JP5234167B2 - 漏洩診断装置 - Google Patents

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Description

本発明は、冷媒回路からの冷媒の漏洩の有無を診断するための漏洩診断装置に関するものである。
従来より、冷媒回路からの冷媒の漏洩の有無を診断するための漏洩診断装置が知られている。例えば特許文献1には、この種の漏洩診断装置として、異常検知システムが記載されている。この異常検知システムは、空気調和装置の冷凍サイクルの過冷却度、過熱度、低圧圧力、高圧圧力、外気温度、室内温度及び圧縮機回転数を利用して、冷媒漏洩の検知を行うように構成されている。
また、特許文献2には、冷媒回路の回路構成機器(例えば圧縮機)における冷媒のエクセルギーを分析して、回路構成機器の故障診断を行う冷凍装置の分析装置が記載されている。
特開2006−275411号公報 特許第4039462号公報
ところで、従来は、冷媒回路からの冷媒の漏洩量に応じた指標値を用いて、冷媒の漏洩検知を行うことは提案されている。しかし、冷媒回路に設けられた回路構成機器における冷媒のエクセルギーの損失量から、上記指標値を算出できることは知られていなかった。このため、冷媒回路における冷媒漏れの有無を診断するのに、回路構成機器における冷媒のエクセルギーの損失量を用いることは考えられていなかった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、冷凍サイクルを行う冷媒回路における冷媒漏れの有無を診断するための漏洩診断装置において、冷媒回路の回路構成機器における冷媒のエクセルギーの損失量を用いた冷媒漏れの診断を実現することにある。
第1の発明は、圧縮機(30)、放熱器(34,37)、減圧機構(36)、及び蒸発器(34,37)が回路構成機器として設けられ、冷媒を循環させて冷凍サイクルを行う冷媒回路(20)における冷媒漏れの有無を診断する漏洩診断装置(50)を対象とする。そして、この漏洩診断装置(50)は、上記回路構成機器における冷媒のエクセルギーの損失量に基づいて、上記冷媒回路(20)から漏れた冷媒量に応じて変化する漏洩指標値を算出する指標値算出手段(31)と、上記指標値算出手段(31)が算出した漏洩指標値に基づいて、上記冷媒回路(20)において冷媒漏れが生じているか否かを判定する漏洩判定手段(53)とを備えている。
第1の発明では、例えば放熱器(34,37)などの回路構成機器における冷媒のエクセルギーの損失量に基づいて、冷媒回路(20)から漏れた冷媒量に応じて変化する漏洩指標値が算出される。そして、漏洩指標値に基づいて、冷媒回路(20)において冷媒漏れが生じているか否かが判定される。
ここで、冷媒回路(20)において冷媒漏れが生じると、回路構成機器における冷媒のエクセルギーの損失量に所定の変化が現れる。従って、回路構成機器における冷媒のエクセルギーの損失量を用いると、冷媒回路(20)から漏れた冷媒量に応じて変化する漏洩指標値を算出できる。漏洩指標値は、冷媒漏れが生じると所定の変化をする。
このため、第1の発明では、回路構成機器における冷媒のエクセルギーの損失量に基づいて、冷媒回路(20)において冷媒漏れが生じると所定の変化をする漏洩指標値が算出され、その漏洩指標値に基づいて冷媒漏れの診断が行われる。
なお、「エクセルギー」とは、ある圧力、温度にある物質を環境状態まで変化させるとき、力学的エネルギーに変換できる最大仕事のことであり、「有効エネルギー」ともいう。回路構成機器における冷媒のエクセルギーの損失量は、「該回路構成機器において、理論サイクル(逆カルノーサイクル)に対して実際の冷凍サイクルで余分に必要になるエネルギー」であり、「実際の冷凍サイクルにおいて該回路構成機器で失われるエクセルギーの量」を意味している。「エクセルギーの損失量」を「エクセルギー損失」と表現することもできる。回路構成機器における冷媒のエクセルギーの損失量について具体的に説明する。
理論サイクルの圧縮行程では、断熱圧縮が行われ、冷媒のエントロピーが一定である。一方、実際の圧縮機(30)では、機械摩擦による損失や、冷媒に対して熱の出入りがあるため、理論サイクルに対してエネルギーが余分に必要となる。圧縮機(30)における冷媒のエクセルギーの損失量は、理論サイクルに対して余分に必要となるエネルギーに相当し、圧縮機(30)で生じる損失の大きさを表している。
また、理論サイクルの放熱行程では、冷媒の温度及び圧力が一定である。一方、実際の放熱器(34,37)では、冷媒が例えば空気などの流体と温度差をもって熱交換する上に、管路において摩擦損失が生じるため、理論サイクルに対してエネルギーが余分に必要となる。放熱器(34,37)における冷媒のエクセルギーの損失量は、理論サイクルに対して余分に必要となるエネルギーに相当し、放熱器(34,37)で生じる損失の大きさを表している。
理論サイクルの蒸発行程では、冷媒の温度及び圧力が一定である。一方、実際の蒸発器(34,37)では、冷媒が例えば空気などの流体と温度差をもって熱交換する上に、管路において摩擦損失が生じるため、理論サイクルに対してエネルギーが余分に必要となる。蒸発器(34,37)における冷媒のエクセルギーの損失量は、理論サイクルに対して余分に必要となるエネルギーに相当し、蒸発器(34,37)で生じる損失の大きさを表している。
また、理論サイクルの膨張行程では、断熱膨張が行われ、冷媒のエントロピーが一定である。一方、実際の減圧機構(36)では、摩擦損失が生じるため、理論サイクルに対してエネルギーが余分に必要となる。減圧機構(36)における冷媒のエクセルギーの損失量は、理論サイクルに対して余分に必要となるエネルギーに相当し、減圧機構(36)で生じる損失の大きさを表している。
また、第1の発明では、上記指標値算出手段(31)が、上記漏洩指標値として、上記蒸発器(34,37)における冷媒のエクセルギーの損失量に基づいて蒸発器側指標値を算出し、上記漏洩判定手段(53)は、上記蒸発器側指標値に基づいて、上記冷媒回路(20)において冷媒漏れが生じているか否かを判定する。
第1の発明では、漏洩指標値として、蒸発器(34,37)における冷媒のエクセルギーの損失量に基づいて蒸発器側指標値が算出される。ここで、冷媒回路(20)において冷媒漏れが生じると、冷凍サイクルの低圧の低下に伴って、蒸発器(34,37)における冷媒のエクセルギーの損失量が低下する。つまり、冷媒漏れが生じると、蒸発器(34,37)における冷媒のエクセルギーの損失量に所定の変化が現れる。このため、蒸発器(34,37)における冷媒のエクセルギーの損失量に基づいて算出した蒸発器側指標値に基づいて、冷媒漏れの診断が行われる。
また、第1の発明では、上記指標値算出手段(31)が、上記蒸発器(34,37)において冷媒が気液二相状態になっている過程でのエクセルギーの損失量と、上記蒸発器(34,37)において冷媒がガス単相状態になっている過程でのエクセルギーの損失量との一方に対する他方の比率を、上記蒸発器側指標値として算出する。
第1の発明では、「蒸発器(34,37)において冷媒が気液二相状態になっている過程でのエクセルギーの損失量」と「蒸発器(34,37)において冷媒がガス単相状態になっている過程でのエクセルギーの損失量」との一方に対する他方の比率が、蒸発器側指標値として算出される。
ここで、冷媒回路(20)において冷媒漏れが生じると、蒸発器(34,37)から流出した冷媒の過熱度が大きくなり、それに伴って、「蒸発器(34,37)において冷媒がガス単相状態になっている過程でのエクセルギーの損失量」が増大する。一方、「蒸発器(34,37)において冷媒が気液二相状態になっている過程でのエクセルギーの損失量」は、それほど変化しない。従って、冷媒漏れが生じると、放熱器側指標値に所定の変化が現れる。
このため、第1の発明では、「蒸発器(34,37)において冷媒が気液二相状態になっている過程でのエクセルギーの損失量」と「蒸発器(34,37)において冷媒がガス単相状態になっている過程でのエクセルギーの損失量」との一方に対する他方の比率を蒸発器側指標値として、該蒸発器側指標値に基づいて冷媒漏れの診断が行われる。
第2の発明は、上記第1の発明において、上記冷媒回路(20)では、上記減圧機構(36)が開度可変の膨張弁(36)により構成され、上記膨張弁(36)の開度が、上記蒸発器(34,37)から流出した冷媒の過熱度が一定値になるように調節される一方、上記漏洩判定手段(53)は、上記蒸発器側指標値に基づけば上記冷媒回路(20)において冷媒漏れが生じていると判定できない場合であっても、上記膨張弁(36)の開度が所定の判定開度以上になると、上記冷媒回路(20)において冷媒漏れが生じていると判定する。
第2の発明では、蒸発器側指標値に基づけば冷媒漏れが生じていると判定できない場合であっても、膨張弁(36)の開度が判定開度以上になると、冷媒漏れが生じていると判定する。
ここで、蒸発器(34,37)から流出した冷媒の過熱度が一定値になるように膨張弁(36)の開度が調節される場合は、冷媒回路(20)から漏洩した冷媒の量が比較的少ない状態では、蒸発器(34,37)から流出した冷媒の過熱度がほとんど変化しない。このため、「蒸発器(34,37)において冷媒が気液二相状態になっている過程でのエクセルギーの損失量」と「蒸発器(34,37)において冷媒がガス単相状態になっている過程でのエクセルギーの損失量」との一方に対する他方の比率がほとんど変化しない。つまり、蒸発器側指標値がほとんど変化しない。他方、冷媒漏れにより蒸発器(34,37)を流れる冷媒が減少すると、蒸発器(34,37)から流出した冷媒の過熱度が増大しないように、膨張弁(36)の開度が大きくなってゆく。冷媒漏れが生じると、蒸発器側指標値よりも先に膨張弁(36)の開度に変化が現れる。
第2の発明では、そのような点に着目して、蒸発器側指標値に基づけば冷媒漏れが生じていると判定できない場合であっても、膨張弁(36)の開度が判定開度以上になると、冷媒漏れが生じていると判定する。
