JP5234089B2 - 画像記録装置 - Google Patents

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Description

本発明は、記録用紙にインクを吐出することによって記録を行う画像記録装置に関する。
特許文献1には、インクの成分を凝集又は析出可能な成分を含む反応液(前処理液)を記録用紙に吐出し、その後、この反応液が着弾した記録用紙にインクを吐出することによって記録用紙に画像の記録を行うインクジェット記録装置が記載されている。
また、特許文献2には、インクジェット記録装置において紙詰まりが生じ、ユーザにより詰まった記録用紙が除去されたときに、ノズルからインクを排出させるパージ動作を行い、その後、ワイパブレードによってインクジェットヘッドのインク吐出面に付着したインクを拭き取ることにより、ノズルのメニスカスを回復させるとともに、インク吐出面上のインクを除去することが記載されている。
特開2000−37942号公報 特開2005−238771号公報
ここで、特許文献1において紙詰まりが生じたときにも、ノズルのメニスカスを回復させる必要があるが、このとき、特許文献2に記載されているのと同様の動作を行うことが考えられる。
しかしながら、特許文献1に記載のインクジェット記録装置において紙詰まりが生じたときには、反応液が着弾した記録用紙がインク吐出面に接触し、反応液がインク吐出面に付着してしまう場合がある。そして、インク吐出面に反応液が付着すると、同じくインク吐出面に付着したインクを凝集又は析出させてしまい、生じた凝集物又は析出物(前処理液により凝集又は析出したインク)は、インク吐出面に強固に付着することとなる。そして、このような上記凝集物又は析出物は、インクの吐出不良の原因となる。
そのため、特許文献1に記載のインクジェット記録装置において紙詰まりが生じたときに、特許文献2に記載されているような、パージ動作及びワイパブレードによるインク吐出面の拭き取りを行っても、インク吐出面から凝集物又は析出物を十分に除去できないことがあり、ワイパによるインク吐出面の拭き取り時に、凝集物又は析出物がインク吐出面で引き伸ばされ、その結果、ノズルからのインクの吐出不良が生じてしまう虞がある。さらに、無駄なインクの消費が増えることになる。
本発明の目的は、無駄なインクの消費を抑えながら、インク吐出面に付着した凝集物又は析出物を確実に除去することが可能な画像形成装置を提供することである。
第1の発明に係る画像記録装置は、用紙搬送経路に沿って記録用紙を搬送する用紙搬送手段と、搬送される前記記録用紙にインクを吐出するノズルと、前記ノズルの吐出口が開口したインク吐出面とを有するインク吐出ヘッドと、前記記録用紙の搬送方向に関して前記インク吐出ヘッドの上流側に配置され、搬送される前記記録用紙に、前記インクの成分を凝集又は析出可能な成分を含む前処理液を吐出する前処理液吐出ヘッドと、前記ノズルからインクを強制的に排出させるパージ手段と、前記インク吐出面を払拭するワイパを有するワイピング手段と、前記用紙搬送経路における前記記録用紙の詰まり時の位置を検出する紙詰まり検出手段と、前記パージ手段及び前記ワイピング手段の動作を制御するメンテナンス制御手段とを備え、前記メンテナンス制御手段は、前記紙詰まり検出手段により、前記搬送方向に関して前記前処理液吐出ヘッドよりも下流側で紙詰まりが検出されたときに、前記パージ手段により、前記インク吐出ヘッドからインクを強制的に排出した後、前記ワイピング手段により、前記インク吐出面を前記ワイパで払拭する第1メンテナンス動作を1回以上行わせ、前記第1メンテナンス動作において、前記ノズルのメニスカスを回復させるとともに、前記インク吐出面に付着したインクを除去することが可能な第2メンテナンス動作に比べて、前記パージ手段により前記インク吐出ヘッドから排出されるインクの排出量を少なくする、又は、前記ワイピング手段により前記インク吐出面が払拭される拭き取り速度を遅くするように制御することを特徴とする。
本発明によると、第1メンテナンス動作において、第2メンテナンス動作に比べて、パージ手段により排出させるインクの量を少なくした場合には、インク排出直後にインク吐出面に残るインクの量が少なくなるため、ワイパとインク吐出面との摩擦力が大きくなる。したがって、前処理液が着弾した記録用紙が紙詰まりしたときに、無駄なインクの消費を抑えつつ、インク吐出面に付着した凝集物又は析出物を確実に除去することができる。また、第1メンテナンス動作において消費されるインクの量も少なくてすむ。
一方、第1メンテナンス動作において、第2メンテナンス動作に比べて、ワイパによるインク吐出面の拭き取り速度を遅くした場合には、インク吐出面に当接しつつ移動することで変形したワイパが元に戻ろうとする復元力が大きくなるため、ワイパがインク吐出面を拭き取る力が大きくなる。したがって、パージやワイピングを何度も繰り返し行うといった無駄なインクの消費を抑えつつ、インク吐出面に付着した凝集物又は析出物を確実に除去することができる。
本発明の実施の形態に係るプリンタの概略構成図である。 図1のヘッド、キャップユニット及びワイピングユニットの平面図である。 図2のIII−III線断面図である。 図1の制御装置の機能ブロック図である。 紙詰まりが生じたときのメンテナンス動作の手順を示すフローチャートである。 パージを行う際のキャップユニットの移動を示す図である。 ワイピングを行う際のワイピングユニットの移動を示す図である。
以下、本発明の好適な実施の形態について説明する。
