JP5226993B2 - クリンチエーペックス用ゴム組成物およびそれを用いたクリンチエーペックスを有する空気入りタイヤ - Google Patents

クリンチエーペックス用ゴム組成物およびそれを用いたクリンチエーペックスを有する空気入りタイヤ Download PDF

Info

Publication number
JP5226993B2
JP5226993B2 JP2007233701A JP2007233701A JP5226993B2 JP 5226993 B2 JP5226993 B2 JP 5226993B2 JP 2007233701 A JP2007233701 A JP 2007233701A JP 2007233701 A JP2007233701 A JP 2007233701A JP 5226993 B2 JP5226993 B2 JP 5226993B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rubber
clinch apex
weight
rubber composition
tire
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007233701A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008111100A (ja
JP2008111100A5 (ja
Inventor
隆文 田口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Rubber Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Rubber Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Rubber Industries Ltd filed Critical Sumitomo Rubber Industries Ltd
Priority to JP2007233701A priority Critical patent/JP5226993B2/ja
Publication of JP2008111100A publication Critical patent/JP2008111100A/ja
Publication of JP2008111100A5 publication Critical patent/JP2008111100A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5226993B2 publication Critical patent/JP5226993B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/80Technologies aiming to reduce greenhouse gasses emissions common to all road transportation technologies
    • Y02T10/86Optimisation of rolling resistance, e.g. weight reduction 

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Tires In General (AREA)

