JP5237268B2 - 表示装置 - Google Patents

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Description

本発明は、HMD(ヘッドマウントディスプレイ)等の表示装置に関するものである。
従来、HMD(ヘッドマウントディスプレイ)等の表示装置において、レーザ光を2次元走査して、眼の網膜に直描する方式(以下、レーザ走査方式、と記す)がある(例えば、特許文献1参照)。レーザ走査方式の表示装置は、網膜走査ディスプレイ、網膜照射ディスプレイ、網膜直描ディスプレイ、レーザ走査ディスプレイ(Retinal Scanning Display:RSD)、直視型表示装置、仮想網膜ディスプレイ(Virtual Retinal Display:VRD)、などとも呼ばれている。
レーザ走査方式のHMDでは一般的に、レーザ光源からのレーザビームを走査部で2次元走査し、眼前に配置したレンズやミラーの偏向ミラーでビームを瞳孔の方向へ偏向することで、瞳孔を通過したビームが網膜に映像を描く。ここで、偏向ミラーからのビームが瞳孔付近に集められる点を「偏向焦点」として、以下説明する。また、「焦点」や「焦点位置」の用語も、偏向焦点と同じ意味として説明する。
ユーザが横を見るなどして、頭部を動かさずに眼球を回転させた場合、頭部に装着されたHMDと瞳孔との位置関係が変化する。これによって偏向焦点と瞳孔位置とがずれると、偏向ミラーからのビームが瞳孔を通過できずに、網膜に映像を描けない状況が発生しうる(以下、この状況を「瞳ズレ」、あるいは「眼球回転瞳ズレ」と記す。)。瞳ズレが発生するかどうかは、通常2〜3ミリメートル程度の直径の瞳孔をビームが通過できるかどうかで決まる。
図23及び図24は、瞳ズレの説明図である。図23のように偏向焦点が瞳孔内にある場合、偏向ミラーで偏向されたビームは瞳孔を通過できるので、瞳ズレは発生せず、網膜に映像を描ける。しかし、図24のように眼球が左へ回転した場合、偏向焦点が瞳孔外となるために、瞳ズレが発生し、網膜に映像を描けない。
例えば、瞳孔直径を3ミリメートルとした場合において、瞳孔が1.5ミリメートル以上移動すると瞳ズレが発生し、ユーザは映像を見られなくなる。瞳孔が1.5ミリメートル移動する画面の視野角を試算すると、瞳孔から偏向ミラーまでの距離が15ミリメートル、瞳孔から眼球回転中心まで10.5ミリメートルとした場合の表示画面の視野角は片側約14度(左右計約27度、上下でも同様)となり、それより外側に視線が移動すると瞳ズレが発生する。
なお、図23や図24は簡略図であり、実際には眼に入射したビームは角膜や水晶体等の影響を受けて屈折するが、本説明ではビームが瞳孔を通過できるかどうかが重要なので、屈折の影響は簡略化して図示している。
瞳ズレの対策として、偏向ミラーに複数の偏向焦点を持たせる方法がある(例えば、特許文献2参照)。図25のように、偏向ミラーが2つの偏向焦点を有していると、瞳孔が左に移動しても、別の偏向焦点が瞳孔内となるために、瞳ズレを避けられる場合がある。
また、ヘッドマウントディスプレイなどに用いる画像表示装置は、個人用携帯ディスプレイ端末のうちのひとつの画像表示装置であり、そのウェアラブル性の観点から眼鏡形態や単眼形態による構造が一般的に適用されている。このような眼鏡形のヘッドマウントディスプレイにおいて、画像表示装置の出力画像と眼鏡のレンズに対応した部分を透過して見える背景画像とが同時に視覚的に認識されることが多い。このような画像表示装置の出力画像と背景画像とを同時に融合して見る場合には、以下に述べる諸問題の解決が期待されている。
このような画像表示装置として、眼鏡としての機能を備えながら背景画像と出力画像の虚像とを融合して見るためには、光学系に1つ以上のハーフミラーと虚像を形成するためのレンズまたは凹面鏡とを付加することが必要である。したがって、画像表示装置は、その大きさや重量などが使用者の負担となっており、長時間の使用に耐え難いという課題がある。また、出力画像を高精細化しようとすると、さらに画像表示装置は大型化して負担が増加する。したがって、このような課題を解決するために、ヘッドマウントディスプレイなどに用いる画像表示装置は、小型・軽量でかつ高精細な画像が表示できることが要望されている。
このような眼鏡型の画像表示装置として、光源に小型・軽量・低消費電力のレーザダイオードアレイを使用し、光学系に多機能の光学機能を付加することができるリップマンブラッグ体積ホログラムシートを備えた網膜走査型あるいはレーザ走査型の画像表示装置が提案されている(例えば、特許文献3参照)。眼鏡の左右の柄(テンプル)には光源、ガルバノミラーなどの光学系および駆動回路などを小型化して格納することにより、小型化・軽量化を図っている。
ところで、このような眼鏡型の画像表示装置により出力画像を見る場合に、人の瞳に照射される光線が虹彩で遮られることにより、視野が狭くなり、出力画像の一部または全体が見えなくなる、あるいは画像に輝度むらが生じることがある。
そこで、点光源に高輝度の白色LEDを使用して光学系に散乱板を配置することにより、画像表示装置の空間光変調部からの光束拡がりが大きくなるので、その光束が瞳近傍において大きな範囲に拡がる。このことにより、眼球が所定位置からある程度ずれた場合も空間光変調部からの光束を確実に瞳孔内に導くことができて、視野が狭くならず、輝度むらも生じにくい画像表示装置が提案されている(例えば、特許文献4参照)。
また、瞳ズレが発生するかどうかは、通常2〜3ミリメートル程度の直径の瞳孔をビームが通過できるかどうかで決まる。よって、HMDで表示する映像の画角(視野角)が大きいほど、眼球回転の回転角も大きくなりやすく、瞳ズレも発生しやすくなる。逆に、HMDで表示する画面が小さくて画角が小さい場合は、画面の端を見るための眼球回転角度も比較的小さいため、瞳ズレは発生しにくい。
図26は、瞳ズレの説明図である。瞳孔の位置が瞳孔位置Aの場合、偏向ミラー(偏向部)からのビームが焦点Aを通過すれば、瞳ズレは発生しない。この場合、ユーザは映像を見られる。しかし、眼球が回転して瞳孔が瞳孔位置Bに移動すると、焦点Aに集まるビームは瞳孔を通過できず、瞳ズレが発生する。この場合、ユーザは映像を見られない。
瞳ズレの対策として、偏向部に複数の焦点を持たせる方法がある(例えば、特許文献2参照)。図26で、偏向ミラーが焦点Aに加えて焦点Bの2つの焦点を有していると、瞳孔が瞳孔位置Aの場合は焦点Aに集まるビームが、瞳孔位置Bの場合は焦点Bに集まるビームが、それぞれ網膜へ到達するので、瞳ズレが発生しなくなる。
また、視線検出方法としては、赤外光を眼に照射し、その反射光を用いて視線検出する方式(例えば特許文献5)や、走査したレーザ光の眼からの反射光を用いて視線検出する方式(例えば特許文献6)がある。
特許第2932636号公報 米国特許第6043799号明細書 特開平10−301055号公報 特開2000−249971号公報 特許第2995876号公報 特許第3425818号公報
瞳ズレへの対策として、特許文献2や図25のように、複数の偏向焦点を設ける方法では、多くの課題がある。例えば、ユーザの周囲が暗くなったことにより瞳孔のサイズが大きくなると、2つ以上の偏向焦点が同時に瞳孔内となる場合があり、網膜の異なる場所に映像を2重に描いてしまって画質を悪化させる課題がある。また逆に、瞳孔のサイズが小さくなると、どの偏向焦点も瞳孔外となって瞳ズレが発生してしまう課題もある。
さらに、眼球を上下左右など異なる方向に回転させた場合でも瞳ズレを回避しようとすると、上下左右に別の偏向焦点を設ける必要が生じ、偏向焦点を5つも設ける必要が生じる。さらに左上や右下など他の方向も考慮すると、偏向焦点を9つ以上設ける必要が生じる場合もある。
偏向焦点を複数設けると、1本のビームを偏向ミラー等で複数本に分岐させ、その内の1本だけを瞳孔を通過させるようにするので、光利用効率が低下する課題がある。効率を補うために高出力のレーザ光源が必要になり、より多くの電力を消費する課題につながりうる。また、偏向焦点を複数設けるには、偏向ミラーの製造方法が複雑化する課題や、偏向ミラーの偏向効率や透過率や厚みや温度特性などの諸特性を低下させる課題も生じる。その特性低下を軽減させようと、複数の走査ミラーを設けたりして表示装置全体が複雑化する課題にもつながりうる。
また、上記で説明した特許文献4等の従来技術においては、画像表示装置により画像を観察する観察者が、眼球を正面に向けて背景画像と出力画像との融合画像の中央部を観察している状態から、眼球を回転させて融合画像の周辺部を観察しようとした場合に、観察しようとする融合画像の反対側の一部の光線が瞳に入らずに欠落したり消えたりするという課題が生じる。
従来技術においては、ユーザが正面を向いていることを前提として、ユーザの眼に対向する位置に、画像の位置を調整する構成が開示されている。しかしながら、瞳が上下左右に移動した場合の画像の欠落などの課題に対しては解決の方法が示されておらず、課題の示唆もされていない。
また、瞳ズレへの対策として、偏向ミラーが瞳孔付近に複数の焦点を持つ方法の場合、眼球が回転し、別の焦点からのビームが瞳孔を通過するように切り替わると、映像の表示位置や表示サイズが変化してしまう課題が生じる。
図27に、本課題の説明図を示す。偏向ミラーが焦点Aと焦点Bの2つの焦点を持つ場合、偏向位置Aからのビームが焦点Aにも焦点Bにも届く。これにより、瞳孔が瞳孔位置Aにある場合は焦点Aに集まるビームによって映像が見え、瞳孔位置Bにある場合は焦点Bに集まるビームによって映像が見える。
しかし、偏向位置Aから焦点Aへの向きと、偏向位置Aから焦点Bへの向きが異なるために、表示される映像の向きが変化してしまう課題が生じる。瞳孔が瞳孔位置Aにある際に、偏向位置Aからのビームで表示される映像は、図27の「方向A1」の方向からの映像としてユーザは知覚する。ここでユーザが眼を動かして瞳孔を瞳孔位置Bに移動させた場合、ユーザは「方向A1」と同じ方向である「方向A2」の方向に同一の映像が見えることを期待するが、実際には異なる方向である「方向B」の方向に前記映像が見えてしまい、表示位置が変化したとの違和感を生じる。
ユーザが方向A1と同じ方向に映像が見えることを期待する原因は、仮想画面までの距離(表示物体の仮想位置までの距離)にある。HMDでは通常、眼から偏向ミラーまでの距離は1〜5センチメートル程度であるのに対し、仮想画面までの距離は、数メートルから無限遠になるように光学的に設計される場合が多く、両者の距離は異なる。これは、眼の焦点調節機能の制約によるものであり、一般的に仮想画面までの距離を無限遠にすると眼精疲労が少なくなる傾向がある。仮に仮想画面が無限遠にあるとすると、無限遠から焦点Aへの方向と焦点Bへの方向は平行となるために、ユーザが眼を動かして瞳孔を瞳孔位置Aから瞳孔位置Bに移動させた場合、ユーザは「方向A1」と同じ方向である「方向A2」の方向に、同一の映像が見えることを期待する。
さらに、焦点の切り替わりに伴い、表示位置だけでなく表示サイズも変化してしまう課題がある。眼球が回転して、焦点Aから焦点Bに切り替わった場合、偏向位置Aから焦点Aまでの距離と、焦点Bまでの距離は異なるために、表示サイズが変化したように見せてしまう。焦点から偏向ミラーまでの距離が遠くなると、表示サイズは小さく、距離が近くなると大きく見せてしまう課題がある。
これらの表示位置やサイズの変化は、偏向ミラーが眼に近いほど大きな変化と見えるため、HMDでは深刻な課題となる。
また、HMDをメガネ型とした場合、メガネ同様に「メガネズレ」の課題が生じる場合がある。「メガネズレ」は、メガネをユーザの鼻と耳で支えて装着中に、メガネのレンズ部が徐々に下方にずれていってしまう現象であり、メガネズレによってレンズを通して見える視界が歪んでしまったり、ユーザに不快な装着感を与えたり、ユーザの顔の印象が変わってしまったりする課題がある。
メガネ型HMDの場合はメガネズレによって、レンズ部(偏向ミラー)と瞳孔との位置関係が変化してしまう結果、前記焦点位置と瞳孔との位置関係も変化する。その結果、ビームが瞳孔を通過できなくなって、網膜に映像を描けない状況が発生しうる(以下、この状況を「装着瞳ズレ」と記す。)。
この「装着瞳ズレ」の課題は、眼球回転に伴う瞳ズレとは変化量や変化方向が異なるために、特許文献2のような眼球回転瞳ズレへの対策では不十分である。
そこで、本発明は、HMD等のビーム走査型表示装置で、複数の偏向焦点を持たせることなく、瞳ズレの課題を軽減できる表示装置を実現することを目的とする。
また、本発明は、上記従来の課題を解決するもので、画像の中央部を見ていた観察者が顔を動かさずに眼球の上下左右の回転だけで画像の周辺部を見ようとしたときに瞳が移動するが、この瞳の位置の変化が生じても観察者が観察している画像に欠けなどが生じにくい画像表示装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、眼球回転に伴う瞳孔位置変化に対応する複数の焦点位置へ偏向ミラーが表示光を偏向する場合に、瞳孔位置に対応する焦点位置の切り替わりに伴って、表示映像の位置や大きさが変化する課題を解決する、表示装置を実現することを目的とする。
さらに、本発明は、メガネ型HMDでメガネズレが起こった場合に、装着瞳ズレによって映像が見えなくなる課題を解決する、表示装置を実現することを目的とする。
この発明に係る表示装置は、ユーザの網膜に画像を表示する表示装置であって、画像の表示光を出力する画像出力部と、前記画像出力部で出力される表示光をユーザの眼に向かう方向へ偏向する偏向部とを備える。そして、前記偏向部は、ユーザの瞳孔との相対位置の変化によって生じる画像の乱れを抑制する偏向特性を有する。本構成によって、一部領域を適切に設定することで瞳ズレの発生条件を変更、調整でき、瞳ズレの課題を軽減可能なHMDとできる。