プリンタ101(画像記録装置)は、図1に示すように、略直方体形状の筐体101aを有し、その上部に排紙部30が設けられている。筐体101a内は、上から順に3つの空間S1〜S3に区分されている。空間S1には、マゼンタ、シアン、イエロー、ブラックのインクをそれぞれ吐出する4つのインク吐出ヘッド2、画質を向上させるための画質向上液(前処理液、以下、単に向上液とする)を吐出する向上液吐出ヘッド3(前処理液吐出ヘッド)、記録用紙Pを搬送方向Aに搬送する搬送機構15などが配置されている。空間S2、S3には、それぞれ、筐体101aに対して着脱可能な給紙ユニット10及びタンクユニット7が配置されている。タンクユニット7内には、4つのインクタンク8及び1つの向上液タンク9が収納されている。給紙ユニット10には、複数の記録用紙Pが互いに重ねられた状態で配置されている。また、空間S1には、プリンタ101の動作を制御するための制御装置100が設けられている。
5つのヘッド2、3は、図1、図2に示すように、搬送方向Aと直交する主走査方向(図2の左右方向)に長尺な略直方体形状を有する、いわゆるラインヘッドであり、搬送方向Aに沿って配列されている。具体的には、搬送方向Aに関して、向上液吐出ヘッド3が最も上流に配置され、この向上液吐出ヘッド3の下流側に4つのインク吐出ヘッド2が配置されている。なお、4つのインク吐出ヘッド2については、搬送方向Aの上流側から順に、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックのインクを吐出するインク吐出ヘッド2が配列されている。
ここで、各ヘッド2、3は、吐出する液体の種類がそれぞれ異なるだけで構成は同じであり、流路ユニットとアクチュエータとが貼り合わされた積層体である。流路ユニットには圧力室を含むインク流路が形成され、アクチュエータが圧力室内のインクに圧力を与える。流路ユニットの搬送機構15との対向面が、ノズル20の吐出口が開口した吐出面である。向上液吐出ヘッド3の吐出面3aは、複数の吐出口が主走査方向に配列され、向上液が吐出される。インク吐出ヘッド2の吐出面2aは、吐出面3aと同様であり、インクが吐出される。これら吐出面2a、3aの主走査方向の長さは、記録用紙Pの幅よりも大きい。
5つのヘッド2、3は、図2に示すように、略矩形の支持枠5に支持されておいる。また、5つの吐出面2a、3aは、それぞれ、支持枠5の内側に形成された貫通孔5aから露出している。支持枠5は、昇降機構34(図4参照)によって昇降可能となっており、ヘッド2、3を伴って昇降される。なお、図2では、掻くヘッド2、3において、平面視では本来下方にあって見ることのできない吐出面2a、3aについて、紙面の表から裏に向けて見たときの各ノズル20の配置形態が示されている。
4つのインクタンク8には上記4色のインクが別々に貯留されており、向上液タンク9には向上液が貯留されている。インクタンク8からインク吐出ヘッド2へと対応する色のインクが供給され、向上液タンク9から向上液吐出ヘッド3へと画質向上液が供給される。なお、これらタンク8、9とヘッド2、3は、図示しない可撓性チューブで接続されている。ここで、向上液は、インクが顔料系インクである場合には、インクと接触することによってインクを凝集させる液体であり、インクが染料系インクである場合には、インクと接触することによってインクを析出させる液体である。
また、プリンタ101の内部には、図1中太矢印で示すように、給紙ユニット10から排紙部30に向けて、記録用紙Pが搬送される用紙搬送経路が形成されている。給紙ユニット10は、複数枚の記録用紙Pを収納できる給紙トレイ11に加え、給紙ローラ12及び給紙モータを有している。このうち、給紙トレイ11は、筐体101aに対して着脱可能である。給紙モータが駆動されて、給紙ローラ12が回転する。給紙ローラ12は、給紙トレイ11内の最も上方にある記録用紙Pを送り出す。送り出された記録用紙Pは、ガイド13a、13bと送りローラ対14によって、搬送機構15へと送られる。
搬送機構15は、2つのベルトローラ16、17と、これら2つのローラ16、17間に架け渡されるように巻回された無端状の搬送ベルト18と、ベルトローラ17を回転させる搬送モータ35(図4参照)とを有している。搬送ベルト18の外側には、ベルトローラ16に対向して押さえローラ24が配置され、ベルトローラ17に対向して剥離部材25が配置されている。又、搬送ベルト18の内側には、プラテン21が配置されている。2つのベルトローラ16、17は、搬送方向Aに沿って並設されている。
搬送ベルト18の幅(主走査方向に関する長さ)は、図2に示すように、各ヘッド2、3の幅よりも若干大きくなっている。
プラテン21は、主走査方向に関して、記録用紙P及び搬送ベルト18の長さよりも若干長く形成されている。
また、プラテン21の上面は、図1に示すように、搬送ベルト18の上側ループを内周側から支持している。これにより、搬送ベルト18の上側ループの搬送面19と各吐出面2a、3aとが平行に対向し、且つ、吐出面2a、3aと搬送面19との間に、画像形成に適した隙間が形成されている。
搬送機構15の上流側では、押さえローラ24が、弾性部材(例えば、ばね)によってベルトローラ16に向けて付勢されている。給紙ユニット10から供給された記録用紙Pは、押さえローラ24によって、搬送面19に押さえつけられる。なお、押さえローラ24は、従動ローラであり、搬送ベルト18の回転に伴って回転する。
