実施の形態には本発明の一実施の形態に係るプリテンショナ10を適用したシートベルト装置12の構成の概略が斜視図により示されており、図2には更にプリテンショナ10の構成を拡大した斜視図が示されている。さらに、図4にはプリテンショナ10の構成をシート(座席)14の側方から見た正面図が示されている。
次に、本実施の形態の作用並びに効果について説明する。
乗員66の臀部がシートクッション36の後端部近傍に位置するように乗員66がシート14に深く腰掛けた状態で乗員66がウエビングベルト62を身体に掛け回し、タング64をバックル60に装着した場合には、図4に示されるように、プリテンショナ10は上述した初期状態のままとなる。この状態では、ワイヤガイド78と係止ピン76との間でワイヤ44が支持シャフト54の上方を通過する。
一方、乗員66の臀部がシートクッション36の後端部近傍よりもシートクッション36の前方に位置するように乗員66がシート14に浅く腰掛けた状態で乗員66がウエビングベルト62を身体に掛け回し、タング64をバックル60に装着した場合には、上記の通常着席状態よりもウエビングベルト62のラップベルト70がシート14の前方側で乗員66の腰部に掛かり、ウエビングベルト62が前方側へバックル60を引っ張る。これにより、図6に示されるように、保持プレート56の先端(バックル60が係止された部分の側)がシート14の前方側へ変位するように保持プレート56及びこの状態では保持プレート56と一体の連結シャフト72が支持シャフト54周りの一方(図6における左回り方向)に回動する。
また、乗員66がシート14を操作してシートバック86を後方へ倒すと(すなわち、シートバック86をリクライニングさせると)、プッシュバー82を介してシートバックフレーム88に機械的に連結されているリンクプレート90がシートバック86の回動に連動して、その基端側でのシートクッションフレーム38との連結部分周りの一方(図8での右回り方向)へ回動する。
図4に示されるように、上記の通常着席状態では、ワイヤガイド78と係止ピン76との間でワイヤ44が支持シャフト54の上方を通過する。このため、この支持シャフト54よりもシート14の前方側で且つ上方側の係止ピン76にワイヤ44からの引っ張り力が付与されると、保持プレート56は支持シャフト54周りに図4の右回り方向へ回動しようとする。係止ピン76は支持シャフト54よりも前方側で且つ上方側に位置するので、図4の右回り方向に保持プレート56が回動することで、保持プレート56の先端側(すなわち、バックル60が係止された部分)はシート14の後方側で且つ上方側へ移動することになる。
図6に示されるように、上記の前方着席状態では、ワイヤガイド78と係止ピン76との間でワイヤ44が支持シャフト54の下方を通過する。このため、この支持シャフト54よりもシート14の前方側で且つ上方側の係止ピン76にワイヤ44からの引っ張り力が付与されると、保持プレート56は支持シャフト54周りに図6の左回り方向へ回動しようとする。係止ピン76は支持シャフト54よりも前方側で且つ上方側に位置するので、図6の左回り方向に保持プレート56が回動することで、保持プレート56の先端側(すなわち、バックル60が係止された部分)はシート14の下方側で且つ前方側へ移動することになる。
図8に示されるように、上記のリクライニング状態では、プッシュバー82の先端が上後方からワイヤ44の中間部を下前方へ押圧し、これにより、プッシュバー82が当接している部分と係止ピン76との間でワイヤ44が支持シャフト54の下方を通過する。このため、この状態の場合に保持プレート56がワイヤ44に引っ張られると、上述した前方着席状態の場合と同様に、保持プレート56は支持シャフト54周りに図8の左回り方向へ回動する。
図11には本実施の形態に係るプリテンショナ120の構成が概略的な側面図により示されている。この図に示されるように、本プリテンショナ120はワイヤ44を備えておらず、代わりに連結手段としての連結機構122を備えている。連結機構122はロッド124を備えている。ロッド124は軸方向がシリンダ18の軸方向に沿った棒状に形成されており、その長手方向中間部よりも一端側はベースカートリッジ30のシリンダ18とは反対側の端部からベースカートリッジ30に入り込み、更に、ベースカートリッジ30を通過してシリンダ18の内側へシリンダ18に対して同軸的に入り込んでいる。
(通常着席状態の場合)
以上の本プリテンショナ120では、上記のように通常着席状態で先端アーム128の長手方向中間部がシート14の上下方向に沿った支持シャフト54の上方を通過する。このため、プリテンショナ本体16が作動することでロッド124がシリンダ18の内側へ引き込まれ、これにより、中間アーム126を介して先端アーム128がその長手方向一端側(先端アーム128の中間アーム126の側)引っ張られると、保持プレート56は支持シャフト54を中心に図11の右周り方向に回動させられる。これにより、バックル60は、先ずは、シート14の後方側へ移動させるように回動させられる。