また、前記画像出力部は、前記画像を構成する各画素を描画するビームを出力する光源と、前記光源で出力されるビームを2次元方向に走査させる走査部とを含む。そして、前記偏向部は、前記走査部で走査されるビームのうちの少なくとも一部が、ユーザの瞳孔の中心と異なる位置で瞳孔を通過するように偏向する偏向特性を有してもよい。
また、前記偏向部は、前記走査部で走査されるビームを、ユーザの瞳孔への入射角に応じて瞳孔の異なる位置を通過するように偏向する偏向特性を有してもよい。
本構成によって、HMD等のビーム走査型表示装置で、複数の偏向焦点を持たせることなく、瞳ズレの課題を軽減できる効果がある。複数の偏向焦点を設ける必要がないので、上述した複数の偏向焦点に伴う課題である、網膜に映像を2重に描く場合がある課題や、ビームの光利用効率が低下する課題や、高出力光源が要る課題や、消費電力が多くなる課題や、偏向手段の製造方法が複雑化する課題や、偏向手段の諸特性が低下する課題や、表示装置全体が複雑化する課題などを回避できる効果もある。
また、前記偏向部は、瞳孔中心を通り、前記偏向部に垂直な仮想線より左側の左側偏向領域に走査されるビームが瞳孔中心より左側の領域でユーザの瞳孔を通過し、前記仮想線より右側の右側偏向領域に走査されるビームが瞳孔中心より右側の領域でユーザの瞳孔を通過するようにビームを偏向する偏向特性を有してもよい。
本構成によって、偏向焦点を瞳孔中心とした従来方法と比較して、画面の左側ほど、眼球を左に回転させても瞳ズレが発生しない回転角を大きくできる効果がある。前記背景技術で示した例では、瞳ズレが発生しない回転角を約14度から約26度へ拡大できる効果がある。同様に画面の右側ほど、眼球を右に回転させても瞳ズレが発生しない回転角を大きくできる効果がある。
また、前記偏向部は、前記左側偏向領域に走査されるビームと、前記右側偏向領域に走査されるビームとで、ビームの瞳孔への入射角、及びビームの瞳孔への入射位置と瞳孔中心との距離が、前記仮想線に対して左右非対称となるようにビームを偏向する偏向特性を有してもよい。本構成によって、画面の左側と右側で、見続けられる眼球回転角に差をつけられるので、左眼用と右眼用に別の偏向部を用いれば両眼のどちらかでも見続けられる範囲を拡大することができる効果がある。
また、前記偏向部は、前記走査部で走査されるビームを、ユーザの左眼に向かう方向に偏向する左眼用偏向部と、ユーザの右眼に向かう方向に偏向する右眼用偏向部とを含む。前記左眼用偏向部は、前記左側偏向領域に走査されるビームの瞳孔への入射角が前記右側偏向領域に走査されるビームより小さく、且つ前記左側偏向領域に走査されるビームの瞳孔への入射位置と瞳孔中心との距離が前記右側偏向領域に走査されるビームより大きくなるようにビームを偏向する偏向特性を有し、前記右眼用偏向部は、前記右側偏向領域に走査されるビームの瞳孔への入射角が前記左側偏向領域に走査されるビームより小さく、且つ前記右側偏向領域に走査されるビームの瞳孔への入射位置と瞳孔中心との距離が前記左側偏向領域に走査されるビームより大きくなるようにビームを偏向する偏向特性を有してもよい。
本構成によって、視線が左に動いた場合、左眼で見続けられる眼球回転角を拡大することができる効果がある。同様に、視線が右に動いた場合、右眼で見続けられる眼球回転角を拡大することができる効果がある。
また、前記偏向部は、瞳孔中心を通り、前記偏向部に垂直な仮想線より上側の上側偏向領域に走査されるビームがユーザの瞳孔の瞳孔中心より上側の領域を通過し、前記仮想線より下側の下側偏向領域に走査されるビームがユーザの瞳孔の瞳孔中心より下側の領域を通過するようにビームを偏向する偏向特性を有してもよい。
本構成によって、偏向焦点を瞳孔中心とした従来方法と比較して、画面の上側ほど、眼球を上に回転させても瞳ズレが発生しない回転角を大きくできる効果がある。前記背景技術で示した例では、瞳ズレが発生しない回転角を約14度から約26度へ拡大できる効果がある。同様に画面の下側ほど、眼球を下に回転させても瞳ズレが発生しない回転角を大きくできる効果がある。
また、前記偏向部は、回折によってビームを偏向するホログラムであってもよい。本構成によって、眼前の偏向手段を、薄く、透明にすることができる効果がある。
また、前記偏向部は、前記走査部で走査されるビームを、ユーザの左眼に向かう方向に偏向する左眼用偏向部と、ユーザの右眼に向かう方向に偏向する右眼用偏向部とを含む。そして、前記左眼用偏向部及び前記右眼用偏向部は、ユーザの左眼の瞳孔中心と右眼の瞳孔中心との距離である瞳間距離と、左眼におけるビームの集光位置と右眼におけるビームの集光位置との距離である集光位置間距離とが互いに異なるような位置関係で配置されてもよい。
このような構成とすることにより眼球の回転で瞳が移動した場合に、少なくともどちらか一方の眼で画像が見えているようにすることができるので画像出力の欠落などがない画像表示装置を実現することができる。
また、該表示装置は、さらに、前記瞳間距離と前記集光位置間距離とを異ならせるように、前記左眼用偏向部及び前記右眼用偏向部それぞれを移動させる偏向部位置調整部を備えてもよい。
このような構成とすることにより、瞳間距離の異なる観察者が本発明の同じ表示装置を使用した場合でも、偏向部位置調整部を用いて左右の偏向部を容易に両眼に対向した位置に移動することができる。したがって、この表示装置を使用するユーザそれぞれに対して、偏向部を適切な位置に設定することができるので、ユーザは画像出力の欠落などがない画像を観察することができる。
また、該表示装置は、さらに、ユーザの左右の眼それぞれの瞳孔からの反射光を検出する光検出部と、前記光検出部の検出結果に基づいて前記瞳間距離を算出し、前記集光位置間距離を算出された前記瞳間距離と異ならせるように、前記偏向部位置調整部を制御して前記左眼用偏向部及び前記右眼用偏向部それぞれを移動させる偏向部位置制御部とを備えてもよい。
また、該表示装置は、さらに、前記光検出部の検出結果に基づいて、前記左眼用偏向部及び前記右眼用偏向部で偏向されたビームのうちの一方がユーザの眼球に入射しなかったと判断した場合に、前記光源に他方のビームの光量を増加させる光量制御部を備えてもよい。
このような構成とすることにより、瞳の位置を両眼の眼球の表面からの反射光強度などから検出して、両眼のうちのどちらの眼で観察しているか、あるいは両眼で観察しているかを判定し、その情報をもとに出射光の光量の増減を制御して適正な明るさの映像を観察者に観察させることができる。
また、前記光検出部は、反射光を所定の波長毎に分光して検出してもよい。このような構成とすることにより、観察者によって異なる虹彩の色を検出することが出来、光線が虹彩で遮られたかどうかを精密に検知できるようになる。
また、前記画像出力部は、前記画像を構成する各画素を描画するビームを出力する光源と、前記光源で出力されるビームを2次元方向に走査させる走査部とを含む。前記偏向部は、前記走査部で走査されるビームを、ユーザの左眼に向かう方向に偏向する左眼用偏向部と、ユーザの右眼に向かう方向に偏向する右眼用偏向部とを含む。そして、前記左眼用偏向部は、瞳孔中心を通り、前記左眼用偏向部に垂直な仮想線より左側の左側偏向領域に走査されたビームと、前記仮想線より右側の前記右側偏向領域に走査されたビームとで、ビームの瞳孔への入射角が前記仮想線に対して左右非対称となるようにビームを偏向する偏向特性を有し、前記右眼用偏向部は、瞳孔中心を通り、前記右眼用偏向部に垂直な仮想線より左側の左側偏向領域に走査されたビームと、前記仮想線より右側の前記右側偏向領域に走査されたビームとで、ビームの瞳孔への入射角が前記仮想線に対して左右非対称となるようにビームを偏向する偏向特性を有してもよい。
このような構成とすることにより、眼球の回転で瞳が移動した場合に、観察者は少なくともどちらか一方の眼で画像が見えているようにすることができる。その結果、画像出力の欠落などがない表示装置を実現することができ、画像出力部から出力される映像の全体を視認することができる。
また、前記画像出力部は、前記画像を構成する各画素を描画するビームを出力する光源と、前記光源で出力されるビームを2次元方向に走査させる走査部とを含む。そして、前記偏向部は、前記走査部で走査されるビームを第1の焦点と、前記第1の焦点と異なる第2の焦点とに集光させるように偏向する偏向特性を有してもよい。
また、該表示装置は、さらに、ユーザの瞳孔からの反射光を検出する光検出部と、前記光検出部の検出結果に基づいて、ユーザの瞳孔中心の位置である瞳孔位置の変化を検出する瞳孔位置検出部と、前記瞳孔位置検出部の検出結果により、前記瞳孔位置が前記第1の焦点を含む位置から前記第2の焦点を含む位置に変化したことに応じて、前記瞳孔位置の変化の前後においてユーザが視認する虚像が同一の方向に見えるように、前記画像出力部の出力を制御する制御部とを備えてもよい。
本構成によって、瞳孔位置に対応する焦点位置の切り替わりに伴う表示映像の位置や大きさの変化を減少できる効果がある。また、偏向部が眼に近いほど前記変化が大きくなるので、本構成によって、偏向部を眼に近く配置できる効果がある。また、瞳ズレの対策として偏向部に複数の焦点を持たせる方法の課題が解消される結果、瞳ズレが起こりやすい広画角で大画面なHMDを実現できる効果がある。
また、前記制御部は、前記瞳孔位置の変化の前後において、同一の画素を描画するビームが前記偏向部からユーザの眼に向かう領域で実質的に平行となるように、前記画像出力部の出力を制御してもよい。
本構成によって、例えば、瞳孔位置に対応する焦点位置が左へ切り替わるのに伴い、表示映像の位置が右へずれる変化を減少できる効果がある。また、瞳孔位置に対応する焦点位置が上へ切り替わるのに伴い、表示映像の位置が下へずれる変化を減少できる効果がある。
また、前記制御部は、前記瞳孔位置の変化の前後において、同一の画素を描画するビームが前記偏向部からユーザの眼に向かう領域で実質的に平行となるように、前記光源に各画素を描画するビームをユーザの前記瞳孔位置が変化した方向にずらして出力させる出力画像制御部を含んでもよい。本構成によって、瞳孔位置に対応する焦点位置が切り替わるのに伴い、無限遠に表示された仮想画面上の表示映像の位置の変化を減少できる効果がある。
また、前記出力画像制御部は、さらに、前記瞳孔位置の変化の前後においてユーザが視認する虚像の大きさが同一となるように、前記画像出力部の出力を制御してもよい。本構成によって、例えば、瞳孔位置に対応する焦点位置が偏向部から近づくのに伴い、表示映像のサイズが大きくなる変化を減少できる効果がある。
また、前記制御部は、前記瞳孔位置の変化の前後において、同一の画素を描画するビームが前記偏向部からユーザの眼に向かう領域で実質的に平行となるように、前記走査部に各画素を描画するビームをユーザの前記瞳孔位置が変化した方向にずらして走査させる走査角制御部を含んでもよい。本構成によって、瞳孔位置に対応する焦点位置が切り替わるのに伴い、無限遠に表示された仮想画面上の表示映像の位置の変化を減少できる効果がある。
また、前記偏向部は、前記走査部で走査されたビームを前記第1の焦点と、前記第1の焦点よりユーザにとって上方で、かつ前記偏向部からの距離が前記第1の焦点より遠い第2の焦点とに集光させるように偏向する偏向特性を有してもよい。
本構成によって、メガネ型HMDでメガネズレが起こった場合でも、装着瞳ズレの課題が解消される結果、映像が見えなくなる状況を発生しにくくできる効果がある。また、メガネズレの課題を低減できるので、メガネズレが比較的起こりやすい、重いHMDや、重量バランスが前方(レンズ部)にあるHMDや、鼻や耳周辺の接触面積が少ないHMDを実現できる効果もある。また、HMDをメガネ型にした場合の課題を低減できる結果、HMDをメガネ型とできる効果もある。
また、前記第1及び第2の焦点は、ユーザの鼻の稜線と実質的に平行な仮想線上に位置してもよい。本構成によって、メガネズレが発生して、メガネレンズ部が眼から遠ざかっても、瞳ズレが発生しない効果がある。
また、前記第1及び第2の焦点の鉛直方向距離はユーザの瞳孔の高さ以上であり、且つ水平方向距離はユーザの瞳孔の幅以下であってもよい。本構成によって、メガネ型HMDが顔面に対して下方にずれた場合に、ビームが瞳孔に入らない状況や、複数焦点からの複数ビームが瞳孔に入ってしまう状況を、軽減できる効果がある。
また、前記偏向部は、前記走査部で走査されるビームを前記第1及び第2の焦点それぞれに向かう方向に同時に偏向してもよい。本構成によって、メガネズレを検出しなくても、メガネズレに対応できる効果がある。
また、該表示装置は、さらに、ユーザの瞳孔中心と前記偏向部との相対位置の変化を検出する相対位置検出部と、前記相対位置検出部の検出結果により、ユーザの瞳孔中心が前記第1の焦点を含む位置から前記第2の焦点を含む位置に変化したことに応じて、前記走査部から前記偏向部に走査されるビームの向きが第1の方向から前記第1の方向と異なる第2の方向に変化するように、前記走査部の位置を移動させる走査部位置調整部とを備え、前記偏向部は、前記第1の方向から入射するビームを前記第1の焦点に集光させる第1の干渉縞と、前記第2の方向から入射するビームを前記第2の焦点に集光させる第2の干渉縞とを有するホログラムによって構成されていてもよい。