第3の発明は、上記第1又は第2の発明において、上記冷媒回路(20)には、上記圧縮機(30)に吸入される冷媒から液冷媒を分離するためのアキュームレータ(38)が設けられる一方、上記漏洩判定手段(53)は、上記漏洩指標値に基づけば上記冷媒回路(20)において冷媒漏れが生じていると判定できる場合であっても、上記アキュームレータ(38)に流入する冷媒の過熱度と上記アキュームレータ(38)から流出した冷媒の過熱度との差が所定の吸入側基準値以上になる場合は、上記冷媒回路(20)において冷媒漏れが生じていると判定しない。
第3の発明では、漏洩指標値に基づけば冷媒漏れが生じていると判定できる場合であっても、アキュームレータ(38)に流入する冷媒の過熱度とアキュームレータ(38)から流出した冷媒の過熱度との差が吸入側基準値以上になる場合は、冷媒漏れが生じていると判定しない。アキュームレータ(38)における出入口の過熱度差が吸入側基準値以上になる場合は、アキュームレータ(38)に比較的多くの冷媒が溜まった状態になっている。第3の発明では、漏洩指標値に基づけば冷媒漏れが生じていると判定できる場合であっても、アキュームレータ(38)に比較的多くの冷媒が溜まっている場合は、冷媒漏れが生じていると判定しない。
本発明では、回路構成機器における冷媒のエクセルギーの損失量に基づいて、冷媒回路(20)において冷媒漏れが生じると所定の変化をする漏洩指標値が算出され、その漏洩指標値に基づいて冷媒漏れの診断が行われる。冷媒回路(20)における冷媒漏れは、例えば、漏洩指標値の変化を監視することにより検知することが可能である。従って、冷媒回路(20)の回路構成機器における冷媒のエクセルギーの損失量を用いた冷媒漏れの診断を実現することができる。
また、上記第1の発明では、冷媒回路(20)において冷媒漏れが生じると、蒸発器(34,37)における冷媒のエクセルギーの損失量に所定の変化が現れるので、蒸発器(34,37)における冷媒のエクセルギーの損失量に基づいて算出した蒸発器側指標値に基づいて、冷媒漏れの診断が行われる。従って、蒸発器(34,37)における冷媒のエクセルギーの損失量を用いた冷媒漏れの診断を実現することができる。
また、上記第1の発明では、冷媒回路(20)において冷媒漏れが生じると、「蒸発器(34,37)において冷媒が気液二相状態になっている過程でのエクセルギーの損失量」と「蒸発器(34,37)において冷媒がガス単相状態になっている過程でのエクセルギーの損失量」との一方に対する他方の比率に所定の変化が現れるので、この比率を蒸発器側指標値として、該蒸発器側指標値に基づいて冷媒漏れの診断が行われる。この蒸発器側指標値は、エクセルギーの損失量同士の比率であるため、無次元化された値となる。
ここで、冷媒回路(20)の定格能力が異なるもの同士で、同じ回路構成機器における冷媒のエクセルギーの損失量の大きさを比較すると、同じ運転条件で比較したとしても、値に差が生じる。このため、漏洩指標値が無次元化されていない場合は、冷媒回路(20)の定格能力を考慮して冷媒漏れの診断を行う必要がある。
それに対して、上記第1の発明では、蒸発器側指標値が無次元化されているため、冷媒回路(20)の定格能力が異なるもの同士を比較しても、蒸発器側指標値にそれほど差は生じない。このため、冷媒回路(20)の定格能力を考慮することなく、冷媒漏れの診断を行うことができる。例えば、蒸発器側指標値を所定の基準値と比較することによって冷媒漏れが生じているか否かを判定する場合は、定格能力が異なる冷媒回路(20)の間で共通の基準値を用いて冷媒漏れの診断を行うことができる。
また、上記第2の発明では、蒸発器(34,37)から流出した冷媒の過熱度が一定値になるように膨張弁(36)の開度が調節される場合は、蒸発器側指標値よりも先に膨張弁(36)の開度に変化が現れるので、膨張弁(36)の開度が判定開度以上になると、冷媒漏れが生じていると判定している。従って、冷媒回路(20)から漏れた冷媒量が少ない段階で、冷媒漏れを検知することができる。
また、上記第3の発明では、漏洩指標値に基づけば冷媒漏れが生じていると判定できる場合であっても、アキュームレータ(38)に比較的多くの冷媒が溜まっている場合は、冷媒漏れが生じていると判定しない。
ここで、例えば空調負荷が低くなると、冷媒回路(20)における冷媒の循環量が減少し、アキュームレータ(38)に溜まる冷媒量が増加する。しかし、アキュームレータ(38)に溜まる冷媒量が増加した後に圧縮機(30)の運転容量が増加しても、アキュームレータ(38)内の冷媒量が減少するのに時間が掛かる。従って、アキュームレータ(38)内の冷媒量が減少するまでは、冷媒回路(20)では冷媒の循環量が不足するので、このような状態を冷媒漏れと誤判定するおそれがある。
第3の発明では、そのような誤判定を防止するために、漏洩指標値に基づいて冷媒漏れが生じていると判定される場合であっても、アキュームレータ(38)に流入する冷媒の過熱度とアキュームレータ(38)から流出した冷媒の過熱度との差が所定の吸入側基準値以上になる場合は、アキュームレータ(38)に比較的多くの冷媒が溜まっていると判断して、冷媒漏れと判定しない。従って、アキュームレータ(38)に比較的多くの冷媒が溜まる状態を、冷媒漏れと誤判定することを抑制することができる。
参考技術1に係る空気調和装置の概略構成図である。 参考技術1に係る漏洩診断装置において漏洩指標値の算出に用いられる領域を示すT−s線図(温度−エントロピー線図)である。 参考技術1に係る漏洩診断装置において漏洩指標値の算出に用いられる領域を示すT−s線図であり、(A)は基準状態の図であり、(B)は第1進行状態の図である。 参考技術1に係る漏洩診断装置において漏洩指標値の算出に用いられる領域を示すT−s線図であり、(A)は基準状態の図であり、(B)は第2進行状態の図である。 実施形態1に係る空気調和装置の概略構成図である。 実施形態1に係る漏洩診断装置において漏洩指標値の算出に用いられる領域を示すT−s線図であり、(A)は基準状態の図であり、(B)は第1進行状態の図である。 実施形態1に係る漏洩診断装置において漏洩指標値の算出に用いられる領域を示すT−s線図であり、(A)は基準状態の図であり、(B)は第2進行状態の図である。 その他の実施形態の第2変形例に係る漏洩診断装置のブロック図である。 その他の実施形態の第2変形例に係る漏洩診断装置によって出力される月平均指標値の一例を示す図表である。 その他の実施形態の第2変形例に係る漏洩診断装置によって出力される月平均指標値の別の一例を示す図表である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
〔参考技術1〕
先ず、参考技術1について説明する。
参考技術、漏洩診断装置(50)を備えた冷凍装置(10)である。この冷凍装置(10)は、図1に示すように、室外ユニット(11)と室内ユニット(13)とを備えた空気調和装置(10)であって、冷房運転と暖房運転とを切り換えて行うように構成されている。
−冷凍装置の構成−
室外ユニット(11)には、室外回路(21)が設けられている。室内ユニット(13)には、室内回路(22)が設けられている。この冷凍装置(10)では、室外回路(21)と室内回路(22)を液側連絡配管(23)及びガス側連絡配管(24)で接続することによって、蒸気圧縮冷凍サイクルを行う冷媒回路(20)が構成されている。冷媒回路(20)には、例えばフロン系の冷媒が充填されている。冷媒回路(20)に充填された冷媒量は、暖房運転時における冷媒の必要量から決められている。
《室外ユニット》
室外ユニット(11)の室外回路(21)には、圧縮機(30)と、熱源側熱交換器を構成する室外熱交換器(34)と、減圧機構を構成する膨張弁(36)とが、回路構成機器として設けられている。また、室外回路(21)には、圧縮機(30)が接続される四路切換弁(33)と、液側連絡配管(23)が接続される液側閉鎖弁(25)と、ガス側連絡配管(24)が接続されるガス側閉鎖弁(26)とが設けられている。
圧縮機(30)は、密閉容器状のケーシング内が圧縮後の冷媒で満たされる高圧ドーム型の圧縮機により構成されている。圧縮機(30)の吐出側は、吐出管(40)を介して四路切換弁(33)の第1ポート(P1)に接続されている。圧縮機(30)の吸入側は、吸入管(41)を介して四路切換弁(33)の第3ポート(P3)に接続されている。吸入管(41)には、密閉容器状のアキュームレータ(38)が設けられている。
室外熱交換器(34)は、クロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器により構成されている。室外熱交換器(34)には、室外熱交換器(34)の近傍に設けられた室外ファン(12)によって室外空気が供給される。室外熱交換器(34)では、室外空気と冷媒との間で熱交換が行われる。なお、室外ファン(12)は、風量を複数段階に調節できる。
室外熱交換器(34)の一端は、四路切換弁(33)の第4ポート(P4)に接続されている。室外熱交換器(34)の他端は、液配管(42)を介して液側閉鎖弁(25)に接続されている。この液配管(42)には、開度可変の膨張弁(36)と、密閉容器状のレシーバ(39)とが設けられている。また、四路切換弁(33)の第2ポート(P2)はガス側閉鎖弁(26)に接続されている。
四路切換弁(33)は、第1ポート(P1)と第2ポート(P2)が互いに連通して第3ポート(P3)と第4ポート(P4)が互いに連通する第1状態(図1に実線で示す状態)と、第1ポート(P1)と第4ポート(P4)が互いに連通して第2ポート(P2)と第3ポート(P3)が互いに連通する第2状態(図1に破線で示す状態)とが切り換え可能となっている。
室外回路(21)では、圧縮機(30)の吸入側に、一対の吸入温度センサ(45a)及び吸入圧力センサ(46a)が設けられている。圧縮機(30)の吐出側に、一対の吐出温度センサ(45b)及び吐出圧力センサ(46b)が設けられている。また、室外熱交換器(34)のガス側には、室外ガス温度センサ(45c)が設けられている。室外熱交換器(34)の液側には、室外液温度センサ(45d)が設けられている。室外ファン(12)の上流には、外気温度センサ(18)が設けられている。
《室内ユニット》