上記用紙搬送経路には、向上液吐出ヘッド3のすぐ上流側及びすぐ下流側、並びに、最も下流側のインク吐出ヘッド2のすぐ下流側に、それぞれ、用紙センサ31〜33が配置されている。用紙センサ31は、ヘッド2、3の配置領域に突入する直前の記録用紙Pを検出するためのセンサである。ここで、本実施の形態では、用紙センサ31による記録用紙Pの前端検出タイミングや記録用紙Pの搬送速度などに基づいて、各ヘッド2、3から吐出するタイミングなどを決定している。用紙センサ31は、向上液やインクを正確に着弾させるために、比較的精度の高いセンサが用いられている。
2つの用紙センサ32、33は、4つのインク吐出ヘッド2を挟むように配置されている。上流側の用紙センサ32は、記録用紙Pが向上液吐出ヘッド3の下流側に搬送されたことを検出する。下流側の用紙センサ33は、画像形成が完了した記録用紙Pを検出する。ここで、用紙センサ32、33は、用紙センサ31のように、記録用紙Pの前端を精度よく検出する必要はなく、記録用紙Pの前端や後端が通過したことを検出することさえできればよいので、用紙センサ31に比べて精度の低いものとなっている。
搬送機構15のすぐ下流側には、剥離部材25が設けられている。剥離部材25は、その先端が記録用紙Pと搬送ベルト18との間に入り込むように配置され、記録用紙Pを搬送面19から剥離し、下流のガイド29a、29bに導く。
搬送機構15と排紙部30との間には、2組の送りローラ対27、28と、2組のガイド29a、29bとが配置されている。そして、制御装置100の制御により、送りローラ対27、28が駆動され、搬送面19から剥離された記録用紙Pをガイドして排紙部30に送る。
また、プリンタ101は、ヘッド2、3のメンテナンスを行うための、キャップユニット41とワイピングユニット42とを備えている。キャップユニット41及びワイピングユニット42は、後述するパージやワイピングを行っていない状態では、主走査方向に関するヘッド2、3の側方(図2における左側)に配置されている。
キャップユニット41は、基板51、5つのパージキャップ52などを備えている。基板51は、略長方形の板状体であり、その副走査方向に関する両端部において、それぞれ、主走査方向(副走査方向と直交する方向)に延びた2本のガイドレール43に支持されているとともに、キャップユニット移動機構46(図4参照)により、ガイドレール43に沿って主走査方向に移動可能となっている。
5つのパージキャップ52は、ヘッド2、3と同じ間隔で基板51の上面に配置されており、基板51がヘッド2、3と対向する位置まで移動したとき、対応するヘッド2、3とそれぞれ対向する。5つのパージキャップ52は、ヘッド2、3と対向した状態で、昇降機構34により、ヘッド2、3を降下させると、対応した吐出面2a、3aをそれぞれが覆う。
また、ヘッド2、3とインクタンク8、9との途中経路には、加圧ポンプ53(図4参照)が接続されている。ヘッド2、3の吐出面2a、3aが、パージキャップ52に覆われた状態で、加圧ポンプ53を駆動すると、ヘッド2、3内の圧力が上昇し、ノズル20から、ヘッド2、3内の増粘した向上液やインク、気泡などが強制的にパージキャップ52に排出されることとなる(加圧パージ)。また、各パージキャップ52は、チューブ54を介して図示しない廃液タンクに接続されている。排出された向上液やインクなどは、廃液タンクに貯留される。なお、本実施の形態では、キャップユニット41、昇降機構34及び加圧ポンプ53を合わせたものが、本発明に係るパージ手段に相当する。
ワイピングユニット42は、キャップユニット41の図2における右側に配置されており、基板61及びワイパ62を備えている。基板61は、略長方形の板状体であり、副走査方向に関する両端部が、それぞれ、ガイドレール43に支持されているとともに、ワイピングユニット移動機構47(図4参照)により、主走査方向に移動可能となっている。
ワイパ62は、ゴム材料などからなる、副走査方向に長尺の略長方形の板状弾性部材である。基板61が、ヘッド2、3と対向する位置にある状態で、昇降機構34によりヘッド2、3を降下させると、ワイパ62の先端部が、ヘッド2、3の吐出面2a、3aに接触する。そして、この状態で、基板61を主走査方向に移動させると、ワイパ62により、吐出面2a、3aが払拭され、これにより、吐出面2a、3aに付着した向上液、インク、向上液により凝集又は析出したインクが除去される(ワイピング)。なお、本実施の形態では、ワイピングユニット42と昇降機構34とを合わせたものが、本発明に係るワイピング手段に相当する。
次に、プリンタ101の制御を行う制御装置100について説明する。制御装置100は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Aceess Memory)などのハードウェア、及び、ROMなどに記録されれた制御プログラムなどのソフトウェアなどからなり、これらが印刷制御部111、紙詰まり検出部112、向上液検出部113、メンテナンス制御部114などを構成している。
印刷制御部111は、プリンタ101において印刷を行う際に、ホストコンピュータから転送された印刷データ等に基づいて、印刷時のヘッド2、3や搬送モータ35(ベルトローラ17)などの制御を行う。
紙詰まり検出部112は、用紙センサ31〜33の検出結果に基づいて、プリンタ101において紙詰まりが生じたこと、及び、紙詰まりが向上液吐出ヘッド3の上流側及び下流側のいずれにおいて生じているのかを検出する。具体的には、用紙センサ31により記録用紙Pの前端が検出された後、所定時間内に、用紙センサ32により記録用紙Pの前端が検出されなかった場合には、向上液吐出ヘッド3よりも上流側で紙詰まりが生じたこと検出する。