本構成によって、瞳孔の動きに追従できるので、より焦点を瞳孔位置に一致させやすくなり、瞳ズレの発生を軽減できる効果がある。また、焦点が1つで済む為に、ビームを偏向部で分岐させる必要がないので、光利用効率が高まる効果もある。本構成によって、焦点を瞳孔位置に一致させやすくなり、瞳ズレの発生を軽減できる効果がある。
また、前記相対位置検出部は、ユーザの鼻に接触する位置に配置され、前記偏向部の上下方向の移動に伴って自転する回転体と、前記回転体の回転角からユーザの瞳孔中心と前記偏向部との相対位置の変化を検出する相対位置算出部とを含んでもよい。
本発明の表示装置では、偏向部とユーザの瞳孔との相対位置の変化によって生じる画像の乱れを抑制する偏向特性を偏向部に付与したことにより、瞳ズレの課題を軽減可能なHMDとできる効果がある。
また、本発明の表示装置では、偏向部は瞳孔へのビーム入射角に応じて異なる位置でビームが瞳孔へ入射するよう偏向する結果、HMD等のビーム走査型表示装置で、複数の偏向焦点を持たせることなく、瞳ズレの課題を軽減できる効果がある。複数の偏向焦点を設ける必要がないので、複数の偏向焦点に伴う課題である、網膜に映像を2重に描く場合がある課題や、ビームの光利用効率が低下する課題や、高出力光源が要る課題や、消費電力が多くなる課題や、偏向部の製造方法が複雑化する課題や、偏向部の諸特性が低下する課題や、表示装置全体が複雑化する課題などを回避できる効果もある。
また、本発明の画像表示装置は、高輝度で色再現性がよい高精細な映像を表示することができ、眼球の回転で瞳が移動した場合でも、少なくともどちらか一方の眼で画像が見えているようにすることができるので画像出力の欠落などがない小型で低消費電力の画像表示装置を実現することができる。
また、本発明の表示装置では、眼球回転に伴う瞳孔位置変化に対応する複数の焦点位置へ偏向部が表示光を偏向する場合に、瞳孔位置に対応する焦点位置の切り替わりに伴う、表示映像の位置や大きさの変化を減少できる効果がある。また、偏向部が眼に近いほど前記変化が大きくなるので、本構成によって、偏向部を眼に近く配置できる効果がある。また、瞳ズレの対策として偏向部に複数の焦点を持たせる方法の課題が解消される結果、瞳ズレが起こりやすい広画角で大画面なHMDを実現できる効果がある。
また、本発明の表示装置では、メガネ型HMDでメガネズレが起こった場合でも、装着瞳ズレの課題が解消される結果、映像が見えなくなる状況を発生しにくくできる効果がある。また、メガネズレの課題を低減できるので、メガネズレが比較的起こりやすい、重いHMDや、重量バランスが前方(レンズ部)にあるHMDや、鼻や耳周辺の接触面積が少ないHMDを実現できる効果もある。また、HMDをメガネ型にした場合の課題を低減できる結果、HMDをメガネ型とできる効果もある。
以下本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1A、図1B、図2、及び図3を参照して、本発明の実施の形態1に係るビーム走査型表示装置(「画像表示装置」又は「表示装置」ともいう)としてのメガネ型HMDを説明する。なお、図1Aは表示装置の平面図、図1Bは表示装置の側面図、図2は図1Aの一部の詳細図、図3は表示装置の機能ブロック図である。
実施の形態1に係る眼鏡型HMDは、表示装置と、ユーザの左右の眼の位置に配置されるレンズ121、122と、一端がレンズ121、122に連結され、他端がユーザの側頭部に固定される一対のテンプル123、124とを備える。
表示装置は、図1A、図1B、及び図2に示されるように、表示画像を構成する各画素を描画するビームを出力する光源101、110と、光源101、110から出力されたビームの波面形状を変更する波面形状変更部102、109と、波面形状変更部102、109から出力されたビームを偏向部104、107に向かって2次元走査する走査部103、108と、走査部103、108の走査光をユーザの眼に向かう方向に偏向する偏向部104、107と、前述の各部を制御する制御部105、111と、ヘッドホン部106、112とを備える。
なお、光源101、波面形状変更部102、及び走査部103で左眼用の画像出力部100を構成する。同様に、光源110、波面形状変更部109、走査部108で右眼用の画像出力部(図示省略)を構成する。
なお、この実施形態においては、光源101、110、波面形状変更部102、109、走査部103、108、制御部105、111、及びヘッドホン部106、112がテンプル123、124に収納され、偏向部104、107がレンズ121、122のユーザの眼に対面する側に配置されている。
光源101は、ビームを出力する。出力するビームは、図2に示すように、赤色レーザ光源211と、青色レーザ光源212と、緑色レーザ光源213とから出力される各レーザ光を合波したレーザ光であって、各色レーザ光源211、212、213からの出力を適切に変調することで、任意の色のレーザ光を出力できる。さらに、波面形状変更部102、109や走査部103、108などと連動させて変調することで、ユーザの眼の網膜上に映像を表示できる。
なお、図2では、赤色レーザ光源211は赤色のレーザを出力する半導体レーザ光源であり、青色レーザ光源212は青色のレーザを出力する半導体レーザ光源である。一方、緑色レーザ光源213は、赤外線を出力する半導体レーザ光源と、赤外線を緑色に変換するSHG(Second−Harmonic Generation:第2次高調波発生)素子とを組み合わせて構成されている。しかしながら、これに限ることなく、緑色レーザ光源213を緑色のレーザを出力する半導体レーザ光源としてもよいし、各光源を固体レーザ、液体レーザ、ガスレーザ、発光ダイオードとしてもよい。
また、図2では各色レーザ光源211、212、213でレーザ光の変調を行っているが、レーザ光源211、212、213から出力された光を変調する強度変調部を、レーザ光源211、212、213と組み合わせて用いることで、レーザ光を変調してもよい。一定強度で出力するレーザ光源211、212、213でも、強度変調部と組み合わせることで、本発明に適用できる効果がある。
赤色レーザ光源211と青色レーザ光源212と緑色レーザ光源213とは、出力するビームの強度をそれぞれ適切に変調することで、網膜に表示する画素の色相や彩度や明度を表現する。また、上記の変調制御に加えて、走査部103や偏向部104など、光源101から眼までの光学系の影響を考慮した補正制御をしてもよい。例えば、偏向部104に対して走査部103からのビームは斜めに入射するので、表示領域が台形など矩形以外に歪む。そこで、表示領域が矩形となるように予め逆補正した形状の表示領域となるように、レーザの出力制御を走査部103と連動して行ってもよい。
なお、光源101は、図2に示す光検出部214を含んでもよい。光検出部214は、ユーザの眼からの反射光の強度を検出する。反射光の強度変化によって、視線の方向を推測したり、瞳孔の位置を推測したりできる。
波面形状変更部102は、光源101からのビームの波面形状を変化させて、偏向部104で偏向されたビームのスポットサイズを所定の範囲内となるようにする。ビームの「スポットサイズ」とは、ユーザの眼の網膜でのスポットサイズとして、以後説明するが、瞳孔でのスポットサイズ、角膜でのスポットサイズ、偏向部104でのスポットサイズでもよい。網膜でのスポットサイズは、表示する画素サイズと同一である。また、「波面形状」とはビーム波面の3次元形状であり、平面、球面、非球面の形状を含む。
図2に示す波面形状変更部102は、焦点距離水平成分変更部201と、焦点距離垂直成分変更部202とを光路に直列に配置している。これによって、ビームの水平方向の曲率と垂直方向の曲率とを独立して変更できる。焦点距離水平成分変更部201は、シリンドリカルレンズとミラーとの距離を変更することで水平方向の曲率を変更している。焦点距離垂直成分変更部202は、焦点距離水平成分変更部201のシリンドリカルレンズに対して垂直に配置したシリンドリカルレンズを用いることで、垂直方向の曲率を変更している。また、焦点距離水平成分変更部201、及び焦点距離垂直成分変更部202ともに、曲率の変更に伴い、ビームの直径も変更している。
なお、水平方向の曲率を垂直方向よりも大きく変化させると、水平方向の変化により大きく対応できるので、画面の水平視野角を垂直視野角より大きくしたい場合や、側頭部に走査部103を配置する場合など、走査部103から偏向部104へのビームの水平入射角が垂直入射角よりも大きい場合に、特に有効となる。
なお、図2では、波面形状を表す項目のなかで、水平方向の曲率と垂直方向の曲率とそれぞれの直径という波面形状の一部のみを変更しているが、他の項目として波面内での曲率の分布や、波面端の形状やサイズなどを変更する手段があってもよい。これらの手段により、収差の影響を減少させ、表示画質を向上できる効果がある。
なお、図2の波面形状変更部102では、シリンドリカルレンズとミラーを用いて波面形状を変更するが、他の手段として、液晶レンズや、液体レンズ等の可変形状レンズや、回折素子や、EO素子(電気−光変換素子)などを用いてもよい。
走査部103は、波面形状変更部102からのビームを2次元走査する。走査部103は角度を2次元的に変更できる単板小型ミラーであり、より具体的には、MEMS(Micro−Electro−Mechanical−System)ミラーである。
なお、走査部103は水平走査用と垂直走査用のように2種以上の走査部の組合せで実現してもよい。水平走査部と垂直走査部とに分割することにより、一方の振動が他方に影響しにくくなる効果や、走査部のしくみが単純とできる効果がある。
なお、走査部103はミラーを物理的に傾ける方法に限定されず、レンズを移動する方法や、回折素子を回転する方法や、液晶レンズや可変形状レンズや、AO素子(音響光学素子)やEO素子(電気−光変換素子)などの偏向素子を用いる方法でもよい。
偏向部104は、走査部103で走査されたビームの向きをユーザの眼の瞳孔に向かう方向へ偏向する。偏向部104では、メガネのレンズの内側表面に、例えばフォトポリマー層を形成し、フォトポリマー層にリップマン体積ホログラムが形成することによって、走査部103からのビームをユーザの眼の方向へ回折するように製作されている。フォトポリマー層には赤色、緑色、青色、それぞれのレーザ光源211、212、213からの光を反射する3つのホログラムを多重に形成してもよいし、それぞれの色の光に対応した3層のホログラムを積層してもよい。
また、ホログラムの波長選択性を用いることで、光源波長の光のみを回折させ、外界からの光のほとんどを占める光源波長以外の波長の光を回折させないように製作することで、透過型のディスプレイとできる。ホログラムの回折によってビームを偏向することで、偏向部104を薄くできる効果がある。
なお、ホログラムは、レンズ121、122の表面にフォトポリマー層を形成し、物体光と参照光とで露光させることによって形成することができる。例えば、レンズ121、122の外側(図1Aのレンズ121、122の上側)から物体光を、走査部103、108の位置から参照光を偏向部104、107に対して照射する。ここで、物体光の入射角度等を調整することにより、偏向部104、107に図6A〜図6Gに示すような様々な偏向特性801〜806Rを付与することができる。
制御部105は、HMD各部を制御する集積回路を備える。制御部105は、図3に示すように、中央処理部501、記憶部502、及び入出力制御部503を備えてもよい。
中央処理部501は、記憶部502や入出力制御部503と信号を受け渡ししながら、表示装置全体の処理を統括する。記憶部502は制御部105で用いるデータを記憶する。
入出力制御部503は、制御部105の制御対象となる光源101、波面形状変更部102、及び走査部103などへの制御信号出力や制御対象からの信号入力を制御する。入出力制御部503は制御対象種別毎に、光源入出力制御部510、波面形状変更入出力制御部511、走査入出力制御部512、偏向入出力制御部513、ヘッドホン入出力制御部514、電源入出力制御部515、通信入出力制御部516、などを備えてもよい。入出力制御部503で入出力に関連した処理を実行することで、中央処理部501の負荷を下げられる効果がある。
なお、制御部105は、携帯電話等の周辺機器と無線接続して映像音声信号を受信する通信部520を備えてもよい。これにより、HMDと周辺機器の接続がワイヤレスとなり、HMDの装着性を向上させられる効果がある。
ヘッドホン部106は、スピーカーを備え、音声を出力する。なお、ヘッドホン部には、表示装置各部へ電源供給するバッテリーを備えてもよい。
なお、光源110、波面形状変更部109、走査部108、偏向部107、制御部111、及びヘッドホン部112の構成は、上述の光源101、波面形状変更部102、走査部103、偏向部104、制御部105、及びヘッドホン部106と共通するので、説明は省略する。
次に、実施の形態1に係るビーム走査型表示装置において、眼球が回転するのに伴ってユーザの瞳孔と偏向部104との相対位置が変化した場合に、ユーザの視認する画像の乱れを抑制するための構成を、図4〜図6Gを参照しながら説明する。なお、図4はユーザの眼球が正面を見ている状態を示す図、図5はユーザの眼球が左に回転した状態を示す図、図6A〜図6Gは偏向部104、107に付与する偏向特性801〜806Rのバリエーションを示す図である。また、下記には偏向部104についてのみ説明するが、偏向部107についても同様である。
図4に示すように、本発明の偏向部104は、従来の図23の偏向ミラーとは異なり、走査部103で走査されるビームのうちの少なくとも一部が、ユーザの瞳孔の中心と異なる位置で瞳孔を通過するように偏向する偏向特性を有する。より具体的には、瞳孔へのビームの入射角に応じて異なる位置でビームが瞳孔へ入射するよう偏向する偏向特性を有する。
