JP2012171998A - ゴム組成物およびそれを用いたタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】低燃費性能を満足しつつコストが低減されたタイヤを提供すること。
【解決手段】ジエン系ゴム100質量部に対して植物性短繊維を1〜10質量部含み、当該植物性短繊維の平均径が1μm以上10μm以下であり、当該植物性短繊維の平均長さが50μm以上100μm未満であるゴム組成物に関する。植物性短繊維は、茶殻などの植物性残渣を粉砕したものであることが好ましく、アスペクト比(L/D)が5以上100未満であることが好ましい。
【選択図】図1

Description

本発明は、ゴム組成物およびそれを用いたタイヤに関する。
近年、二酸化炭素の排出による地球温暖化が進行しており、自動車の排ガス規制や二酸化炭素排出規制が厳しくなりつつある。また、将来的にガソリンやディーゼルなどの石油資源より得られる自動車用軽油が枯渇することが予想されている。そのため、トラック、バスなどの自動車に対する低燃費化の要求がますます強くなってきており、転がり抵抗の少ないタイヤ(燃費消費の少ないタイヤ)の開発が重要視されてきている。
例えば、特許文献1では、キチン繊維および/またはキトサン繊維を含むゴム組成物をトレッド部に用いることにより転がり抵抗を低減できるタイヤが提案されている。
ところで、タイヤには、低燃費化だけでなく製造コストの低減も要求されている。
特開2009−1671号公報
本発明は、低燃費性能を満足しつつ製造コストが低減されたタイヤを提供することを目的とする。
本発明は、ジエン系ゴム100質量部に対して植物性短繊維を1〜10質量部含むゴム組成物であり、前記植物性短繊維は、平均径Dが1μm以上10μm以下であり、平均長さLが50μm以上100μm未満である。
本発明のゴム組成物は、前記植物性短繊維が植物性残渣を粉砕したものであることが好ましい。
本発明のゴム組成物は、前記植物性残渣が茶殻であることが好ましい。
本発明のゴム組成物は、前記植物性短繊維のアスペクト比(L/D)が5以上100未満であることが好ましい。
本発明のゴム組成物は、前記ジエン系ゴムが天然ゴムおよびブタジエンゴムを含むことが好ましい。
本発明は、前記ゴム組成物をベーストレッド部に用いて製造されたタイヤである。
本発明によれば、低燃費性能を満足しつつ製造コストが低減されたタイヤを提供することができる。
本発明に係る空気入りタイヤの断面図の右半分を示す図である。
本発明のゴム組成物は、ジエン系ゴムに所定量の植物性短繊維を含んでなる。植物性短繊維を配合することで、ゴム組成物の剛性を高めることができる。よって、本発明のゴム組成物では、加重による変形が防止されるので、復元時のエネルギー損失が防止される。したがって、転がり抵抗が低減されたタイヤを提供することができる。
また、植物性短繊維は、植物に由来する材料を用いてなる繊維である。よって、工業的に製造された繊維を配合する場合に比べて、タイヤの製造コストを抑えることができる。
<ジエン系ゴム>
本発明のゴム組成物は、ゴム成分としてジエン系ゴムを用いる。さらにジエン系ゴムは天然ゴム(NR)、ポリイソプレンゴム(IR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、およびブタジエンゴム(BR)からなる群から選ばれた少なくとも1種を含む。
その他のジエン系ゴムとしては、たとえばブチルゴム(IIR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、スチレン−イソプレン−ブタジエン共重合ゴム(SIBR)などを使用することができる。
ジエン系ゴムにおける各ゴム組成の含有量は、特に限定されず、一般のゴム組成物におけるジエン系ゴムの各ゴム組成の一般的な含有量とすることができる。
<植物性短繊維>
植物性短繊維は、平均径Dが1μm以上10μm以下であり、平均長さLが50μm以上100μm未満である。
平均径Dが1μm未満では、植物性短繊維を所定の方向(タイヤの周方向に相当する方向)に配向させることが難しいので、ゴム組成物の剛性を高めることができない。そのため、転がり抵抗の減少効果が小さく、よって、タイヤの低燃費性能が低下する。平均長さLが50μm未満である場合も同様のことが言える。
平均径Dが10μmを超えた場合には、平均径Dが1μm未満である場合と同じ理由から、転がり抵抗の減少効果が小さい。よって、タイヤの低燃費性能が低下する。それだけでなく、平均径Dが10μmを超えると、植物性短繊維をタイヤ内で分散させることができないので、ゴム組成物の破断強度および破断伸びが著しく低下する。よって、タイヤの耐久性能も低下する。平均長さLが100μm以上である場合も同様のことが言える。