また、用紙センサ31により記録用紙Pの前端が検出された後、所定時間内に用紙センサ32により記録用紙Pの前端が検出されたが、さらにその後、所定時間内に用紙センサ33により記録用紙Pの後端が検出されなかった場合には、向上液吐出ヘッド3よりも下流側で紙詰まりが生じたこと、すなわち、記録用紙Pのうち向上液が着弾した部分の少なくとも一部が、向上液吐出ヘッド3よりも下流側まで進行した時点で紙詰まりが生じたことを検出する。
向上液検出部113は、紙詰まり検出部112により紙詰まりが検出されたときに、詰まった記録用紙Pに向上液が着弾していること、及び、着弾している向上液の量を検出する。具体的には、ホストコンピュータから転送された印刷データから、当該記録用紙Pに向上液とインクの両方を用いて印刷が行われているか、インクのみによって印刷が行われるかを判断する。そして、両方を用いて印刷が行われており、且つ、紙詰まり検出部112によって、向上液吐出ヘッド3よりも下流側で紙詰まりが生じたことが検出されているときに、当該記録用紙Pに向上液が着弾していることを検出する。さらに、印刷データなどに基づいて、記録用紙Pに着弾した向上液の量を検出する。
メンテナンス制御部114は、パージ量決定部121、拭き取り速度決定部122、当接力決定部123及び回数決定部124を有している。パージ量決定部121は、加圧パージにおいて、ヘッド2、3からそれぞれ排出させる向上液及びインクの量(パージ量)を決定する。拭き取り速度決定部122は、ワイピングを行わせる際の、ワイパ62の移動速度(拭き取り速度)を決定する。
当接力決定部123は、ワイパ62の吐出面2a、3aへの当接力を決定する。ここで、ワイパ62の吐出面2a、3aへの当接力は、例えば、ヘッド2、3(支持枠5)を昇降させることによって変更し、吐出面2a、3aをワイピングユニット42に近づけるほど、当接力が大きくなる。回数決定部124は、加圧パージ及びワイピングの繰り返し回数を決定する。
そして、メンテナンス制御部114は、加圧パージにおいて、パージ量決定部121において決定されたパージ量で向上液やインクが排出されるとともに、ワイピングにおいて、当接力決定部123において決定された当接力で吐出面2a、3aにワイパ62が当し、拭き取り速度決定部122において決定された拭き取り速度でワイパ62が移動し、このような加圧パージ及びワイピングが、回数決定部124において決定された回数だけ繰り返されるように、昇降機構34、移動機構46、47、加圧ポンプ53などの制御を行う。
次に、プリンタ101による印刷動作について、以下に説明する。制御装置100にホストコンピュータから印刷データが転送されると、給紙ローラ12により記録用紙Pが給紙トレイ11から送り出され、さらに、当該記録用紙Pが送りローラ14、27、28、及び搬送機構15によって、用紙搬送経路の下流側に向けて搬送される。
そして、記録用紙Pに高画質での印刷を行う場合には、向上液吐出ヘッド3が記録用紙Pに向けて向上液を吐出することにより、インク吐出ヘッド2から吐出されるのと同じ画像パターンで、記録用紙Pに透明な画像を形成し、その後、記録用紙Pが各インク吐出ヘッド2のすぐ下方を通過する際にインクを吐出することにより、記録用紙Pにカラー画像を印刷する。この場合には、記録用紙Pの向上液が着弾した位置にインクが着弾するため、記録用紙Pに着弾したインクは向上液と反応することによって凝集又は析出し、記録用紙Pにインクが染み込みにくい。したがって、印刷される画像のエッジが滲みにくく、印刷品質を高いものとなる。
一方、記録用紙Pに低画質での印刷を行う場合には、向上液吐出ヘッド3からの向上液の吐出を行わず、インク吐出ヘッド2のすぐ下方を通過するときにのみ、そのインク吐出ヘッド2からインクを吐出して、記録用紙Pにカラー画像を印刷する。この場合には、向上液が着弾していない記録用紙Pにインクが着弾するため、着弾したインクは記録用紙Pに染み込みやすい。そのため、印刷される画像のエッジが滲みやすく、印刷品質は低くはなるが、向上液吐出ヘッド3から向上液を吐出しない分、印刷速度を速くすることができる。
この後、画像が印刷された記録用紙Pが送りローラ対27、28によって排紙部30に排紙される。こうして、プリンタ101による印刷動作が終了する。
次に、プリンタ101の、印刷中におけるメンテナンス動作について説明する。上述したようにして、プリンタ101において印刷を行うと、記録用紙Pが曲がってヘッド2、3に引っかかるなどすることにより、紙詰まりが生じる場合がある。そして、紙詰まりが生じたときには、向上液やインクが着弾した記録用紙Pがヘッド2、3の吐出面2a、3aに接触し、ノズル20のメニスカスが破壊されたり、記録用紙Pに着弾した向上液がインク吐出ヘッド2の吐出面2aに付着して、インクの凝集又は析出を生じる虞がある。そのため、図5のフローチャートに示すような手順で、ヘッド2、3のメンテナンスを行う。図5に示すメンテナンス動作の処理フローは、印刷が開始されたときに開始される。
プリンタ101においては、印刷が継続している間(ステップS101:NO、以下、単にS101などとする)、紙詰まりが生じているか否かを検出しており(ステップS102)、紙詰まり検出部112により紙詰まりが検出されると(S102:YES)、印刷(記録用紙Pの搬送及びインクの吐出)を停止させる。(S103)。