図23の従来方式では、瞳孔へ左方の角度から入射するビームも正面から入射するビームも右方の角度から入射するビームも、瞳孔中心位置でビームが瞳孔を通過するように、偏向ミラーがビームを偏向していた。
一方、本発明の図4では、瞳孔へ左方の角度から入射するビームは瞳孔中心よりも左側位置でビームが瞳孔を通過するように、瞳孔正面から入射するビームは瞳孔中心位置でビームが瞳孔を通過するように、瞳孔の右方の角度から入射するビームは瞳孔中心よりも右側位置でビームが瞳孔を通過するように、偏向部104がビームを偏向する。
この結果、ユーザが画面左側を見るために眼球を左に回転させて瞳孔が左に移動した場合、従来方式では図23が図24の状態となって、どのビームも瞳孔を通過できずに、瞳ズレが発生してしまう。しかし、本発明では図4が図5の状態となって、左方の角度からのビームは、瞳孔を通過できるので、ユーザは画面左側を見ることができる。同様に、ユーザが画面右側を見るために瞳孔を右に移動させた場合も、画面右側を見続けることができる。
また、左右方向と同様に、上下方向でも図4のように異なる位置でビームが瞳孔を通過するように偏向しておくことで、ユーザが画面の上側を見るために瞳孔を上に移動させた場合でも画面上側を見続けることができ、画面下側を見るために瞳孔を下に移動させた場合でも画面下側を見続けることができる。
瞳孔直径を3ミリメートル、瞳孔から偏向部104までの距離を15ミリメートル、瞳孔から眼球回転中心までの距離を10.5ミリメートルとして見続けることができる画面視野角を試算すると、従来例の図23の場合は、視線が画面中心から約14度以上移動すると瞳ズレが発生するのに対し、本発明の図4の場合は、視線が画面中心から約26度までの移動なら視線の先を見続けることができる。
なお、上記のように、瞳孔へのビームの入射角に応じて異なる位置でビームが瞳孔へ入射するような偏向部104としてもよいし、さらに各種偏向方法を組み合わせた偏向部104としてもよい。例えば、左眼用と右眼用とで異なる偏向特性を付与してもよい。片目の瞳ズレを、もう片方の目で補える効果がある。また、ビームの瞳孔への水平入射角と垂直入射角とが異なるような偏向特性を付与してもよい。瞳ズレ発生条件を、水平画角と垂直画角で異なるようにできる効果がある。また、複数の走査部からのビーム光に対して異なる偏向特性を付与してもよい。ある走査部からのビームの瞳ズレを他の走査部からのビームで補える効果がある。
図6A〜図6Gを参照して、偏向部104に付与する偏向特性のバリエーションを説明する。なお、図6Aは図4及び図5で説明した偏向特性801を示す図、図6B〜図6Gはその他の偏向特性802〜806Rを示す図である。なお、図6A〜図6Gにおいて、瞳孔中心を通り、偏向部104に垂直な直線を仮想線lとし、偏向部104の仮想線lより左側の領域を左側偏向領域104L、仮想線lより右側の領域を右側偏向領域104Rとする。また、ビームの入射角とは、ビームと仮想線lとのなす角を指すものとする。
図6Aに示す偏向特性801においては、走査部103から左側偏向領域104Lに走査されるビームは瞳孔中心の左側の領域を通過し、右側偏向領域104Rに走査されるビームは瞳孔中心の右側の領域を通過し、仮想線l上に走査されるビームは瞳孔中心を通過する。さらに、この偏向特性801においては、偏向された全てのビームが瞳孔中心より奥(眼球中心寄り)で集光する。つまり、偏向焦点が瞳孔より奥に形成されている。これにより、眼球を左に回転させた場合、画面左側を見続けられる効果に加えて、画面右側が徐々に画面右端側から見えなくなっていくようにできる効果もある。また、従来方式での偏向部104の製造方法からの大きな改造を要しない効果もある。
また、図6Aに示す偏向特性801は、水平方向だけでなく垂直方向にも適用することができる。具体的には、瞳孔中心を通り、偏向部104に垂直な仮想線より上側の上側偏向領域に走査されるビームが瞳孔中心の上側の領域でユーザの瞳孔を通過し、仮想線より下側の下側偏向領域に走査されるビームが瞳孔中心の下側の領域でユーザの瞳孔を通過するようにビームを偏向してもよい。
さらに、図6Aに示す偏向特性801の変形例として、瞳孔から偏向焦点までの距離を水平方向と垂直方向とで異ならせてもよい。水平方向より垂直方向での距離を長くすると、瞳ズレが発生する垂直方向の眼球回転を大きくでき、瞳ズレが発生しない上下の画角を広げられる効果がある。この方式は、水平の画角は左右の眼で補い合うことで擬似的に広げられるが、垂直の画角は左右の眼では補い合えないので、有効となる。
なお、上記の説明では、偏向特性を水平方向と垂直方向とで独立して規定したが、これに限ることなく、2次元的に規定してもよい。この場合、ユーザに表示する画面領域を画面中心から近い順に、「画面中央部」、「画面中間部」、「画面端部」、という用語で説明する。ユーザの視線が画面中央部にある場合、瞳孔へのビームの入射角は、画面中央部で最も小さく、画面端部で最も大きくなる。一方、ユーザの瞳孔のうち、瞳孔中心を含む所定の領域を「瞳孔中央部」、その外側の領域を「瞳孔端部」という用語で説明する。
そうすると、図6Aに示す偏向特性801は、画面中央部のビームを瞳孔中心に向けて偏向し、画面中間部のビームを瞳孔中央部(瞳孔中心を除く)に向けて偏向し、画面端部のビームを瞳孔端部に向けて偏向している。同様に、図6Bに示す偏向特性802は、画面端部のビームを瞳孔端部に向けて偏向し、画面中央部及び画面中間部のビームを瞳孔中央部(瞳孔中心)に向けて偏向している。これにより、眼球を左に回転させた場合、画面左側を見続けられる効果に加えて、画面右側中間部が見続けられる眼球回転角を増大させることができる効果もある。
図6Cに示す偏向特性803は、画面端部や画面中間部のビームを瞳孔端部に向けて偏向し、画面中央部のビームを瞳孔中央部(瞳孔中心)に向けて偏向している。これにより、眼球を左に回転させた場合、画面左側を見続けられる効果に加えて、さらに眼球を左に回転させた場合でも画面左側中間部を見続けられる眼球回転角を増大させることができる効果もある。
図6Dに示す偏向特性804は、図6Cの偏向特性803をさらに変形して、画面中央部のビームをも瞳孔端部に向けて偏向している。これにより、眼球を左に回転させた場合、画面左側を見続けられる効果に加えて、さらに眼球を左に回転させた場合でも画面中央部を見続けられる眼球回転角を増大させることができる効果もある。
図6Eに示す偏向特性805は、図6Aの偏向特性801をさらに変形し、視線が画面中央部にある際には画面端部のビームが瞳孔外を通過するように偏向している。これにより、眼球を左に回転させた場合、画面左側中間部を見続けられる効果に加えて、画面左側端部が見え始める効果もある。さらに眼球を左に回転させた場合には、画面端部を見続けられる眼球回転角を増大させることができる効果もある。
また、図6F及び図6Gに示す偏向特性806Lは、左側偏向領域104Lに走査されるビームと、右側偏向領域104Rに走査されるビームとで、ビームの瞳孔への入射角、及びビームの瞳孔への入射位置と瞳孔中心との距離が、仮想線lに対して左右非対称となるようにビームを偏向する。
具体的には、図6Fに示す偏向特性806Lは、画面左側のビームを図6Aに示す偏向特性801と同じように偏向し、画面右側のビームを従来の図23と同じように偏向している。つまり、左側偏向領域104Lに走査されるビームの瞳孔への入射角が右側偏向領域104Rに走査されるビームより小さく、且つ左側偏向領域104Lに走査されるビームの瞳孔への入射位置と瞳孔中心との距離が右側偏向領域104Rに走査されるビームより大きくなるようにビームを偏向する。
同様に、図6Eに示す偏向特性806Rは、画面右側のビームを図6Aに示す偏向特性801と同じように偏向し、画面左側のビームを従来の図23と同じように偏向している。つまり、右側偏向領域104Rに走査されるビームの瞳孔への入射角が左側偏向領域104Lに走査されるビームより小さく、且つ右側偏向領域104Rに走査されるビームの瞳孔への入射位置と瞳孔中心との距離が左側偏向領域104Lに走査されるビームより大きくなるようにビームを偏向する。
例えば、左眼用の偏向部104に偏向特性806Lを付与し、右眼用の偏向部107に偏向特性806Lを付与することによって、眼球を左に回転させた場合は、左眼で画面左側を見続けられる効果がある。また、眼球を右に回転させた場合は、右眼で画面右側を見続けられる効果がある。
なお、図4のような本発明の方式と、従来からの図25のような複数の偏向焦点を持たせる方式を組み合わせてもよい。また、偏向部104、107が、瞳孔へのビーム入射角に応じて異なる位置でビームが瞳孔を通過するように偏向するために、偏向部104、107や走査部103、108を移動させたり回転させたりする方法を用いてもよい。
なお、実施の形態1では、ビームを2次元走査して映像を描画する方式で説明するが、液晶等の2次元画像表示素子からの表示光を、瞳孔付近で集光される(マクスウェル視とする)ように偏向部104、107が偏向する方式でもよい。
なお、図1A〜図2における各手段や各部は、1つの筐体に含まれていてもよいし、複数の筐体に含まれてもよい。例えば光源101、110が走査部103、108とは別の筐体に含まれていてもよいし、ヘッドホン部106、112がなくてもよい。また、各部が分散配置していてもよい。例えば、制御部105、111が光源101、110や走査部103、108に一部含まれていてもよい。また、各部は、複数存在してもよい。例えば、左眼用と右眼用に走査部が2つずつあってもよい。また、複数の機器で各部を共有してもよい。例えば、光源101を2つの表示装置で共有してもよい。
以上の構成により、本発明の表示装置では、偏向部104、107は瞳孔へのビーム入射角に応じて異なる位置でビームが瞳孔へ入射するよう偏向する結果、HMD等のビーム走査型表示装置で、複数の偏向焦点を持たせることなく、瞳ズレの課題を軽減できる効果がある。
複数の偏向焦点を設ける必要がないので、複数の偏向焦点に伴う課題である、網膜に映像を2重に描く場合がある課題や、ビームの光利用効率が低下する課題や、高出力光源が要る課題や、消費電力が多くなる課題や、偏向部104、107の製造方法が複雑化する課題や、偏向部107、107の諸特性が低下する課題や、表示装置全体が複雑化する課題などを回避できる効果もある。
(実施の形態2)
図7を参照して、本発明の実施の形態2に係る表示装置10を説明する。なお、図7は表示装置10の概略構成図である。
実施の形態2の表示装置10は、出射光2を出力する画像出力部3R、3Lと、出射光2をユーザの眼8R、8Lに向かう方向(集光位置11R、11L)に偏向する偏向部15と、画像出力部3R、3Lを制御する制御部5R、5Lと、制御部5R、5Lの処理を統括する統括制御部6とで構成される。なお、画像出力部3R、3Lは、光源1R、1Lと、光源1R、1Lからの出射光2を2次元走査させる走査部4R、4Lと、光検出部17とを含む。また、偏向部15は、左右の眼8R、8Lそれぞれに対面する位置に配置されるホログラムミラー15R、15Lで構成される。上記構成のように、実施の形態2に示す表示装置10は、左右対称な光学系を備えて、光源1R、1Lからの出射光2を左右の眼8R、8Lの集光位置11R、11Lに導いている。
次に、左右対称に構成された表示装置10の動作について、光学系の動作を主体に具体的に説明する。ここでは左右対称な光学系のうち、右側の光学系を例としてその動作について説明する。
図7に示すように光源1Rは、少なくとも青色レーザ光源(以下、「B光源」とする)13b、赤色レーザ光源(以下、「R光源」とする)13r、および緑色レーザ光源(以下、「G光源」とする)13gを含むRGB光源13からなる。そして、上記のRGB光源13を用いて時系列で出射されるレーザ光を入力電流の大きさにより強度変調することで、網膜8aに投影される画像を出力する。このような構成とすることにより、色再現性がよく、小型で低消費電力の表示装置10を実現することができる。
ここで、B光源13bおよびR光源13rには、波長450nmおよび波長650nmのレーザ光を出射する半導体レーザを用い、G光源13gには、波長530nmのレーザ光を出射する半導体レーザ励起のSHGレーザを用いている。なお、B光源13bおよびR光源13rから出射されたレーザ光14は、レンズ14cにより平行光線に変換されて光源1Rから出射される。また、G光源13gからは平行光線が出射されている。
走査部4Rは、可動ミラー4aを備え、光源1Rからのレーザ光14をホログラムミラー15Rに向かって2次元走査させる。
ホログラムミラー15Rは、走査部4Rで走査されたレーザ光14をユーザの眼に向かう方向(集光位置11R)に偏向するものである。なお、表示装置10は、偏向部15をユーザの視線方向(図7の上下方向)に交差する方向(図7の左右方向)に移動させる偏向部位置調整部16を備える。偏向部位置調整部16は、左右のホログラムミラー15L、15Rそれぞれを独立して移動させる駆動部16L、16Rによって構成される。
光源1Rから出射されるレーザ光14は、反射ミラー14aおよびダイクロイックミラー14bにより1本にまとめられて走査部4Rの可動ミラー4aに入射する。そして、レーザ光14は可動ミラー4aによりホログラムミラー15Rの反射面15aに出射光2として走査される。