室内ユニット(13)の室内回路(22)には、利用側熱交換器を構成する室内熱交換器(37)が回路構成機器として設けられている。室内熱交換器(37)は、クロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器により構成されている。室内熱交換器(37)には、室内熱交換器(37)の近傍に設けられた室内ファン(14)によって室内空気が供給される。室内熱交換器(37)では、室内空気と冷媒との間で熱交換が行われる。なお、室内ファン(14)は、風量を複数段階に調節できる。また、室内ユニット(13)では、室内に開口する吸込口と室内ファン(14)との間にエアフィルタが設けられている(図示省略)。
室内回路(22)では、室内熱交換器(37)の液側に、室内液温度センサ(45e)が設けられている。室内熱交換器(37)のガス側に、室内ガス温度センサ(45f)が設けられている。室内ファン(14)の上流には、室内温度センサ(19)が設けられている。
なお、上述した室外ユニット(11)の各種センサ(18,45,46)と、室内ユニット(13)の各種センサ(19,45,46)は、後述する漏洩診断装置(50)の指標値算出手段(31)の一部として考えてもよいし、冷凍装置(10)の一部として考えてもよい。
《漏洩診断装置の構成》
参考技術の冷凍装置(10)は、漏洩診断装置(50)を備えている。漏洩診断装置(50)は、冷媒回路(20)において冷媒漏れが生じているか否かを検出するための漏洩検出動作を行うように構成されている。漏洩検出動作は、冷媒回路(20)において冷媒漏れが生じていない基準状態から冷媒が減っていることを検出するための動作である。
漏洩診断装置(50)は、冷媒状態検出部(51)とエクセルギー算出部(52)と漏洩判定部(53)とを備えている。本参考技術では、冷媒状態検出部(51)及びエクセルギー算出部(52)が指標値算出手段(31)を構成し、漏洩判定部(53)が漏洩判定手段(53)を構成している。
冷媒状態検出部(51)は、圧縮機(30)の入口(蒸発器(34,37)の出口)における冷媒の温度及びエントロピー(図2における点Aの座標値)と、圧縮機(30)の出口(凝縮器(34,37)の入口)における冷媒の温度及びエントロピー(図2における点Bの座標値)と、膨張弁(36)の入口(凝縮器(34,37)の出口)における冷媒の温度及びエントロピー(図2における点Eの座標値)と、膨張弁(36)の出口(蒸発器(34,37)の入口)における冷媒の温度及びエントロピー(図2における点Gの座標値)とを検出するように構成されている。冷媒の温度は、温度センサ(45)の測定値から直接検出され、冷媒のエントロピーは、温度センサ(45)の測定値及び圧力センサ(46)の測定値から算出される。
エクセルギー算出部(52)は、冷媒状態検出部(51)で得られた冷媒の温度及びエントロピーを用いて、圧縮機(30)、凝縮器(34,37)、及び蒸発器(34,37)の各回路構成機器における冷媒のエクセルギーの損失量を検出し、該エクセルギーの損失量を用いて、冷媒回路(20)から漏れた冷媒量に応じて変化する漏洩指標値を算出する。エクセルギー算出部(52)は、漏洩指標値として、凝縮器(34,37)における冷媒のエクセルギーの損失量を用いた放熱器側指標値と、蒸発器(34,37)における冷媒のエクセルギーの損失量を用いた蒸発器側指標値と、圧縮機(30)における冷媒のエクセルギーの損失量を用いた圧縮機側指標値とを算出する。
なお、エクセルギー算出部(52)では、各回路構成機器における冷媒のエクセルギーの損失量の検出に、エクセルギー分析(熱力学的分析)が利用されている。回路構成機器における冷媒のエクセルギーの損失量は、該回路構成機器で生じる損失の大きさ(回路構成機器における損失値)を表している。
具体的に、エクセルギー算出部(52)は、冷媒状態検出部(51)で得られた冷媒の温度及びエントロピーを用いて、凝縮器(34,37)における冷媒のエクセルギーの損失量ΔE(c)と、蒸発器(34,37)における冷媒のエクセルギーの損失量ΔE(e)と、圧縮機(30)における冷媒のエクセルギーの損失量ΔE(b)とを検出する。また、エクセルギー算出部(52)は、冷媒状態検出部(51)で得られた冷媒の温度及びエントロピーを用いて、圧縮機(30)の入力(入力電力)ΔE(a)と、凝縮器(34,37)における冷媒の放熱量ΔE(a+g)とを検出する。圧縮機(30)では、圧縮機(30)の入力ΔE(a)により冷媒のエクセルギーが増加する反面、機械損失や放熱ロスにより冷媒のエクセルギーが失われる。
そして、エクセルギー算出部(52)は、第1放熱器側指標値として、「圧縮機(30)の入力ΔE(a)」に対する「凝縮器(34,37)における冷媒のエクセルギーの損失量ΔE(c)」の比率R1(R1=ΔE(c)/ΔE(a))を算出し、その比率R1を出力する。エクセルギー算出部(52)は、第2放熱器側指標値として、「凝縮器(34,37)における冷媒の放熱量ΔE(a+g)」に対する「凝縮器(34,37)における冷媒のエクセルギーの損失量ΔE(c)」の比率R2(R2=ΔE(c)/ΔE(a+g))を算出し、その比率R2を出力する。
さらに、エクセルギー算出部(52)は、蒸発器(34,37)における冷媒のエクセルギーの損失量ΔE(e)を、そのまま蒸発器側指標値として出力する。エクセルギー算出部(52)は、圧縮機(30)における冷媒のエクセルギーの損失量ΔE(b)を、そのまま圧縮機側指標値として出力する。なお、蒸発器(34,37)において冷媒がガス単相状態になっている過程でのエクセルギーの損失量ΔE(e)を蒸発器側指標値とすることも可能である。
漏洩判定部(53)は、エクセルギー算出部(52)が算出した漏洩指標値に基づいて、冷媒回路(20)において冷媒漏れが生じているか否かを判定する。具体的に、漏洩判定部(53)は、エクセルギー算出部(52)が出力した漏洩指標値と、冷媒回路(20)において冷媒漏れが生じていない基準状態の値(基準値)とを用いて、冷媒回路(20)において冷媒漏れが生じているか否かを判定する。漏洩判定部(53)は、放熱器側指標値に基づいて、冷媒漏れが発生しているか否かを判定し、蒸発器側指標値に基づいて、冷媒漏れが所定のレベル(冷媒不足により回路構成機器が損傷する可能性があるレベル)にまで進行しているか否かを判定する。
漏洩判定部(53)は、各漏洩指標値の基準値を記憶するメモリを備えている。メモリには、「圧縮機(30)の入力」に対する「凝縮器(34,37)における冷媒のエクセルギーの損失量」の比率の基準状態の値が第1基準値R1(0)として記憶され、「凝縮器(34,37)における冷媒の放熱量」に対する「凝縮器(34,37)における冷媒のエクセルギーの損失量」の比率の基準状態の値が第2基準値R2(0)として記憶され、蒸発器(34,37)における冷媒のエクセルギーの損失量の基準状態の値が第3基準値として記憶され、圧縮機(30)における冷媒のエクセルギーの損失量の基準状態の値が第4基準値として記憶されている。これらの基準値は、冷房運転時の基準状態の値として、予め求められた値である。
漏洩判定部(53)は、凝縮器(34,37)における冷媒のエクセルギーの損失量ΔE(c)が基準状態に比べて小さくなる変化に基づいて、冷媒漏れが発生しているか否かを判定する。具体的に、漏洩判定部(53)は、第1放熱器側指標値の基準状態からの変化率と、第2放熱器側指標値の基準状態からの変化率とに基づいて、冷媒漏れが発生しているか否かを判定する。なお、この判定に、第1放熱器側指標値の基準状態からの変化率と、第2放熱器側指標値の基準状態からの変化率との片方だけを用いてもよい。
また、漏洩判定部(53)は、蒸発器(34,37)における冷媒のエクセルギーの損失量ΔE(e)が基準状態に比べて大きくなる変化と、圧縮機(30)における冷媒のエクセルギーの損失量ΔE(b)が基準状態に比べて大きくなる変化との両方に基づいて、冷媒漏れが所定のレベルにまで進行しているか否かを判定する。具体的に、漏洩判定部(53)は、蒸発器側指標値の基準状態からの変化率と、圧縮機側指標値の基準状態からの変化率とに基づいて、冷媒漏れが所定のレベルにまで進行しているか否かを判定する。
−冷凍装置の運転動作−
冷凍装置(10)の運転動作について説明する。この冷凍装置(10)は、四路切換弁(33)によって冷房運転と暖房運転の切り換えを行うことができるように構成されている。
<冷房運転>
冷房運転では、四路切換弁(33)が第2状態に設定される。そして、この状態で圧縮機(30)の運転が行われると、冷媒回路(20)では、室外熱交換器(34)が凝縮器となって室内熱交換器(37)が蒸発器となる蒸気圧縮冷凍サイクルが行われる。
なお、冷房運転では、冷凍サイクルの低圧の値(吸入圧力センサ(46a)の検出値)が一定値になるように圧縮機(30)の運転周波数が制御され、室内熱交換器(37)の出口の冷媒の過熱度(スーパーヒート)が所定の目標値(例えば5℃)になるように、膨張弁(36)の開度が調節される。
具体的に、圧縮機(30)で圧縮された冷媒は、室外熱交換器(34)で室外空気と熱交換して凝縮する。室外熱交換器(34)で凝縮した冷媒は、膨張弁(36)を通過する際に減圧され、その後に室内熱交換器(37)で室内空気と熱交換して蒸発する。室内熱交換器(37)で蒸発した冷媒は、圧縮機(30)で再び圧縮される。
<暖房運転>
暖房運転では、四路切換弁(33)が第1状態に設定される。そして、この状態で圧縮機(30)の運転が行われると、冷媒回路(20)では、室外熱交換器(34)が蒸発器となって室内熱交換器(37)が凝縮器となる蒸気圧縮冷凍サイクルが行われる。
なお、暖房運転では、冷凍サイクルの高圧の値(吐出圧力センサ(46b)の検出値)が一定値になるように圧縮機(30)の運転周波数が制御され、室内熱交換器(37)の出口の冷媒の過冷却度(サブクール)が所定の目標値(例えば5℃)になるように、膨張弁(36)の開度が調節される。
具体的に、圧縮機(30)で圧縮された冷媒は、室内熱交換器(37)で室内空気と熱交換して凝縮する。室内熱交換器(37)で凝縮した冷媒は、膨張弁(36)を通過する際に減圧され、その後に室外熱交換器(34)で室外空気と熱交換して蒸発する。室外熱交換器(34)で蒸発した冷媒は、圧縮機(30)で再び圧縮される。
−漏洩診断装置の動作−
漏洩診断装置(50)の動作について説明する。漏洩診断装置(50)は、冷房運転中や暖房運転中に漏洩検出動作を行う。漏洩診断装置(50)は、例えば所定の制御周期で漏洩検出動作を行う。以下では、冷房運転中の漏洩検出動作について説明する。
