JP2011058456A - 鞍乗型車両 - Google Patents

鞍乗型車両 Download PDF

Info

Publication number
JP2011058456A
JP2011058456A JP2009210626A JP2009210626A JP2011058456A JP 2011058456 A JP2011058456 A JP 2011058456A JP 2009210626 A JP2009210626 A JP 2009210626A JP 2009210626 A JP2009210626 A JP 2009210626A JP 2011058456 A JP2011058456 A JP 2011058456A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
speed
engine
opening
throttle valve
control unit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2009210626A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshitomi Nakagawa
善富 中川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yamaha Motor Co Ltd
Original Assignee
Yamaha Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yamaha Motor Co Ltd filed Critical Yamaha Motor Co Ltd
Priority to JP2009210626A priority Critical patent/JP2011058456A/ja
Priority to EP10164259A priority patent/EP2299093B1/en
Publication of JP2011058456A publication Critical patent/JP2011058456A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D11/00Arrangements for, or adaptations to, non-automatic engine control initiation means, e.g. operator initiated
    • F02D11/06Arrangements for, or adaptations to, non-automatic engine control initiation means, e.g. operator initiated characterised by non-mechanical control linkages, e.g. fluid control linkages or by control linkages with power drive or assistance
    • F02D11/10Arrangements for, or adaptations to, non-automatic engine control initiation means, e.g. operator initiated characterised by non-mechanical control linkages, e.g. fluid control linkages or by control linkages with power drive or assistance of the electric type
    • F02D11/105Arrangements for, or adaptations to, non-automatic engine control initiation means, e.g. operator initiated characterised by non-mechanical control linkages, e.g. fluid control linkages or by control linkages with power drive or assistance of the electric type characterised by the function converting demand to actuation, e.g. a map indicating relations between an accelerator pedal position and throttle valve opening or target engine torque
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D17/00Controlling engines by cutting out individual cylinders; Rendering engines inoperative or idling
    • F02D17/04Controlling engines by cutting out individual cylinders; Rendering engines inoperative or idling rendering engines inoperative or idling, e.g. caused by abnormal conditions
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D41/00Electrical control of supply of combustible mixture or its constituents
    • F02D41/02Circuit arrangements for generating control signals
    • F02D41/021Introducing corrections for particular conditions exterior to the engine
    • F02D41/0215Introducing corrections for particular conditions exterior to the engine in relation with elements of the transmission
    • F02D41/0225Introducing corrections for particular conditions exterior to the engine in relation with elements of the transmission in relation with the gear ratio or shift lever position
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60YINDEXING SCHEME RELATING TO ASPECTS CROSS-CUTTING VEHICLE TECHNOLOGY
    • B60Y2200/00Type of vehicle
    • B60Y2200/10Road Vehicles
    • B60Y2200/12Motorcycles, Trikes; Quads; Scooters
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D2200/00Input parameters for engine control
    • F02D2200/50Input parameters for engine control said parameters being related to the vehicle or its components
    • F02D2200/501Vehicle speed

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
  • Control Of Throttle Valves Provided In The Intake System Or In The Exhaust System (AREA)

Abstract

【課題】ライダーがシフトアップすることなく走行することを抑制できると共に、ライダーの不快感を抑えることができる鞍乗型車両を提供する。
【解決手段】鞍乗型車両では、スロットル開度制御部は、速度検出部によって検出される回転速度又は車両速度である検出速度に基づいて、スロットルバルブの開度を制御する。また、スロットル開度制御部は、検出速度が所定の第1速度以上になると、スロットルバルブの開度を減少させる。エンジン出力制御部は、変速装置の速度段が最高段より低い速度段である場合において、検出速度が第1速度より大きい所定の第2速度以上になるとエンジン出力抑制制御を実行する。エンジン出力抑制制御は、エンジンへの燃料カットを行う、又は、エンジンでの点火を停止する制御である。そして、スロットル開度制御部は、エンジン出力抑制制御の実行中には、検出速度の変化に対するスロットルバルブの開度の変動をエンジン出力抑制制御を実行していないときよりも緩やかにする。
【選択図】図8