そして、ユーザにより詰まった記録用紙Pが除去されて、用紙センサ31〜33の全てにおいて記録用紙Pが検出されなくなるまで待機し(S104:NO)、用紙センサ31〜33の全てにおいて記録用紙Pが検出されなくなったときに(S104:YES)、向上液検出部113により詰まった記録用紙Pに向上液が着弾していることが検出されなかった場合には(S105:NO)、パージ量をD2(例えば、2ml)、拭き取り速度をV2(例えば、125mm/s)、当接力をF2に設定する(S106)。
なお、このときの、パージ量D2は、ノズル20の向上液やインクのメニスカスを確実に回復させることができる最小の量である。また、拭き取り速度V2は、プリンタ101において、ワイパ62の吐出面2a、3aへの当接力をF2として、種々の温度環境で、種々の拭き取り速度でワイピングを行う実験を行い、プリンタ101の動作を保証すべき温度範囲内の全てにおいて十分に吐出面2a、3aに付着した向上液やインクを除去することができるような拭き取り速度である。
次に、図6(a)に示すように、ヘッド2、3を上昇させるとともに、パージキャップ52がヘッド2、3と対向する位置まで、キャップユニット41及びワイピングユニット42を移動させる。続いて、図6(b)に示すように、ヘッド2、3を降下させることによって、吐出面2a、3aがパージキャップ52に覆われた状態とし、さらに加圧ポンプ53を駆動して加圧パージを行う。このとき、ヘッド2、3からパージ量D2のインクや向上液が排出される(S107)。
次に、図7(a)に示すように、ヘッド2、3を上昇させた上で、キャップユニット41を元の位置まで移動させる。続いて、図7(b)に示すように、ワイパ62の吐出面2a、3aへの当接力がF2となる位置までヘッド、2、3を降下させ、この状態で、ワイピングユニット42を元の位置まで、上記S103において設定された拭き取り速度V2で移動させてワイピングを行う(S108)。これにより、加圧パージにより吐出面2a、3aに付着した向上液やインクなどが除去される。そして、上記ワイピングの後、印刷を再開させて(S109)、S101に戻る。
なお、このときの、S107において行われる加圧パージと、S108において行われるワイピングとによるメンテナンス動作が本発明に係る第2メンテナンス動作に相当する。
一方、詰まった記録用紙Pに向上液が着弾していることが検出された場合には(S105:YES)、パージ量を、上記第2メンテナンス動作におけるパージ量D2よりも少ないパージ量D1(例えば、1ml)、拭き取り速度を、上記第2メンテナンス動作における拭き取り速度V2よりも遅い拭き取り速度V1(例えば、100mm/s)、ワイパ62の吐出面2a、3aへの当接力を、上記第2メンテナンス動作における当接力F2よりも大きい当接力F1に設定する(S110)。
次に、向上液検出部113により検出された向上液の量が多い場合ほど、加圧パージ及びワイピングの繰り返し回数が多くなるように、加圧パージ及びワイピングの繰り返し回数を決定する(S111)。
そして、上記S111で決定された回数だけ(S114:NO)、図6、図7に示すように、加圧パージ(S112)及びワイピング(S113)を繰り返し行う。ただし、S112の加圧パージでは、S110で決定されたパージ量D1のインク及び向上液を排出させ、S113のワイピングでは、ヘッド2、3をワイパ62の吐出面2a、3aへの当接力がS110で決定された当接力F1となる位置まで降下させた状態で、S110で決定された拭き取り速度V1でワイピングユニット42を移動させる。なお、上記S112〜S114の加圧パージ及びワイピングによるメンテナンス動作が、本発明に係る第1メンテナンス動作に相当する。
その後、さらに、上記S106〜S108と同様のメンテナンス動作(第2メンテナンス動作)を行ってから、印刷を再開する(S109)。
ここで、詰まった記録用紙Pに向上液が着弾していた場合には、記録用紙Pがインク吐出ヘッド2に接触したときに、着弾した向上液が吐出面2aに付着してしまう虞がある。そして、吐出面2aに向上液が着弾してしまうと、吐出面2aに付着していたインクがこの向上液と反応して凝集又は析出してしまう虞がある。凝集又は析出したインクは、凝集又は析出前のインクに比べて粘度が高いため、このような場合に、吐出面2aに向上液が着弾していない場合と同様の加圧パージ及びワイピングを行っても、吐出面2a上の凝集又は析出したインクを十分に除去することができないばかりか、ワイピングによって、ノズル20の吐出口が形成された吐出面2a上で延ばされ、その結果、ノズル20から正常にインクを吐出することができなくなる虞がある。あるいは、吐出面2a上の凝集したインクを確実に除去するために、加圧パージやワイピングを何度も繰り返し行い、無駄なインクを消費してしまう。
これに対して、本実施の形態では、詰まった記録用紙Pに向上液が着弾していることが検出された場合に(S102:YES、S105:YES)、向上液が着弾していることが検出されなかった場合(S102:NO、S105:NO)よりも、パージ量を少なくし、拭き取り速度を遅くし、ワイパ62の吐出面2aへの当接力を大きくしている。
そして、パージ量が少なくなると、加圧パージの後に、吐出面2aに付着する向上液やインクの量が少なくなり、その後に行われるワイピングの際の、ワイパ62と吐出面2aとの摩擦力が大きくなる。また、ワイパ62による拭き取り速度が遅くなると、吐出面2aに当接しつつ移動することで変形したワイパ62が元に戻ろうとする復元力が大きくなる。また、ワイパ62の吐出面2aへの当接力が大きくなると、ワイピング時のワイパ62と吐出面2aとの摩擦力が大きくなる。