平均径Dは、下限が3μm、上限が7μmであることが好ましい。また、平均長さLは、下限が70μm、上限が90μmであることが好ましい。なお、平均径Dとは繊維断面の平均径を意味する。また、平均径Dおよび平均長さLは電子顕微鏡によって測定し、それぞれの測定値を平均した値である。
以上のことから、植物性短繊維は、アスペクト比(L/D)が5以上100未満であることが好ましい。
植物性短繊維は、本来であれば産業廃棄物として処分される植物性残渣であることが好ましく、例えば茶殻、コーヒー豆の抽出残渣、または大豆かすである。このような植物性残渣は安価で入手可能なため、タイヤの製造コストをさらに低減することができる。また、産業廃棄物を再利用することができるため、環境に対する負荷を低減することができる。このような植物性残渣は、乾燥させたのちに微粉砕させたものを使用することが好ましい。なお、粉砕方法は、特に限定されず、例えばミキサーを用いた粉砕方法である。
植物性短繊維の含有量は、ジエン系ゴム100質量部に対して1質量部以上10質量部以下である。植物性短繊維の含有量が1質量部未満では、ゴム組成物の剛性を高めることができない。よって、転がり抵抗の低減効果が小さいので、タイヤの低燃費性能が低下する。植物性短繊維の含有量が10質量部を超えると、ゴム組成物の強度が低下するので、タイヤの耐久性能が低下する。植物性短繊維の含有量は、下限が2質量部、上限が5質量部であることが好ましい。
<カーボンブラック>
本発明のゴム組成物は補強剤としてカーボンブラックを配合することができる。カーボンブラックの含有量は、ジエン系ゴム100質量部に対して、好ましくは5〜80質量部、より好ましくは30〜55質量部である。カーボンブラックの含有量が5質量部未満では十分な補強性、剛性が得られず、80質量部をこえると発熱しやすくなる。
カーボンブラックは、チッ素吸着比表面積(N2SA)が好ましくは20〜120m2/gであり、より好ましくは30〜80m2/gである。チッ素吸着比表面積が20m2/gより低いと補強性、剛性(操縦安定性)が不十分であり、120m2/gを超えると発熱
しやすくなり好ましくない。
<軟化剤>
軟化剤としては、プロセスオイル、潤滑油、パラフィン、流動パラフィン、石油アスファルト、ワセリンなどの石油系軟化剤、大豆油、パーム油、ヒマシ油、アマニ油、ナタネ油、ヤシ油などの脂肪油系軟化剤、トール油、サブ、蜜ロウ、カルナバロウ、ラノリンなどのワックス類、リノール酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ラウリン酸などの脂肪酸、などを適宜選択して使用することができる。軟化剤の含有量は、ジエン系ゴム100質量部に対してたとえば100質量部以下とされることが好ましく、この場合、該ゴム組成物がタイヤに使用された際のウェットグリップ性能を低下させる危険性が少ない。
<老化防止剤>
老化防止剤としては、アミン系、フェノール系、イミダゾール系の各化合物や、カルバミン酸金属塩、ワックスなどを適宜選択して使用することができる。老化防止剤の含有量は、一般のゴム組成物における老化防止剤の一般的な含有量とすることができる。
<加硫助剤>
加硫助剤としては、ステアリン酸、酸化亜鉛(亜鉛華)などを適宜選択して使用することができる。加硫助剤の含有量は、一般のゴム組成物における加硫助剤の一般的な含有量とすることができる。
<加硫剤>
加硫剤としては、有機過酸化物もしくは硫黄系加硫剤などを適宜選択して使用することができる。有機過酸化物としては、たとえば、ベンゾイルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3あるいは1,3−ビス(t−ブチルパーオキシプロピル)ベンゼン等を適宜選択して使用することができる。また、硫黄系加硫剤としては、たとえば、硫黄、モルホリンジスルフィドなどを適宜選択して使用することができる。これらの中では硫黄が好ましい。加硫剤の含有量は、一般のゴム組成物における加硫剤の一般的な含有量とすることができる。
<加硫促進剤>
加硫促進剤としては、スルフェンアミド系、チアゾール系、チウラム系、チオウレア系、グアニジン系、ジチオカルバミン酸系、アルデヒド−アミン系またはアルデヒド−アンモニア系、イミダゾリン系、もしくは、キサンテート系加硫促進剤のうち少なくとも一つを含有するものを使用することができる。加硫促進剤の含有量は、一般のゴム組成物における加硫促進剤の一般的な含有量とすることができる。