Description

本発明は鞍乗型車両に関する。
鞍乗型車両において、エンジンの回転速度または車両速度が規定値に達すると、エンジンの回転速度または車両速度が規定値を超えないようにする技術が知られている。
例えば、下記特許文献1に開示されているでは、電子制御スロットルを備えた自動二輪車が開示されている。この自動二輪車では、エンジンの回転速度が規定値に達すると、スロットルバルブの開度が、アクセル操作量に応じた標準開度よりも低減される。その結果、吸入空気量が絞られてエンジン出力が制限される。これにより、エンジンの回転速度は規定値を超えないように制限される。
特開2006−104953号公報
しかしながら、上記特許文献1の鞍乗型車両では、エンジンの回転速度が規定値に達しても、ライダーは規定値に達したことに気がつきにくい。そのため、ライダーは、シフトアップせずに走行を続けてしまうおそれがある。
そこで、本願の発明者は、エンジンの回転速度が上記の規定値以上になると、エンジンへの燃料カットを行う又はエンジンでの点火を停止させる制御を案出した。この制御によれば、エンジンの回転速度が規定値以上になると、エンジンの出力が抑制される。これにより、ライダーは、車両速度が規定値に達したことを体感することができ、ライダーに対してシフトアップを促すことができる。
一方、上記の制御のように、エンジンへの燃料カットが行われると又はエンジンでの点火が停止されると、エンジンの回転速度が低下する。その後、エンジンへの燃料の供給又はエンジンでの点火が再開されると、エンジンの回転速度が増大する。そして、エンジンの回転速度が規定値に達すると、再びエンジンへの燃料カットが行われる又はエンジンでの点火が停止される。このため、エンジンの回転速度が規定値近傍で増減を繰り返す現象が生じる。一方、上述したように、エンジンの回転速度が規定値に達すると、スロットルバルブの開度が低減される。すなわち、規定値近傍では、わずかなエンジン回転速度の変化に対してスロットルバルブの開度が大きく変化する。このため、エンジンの回転速度が規定値近傍で増減を繰り返すと、エンジンの回転速度の変化に対して、スロットルバルブの開度が短い周期で大きく変動してしまう。
一般的に、乗用自動車は、鞍乗型車両と比べて車体重量が重いので、エンジンの出力の変化に車体が機敏に反応しない。このため、上記のような現象が発生しても大きな問題とはならない。しかし、鞍乗型車両は車体重量が軽いので、エンジン出力の変化がライダーによって敏感に感じられる。特に、クラッチによりエンジンからの駆動力の伝達、非伝達を切り換える鞍乗型車両では、エンジンからの駆動力が直接的に変速装置に伝達されるため、エンジン出力の変化がライダーによって、より敏感に感じられる。このため、上記のような現象が発生すると、ライダーが不快に感じる恐れがある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、ライダーがシフトアップすることなく走行することを抑制できると共に、ライダーの不快感を抑えることができる鞍乗型車両を提供することにある。
本発明に係る鞍乗型車両は、エンジンと、燃料供給装置と、変速装置と、クラッチと、吸気通路と、スロットルバルブと、速度検出部と、スロットル開度制御部と、エンジン出力制御部と、を備える。燃料供給装置は、エンジンに対して燃料を供給する。変速装置は、複数の速度段に変速可能である。クラッチは、エンジンから変速装置への動力の伝達と非伝達とを切り換える。吸気通路は、エンジンに空気を導入する通路である。スロットルバルブは、吸気通路に設けられる電子制御式のバルブである。速度検出部は、エンジンの回転速度又は車両速度を検出する。スロットル開度制御部は、速度検出部によって検出される回転速度又は車両速度である検出速度に基づいて、スロットルバルブの開度を制御する。また、スロットル開度制御部は、検出速度が所定の第1速度以上になると、スロットルバルブの開度を減少させる。エンジン出力制御部は、変速装置の速度段が最高段より低い速度段である場合において、検出速度が第1速度より大きい所定の第2速度以上になるとエンジン出力抑制制御を実行する。エンジン出力抑制制御は、エンジンへの燃料カットを行う、又は、エンジンでの点火を停止する制御である。そして、スロットル開度制御部は、エンジン出力抑制制御の実行中には、検出速度の変化に対するスロットルバルブの開度の変動をエンジン出力抑制制御を実行していないときよりも緩やかにする。
本発明に係る鞍乗型車両では、ライダーがシフトアップすることなく走行することを抑制できると共に、ライダーの不快感を抑えることができる。
本発明の第1実施形態に係る自動二輪車の左側面図。 ハンドルを示す概略図。 自動二輪車の制御ブロック図。 変速装置のシフトポジションが第5速である場合のスロットル開度のマップを示す図。 変速装置のシフトポジションが第4速である場合のスロットル開度のマップを示す図。 エンジン出力抑制制御が実行中であるか否かを判断するためのフローチャート。 エンジン出力抑制制御中のスロットル開度の制御を示すフローチャート。 実際のエンジン回転速度の変化と変動抑制速度データとの一例を示す図。 本実施形態に係る自動二輪車の効果を説明する図。 本発明の第2実施形態に係る自動二輪車の変動抑制テーブルを示す図。 本発明の第3実施形態に係る自動二輪車のスロットル開度のマップおよびスロットル開度の最大値を示す図。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
<実施形態1>
本発明の第1実施形態に係る鞍乗型車両の一例として、自動二輪車1を図1に示す。以下の説明では、左右の方向は、特に限定した記載のない限り、自動二輪車1のシート9に着座したライダーから見た左右の方向をいうものとする。
(自動二輪車1の全体構成)
図1に示すように、本発明の実施形態に係る自動二輪車1は、車体フレーム2、前輪5及び後輪7、ハンドル4、シート9、エンジン12、変速装置11、クラッチ15、などを備えている。
車体フレーム2は、エンジン12、変速装置11、シート9などを支持している。車体フレーム2は、ヘッドパイプ2aを有する。ヘッドパイプ2aには、フロントフォーク3が旋回可能に支持されている。フロントフォーク3の下部には、前輪5が回転可能に支持されている。また、車体フレーム2の後端部には、スイングアーム6が揺動可能に取り付けられている。スイングアーム6の後端部には、後輪7が回転可能に取り付けられている。
ハンドル4は、フロントフォーク3の上部に取り付けられている。図2に示すように、ハンドル4は、ハンドルバー4d、左グリップ部4a、クラッチレバー16、右グリップ部4b、ブレーキレバー17を有している。
ハンドルバー4dは、ヘッドパイプ2a(図1参照)に接続されている。左グリップ部4aは、ハンドルバー4dの左端部に設けられている。クラッチレバー16は、左グリップ部4aの前方に配置されている。ライダーは、クラッチレバー16を操作することにより、クラッチ15を操作することができる。右グリップ部4bは、ハンドルバー4dの右端部に設けられている。右グリップ部4bは、ハンドルバー4dに対して回転可能である。ライダーが、この右グリップ部4bを回転させることで、後述するスロットルバルブ32(図3参照)が操作され、スロットルバルブ32の開度(以下、「スロットル開度」と呼ぶ)が調整される。以下、本実施形態において、右グリップ部4bを「アクセルグリップ4b」と呼ぶ。ブレーキレバー17は、アクセルグリップ4bの前方に配置されている。ライダーはブレーキレバー17を操作することによって、図示しないブレーキ装置を操作することができる。
図1に示すように、シート9は、車体フレーム2上に配置されている。シート9の前方には燃料タンク30が配置されている。燃料タンク30は、エンジン12に供給される燃料を内部に貯留する。
エンジン12は、車体フレーム2に取り付けられている。エンジン12は、例えば、燃料としてガソリンを用いるV型2気筒の4サイクルエンジンである。ただし、エンジン12の気筒数や型式は限定されない。例えば、エンジン12は、2サイクルでもよい。また、エンジン12は空冷式であっても水冷式であってもよい。
変速装置11は、エンジン12からの動力を減速して出力する。変速装置11は、複数段のシフトポジション(速度段)に変速可能である。本実施形態において、変速装置11は、5段のシフトポジションを有している。ただし、変速装置11は、5段より少ない又はより多くのシフトポジションを有していてもよい。変速装置11のシフトポジションは、ライダーによるシフトレバー18の操作により変更される。シフトレバー18は、変速装置11の左側部に配置されている。自動二輪車1は、エンジン12と変速装置11とで、パワーユニット14を構成している。変速装置11の出力軸は、例えばチェーンなどの動力伝達機構13を介して、後輪7に接続されている。エンジン12の回転は、変速装置11および動力伝達機構13を介して、後輪7へ伝達される。これにより、後輪7は、エンジン12の回転に基づいて駆動される。
クラッチ15は、パワーユニット14の右側部に配置されている。クラッチ15は、ライダーによってクラッチレバー16が操作されることによって、エンジン12から変速装置11への動力の伝達と非伝達とを切り換える。
(エンジン12の燃料系、吸気系、及び、排気系の構成)
次に、エンジン12の燃料系、吸気系、及び、排気系の構成について図3に基づいて説明する。図3に示すように、自動二輪車1は、燃料供給装置31、吸気管33、スロットルバルブ32、及び、排気管38を備えている。
燃料供給装置31は、燃料タンク30内の燃料をエンジン12に供給する。燃料供給装置31は、吸気管33に燃料を噴射する。或いは、燃料供給装置31は、吸気管33の空気の流れより燃料を吸い上げて混合気を作り出すものでもよい。燃料供給装置31は、後述するECU10によって電子制御される。
吸気管33は、エンジン12に空気を導入する通路である。外部の空気は、図示しないエアクリーナを通って吸気管33に取り込まれ、吸気管33を通ってエンジン12に送られる。
スロットルバルブ32は、吸気管33に設けられている。スロットルバルブ32は、吸気管33の流路面積を調整することにより、吸気管33を流れる空気量または燃料量を調整する。スロットルバルブ32は、後述するECU10によって電子制御される。スロットルバルブ32が制御され、スロットル開度が変更されることにより、吸気管33を流れる吸気量が変更される。これにより、エンジン12の出力が変化する。
また、エンジン12には、点火装置61が設けられている。点火装置61は、図示しない点火プラグおよび吸気バルブ等を含む。吸気管33を通ってエンジン12の燃焼室に流入する燃料および空気は、点火装置61により点火され、燃焼する。
排気管38は、エンジン12で生じた排ガスをエンジン12の外部へ排出する。排ガスは、図示しないエンジン12の排気バルブから、排気管38を通ってエンジン12の外部へ排出される。排ガスの排気速度、および、排気温度等によって、エンジン12の出力が変化する。また、排気管38には、触媒39が備えられている。触媒39は排ガスを浄化する。
(エンジン12の制御系の構成)
次に、エンジン12の制御系の構成について図3に基づいて説明する。図3に示すように、自動二輪車1は、エンジン回転速度センサ41、スロットル開度センサ42、車両速度センサ43、アクセル操作量センサ44、シフトポジションセンサ45、エンジンコントロールユニット10(以下「ECU10」)などを備えている。
エンジン回転速度センサ41は、エンジン12の回転速度(以下、「エンジン回転速度」と呼ぶ)を直接的または間接的に検出する。エンジン回転速度センサ41によって検出されたエンジン回転速度を示す情報は、検出信号としてECU10に送られる。エンジン回転速度センサ41が間接的にエンジン回転速度を検出する場合、ECU10は、エンジン回転速度センサ41からの検出信号に基づいて、エンジン回転速度を算出する。
スロットル開度センサ42は、スロットルバルブ32に設けられている。スロットル開度センサ42は、スロットル開度を検出する。スロットル開度センサ42によって検出されたスロットル開度を示す情報は検出信号としてECU10に送られる。
車両速度センサ43は動力伝達機構13に設けられている。車両速度センサ43は、自動二輪車1の車両速度を間接的に検出する。例えば、車両速度センサ43は、動力伝達機構13のチェーンによって駆動されるスプロケットの回転速度を検出する。車両速度センサ43によって検出された車両速度を示す情報は検出信号としてECU10に送られる。ECU10は、車両速度センサ43からの検出信号に基づいて、車両速度を算出する。
アクセル操作量センサ44は、アクセルグリップ4bに取り付けられている。アクセル操作量センサ44は、アクセルグリップ4bの操作量(以下、「アクセル操作量」と呼ぶ)を検出する。アクセル操作量センサ44によって検出されたアクセル操作量を示す情報は検出信号としてECU10に送られる。
シフトポジションセンサ45は、変速装置11に取り付けられている。シフトポジションセンサ45は、変速装置11の現在のシフトポジションを検出する。シフトポジションセンサ45によって検出された現在のシフトポジションを示す情報は検出信号としてECU10に送られる。
ECU10は、上述した各種のセンサによって検出された情報に基づいて、エンジンの出力を電子制御する。ECU10は、スロットル開度制御部26、燃料供給制御部28、点火制御部27、及び、記憶部19を有する。
スロットル開度制御部26は、上述した各種のセンサにて検出された情報、および、記憶部19に記憶されたマップMに基づいて、スロットル開度を制御する。マップMは、エンジン回転速度Rと、スロットル開度THと、アクセル操作量Gとの関係を示すデータである(図4及び図5参照)。マップMは、変速装置11のシフトポジションごとに設定されている。本実施形態において、変速装置11は、5段のシフトポジションを有している。そのため、第1速から第5速までの各シフトポジションに対応して、5つのマップM〜Mが記憶部19に記憶されている。なお、以下の説明において、添字は変速装置11におけるシフトポジション数を表すものとする。ECU10によって使用されるマップMは、変速装置11における各シフトポジションに応じて切り替えられる。
なお、エンジン回転速度Rの単位は、例えば、rpm(r/min)で表される。また、スロットル開度THおよびアクセル操作量Gの単位は、例えば、(deg)で表される。ただし、各パラメータの単位は、上記のものに限定されない。例えば、エンジン回転速度Rの単位が、(m/s)、スロットル開度THおよびアクセル操作量Gの単位が、(%)で表されていてもよい。なお、前記の記号について、rは回転数、minは時間(分)、degは角度、mは長さ(メートル)、および、sは時間(秒)である。
スロットル開度制御部26は、現在のシフトポジションに対応するマップMを選択して記憶部19から読み出す。スロットル開度制御部26は、選択したマップMを参照して、エンジン回転速度センサ41によって検出されたエンジン回転速度と、アクセル操作量センサ44によって検出されたアクセル操作量とに対応するスロットル開度の値を目標値として決定する。そして、スロットル開度制御部26は、スロットル開度がこの目標値になるように、スロットルバルブ32を制御する。すなわち、スロットル開度制御部26は、目標値に対応する指令信号をスロットルバルブ32へ出力する。スロットルバルブ32は、受信した指令信号に基づき、スロットル開度を調整する。これにより、エンジン12への吸気量が調整され、エンジン12の出力が変化する。
以下、マップMの内容について詳細に説明する。図4(a)は、第5速のマップMを示している。また、図4(b)は、図4(a)のマップMにおいてアクセル操作量Gが所定の値、例えば90°である場合のエンジン回転速度Rとスロットル開度THとの関係を示している。
図4(a)および図4(b)に示すように、マップMでは、エンジン回転速度Rが、所定の値を超えると、スロットル開度THは、所定のアクセル操作量G以上では減少していく。このときの、所定のエンジン回転速度Rを設定回転速度RS5と呼ぶ。なお、本実施形態において、設定回転速度RS5は、7500r/minに設定されている。設定回転速度RS5は、アクセル操作量Gによらず一定値である。
所定のアクセル操作量G以上において、設定回転速度RS5を超えてエンジン回転速度Rが上昇した後、スロットル開度THは、所定のエンジン回転速度Rで一定となる。この所定のエンジン回転速度Rを規定回転速度RL5と呼ぶ。規定回転速度RL5は、エンジン12の運転性能または自動二輪車1の走行性能に基づいて定められる第5速での規定車両速度VL5に対応した値である。規定車両速度VL5は、例えば、鞍乗型車両の最高速度よりも小さい車両速度である。最高速度は、例えば、自主的に規制された上限速度、すなわち、リミッター車両速度である。なお、本実施形態において、規定回転速度RL5は、8500r/minに設定されている。規定回転速度RL5は、マップM上において、アクセル操作量Gによらず、一定値として設定されている。また、規定回転速度RL5を超え、一定値となるスロットル開度THを収束開度THC5と呼ぶ。
スロットル開度制御部26は、変速装置11が第5速のシフトポジションであるときには、上記のマップMを参照してスロットルバルブ32を制御する。従って、スロットル開度制御部26は、エンジン回転速度が設定回転速度RS5以上になると、スロットル開度を減少させる。また、スロットル開度制御部26は、エンジン回転速度が、設定回転速度RS5と規定回転速度RL5との間では、エンジン回転速度が増大するほどスロットル開度を低減させる。そして、スロットル開度制御部26は、エンジン回転速度が、規定回転速度RL5以上になると、スロットル開度を収束開度THC5に維持する。ここで、第5速における収束開度THC5は、自動二輪車1の加速が可能な加速可能開度THA5よりも小さい値である。そのため、自動二輪車1は、規定回転速度RL5を超えて走行する場合は、加速することができない。
次に、第4速のマップMの内容について説明する。図5(a)は、マップMを示している。図5(b)は、図5(a)のマップMにおいてアクセル操作量Gが所定の値、例えば90°である場合について、エンジン回転速度Rとスロットル開度THとの関係を示している。
図5(a)および図5(b)に示すように、エンジン回転速度Rが、所定の値を超えると、スロットル開度THは、所定のアクセル操作量G以上では減少していく。このときの、所定のエンジン回転速度Rを設定回転速度RS4と呼ぶ。なお、本実施形態において、設定回転速度RS4は、9000r/minに設定されている。設定回転速度RS4は、アクセル操作量Gによらず一定値である。ただし、第5速における設定回転速度RS5と第4速における設定回転速度RS4とは、互いに異なった値である。
所定のアクセル操作量G以上において、設定回転速度RS4を超えてエンジン回転速度Rが上昇した後、スロットル開度THは、規定のエンジン回転速度Rで一定となる。このときの、規定のエンジン回転速度Rを規定回転速度RL4と呼ぶ。規定回転速度RL4は、エンジン12の運転性能または自動二輪車1の走行性能に基づいて定められる第4速での規定車両速度VL4に対応した値である。本実施形態において、規定回転速度RL4は、10000r/minに設定されている。規定回転速度RL4は、マップM上において、アクセル操作量Gによらず、一定値として設定されている。また、規定回転速度RL4を超え、一定値となるスロットル開度THを収束開度THC4と呼ぶ。
スロットル開度制御部26は、変速装置11が第4速のシフトポジションであるときには、上記のようなマップMを参照してスロットルバルブ32を制御する。従って、スロットル開度制御部26は、エンジン回転速度が設定回転速度RS4以上になると、スロットル開度を減少させる。また、スロットル開度制御部26は、エンジン回転速度が、設定回転速度RS4と規定回転速度RL4との間では、エンジン回転速度が増大するほどスロットル開度を低減させる。そして、スロットル開度制御部26は、エンジン回転速度が、規定回転速度RL4以上になると、スロットル開度を収束開度THC4に維持する。ここで、第4速における収束開度THC4は、自動二輪車1の加速が可能な加速可能開度THA4よりも大きい値である。そのため、自動二輪車1は、規定回転速度RL4を超えて走行する場合も、加速することができる。
第1速のマップM、第2速のマップM、第3速のマップMは、設定回転速度RSn、規定回転速度RLn、収束開度THCn、加速可能開度THAnの大きさが異なる他は、第4速のマップMと同様である。
なお、スロットル開度制御部26は、マップMを参照してスロットル開度の目標値を決定する際、なまし処理(smoothing)が施されたエンジン回転速度を用いる。すなわち、エンジン回転速度センサ41によって検出されたエンジン回転速度の値をそのまま用いるのではなく、エンジン回転速度の変化が小さくなるように処理された値を用いる。通常、エンジン回転数の変動は大きいが、このような処理を行うことにより、スロットル開度の目標値が大きく変動することを抑えることができる。具体的には、以下の数1式により、実際のエンジン回転速度から、なまし処理を施したエンジン回転速度を算出する。
(数1)
Nav = Navo + ( N - Navo ) * Sm
ここで、Nav:なまし処理により算出したエンジン回転速度、N:エンジン回転速度センサ41によって検出されたエンジン回転速度、Navo:前回算出したエンジン回転速度、Sm:なまし係数(1より小さい定数、例えば0.2等)である。
以上のように、スロットル開度が調整されることにより、エンジン12の出力が変化する。そして、エンジン12の出力の変化および変速装置11での変速比に基づき、自動二輪車1の車両速度が変化する。
点火制御部27は、前記各センサにて検出された値に基づき、点火装置61の点火時期を制御する。点火制御部27は、エンジン回転速度センサ41が検出したエンジン回転速度、スロットル開度センサ42が検出したスロットル開度、車両速度センサ43が検出した車両速度、アクセル操作量センサ44が検出したアクセル操作量、シフトポジションセンサ45が検出した現在のシフトポジションに基づき、燃料の点火時期を決定する。そして、点火制御部27は、決定された点火時期に基づいて点火装置61を制御することにより、エンジン12での点火を実行する。そして、エンジン12の内部で燃料が燃焼することにより、エンジン12に出力が発生する。
燃料供給制御部28は、前記各センサにて検出された値、および、マップMを参照して決定されたスロットル開度の目標値などに基づいて、燃料供給装置31のエンジン12への燃料供給量を制御する。燃料供給装置31は、燃料供給制御部28からの指令信号に基づき、エンジン12への燃料の供給量を調整する。そして、燃料供給装置31より供給される燃料量に基づき、エンジン12の出力が変化する。
また、燃料供給制御部28は、変速装置11のシフトポジションが第4速である場合において、エンジン回転速度が所定の燃料カット速度RC4(第2速度)以上になると、エンジン出力抑制制御を実行する。燃料カット速度RC4は、上述したマップMにおける設定回転速度RS4より大きい。具体的には、燃料カット速度RC4は、規定回転速度RL4(第3速度)と同じ値である。エンジン出力抑制制御は、エンジン12の出力を抑制する制御であり、具体的には、エンジン12への燃料カットを行う。ここで、「燃料カット」とは、燃料供給装置31によるエンジン12への燃料の供給を停止させることを意味する。ただし、燃料カットでは、完全に燃料の供給が停止されるのではなく、燃料の供給と停止とが所定の間隔で繰り返される。なお、「燃料カット」は、燃料供給量を低減させることを意味してもよい。燃料供給制御部28は、エンジン出力抑制制御の実行中に、エンジン回転速度が、所定の燃料復帰速度Rr4(第4速度)以下になると、エンジン出力抑制制御を解除する。すなわち、燃料カットが停止され、通常の燃料供給が行われる。燃料復帰速度Rr4は、設定回転速度RS4以上であり規定回転速度RL4より小さい値である。また、燃料復帰速度Rr4は、燃料カット速度RC4より小さい。
また、燃料供給制御部28は、変速装置11のシフトポジションが第1速〜第3速のいずれかである場合にも、上記と同様に、エンジン出力抑制制御を実行する。ただし、燃料カット速度RCn及び燃料復帰速度Rrnは、シフトポジションごとに設定されている。
記憶部19は、上述したマップMを含む自動二輪車1の走行に必要なデータを記憶している。
(エンジン出力抑制制御中のスロットル開度の制御)
燃料供給制御部28によってエンジン出力抑制制御が実行されている間には、スロットル開度制御部26は、上述した通常の制御とは異なるスロットル開度の制御を行う。具体的には、スロットル開度制御部26は、エンジン出力抑制制御の実行中には、エンジン回転速度の変化に対するスロットル開度の変動を緩やかにするようにスロットル開度を制御する。以下、エンジン出力抑制制御中のスロットル開度の制御について説明する。
まず、スロットル開度制御部26は、エンジン出力抑制制御中の制御と、通常の制御とのいずれの制御を行うかを決定するために、図6に示すフローを実行する。
ステップS1では、エンジン抑制制御フラグがOFFであるか否かが判断される。エンジン抑制制御が実行中である場合にはエンジン抑制制御フラグはONであり、エンジン抑制制御が実行されていない場合にはエンジン抑制制御フラグはOFFである。エンジン抑制制御フラグがOFFである場合には、ステップS2に進む。
ステップS2では、エンジン回転速度が上述した燃料カット速度RCn以下であるか否かが判断される。燃料カット速度RCnは変速装置11のシフトポジションごとに設定されている。エンジン回転速度が燃料カット速度RCn以上である場合には、ステップS3において、エンジン抑制制御フラグが「ON」に設定される。エンジン回転速度が燃料カット速度RCn以上ではない場合には、エンジン抑制制御フラグが「OFF」に維持される。
ステップS1において、エンジン抑制制御フラグがOFFではない場合、すなわちエンジン抑制制御フラグがONである場合には、ステップS4に進む。ステップS4では、エンジン回転速度が燃料復帰速度Rrn以下であるか否かが判断される。エンジン回転速度が燃料復帰速度Rrn以下である場合には、ステップS5において、エンジン抑制制御フラグが「OFF」に設定される。エンジン回転速度が燃料復帰速度Rrn以下ではない場合には、エンジン抑制制御フラグが「ON」に維持される。
次に、スロットル開度制御部26は、図7に示すフローチャートに従ってスロットル開度の制御を行う。
ステップS11では、エンジン抑制制御フラグがONであるか否かが判断される。エンジン抑制制御フラグがONである場合には、ステップS12に進む。
ステップS12では、変動抑制速度データが生成される。変動抑制速度データは、エンジン回転速度センサ41が検出したエンジン回転速度の変化が通常の制御よりも小さくなるように処理したデータである。具体的には、上述した数1式において、なまし係数Sm の値が通常の制御時の値よりも小さくされる。これにより、図8に示すように、実際のエンジン回転数(実線L1参照)よりも変動が抑えられた変動抑制速度データ(破線L2参照)が生成される。なお、「変動が抑えられた」とは、変動の周期及び/又は変動量が抑えられていることを意味する。
ステップS11においてエンジン抑制制御フラグがONではない場合、すなわち、エンジン抑制制御フラグがOFFである場合には、ステップS13に進む。ステップS13では、通常速度データが生成される。ここでは、なまし係数Smが通常の制御時の値にされて、エンジン回転速度のなまし処理が行われる。
そして、ステップS14において、スロットル開度の目標値が決定される。ここでは、上述したように、スロットル開度制御部26はマップMを参照して、スロットル開度の目標値を決定する。その際、スロットル開度制御部26は、エンジン抑制制御フラグがONである場合には、S12で生成された変動抑制速度データを用いてスロットル開度の目標値を決定する。そして、スロットル開度制御部26は、目標値に対応する指令信号をスロットルバルブ32に出力する。従って、スロットル開度制御部26は、エンジン出力抑制制御の実行中には、変動抑制速度データに基づいてスロットル開度を制御する。また、スロットル開度制御部26は、エンジン抑制制御フラグがOFFである場合には、S13で生成された通常速度データを用いてスロットル開度の目標値を決定する。従って、スロットル開度制御部26は、エンジン出力抑制制御を実行していない場合には、通常速度データに基づいてスロットル開度を制御する。
(特徴)
(1)
本実施形態に係る自動二輪車1では、上述したように、第1〜第4速において、エンジン回転速度が燃料カット速度RCn以上の領域にある場合には、エンジン出力抑制制御により燃料カットが行われる。このため、ライダーによるアクセルグリップ4bの操作に対して、自動二輪車1の加速度が小さいようなフィーリングを得る。このフィーリングにより、シフトアップをライダーに促すことができる。
また、燃料カット中であっても、スロットル開度THは、加速が可能な一定の開度、つまり、収束開度THCnに維持される。このため、走行フィーリングの低下を抑えることができる。
また、燃料供給制御部28は、変速装置11のシフトポジションが最高段である第5速であり、エンジン回転速度Rが規定回転速度RL5以上のとき、スロットル開度を収束開度THC5まで減少させる。収束開度THC5は、加速走行が不能な開度である。このため、自動二輪車1は、最高段のシフトポジションで走行する場合、最高速度が規制される。
変速装置11において最高段のシフトポジションすなわち第5速が選択されているときには、エンジン出力抑制制御は実行されない。このため、第5速においてエンジン回転速度Rが設定回転速度RS5を超えている場合に、過大なエンジンブレーキが掛かることが防止されている。
(2)
本実施形態に係る自動二輪車1では、第1〜第4速において、エンジン出力抑制制御の実行中には、エンジン回転速度の変化に対するスロットル開度の変動が、通常の制御時よりも緩やかになるように、スロットルバルブ32が制御される。このため、マップM上においてスロットル開度の変化が大きい設定回転速度RSnと規定回転速度RLnとの間の領域でエンジン回転速度の増減が繰り返されても、スロットル開度が大きく変化することが抑えられる。これにより、エンジン出力抑制制御の実行中にライダーが不快感を感じることを抑えることができる。また、スロットル開度が頻繁に大きく変更されることが抑えられるので、スロットルバルブ32の耐久性が低下することを抑えることができる。
また、スロットル開度制御部26は、エンジン回転速度の変化が小さくなるように処理した変動抑制速度データを生成し、この変動抑制速度データに基づいてスロットル開度を制御する。このため、図9に示すように、規定回転速度を上述したRLnからRLn’に変更する場合と比べて、加速性能が低下することを抑えることができる。より詳細に説明すると、エンジン回転速度の変化に対してスロットル開度の変化が大きく変動することを防止するためには、エンジン回転速度の増減が繰り返される領域Raが、設定回転速度RSnと規定回転速度RLnとの間に位置していなければよい。従って、図9において破線L3で示すように、マップMにおいて規定回転速度を上述したRLnからRLn’に変更することが考えられる。RLn’は、エンジン回転速度が変動する領域Raよりも小さい値である。この場合、マップM上では、エンジン回転速度が変動する領域Raでのスロットル開度は収束開度THCnで一定となる。これにより、エンジン回転速度が大きく変動してもスロットル開度が大きく変動することが抑えられる。しかし、この場合、RLnとRLn’との間の領域では、スロットル開度が低く設定されることになり、加速性能が低下するおそれがある。そこで、本実施形態に係る自動二輪車1では、規定回転速度を小さな値に設定するのではなく、エンジン回転速度の変化が小さくなるように処理した変動抑制速度データを用いてスロットル開度を制御する。これにより、スロットル開度が大きく変化することを抑えると共に、上記のような加速性能の低下を抑えることができる。
<第2実施形態>
上記の第1実施形態に係る自動二輪車1では、エンジン出力抑制制御の実行中には、スロットル開度制御部26は、変動抑制速度データを用いてスロットル開度の制御を行う。変動抑制速度データは、通常の制御の実行中に用いられる通常速度データとは異なる。しかし、マップMは、エンジン出力抑制制御と通常の制御とで同じものが用いられる。
これに対して、第2実施形態に係る自動二輪車1では、スロットル開度制御部26は、エンジン出力抑制制御の実行中には変動抑制テーブル(第2の参照情報)を用いてスロットル開度の制御を行う。具体的には、記憶部19は、上述したマップM(第1の参照情報)に加えて、変動抑制テーブルを記憶している。変動抑制テーブルは、図10に示すように、アクセル操作量とスロットル開度との関係を示すテーブルであり、エンジン回転速度をパラメータとして含まない。記憶部19は、最後段(本実施形態では第5速)を除く複数のシフトポジション、すなわち第1〜第4速のそれぞれに対応する複数の変動抑制テーブルを記憶している。すなわち、エンジン出力抑制制御が実行されるシフトポジションごとに変動抑制テーブルが用意されている。なお、図10において、a1,a2,a3,b1,b2,b3は所定の定数である。変動抑制テーブルに含まれていない値は、変動抑制テーブルに含まれる値を用いて計算により補間される。
スロットル開度制御部26は、エンジン出力抑制制御を実行していない場合には、通常のマップMに基づいてスロットル開度を制御する。そして、スロットル開度制御部26は、エンジン出力抑制制御の実行中には、変動抑制テーブルに基づいてスロットル開度を制御する。具体的には、スロットル開度制御部26は、現在のシフトポジションに対応する変動抑制テーブルを選択して記憶部19から読み出す。スロットル開度制御部26は、選択した変動抑制テーブルを参照して、アクセル操作量センサ44によって検出されたアクセル操作量に対応するスロットル開度の値を目標値として決定する。そして、スロットル開度制御部26は、スロットル開度がこの目標値になるように、スロットルバルブ32を制御する。従って、スロットル開度制御部26は、エンジン出力抑制制御の実行中には、エンジン回転速度に関わらずアクセル操作量に応じてスロットル開度を制御する。
第2実施形態に係る自動二輪車1の他の構造および制御は、第1実施形態に係る自動二輪車1と同様である。
以上のような制御によっても、第1実施形態に係る自動二輪車1と同様の効果を奏することができる。
<第3実施形態>
第3実施形態に係る自動二輪車1では、スロットル開度制御部26は、エンジン回転速度に応じて定められるスロットルバルブ開度と、予め設定されたスロットル開度の最大値とのうち小さい方をスロットルバルブ32の目標開度として設定する。記憶部19は、マップMごとにスロットル開度の最大値を記憶している。そして、マップMを参照して決定したスロットルバブルの開度の値と最大値とを比較して、小さい方をスロットルバルブ32の目標開度として設定する。ここで記憶部19は、通常の制御に用いられる通常最大値と、エンジン出力抑制制御の実行中に用いられる変動抑制最大値とを記憶している。図11に示すように、変動抑制最大値THmax2は通常最大値THmax1よりも小さな値である。変動抑制最大値THmax2は、収束開度THC4より大きく、エンジン回転速度が設定回転速度RS4である場合のスロットル開度よりも小さい値である。
スロットル開度制御部26は、通常の制御中には、マップMを参照して決定されたスロットル開度と通常最大値とのうち小さい方をスロットルバルブ32の目標開度として設定する。また、スロットル開度制御部26は、エンジン出力抑制制御の実行中には、マップMを参照して決定されたスロットル開度と変動抑制最大値とのうち小さい方をスロットルバルブ32の目標開度として設定する。すなわち、スロットル開度制御部26は、エンジン出力抑制制御の実行中には、スロットル開度の最大値を低減させる。
第3実施形態に係る自動二輪車1の他の構造および制御は、第1実施形態に係る自動二輪車1と同様である。
以上のような制御によっても、第1実施形態に係る自動二輪車1と同様の効果を奏することができる。
<他の実施形態>
本発明に係る鞍乗型車両は、上記の実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
本発明に係る鞍乗型車両は、上記のような自動二輪車1に限らず、他の種類の鞍乗型車両であってもよい。例えば、スクータータイプの鞍乗型車両であってもよい。或いは、ATV(All Terrain Vehicle(全地形型車両)などの四輪バギーであってもよい。
車両速度センサ43は、動力伝達機構13に取り付けられることに限定されない。例えば、車両速度センサ43は、エンジン12に取り付けられ、エンジン12の出力軸の回転速度を読み取るものであってもよい。車両速度センサ43は、変速装置11に取り付けられ、変速装置11の出力軸の回転速度を読み取るものであってもよい。或いは、車両速度センサ43は、後輪7または前輪5(図1参照)に取り付けられ、前輪5または後輪7の回転速度を読み取るものであってもよい。
エンジン出力抑制制御が実行されるシフトポジション(速度段)は、最高段より低い全てのシフトポジションに限定されない。エンジン12の運転性能または自動二輪車1の走行性能に応じて、最高段を除くシフトポジションの一部で実行されてもよい。例えば、変速装置11が第1速から第6速までのシフトポジションを有する場合、エンジン出力抑制制御は、第5速のみにおいて実行されてもよい。或いは、エンジン出力抑制制御は、第3速、第4速、および、第5速において実行されてもよい。また、エンジン出力抑制制御が実行されるシフトポジションに、必ずしも最高段の1つ下のシフトポジションが含まれなくてもよい。
また、エンジン出力抑制制御は、燃料カットではなく、点火装置61における点火が停止する制御であってもよい。
スロットル開度の決定およびエンジン出力抑制制御の実行の決定は、エンジン回転速度に限らず、車両速度に基づいて行われてもよい。
上記の第1実施形態において、変動抑制速度データの生成手段はなまし処理に限らず、エンジン回転速度の変化が小さくなるように処理可能な手段であればよい。例えば、ローパスフィルタを介してエンジン回転速度を処理することによって変動抑制速度データを生成してもよい。或いは、エンジン回転速度の移動平均を算出することによって変動抑制速度データを生成してもよい。或いは、上記の複数の手段が組み合わされてもよい。
上記の第2実施形態において、第2の参照情報は変動抑制テーブルであるが、変動抑制マップであってもよい。変動抑制マップは、エンジン回転速度を含まないアクセル操作量とスロットル開度との関係を示すマップである。
燃料カット速度RCnは、マップMにおける設定回転速度RSnより大きく、且つ、燃料復帰速度Rrn(第4速度)より大きければよい。例えば、燃料カット速度RCnは、規定回転速度RLn(第3速度)より大きくてもよい。また、燃料カット速度RCnは、設定回転速度RSnより大きく、且つ、規定回転速度RLnより小さくてもよい。また、燃料復帰速度Rrnは、設定回転速度RSnより小さくてもよい。
変速装置およびクラッチの構成は、上記の実施形態に物に限られない。例えば、自動制御式マニュアルトランスミッション(AMT)、或いは、マニュアルモード機能を有するオートマチックトランスミッションを備える自動二輪車に本発明が適用されてもよい。
本発明は、ライダーがシフトアップすることなく走行することを抑制できると共に、ライダーの不快感を抑えることができる効果を有し、鞍乗型車両として有用である。
12 エンジン
31 燃料供給装置
11 変速装置
15 クラッチ
33 吸気管(吸気通路)
32 スロットルバルブ
41 エンジン回転速度センサ(速度検出部)
26 スロットル開度制御部
28 燃料供給制御部(エンジン出力制御部)
4b アクセルグリップ(アクセル操作部材)
44 アクセル操作量センサ(アクセル操作量検出部)
19 記憶部