その結果、ワイピングの際に、ワイパ62が吐出面2aを拭き取る力が大きくなり、加圧パージやワイピングを何度も繰り返すといった無駄なインクの消費を抑えつつ、吐出面2a上の凝集又は析出したインクを確実に除去することができる。
また、詰まった記録用紙Pに着弾した向上液の量が多い場合ほど、吐出面2aに付着する向上液の量も多くなりやすく、吐出面2aにおいて多くのインクが凝集又は析出しやすい。これに対して、本実施の形態では、詰まった記録用紙Pに着弾した向上液の量が多いときほど、加圧パージ及びワイピングを繰り返す回数を多くしている。これにより、吐出面2aから確実に凝集又は析出したインクを除去することができる。
ここで、詰まった記録用紙Pに向上液が着弾していることが検出された場合には、検出されなかった場合に比べて、パージ量を少なくしているため、上記S111の加圧パージでは、ノズル20内の向上液やインクのメニスカスを回復させることができない虞がある。
しかしながら、本実施の形態では、第1メンテナンス動作(S111〜S113)の後に、第1メンテナンス動作よりもパージ量が多い第2メンテナンス動作を行っているので、ノズル20内の向上液やインクのメニスカスを確実に回復させることができる。また、第2メンテナンス動作は、第1メンテナンス動作に比べて、ワイピング速度が速いため、吐出面2a、3aのインクや向上液をすばやく拭き取ることができる。
ここで、本実施の形態では、このように、詰まった記録用紙Pに向上液が着弾していることが検出された場合であっても、詰まった記録用紙Pに向上液が着弾していることが検出されなかった場合と同様の、第2メンテナンス動作が行われ、このときに、ノズル20内の向上液やインクのメニスカスを確実に回復されるため、第1メンテナンス動作において、上記S112の加圧パージは行わない(パージ量D2を0にする)ほうが、ワイパ62と吐出面2aとの摩擦力が大きくなり、より好ましいようにも思われる。
しかしながら、このようにしてしまうと、ワイパ62によるワイピングの際に吐出面2a、3aが傷つきやすくなってしまう。そのため、本実施の形態では、上記S112において、上記S107よりも少ないパージ量で加圧パージを行うことで、吐出面2a、3aに向上液やインクを付着させて、ワイピングの際に、ワイパ62により吐出面2a、3aが傷ついてしまうのを防止している。
また、詰まった記録用紙Pに向上液が着弾していることが検出されなかったときに行う加圧パージ(S107)における、パージ量D1が、それぞれ、ノズル20内の向上液やインクのメニスカスを回復させることが可能な最小の量であるため、加圧パージにより排出させる向上液やインクの量を極力抑えることができる。
一方、紙詰まりが発生していない場合には(S102:NO)、最後にメンテナンス動作を行ってから所定時間が経過するまでは印刷を継続し(S115:NO)、所定時間が経過したときに、上記S106〜S109と同様のメンテナンス動作を行う。なお、このように紙詰まりとは関係なく行うメンテナンス動作が、本発明に係る第3メンテナンス動作に相当する。第3メンテナンス動作におけるパージ量、ワイピング速度、及び、ワイパ62の吐出面2a、3aへの当接力が、それぞれ、第2メンテナンス動作におけるパージ量D2、ワイピング速度V2及び当接力F2と同じになっている。
そして、本実施の形態では、このように第2メンテナンス動作と第3メンテナンス動作とで、パージ量、ワイピング速度、及び、ワイパ62の吐出面2a、3aへの当接力が同じになっているので、第2メンテナンス動作と第3メンテナンス動作とを同じ制御で実行させることができ、プリンタ101の制御が簡単になる。
なお、紙詰まりとは関係なく行われる第3メンテナンス動作は、上述したように、印刷中に所定時間が経過する毎に行われるほか、例えば、印刷が行われていない状態が長時間続いたときや、ユーザがプリンタ101を操作することによりメンテナンスを指示したときなどにも行われる。
次に、本実施の形態に種々の変更を加えた変形例について説明する。ただし、本実施の形態と同様の構成を有するものについては同じ符号を付し、適宜その説明を省略する。
上述の実施の形態では、第1メンテナンス動作と第2メンテナンス動作とで、パージ量、拭き取り速度、ワイパ62の吐出面2a、3aへの当接力を全て変更していたが、これらのうちの一部のみを変更し、それ以外は同じとしてもよい。
また、上述の実施の形態では、詰まった記録用紙Pに着弾した向上液の量に応じて、加圧パージ及びワイピングの繰り返し回数を変更したが、詰まった記録用紙Pに着弾した向上液の量に関わらず、1回又は所定の複数回繰り返し、第1メンテナンス動作を行ってもよい。
また、上述の実施の形態では、詰まった記録用紙Pに向上液が着弾していることが検出された場合に、第1メンテナンス動作の後、さらに、第2メンテナンス動作を行わせていたが、第1メンテナンス動作の後、直ちに印刷を再開させてもよい。向上液の着弾量が非常に少ない場合に適用される。
パージ量の少ない第1メンテナンス動作の加圧パージ(S112)であっても、ノズル20の向上液やインクのメニスカスを回復させることができる場合もあり、このような場合には、第1メンテナンス動作の後、さらに加圧パージなどを行わせないことで、向上液やインクが無駄に排出されてしまうのを防止することができる。
一方、第1メンテナンス動作の加圧パージ(S112)によっては、ノズル20の向上液やインクのメニスカスを回復させることができず、その後に印刷される画像の品質が低下した場合には、ユーザの指示により第3メンテナンス動作を行わせるなどすればよい。