Description

本発明は、クリンチエーペックス用ゴム組成物およびそれを用いたクリンチエーペックスを有する空気入りタイヤに関する。
空気入りタイヤのクリンチエーペックスは、リムと接触し、リムとの摩擦による摩耗が発生しやすい部材である。そこで、従来から、クリンチエーペックスには、このリムとの摩擦による摩耗を抑制するために、ブタジエンゴム(BR)を大量に配合している。
また、転がり抵抗を低減させるために、高ストラクチャーのカーボンブラックを、例えば、50〜80重量部配合したゴム組成物が適用されてきた。また、転がり抵抗を低減させるためには、BRとして、リニア成分の多い(分枝の少ない)BRを配合すること(例えば、特許文献1参照)も知られている。
しかし、これらのゴム組成物は、タイヤ製造現場において、非常に加工しにくく、混合工程における練り工程を増やさざるをえなかったり、押出し工程におけるエッジ切れが発生したりするという問題があった。
また、発熱性を上げることなく剛性を高めるために、パラベンゾキノンジイミンを配合したブレーカーまたはベルト層のコードを被覆するゴム組成物(例えば、特許文献2参照)が知られている。しかし、金属であるリムとタイヤのクリンチエーペックスとのずれの軽減、クリンチエーペックスとリムとの間のチェーフィングの発生の抑制については改善の余地がある。
また、破断時強度、引裂き強度、耐オゾンクラック性および加工性を高めるために、パラベンゾキノンジイミンを配合したサイドウォール用ゴム組成物(例えば、特許文献3参照)が知られている。しかし、金属であるリムとタイヤのクリンチエーペックスとのずれの軽減、クリンチエーペックスとリムとの間のチェーフィングの発生の抑制については改善の余地がある。
特開2004−106796号公報 特開2002−60551号公報 特開2001−26681号公報
本発明は、硬度を一定に保ち、早期加硫を抑制し、転がり抵抗を低減させ、加工性を向上させ、クリンチエーペックスとリムとの間のチェーフィングの発生を抑制し、リムずれしにくいクリンチエーペックス用ゴム組成物を提供することを目的とする。
本発明は、天然ゴムおよび/またはイソプレンゴムを10〜50重量%および100℃における未加硫状態でのムーニー粘度が30〜55であるブタジエンゴムを50〜90重量%含有するゴム成分100重量部に対して、カーボンブラックを55〜75重量部、およびパラベンゾキノンジイミンを1〜5重量部配合するクリンチエーペックス用ゴム組成物に関する。
前記クリンチエーペックス用ゴム組成物は、70℃および動歪2%の条件で測定される損失正接(tanδ)が0.150以下であることが好ましい。
また、本発明は、前記クリンチエーペックス用ゴム組成物を用いたクリンチエーペックスを有する空気入りタイヤに関する。
本発明によれば、所定のゴム成分、カーボンブラックおよびパラベンゾキノンジイミンを所定量配合することで、硬度を一定に保ち、早期加硫を抑制し、転がり抵抗を低減させ、加工性を向上させ、クリンチエーペックスとリムとの間のチェーフィングの発生を抑制し、リムずれしにくいクリンチエーペックス用ゴム組成物を提供することができる。
本発明のクリンチエーペックス用ゴム組成物は、ゴム成分、カーボンブラックおよびパラベンゾキノンジイミンを配合する。
図1は、本発明のクリンチエーペックスを用いたタイヤの部分断面図である。
本発明のタイヤは、図1に示すように、例えば乗用車タイヤが有するサイドウォール1、クリンチエーペックス2、ビードコア3、ビードエーペックス4、インナーライナー5、ベルト6およびトレッド7などの部品を含むことができる。図1において、ビードエーペックス4は、ビードコア3から半径方向外側にのびるように、クリンチエーペックス2の内側に配されている。また、タイヤ外皮をなすサイドウォール1はトレッド7の両端部からタイヤ半径方向内方に伸び、クリンチエーペックス2は各サイドウォール1の内方端に設けられている。また、同タイヤ半径方向のクリンチエーペックスの内端は、金属製のリム8に接触することができる。
前記ゴム成分は、天然ゴム(NR)および/またはイソプレンゴム(IR)、ならびにブタジエンゴム(BR)を含有する。
NRとしては、とくに制限はなく、ゴム工業で通常使用されるTSR20、RSS♯3などのグレードのものを使用することができる。
IRとしても、とくに制限はなく、ゴム工業で通常使用されるものを使用することができる。
ゴム成分中のNRおよび/またはIRの含有率は10重量%以上、好ましくは30重量%以上である。NRおよび/またはIRの含有率が10重量%未満では、未加硫ゴムの粘着性が低下し、タイヤに成形できない。また、NRおよび/またはIRの含有率は50重量%以下、好ましくは45重量%以下である。NRおよび/またはIRの含有率が50重量%をこえると、耐熱老化性が悪化し、タイヤの耐久性を維持できない。
