JP5246874B2 - 打ち放コンクリート仕上面の再補修工法 - Google Patents

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本発明は、表面にフッ素樹脂塗膜を備えた打ち放コンクリート仕上面の再補修工法に関し、特に、施工不良や経年変化により劣化したフッ素樹脂塗膜を除去して、打ち放コンクリート面を再度補修する再補修工法に関する。
打ち放コンクリート仕上面を有する建築物は年間300万m程建築されている。
近年、建築現場は低コスト時代に入り、打ち放コンクリート仕上において、工期短縮を優先するが故に打ち放コンクリート面が粗雑なものとなり、ジャンカ、アバタ等のコンクリート打設不良(欠損部)の発生が多くなっている。そして、その欠損部の補修後には浸透性吸水防止材、シラン系材料、シラン・シロキサン系材料等が使用されているが、その補修痕は目立つものであるため、そのための補修工法に時間と費用がかさみ、現実的には施工を担当するゼネコンの費用負担が増大していた。
その為に、図2(a)に示すように、打ち放コンクリート仕上面11においては、打ち放コンクリート面2に発生した欠損部2aを樹脂モルタル(ポリマーセメントモルタル)13等で下地補修し、その補修面の上にフッ素樹脂塗料を塗布することで、フッ素樹脂塗膜15を含む補修層11aを形成し、補修の時間短縮と費用の軽減を図っている。この補修工法では、現実的には打ち放コンクリート面2は露出しておらず、打ち放コンクリート面2と同等の模様を有する模様形成具に樹脂液を含浸させて、樹脂モルタル13等の補修面に叩き塗りすることで、樹脂モルタル13等の上に打ち放コンクリート風仕上面を有する塗膜(パターン層)14を形成したものである(例えば、特許文献1参照)。
前記補修工法で、フッ素樹脂塗料(塗膜)が使用され、アクリル樹脂塗料、ウレタン樹脂塗料またはウレタン変性シリコン塗料が使用されない理由は、アクリル樹脂塗料等は安価ではあるが7年から10年のサイクルで塗り替えをしなければいけないのに比べ、フッ素樹脂塗料は20年以上の耐用年数があるためである。
建築物の打ち放コンクリート仕上面にフッ素樹脂塗膜を含む補修層を形成する前記のような方法は、開発されて20年を超えるが、初期には年間施工面積の10%にも満たなかったものが、この10年では100%近くになっている。すなわち、殆んどの建築物が、フッ素樹脂塗膜仕上、すなわち、フッ素樹脂塗膜を含む補修層が形成されたものに代わってきている。
そして、このようなフッ素樹脂塗膜を含む補修層が形成された打ち放コンクリート仕上面においては、施工不良や経年変化によりフッ素樹脂塗膜が劣化した場合には、サンダーによる研削、超高圧水洗浄(例えば、特許文献2参照)などによって補修層(フッ素樹脂塗膜)を除去し、再度、補修層(フッ素樹脂塗膜)を形成する再補修が行われる。
特開平11−270095号公報 特開2003−49543号公報
しかしながら、フッ素樹脂塗料(塗膜)は、その塗装面にフッ素樹脂塗料、シラン系材料、シラン・シロキサン系材料、アクリル樹脂塗料、ウレタン樹脂塗料、ウレタン変性シリコン樹脂塗料のいずれも上塗り塗装ができないという性質を持っている。そのため、打ち放コンクリート面の再補修の際には、劣化したフッ素樹脂塗料(塗膜)を完全に除去しなくてはならないが、従来、劣化したフッ素樹脂塗料(塗膜)をきれいに除去する方法がないという問題がある。
具体的には、従来のサンダーによる劣化したフッ素樹脂塗膜の除去(研削)では、サンダーに装着された砥石の粒度が小さい(粒径が大きい)、また、砥石に柔軟性がないため、研削の際に砥石がコンクリート仕上面の凹凸に追従できずに振動する。また、超高圧水洗浄によるフッ素樹脂塗膜の除去(研削)では、水圧の制御が難しい。そのため、フッ素樹脂塗膜の除去量(研削量)が安定せず、現状では、フッ素樹脂塗膜だけでなくコンクリート面まで研削されてしまう。その結果、コンクリート面が研削痕や洗浄痕でガタガタになり、本来の(施工時の)打ち放コンクリート面を再現することが極めて難しい。同様に、研削後のコンクリート面に透明な塗膜を形成して打ち放コンクリート面を再現するときも、研削痕や洗浄痕でガタガタになったコンクリート面が見通され、施工時に近い打ち放コンクリート面を再現することが極めて難しい。したがって、フッ素樹脂塗膜を含む補修層が形成された打ち放コンクリート仕上面の再補修ができず、打ち放コンクリート面を重んずる建築物では、その再補修が出来ない現状にある。