Claims (6)

  1. エンジンと、
    前記エンジンに対して燃料を供給する燃料供給装置と、
    複数の速度段に変速可能な変速装置と、
    前記エンジンから前記変速装置への動力の伝達と非伝達とを切り換えるクラッチと、
    前記エンジンに空気を導入する吸気通路と、
    前記吸気通路に設けられる電子制御式のスロットルバルブと、
    前記エンジンの回転速度又は車両速度を検出する速度検出部と、
    前記速度検出部によって検出される前記回転速度又は車両速度である検出速度に基づいて前記スロットルバルブの開度を制御し、前記検出速度が所定の第1速度以上になると、前記スロットルバルブの開度を減少させるスロットル開度制御部と、
    前記変速装置の速度段が最高段より低い速度段である場合において、前記検出速度が前記第1速度より大きい所定の第2速度以上になると、前記エンジンへの燃料カットを行う、又は、前記エンジンでの点火を停止するエンジン出力抑制制御を実行するエンジン出力制御部と、
    を備え、
    前記スロットル開度制御部は、前記エンジン出力抑制制御の実行中には、前記検出速度の変化に対する前記スロットルバルブの開度の変動を前記エンジン出力抑制制御を実行していないときよりも緩やかにする、
    鞍乗型車両。
  2. 前記スロットル開度制御部は、前記検出速度の変化が小さくなるように処理した変動抑制速度データを生成し、前記変動抑制速度データに基づいて前記スロットルバルブの開度を制御する、
    請求項1に記載の鞍乗型車両。
  3. 前記スロットルバルブを操作するためのアクセル操作部材と、
    前記アクセル操作部材の操作量であるアクセル操作量を検出するアクセル操作量検出部と、
    をさらに備え、
    前記スロットル開度制御部は、前記エンジン出力抑制制御の実行中には、前記検出速度に関わらず前記アクセル操作量に応じて前記スロットルバルブの開度を制御する、
    請求項1に記載の鞍乗型車両。
  4. 前記アクセル操作量と前記検出速度と前記スロットルバルブの開度との関係を示す第1の参照情報と、前記アクセル操作量と前記スロットルバルブの開度との関係を示す第2の参照情報とを記憶する記憶部をさらに備え、
    前記スロットル開度制御部は、前記エンジン出力抑制制御を実行していない場合には、前記第1の参照情報に基づいて前記スロットルバルブの開度を制御し、前記エンジン出力抑制制御の実行中には、前記第2の参照情報に基づいて前記スロットルバルブの開度を制御する、
    請求項3に記載の鞍乗型車両。
  5. 前記スロットル開度制御部は、前記検出速度に応じて定められる前記スロットルバルブの開度と、予め設定された前記スロットルバルブの開度の最大値とのうち小さい方を前記スロットルバルブの目標開度として設定し、前記エンジン出力抑制制御の実行中には、前記スロットルバルブの開度の最大値を低減させる、
    請求項1に記載の鞍乗型車両。
  6. 前記スロットル開度制御部は、前記検出速度が、前記第1速度と、前記第1速度より大きい第3速度との間では、前記検出速度が増大するほど前記スロットルバルブの開度を低減させ、
    前記第2速度は、前記第1速度より大きく、
    前記エンジン出力制御部は、前記エンジン出力抑制制御の実行中に、前記検出速度が、前記第2速度より小さい第4速度以下になると、前記エンジン出力抑制制御を解除する、
    請求項1に記載の鞍乗型車両。
JP2009210626A 2009-09-11 2009-09-11 鞍乗型車両 Pending JP2011058456A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009210626A JP2011058456A (ja) 2009-09-11 2009-09-11 鞍乗型車両
EP10164259A EP2299093B1 (en) 2009-09-11 2010-05-28 Saddle-riding-vehicle