一方、シート14に対して乗員66がシートクッション36の前方側に着席した前方着席状態となることで、バックル60が支持シャフト54周りにシート14の略前方側へ傾動すると、アンカプレート52及び保持プレート56と先端アーム128との連結部分である係止ピン76が支持シャフト54周りに図11の左周りに回動する。これにより、図12に示されるように、先端アーム128の長手方向中間部がシート14の上下方向に沿った支持シャフト54の下方を通過する。このため、プリテンショナ本体16が作動して先端アーム128がその長手方向一端側引っ張られると、保持プレート56は支持シャフト54を中心に図12の左周り方向に回動させられる。これにより、バックル60は、先ずは、シート14の下方側へ移動させるように回動させられる。
一方、乗員66がシート14を操作してシートバック86を後方へ倒すと(すなわち、シートバック86をリクライニングさせると)、支持シャフト84が長孔132の長手方向に沿い適宜に移動するが、シートバック86を倒す角度が一定の角度を超えると支持シャフト84が長孔132の内周部を押圧して、プッシュバー130をその長手方向先端側へ移動させる。これにより、中間アーム126と先端アーム128との連結部分がシート14の下方に対して前方へ傾斜した向きに押圧される。このプッシュバー130からの押圧力を中間アーム126と先端アーム128との連結部分が受けると、中間アーム126がロッド124との連結部分を中心に図11の左周り方向に回動すると共に、先端アーム128が係止ピン76を中心に図11の右周り方向に回動して、中間アーム126と先端アーム128とがその連結部分にて屈曲する。
14 シート(座席)
16 プリテンショナ本体
36 シートクッション(座部)
44 ワイヤ(連結手段、切替手段)
50 アンカ機構(保持手段、切替手段)
54 支持シャフト(取付部)
56 保持プレート(係止部)
60 バックル
62 ウエビングベルト
64 タング
66 乗員
72 連結シャフト(支点部)
82 プッシュバー(押圧部材、押圧手段)
86 シートバック(背凭れ)
90 リンクプレート(押圧手段)
120 プリテンショナ
122 連結機構(連結手段、切替手段)
130 プッシュバー(押圧部材、押圧手段)
Claims (5)
- 長尺帯状のウエビングベルトの中間部に設けられたタングが装着されるバックル又は前記ウエビングベルトの先端側が直接又は間接的に係止される係止部と、
作動することで前記係止部を引っ張るプリテンショナ本体と、
前記座席上での前記乗員の着座位置に応じて変化する前記タングと前記ウエビングベルトの先端部との間における前記ウエビングベルトの中間部の位置に基づき、前記プリテンショナ本体が前記係止部を引っ張った際の前記係止部の移動方向を切り替える切替手段と、
を備えるプリテンショナ。 - 前記切替手段は、
前記係止部が設けられると共に、前記係止部よりも座席の後方で且つ下方に設定された取付部にて前記座席の幅方向を軸方向とする軸周りに回動可能に前記座席又は車体に支持された保持手段と、
長尺状に形成されて、前記保持手段の前記係止部側に一端側が係止されると共に、一端側と他端側との間の中間部の前記取付部に対する通過位置を、前記取付部よりも前記座席の上方側及び下方側の何れかの一方から他方へ変更可能な連結手段と、
を含んで構成されて、
前記プリテンショナ本体は、作動することによって、前記連結手段の他端側を、前記保持手段に対する前記連結手段の一端側の係止位置よりも前記座席の後方で且つ下方に引っ張るように設けられて、更に、前記プリテンショナ本体が作動することによって前記連結手段に付与された張力により、前記保持手段は前記連結手段の前記通過位置に応じて前記取付部周りに異なる方向へ回動して、前記係止部の移動方向を切り替える請求項1に記載のプリテンショナ。 - 前記係止部と前記取付部との間で前記保持手段に支点部を設定し、前記プリテンショナ本体が作動することで前記連結手段に付与された張力により、前記保持手段の前記支点部よりも前記取付部の側に対し、前記保持手段の前記支点部よりも前記係止部の側を前記座席の幅方向を軸方向とする軸周りに回動可能とし、
更に、前記プリテンショナ本体が作動することで前記連結手段に付与された張力で前記取付部周りに前記取付部と前記支点部との間が回動した際の回動方向とは反対向きに前記支点部と前記係止部との間が前記支点部周りに回動するように前記保持手段における前記連結手段の一端側の係止位置及び前記プリテンショナ本体の位置を設定した請求項2に記載のプリテンショナ。 - 前記取付部周り一方への一定角度以上の前記保持手段の回動により、前記取付部よりも前記座席の上方側及び下方側の何れかの一方から他方へ前記連結手段の通過位置が変更するように前記保持手段における前記連結手段の一端側の係止位置及び前記プリテンショナ本体の位置の少なくとも何れかの一方を設定した請求項2又は請求項3に記載のプリテンショナ。
- 前記連結手段の一端側と他端側との間の中間部を押圧して、前記取付部よりも前記座席の上方側及び下方側の何れかの一方から他方へ前記連結手段の通過位置を強制的に変位させる押圧手段を備える請求項2から請求項4の何れか1項に記載のプリテンショナ。
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