また、上述の実施の形態では、第2メンテナンス動作における加圧パージのパージ量D2が、ノズル20の向上液やインクのメニスカスを回復させることが可能な最小の量であったが、パージ量D2はこれよりも多くてもよい。
また、上述の実施の形態では、第1メンテナンス動作において、向上液吐出ヘッド3に対しても、加圧パージ及びワイピングを行ったが、これには限られない。向上液吐出ヘッド3は、インク吐出ヘッド2よりも、搬送方向Aの上流側に配置されているため、紙詰まりが生じても、記録用紙Pのインクが着弾している部分が、吐出面3aに接触するといったことは起こりにくい。すなわち、吐出面3aに凝集又は析出したインクが付着してしまうといったことは起こりにくい。
したがって、例えば、インク吐出ヘッド2及び向上液吐出ヘッド3に対して別々にワイパ及びワイパを支持する基板を設け、第1メンテナンス動作において、インク吐出ヘッド2についてのみ加圧パージを行うとともに、インク吐出ヘッド2に対応するワイパのみを移動させて、インク吐出ヘッド2の吐出面2aに対してのみワイピングを行ってもよい。
また、以上の例では、紙詰まりが生じたときに、4つのインク吐出ヘッド2の吐出面2aに対して一律にメンテナンス動作を行ったがこれには限られない。例えば、紙詰まりが生じたときに、記録用紙Pの位置をより詳細に検出することが可能なセンサなどを設け、紙詰まりが生じたときに、搬送方向Aに関して、紙詰まりが生じた位置との間に、他のインク吐出ヘッド2を間に挟むことなく隣接して配置された1つ又は2つインク吐出ヘッド2に対してのみ、メンテナンス動作を行ってもよい。
例えば、向上液吐出ヘッド3の下流側で、用紙センサ32、33を4つのインク吐出ヘッド2を挟むように配置していたが、その数を増やして各ヘッド3の間にも配置して良い。これにより、紙詰まり位置の検出が正確となり、紙詰まり検出後において、メンテナンス処理の必要なヘッド3の特定が可能となり、本実施形態に比べて無駄なインクの消費量を抑制できる。
具体的に説明すると、隣接する2つインク吐出ヘッド2の間において紙詰まりが生じた場合には、これら2つのインク吐出ヘッド2と紙詰まりが生じた位置との間には他のインク吐出ヘッド2がなく、上記2つのインク吐出ヘッド2以外のインク吐出ヘッド2と、紙詰まりが生じた位置との間には、上記2つのインク吐出ヘッド2の一方が挟まれているため、上記2つのインク吐出ヘッド2に対してのみ、メンテナンス動作を行う。
また、搬送方向Aに関して、最も上流側(図1の最も左側)に配置されたインク吐出ヘッド2の上流側で紙詰まりが生じた場合には、紙詰まりが生じた位置よりも上流側にインク吐出ヘッド2が存在しないので、最も上流側の1つのインク吐出ヘッド2に対してのみメンテナンス動作を行う。
同様に、搬送方向Aに関して、最も下流側(図1の最も右側)に配置されたインク吐出ヘッド2の下流側で紙詰まりが生じた場合には、紙詰まりが生じた位置よりも下流側にインク吐出ヘッド2が存在しないので、最も下流側の1つのインク吐出ヘッド2に対してのみメンテナンス動作を行う。
また、あるインク吐出ヘッド2と対向する位置で紙詰まりが生じた場合には、当該ヘッド2と紙詰まりが生じた位置との間に他のインク吐出ヘッド2がなく、紙詰まりが生じた位置と他のインク吐出ヘッド2との間に当該ヘッド2が挟まれているので、紙詰まり位置と対向する1つのインク吐出ヘッド2に対してのみメンテナンス動作を行う。
そして、この場合には、紙詰まりが生じた位置から近い位置にあり、吐出面2aに向上液が付着している可能性の高いインク吐出ヘッド2に対してのみメンテナンス動作を行い、紙詰まりが生じた位置から遠い位置にあり、吐出面2aに向上液が付着している可能性の低いインク吐出ヘッド2に対してはメンテナンス動作を行わないので、無駄なインクの消費を抑えることができる。
また、上述の実施の形態では、紙詰まりとは関係なく行う第3メンテナンス動作におけるパージ量、ワイピング速度、及び、ワイパ62の吐出面2a、3aへの当接力が、それぞれ、第2メンテナンス動作におけるパージ量D2、ワイピング速度V2、及び、当接力F2と同じとなっていたが、これには限られない。第3メンテナンス動作におけるパージ量は、パージ量D2よりも多くてもよい。また、第3メンテナンス動作におけるワイピング速度は、ワイピング速度V2よりも速くてもよい。また、第3メンテナンス動作における、ワイパ62の吐出面2a、3aへの当接力は、当接力F2よりも大きくてもよい。
また、上述の実施の形態では、記録用紙Pにインクを吐出する前に、記録用紙Pに画質向上液を吐出していたが、記録用紙Pにインクを吐出する前に、記録用紙Pに吐出する前処理液は、画質向上液以外の液体であってもよい。
また、上述の実施の形態では、ヘッド2、3内のインクや向上液を加圧することによりノズル20からインクを排出させる、いわゆる加圧パージによってヘッド2、3内のインクや向上液を強制的に排出させたが、これには限られない。パージキャップ52に接続されたチューブ54の途中に吸引ポンプを接続しておき、パージキャップ52で吐出面2a、3aを覆った状態で吸引ポンプを駆動して、吐出面2a、3aとパージキャップ52とに囲まれた空間を負圧にすることによって、ノズル20からインクや向上液を吸引する、いわゆる吸引パージによってヘッド2、3内のインクや向上液を強制的に排出させてもよい。