漏洩検出動作では、まず、冷媒回路(20)の所定の位置における冷媒の温度及びエントロピーを検出する第1ステップが行われる。冷媒回路(20)の所定の位置とは、圧縮機(30)の入口及び出口と、膨張弁(36)の入口及び出口である。
第1ステップでは、冷媒状態検出部(51)が、吸入温度センサ(45a)の測定値を圧縮機(30)の入口における冷媒の温度として検出する。また、冷媒状態検出部(51)は、吸入温度センサ(45a)の測定値及び吸入圧力センサ(46a)の測定値を用いて、圧縮機(30)の入口における冷媒のエントロピーを算出する。これにより、図2に示すT−s線図の点Aの座標値が得られる。
また、冷媒状態検出部(51)は、吐出温度センサ(45b)の測定値を圧縮機(30)の出口における冷媒の温度として検出する。また、冷媒状態検出部(51)は、吐出温度センサ(45b)の測定値及び吐出圧力センサ(46b)の測定値を用いて、圧縮機(30)の出口における冷媒のエントロピーを算出する。これにより、図2に示すT−s線図の点Bの座標値が得られる。
また、冷媒状態検出部(51)は、室外液温度センサ(45d)の測定値を膨張弁(36)の入口における冷媒の温度として検出する。また、冷媒状態検出部(51)は、室外液温度センサ(45d)の測定値及び吐出圧力センサ(46b)の測定値を用いて、膨張弁(36)の入口における冷媒のエントロピーを算出する。膨張弁(36)の入口の冷媒のエントロピーの算出では、膨張弁(36)の入口の圧力が圧縮機(30)の出口の圧力に等しいものとみなして、吐出圧力センサ(46b)の測定値が用いられる。これにより、図2に示すT−s線図の点Eの座標値が得られる。
また、冷媒状態検出部(51)は、室内液温度センサ(45e)の測定値を膨張弁(36)の出口における冷媒の温度として検出する。冷媒状態検出部(51)は、室内液温度センサ(45e)の測定値及び吸入圧力センサ(46a)の測定値を用いて、膨張弁(36)の出口における冷媒のエントロピーを算出する。膨張弁(36)の出口の冷媒のエントロピーの算出では、膨張弁(36)の出口の圧力が圧縮機(30)の入口の圧力に等しいものとみなして、吸入圧力センサ(46a)の測定値が用いられる。また、冷房運転中は膨張弁(36)の出口の冷媒が気液二相状態になるため、冷媒の温度及び圧力からエントロピーを算出できるように、膨張弁(36)の入口の冷媒のエンタルピーが膨張弁(36)の出口の冷媒のエンタルピーに等しいものと仮定している。これにより、図2に示すT−s線図の点Gの座標値が得られる。
次に、漏洩指標値を算出する第2ステップが行われる。第2ステップは、第1ステップと共に指標値算出ステップを構成している。
第2ステップでは、エクセルギー算出部(52)が、凝縮器として動作する室外熱交換器(34)における冷媒のエクセルギーの損失量ΔE(c)と、蒸発器として動作する室内熱交換器(37)における冷媒のエクセルギーの損失量ΔE(e)と、圧縮機(30)における冷媒のエクセルギーの損失量ΔE(b)と、圧縮機(30)の入力ΔE(a)と、室外熱交換器(34)における冷媒の放熱量ΔE(a+g)とをそれぞれ算出する。
ここで、図2に示すT−s線図では、冷凍サイクルを表すラインを利用して領域分けされた各領域の面積を用いると、回路構成機器(圧縮機(30)、凝縮器(34,37)、膨張弁(36)、蒸発器(34,37))における冷媒のエクセルギーの損失量を求めることが可能である。
図2において、Thは、凝縮器(34,37)に送り込まれる空気の温度(冷房運転では、外気温度センサ(18)の測定値)、Tcは、蒸発器(34,37)に送り込まれる空気の温度(冷房運転では、室内温度センサ(19)の測定値)をそれぞれ表している。
また、点Aは、圧縮機(30)の入口(蒸発器(34,37)の出口)の冷媒の温度とエントロピーから定まる点である。点Bは、圧縮機(30)の出口(凝縮器(34,37)の入口)の冷媒の温度とエントロピーから定まる点である。点Eは、膨張弁(36)の入口(凝縮器(34,37)の出口)の冷媒の温度とエントロピーから定まる点である。点Gは、膨張弁(36)の出口(蒸発器(34,37)の入口)の冷媒の温度とエントロピーから定まる点である。
また、点Cは、点Bを通る等圧線と飽和蒸気線とが交わる点である。点Dは、点Cを通る等温線と飽和液線とが交わる点である。点Fは、点Eを通る等エンタルピー線と飽和液線とが交わる点である。点Hは、点Gを通る等温線と飽和蒸気線とが交わる点である。また、点Iは、点Aを通る等エントロピー線上で温度がTcになる点である。点Jは、点Aを通る等エントロピー線上で温度がThになる点である。点Kは、点Gを通る等エントロピー線上で温度がThになる点である。点Lは、点Gを通る等エントロピー線上で温度がTcになる点である。点Mは、点Bを通る等エントロピー線上で温度がThになる点である。
なお、本参考技術では、点A、点B、点Eおよび点Gの座標値と、外気温度センサ(18)の測定値と、室内温度センサ(19)の測定値とを用いて、点C、点D、点F、点H、点I、点J、点K、点Lおよび点Mの座標値が算出される。
図2では、圧縮機(30)の入力ΔE(a)が、(a)の領域の面積で表される。圧縮機(30)における冷媒のエクセルギーの損失量ΔE(b)が、(b)の領域の面積で表される。凝縮器(34,37)における冷媒のエクセルギーの損失量ΔE(c)が、(c)の領域の面積で表される。膨張弁(36)における冷媒のエクセルギーの損失量ΔE(d)が、(d)の領域の面積で表される。蒸発器(34,37)における冷媒のエクセルギーの損失量ΔE(e)が、(e)の領域の面積で表される。なお、(a)の領域は、ハッチングされた全領域から(g)の領域を引いた領域である。
また、図2では、逆カルノーサイクルの仕事量ΔE(f)が、(f)の領域の面積で表される。凝縮器(34,37)における冷媒の放熱量ΔE(a+g)が、点Bから点Cと点Dを経て点Eに至る線の下側の領域、つまり(a)の領域に(g)の領域を加えた領域の面積(図2においてハッチングされた全面積)で表される。蒸発器(34,37)における冷媒の吸熱量ΔE(g)が、点Gから点Hを経て点Aに至る線の下側の領域、つまり(g)の領域の面積で表される。
エクセルギー算出部(52)は、点B、点C、点D及び点Eの座標値と、外気温度センサ(18)の測定値Thとを用いて、室外熱交換器(34)における冷媒のエクセルギーの損失量ΔE(c)を算出する。エクセルギー算出部(52)は、点A、点G及び点Hの座標値と、室内温度センサ(19)の測定値Tcとを用いて、室内熱交換器(37)における冷媒のエクセルギーの損失量ΔE(e)を算出する。エクセルギー算出部(52)は、点A及び点Bの座標値と、外気温度センサ(18)の測定値Thとを用いて、圧縮機(30)における冷媒のエクセルギーの損失量ΔE(b)を算出する。エクセルギー算出部(52)は、点A、点B、点C、点D、点E、点G及び点Hの座標値を用いて、圧縮機(30)の入力ΔE(a)を算出する。エクセルギー算出部(52)は、点B、点C、点D及び点Eの座標値を用いて、室外熱交換器(34)における冷媒の放熱量ΔE(a+g)を算出する。
なお、エクセルギー算出部(52)は、圧縮機(30)における冷媒のエクセルギーの損失量ΔE(b)として、点Aと点Bを結ぶ線分の下側の領域の面積を算出するように構成されていてもよい。この場合、圧縮機(30)における冷媒のエクセルギーの損失量ΔE(b)は、圧縮機(30)の入口から出口までの冷媒の温度変化を、圧縮機(30)の入口の冷媒のエントロピーから圧縮機(30)の出口の冷媒のエントロピーまでの区間において積分した値になる。
次に、エクセルギー算出部(52)は、「圧縮機(30)の入力ΔE(a)」に対する「室外熱交換器(34)における冷媒のエクセルギーの損失量ΔE(c)」の比率R1(R1=ΔE(c)/ΔE(a))を算出し、その比率R1を第1放熱器側指標値として出力する。エクセルギー算出部(52)は、「室外熱交換器(34)における冷媒の放熱量ΔE(a+g)」に対する「室外熱交換器(34)における冷媒のエクセルギーの損失量ΔE(c)」の比率R2(R2=ΔE(c)/ΔE(a+g))を算出し、その比率R2を第2放熱器側指標値として出力する。エクセルギー算出部(52)は、蒸発器(34,37)における冷媒のエクセルギーの損失量ΔE(e)を蒸発器側指標値として出力し、圧縮機(30)における冷媒のエクセルギーの損失量ΔE(b)を圧縮機側指標値として出力する。以上により第2ステップが終了する。
続いて、冷媒回路(20)において冷媒漏れが生じているか否かを判定する第3ステップが行われる。第3ステップは漏洩判定ステップを構成している。
第3ステップでは、まず、漏洩判定部(53)が、第1基準値R1(0)と第2基準値R2(0)をメモリから読み出す。そして、漏洩判定部(53)は、第1放熱器側指標値R1を第1基準値R1(0)で除することによって、第1放熱器側指標値の基準状態からの変化率(R1/R1(0))を算出する。漏洩判定部(53)は、第1放熱器側指標値の基準状態からの変化率が所定の第1減少判定値以下になる第1判定条件が成立しているか否かを判定する。
また、漏洩判定部(53)は、第2放熱器側指標値R2を第2基準値R2(0)で除することによって、第2放熱器側指標値の基準状態からの変化率(R2/R2(0))を算出する。漏洩判定部(53)は、第2放熱器側指標値の基準状態からの変化率が所定の第2減少判定値以下になる第2判定条件が成立しているか否かを判定する。
漏洩判定部(53)は、第1判定条件と第2判定条件の少なくとも一方が成立する場合に、冷媒回路(20)において冷媒漏れが生じていると判定する。一方、漏洩判定部(53)は、第1判定条件と第2判定条件が両方とも成立しない場合には、冷媒回路(20)において冷媒漏れが生じていないと判定する。
ここで、図3に示すように、冷媒回路(20)から漏洩した冷媒の量が比較的少ない第1進行状態では、凝縮器(34)における冷媒の凝縮温度が、基準状態に比べて低くなる。凝縮器(34)における冷媒の凝縮温度と室外空気の温度差が小さくなるので、凝縮器(34)の出口における冷媒の温度が、基準状態に比べて高くなり、凝縮器(34)の出口における冷媒の過冷却度が、基準状態に比べて小さくなる。膨張弁(36)の入口および出口における冷媒のエントロピーが、それぞれ基準状態に比べて大きくなる。冷凍サイクルにおける高圧は基準状態に比べて低くなるが、冷凍サイクルにおける低圧は基準状態とそれほど変わらない。蒸発器(37)の出口における冷媒の過熱度は、基準状態とそれほど変わらない。その結果、回路構成機器における冷媒のエクセルギーの損失量のうち、凝縮器(34)における冷媒のエクセルギーの損失量ΔE(c)の基準状態からの変化が特に大きくなる。