BRとしては、ゴム工業で通常使用される高シス含有量のBRなどを使用することができるが、転がり抵抗を低減させるためには、高粘度のものが好ましい。低粘度のBRを配合すると、低粘度のBRは、分子量が小さいため、存在する分子末端が多く、それが熱運動することにより、転がり抵抗が増大してしまうので好ましくない。
BRの100℃における未加硫状態でのムーニー粘度(ML1+4/100℃)は30以上、好ましくは35以上である。ML1+4/100℃が30未満では、配合ゴムの粘度が低すぎて、良好な未加硫形状を保持できない。また、ML1+4/100℃は55以下が好ましく、45以下がより好ましい。ML1+4/100℃が55をこえると、配合ゴムの粘度が高くなりすぎて、加工性が悪化する。
また、BRの100℃における未加硫状態でのムーニー粘度(ML1+4/100℃)が30〜55であることで、得られるゴム組成物の粘度を適度に保つことができるという理由から、リムずれしにくく、クリンチエーペックスとリムとの間のチェーフィングの発生を抑制すことができるクリンチエーペックス用ゴム組成物を得ることができる。
100℃における未加硫状態でのムーニー粘度が30〜55を満たすBRとしては、宇部興産(株)製のBR150B(100℃におけるムーニー粘度:40)、グッドイヤー(株)製のBUDEN 1280(100℃におけるムーニー粘度:40)、日本ゼオン株式会社製のNipol BR1220(100℃におけるムーニー粘度:44)などの市販品があげられる。
100℃における未加硫状態でのムーニー粘度が30〜55を満たさないBRとしては、宇部興産(株)製のBR130B(100℃におけるムーニー粘度:29)、JSR(株)製のBR02LL(100℃におけるムーニー粘度:28)などの市販品があげられる。
ゴム成分中のBRの含有率は50重量%以上、好ましくは55重量%以上である。BRの含有率が50重量%未満では、クリンチエーペックス用ゴム組成物としてのリムとの耐チェーフィング性能を確保できない。また、BRの含有率は90重量%以下、好ましくは80重量%以下である。BRの含有率が90重量%をこえると、ゴム生地がボロボロになり、タイヤに成形できない。
なお、本発明でいうチェーフィングとはクリンチエーペックスとリムとの間でクリンチエーペックス側に発生する擦り切れを意味し、耐チェーフィング性能とはクリンチエーペックスとリムとの間のチェーフィングの発生を抑制する性能を意味する。
ゴム成分としては、NR、IRおよびBR以外にも、例えば、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブチルゴム(IIR)、ハロゲン化ブチルゴム(X−IIR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)、イソモノオレフィンとパラアルキルスチレンとの共重合体のハロゲン化物などもあげられ、これらのなかから単独で、または2種以上を組み合わせて、NRおよび/またはIR、ならびにBRと併用してもよいが、タイヤを製造した際にtanδを低減できないという理由から、NR、IRおよびBR以外のゴム成分は使用しないことが好ましい。
カーボンブラックとしては、とくに制限はなく、従来からタイヤ工業で使用されるSAF、ISAF、HAF、FEF、GPFなどを使用することができる。
カーボンブラックの配合量は、ゴム成分100重量部に対して55重量部以上、好ましくは65重量部以上である。カーボンブラックの配合量が55重量部未満では、ゴム硬度が低くなり、リムとの耐チェーフィング性能が悪化する。また、カーボンブラックの配合量は75重量部以下、好ましくは73重量部以下である。カーボンブラックの配合量が75重量部をこえると、未加硫ゴムの粘度が高すぎて、加工性が悪化する。
本発明で使用するパラベンゾキノンジイミンは、老化防止剤として配合されるものである。
パラベンゾキノンジイミンをゴム組成物に配合することで、ゴム成分として高粘度のBRを使用しても、得られるゴム組成物の粘度を低く維持することができるという理由から、リムずれしにくく、クリンチエーペックスとリムとの間のチェーフィングの発生を抑制すことができるクリンチエーペックス用ゴム組成物を得ることができる。
パラベンゾキノンジイミンの配合量は、ゴム成分100重量部に対して1重量部以上、好ましくは1.5重量部以上である。パラベンゾキノンジイミンの配合量が1重量部未満では、配合して得られる粘度低減効果が発現されない。また、パラベンゾキノンジイミンの配合量は5重量部以下、好ましくは3重量部以下である。パラベンゾキノンジイミンの配合量が5重量部をこえると、配合ゴムのコストがあがり、実情にあわない。