また、上述の実施の形態では、インク吐出ヘッド2及び向上液吐出ヘッド3が、ともにラインヘッドであったが、インク吐出ヘッド2及び向上液吐出ヘッド3の一方又は両方が、主走査方向に往復移動しつつ、ノズルからインク又は向上液を吐出する、いわゆるシリアルヘッドであってもよい。
2 インク吐出ヘッド
3 向上液吐出ヘッド
2a、3a 吐出面
15 搬送機構
20 ノズル
31〜33 用紙センサ
41 キャップユニット
42 ワイピングユニット
62 ワイパ
112 紙詰まり検出部
114 メンテナンス制御部

Claims (8)

  1. 用紙搬送経路に沿って記録用紙を搬送する用紙搬送手段と、
    搬送される前記記録用紙にインクを吐出するノズルと、前記ノズルの吐出口が開口したインク吐出面とを有するインク吐出ヘッドと、
    前記記録用紙の搬送方向に関して前記インク吐出ヘッドの上流側に配置され、搬送される前記記録用紙に、前記インクの成分を凝集又は析出可能な成分を含む前処理液を吐出する前処理液吐出ヘッドと、
    前記ノズルからインクを強制的に排出させるパージ手段と、
    前記インク吐出面を払拭するワイパを有するワイピング手段と、
    前記用紙搬送経路における前記記録用紙の詰まり時の位置を検出する紙詰まり検出手段と、
    前記パージ手段及び前記ワイピング手段の動作を制御するメンテナンス制御手段とを備え、
    前記メンテナンス制御手段は、
    前記紙詰まり検出手段により、前記搬送方向に関して前記前処理液吐出ヘッドよりも下流側で紙詰まりが検出されたときに、前記パージ手段により、前記インク吐出ヘッドからインクを強制的に排出した後、前記ワイピング手段により、前記インク吐出面を前記ワイパで払拭する第1メンテナンス動作を1回以上行わせ、
    前記第1メンテナンス動作において、前記ノズルのメニスカスを回復させるとともに、前記インク吐出面に付着したインクを除去することが可能な第2メンテナンス動作に比べて、
    前記パージ手段により前記インク吐出ヘッドから排出されるインクの排出量を少なくする、又は、
    前記ワイピング手段により前記インク吐出面が払拭される拭き取り速度を遅くするように制御することを特徴とする画像記録装置。
  2. 前記メンテナンス制御手段は、
    前記第1メンテナンス動作において、前記第2メンテナンス動作に比べて、
    前記パージ手段により前記インク吐出ヘッドから排出されるインクの排出量を少なくするとともに、
    前記ワイピング手段により前記インク吐出面が払拭される拭き取り速度を遅くするように制御することを特徴とする請求項1に記載の画像記録装置。
  3. 詰まった前記記録用紙に着弾した前記前処理液の量を検出する前処理液検出手段をさらに備え、
    前記メンテナンス制御手段は、
    前記前処理液検出手段により検出された前記前処理液の量が多いほど、前記第1メンテナンス動作の繰り返し回数を多くするように制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像記録装置。
  4. 前記メンテナンス制御手段は、
    前記第1メンテナンス動作において、前記第2メンテナンス動作において前記ワイパが前記インク吐出面に当接する当接力よりも大きな当接力で、前記ワイパが前記インク吐出面を払拭するように制御することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の画像記録装置。
  5. 前記メンテナンス制御手段は、
    全ての前記第1メンテナンス動作が行われた後、前記第2メンテナンス動作が行われるように制御することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の画像記録装置。
  6. 前記メンテナンス制御手段は、前記パージ手段により、前記第2メンテナンス動作以上の量のインクを前記インク吐出ヘッドから排出し、その後、前記ワイピング手段により、前記第2メンテナンス動作以上の拭き取り速度で前記インク吐出面を払拭する第3メンテナンス動作を、紙詰まりとは関係なく行わせるように制御することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の画像記録装置。
  7. 前記第3メンテナンス動作における、前記パージ手段により前記インク吐出ヘッドから排出されるインクの排出量が、前記第2メンテナンス動作における、前記パージ手段により前記インク吐出ヘッドから排出されるインクの排出量と同じであり、
    前記第3メンテナンス動作における、前記ワイピング手段により前記インク吐出面が払拭される拭き取り速度が、前記第2メンテナンス動作における、前記ワイピング手段により前記インク吐出面が払拭される拭き取り速度と同じであることを特徴とする請求項6に記載の画像記録装置。
  8. 前記前処理液吐出ヘッドの前記搬送方向に関する下流側に、前記搬送方向に沿って複数の前記インク吐出ヘッドが配列されており、
    前記メンテナンス制御手段は、
    前記紙詰まり検出手段により前記前処理液吐出ヘッドの下流側で紙詰まりが検出されたときに、前記紙詰まりが検出された位置との間に他の前記インク吐出ヘッドを挟むことなく隣接して配置された1又は2の前記インク吐出ヘッドに対してのみ、前記第1メンテナンス動作を施すように制御することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の画像記録装置。
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