本発明は、この問題を解決すべく創案されたもので、その目的は、表面にフッ素樹脂塗膜を備えた打ち放コンクリート仕上面であっても、研削痕や洗浄痕でガタガタになった粗雑な補修面でなく、良質な補修面を形成でき、施工時に近い打ち放コンクリート面が再現した打ち放コンクリート補修面を得ることができる打ち放コンクリート仕上面の再補修工法を提供することにある。
前記課題を解決するために、本発明に係る表面にフッ素樹脂塗膜を備えた打ち放コンクリート仕上面の再補修工法は、柔軟性を持った基板の表面に粒度:#30以上の砥粒が固着されたディスク状のダイヤモンド砥石を使用して、前記フッ素樹脂塗膜を研削する研削工程と、前記研削工程で露出した打ち放コンクリート面に透明な表面処理材を塗布する塗布工程とを含み、前記研削工程は、前記フッ素樹脂塗膜が除去されるまで、前記ダイヤモンド砥石の砥粒の粒度を小さいものから大きいものに段階的に変更して複数回の研削を行うことを特徴とする。
前記手順によれば、従来使用されていた砥粒の粒度よりも大きい、すなわち、砥粒の粒径が小さい、かつ、柔軟性を持ったダイヤモンド砥石で段階的にフッ樹脂塗膜を研削する研削工程を含むことによって、研削の際に、砥石が振動することがなく、コンクリート仕上面の凹凸に追従して回転するため、打ち放コンクリート仕上面の劣化したフッ素樹脂塗膜が全て研削され、打ち放コンクリート面が研削されない。その結果、打ち放コンクリート面にダイヤモンド砥石の研削痕が形成されないため、施工時に近い良質な打ち放コンクリート面が再現される。また、再現された打ち放コンクリート面に劣化したフッ素樹脂塗膜が残存していないため、透明な表面処理材を塗布することが可能となる。さらに、表面処理材を塗布する塗布工程を含むことによって、防水・防汚機能、浸透性吸水防止機能等の表面処理機能が打ち放コンクリート補修面に付与される。
本発明に係る表面にフッ素樹脂塗膜を備えた打ち放コンクリート仕上面の再補修工法は、前記した再補修工法において、前記打ち放コンクリート仕上面の所定領域ごとに、前記研削工程および前記塗布工程を行うことを特徴とする。
前記手順によれば、打ち放コンクリート仕上面の所定領域ごとに前記工程が行われることによって、打ち放コンクリート仕上面の再補修作業の効率が向上する。
本発明に係る表面にフッ素樹脂塗膜を備えた打ち放コンクリート仕上面の再補修工法は、柔軟性を持った基板の表面に粒度:#30以上の砥粒が固着されたディスク状のダイヤモンド砥石を使用して、前記フッ素樹脂塗膜を研削する研削工程と、前記研削工程で露出した打ち放コンクリート面に形成された欠損部の内部に充填材を充填する充填工程と、前記充填材の上にパターン材を塗布してコンクリート風仕上パターン層を形成するパターン形成工程と、前記コンクリート風仕上パターン層を含む打ち放コンクリート面に透明な表面処理材を塗布する塗布工程とを含み、前記研削工程は、前記フッ素樹脂塗膜が除去されるまで、前記ダイヤモンド砥石の砥粒の粒度を小さいものから大きいものに段階的に変更して複数回の研削を行うことを特徴とする。
前記手順によれば、研削工程および塗布工程を含むことによる前記作用に加えて、充填工程と、パターン形成工程をさらに含むことによって、施工時にさらに近い良質な打ち放コンクリート面が再現される。
本発明に係る表面にフッ素樹脂塗膜を備えた打ち放コンクリート仕上面の再補修工法は、前記した再補修工法において、前記打ち放コンクリート仕上面の所定領域ごとに、前記研削工程、前記充填工程、前記パターン形成工程および前記塗布工程を行うことを特徴とする。