また、凝縮器(34)が劣化した場合にも、凝縮器(34)における冷媒のエクセルギーの損失量ΔE(c)は変化するが、この場合は、凝縮器(34)における冷媒のエクセルギーの損失量ΔE(c)が増加する。このため、本参考技術では、凝縮器(34)における冷媒のエクセルギーの損失量ΔE(c)が基準状態から小さくなる変化に基づいて、冷媒漏れが生じているか否かが判定される。
第1進行状態において、凝縮器(34)における冷媒のエクセルギーの損失量ΔE(c)が基準状態に比べて小さくなるのは、凝縮器(34)の出口における冷媒の過冷却度が小さくなって、凝縮器(34)の有効流路長において、熱交換効率がよい気液二相領域の割合が増加して、全体として熱交換効率が増加するためである。なお、第1進行状態では、蒸発器(37)における冷媒のエクセルギーの損失量ΔE(e)が基準状態に比べて僅かに小さくなり、圧縮機(30)における冷媒のエクセルギーの損失量ΔE(b)と、膨張弁(36)における冷媒のエクセルギーの損失量ΔE(d)とは、共に基準状態からそれほど変化しない。
なお、凝縮器(34,37)における冷媒のエクセルギーの損失量を、そのまま放熱器側指標値としてもよい。また、放熱器側指標値に基づいて冷媒漏れが生じているか否かを判定する方法としては、上述の方法に限られない。例えば、放熱器側指標値が所定の判定閾値を下回る条件が成立する場合に、冷媒漏れが生じていると判定してもよい。また、所定の期間(例えば1ヶ月間)における放熱器側指標値の平均値が所定の判定閾値を下回る条件が成立する場合に、冷媒漏れが生じていると判定してもよい。
次に、漏洩判定部(53)は、第3基準値と第4基準値を、メモリから読み出す。そして、漏洩判定部(53)は、蒸発器側指標値ΔE(e)を第3基準値で除することによって、蒸発器側指標値の基準状態からの変化率を算出する。漏洩判定部(53)は、蒸発器側指標値の基準状態からの変化率が所定の第1増加判定値以上になる第3判定条件が成立するか否かを判定する。
また、漏洩判定部(53)は、圧縮機側指標値ΔE(b)を第4基準値で除することによって、圧縮機側指標値の基準状態からの変化率を算出する。漏洩判定部(53)は、圧縮機側指標値の基準状態からの変化率が所定の第2増加判定値以上になる第4判定条件が成立するか否かを判定する。
なお、上述した判定値(第1減少判定値、第2減少判定値、第1増加判定値および第2増加判定値)は、全てメモリに記憶されている。
漏洩判定部(53)は、放熱器側指標値に基づいて冷媒漏れが生じていると判定している状態で、第3判定条件と第4判定条件の両方が成立する場合に、冷媒漏れが所定のレベル(冷媒不足により回路構成機器が損傷する可能性があるレベル)にまで進行していると判定する。本参考技術では、第3判定条件と第4判定条件の片方だけが成立しても、冷媒漏れが所定のレベルにまで進行していると判定されない。但し、第3判定条件と第4判定条件の少なくとも一方が成立する場合に冷媒漏れが所定のレベルにまで進行していると判定するように、漏洩判定部(53)を構成してもよい。
ここで、図4に示すように、冷媒回路(20)から漏洩した冷媒の量が比較的多い第2進行状態では、凝縮器(34)における冷媒の凝縮温度が、第1進行状態に比べてさらに低くなる。凝縮器(34)の出口における冷媒の温度が、第1進行状態に比べてさらに高くなり、凝縮器(34)の出口における冷媒の過冷却度が、第1進行状態に比べてさらに小さくなる。膨張弁(36)の入口および出口における冷媒のエントロピーが、それぞれ第1進行状態に比べてさらに大きくなる。冷凍サイクルにおける高圧が、第1進行状態に比べてさらに低くなり、冷凍サイクルにおける低圧が第1進行状態に比べて低くなる。蒸発器(37)の出口における冷媒の過熱度が、第1進行状態に比べて大きくなる。凝縮器(34)における冷媒のエクセルギーの損失量ΔE(c)が、第1進行状態に比べて大きくなる。その結果、回路構成機器における冷媒のエクセルギーの損失量のうち、蒸発器(37)における冷媒のエクセルギーの損失量ΔE(e)の基準状態からの変化と、圧縮機(30)における冷媒のエクセルギーの損失量ΔE(b)の基準状態からの変化とが、特に大きくなる。
また、蒸発器(37)が劣化した場合には、蒸発器(37)における冷媒のエクセルギーの損失量ΔE(e)はそれほど変化しない。特に、冷凍サイクルの低圧が一定値になるように冷媒回路(20)が制御されている場合は、蒸発器(37)における冷媒のエクセルギーの損失量ΔE(e)はほとんど変化しない。また、圧縮機(30)が劣化した場合も、蒸発器(37)から流出した冷媒の過熱度が一定値になるように冷媒回路(20)が制御されているので、圧縮機(30)における冷媒のエクセルギーの損失量ΔE(b)はそれほど変化しない。このため、本参考技術では、蒸発器(37)における冷媒のエクセルギーの損失量ΔE(e)が基準状態から大きくなる変化と、圧縮機(30)における冷媒のエクセルギーの損失量ΔE(b)が基準状態から大きくなる変化とに基づいて、冷媒漏れが所定のレベルにまで進行しているか否かが判定されている。
なお、蒸発器側指標値及び圧縮機側指標値の各漏洩指標値に基づいて冷媒漏れが生じているか否かを判定する方法としては、上述の方法に限られない。例えば、漏洩指標値が所定の判定閾値を上回る条件が成立する場合に、冷媒漏れが所定のレベルにまで進行していると判定してもよい。また、所定の期間(例えば1ヶ月間)における漏洩指標値の平均値が所定の判定閾値を上回る条件が成立する場合に、冷媒漏れが所定のレベルにまで進行していると判定してもよい。
参考技術1の効果−
参考技術では、回路構成機器における冷媒のエクセルギーの損失量に基づいて、冷媒回路(20)において冷媒漏れが生じると所定の変化をする漏洩指標値が算出され、その漏洩指標値に基づいて冷媒漏れの診断が行われる。冷媒回路(20)における冷媒漏れは、例えば、漏洩指標値の変化を監視することにより検知することが可能である。従って、冷媒回路(20)の回路構成機器における冷媒のエクセルギーの損失量を用いた冷媒漏れの診断を実現することができる。
また、本参考技術では、冷媒回路(20)において冷媒漏れが生じると、凝縮器(34,37)における冷媒のエクセルギーの損失量に所定の変化が現れるので、凝縮器(34,37)における冷媒のエクセルギーの損失量に基づいて算出した放熱器側指標値に基づいて、冷媒漏れの診断が行われる。従って、凝縮器(34,37)における冷媒のエクセルギーの損失量を用いた冷媒漏れの診断を実現することができる。また、冷凍サイクルの低圧が一定になるように冷媒回路(20)が制御される冷凍運転中は、冷媒回路(20)から漏洩した冷媒の量が比較的少ない状態でも、凝縮器(34,37)における冷媒のエクセルギーの損失量にある程度大きな変化が現れる。このため、冷媒回路(20)から漏れた冷媒量が少ない段階で、冷媒漏れを検知することができる。そして、冷媒回路(20)から漏れる冷媒量を低減させることができ、地球環境に影響を与える冷媒を用いる場合は、地球環境に与える影響を低減させることができる。
また、本参考技術では、冷媒回路(20)において冷媒漏れが生じると、蒸発器(34,37)における冷媒のエクセルギーの損失量に所定の変化が現れるので、蒸発器(34,37)における冷媒のエクセルギーの損失量に基づいて算出した蒸発器側指標値に基づいて、冷媒漏れの診断が行われる。従って、蒸発器(34,37)における冷媒のエクセルギーの損失量を用いた冷媒漏れの診断を実現することができる。
また、本参考技術では、冷媒回路(20)において冷媒漏れが生じると、圧縮機(30)における冷媒のエクセルギーの損失量に所定の変化が現れるので、圧縮機(30)における冷媒のエクセルギーの損失量に基づいて算出した圧縮機側指標値に基づいて、冷媒漏れの診断が行われる。従って、圧縮機(30)における冷媒のエクセルギーの損失量を用いた冷媒漏れの診断を実現することができる。
また、本参考技術では、蒸発器(34,37)における冷媒のエクセルギーの損失量の基準状態からの変化と、圧縮機(30)における冷媒のエクセルギーの損失量の基準状態からの変化との両方に基づいて、冷媒漏れが所定のレベルにまで進行しているか否かが判定される。従って、冷媒漏れが所定のレベルにまで進行しているか否かをより正確に判定することができる。
また、本参考技術では、放熱器側指標値に基づいて、冷媒回路(20)において冷媒漏れが生じているか否かが判定され、蒸発器側指標値及び圧縮機側指標値に基づいて、冷媒回路(20)における冷媒漏れが所定のレベルにまで進行しているか否かが判定される。従って、冷媒漏れが生じているか否かだけではなく、冷媒漏れが所定のレベルにまで進行しているか否も検知することができる。
また、本参考技術では、冷媒回路(20)において冷媒漏れが生じると、「圧縮機(30)の入力」に対する「凝縮器(34,37)における冷媒のエクセルギーの損失量」の比率に所定の変化が現れるので、この比率を放熱器側指標値として、該放熱器側指標値に基づいて冷媒漏れの診断が行われる。また、冷媒回路(20)において冷媒漏れが生じると、「凝縮器(34,37)における冷媒の放熱量」に対する「凝縮器(34,37)における冷媒のエクセルギーの損失量」の比率に所定の変化が現れるので、この比率を放熱器側指標値として、該放熱器側指標値に基づいて冷媒漏れの診断が行われる。これらの放熱器側指標値は、エクセルギーの損失量同士の比率であるため、無次元化された値となる。このため、冷媒回路(20)の定格能力を考慮することなく、冷媒漏れの診断を行うことができる。
また、本参考技術では、「圧縮機(30)の入力」が、冷媒回路(20)の動作状態(例えば、冷媒の循環量、室外空気の温度)を反映した値である。また、「凝縮器(34,37)における冷媒の放熱量」が、冷媒回路(20)の動作状態を反映した値である。冷媒回路(20)の動作状態を反映した放熱器側指標値が冷媒漏れの診断に用いられる。従って、冷媒回路(20)の動作状態をそれほど考慮することなく、冷媒漏れの診断を行うことができる。