本発明では、低発熱性を向上させるために高粘度のBRを配合しており、加工性が低下しやすい配合であるにもかかわらず、パラベンゾキノンジイミンを配合することで、加工性を低下させないどころか、向上させることができる。
本発明では、パラベンゾキノンジイミンとともに、従来からタイヤ工業で使用されるフェニレンジアミン系などの老化防止剤を併用してもよい。
パラベンゾキノンジイミン以外の老化防止剤を使用する場合、パラベンゾキノンジイミン以外の老化防止剤の配合量は、ゴム成分100重量部に対して1.5重量部以上が好ましい。また、パラベンゾキノンジイミン以外の老化防止剤の配合量は2.0重量部以下が好ましい。パラベンゾキノンジイミン以外の老化防止剤の配合量が2.0重量部をこえると、配合ゴムのコストがあがりすぎる傾向がある。
パラベンゾキノンジイミン以外の老化防止剤としては、N−1,3−ジメチルブチル−N’−フェニル−パラ−フェニレンジアミン(6−PPD)などがあげられる。
老化防止剤の合計配合量は、ゴム成分100重量部に対して2.0重量部以上が好ましい。老化防止剤の合計配合量が2.0重量部未満では、期待する老化防止効果が得られない傾向がある。また、老化防止剤の合計配合量は4.0重量部以下が好ましい。老化防止剤の合計配合量が4.0重量部をこえると、配合ゴムのコストがあがりすぎる傾向がある。
耐老化性および耐オゾン性の向上を目的として、パラベンゾキノンジイミンと非環式トリテルペンの一種であるスクアレンの反応生成物を配合したゴム組成物が知られている。しかし、前記反応生成物をクリンチエーペックス用ゴム組成物に配合すると、本発明で得られる低燃費性を保持することができない。
本発明のクリンチエーペックス用ゴム組成物は、前記ゴム成分、カーボンブラック、パラベンゾキノンジイミンおよびパラベンゾキノンジイミン以外の老化防止剤以外にも、従来からゴム工業で使用される配合剤、例えば、アロマチックオイル、ワックス、ステアリン酸、酸化亜鉛、硫黄などの加硫剤、各種加硫促進剤などを必要に応じて適宜配合することができる。
クリンチエーペックス2は、タイヤ外皮をなすサイドウォール1の内方端に設けられており、金属製のリム8に接触するゴム部であり、金属製のリム8との接触によるクリンチエーペックス2の摩耗を自ら食い止める役割がある。そして、クリンチエーペックス2には、サイドウォール1にはない高剛性のビードワイヤと金属製のリム8の間を緩衝し、また、繰り返し転動後の変形を抑制する役割が特に要求される。
本発明のクリンチエーペックス用ゴム組成物は、転動抵抗を低減させ、車軸の燃費を向上させることができるという理由から、タイヤ部材のなかでもクリンチエーペックスとして使用するものである。
本発明のクリンチエーペックス用ゴム組成物を用いて、通常の方法により本発明の空気入りタイヤを製造することができる。すなわち、必要に応じて前記配合剤を添加した未加硫ゴム組成物をクリンチエーペックスの形状にあわせて押し出し加工し、他のタイヤ部材と貼り合わせ、タイヤ成型機上にて未加硫タイヤを形成する。この未加硫タイヤを加硫機中で加熱加圧することで、本発明の空気入りタイヤを製造することができる。
実施例にもとづいて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
以下、実施例および比較例で使用した各種薬品をまとめて説明する。
天然ゴム(NR):TSR20
高粘度ブタジエンゴム(高粘度BR):宇部興産(株)製のBR150B(100℃におけるムーニー粘度:40、高シス含有量タイプ)
低粘度ブタジエンゴム(低粘度BR):宇部興産(株)製のBR130B(100℃におけるムーニー粘度:29、高シス含有量タイプ)
カーボンブラック:三菱化学(株)製のダイアブラックN351
アロマチックオイル:出光興産(株)製のダイアナプロセスAH24
ワックス:日本精蝋(株)製のオゾエース0355
老化防止剤(1):フレキシス社製の6−QDI(パラベンゾキノンジイミン
老化防止剤(2):バイエル社製のVulcanox4020(N−1,3−ジメチルブチル−N’−フェニル−パラ−フェニレンジアミン)(6−PPD)
ステアリン酸:日本油脂(株)製のステアリン酸「椿」
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の酸化亜鉛2号
不溶性硫黄:日本乾溜工業(株)製のセイミ硫黄(オイル分:10%)
加硫促進剤:大内新興化学工業(株)製のノクセラーNS(N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)
実施例1〜3および比較例1〜4
表1および2に示す配合処方にしたがい、バンバリーミキサーを用いて、不溶性硫黄および加硫促進剤以外の薬品を160℃の条件下で4分間混練りし、混練り物を得た。次に、得られた混練り物に不溶性硫黄および加硫促進剤を添加し、オープンロールを用いて、100℃の条件下で5分間練り込み、未加硫ゴム組成物を得た。さらに、得られた未加硫ゴム組成物を170℃の条件下で15分間プレス加硫し、実施例1〜3および比較例1〜4の加硫ゴム組成物を得た。