前記手順によれば、打ち放コンクリート仕上面の所定領域ごとに前記工程が行われることによって、打ち放コンクリート仕上面の再補修作業の効率が向上する。
本発明に係る表面にフッ素樹脂塗膜を備えた打ち放コンクリート仕上面の再補修工法は、前記した再補修工法において、前記表面処理材が、フッ素樹脂塗料であることを特徴とする。
前記手順によれば、フッ素樹脂塗料を塗布することによって、防水・防汚機能が打ち放コンクリート補修面に付与される。
本発明に係る打ち放コンクリート仕上面の再補修工法によれば、表面にフッ素樹脂塗膜を備えた打ち放コンクリート仕上面であっても、研削痕や洗浄痕でガタガタになった粗雑な補修面でなく、良質な補修面を形成でき、施工時に近い打ち放コンクリート面が再現した打ち放コンクリート補修面を得ることができる。また、防水・防汚機能、浸透性吸水防止機能等の表面処理機能を持ったコンクリート補修面を得ることができる。さらに、超高圧水洗浄機等の大がかりな設備・機械を要せず、コストパフォーマンスに優れたものとなる。なお、打ち放コンクリート仕上面の再補修作業の効率が向上する。
本発明に係る打ち放コンクリート仕上面の再補修工法の手順を示す工程図である。 (a)は打ち放コンクリート仕上面の構成を示す断面図、(b)、(c)は本発明における打ち放コンクリート補修面の構成を示し、(b)は研削工程後、(c)は塗布工程後の断面図ある。 本発明で使用されるダイヤモンド砥石の構成を示す平面図である。 図3におけるX−X線断面図である。
本発明に係る再補修工法について、図面を参照して説明する。
本発明に係る再補修工法は、打ち放コンクリート仕上面の再補修に関し、特に、施工不良や経年変化により劣化したフッ素樹脂塗膜を除去して、打ち放コンクリート面を再度補修する再補修工法に関するものである。
そして、図2(a)に示すように、コンクリート仕上面11は、打ち放コンクリート面2と、打ち放コンクリート面2に形成された補修層11aとを備える。具体的には、補修層11aは、打ち放コンクリート面2に形成された欠損部2aの内部に補修のために充填されたポリマーセメントモルタル13と、その表面に形成され、パターン材を塗布することによって打ち放コンクリート面2の擬似表面模様が形成されたコンクリート風仕上パターン層14と、その表面にフッ素樹脂塗料を塗布することによって形成されたフッ素樹脂塗膜15とを備える。
本発明に係る第1の再補修工法は、図1に示すように、研削工程S1と、塗布工程S2とを含む。以下、各工程について説明する。なお、打ち放コンクリート仕上面11および打ち放コンクリート補修面1の構成については、図2(a)〜(c)を参照する。
(研削工程:S1)
研削工程S1は、柔軟性を持った基板の表面に粒度:#30以上の砥粒が固着されたディスク状のダイヤモンド砥石を使用して、打ち放コンクリート仕上面11のフッ素樹脂塗膜15(図2(a)参照)を研削する工程である。そして、研削工程S1では、打ち放コンクリート面2を研削せずにフッ素樹脂塗膜15だけをできるだけ研削するようにする。その結果、打ち放コンクリート仕上面11の補修層11aを構成するフッ素樹脂塗膜15、コンクリート風仕上パターン層14およびポリマーセメントモルタル13(図2(a)参照)が研削(除去)され、図2(b)に示すように、施工時に形成された打ち放コンクリート面2が露出する。
ここで、ダイヤモンド砥石の粒度は、JISB4130に規定されるもので、篩のメッシュを表す。したがって、ダイヤモンド砥石の粒度:#30は、粒径で表示すると600μmに相当する。ダイヤモンド砥石の粒度が#30未満であると、砥粒の粒径が600μmを超え、例えば、710μmと大きくなるため、砥石による研削量が多くなり、打ち放コンクリート面2(図2(a)参照)まで研削することとなり、研削によって露出する打ち放コンクリート面2に研削痕が多数残り、本来の(施工時の)打ち放コンクリート模様が損なわれることとなる。