この出射光2は、ホログラムミラー15Rの反射面15aで反射されて右眼8Rの瞳孔7に入射したのち、網膜8a上に映像を投影する。なお、出射光2は、ホログラムミラー15Rの反射面15aにおいて2次元の平面状に走査されるため、可動ミラー4aは水平方向(左右方向)だけでなく、これに垂直な方向にも回転することができる。なお、表示装置10の左側の光学系の動作については、上記と同様に左側のホログラムミラー15Lを使用して行われる。
ここで、右眼8R及び左眼8Lそれぞれの瞳孔7の中心線18の間の距離を瞳間距離9と定義する。また、ホログラムミラー15Rの反射面15aで反射された出射光2の集光位置11Rと、ホログラムミラー15Lの反射面15aで反射された出射光2の集光位置11Lとの間隔を集光位置間距離12と定義する。
上記構成の表示装置10において、ホログラムミラー15Rとホログラムミラー15Lとは、観察者の瞳間距離9と集光位置間距離12とが互いに異なるような位置関係で配置される。すなわち、左右の瞳孔7に入射する出射光2が集光する集光位置11L、11Rを瞳孔7の中心線18から左右対称にずらした構成としている。
このような構成とすることにより、眼8R、8Lの回転で瞳孔7が移動した場合、左右の眼8R、8Lの一方に入射する出射光2の一部は虹彩8bで遮られるが、他方の出射光2は虹彩8bで遮られない。このように、少なくともどちらか一方の眼8R、8Lで画像が見えているようにすることができるので、画像出力の欠落などが少ない表示装置10を実現することができる。
図8A及び図9Aは実施の形態2の表示装置10の要部拡大図、図8B及び図9Bは図8A及び図9Aと比較するための従来の表示装置の要部拡大図を示す。
図8A及び図8Bは、表示装置の左眼8Lの近傍の光学系を含む要部を拡大して示している。図8Aにおいては投影される映像20を表示する出射光2の集光位置11Lは、左眼8Lの中心線18よりも左側に少し寄っている。一方、図8Bにおいては、集光位置11Lは左眼8Lの中心線18上にあり左右の虹彩8bから見ても中央に位置する。
図9A及び図9Bは、図8A及び図8Bの状態から顔を動かさずに左眼8Lだけを左側に動かして、映像20の中央部から左側を見に行ったときの出射光2と左眼8Lとの間の光学的な位置関係を示している。
図9Bに示すように、従来の表示装置においては左側の映像20Lを見ようとすると右側の映像20Rが虹彩8bにより遮られて見えなくなってしまう。ところが、図9Aに示すように実施の形態2に示す表示装置10では、集光位置11Lが左眼8Lの中心線18よりも左側に少し寄っているために右側の映像20Rも虹彩8bに遮られることなく見えている。
また、図9A及び図9Bは左眼8Lの場合について示したが、右眼8Rの場合も同様の結果となる。すなわち、従来の表示装置では、映像20の左側または右側を見ようとして眼8R、8Lを回転させたときにその反対側の映像20は、左右ほぼ同時に虹彩8bに遮られて見えなくなる。
一方、実施の形態2に示した表示装置10においては、映像20の左側または右側を見ようとして眼8R、8Lを回転させたときにその反対側の映像は、少なくともどちらか一方の眼8R、8Lにより見えていることがわかる。したがって、眼8R、8Lの回転で瞳孔7が移動した場合に、少なくともどちらか一方の眼8R、8Lで映像20が見えているようにすることができるので、映像出力の欠落などがない表示装置10を実現することができる。
このように構成された実施の形態2の表示装置10は、図7に示すように左右の眼8R、8Lそれぞれ瞳孔7からの反射光2bを検出する光検出部17をさらに備える。そして、この光検出部17の信号に基づいて画像出力部3R、3Lから出射する出射光2の強度および偏向部15の位置のうち少なくともいずれかを制御部5および統括制御部6で制御している。
図10A、図10B、及び図11を参照して、実施の形態2に係る表示装置10の制御部5L、5R、統括制御部6、及び光検出部17について説明する。なお、図10Aは光検出部17の概略構成図、図10Bは光検出部17の他の形態を示す図、図11は表示装置10の機能ブロック図である。
実施の形態2に係る光検出部17は、ユーザの眼からの反射光を検出することによって、出射光2が瞳孔7に入射したか、若しくは出射光2が虹彩8bで遮られて瞳孔7に入射しなかったかを検出する。また、反射光の強度から瞳孔7の中心位置を検出する。
図10Aに示すように反射光2bは、光検出部17に入射して、2つのダイクロイックミラー17a、17bにより青色レーザ光(以下、「B光」とする)2B、緑色レーザ光(以下、「G光」とする)2Gおよび赤色レーザ光(以下、「R光」とする)2Rに分光されてそれぞれの光検出部17B、17G、17Rにより検出される。そして、検出された光信号は電気信号に変換され、配線19を介して受光制御部17cに伝達されたのちに制御部5L、5R、及び統括制御部6に伝達される。
同様に、図10Bに示すように反射光2bは、光検出部17に入射して、回折格子17gにより青色レーザ光(以下、「B光」とする)2B、緑色レーザ光(以下、「G光」とする)2Gおよび赤色レーザ光(以下、「R光」とする)2Rに分光されてそれぞれの光検出部17B、17G、17Rにより検出される。そして、検出された光信号は電気信号に変換され、配線19を介して受光制御部17cに伝達されたのちに制御部5L、5R、及び統括制御部6に伝達される。
このように、反射光2bを波長帯域ごとに分光して検出することで、観察者によって異なる虹彩8bの色を検出することが出来るので、光線が虹彩8bで遮られたかどうかを精密に検知できるようになる。
次に、図11を参照して、統括制御部6は、光源1R、1Lから出力されるレーザ光14の光量を制御する光量制御部61と、偏向部位置調整部16を用いて偏向部15の位置を制御する偏向部位置制御部62とを備える。
光量制御部61は、光検出部17の検出結果に基づいて、ホログラムミラー15L及びホログラムミラー15Lで偏向されたビームのうちの両方がユーザの眼8R、8Lに入射したか、若しくはいずれか一方のビームがユーザの眼8R、8Lに入射しなかったかを判断する。そして、いずれか一方のビームがユーザの眼8R、8Lに入射しなかったと判断した場合に、光源1R、1Lに他方のビームの光量を増加させる。
このような構成とすることにより、出射光2が瞳孔7を通過して網膜8aに達するときは反射光2bの強度は低く、出射光2が虹彩8bで反射されるときは反射光2bの強度は高くなるので、反射光強度に基づいて、眼8R、8Lのうちのどちらの眼8R、8Lで観察しているか、あるいは両方の眼8R、8Lで観察しているかを判定し、その情報をもとに出射光2の光量の増減を左右の制御部5L、5Rと統括制御部6とで制御して、適正な明るさの映像を観察者に観察させることができる。
つまり、両方の眼で見えている場合は光源1R、1Lの光量を下げ、片方の眼でしか見えていない場合は光量を上げて、瞳孔7の移動時の光量変動を抑制するようにして、より見やすい映像20を得ることができる。
また、偏向部位置制御部62は、光検出部17の検出結果に基づいて、ユーザの瞳間距離9を算出する。そして、集光位置間距離12を算出された瞳間距離9と異ならせるように、偏向部位置調整部16を制御してホログラムミラー15L及びホログラムミラー15Rそれぞれを移動させる。
このような構成とすることにより、瞳間距離9の異なる観察者が実施の形態2と同じ表示装置10を使用した場合でも、偏向部位置調整部16を用いてホログラムミラー15Lとホログラムミラー15Rとを容易に眼8R、8Lに対向した位置に移動することができる。したがって、集光位置間距離12を観察者それぞれに対して適正に設定できるので、観察者は画像出力の欠落などがない画像を観察することができる。
なお、図11では、光量制御部61及び偏向部位置制御部62が統括制御部6に含まれる例を示したが、これに限ることなく、制御部5R及び制御部5Lのいずれかに含めてもよいし、制御部5R、制御部5L、及び統括制御部6で処理を分担してもよい。
また、偏向部位置調整部16を構成する駆動部16L、16Rは、制御部5L、5R、及び統括制御部6によって制御されるアクチュエーター等であってもよいし、フレームに取り付けられたレールに沿って左右のホログラムミラー15L、15Rを手動で移動させるような構造であってもよい。
さらに、実施の形態2では、右眼8R及び左眼8Lのそれぞれについて、集光位置11L、11Rを中心線18に対して水平方向(左右方向)にずらした例を示したが、集光位置11L、11Rは左右の2つの瞳を結ぶ水平な線上に位置する必要はなく、少なくとも1つが水平な線上から外れた位置にあってもよい。すなわち、瞳の上または下あるいは斜め方向に位置していてもよい。ただし、左右の瞳からは左右対称にずらした位置にあることが好ましい。この場合には上下方向に目を回転させた場合に画面が消失することを防止することが出来る。
(実施の形態3)
図12を参照して、本発明の実施の形態3に係る表示装置30を説明する。図12は表示装置30の概略構成図を示す図である。なお、表示装置30の基本構成は、図7に示す表示装置10と共通するので、共通点の詳しい説明は省略し、相違点を中心に説明する。
実施の形態3に係る表示装置30において、ホログラムミラー15Lおよびホログラムミラー15Rは、それぞれ視野31の異なる映像を眼8R、8Lの網膜8aに投影している。なお、図12において楕円形の破線で囲んだ領域は、視野31を示し、それぞれ左側視野31Lおよび右側視野31Rを示している。また、ここでは瞳間距離9と、集光位置11Lと集光位置11Rとの間隔である集光位置間距離12とは同じ長さである。
このような構成とすることにより、眼8R、8Lの回転で瞳孔7が移動した場合に、観察者は少なくともどちらか一方の眼8R、8Lで画像が見えているようにすることができる。その結果、画像出力の欠落などがない表示装置30を実現することができ、画像出力部3から出力される映像の全体を視認することができる。
図13は実施の形態3の表示装置30の要部拡大図を示す。すなわち、図13は、表示装置30の眼8R、8Lの近傍の光学系を含む要部を拡大して示している。図13において、投影される映像20を表示する出射光2が瞳孔7の中で集まる集光位置11L、11Rは、眼8R、8Lの中心線18上に位置するが、左眼8Lと右眼8Rとで中心線18に対する左右の視野31L、31Rが異なっている。左眼8Lは中心線18の左側の視野が広く、右眼8Rは中心線18の右側の視野が広くなるようにホログラムミラー15L、15Rからの出射光2を瞳孔7の中に集光する。
なお、ユーザの左右の眼8R、8Lに視野の異なる画像を表示するために、実施の形態3に係るホログラムミラー15Lは、瞳孔中心を通り、ホログラムミラー15Lに垂直な中心線(仮想線)18より左側の左側偏向領域に走査されたビームと、中心線18より右側の右側偏向領域に走査されたビームとで、ビームの瞳孔への入射角が中心線18に対して左右非対称となるようにビームを偏向する偏向特性を有する。図12では、左側偏向領域に走査されたビームの入射角が、右側偏向領域に走査されたビームの入射角より大きくなっている。
同様に、ホログラムミラー15Rは、瞳孔中心を通り、ホログラムミラー15Rに垂直な中心線(仮想線)18より左側の左側偏向領域に走査されたビームと、中心線18より右側の右側偏向領域に走査されたビームとで、ビームの瞳孔への入射角が中心線18に対して左右非対称となるようにビームを偏向する偏向特性を有する。図12では、右側偏向領域に走査されたビームの入射角が、左側偏向領域に走査されたビームの入射角より大きくなっている。
図14は眼8R、8Lを回転させたときの実施の形態3の表示装置30の要部拡大図を示す。すなわち、図13の状態から顔を動かさずに眼8R、8Lだけを動かして、映像20の中央部から左側を見に行ったときの出射光2と眼8R、8Lとの間の光学的な位置関係を示している。このときに、左右の眼8L、8Rにおいてホログラムミラー15L、15Rにおける左側視野31Lと右側視野31Rの中心線18に対する左右の視野範囲が異なることから、網膜8aに投影される映像32は、図14に示すようにそれぞれ映像32Lおよび映像32Rとなる。ここで、右眼8Rでは映像32の一部が虹彩8bにより遮られて映像32Rに示すように欠けている。しかしながら、左眼8Lにおいては、中心線18の右側の視野範囲をコンパクトにしているので映像20の全てがはっきりと網膜8aに投影された映像32Lとなっている。
このような構成とすることにより、眼8R、8Lの回転で瞳孔7が移動した場合に、観察者は少なくともどちらか一方の眼8R、8Lで画像が見えているようにすることができる。その結果、画像出力の欠落などがない表示装置30を実現することができ、画像出力部3から出力される映像20の全体を視認することができる。
なお、実施の形態2と同様に、観察者の瞳間距離9と、集光位置間距離12とを異ならせてもよい。このような構成とすることにより眼8R、8Lの回転で瞳孔7がさらに大きく移動した場合においても、少なくともどちらか一方の眼8R、8Lで画像が見えているようにすることができるので、画像出力の欠落などがない表示装置30を実現することができる。
また、ホログラムミラー15Lおよびホログラムミラー15Rの眼8R、8Lに対向した位置を移動させる偏向部位置調整部16をさらに備えた構成としてもよい。このような構成とすることにより、瞳間距離9の異なる観察者が本発明の同じ表示装置30を使用した場合でも、偏向部位置調整部16を用いて左右の偏向部15を容易に眼8R、8Lに対向した位置に移動させることができる。したがって、集光位置間距離12を観察者それぞれに対して適正に設定できるので、観察者は画像出力の欠落などがない画像を観察することができる。
なお、実施の形態3においても実施の形態2と同様に、集光位置11L、11Rは左右の2つの瞳を結ぶ水平な線上に位置する必要はなく、少なくとも1つが水平な線上から外れた位置にあってもよい。すなわち、瞳の上または下あるいは斜め方向に位置していてもよい。ただし、左右の瞳からは左右対称にずらした位置にあることが好ましい。
(実施の形態4)
図1A、図1B、図2、及び図15を参照して、本発明の実施の形態4に係る表示装置を説明する。なお、図15は表示装置の機能ブロック図である。また、図1A、図1B、図2に示す構成は実施の形態1と共通であるので、説明は省略する。
実施の形態4に係る表示装置において、偏向部104、107は、瞳ズレの対策として、複数の焦点を持つ。具体的には、偏向部104、107は、走査部103、108で走査されるビームを第1の焦点と、第1の焦点と異なる第2の焦点とに集光させるように偏向する偏向特性を有する。つまり、偏向部104、107は、走査部103、108からのビームを、第1の焦点に向かうビームと第2の焦点に向かうビームとに分岐させる機能を有する。なお、上記構成の偏向部104、107は、ホログラムミラーの従来の製造方法により製造することができる。例えば、物体光と参照光との組み合わせを工夫することによって、製造することができる。
制御部105は、HMD各部を制御する集積回路を備える。また、携帯電話等の周辺機器と無線接続して映像音声信号を受信する通信手段を備えてもよい。
制御部105は、ユーザの眼球が回転したことによって瞳孔位置が第1の焦点を含む位置から第2の焦点を含む位置に変化したことに応じて、瞳孔位置の変化の前後においてユーザが視認する虚像が同一の方向に見えるように、画像出力部100の出力を制御する。また、これと同時に、瞳孔距離の変化の前後においてユーザが視認する虚像の大きさが同一となるように、画像出力部100の出力を制御する。
なお、虚像を無限遠に表示する表示装置において、「虚像が同一の方向に見える」とは、瞳孔位置の変化の前後において、同一の画素を描画するビームが偏向部104、107からユーザの眼に向かう領域で実質的に平行になることを指す。
具体的には、制御部105は、図15に示されるように、瞳孔位置検出部1051Aと、出力画像制御部1052Aと、走査角制御部1053Aとを備える。
瞳孔位置検出部1051Aは、光検出部214の検出結果に基づいて、ユーザの瞳孔中心の位置である瞳孔位置の変化を検出する。
出力画像制御部1052Aは、瞳孔位置の変化の前後において、同一の画素を描画するビームが偏向部104、107からユーザの眼に向かう領域で実質的に平行となるように、光源101、110に各画素を描画するビームをユーザの瞳孔位置が変化した方向にずらして出力させる。また、瞳孔距離の変化の前後においてユーザが視認する虚像の大きさが同一となるように、画像出力部100の出力を制御する。
走査角制御部1053Aは、瞳孔位置の変化の前後において、同一の画素を描画するビームが偏向部104、107からユーザの眼に向かう領域で実質的に平行となるように、走査部103、108に各画素を描画するビームをユーザの瞳孔位置が変化した方向にずらして走査させる。
なお、実施の形態4では、ビームを2次元走査して映像を描画する方式で説明するが、液晶等の2次元画像表示素子からの表示光を、瞳孔付近で集光される(マクスウェル視とする)ように偏向部104、107が偏向する方式でもよい。
次に図1A及び図1Bの表示装置が、瞳孔位置に対応する焦点位置の切り替わりに伴って生じる表示映像の位置や大きさの変化を減少させる方向に、出力する映像の表示位置や大きさを変更する動作の流れを、図16及び図17を用いて説明する。なお、以下には左眼側の処理のみを説明するが、右眼側にも同様の処理を行う必要がある。
(S01)光検出部214が、瞳孔位置を検出し、S02の動作へ移る。光検出部214は、ユーザの眼からのビーム反射光の強度を検出する。眼の表面の角膜は非球面の形状となっており、眼の正面からビームが入射した場合のみ、角膜表面にビームが垂直に入射し垂直に反射して、より大きな強度の反射光を検出できる。よって、制御部105の瞳孔位置検出部1051Aは、強い反射光が検出された時は、ビームは瞳孔の中心を瞳孔面に垂直に通過していると推測できる。ビームの眼への入射位置や方向は、その時点での走査部103での走査角を基に算出できるので、反射光を用いて瞳孔位置を推測できる。
S01の反射光検出動作と後述のS02の反射光を用いた視線検出の方法は、実施の形態4で示すように、走査部103で走査したビームの反射光を用いる方法でも、走査部103からのビームとは別の光源の反射光を用いる方法でもよい。例えば、特許文献5では、赤外発光ダイオードから出射した眼で反射した赤外光をイメージセンサーで検出して視線検出を実現している。また特許文献6では、走査部で走査したビームの眼での反射光をイメージセンサーで検出して視線検出を実現している。
なお、眼からの反射光の強度は、光源101で変調された出射光の強度と、光検出部214で検出した反射光の強度との比で表してもよい。これにより表示映像の変化に伴う出射光の強度変化の影響を減少させることができる効果がある。また、赤外線など眼に感じない光を一定強度で走査しつつ、その反射光を検出してもよい。また、赤外線の偏向部104での焦点を、例えば眼球の回転中心に設定するなど、可視光の焦点とは異なる位置に設定し、瞳孔位置の検出に適した位置としてもよい。これにより表示映像の変化と独立して反射光を検出できる効果がある。
なお、光検出部214を用いる代わりに、カメラで眼を撮影し、撮影画像から瞳孔位置を検出する方法でもよい。また、眼球回転に関わる筋肉からの電気信号を検出することで、瞳孔位置を検出してもよい。また、情報の表示位置を画面内で変化させることで、眼球回転を誘導し、瞳孔位置を推測する方法でもよい。
なお、瞳孔位置の検出に加えて、瞳孔サイズ(直径)を検出してもよい。瞳孔サイズは、瞳孔や虹彩からの反射光を用いて計測する方法でもよいし、周囲の明るさを検出して瞳孔サイズを推測する方法でもよい。
なお、S01で反射光を検出できなかった場合は、瞳孔位置を所定の値として設定してもよい。例えば、最初にまだビームを出力していないために反射光を検出できない場合は、視線が画面中心に向いていると仮定して瞳孔位置を設定してもよい。
(S02)制御部105の瞳孔位置検出部1051Aが、瞳孔位置に対応する焦点位置を判定し、S03の動作へ移る。焦点位置は偏向部104、107の製作時に判明しているので、S01で求めた瞳孔位置に最も近い焦点位置を、「瞳孔位置に対応する焦点位置」と判定する。
図17の例では、偏向部104は、焦点Aと焦点Bの2つの焦点を持っており、偏向位置Aへ入射したビームは焦点Aにも焦点Bにも偏向され、同様に偏向位置Bへ入射したビームも焦点Aにも焦点Bにも偏向される。ここで、S01で瞳孔位置が瞳孔位置Aと検出された場合は、S02で焦点Aを「対応する焦点位置」と判定する。瞳孔位置が瞳孔位置Bと検出された場合は、焦点Bを「対応する焦点位置」と判定する。
なお、瞳孔位置に最も近い焦点位置を選び出す方法以外の方法でもよい。例えば、複数の焦点位置が瞳孔内にある場合はどちらを選択してもよいし、瞳孔内にどの焦点位置もない場合は、どの焦点位置も選ばずに、その間は表示しないようにしてもよい。
(S03)制御部105の瞳孔位置検出部1051Aが、S02で判定した焦点位置が、前回判定した焦点位置と異なるか判定し、異なる場合はS04の動作へ、同じ場合はS06の動作へ移る。なお、前回判定結果が得られない時は、「異なる場合」とみなしてS04の動作へ移ってもよい。
(S04)制御部105の出力画像制御部1052Aが、画像の表示位置を補正し、S05の動作へ移る。前回の焦点位置と、今回の焦点位置が異なる場合は、映像が頭部正面に対して同じ角度から入射するように、表示位置を補正する。具体的には、瞳孔位置の変化の前後において、同一の画素を描画するビームが偏向部104からユーザの眼に向かう領域で実質的に平行となるように、光源101に各画素を描画するビームをユーザの瞳孔位置が変化した方向にずらして出力させる。
図17の例では、眼球回転前の瞳孔位置がAで、回転後が瞳孔位置Bとすると、回転に伴って、偏向位置Aに表示していた映像を、偏向位置Bに表示するように、表示位置を補正する。本補正によって、瞳孔位置Aから方向A1に見えていた映像が、瞳孔位置Bからも方向A1と同じ方向である方向A2に見えるようになり、眼球回転に伴う映像位置のズレを補正できる。
なお、方向A1の先の無限遠の距離に仮想画面がある場合は、方向A2は方向A1と同じ方向となるが、仮想画面までの距離が近い場合は、方向A1も方向A2も仮想画面内の1点に向かうように方向A2を設定し、表示位置を補正する。
なお、出力画像制御部1052Aに代えて、走査角制御部1053Aが上記の処理を行ってもよい。具体的には、瞳孔位置の変化の前後において、同一の画素を描画するビームが偏向部104、107からユーザの眼に向かう領域で実質的に平行となるように、走査部103、108に各画素を描画するビームをユーザの瞳孔位置が変化した方向にずらして走査させる。
なお、頭部が回転した場合は、回転角に応じて表示位置を変更する方法を採ってもよい。その場合は、頭部回転による表示位置変更と、本発明の補正による表示位置変更を、組合せた変更としてもよい。
(S05)制御部105の出力画像制御部1052Aが、画像の表示サイズを補正し、S06の動作へ移る。前回の焦点位置と、今回の焦点位置が異なる場合は、映像内の異なる2点間の視野角が、どの焦点位置に切り替わっても変化しないように、表示サイズを補正する。
図17の例では、眼球回転前の瞳孔位置がAで、回転後が瞳孔位置Bとすると、回転に伴って、表示していた映像を拡大表示する。瞳孔位置Aから偏向位置Aまでの距離Aよりも、瞳孔位置Bから偏向位置Bまでの距離Bの方が長くなっているので、その比率であるB/A倍、拡大表示することで、焦点位置Aから焦点位置Bに移っても、映像内の異なる2点間の視野角が変わらなくなるので、眼球回転に伴う映像サイズのズレを補正できる。
なお、S04の表示位置補正と、S05の表示サイズ補正の、どちらか一方のみの補正をしてもよい。また、出力画像制御部1052Aと走査角制御部1053Aとで、処理を分担してもよい。例えば、S04の表示位置補正を走査角制御部1053Aが担当し、S05の表示サイズ補正を出力画像制御部1052Aが担当してもよい。
なお、図17では1つの走査部103からのビームが焦点Aと焦点Bに偏向される例だが、複数の焦点に対応する複数の走査部や光源を設けてもよい。そうすると、焦点Aを通過する映像光と、焦点Bを通過する映像光を独立に制御でき、S04やS05の動作を焦点Aと焦点Bで独立して同時に行える。その結果、焦点Aと焦点Bが同時に瞳孔内にあって焦点A経由の映像と焦点B経由の映像が網膜上で重なる場合でも、重なった部分の映像をずれることなく一致できる効果がある。さらに重なった部分の輝度が足し合わされて明るくなることを軽減するために、重なる部分の輝度を予め光源で弱めておけば、重なる部分が明るくなる課題を軽減できる効果がある。
(S06)光源101が、ビームを出力制御し、S07の動作へ移る。S04やS05で表示位置や表示サイズを補正した場合は、補正後の映像となるよう、ビームを出力制御する。
赤色レーザ光源211と青色レーザ光源212と緑色レーザ光源213から出力されるビームの強度をそれぞれ適切に変調することで、網膜に表示する画素の色相や彩度や明度を表現する。また、上記の出力制御に加えて、走査部103や偏向部104など、光源101から眼までの光学系の影響を考慮した補正制御をしてもよい。
例えば、偏向部104に対して走査部103からのビームは斜めに入射するので、表示領域が台形など矩形以外に歪む。そこで、表示領域が矩形となるように予め逆補正した形状の表示領域となるように、レーザの出力制御を走査部103と連動して行ってもよい。
なお、表示位置やサイズの補正によって、映像の一部が偏向部104の偏向領域外となる場合は、映像の一部を出力しない方法としてもよい。また、出力しない状況を回避するために、予め偏向領域の一部のみに対して映像を出力し、補正後も出力し続けられるようにしてもよい。
(S07)波面形状変更部102が、網膜上でのビームスポットサイズが所定範囲内となるように、光源101からのビームの波面形状を変更し、S08の動作へ移る。網膜上でのビームスポットサイズは、走査部103と偏向部104と瞳孔や網膜との位置関係等によって変化するため、瞳孔位置の変化や、走査角の変化や、偏向部位置の変化に応じて、ビームの波面形状を変化させる。例えば、波面形状の水平焦点距離を変更したい場合は、波面形状変更部102の焦点距離水平成分変更部201のシリンドリカルレンズとミラー間の距離を変更することで、水平焦点距離を変更する。同様に、垂直焦点距離を変更したい場合は、焦点距離垂直成分変更部202で変更する。
(S08)走査部103が、MEMSミラーの傾きを変化させることで、波面形状変更部102からのビームの走査角を変更し、S09の動作へ移る。なお、走査角制御部1053Aによって走査角を変更した場合には、変更後の走査角に設定される。
(S09)偏向部104が、走査部103からのビームを、ユーザの瞳孔付近に複数設定した焦点位置へ偏向し、S01の動作へ移る。偏向部104のホログラムミラーの回折効果により偏向されたビームが瞳孔を通過し、網膜に到達してユーザに映像として知覚される。
なお、S06からS09までの一連の処理は、逐次的に実行してもよいし、同時に実行してもよいし、実行順が入れ替わってもよい。これにより、各手段の実行開始から前準備、実動作、後処理、実行完了に至るまでの時間差や遅延などに応じた適切な順序とでき、合計処理時間を短縮できる効果がある。
また、S01からS05までの処理を実行する頻度は、S06からS09までの処理を実行する頻度と異なってもよい。S09実行後にS06の動作に移ってもよい。
さらに、S01からS09までの動作は、確率を伴う処理動作としてもよい。例えば、焦点位置が変化した確率が50%、のように確率的に表現してもよい。これにより予測値が不確かな場合でも、予測無しの場合よりは高画質な表示とできる効果がある。
以上の動作により、眼球回転に伴って、補正された表示位置と表示サイズで、ユーザの眼の網膜に映像を描いていく動作を実現できる。
図18は、補正された表示例を示す図である。ユーザ頭部に対して、瞳孔位置が左へ移った場合は、表示映像のハートが、表示位置を左に移動して拡大表示される。同様に、瞳孔位置が右へ移った場合は、ハートが、右に移動して拡大表示される。これらの表示位置や大きさの補正によって、ユーザが眼を動かしても映像の位置やサイズが変わらないように見せることができる。
以上の構成と動作により、本発明の表示装置では、眼球回転に伴う瞳孔位置変化に対応する複数の焦点位置へ偏向部104、107が表示光を偏向する場合に、瞳孔位置に対応する焦点位置の切り替わりに伴う、表示映像の位置や大きさの変化を減少できる効果がある。また、偏向部104、107が眼に近いほど位置やサイズ変化が大きくなるので、本構成によって、偏向部104、107を眼に近く配置できる効果がある。また、瞳ズレの対策として偏向部104、107に複数の焦点を持たせる方法の課題が解消される結果、瞳ズレが起こりやすい広画角で大画面なHMDを実現できる効果がある。
また、実施の形態4においては制御部105が制御を行う例を示したが、制御部111が行う方法でも良いし、二つの制御部105、111で処理を分担する方法を用いても良い。
(実施の形態5)
図1A、図1B、及び図2を参照して、本発明の実施の形態5に係る表示装置を説明する。なお、図1A、図1B、図2に示す構成は実施の形態1と共通であるので、説明は省略する。実施の形態5に係る表示装置は、メガネズレが発生した場合でも、ユーザが画像を見続けられるような構成となっている。
図19A及び図19Bに示すように、実施の形態5に係る偏向部104は、装着瞳ズレの対策として、焦点Aと焦点Bの複数の焦点を持つ。走査部103で走査されるビームが、焦点Aと焦点Bを通過するように偏向部104で反射されるので、メガネズレ発生前の図19Aでは、焦点Aを通過するビームによって映像が見え、メガネズレ発生後の図19Bでは、焦点Bを通過するビームによって映像が見えるようになる。
図19Bでは、メガネズレが発生したことで、メガネのレンズ121、122の偏向部104が、眼球に対して下方遠方に移動した結果、焦点Aと瞳孔位置がずれてしまっているので、焦点Aと比べて、上方で、かつ偏向部104から遠方の焦点Bが瞳孔位置に対応するようになる。図19Bに示すように、焦点Aと焦点Bを結ぶ線の傾きは、メガネズレによって偏向部104がずれる移動の傾きと同じになるように、焦点Bの位置を設定してある。つまり、焦点Aと焦点Bとは、ユーザの鼻の稜線と平行な直線上に位置している。
また、焦点Aから焦点Bまでの距離を、鉛直方向は瞳孔幅(高さ)以上で、水平方向は瞳孔幅以下としておくと、メガネ型HMDが顔面に対して下方移動した場合に、複数焦点からの複数ビームが瞳孔に入射してしまう状況を軽減しつつ、いずれかの焦点からもビームが入射しない状況も軽減できる。
なお、偏向部104に複数の焦点を持たせる代わりに、偏向部104や走査部103を移動させたり回転させたりすることで、焦点位置を移動させる方法でもよい。例えば、図20を参照して、装着瞳ズレを防止する他の例を説明する。なお、図20は実施の形態5に係る表示装置の機能ブロック図である。
図20に示されるように、表示装置は、回転体215と、相対位置算出部1051Bと、走査部位置調整部1052Bとを備える。なお、回転体215は、レンズ121、122の間のユーザの鼻に接触する位置に配置される。一方、相対位置算出部1051B及び走査部位置調整部1052Bは、制御部105に含まれる。
回転体215は、偏向部104、107の上下方向の移動に伴って自転する。相対位置算出部1051Bは、回転体215の回転角からユーザの瞳孔中心と偏向部104、107との相対位置の変化を検出する。なお、回転体215と相対位置算出部1051Bとで、ユーザの瞳孔中心と偏向部104、107との相対位置の変化を検出する相対位置検出部120を構成する。
走査部位置調整部1052Bは、相対位置検出部120の検出結果により、ユーザの瞳孔中心が第1の焦点を含む位置から第2の焦点を含む位置に変化したことに応じて、走査部103、108から偏向部104、107に走査されるビームの向きが第1の方向から第1の方向と異なる第2の方向に変化するように、走査部103、108の位置を移動させる。
また、この場合の偏向部104、107は、第1の方向から入射するビームを第1の焦点に集光させる第1の干渉縞と、第2の方向から入射するビームを前記第2の焦点に集光させる第2の干渉縞とを有するホログラムによって構成されている。なお、偏向部104、107複数の干渉縞を形成するには、例えば、物体光と参照光との組み合わせを複数種類用意し、フォトポリマー層に多重露光すればよい。
上記構成の表示装置において、メガネズレは相対位置検出部120によって検出される。そして、走査部位置調整部1052Bが、相対位置検出部120の検出結果に基づいて、走査部103、108と偏向部104、107との相対位置を変更することにより、ユーザは画像を見続けることができる。
この方法によれば、偏向部104、107は、走査部103、108からのビームを同時に複数の焦点に集光させる必要がないので、瞳孔が同時に複数の焦点を含むことによって生じる様々な課題を回避することができる。
なお、実施の形態5では、ビームを2次元走査して映像を描画する方式で説明するが、液晶等の2次元画像表示素子からの表示光を、瞳孔付近で集光される(マクスウェル視とする)ように偏向部104、107が偏向する方式でもよい。
以上の構成により、本発明の表示装置では、メガネ型HMDでメガネズレが起こった場合でも、装着瞳ズレの課題が解消される結果、映像が見えなくなる状況を発生しにくくできる効果がある。また、メガネズレの課題を低減できるので、メガネズレが比較的起こりやすい、重いHMDや、重量バランスが前方(レンズ部)にあるHMDや、鼻や耳周辺の接触面積が少ないHMDを実現できる効果もある。また、HMDをメガネ型にした場合の課題を低減できる結果、HMDをメガネ型とできる効果もある。
なお、上記の各実施形態は、任意の組み合わせで組み合わせることによって、相乗効果が期待できる。また、下記に示すような用途に適用することによっても有利な効果を奏する。ただし、本発明の用途は下記に限定されない。
(実施の形態6)
図21は、本発明の実施の形態6における、自動車搭載型のHUD(Head−up Display:ヘッドアップディスプレイ)の構成図である。
光源101、波面形状変更部102、走査部103、偏向部104、制御部105、ヘッドホン部106の、基本的な仕組みや動作は、実施の形態1と同様である。
実施の形態6では、乗車中のユーザに対して映像を表示する。実施の形態1同様に偏向部104にビーム反射特性と車外からの可視光の透過特性を持たせることで、車外の光景を見ながら、本発明による表示も見ることができる。これにより、車外の光景を見ながら、車速、注意や警告、行先案内などの、運転行動や居場所などに関連する情報を見られる効果がある。
光源101、波面形状変更部102、走査部103は、図21のように車の天井付近に取り付けてもよい。これにより、窓からの視界を遮らない効果や、眼に近い場所に配置することで、光路が短くなり表示精度を向上できる効果がある。また、光源101を車体下部などの波面形状変更部102から離れた場所に配置し、光源101から波面形状変更部102まで光ファイバーでビームを伝送する構成としてもよい。これにより、光源101を設置するための領域を天井部で減少できる効果がある。
制御部105はダッシュボード内に配置してもよい。本発明の表示装置とは別の制御装置、例えば車速管理装置や案内制御装置(カーナビゲーションシステム)などの制御装置が制御部105を兼ねてもよい。これにより制御装置の総数を減らせる効果がある。
ヘッドホン部106は、ユーザの耳に接触している必要はなく、ユーザ周囲の室内面、例えばドアや前面ダッシュボードに装備されたスピーカーでよい。
偏向部支持部401は、天井や窓上部から偏向部104を支持する。ユーザの頭部位置に応じて、偏向部支持部401の位置調整機能は、偏向部104の位置や傾きを調整できる。調整はユーザが手動で行う構造としてもよいし、自動で行われる構造としてもよい。自動とする方法としては、偏向部支持部401付近にカメラを設置し、ユーザの頭部や眼などの位置変化を撮像、認識することで、適切な位置や角度に偏向部104を移動、回転して調整する方法でもよい。
(実施の形態7)
図22は、本発明の実施の形態7における、椅子装着型の表示装置の構成図である。
光源101、波面形状変更部102、走査部103、偏向部104、制御部105、ヘッドホン部106の、基本的な仕組みや動作は、実施の形態1と同様である。
実施の形態7では、椅子に着席しているユーザに対して映像を表示する。
光源101、波面形状変更部102、走査部103は、図22のように椅子の背もたれからユーザ眼前の偏向部104へと至る部分に配置してもよい。図22ではユーザの頭部の上方に配置しているが、側頭部や、頭部下方に配置してもよい。
制御部105は椅子下部に配置してもよい。本発明の表示装置とは別の制御装置、例えばマッサージ制御装置などの制御装置が制御部105を兼ねてもよい。これにより制御装置の総数を減らせる効果がある。
ヘッドホン部106は、ユーザの耳に接触するヘッドホンでもよいし、頭部後方や側方に設置されたスピーカーでもよい。
なお、上記した各実施の形態での制御処理は、記憶装置(ROM、RAM、ハードディスク等)に格納された上述した処理手順を実行可能な所定のプログラムデータが、CPUによって解釈実行されることで実現される。この場合、プログラムデータは、記録媒体を介して記憶装置内に導入されてもよいし、記録媒体上から直接実行されてもよい。なお、記録媒体は、ROM、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ、フレキシブルディスクやハードディスク等の磁気ディスクメモリ、CD−ROMやDVDやBD等の光ディスクやSDカード等のメモリカード等の記録媒体をいう。また、記録媒体は、電話回線や搬送路等の通信媒体も含む概念である。
本発明にかかる表示装置は、瞳ズレの影響を減少でき、表示装置、表示システム、表示方法などの用途にも応用できる。
図1Aは、実施の形態1に係る表示装置の平面図である。 図1Bは、実施の形態1に係る表示装置の側面図である。 図2は、実施の形態1に係る表示装置の詳細構成図である。 図3は、実施の形態1に係る表示装置の機能ブロック図である。 図4は、実施の形態1に係る表示装置において、ユーザの眼が正面を向いている状態を示す図である。 図5は、実施の形態1に係る表示装置において、ユーザの眼が左を向いている状態を示す図である。 図6Aは、偏向部に付与する偏向特性の一例を示す図である。 図6Bは、偏向部に付与する偏向特性の他の例を示す図である。 図6Cは、偏向部に付与する偏向特性の他の例を示す図である。 図6Dは、偏向部に付与する偏向特性の他の例を示す図である。 図6Eは、偏向部に付与する偏向特性の他の例を示す図である。 図6Fは、偏向部に付与する偏向特性の他の例を示す図である。 図6Gは、偏向部に付与する偏向特性の他の例を示す図である。 図7は、実施の形態2に係る表示装置の概略構成図である。 図8Aは、実施の形態2にかかる表示装置において、ユーザの眼が正面を向いている状態を示す図である。 図8Bは、従来の表示装置において、ユーザの眼が正面を向いている状態を示す図である。 図9Aは、実施の形態2に係る表示装置において、ユーザの眼が左を向いている状態を示す図である。 図9Bは、従来の表示装置において、ユーザの眼が左を向いている状態を示す図である。 図10Aは、実施の形態2に係る表示装置の光検出部の概略構成図である。 図10Bは、実施の形態2に係る表示装置の光検出部の他の例を示す図である。 図11は、実施の形態2に係る表示装置の機能ブロック図である。 図12は、実施の形態3に係る表示装置の概略構成図である。 図13は、発明の実施の形態3に係る表示装置において、ユーザの眼が正面を向いている状態を示す図である。 図14は、発明の実施の形態3に係る表示装置において、ユーザの眼が左を向いている状態を示す図である。 図15は、実施の形態4に係る表示装置の機能ブロック図である。 図16は、実施の形態4に係る表示装置の動作を示すフローチャートである。 図17は、瞳孔位置が変化した場合における表示装置の動作例を示す図である。 図18は、瞳孔位置が変化した場合における表示装置の表示例を示す図である。 図19Aは、ユーザが実施の形態5に係る表示装置を装着した状態を示す図である。 図19Bは、図19Aの状態から偏向部の位置が下方にずれた状態を示す図である。 図20は、実施の形態5に係る表示装置の機能ブロック図である。 図21は、本発明に係る表示装置の用途の一例を示す図である。 図22は、本発明に係る表示装置の用途の他の例を示す図である。 図23は、従来の表示装置において、ユーザの眼が正面を向いた状態を示す図である。 図24は、従来の表示装置において、ユーザの眼が左を向いた状態を示す図である。 図25は、複数の焦点を有する偏向ミラーを備えた従来の表示装置を示す図である。 図26は、従来の表示装置において、瞳孔位置の変化の前後の状態を示す図である。 図27は、従来の表示装置において、画像の見える方向を示す図である。
2 出射光
2b 反射光
2B 青色レーザ光
2G 緑色レーザ光
2R 赤色レーザ光
4a 可動ミラー
6 統括制御部
7 瞳孔
8a 網膜
8b 虹彩
8L 左眼
8R 右眼
9 瞳間距離
10,30 表示装置
11L,11R 集光位置
12 集光位置間距離
13 RGB光源
14 レーザ光
14a 反射ミラー
14b,17a,17b ダイクロイックミラー
14c レンズ
15a 反射面
15L,15R ホログラムミラー
16 偏向部位置調整部
16L,16R 駆動部
17c 受光制御部
18 中心線
19 配線
20,20L,20R,32,32L,32R 映像
31,31L,31R 視野
61 光量制御部
62 偏向部位置制御部
3L,3R,100 画像出力部
1L,1R,101,110 光源
102,109 波面形状変更部
4L,4R,103,108 走査部
15,104,107 偏向部
5L,5R,105,111 制御部
106,112 ヘッドホン部
120 相対位置検出部
121,122 レンズ
123,124 テンプル
201 焦点距離水平成分変更部
202 焦点距離垂直成分変更部
215 回転体
13r,211 赤色レーザ光源
13b,212 青色レーザ光源
13g,213 緑色レーザ光源
17,17B,17G,17R,214 光検出部
401 偏向部支持部
501 中央処理部
502 記憶部
503 入出力制御部
510 光源入出力制御部
511 波面形状変更入出力制御部
512 走査入出力制御部
513 偏向入出力制御部
514 ヘッドホン入出力制御部
515 電源入出力制御部
516 通信入出力制御部
520 通信部
801,802,803,804,805,806L,806R 偏向特性
1051A 瞳孔位置検出部
1052A 出力画像制御部
1053A 走査角制御部
1051B 相対位置算出部
1052B 走査部位置調整部

Claims (23)

  1. ユーザの網膜に画像を表示する表示装置であって、
    画像の表示光を出力する画像出力部であって、前記画像を構成する各画素を描画するビームを出力する光源と、前記光源で出力されるビームを2次元方向に走査させる走査部とを含む画像出力部と、
    前記画像出力部で出力される表示光をユーザの眼に向かう方向へ偏向する偏向部であって、ユーザの瞳孔との相対位置の変化によって生じる画像の乱れを抑制し、且つ、前記走査部で走査されるビームのうちの少なくとも一部が、ユーザの瞳孔の中心と異なる位置で瞳孔を通過するように偏向する偏向特性であって、前記走査部で走査されるビームを、ユーザの瞳孔への入射角に応じて瞳孔の異なる位置を通過するように偏向する偏向特性を有する偏向部とを備える表示装置。
  2. 前記偏向部は、瞳孔中心を通り、前記偏向部に垂直な仮想線より左側の左側偏向領域に走査されるビームが瞳孔中心より左側の領域でユーザの瞳孔を通過し、前記仮想線より右側の右側偏向領域に走査されるビームが瞳孔中心より右側の領域でユーザの瞳孔を通過するようにビームを偏向する偏向特性を有する
    請求項に記載の表示装置。
  3. 前記偏向部は、前記左側偏向領域に走査されるビームと、前記右側偏向領域に走査されるビームとで、ビームの瞳孔への入射角、及びビームの瞳孔への入射位置と瞳孔中心との距離が、前記仮想線に対して左右非対称となるようにビームを偏向する偏向特性を有する
    請求項に記載の表示装置。
  4. 前記偏向部は、前記走査部で走査されるビームを、ユーザの左眼に向かう方向に偏向す
    る左眼用偏向部と、ユーザの右眼に向かう方向に偏向する右眼用偏向部とを含み、
    前記左眼用偏向部は、前記左側偏向領域に走査されるビームの瞳孔への入射角が前記右側偏向領域に走査されるビームより小さく、且つ前記左側偏向領域に走査されるビームの瞳孔への入射位置と瞳孔中心との距離が前記右側偏向領域に走査されるビームより大きくなるようにビームを偏向する偏向特性を有し、
    前記右眼用偏向部は、前記右側偏向領域に走査されるビームの瞳孔への入射角が前記左側偏向領域に走査されるビームより小さく、且つ前記右側偏向領域に走査されるビームの瞳孔への入射位置と瞳孔中心との距離が前記左側偏向領域に走査されるビームより大きくなるようにビームを偏向する偏向特性を有する、
    請求項に記載の表示装置。
  5. 前記偏向部は、瞳孔中心を通り、前記偏向部に垂直な仮想線より上側の上側偏向領域に走査されるビームがユーザの瞳孔の瞳孔中心より上側の領域を通過し、前記仮想線より下側の下側偏向領域に走査されるビームがユーザの瞳孔の瞳孔中心より下側の領域を通過するようにビームを偏向する偏向特性を有する
    請求項に記載の表示装置。
  6. 前記偏向部は、回折によってビームを偏向するホログラムである
    請求項に記載の表示装置。
  7. ユーザの網膜に画像を表示する表示装置であって、
    画像の表示光を出力する画像出力部であって、前記画像を構成する各画素を描画するビームを出力する光源と、前記光源で出力されるビームを2次元方向に走査させる走査部とを含む画像出力部と、
    前記画像出力部で出力される表示光をユーザの眼に向かう方向へ偏向する偏向部であって、ユーザの瞳孔との相対位置の変化によって生じる画像の乱れを抑制する偏向特性を有する偏向部と、を備え、
    前記偏向部は、前記走査部で走査されるビームのうちの少なくとも一部が、ユーザの瞳
    孔の中心と異なる位置で瞳孔を通過するように偏向する偏向特性を有し、且つ、前記走査部で走査されるビームを、ユーザの左眼に向かう方向に偏向する左眼用偏向部と、ユーザの右眼に向かう方向に偏向する右眼用偏向部とを含み、
    前記左眼用偏向部及び前記右眼用偏向部は、ユーザの左眼の瞳孔中心と右眼の瞳孔中心
    との距離である瞳間距離と、左眼におけるビームの集光位置と右眼におけるビームの集光
    位置との距離である集光位置間距離とが互いに異なるような位置関係で配置される
    表示装置。
  8. 該表示装置は、さらに、前記瞳間距離と前記集光位置間距離とを異ならせるように、前記左眼用偏向部及び前記右眼用偏向部それぞれを移動させる偏向部位置調整部を備える
    請求項に記載の表示装置。
  9. 該表示装置は、さらに、
    ユーザの左右の眼それぞれの瞳孔からの反射光を検出する光検出部と、
    前記光検出部の検出結果に基づいて前記瞳間距離を算出し、前記集光位置間距離を算出された前記瞳間距離と異ならせるように、前記偏向部位置調整部を制御して前記左眼用偏向部及び前記右眼用偏向部それぞれを移動させる偏向部位置制御部とを備える
    請求項に記載の表示装置。
  10. 該表示装置は、さらに、前記光検出部の検出結果に基づいて、前記左眼用偏向部及び前記右眼用偏向部で偏向されたビームのうちの一方がユーザの眼球に入射しなかったと判断した場合に、前記光源に他方のビームの光量を増加させる光量制御部を備える
    請求項に記載の表示装置。
  11. 前記光検出部は、反射光を所定の波長毎に分光して検出する
    請求項10に記載の表示装置。
  12. ユーザの網膜に画像を表示する表示装置であって、
    画像の表示光を出力する画像出力部であって、前記画像を構成する各画素を描画するビームを出力する光源と、前記光源で出力されるビームを2次元方向に走査させる走査部とを含む画像出力部と、
    前記画像出力部で出力される表示光をユーザの眼に向かう方向へ偏向し、且つ、ユーザの瞳孔との相対位置の変化によって生じる画像の乱れを抑制する偏向特性を有する偏向部であって、前記走査部で走査されるビームを、ユーザの左眼に向かう方向に偏向する左眼用偏向部と、ユーザの右眼に向かう方向に偏向する右眼用偏向部とを含み、前記左眼用偏向部は、瞳孔中心を通り、前記左眼用偏向部に垂直な仮想線より左側の左側偏向領域に走査されたビームと、前記仮想線より右側の前記右側偏向領域に走査されたビームとで、ビームの瞳孔への入射角が前記仮想線に対して左右非対称となるようにビームを偏向する偏向特性を有し、前記右眼用偏向部は、瞳孔中心を通り、前記右眼用偏向部に垂直な仮想線より左側の左側偏向領域に走査されたビームと、前記仮想線より右側の前記右側偏向領域に走査されたビームとで、ビームの瞳孔への入射角が前記仮想線に対して左右非対称となるようにビームを偏向する偏向特性を有する偏向部と、を備える
    表示装置。
  13. ユーザの網膜に画像を表示する表示装置であって、
    画像の表示光を出力する画像出力部であって、前記画像を構成する各画素を描画するビームを出力する光源と、前記光源で出力されるビームを2次元方向に走査させる走査部とを含む画像出力部と、
    前記画像出力部で出力される表示光をユーザの眼に向かう方向へ偏向する偏向部であって、ユーザの瞳孔との相対位置の変化によって生じる画像の乱れを抑制し、且つ、前記走査部で走査されるビームを前記第1の焦点と、前記第1の焦点と異なる前記第2の焦点とに集光させるように偏向する特性である偏向特性を有する偏向部と、
    ユーザの瞳孔からの反射光を検出する光検出部と、
    前記光検出部の検出結果に基づいて、ユーザの瞳孔中心の位置である瞳孔位置の変化を検出する瞳孔位置検出部と、
    前記瞳孔位置検出部の検出結果により、前記瞳孔位置が第1の焦点を含む位置から第2の焦点を含む位置に変化したことに応じて、前記瞳孔位置の変化の前後においてユーザが視認する虚像が同一の方向に見えるように、前期画像出力部の出力を制御する制御部と、を備える
    表示装置。
  14. 前記制御部は、前記瞳孔位置の変化の前後において、同一の画素を描画するビームが前記偏向部からユーザの眼に向かう領域で実質的に平行となるように、前記画像出力部の出力を制御する
    請求項13に記載の表示装置。
  15. 前記制御部は、前記瞳孔位置の変化の前後において、同一の画素を描画するビームが前記偏向部からユーザの眼に向かう領域で実質的に平行となるように、前記光源に各画素を描画するビームをユーザの前記瞳孔位置が変化した方向にずらして出力させる出力画像制御部を含む
    請求項14に記載の表示装置。
  16. 前記出力画像制御部は、さらに、前記瞳孔位置の変化の前後においてユーザが視認する虚像の大きさが同一となるように、前記画像出力部の出力を制御する
    請求項15に記載の表示装置。
  17. 前記制御部は、前記瞳孔位置の変化の前後において、同一の画素を描画するビームが前記偏向部からユーザの眼に向かう領域で実質的に平行となるように、前記走査部に各画素を描画するビームをユーザの前記瞳孔位置が変化した方向にずらして走査させる走査角制御部を含む
    請求項14に記載の表示装置。
  18. ユーザの網膜に画像を表示する表示装置であって、
    画像の表示光を出力する画像出力部であって、前記画像を構成する各画素を描画するビームを出力する光源と、前記光源で出力されるビームを2次元方向に走査させる走査部とを含む画像出力部と、
    前記画像出力部で出力される表示光をユーザの眼に向かう方向へ偏向する偏向部であって、ユーザの瞳孔との相対位置の変化によって生じる画像の乱れを抑制し、且つ、前記走査部で走査されるビームを第1の焦点と、前記第1の焦点と異なる第2の焦点とに集光させるように偏向する偏向特性であって、前記走査部で走査されたビームを前記第1の焦点と、前記第1の焦点よりユーザにとって上方で、かつ前記偏向部からの距離が前記第1の焦点より遠い前記第2の焦点とに集光させるように偏向する偏向特性を有する偏向部と、を備える
    表示装置。
  19. 前記第1及び第2の焦点は、ユーザの鼻の稜線と実質的に平行な仮想線上に位置する
    請求項18に記載の表示装置。
  20. 前記第1及び第2の焦点の鉛直方向距離はユーザの瞳孔の高さ以上であり、且つ水平方
    向距離はユーザの瞳孔の幅以下である
    請求項19に記載の表示装置。
  21. 前記偏向部は、前記走査部で走査されるビームを前記第1及び第2の焦点それぞれに向かう方向に同時に偏向する
    請求項20に記載の表示装置。
  22. 該表示装置は、さらに、ユーザの瞳孔中心と前記偏向部との相対位置の変化を検出する相対位置検出部と、
    前記相対位置検出部の検出結果により、ユーザの瞳孔中心が前記第1の焦点を含む位置から前記第2の焦点を含む位置に変化したことに応じて、前記走査部から前記偏向部に走査されるビームの向きが第1の方向から前記第1の方向と異なる第2の方向に変化するように、前記走査部の位置を移動させる走査部位置調整部とを備え、
    前記偏向部は、前記第1の方向から入射するビームを前記第1の焦点に集光させる第1
    の干渉縞と、前記第2の方向から入射するビームを前記第2の焦点に集光させる第2の干
    渉縞とを有するホログラムによって構成されている
    請求項20に記載の表示装置。
  23. 前記相対位置検出部は、
    ユーザの鼻に接触する位置に配置され、前記偏向部の上下方向の移動に伴って自転する
    回転体と、
    前記回転体の回転角からユーザの瞳孔中心と前記偏向部との相対位置の変化を検出する
    相対位置算出部とを含む
    請求項22に記載の表示装置。
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