(ムーニー粘度)
前記未加硫ゴム組成物を用いて、JIS K 6300「未加硫ゴム−物理特性−第1部:ムーニー粘度計による粘度およびスコーチタイムの求め方」に準じて、ムーニー粘度試験機を用いて、1分間の予熱によって熱せられた130℃の温度条件にて、小ローターを回転させ、4分間経過した時点での未加硫ゴム組成物のムーニー粘度(ML1+4/130℃)を測定した。なお、ムーニー粘度が小さいほど、加工性に優れることを示す。
(スコーチタイム)
JIS K6300「未加硫ゴム−物理特性−第1部:ムーニー粘度計による粘度およびスコーチタイムの求め方」に準じて、130℃にて、未加硫ゴム組成物の粘度が10ポイント上昇する時間(スコーチタイム(分))を測定した。なお、スコーチタイムが大きいほど、早期加硫を抑制でき、好ましいことを示す。
(ゴム硬度)
JIS K 6253「加硫ゴムおよび熱可塑性ゴムの硬さ試験方法」に準じて、タイプAデュロメーターにて測定した。
(粘弾性試験)
(株)岩本製作所製の粘弾性スペクトロメーターを用いて、初期歪10%、動歪2%、周波数10Hzの条件下で、70℃における加硫ゴム組成物の損失正接tanδおよび複素弾性率E*(MPa)の測定を行った。なお、tanδが小さいほど、ゴム組成物の発熱が抑制されており、低発熱性に優れることを示し、E*が大きいほど、剛性に優れることを示す。
(押出し加工性)
前記加硫ゴム組成物の作製工程において、バンバリーミキサーで混練りして得られた混練り物を、ブラベンダーにて100℃の温度で、その押出し加工性を3段階(◎:押出し加工性に優れる、○:押出し加工性が適用可能レベル、×押出し加工性が悪い)で官能評価した。
(転がり抵抗)
前記未加硫ゴム組成物をタイヤ成型機上にてクリンチエーペックスの形状に成形し、他のタイヤ部材とともに貼り合わせて未加硫タイヤを形成し、170℃の条件下で20分間プレス加硫し、実施例1〜3および比較例1〜4の空気入りタイヤ(タイヤサイズ:215/45R17)を製造した。
リムに製造した空気入りタイヤを装着させ、(株)神戸製鋼所製の転がり抵抗試験機を用いて、荷重4.41kN、タイヤの内圧230kPaおよび速度80km/hの条件下で走行させ、転がり抵抗を測定し、3段階(◎:98未満、○:98〜102、×:102より大きい)で官能評価した。
(実車走行試験後の外観)
前記未加硫ゴム組成物をタイヤ成型機上にてクリンチエーペックスの形状に成形し、他のタイヤ部材とともに貼り合わせて未加硫タイヤを形成し、170℃の条件下で20分間プレス加硫し、実施例1〜3および比較例1〜4の空気入りタイヤ(タイヤサイズ:215/45R17)を製造した。
リムに、製造した空気入りタイヤを装着させ、(株)神戸製鋼所製の転がり抵抗試験機を用いて、荷重4.41kN、タイヤの内圧230kPaおよび速度80km/hの条件下で走行させクリンチエーペックスの外観を評価し、チェーフィングの有無を目視により3段階(◎はチェーフィングがなく、良好である。○はチェーフィングが少しある。×はチェーフィングが多くあり、良好でない。)で官能評価した。
(リムズレ性)
前記未加硫ゴム組成物をタイヤ成型機上にてクリンチエーペックスの形状に成形し、他のタイヤ部材とともに貼り合わせて未加硫タイヤを形成し、170℃の条件下で20分間プレス加硫し、実施例1〜3および比較例1〜4の空気入りタイヤ(タイヤサイズ:215/45R17)を製造した。
リムに製造した空気入りタイヤを装着させ、あらかじめ、リムとタイヤに横線を付し、該空気入りタイヤを車軸に装着し、時速80km/hから急停止させクリンチエーペックスの外観を評価し、リムズレの度合い(リムズレ性)を目視により3段階(◎はリムズレが2mm未満であり、良好である。○はリムズレが2〜5mmである。×はリムズレが5mmを超え、良好でない。)で官能評価した。
前記評価結果を表1および2に示す。
Figure 0005226993
Figure 0005226993
比較例1は、従来の配合のクリンチエーペックス用ゴム組成物であり、加工性に劣るものである。
比較例2では、低粘度のBRを配合しており、加工性を向上させることはできるが、転がり抵抗が増大してしまった。
実施例1および2では、転がり抵抗を低減させるために粘度の高いBRを配合しているにもかかわらず、パラベンゾキノンジイミンを所定量配合しているため、加工性が向上した。
本発明のクリンチエーペックスを用いたタイヤの一部分断面図である。
符号の説明
1 サイドウォール
2 クリンチエーペックス
3 ビードコア
4 ビードエーペックス
5 インナーライナー
6 ベルト
7 トレッド
8 リム