研削工程S1では、粒度:#30以上の砥粒が固着されたダイヤモンド砥石を使用して、フッ素樹脂塗膜15が除去されるまで、ダイヤモンド砥石の砥粒の粒度を小さいものから大きいものに段階的に変更して複数回の研削を行う。そして、研削の回数は、フッ素樹脂塗膜15をきれいに除去するために、2回以上が好ましく、4〜5回がさらに好ましい。具体的には、打ち放コンクリート仕上面11のフッ素樹脂塗膜15(補修層11a)の状態を考慮して、粒度:#30〜40(粒径:425〜600μm)、粒度:#60〜80(粒径:180〜250μm)、粒度:#120〜140(粒径:106〜125μm)、粒度:#200〜230(粒径:63〜75μm)、粒度:#325〜400(粒径:38〜45μm)、粒度:#800以上(粒径:20μm以下、好ましくは10〜20μm)の順に、ダイヤモンド砥石の砥粒の粒度を段階的に変更して、フッ素樹脂塗膜が除去されるまで、複数回の研削を行う。
研削工程S1は、3つの工程(第1研削工程、第2研削工程および第3研削工程)で行うのが好ましい。第1研削工程は、フッ素樹脂塗膜15を除去する工程で、砥粒の粒度:#30〜40のダイヤモンド砥石を使用して研削を行う。第2研削工程は、フッ素樹脂塗膜15の除去と、露出した打ち放コンクリート面2をならす工程で、砥粒の粒度:#60〜80、粒度:#120〜140、粒度:#200〜230のダイヤモンド砥石を使用し、粒度の小さい方から順番に使用して研削を行う。第3研削工程は、ならされた打ち放コンクリート面2を磨く工程で、砥粒の粒度:#325〜400、粒度:#800以上のダイヤモンド砥石を使用し、粒度の小さいほうから順番に使用して研削を行う。
研削工程S1において、露出した打ち放コンクリート面2の研削量は3mm以下に制御することが好ましく、1mm以下がさらに好ましい。打ち放コンクリート面2の研削量が3mmを超えると、コンクリートに含有されていた粗骨材が出現し、打ち放コンクリート面2の雰囲気(模様)が損なわれることとなる。
研削工程S1において、ダイヤモンド砥石は、例えば、以下に示すような構成(図3、図4に示す構成)を備えるものが好ましい。しかしながら、ダイヤモンド砥石の構成は、打ち放コンクリート面を研削することなく、フッ素樹脂塗膜(補修層)を研削できれば、以下の構成(図3、図4に示す構成)に限定されるものではない。なお、具体的には、出願人である株式会社呉英製作所が製造するミラクルカップ(登録商標)が好適に使用できる。
図3、図4に示すように、ダイヤモンド砥石21は、柔軟性を持った基板22と、その表面に固着された研削チップ25(砥粒D)とを備える。基板22は、グラスファイバーを混合したエポキシ樹脂等からなる略リング状の本体部22Aと、この本体部22Aの環状部22Aaに固着された合成ゴム等からなる弾性シート23と、この弾性シート23に重ねて設けたばね鋼または圧延鋼板等の可撓性の金属板材からなる保持板24とを備える。そして、基板22は、弾性シート23および可撓性の保持板24を備えることによって、柔軟性が付与される。また、研削チップ25は、砥粒Dがある砥粒層25aと、この砥粒層25aを上面に有する略平行四辺形の金属片25bと、金属片25bを保持板24に固着するためのかしめ部25cとから構成される。
そして、ダイヤモンド砥石21は、柔軟性を持った基板22を備えることによって、打ち放コンクリート仕上面11の研削において、打ち放コンクリート仕上面11の凹凸に追従でき、打ち放コンクリート面2に形成されたフッ素樹脂塗膜15(補修層11a)を研削できる(図2(a)参照)。また、ダイヤモンド砥石21は、研削の際に、基板22(本体部22A)の中心部に穿設された取付孔22Abを介して、研削工具(サンダー)31に取り付けられる。
研削工程S1において、研削方法については、従来公知の方法を使用し、図4に示すように、サンダー31に取り付けられたダイヤモンド砥石21で研削することが好ましい。そして、サンダー31の構成は、ダイヤモンド砥石21を取り付けて、打ち放コンクリート仕上面を研削できれば、特に限定されるものではない。
研削工程S1では、粒度が大きい(粒径が小さい)、具体的には、粒度:#120以上(粒径:125μm以下)のダイヤモンド砥石21を使用して研削を行う場合には、サンダー31の通常回転数では熱の発生が顕著となり、ダイヤモンド砥石21(砥粒D)が焼損し易くなる。これを防止するため、サンダー31による研削では、水を使用する湿式研削を行うことが多い。しかしながら、研削工程S1では、作業環境上、水を使用しない乾式研削を行うことが好ましい。したがって、乾式研削において、ダイヤモンド砥石21(砥粒D)の焼損を防止するために、サンダー31には、図示しないが、サンダー31の回転数を一定の条件で減らす無段変速装置またはスピードコントローラーが備えられていることが好ましい。
研削工程S1では、研削することが難しい箇所、例えば、出隅、入隅等の研削には、オービタルサンダー等を使用して研削処理を行うことが好ましい。
(塗布工程:S2)
塗布工程S2は、前記研削工程S1で露出した打ち放コンクリート面に透明の表面処理材を塗布する工程である。その結果、打ち放コンクリート面2に表面処理材の塗膜5のみからなる補修層1aが形成された打ち放コンクリート補修面1が得られる(図2(c)参照)。なお、表面処理材として浸透性吸水防止材を使用した場合には、塗膜5は形成されず、打ち放コンクリート面2から所定の深さまで表面処理材が浸透した浸透層(図示せず)が形成される。
塗布工程S2において、表面処理材は、透明なものであれば特に限定されないが、打ち放コンクリート補修面に付与する表面処理機能に応じて、適宜選択する。防水・防汚機能を付与する場合には、表面処理材として、フッ素樹脂塗料、シラン系材料、シラン・シロキサン系材料、アクリル樹脂塗料、ウレタン樹脂塗料、ウレタン変性シリコン樹脂塗料、水ガラス系材料等を使用するのが好ましい。また、浸透性吸水防止機能を付与する場合には、表面処理材として、例えば、ペイブメントTR(補修材)、マジカルリペラー(登録商標)(浸透性吸水防止材)等を使用するのがより好ましい。なお、塗布方法としては、従来から行われている刷毛塗り、ローラー塗り、スプレー塗布等の手段を使用する。
次に、本発明に係る第2の再補修工法について説明する。
本発明に係る第2の再補修工法は、図1に示すように、研削工程S1と、充填工程S3と、パターン形成工程S4と、塗布工程S2とを含んでもよい。特に、第2の再補修工法は、前記した第1の再補修工法で得られた打ち放コンクリート補修面に、コンクリート打設不良等によるジャンカ、アバタ、ヒビ割れ等の打ち放コンクリート面の雰囲気(模様)が損なわれたコンクリート面の露出が見られた場合に行うことが好ましい。以下、各工程について説明する。
(研削工程:S1)
研削工程S1は、前記した第1の再補修工法と同様であるので説明を省略する。
(充填工程:S3)
充填工程S3は、前記した研削工程S1で露出した打ち放コンクリート面2に形成された欠損部2aの内部に充填材3を充填する工程である(図2(c)参照)。充填材3としては、ポリマーセメントモルタル、無機充填材(例えば、ペイブメントTR)等を使用し、好ましくは、恒久的に変化しない無機充填材が好ましい。充填方法は、コテ等を使用して充填し、打ち放コンクリート面2から盛り上がって充填された部分については前記したサンダー等で研削することが好ましい。
(パターン形成工程:S4)
パターン形成工程S4は、前記した充填工程S3で欠損部2aに充填された充填材3の上にパターン材を塗布してコンクリート風仕上パターン層4を形成する工程である(図2(c)参照)。具体的には、打ち放コンクリート面2と同等の模様を有する模様形成具にパターン材を含浸させて、充填材3に叩き塗りすることで、充填材3の上に打ち放コンクリート風仕上パターン層4が形成される。パターン材としては、恒久的に変化しない無機材料(例えば、ペイブメントTR)が好ましい。
(塗布工程:S2)
塗布工程S2は、前記した第1の再補修工法と同様である。しかしながら、前記した第1の再補修工法では、表面処理材を打ち放コンクリート面2に塗布したが、第2の再補修工法では、コンクリート風仕上パターン層4を含む打ち放コンクリート面2に塗布する(図2(c)参照)。したがって、第1の再補修工法では、補修層1aは表面処理材の塗膜5のみからなるが、第2の再補修工法では、補修層1aは充填材3、打ち放コンクリート風仕上パターン層4および塗膜(表面処理材)5からなる。
なお、充填工程S3で使用する充填材3、パターン形成工程S4で使用するパターン材、および、塗布工程S2で使用する表面処理材として、無機系材料を選択することが好ましい。これによって、充填材3、コンクリート風仕上パターン層4(パターン材)および塗膜5(表面処理材)の各々の間の接着強度が向上する。
本発明に係る第1または第2の再補修工法は、打ち放コンクリート仕上面11の所定領域ごとに、研削工程S1および塗布工程S2、または、研削工程S1、充填工程S3、パターン形成工程S4および塗布工程S2を行ってもよい。ここで、打ち放コンクリート仕上面11の所定領域とは、例えば、打ち放コンクリート仕上面11の右半分領域(上半分領域)または左半分領域(下半分領域)をいう。そして、打ち放コンクリート仕上面11の所定領域ごとに前記工程を行うことによって、打ち放コンクリート仕上面11の再補修作業の効率を向上させることができる。
本発明は、以上説明したとおりであるが、本発明を行うにあたり、前記各工程に悪影響を与えない範囲において、前記各工程の間または前後に、他の工程を含めてもよい。例えば、研削工程S1の前に、打ち放コンクリート仕上面を洗浄する洗浄工程を含んでもよいし、塗布工程S2の後に、得られた打ち放コンクリート補修面を洗浄する洗浄工程を含んでもよい。
S1 研削工程
S2 塗布工程
S3 充填工程
S4 パターン形成工程

Claims (5)

  1. 表面にフッ素樹脂塗膜を備えた打ち放コンクリート仕上面の再補修工法において、
    柔軟性を持った基板の表面に粒度:#30以上の砥粒が固着されたディスク状のダイヤモンド砥石を使用して、前記フッ素樹脂塗膜を研削する研削工程と、
    前記研削工程で露出した打ち放コンクリート面に透明な表面処理材を塗布する塗布工程とを含み、
    前記研削工程は、前記フッ素樹脂塗膜が除去されるまで、前記ダイヤモンド砥石の砥粒の粒度を小さいものから大きいものに段階的に変更して複数回の研削を行うことを特徴とする打ち放コンクリート仕上面の再補修工法。
  2. 請求項1に記載の打ち放コンクリート仕上面の再補修工法において、前記打ち放コンクリート仕上面の所定領域ごとに、前記研削工程および前記塗布工程を行うことを特徴とする打ち放コンクリート仕上面の再補修工法。
  3. 表面にフッ素樹脂塗膜を備えた打ち放コンクリート仕上面の再補修工法において、
    柔軟性を持った基板の表面に粒度:#30以上の砥粒が固着されたディスク状のダイヤモンド砥石を使用して、前記フッ素樹脂塗膜を研削する研削工程と、
    前記研削工程で露出した打ち放コンクリート面に形成された欠損部の内部に充填材を充填する充填工程と、
    前記充填材の上にパターン材を塗布してコンクリート風仕上パターン層を形成するパターン形成工程と、
    前記コンクリート風仕上パターン層を含む打ち放コンクリート面に透明な表面処理材を塗布する塗布工程とを含み、
    前記研削工程は、前記フッ素樹脂塗膜が除去されるまで、前記ダイヤモンド砥石の砥粒の粒度を小さいものから大きいものに段階的に変更して複数回の研削を行うことを特徴とする打ち放コンクリート仕上面の再補修工法。
  4. 請求項3に記載の打ち放コンクリート仕上面の再補修工法において、前記打ち放コンクリート仕上面の所定領域ごとに、前記研削工程、前記充填工程、前記パターン形成工程および前記塗布工程を行うことを特徴とする打ち放コンクリート仕上面の再補修工法。
  5. 前記表面処理材が、フッ素樹脂塗料であることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の打ち放コンクリート仕上面の再補修工法。
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