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009210626A JP2011058456A (ja) 2009-09-11 2009-09-11 鞍乗型車両

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2011058456A true JP2011058456A (ja) 2011-03-24

Family

ID=42491660

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009210626A Pending JP2011058456A (ja) 2009-09-11 2009-09-11 鞍乗型車両

Country Status (2)

Country Link
EP (1) EP2299093B1 (ja)
JP (1) JP2011058456A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013136946A (ja) * 2011-12-28 2013-07-11 Daihatsu Motor Co Ltd 内燃機関の制御装置
JP2014015889A (ja) * 2012-07-09 2014-01-30 Keihin Corp エンジン出力制御装置

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62298642A (ja) * 1986-06-18 1987-12-25 Honda Motor Co Ltd 内燃エンジンの絞り弁制御装置
JP3539290B2 (ja) * 1999-07-22 2004-07-07 トヨタ自動車株式会社 内燃機関のスロットル制御装置
JP4327055B2 (ja) 2004-09-30 2009-09-09 本田技研工業株式会社 車両のエンジン出力制限装置
JP4404079B2 (ja) * 2006-08-11 2010-01-27 トヨタ自動車株式会社 内燃機関の出力制御装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013136946A (ja) * 2011-12-28 2013-07-11 Daihatsu Motor Co Ltd 内燃機関の制御装置
JP2014015889A (ja) * 2012-07-09 2014-01-30 Keihin Corp エンジン出力制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
EP2299093A1 (en) 2011-03-23
EP2299093B1 (en) 2013-03-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5813932B2 (ja) 車両の制御装置
JP5075021B2 (ja) 乗物
JP5041974B2 (ja) 制御システムおよび車両
JP5749902B2 (ja) 車両用トラクション制御装置
JP5779325B2 (ja) 車両用減速制御装置
JP2007218269A (ja) 自動二輪車用変速機の制御方法
JP2006307782A (ja) 車両用エンジンの制御装置、制御法及びそのプログラム
JP2008144756A (ja) 制御システムおよびそれを備えた車両
EP3800381B1 (en) Quickshifter-equipped vehicle control unit and quickshifter-equipped motorcycle
JP6340903B2 (ja) エンジン制御装置
WO2016175226A1 (ja) 鞍乗型車両
JP5386273B2 (ja) 鞍乗型乗物用エンジン制御装置
JP4762182B2 (ja) 車両の変速制御装置及びそれを備える車両
JP2008111430A (ja) 制御システムおよびそれを備えた車両
JP5314767B2 (ja) 自動二輪車
EP2813691B1 (en) Vehicle and intake air amount control device
JP2011058456A (ja) 鞍乗型車両
JP2009257270A (ja) 鞍乗型車両
JP5183534B2 (ja) トラクション制御装置
JP5147514B2 (ja) 鞍乗型車両
JP5011246B2 (ja) 車両及び燃料カット制御方法
JP2009287480A (ja) 走行制御装置及び乗物
JP5191523B2 (ja) 鞍乗型車両のエンジン制御装置及びエンジン制御方法
WO2018142574A1 (ja) 鞍乗り型車両の運転状態表示装置
JP5364571B2 (ja) 乗り物及びエンジン制御方法