Claims (3)

  1. 天然ゴムおよび/またはイソプレンゴムを10〜50重量%および100℃における未加硫状態でのムーニー粘度が30〜55であるブタジエンゴムを50〜90重量%含有するゴム成分100重量部に対して、
    カーボンブラックを55〜75重量部、および
    パラベンゾキノンジイミンを1〜5重量部配合するクリンチエーペックス用ゴム組成物。
  2. 70℃および動歪2%の条件で測定される損失正接(tanδ)が0.150以下である請求項1記載のクリンチエーペックス用ゴム組成物。
  3. 請求項1または2記載のクリンチエーペックス用ゴム組成物を用いたクリンチエーペックスを有する空気入りタイヤ。
JP2007233701A 2006-10-05 2007-09-10 クリンチエーペックス用ゴム組成物およびそれを用いたクリンチエーペックスを有する空気入りタイヤ Expired - Fee Related JP5226993B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007233701A JP5226993B2 (ja) 2006-10-05 2007-09-10 クリンチエーペックス用ゴム組成物およびそれを用いたクリンチエーペックスを有する空気入りタイヤ

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006273907 2006-10-05
JP2006273907 2006-10-05
JP2007233701A JP5226993B2 (ja) 2006-10-05 2007-09-10 クリンチエーペックス用ゴム組成物およびそれを用いたクリンチエーペックスを有する空気入りタイヤ

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2008111100A JP2008111100A (ja) 2008-05-15
JP2008111100A5 JP2008111100A5 (ja) 2010-05-20
JP5226993B2 true JP5226993B2 (ja) 2013-07-03

Family

ID=39443800

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007233701A Expired - Fee Related JP5226993B2 (ja) 2006-10-05 2007-09-10 クリンチエーペックス用ゴム組成物およびそれを用いたクリンチエーペックスを有する空気入りタイヤ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5226993B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5073271B2 (ja) * 2006-11-16 2012-11-14 住友ゴム工業株式会社 チェーファー用ゴム組成物およびそれを用いたチェーファーを有するタイヤ
JP2012121967A (ja) * 2010-12-07 2012-06-28 Sumitomo Rubber Ind Ltd ブレーカークッション用ゴム組成物及び重荷重用タイヤ
JP6713818B2 (ja) * 2016-04-22 2020-06-24 株式会社ブリヂストン タイヤ
JP6840578B2 (ja) * 2017-03-10 2021-03-10 大塚化学株式会社 ゴム組成物及びタイヤ
JP7440583B1 (ja) 2022-08-26 2024-02-28 Toyo Tire株式会社 ゴム組成物、及びそれを用いた空気入りタイヤ

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001026681A (ja) * 1999-05-12 2001-01-30 Sumitomo Rubber Ind Ltd タイヤ用ゴム組成物
JP4647758B2 (ja) * 2000-08-17 2011-03-09 住友ゴム工業株式会社 空気入りタイヤ
JP2004315700A (ja) * 2003-04-17 2004-11-11 Yokohama Rubber Co Ltd:The タイヤトレッド用ゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤ
JP4361407B2 (ja) * 2004-03-24 2009-11-11 住友ゴム工業株式会社 ビード用ゴム組成物および空気入りタイヤ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008111100A (ja) 2008-05-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2048192B1 (en) Rubber composition for clinch apex and pneumatic tire with clinch apex utilizing the same
JP5662977B2 (ja) ランフラットタイヤのサイドウォール補強層用ゴム組成物およびランフラットタイヤ
JP2013028784A (ja) タイヤのインスレーション用ゴム組成物およびそれを用いたタイヤ
JP2001226526A (ja) チェーファー用ゴム組成物およびこれを用いた重荷重用空気入りタイヤ
JP5226993B2 (ja) クリンチエーペックス用ゴム組成物およびそれを用いたクリンチエーペックスを有する空気入りタイヤ
JP2018158996A (ja) 重荷重用空気入りタイヤ
JP2008111012A (ja) タイヤキャップトレッド用ゴム組成物
JP5415741B2 (ja) ブレーカートッピング又はバンドトッピング用ゴム組成物及び空気入りタイヤ
EP3960492A1 (en) Heavy duty tire
JP4485219B2 (ja) ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤ
JP2008111100A5 (ja)
JP2008088380A (ja) スタッドレスタイヤのトレッド用ゴム組成物およびそれを用いたトレッドを有する(重荷重用)スタッドレスタイヤ
JP2012171998A (ja) ゴム組成物およびそれを用いたタイヤ
JP5506349B2 (ja) インナーライナー用ゴム組成物及び空気入りタイヤ
JP2008056733A (ja) ゴム組成物
JP5073271B2 (ja) チェーファー用ゴム組成物およびそれを用いたチェーファーを有するタイヤ
JP2005225985A (ja) チェーファー用ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤ
JP5192331B2 (ja) クリンチエイペックス用ゴム組成物及びタイヤ
JP2010111772A (ja) ゴム組成物及びタイヤ
JP5271042B2 (ja) ブレーカークッション用ゴム組成物、プライトッピング用ゴム組成物及びタイヤ
JP7040161B2 (ja) タイヤ用ゴム組成物
JP7395124B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP5420882B2 (ja) インスレーション用ゴム組成物及びタイヤ
JP2007269872A (ja) サイドウォール用ゴム組成物およびそれを用いたタイヤ、ならびにクリンチ用ゴム組成物およびそれを用いたタイヤ
JP5376297B2 (ja) 空気入りタイヤ

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100402

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20100514

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100628

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130219

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130315

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5226993

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160322

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees