JP5227862B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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この発明は内燃機関の制御装置に関し、より詳しくは車両転倒時の内燃機関の運転を制御する制御装置に関する。
従来より、車両(例えば自動二輪車)の転倒が検出されるとき、内燃機関の運転を直ちに停止させるようにした内燃機関の制御装置が提案されており、その例として特許文献1記載の技術を挙げることができる。
特開2002−71703号公報(段落0021,0022、図3など)
しかしながら、特許文献1記載の技術のように転倒後に内燃機関の運転を直ちに停止させると、例えば車両の転倒の度合いが軽微で車体を即座に引き起こすことが可能な場合であっても、運転者は車体を引き起こした後に再始動操作(具体的には始動用レバー(キックスタータペダル)などの操作)を行う必要があり、煩瑣であった。
また、タイムトライアルなどのレースにおいては、上記した再始動操作がタイムロスに繋がるという不都合が生じると共に、転倒することの多いオフロードレースにおいては、転倒する度に再始動操作を行うのは運転者(ライダー)にとって身体的な負担が大きかった。そのため、内燃機関の制御装置、特にレース用の内燃機関の制御装置にあっては、軽微な転倒のときには、内燃機関の運転を停止させずに走行を速やかに再開できることが望まれていた。
そこで、転倒が検出されるとき、内燃機関の運転を直ちに停止させず、所定時間が経過するときに停止させることが考えられる。しかしながら、転倒時の車両の状態(具体的には、スロットル開度や変速機の状態など)によっては車体の挙動や振動が大きくなって引き起こすのが困難になることもあり、そのような場合、内燃機関の運転を即座に停止させた方が、運転者は車体を容易に引き起こすことができ、結果として走行をより速やかに再開できる。
従って、この発明の目的は上記した課題を解決し、車両が転倒したとき、車両の状態に応じて内燃機関の運転を制御して速やかに走行を再開できるようにした内燃機関の制御装置を提供することにある。
上記の目的を達成するために、請求項1にあっては、車両の転倒を検出する転倒検出手段と、前記転倒が検出されてから所定時間が経過するとき、前記車両に搭載される内燃機関の運転を停止させる運転停止手段と、前記転倒が検出されたとき、前記車両が前記内燃機関の運転を停止させるべき所定の状態にあるか否か判定する車両状態判定手段とを備えると共に、前記運転停止手段は、前記所定時間が経過する前に前記車両が前記所定の状態にあると判定される場合、前記内燃機関の運転を停止させる如く構成した。
また、前記内燃機関のスロットル開度を検出するスロットル開度検出手段を備えると共に、前記車両状態判定手段は、前記検出されたスロットル開度が所定スロットル開度以上のとき、前記車両は前記所定の状態にあると判定する如く構成した。
また、前記内燃機関の出力を変速する変速機と、前記変速機の変速比を検出する変速比検出手段とを備えると共に、前記車両状態判定手段は、前記検出された変速比が所定値以下のとき、前記車両は前記所定の状態にあると判定する如く構成した。
請求項に係る内燃機関の制御装置にあっては、前記内燃機関と前記変速機の間に介挿され、結合されるとき前記内燃機関の出力を前記変速機に伝達するクラッチと、前記クラッチが結合されているか否か判定するクラッチ結合判定手段とを備えると共に、前記車両状態判定手段は、前記クラッチが結合されていると判定され、かつ前記検出された変速比が前記所定値以下のとき、前記車両は前記所定の状態にあると判定する如く構成した。
請求項1に係る内燃機関の制御装置にあっては、車両の転倒が検出されてから所定時間が経過するとき、内燃機関の運転を停止させるように構成したので、例えば車両の転倒の度合いが軽微であり、運転者によって所定時間内に車体が引き起こされる場合、内燃機関の運転は継続していることから、運転者は車体を引き起こした後に走行を速やかに再開することができる。また、転倒時の再始動操作が不要となるため、例えばレースにおいては大きなタイムロスが無くなると共に、運転者(ライダー)の身体的な負担を軽減することができる。
また、転倒が検出されたとき、車両が内燃機関の運転を停止させるべき所定の状態にあるか否か判定し、前記所定時間が経過する前に車両が所定の状態にあると判定される場合、内燃機関の運転を停止させるように構成したので、転倒時における車体の挙動や振動が比較的大きく、引き起こしが困難であると推定されるような状態のとき、内燃機関の運転を停止させることが可能となる、即ち、転倒時において車両の状態に応じた適切なタイミングで運転を停止させることが可能となるため、車体の引き起こしを容易にでき、よって走行をより速やかに再開することができる。
また、内燃機関のスロットル開度を検出し、検出されたスロットル開度が所定スロットル開度以上のとき、車両は所定の状態にあると判定するように構成したので、上記した効果に加え、転倒時の車両が内燃機関の運転を停止させるべき所定の状態にあることを正確に検知でき、より適切なタイミングで運転を停止させることができる。
また、内燃機関の出力を変速する変速機の変速比を検出し、検出された変速比が所定値以下のとき、車両は所定の状態にあると判定するように構成したので、上記した効果に加え、転倒時において内燃機関の運転を停止させるべき車両の状態をより正確に検知でき、より適切なタイミングで運転を停止させることができる。
請求項に係る内燃機関の制御装置にあっては、内燃機関と変速機の間に介挿されるクラッチが結合されているか否か判定し、クラッチが結合されていると判定され、かつ変速機の変速比が所定値以下のとき、車両は所定の状態にあると判定するように構成したので、請求項3で述べた効果に加え、転倒時の車両が内燃機関の運転を停止させるべき所定の状態にあることをより一層正確に検知することができる。
この発明の実施例に係る内燃機関の制御装置を全体的に示す概略図である。 図1に示すECUの構成を全体的に示すブロック図である。 図1に示す内燃機関の制御装置の動作を示すフロー・チャートである。 図1に示す内燃機関の制御装置の動作を示すタイム・チャートである。 図1に示す内燃機関の制御装置の動作を示す、図4と同様なタイム・チャートである。
以下、添付図面に即してこの発明に係る内燃機関の制御装置を実施するための形態について説明する。
図1はこの発明の実施例に係る内燃機関の制御装置を全体的に示す概略図である。
図1において符号10は車両(具体的には自動二輪車)を示す。車両10は、前輪12のテレスコピックフォーク(図示せず)の上方に取り付けられたハンドルバー14と、フレーム(図示せず)の中央位置に配置される内燃機関(以下「エンジン」という)16と、フレームの後方にリアショックアブソーバ(図示せず)を介して取り付けられる後輪20とを備える。
エンジン16の出力は変速機(図1で「T/M」と示す)22で変速されて後輪20に伝達され、車両10を走行させる。変速機22は、複数の変速段、具体的には前進5速のギヤ列を備えた手動変速機からなる。エンジン16と変速機22の間にはクラッチ24が介挿され、結合されるときエンジン16の出力を変速機22に伝達する一方、結合されないときその伝達を遮断する。
ハンドルバー14の右端(運転者から見て)にはスロットルグリップ(アクセラレータ)26が運転者の操作自在に設けられると共に、前輪ブレーキレバー30も運転者の操作自在に設けられる。前輪ブレーキレバー30は油圧シリンダ(図示せず)を介して前輪ブレーキ32に機械的に接続され、運転者によって操作(把持)されるとき、前輪ブレーキ32を作動させて前輪12を制動する。
ハンドルバー14の左端には運転者が把持自在なグリップ34が設けられると共に、クラッチレバー36が設けられる。クラッチレバー36はクラッチケーブル40を介してクラッチ24に機械的に接続され、運転者によって操作(把持)されるとき、クラッチ24を作動させ、エンジン16から変速機22への動力伝達の接続や遮断をする。尚、フレームの下方の左側のフットステップの付近には変速レバー(図示せず)が設けられ、運転者の足先の操作で上下動して前進5速のいずれかのギヤ(変速段あるいは変速比)を選択する。
エンジン16は4サイクル単気筒の水冷式で、排気量250cc程度のガソリン・エンジンからなる。尚、符号16aはエンジン16のクランクケースを示す。
エンジン16の吸気管42にはスロットルバルブ44が配置される。スロットルバルブ44は、スロットルワイヤ46を介してスロットルグリップ26に機械的に接続され、スロットルグリップ26の操作量に応じて開閉され、エアクリーナ50から吸気管42を通ってエンジン16に吸入される空気の量を調整する。
吸気管42においてスロットルバルブ44の下流側の吸気ポート付近にはインジェクタ52が配置され、スロットルバルブ44で調整された吸入空気にガソリン燃料を噴射する。噴射された燃料は吸入空気と混合して混合気を形成し、混合気は、吸気バルブ54が開弁されるとき、燃焼室56に流入する。
燃焼室56に流入した混合気は、点火コイル60から供給された高電圧で点火プラグ62が火花放電されるときに点火されて燃焼し、ピストン64を図1において下方に駆動してクランク軸66を回転させる。尚、クランク軸66には、エンジン16の始動用のキックスタータペダル(図示せず)が接続される。
燃焼によって生じた排ガスは、排気バルブ70が開弁されるとき、排気管72を流れる。排気管72には触媒装置74が配置され、排ガス中の有害成分を除去する。触媒装置74で浄化された排ガスはさらに下流に流れ、エンジン16の外部に排出される。
スロットルバルブ44の付近にはポテンショメータからなるスロットル開度センサ(スロットル開度検出手段)76が設けられ、スロットルバルブ44の開度THを示す出力を生じる。吸気管42のスロットルバルブ44の上流側には吸気温センサ80が設けられて吸入空気の温度TAを示す出力を生じると共に、下流側には絶対圧センサ82が設けられ、吸気管内絶対圧(エンジン負荷)PBAを示す出力を生じる。
エンジン16のシリンダブロックの冷却水通路16bには水温センサ84が取り付けられ、エンジン16の温度(エンジン冷却水温)TWに応じた出力を生じる。エンジン16のクランク軸66の付近にはクランク角センサ86が取り付けられて所定クランク角度位置でクランク角度信号を出力する。
クラッチレバー36の付近にはクラッチスイッチ(クラッチ結合判定手段)90が設けられ、運転者によってクラッチレバー36が操作されるとき(クラッチ24が切られるとき(結合されていないとき))にオン信号を出力する一方、操作されないとき(クラッチ24が結合されているとき)はオフ信号を出力する。
変速機22にはギヤポジションセンサ(変速比検出手段)92が接続され、変速機22で選択されている変速段に応じた信号、具体的には、1速ギヤから5速ギヤの内の選択された変速段を示す信号を出力する。尚、変速機22においては、1速ギヤから5速ギヤに対して変速比がそれぞれ設定されることから、ギヤポジションセンサ92から出力される信号は、現在の変速機22の変速比を示す信号であるとも言える。
また、車両10のフレームの適宜位置には転倒センサ(転倒検出手段)94が設置される。転倒センサ94は振子を備え、その鉛直軸からのずれ、即ち、車両10の傾斜角を検出し、検出された傾斜角が車両10は転倒したと判定できる所定傾斜角以上のとき、転倒を示すオン信号を出力する一方、所定傾斜角未満のときはオフ信号を出力する。
上記したスロットル開度センサ76や転倒センサ94などの各センサの出力は電子制御ユニット(Electronic Control Unit。以下「ECU」という)96に入力される。
図2はECU96の構成を全体的に示すブロック図である。
ECU96はマイクロコンピュータからなり、波形整形回路96aと、回転数カウンタ96bと、入力回路96cと、A/D変換回路96dと、CPU96eと、点火回路96fと、駆動回路96gと、ROM96hと、RAM96iおよびタイマ96jを備える。
波形整形回路96aは、クランク角センサ86の出力(信号波形)をパルス信号に波形整形し、回転数カウンタ96bに出力する。回転数カウンタ96bは入力されたパルス信号をカウントしてエンジン回転数NEを検出(算出)し、エンジン回転数NEを示す信号をCPU96eへ出力する。
入力回路96cは、クラッチスイッチ90のオン・オフ信号が入力されると共に、クラッチ24の状態、詳しくはクラッチ24が結合されているか否かを示す信号をCPU96eへ出力する。A/D変換回路96dは、スロットル開度センサ76などの各センサの出力が入力され、アナログ信号値をデジタル信号値に変換してCPU96eに出力する。
CPU96eは、変換されたデジタル信号などに基づき、ROM96hに格納されているプログラムに従って演算を実行し、点火コイル60の点火制御信号を点火回路96fに出力する(即ち、点火時期制御を行う)。また、CPU96eは、各信号に基づき、同様にROM96hに格納されているプログラムに従って演算を実行し、燃料噴射制御信号を駆動回路96gに送る(燃料噴射制御を行う)。
点火回路96fは、CPU96eからの点火制御信号に応じ、点火コイル60を通電して点火を行う。駆動回路96gは、CPU96eからの燃料噴射制御信号に応じ、インジェクタ52を駆動して燃料を噴射させる。RAM96iは、例えば点火時期制御および燃料噴射制御において算出された点火時期や燃料噴射量などのデータが書き込まれる。また、タイマ96jは、後述するプログラムにおいて行われる時間計測の処理に利用される。
図3はこの実施例に係る内燃機関の制御装置の動作を示すフロー・チャートである。図示のプログラムは、ECU96において所定の周期(例えば100msec)ごとに実行(ループ)される。
以下説明すると、S10においてスロットル開度センサ76の出力に基づいてスロットルバルブ44の開度THを検出(算出)し、S12に進んでクランク角センサ86の出力に基づいてエンジン回転数NEを検出(算出)する。次いでS14に進んでエンジン16が停止しているか否か判断する。S14にあっては、クランク角度信号がクランク角センサ86から既定時間出力されないとき、エンジン16は停止していると判断する。
S14で否定されるときはS16に進み、エンジン停止処理実行済フラグF_ROVER(後述)のビットが1か否か判断する。フラグF_ROVERは初期値が0とされるため、S16の処理を最初に実行するときは否定されてS18に進み、転倒フラグF_ROVERJDのビットが1か否か判断する。フラグF_ROVERJDは、図示しないプログラムにおいて、転倒センサ94で車両10の転倒が検出されるとき、即ち、オン信号が出力されるときにそのビットが1にセットされる一方、転倒が検出されないとき(オフ信号が出力されるとき)は0にセットされる。
S18で否定されるときはS20に進み、後述する処理で利用される転倒時間タイマTMROVERの値を0にリセットし、S22に進んで燃料噴射・点火制御信号の出力を許可し、通常の燃料噴射制御および点火時期制御を実行する。
他方、S18で肯定されるときはS24に進み、クラッチ結合判定フラグF_CLUTCHのビットが1か否か判断する。フラグF_CLUTCHは、図示しないプログラムにおいて、クラッチスイッチ90からクラッチ24が結合されていること(即ち、インギヤ状態であること)を示すオフ信号が出力されるときにそのビットが1にセットされる一方、クラッチ24が結合されていないことを示すオン信号が出力されるときは0にセットされる。
S24で肯定、即ち、クラッチ24が結合されているときはS26に進み、ギヤポジションセンサ92の出力に基づき、変速機22で選択されている変速段GPNMBERが所定の変速段GPROVER(例えば2速ギヤ)以上か否か判断する。尚、S26の処理は、換言すれば、現在の変速機22の変速比が所定値(例えば、2速ギヤに対して設定される1.800)以下か否か判断する処理とも言える。
S26で肯定されるときはS28に進み、検出されたスロットル開度THが所定スロットル開度THROVER(例えば20deg)以上か否か判断する。S28で否定されるときはS30に進み、車両10の転倒が検出されてからの経過時間を計測する転倒時間タイマTMROVER(カウントアップタイマ)をスタートさせる。尚、S24およびS26で否定されるときもS30に進む。また、次回以降のプログラムループにおいて、S24〜S28のいずれかで否定されてS30に進む場合、タイマTMROVERはスタート済みであることから、経過時間の計測を継続し、タイマTMROVERの値が更新される。
次いでS32に進み、転倒時間タイマTMROVERの値が所定時間TMROVERJD(例えば20sec)以上か否か判断する。S32の処理を最初に行うときはS30においてタイマTMROVERをスタートさせた直後であるため、通例否定されてS22に進み、燃料噴射・点火制御信号の出力を許可する。
一方、次回以降のプログラムループにおいてS32で肯定されるときはS34に進み、エンジン停止処理実行済フラグF_ROVERのビットを1にセットし、S36に進んで燃料噴射・点火制御信号の出力を停止する、換言すれば、エンジン16の運転を停止させるエンジン停止処理を実行する。
このように、車両10の転倒が検出されてから所定時間TMROVERJDが経過するとき、エンジン停止処理を実行する。尚、上記から分かるように、エンジン停止処理実行済フラグF_ROVERのビットが1にセットされることはエンジン停止処理を実行済みであることを意味し、0にセットされることはエンジン停止処理を実行していないことを意味する。
他方、転倒時間タイマTMROVERの値が所定時間TMROVERJD以上となる前にS28で肯定されるときはS30,S32の処理をスキップし、前述したS34,S36の処理へ進んでエンジン停止処理を実行する。
即ち、S18,S30〜S36の処理において、車両10の転倒が検出されてから所定時間TMROVERJDが経過するとき、エンジン停止処理を実行するようにしたが、所定時間TMROVERJDが経過する前に車両10がエンジン16の運転を停止させるべき所定の状態にあると判定される場合、具体的には、転倒時における車体の挙動や振動が比較的大きく、引き起こしが困難であると推定されるような場合はエンジン16の運転を直ちに停止させる。
具体的に説明すると、S24〜S28の処理は、上記した車両10がエンジン16の運転を停止させるべき所定の状態にあるか否か判断する処理に相当し、S24〜S28の全てにおいて肯定されるとき、より具体的には、スロットル開度THが所定スロットル開度THROVER以上であり、かつクラッチ24が結合されていると判定され、かつ変速段GPNMBERが所定の変速段GPROVER以上(即ち、変速機22の変速比が所定値以下)のとき、車両10は前記所定の状態にあると判定し、タイマTMROVERの値に関わらず、エンジン停止処理を実行する。
図3の説明を続けると、S34においてフラグF_ROVERのビットが1にセットされると、次回以降のプログラムループにおいてはS16で肯定されてS36に進み、エンジン停止処理を実行(継続)することとなる。そしてエンジン16が停止すると、S14で肯定されてS38に進み、転倒時間タイマTMROVERの値を0にリセットし、S40に進んでエンジン停止処理実行済フラグF_ROVERのビットを0にセットし、次回のエンジン始動時のプログラム実行に備える。
図4および図5は上記した処理を説明するタイム・チャートである。尚、図4は転倒後、車両10が前記所定の状態にあると判定されて運転を停止させる場合を示し、図5は転倒後、所定時間TMROVERJDが経過する前に車体が引き起こされ、エンジン16の運転を停止させない場合を示す。
図4に示すように、先ず時点t1において車両10が転倒すると、転倒フラグF_ROVERJDのビットを1にセットすると共に、転倒時間タイマTMROVERをスタートさせる(S18,S30)。そして、所定時間TMROVERJDが経過する前の(具体的には、タイマTMROVERの値が所定時間TMROVERJD未満である)時点t2において、車両10は前記所定の状態にあると判定されるとき、具体的にはスロットル開度THが所定スロットル開度THROVER以上であり、かつクラッチ24が結合されている(フラグF_CLUTCH=1)と判定され、かつ変速機22の変速段GPNMBERが所定の変速段GPROVER以上のとき、燃料噴射・点火制御信号の出力を停止してエンジン停止処理を実行すると共に、エンジン停止処理実行済フラグF_ROVERのビットを1にセットする(S24〜S28,S34,S36)。
その後エンジン停止処理によってエンジン16が停止すると(時点t3)、転倒時間タイマTMROVERの値を0にリセットすると共に、エンジン停止処理実行済フラグF_ROVERのビットを0にセットする(S38,S40)。
次いで図5を参照して車両転倒後に車体が即座に引き起こされ、エンジン16の運転を停止させない場合を説明すると、先ず時点t4において車両10が転倒すると、上記した時点t1と同様、フラグF_ROVERJDのビットを1にセットし、タイマTMROVERをスタートさせる(S18,S30)。
そして、所定時間TMROVERJDが経過する前に車両10が所定の状態にあると判定されない、即ち、車両10の状態に基づき、転倒時における車体の引き起こしが困難であると推定されず、運転者によって車体が引き起こされると(時点t5)、転倒フラグF_ROVERJDのビットが0にセットされるため(図3フロー・チャートのS18で否定されるため)、転倒時間タイマTMROVERの値を0にリセットし、燃料噴射・点火制御信号の出力を許可してエンジン16の運転を継続する(S20,S22)。これにより、運転者は車体を引き起こした後に走行を即座に再開することが可能となる。
以上の如く、この発明の実施例にあっては、車両10の転倒を検出する転倒検出手段と(転倒センサ94)、前記転倒が検出されてから所定時間TMROVERJDが経過するとき、前記車両10に搭載される内燃機関(エンジン)16の運転を停止させる運転停止手段と(ECU96。S18,S30〜S36)、前記転倒が検出されたとき、前記車両10が前記内燃機関16の運転を停止させるべき所定の状態にあるか否か判定する車両状態判定手段とを備えると共に(ECU96。S24〜S28)、前記運転停止手段は、前記所定時間TMROVERJDが経過する前に前記車両10が前記所定の状態にあると判定される場合、前記内燃機関16の運転を停止させるように構成した(S36)。
これにより、例えば車両10の転倒の度合いが軽微であり、運転者によって所定時間TMROVERJD内に車体が引き起こされる場合、エンジン16の運転は継続していることから、運転者は車体を引き起こした後に走行を速やかに再開することができる。また、転倒時の再始動操作が不要となるため、例えばレースにおいては大きなタイムロスが無くなると共に、運転者(ライダー)の身体的な負担を軽減することができる。
また、転倒時における車体の挙動や振動が比較的大きく、引き起こしが困難であると推定されるような状態のとき、エンジン16の運転を停止させることが可能となる、即ち、転倒時において車両10の状態に応じた適切なタイミングで運転を停止させることが可能となるため、車体の引き起こしを容易にでき、よって走行をより速やかに再開することができる。
また、前記内燃機関16のスロットル開度THを検出するスロットル開度検出手段(スロットル開度センサ76)を備えると共に、前記車両状態判定手段は、前記検出されたスロットル開度THが所定スロットル開度THROVER以上のとき、前記車両10は前記所定の状態にあると判定するように構成したので、転倒時の車両10がエンジン16の運転を停止させるべき所定の状態にあることを正確に検知でき、より適切なタイミングで運転を停止させることができる。
また、前記内燃機関16の出力を変速する変速機22と、前記変速機22の変速比を検出する変速比検出手段(ギヤポジションセンサ92)とを備えると共に、前記車両状態判定手段は、前記検出された変速比が所定値以下のとき(具体的には、変速機22で選択されている変速段GPNMBERが所定の変速段GPROVER以上のとき)、前記車両10は前記所定の状態にあると判定するように構成した。これにより、転倒時においてエンジン16の運転を停止させるべき車両の状態をより正確に検知でき、より適切なタイミングで運転を停止させることができる。
また、前記内燃機関16と前記変速機22の間に介挿され、結合されるとき前記内燃機関16の出力を前記変速機22に伝達するクラッチ24と、前記クラッチ24が結合されているか否か判定するクラッチ結合判定手段(クラッチスイッチ90)とを備えると共に、前記車両状態判定手段は、前記クラッチ24が結合されていると判定され、かつ前記検出された変速比が前記所定値以下のとき、前記車両10は前記所定の状態にあると判定するように構成したので、転倒時の車両10がエンジン16の運転を停止させるべき所定の状態にあることをより一層正確に検知することができる。
尚、上記において、車両10の転倒を振子式の転倒センサ94で検出するように構成したが、それに限られるものではなく、例えば加速度センサを用いて転倒を検出するようにしても良い。また、変速機22の変速比を、ギヤポジションセンサ92から出力される信号に基づいて検出するように構成したが、それに代えてエンジン回転数NEや車速などから算出(検出)するようにしても良い。
また、所定の変速段GPROVER(変速機22の変速比と比較する所定値)、所定スロットル開度THROVER、所定時間TMROVERJDやエンジン16の排気量などを具体的な数値で示したが、それらは例示であって限定されるものではない。
また、車両10の例として自動二輪車を挙げたが、それに限られるものではなく、例えばスクータやATV(All Terrain Vehicle)など、運転者がシート(サドル)に跨って乗る型の、いわゆる鞍乗り型車両であれば良く、さらには他の車両(例えば四輪自動車)であっても良い。
10 車両、16 エンジン(内燃機関)、22 変速機、24 クラッチ、76 スロットル開度センサ(スロットル開度検出手段)、90 クラッチスイッチ(クラッチ結合判定手段)、92 ギヤポジションセンサ(変速比検出手段)、94 転倒センサ(転倒検出手段)、96 ECU(電子制御ユニット)

Claims (2)

  1. 車両の転倒を検出する転倒検出手段と、前記転倒が検出されてから所定時間が経過するとき、前記車両に搭載される内燃機関の運転を停止させる運転停止手段と、前記転倒が検出されたとき、前記車両が前記内燃機関の運転を停止させるべき所定の状態にあるか否か判定する車両状態判定手段と、前記内燃機関のスロットル開度を検出するスロットル開度検出手段と、前記内燃機関の出力を変速する変速機と、前記変速機の変速比を検出する変速比検出手段を備え、前記運転停止手段は、前記所定時間が経過する前に前記車両が前記所定の状態にあると判定される場合、前記内燃機関の運転を停止させると共に、前記車両状態判定手段は、前記検出された変速比が所定値以下であり、かつ、前記検出されたスロットル開度が所定スロットル開度以上のとき、前記車両は前記所定の状態にあると判定することを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記内燃機関と前記変速機の間に介挿され、結合されるとき前記内燃機関の出力を前記変速機に伝達するクラッチと、前記クラッチが結合されているか否か判定するクラッチ結合判定手段とを備えると共に、前記車両状態判定手段は、前記クラッチが結合されていると判定され、かつ前記検出された変速比が前記所定値以下のとき、前記車両は前記所定の状態にあると判定することを特徴とする請求項記載の内燃機関の制御装置。
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