また、本参考技術では、冷媒回路(20)において冷媒漏れが生じているか否かを判定するのに、回路構成機器における冷媒のエクセルギーの損失量を利用する漏洩診断装置(50)を設けている。従って、冷媒回路(20)の回路構成機器における冷媒のエクセルギーの損失量を用いた冷媒漏れの診断を行うことができる冷凍装置(10)を提供することができる。
〔実施形態1〕
実施形態1について説明する。本実施形態の漏洩診断装置(50)は、漏洩検出動作が上記参考技術1とは異なっている。なお、本実施形態では、互いに並列に接続された複数台の室内ユニット(13)を備えた空気調和装置(10)を例に説明する。但し、本実施形態の空気調和装置(10)の概略構成図を示す図5では、室内ユニット(13)を1台のみ記載し、他の室内ユニット(13)の記載は省略している。複数台の室内ユニット(13)を備えた空気調和装置(10)では、図5に示すように、室外回路(21)に室外膨張弁(36a)が設けられ、各室内回路(22)に室内膨張弁(36b)が設けられる。なお、本実施形態の漏洩検出動作は、図1に示すような室内ユニット(13)が1台の空気調和装置(10)にも適用可能である。
室内膨張弁(36b)及び室外膨張弁(36a)は、開度可変の電動膨張弁により構成されている。室内膨張弁(36b)には、制御パルスの最大値が2000パルスの電動膨張弁が用いられている。一方、室外膨張弁(36a)には、制御パルスの最大値が480パルスの電動膨張弁が用いられている。
冷房運転中は、室外膨張弁(36a)が全開に設定され、室内膨張弁(36b)の開度が、室内熱交換器(37)から流出した冷媒の過熱度が一定値(例えば5℃)になるように調節される。一方、暖房運転中は、室外膨張弁(36a)の開度が、室外熱交換器(34)から流出した冷媒の過熱度が一定値(例えば5℃)になるように調節され、室内膨張弁(36b)の開度が、室内熱交換器(37)から流出した冷媒の過冷却度が一定値(例えば5℃)になるように調節される。
まず、冷房運転中の漏洩検出動作について説明する。冷房運転中の漏洩検出動作では、まず、上記実施形態と同じ第1ステップが行われる。続いて、第2ステップでは、エクセルギー算出部(52)が、室外熱交換器(34)において冷媒が気液二相状態になっている過程でのエクセルギーの損失量ΔE(c2)を算出する。図6及び図7では、室外熱交換器(34)において冷媒が気液二相状態になっている過程でのエクセルギーの損失量ΔE(c2)が、(c2)の領域の面積で表される。エクセルギー算出部(52)は、C点及びD点の座標値と、外気温度センサ(18)の測定値Thとを用いて、(c2)の領域の面積を算出することによって、室外熱交換器(34)において冷媒が気液二相状態になっている過程でのエクセルギーの損失量ΔE(c2)を算出する。
また、エクセルギー算出部(52)は、室外熱交換器(34)において冷媒が液単相状態になっている過程でのエクセルギーの損失量ΔE(c3)を算出する。図6及び図7では、室外熱交換器(34)において冷媒が液単相状態になっている過程でのエクセルギーの損失量ΔE(c3)が、(c3)の領域の面積で表される。エクセルギー算出部(52)は、D点及びE点の座標値と、外気温度センサ(18)の測定値Thとを用いて、(c3)の領域の面積を算出することによって、室外熱交換器(34)において冷媒が液単相状態になっている過程でのエクセルギーの損失量ΔE(c3)を算出する。
また、エクセルギー算出部(52)は、室内熱交換器(37)において冷媒が気液二相状態になっている過程でのエクセルギーの損失量ΔE(e1)を算出する。図6及び図7では、室内熱交換器(37)において冷媒が気液二相状態になっている過程でのエクセルギーの損失量ΔE(e1)が、(e1)の領域の面積で表される。エクセルギー算出部(52)は、G点及びH点の座標値と、室内温度センサ(19)の測定値Tcとを用いて、(e1)の領域の面積を算出することによって、室内熱交換器(37)において冷媒が気液二相状態になっている過程でのエクセルギーの損失量ΔE(e1)を算出する。
また、エクセルギー算出部(52)は、室内熱交換器(37)において冷媒がガス単相状態になっている過程でのエクセルギーの損失量ΔE(e2)を算出する。図6及び図7では、室内熱交換器(37)において冷媒がガス単相状態になっている過程でのエクセルギーの損失量ΔE(e2)が、(e2)の領域の面積で表される。エクセルギー算出部(52)は、H点及びA点の座標値と、室内温度センサ(19)の測定値Tcとを用いて、(e2)の領域の面積を算出することによって、室内熱交換器(37)において冷媒がガス単相状態になっている過程でのエクセルギーの損失量ΔE(e2)を算出する。
なお、室外熱交換器(34)において冷媒が気液二相状態になっている過程でのエクセルギーの損失量ΔE(c2)は、該気液二相状態の冷媒が流れる際に生じる損失の大きさを表している。室外熱交換器(34)において冷媒が液単相状態になっている過程でのエクセルギーの損失量ΔE(c3)は、該液単相状態の冷媒が流れる際に生じる損失の大きさを表している。室内熱交換器(37)において冷媒が気液二相状態になっている過程でのエクセルギーの損失量ΔE(e1)は、該気液二相状態の冷媒が流れる際に生じる損失の大きさを表している。室内熱交換器(37)において冷媒がガス単相状態になっている過程でのエクセルギーの損失量ΔE(e1)は、該ガス単相状態の冷媒が流れる際に生じる損失の大きさを表している。
次に、エクセルギー算出部(52)は、放熱器側指標値として、「室外熱交換器(34)において冷媒が気液二相状態になっている過程でのエクセルギーの損失量ΔE(c2)」に対する「室外熱交換器(34)において冷媒が液単相状態になっている過程でのエクセルギーの損失量ΔE(c3)」の比率R1(R1=ΔE(c3)/ΔE(c2))を算出し、その比率R1を出力する。エクセルギー算出部(52)は、蒸発器側指標値として、「室内熱交換器(37)において冷媒が気液二相状態になっている過程でのエクセルギーの損失量ΔE(e1)」に対する「室内熱交換器(37)において冷媒がガス単相状態になっている過程でのエクセルギーの損失量ΔE(e2)」の比率R2(R2=ΔE(e2)/ΔE(e1))を算出し、その比率R2を出力する。以上により第2ステップが終了する。
続いて、冷媒回路(20)において冷媒漏れが生じているか否かを判定する第3ステップが行われる。ここで、漏洩判定部(53)のメモリには、冷房運転中における「室外熱交換器(34)において冷媒が気液二相状態になっている過程でのエクセルギーの損失量」に対する「室外熱交換器(34)において冷媒が液単相状態になっている過程でのエクセルギーの損失量」の比率の基準状態の値が、第5基準値として記憶されている。また、このメモリには、冷房運転中における「室内熱交換器(37)において冷媒が気液二相状態になっている過程でのエクセルギーの損失量」に対する「室内熱交換器(37)において冷媒がガス単相状態になっている過程でのエクセルギーの損失量」の比率の基準状態の値が、第6基準値として記憶されている。
第3ステップでは、まず、漏洩判定部(53)が、第5基準値と第6基準値をメモリから読み出す。そして、漏洩判定部(53)は、放熱器側指標値を第5基準値で除することによって、放熱器側指標値の基準状態からの変化率を算出する。漏洩判定部(53)は、放熱器側指標値の基準状態からの変化率が所定の第1判定値以下になる第5判定条件が成立しているか否かを判定する。漏洩判定部(53)は、第5判定条件が成立する場合に、冷媒回路(20)において冷媒漏れが生じていると判定する。一方、漏洩判定部(53)は、第5判定条件が成立しない場合には、冷媒回路(20)において冷媒漏れが生じていないと判定する。
漏洩判定部(53)は、蒸発器側指標値を第6基準値で除することによって、蒸発器側指標値の基準状態からの変化率を算出する。漏洩判定部(53)は、蒸発器側指標値の基準状態からの変化率が所定の第2判定値以上になる第6判定条件が成立しているか否かを判定する。漏洩判定部(53)は、第6判定条件が成立する場合に、冷媒漏れが所定のレベル(冷媒不足により回路構成機器が損傷する可能性があるレベル)にまで進行していると判定する。
なお、本実施形態では、冷房運転中に、冷凍サイクルの低圧の値(吸入圧力センサ(46a)の検出値)が一定値になるように圧縮機(30)の運転周波数を制御する低圧一定制御が行われるので、冷媒回路(20)から漏洩した冷媒の量が比較的少ない第1進行状態では、蒸発器(34,37)における冷媒のエクセルギーの損失量に、ほとんど変化が表れない。第1進行状態では、凝縮器(34,37)における冷媒のエクセルギーの損失量に比較的大きな変化が表れる。そして、冷媒漏れが進行すると、蒸発器(34,37)における冷媒のエクセルギーの損失量にも、比較的大きな変化が表れる。従って、放熱器側指標値に基づいて、冷媒回路(20)において冷媒漏れが生じているか否かが判定され、蒸発器側指標値に基づいて、冷媒回路(20)における冷媒漏れが所定のレベルにまで進行しているか否かが判定される。
しかし、低圧一定制御ではなく、冷凍サイクルの高圧の値(吐出圧力センサ(46b)の検出値)が一定値になるように圧縮機(30)の運転周波数を制御する高圧一定制御が行われる場合は、第1進行状態では、凝縮器(34,37)における冷媒のエクセルギーの損失量に、ほとんど変化が表れず、蒸発器(34,37)における冷媒のエクセルギーの損失量に比較的大きな変化が表れる。そして、冷媒漏れが進行すると、凝縮器(34,37)における冷媒のエクセルギーの損失量にも、比較的大きな変化が表れる。この場合は、蒸発器側指標値に基づいて、冷媒回路(20)において冷媒漏れが生じているか否かを判定し、放熱器側指標値に基づいて、冷媒回路(20)における冷媒漏れが所定のレベルにまで進行しているか否かを判定することができる。
続いて、暖房運転中の漏洩検出動作について説明する。暖房運転中の漏洩検出動作では、冷房運転中の漏洩検出動作と同様に、まず、上記実施形態と同じ第1ステップが行われる。続いて、第2ステップでは、エクセルギー算出部(52)が、室外熱交換器(34)において冷媒が気液二相状態になっている過程でのエクセルギーの損失量ΔE(e1)を算出する。また、エクセルギー算出部(52)は、室外熱交換器(34)において冷媒がガス単相状態になっている過程でのエクセルギーの損失量ΔE(e2)を算出する。
そして、エクセルギー算出部(52)は、蒸発器側指標値として、「室外熱交換器(34)において冷媒が気液二相状態になっている過程でのエクセルギーの損失量ΔE(e1)」に対する「室外熱交換器(34)において冷媒がガス単相状態になっている過程でのエクセルギーの損失量ΔE(e2)」の比率R3(R3=ΔE(e2)/ΔE(e1))を算出し、その比率R3を出力する。以上により第2ステップが終了する。
続いて、冷媒回路(20)において冷媒漏れが生じているか否かを判定する第3ステップが行われる。ここで、漏洩判定部(53)のメモリには、暖房運転中における「室外熱交換器(34)において冷媒が気液二相状態になっている過程でのエクセルギーの損失量」に対する「室外熱交換器(34)において冷媒がガス単相状態になっている過程でのエクセルギーの損失量」の比率の基準状態の値が、第7基準値として記憶されている。
第3ステップでは、まず、漏洩判定部(53)が、第7基準値をメモリから読み出す。そして、漏洩判定部(53)が、第2ステップで算出した蒸発器側指標値を第7基準値で除することによって、蒸発器側指標値の基準状態からの変化率を算出する。漏洩判定部(53)は、蒸発器側指標値の基準状態からの変化率が所定の第3判定値以上になる第7判定条件が成立しているか否かを判定する。漏洩判定部(53)は、第7判定条件が成立する場合に、冷媒回路(20)において冷媒漏れが発生していると判定する。一方、漏洩判定部(53)は、第7判定条件が成立しない場合には、冷媒回路(20)において冷媒漏れが生じていないと判定する。
本実施形態では、凝縮器(34,37)において冷媒がガス単相状態になっている過程でのエクセルギーの損失量を用いずに、放熱器側指標値が算出される。このため、放熱器側指標値の算出に、圧縮行程の終了後の冷媒の温度及びエントロピーが必要とならない。従って、比較的正確な値だけを用いて、放熱器側指標値を算出することができる。なお、本実施形態以外においても、凝縮器(34,37)において冷媒がガス単相状態になっている過程でのエクセルギーの損失量を用いずに、放熱器側指標値を算出してもよい。
また、本実施形態では、冷媒回路(20)において冷媒漏れが生じると、「凝縮器(34,37)において冷媒が気液二相状態になっている過程でのエクセルギーの損失量」に対する「凝縮器(34,37)において冷媒が液単相状態になっている過程でのエクセルギーの損失量」の比率に所定の変化が現れるので、この比率を放熱器側指標値として、該放熱器側指標値に基づいて冷媒漏れの診断が行われる。また、冷媒回路(20)において冷媒漏れが生じると、「蒸発器(34,37)において冷媒が気液二相状態になっている過程でのエクセルギーの損失量」に対する「蒸発器(34,37)において冷媒がガス単相状態になっている過程でのエクセルギーの損失量」の比率に所定の変化が現れるので、この比率を蒸発器側指標値として、該蒸発器側指標値に基づいて冷媒漏れの診断が行われる。放熱器側指標値及び蒸発器側指標値は、エクセルギーの損失量同士の比率であるため、無次元化された値となる。このため、冷媒回路(20)の定格能力を考慮することなく、冷媒漏れの診断を行うことができる。本実施形態では、第5−7基準値を、定格能力が異なる冷凍装置(10)の間で共通化することができる。
〔実施形態2〕
実施形態2について説明する。本実施形態の漏洩診断装置(50)は、冷媒漏れが生じているか否かを判定するのに、漏洩指標値に加えて、室内膨張弁(36b)の開度及び室外膨張弁(36a)の開度を利用している。以下では、上記実施形態1と異なる点について説明する。
冷房運転中の漏洩検出動作では、第3ステップにおいて、漏洩判定部(53)が、室内膨張弁(36b)の開度が所定の第1判定開度(例えば、1500パルス)以上になる第1開度条件が成立するか否かを判定する。漏洩判定部(53)は、上記第6判定条件が成立しない場合(蒸発器側指標値に基づけば冷媒漏れが生じていると判定できない場合)であっても、第1開度条件が成立する場合には、冷媒回路(20)において冷媒漏れが発生していると判定する。なお、第1判定開度は、冷媒漏れが生じていない状態において想定される室内膨張弁(36b)の開度(500パルス前後の値)よりも大きな値であり、冷媒漏れが生じていない状態では、なり得ない値である。
ここで、室内熱交換器(37)から流出した冷媒の過熱度が一定値になるように室内膨張弁(36b)の開度を調節する過熱度制御が行われる場合は、冷媒回路(20)から漏洩した冷媒の量が比較的少ない状態では、室内熱交換器(37)から流出した冷媒の過熱度がほとんど変化しない。このため、蒸発器側指標値がほとんど変化しない。他方、冷媒漏れにより室内熱交換器(37)を流れる冷媒が減少すると、室内熱交換器(37)から流出した冷媒の過熱度が増大しないように、室内膨張弁(36b)の開度が大きくなってゆく。つまり、冷媒漏れが生じると、蒸発器側指標値よりも先に膨張弁(36)の開度に変化が現れる。本実施形態では、そのような点に着目して、蒸発器側指標値に基づけば冷媒漏れが生じていると判定できない場合であっても、室内膨張弁(36b)の開度が第1判定開度以上になると、冷媒漏れが生じていると判定する。従って、冷媒回路(20)から漏れた冷媒量が少ない段階で、冷媒漏れを検知することができる。
また、暖房運転中の漏洩検出動作では、第3ステップにおいて、漏洩判定部(53)が、室外膨張弁(36a)の開度が所定の第2判定開度(例えば400パルス)以上になる第2開度条件が成立するか否かを判定する。漏洩判定部(53)は、上記第7判定条件が成立しない場合(蒸発器側指標値に基づけば冷媒漏れが生じていると判定できない場合)であっても、第2開度条件が成立する場合には、冷媒回路(20)において冷媒漏れが発生していると判定する。なお、第2判定開度は、冷媒漏れが生じていない状態において想定される室外膨張弁(36a)の開度(50−100パルス)よりも大きな値であり、冷媒漏れが生じていない状態では、なり得ない値である。
本実施形態では、暖房運転中において、蒸発器側指標値に基づけば冷媒漏れが生じていると判定できない場合であっても、室外膨張弁(36a)の開度が第2判定開度以上になると、冷媒漏れが生じていると判定する。従って、冷媒回路(20)から漏れた冷媒量が少ない段階で、冷媒漏れを検知することができる。
なお、暖房運転時に冷媒漏れが生じているか否かを判定するのに、室内膨張弁(36b)の開度を利用することも可能である。この場合、第2ステップにおいて、エクセルギー算出部(52)が、放熱器側指標値として、「室内熱交換器(37)において冷媒が気液二相状態になっている過程でのエクセルギーの損失量」に対する「室内熱交換器(37)において冷媒が液単相状態になっている過程でのエクセルギーの損失量」の比率を算出する。そして、第3ステップにおいて、漏洩判定部(53)が、放熱器側指標値の基準状態からの変化率が所定の第4判定値以下になる第8判定条件が成立するか否かを判定する。漏洩判定部(53)は、第8判定条件が成立する場合に、冷媒回路(20)において冷媒漏れが発生していると判定する。
そして、第3ステップでは、漏洩判定部(53)が、室内膨張弁(36b)の開度が所定の第3判定開度(例えば100パルス)以下になる第3開度条件が成立するか否かを判定する。漏洩判定部(53)は、上記第8判定条件が成立しない場合(放熱器側指標値に基づけば冷媒漏れが生じていると判定できない場合)であっても、第3開度条件が成立する場合には、冷媒回路(20)において冷媒漏れが発生していると判定する。なお、第3判定開度は、冷媒漏れが生じていない状態において想定される室内膨張弁(36b)の開度(500パルス前後の値)よりも小さな値であり、冷媒漏れが生じていない状態では、なり得ない値である。
室内熱交換器(37)から流出した冷媒の過冷却度が一定値になるように室内膨張弁(36b)の開度を調節する過冷却度制御が行われる場合は、冷媒回路(20)から漏洩した冷媒の量が比較的少ない状態では、室内熱交換器(37)から流出した冷媒の過冷却度がほとんど変化しない。このため、放熱器側指標値がほとんど変化しない。他方、冷媒漏れにより室内熱交換器(37)を流れる冷媒が減少すると、室内熱交換器(37)から流出した冷媒の過冷却度が低下しないように、室内膨張弁(36b)の開度が小さくなってゆく。本実施形態では、そのような点に着目して、放熱器側指標値に基づけば冷媒漏れが生じていると判定できない場合であっても、室内膨張弁(36b)の開度が第3判定開度以下になると、冷媒漏れが生じていると判定する。従って、冷媒回路(20)から漏れた冷媒量が少ない段階で、冷媒漏れを検知することができる。
〔参考技術2〕
参考技術2について説明する。本参考技術の漏洩診断装置(50)は、冷媒回路(20)における冷媒漏れが所定のレベルにまで進行しているか否かを判定する方法が、上記実施形態とは異なっている。
第2ステップでは、冷房運転中にエクセルギー算出部(52)が、漏洩指標値として、「室内熱交換器(37)における冷媒のエクセルギーの損失量ΔE(e)」に対する「室外熱交換器(34)における冷媒のエクセルギーの損失量ΔE(c)」の比率R(R=ΔE(c)/ΔE(e))を算出し、その比率Rを出力する。
ここで、漏洩判定部(53)には、冷房運転中における「室内熱交換器(37)における冷媒のエクセルギーの損失量」に対する「室外熱交換器(34)における冷媒のエクセルギーの損失量」の比率の基準状態の値が、第8基準値として記憶されている。第3ステップでは、漏洩判定部(53)が、第8基準値をメモリから読み出す。そして、漏洩判定部(53)は、第2ステップで算出した漏洩指標値を第8基準値で除することによって、漏洩指標値の基準状態からの変化率を算出する。漏洩判定部(53)は、漏洩指標値の基準状態からの変化率が所定の第5判定値以下になる第8判定条件が成立しているか否かを判定する。漏洩判定部(53)は、第8判定条件が成立する場合に、冷媒回路(20)における冷媒漏れが所定のレベルにまで進行していると判定する。
ここで、冷凍サイクルの低圧が一定値になるように冷媒回路(20)を制御する低圧一定制御が行われる場合は、冷媒漏れが生じると、冷凍サイクルの高圧の低下に伴って、室外熱交換器(34)における冷媒のエクセルギーの損失量が低下する一方で、室内熱交換器(37)における冷媒のエクセルギーの損失量がほとんど変化しない。このため、「蒸発器(34,37)における冷媒のエクセルギーの損失量」に対する「凝縮器(34,37)における冷媒のエクセルギーの損失量」の比率に所定の変化が現れる。また、冷凍サイクルの高圧が一定値になるように冷媒回路(20)を制御する高圧一定制御が行われる場合も同様に、「蒸発器(34,37)における冷媒のエクセルギーの損失量」に対する「凝縮器(34,37)における冷媒のエクセルギーの損失量」の比率に所定の変化が現れる。
このため、本参考技術では、「蒸発器(34,37)における冷媒のエクセルギーの損失量」に対する「凝縮器(34,37)における冷媒のエクセルギーの損失量」の比率を漏洩指標値として、該漏洩指標値に基づいて冷媒漏れの診断が行われる。この漏洩指標値は、エクセルギーの損失量同士の比率であるため、無次元化された値となる。このため、冷媒回路(20)の定格能力を考慮することなく、冷媒漏れの診断を行うことができる。
その他の実施形態
上記の各実施形態は、以下の変形例のように構成してもよい。
−第1変形例−
上記実施形態について、漏洩指標値に基づけば冷媒回路(20)において冷媒漏れが生じていると判定できる場合であっても、アキュームレータ(38)に流入する冷媒の過熱度とアキュームレータ(38)から流出した冷媒の過熱度との差が所定の吸入側基準値以上になる場合は、冷媒回路(20)において冷媒漏れが生じていると判定しないように、漏洩判定部(53)を構成してもよい。
ここで、例えば空調負荷が低くなると、アキュームレータ(38)に溜まる冷媒量が増加する。しかし、アキュームレータ(38)に溜まる冷媒量が増加した後に圧縮機(30)の運転容量が増加しても、アキュームレータ(38)内の冷媒量が減少するのに時間が掛かる。従って、アキュームレータ(38)内の冷媒量が減少するまでは、冷媒回路(20)では冷媒の循環量が不足するので、このような状態を冷媒漏れと誤判定するおそれがある。第1変形例では、そのような誤判定を防止するために、漏洩指標値に基づけば冷媒漏れが生じていると判定できる場合であっても、アキュームレータ(38)に流入する冷媒の過熱度とアキュームレータ(38)から流出した冷媒の過熱度との差が所定の吸入側基準値以上になる場合は、アキュームレータ(38)に比較的多くの冷媒が溜まっていると判断して、冷媒漏れと判定しない。従って、アキュームレータ(38)に比較的多くの冷媒が溜まる状態を、冷媒漏れと誤判定することを抑制することができる。
なお、冷媒回路(20)には、図5のように、アキュームレータ(38)の入口に接続する冷媒配管に入口温度センサ(17)が設けられている。漏洩判定部(53)は、冷房運転中であれば、例えば、入口温度センサ(17)の測定値から吸入温度センサ(45a)の測定値を引いた値を、アキュームレータ(38)に流入する冷媒の過熱度とアキュームレータ(38)から圧縮機(30)へ向かう冷媒の過熱度との差として算出する。
−第2変形例−
上記実施形態について、漏洩診断装置(50)が、図8に示すように、エクセルギー算出部(52)が出力した漏洩指標値を平均化処理するデータ処理部(55)を備えていてもよい。第2変形例では、漏洩診断装置(50)が、冷凍装置(10)とは離れた位置に設置されている。漏洩診断装置(50)は、例えばネットワーク回線(57)を通じて、冷凍装置(10)に設けられた制御基板に接続されている。漏洩診断装置(50)には、制御基板を介して、冷凍装置(10)に設けられた全ての温度センサ(16-19,45,63)と圧力センサ(46)の計測値が入力されるデータ管理部(54)が設けている。
冷媒状態検出部(51)は、データ管理部(54)に入力された温度センサ(16-19,45,63)及び圧力センサ(46)の計測値を用いて、上記実施形態と同様に、圧縮機(30)の入口と圧縮機(30)の出口と膨張弁(36)の入口と膨張弁(36)の出口の各位置における冷媒の温度及びエントロピーを検出する。
エクセルギー算出部(52)は、上記実施形態と同様に、漏洩指標値を算出する。エクセルギー算出部(52)は、例えば1日に1回、漏洩指標値を算出して、データ処理部(55)へ出力する。エクセルギー算出部(52)は、例えば「室外熱交換器(34)において冷媒が気液二相状態になっている過程でのエクセルギーの損失量ΔE(c2)」に対する「室外熱交換器(34)において冷媒が液単相状態になっている過程でのエクセルギーの損失量ΔE(c3)」の比率を漏洩指標値として算出する。
データ処理部(55)には、漏洩指標値のデータが蓄積されてゆく。データ処理部(55)は、蓄積した漏洩指標値を、例えば1月単位で平均化処理し、図9に示す図表を作成する。漏洩診断装置(50)のモニタ(56)は、漏洩診断用の情報として、データ処理部(55)が作成した図表を表示する。1月単位で平均化処理された漏洩指標値(以下、「月平均指標値」という。)は、可視化される。
これにより、例えば、図10に示すように、ある年の月平均指標値が各月においてその一年前の月平均指標値を下回る場合は、モニタ(56)を見た冷凍装置(10)の管理者は、月平均指標値が全体的に低下していることを把握することができるので、冷媒漏れが生じていると判定することができる。
なお、冷媒漏れの判定を人間が行うのではなく、漏洩判定部(53)が、ある年の月平均指標値の傾向と、その一年前の月平均指標値の傾向とを比較することによって、冷媒回路(20)において冷媒漏れが生じているか否かを判定してもよい。
また、漏洩判定部(53)が、月平均指標値を所定の基準値と比較することによって、冷媒回路(20)において冷媒漏れが生じているか否かを判定してもよい。その場合、図10に示すように、月平均指標値は月によって異なるので、月平均指標値が大きくなることが想定される月ほど、基準値を大きな値に設定してもよい。
また、例えば、冷凍装置(10)の設置当初から月平均指標値が基準値を下回る場合もあり得る。そのような場合は、冷媒漏れではなく、冷凍装置(10)の設置時に冷媒回路(20)に十分な量の冷媒が充填されていないことによって、冷媒が不足していると推測することができる。
−第3変形例−
上記実施形態について、冷凍装置(10)が、空気調和装置(10)だけでなく、食品を冷蔵又は冷凍するための庫内を冷却する冷凍装置(10)、室内の冷暖房と庫内の冷却とを行う冷凍装置(10)、熱交換器を流通する冷媒の熱を吸着剤の加熱又は冷却に用いる調湿機能付きの冷凍装置(10)、或いは、高圧冷媒により水を加熱する給湯機能を有する冷凍装置(10)であってもよい。
−第4変形例−
上記実施形態について、冷凍装置(10)が、冷凍サイクルの高圧が冷媒の臨界圧力よりも高くなる超臨界サイクルを行うように構成されていてもよい。この場合、冷凍サイクルの高圧が冷媒の臨界圧力よりも低くなる通常の冷凍サイクルでは凝縮器となる熱交換器が、放熱器(ガスクーラ)として動作する。冷媒としては、例えば二酸化炭素が用いられる。
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、本発明は、冷媒回路からの冷媒の漏洩の有無を診断するための漏洩診断装置について有用である。
10 空気調和装置(冷凍装置)
20 冷媒回路
30 圧縮機
34 室外熱交換器(放熱器、蒸発器)
36 膨張弁(減圧機構)
37 室内熱交換器(放熱器、蒸発器)
50 漏洩診断装置
51 冷媒状態検出部(指標値算出手段)
52 エクセルギー算出部(指標値算出手段)
53 漏洩判定部(漏洩判定手段)

Claims (3)

  1. 圧縮機(30)、放熱器(34,37)、減圧機構(36)、及び蒸発器(34,37)が回路構成機器として設けられ、冷媒を循環させて冷凍サイクルを行う冷媒回路(20)における冷媒漏れの有無を診断する漏洩診断装置であって、
    上記回路構成機器における冷媒のエクセルギーの損失量に基づいて、上記冷媒回路(20)から漏れた冷媒量に応じて変化する漏洩指標値を算出する指標値算出手段(31)と、
    上記指標値算出手段(31)が算出した漏洩指標値に基づいて、上記冷媒回路(20)において冷媒漏れが生じているか否かを判定する漏洩判定手段(53)とを備え、
    上記指標値算出手段(31)は、上記漏洩指標値として、上記蒸発器(34,37)における冷媒のエクセルギーの損失量に基づいて蒸発器側指標値を算出し、
    上記漏洩判定手段(53)は、上記蒸発器側指標値に基づいて、上記冷媒回路(20)において冷媒漏れが生じているか否かを判定し、
    上記指標値算出手段(31)は、上記蒸発器(34,37)において冷媒が気液二相状態になっている過程でのエクセルギーの損失量と、上記蒸発器(34,37)において冷媒がガス単相状態になっている過程でのエクセルギーの損失量との一方に対する他方の比率を、上記蒸発器側指標値として算出することを特徴とする漏洩診断装置。
  2. 請求項1において、
    上記冷媒回路(20)では、上記減圧機構(36)が開度可変の膨張弁(36)により構成され、上記膨張弁(36)の開度が、上記蒸発器(34,37)から流出した冷媒の過熱度が一定値になるように調節される一方、
    上記漏洩判定手段(53)は、上記蒸発器側指標値に基づけば上記冷媒回路(20)において冷媒漏れが生じていると判定できない場合であっても、上記膨張弁(36)の開度が所定の判定開度以上になると、上記冷媒回路(20)において冷媒漏れが生じていると判定することを特徴とする漏洩診断装置。
  3. 請求項1又は2において、
    上記冷媒回路(20)には、上記圧縮機(30)に吸入される冷媒から液冷媒を分離するためのアキュームレータ(38)が設けられる一方、
    上記漏洩判定手段(53)は、上記漏洩指標値に基づけば上記冷媒回路(20)において冷媒漏れが生じていると判定できる場合であっても、上記アキュームレータ(38)に流入する冷媒の過熱度と上記アキュームレータ(38)から流出した冷媒の過熱度との差が所定の吸入側基準値以上になる場合は、上記冷媒回路(20)において冷媒漏れが生じていると判定しないことを特徴とする漏洩診断装置。
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