<その他の成分>
本発明のゴム組成物には、上記のほかに、シリカなどの補強剤、充填剤、可塑剤などのタイヤ用または一般のゴム組成物に配合される各種配合剤および添加剤を配合することができる。また、これらの配合剤、添加剤の含有量も一般的な量とすることができる。
<ゴム組成物の製造方法>
本発明のゴム組成物の製造方法としては、従来から公知の方法を用いることができ、たとえば上記各材料を所定の配合割合となるように秤量した後、オープンロール、バンバリーミキサー等のゴム混練装置を用いて、100〜250℃で5〜60分間混練する方法等がある。
<タイヤの構造>
本発明の空気入りタイヤの構造は、たとえば図1のタイヤ断面の右上半分に例示されるものである。タイヤ1は、トレッド部7を構成するキャップトレッドゴム7aとベーストレッドゴム(ベーストレッド部)7b、その両端からタイヤ半径方向内方にのびる一対のサイドウォール部を構成するサイドウォールゴム8と、各サイドウォール部の内方端に位置するクリンチ部を構成するクリンチゴム3およびリム上部に位置するチェーファーを構成するチェーファーゴム2とを備える。またクリンチ部、チェーファー間にはカーカス5が架け渡されるとともに、このカーカス5のタイヤ半径方向外側にブレーカー部を構成するブレーカーゴム9が配される。該カーカス5は、カーカスコードを配列する1枚以上のカーカスプライから形成され、このカーカスプライは、トレッド部からサイドウォール部を経て、ビードコア6と、該ビードコア6の上端からサイドウォール方向に延びるビードエーペックス4との廻りをタイヤ軸方向の内側から外側に折返され、折返し部によって係止される。ブレーカー部は、ブレーカーコードを配列した2枚以上のブレーカープライからなり、各ブレーカーコードがブレーカープライ間で交差するよう向きを違えて重置している。
本発明のタイヤは、ベーストレッドゴム7bに本発明に係るゴム組成物を用いて得られることが好ましい。すなわち、本発明のタイヤは、このようなベーストレッドゴムを備える限り、従来公知のいかなる構造を有するタイヤをも含むものである。
なお、本発明に係るゴム組成物をキャップトレッドゴム7aに用いても、転がり抵抗を低下させることができる。しかし、本発明に係るゴム組成物をキャップレッドゴム7aに用いると、耐磨耗性能の悪化を招くことがある。よって、本発明に係るゴム組成物をベーストレッドゴム7bに用いることが好ましい。
<タイヤの製造方法>
本発明に係るゴム組成物をキャップトレッドゴムに用いたタイヤは、ゴム組成物の配合成分を、たとえばバンバリーミキサーやニーダー等により130℃以上160℃以下で混練して、ゴム組成物の未架橋物を調製し、該未架橋物を空気入りタイヤのベーストレッドゴムに適用して加硫成形することによって形成されることができる。
<実施例1〜3、比較例1〜6>
(ゴム組成物の作製)
ゴム組成物の作製は次の方法で行った。表1に示す配合に基づき、硫黄および加硫促進剤を除いた配合成分を、バンバリーを用いて約150℃で5分間混練りした。その後、得られた混練物に対して硫黄および加硫促進剤を表1に示す配合量添加し、2軸オープンロールを用い約80℃で5分間練り込んで未加硫ゴム組成物を得た。該未加硫ゴム組成物を用いてゴムシートを作製し、150℃、35分、25kgf(245.16625N)の条件下で加硫を行なって加硫ゴム組成物(ゴム組成物)を作製した。
得られたゴム組成物についてタイヤのベーストレッドゴムへの適用可能性を評価するため、以下の評価を行った。
(コスト)
各材料単価に各材料の使用質量を掛けてコストを算出する方法で、各ゴム組成物のコストを算出した。そして、比較例1(従来例)のコストを100として、下記計算式によりコスト指数を算出した。指数が小さいほどコスト低減効果に優れることを示す。
(コスト指数)=(各ゴム組成物のコスト)÷(比較例1のコスト)×100
(破断強度、破断伸び)
JIS−K6251に準じて、前記ゴム組成物からなる3号ダンベル型ゴム試験片を用いて、各ゴム組成物の破断強度TB(MPa)および破断伸びEB(%)をそれぞれ測定した。比較例1(従来例)の破断強度および破断伸びをそれぞれ100として、下記計算式により破断強度指数および破断伸び指数をそれぞれ算出した。破断強度指数および破断伸び指数のいずれも、数値が大きいほど強度が優れていることを示している。
(破断強度指数)=(各ゴム組成物の破断強度)÷(比較例1の破断強度)×100
(破断伸び指数)=(各ゴム組成物の破断伸び)÷(比較例1の破断伸び)×100
(転がり抵抗)
粘弾性スペクトロメーターVES((株)岩本製作所製)を用いて、温度70℃、初期歪10%、動歪2%、周波数10Hzの条件下で、各ゴム組成物のtanδ(損失正接)を測定した。比較例1のtanδを100として、下記計算式により転がり抵抗指数を算出した。指数が大きいほど転がり抵抗が低く、性能に優れることを示す。
(転がり抵抗指数)=(各ゴム組成物のtanδ)÷(比較例1のtanδ)×100
結果を表1に示す。
Figure 2012171998
実施例および比較例で使用した各種配合成分の詳細は以下のとおりである。
(注1)天然ゴム(NR):SIR20
(注2)スチレンブタジエンゴム(SBR):住友化学製のSBR1502
(注3)カーボンブラック:キャボットジャパン製のショウブラックN351
(注4)プロセスオイル:ジャパンエナジー製のプロセスNC300S
(注5)植物性短繊維A:茶殻を磨耗粉砕機(増幸産業(株)社製、品番スーパーマスコロイダーMKZA6−5)で湿式粉砕し、水分含量5%以下まで乾燥させたもの、平均径5μm、平均長さ90μm、アスペクト比18
(注6)植物性短繊維B:茶殻を磨耗粉砕機(増幸産業(株)社製、品番スーパーマスコロイダーMKZA6−5)で湿式粉砕し、水分含量5%以下まで乾燥させたもの、平均径20μm、平均長さ600μm、アスペクト比30
(注7)植物性短繊維C:茶殻を磨耗粉砕機(増幸産業(株)社製、品番スーパーマスコロイダーMKZA6−5)で湿式粉砕し、水分含量5%以下まで乾燥させたもの、平均径0.8μm、平均長さ30μm、アスペクト比37.5
(注8)ナイロン短繊維:宇部興産(株)製のUBE SHP−HA1060
(注9)ワックス:(株)日本精蝋製のオゾエース
(注10)老化防止剤:大内新興化学工業(株)製のノクラック6C(N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン)
(注11)ステアリン酸:日本油脂(株)製の桐
(注12)亜鉛華:三井金属鉱業(株)製の亜鉛華1号
(注13)硫黄:鶴見化学工業(株)製の粉末硫黄
(注14)加硫促進剤:大内新興化学工業(株)製のノクセラーCZ(N-シクロヘキシル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)
なお、植物性短繊維の平均径および平均長さは、それぞれ、電子顕微鏡(日立サイエンスシステムズ(株)社製、品番S−3000N)を用いて測定した。
(評価結果)
実施例1〜3は、ジエン系ゴム100質量部に対して植物性短繊維A(平均径5μm、平均長さ90μm、アスペクト比18)を1〜10質量部含むゴム組成物である。実施例1では、比較例1(従来例)に対して、コストの上昇を抑制することができる。また、実施例2〜3では、比較例1(従来例)に比べて、コストを低減させることができる。よって、実施例1〜3のゴム組成物をタイヤのベーストレッドゴムへ適用すると、タイヤの製造コストを低減させることができる。
また、実施例1〜3では、比較例1に比べて、転がり抵抗を低減させることができる。特に実施例3では、比較例1(従来例)に比べて、転がり抵抗を著しく低減させることができる。よって、実施例1〜3のゴム組成物をタイヤのベーストレッドゴムへ適用すると、タイヤの低燃費性能を満足させることができる。
さらに、実施例1〜3では、比較例1に比べて、破断強度が若干向上し、破断伸びの大幅な低下を抑制できる。よって、実施例1〜3のゴム組成物をタイヤのベーストレッドゴムへ適用すると、タイヤの耐久性能の低下を防止することができる。
以上のことから、実施例1〜3のゴム組成物は、タイヤのベーストレッドゴムへの適用に適している。
比較例2は、ジエン系ゴム100質量部に対して植物性短繊維A(平均径5μm、平均長さ90μm、アスペクト比18)を0.5質量部含むゴム組成物である。植物性短繊維Aの含有量が少ないため、転がり抵抗の低減効果を十分に得ることができない。そのため、比較例2のゴム組成物をタイヤのベーストレッドゴムへ適用すると、タイヤの低燃費性能を満足させることができない。
比較例3は、ジエン系ゴム100質量部に対して植物性短繊維A(平均径5μm、平均長さ90μm、アスペクト比18)を12質量部含むゴム組成物である。植物性短繊維Aの含有量が多いため、転がり抵抗を著しく低減させることができる。しかし、植物性短繊維Aの含有量が多いため、比較例1(従来例)に比べて破断伸びが著しく低下する。そのため、比較例3のゴム組成物をタイヤのベーストレッドゴムへ適用すると、タイヤの耐久性能が低下する。
比較例4は、ジエン系ゴム100質量部に対して植物性短繊維B(平均径20μm、平均長さ600μm、アスペクト比30)を5質量部含むゴム組成物である。植物性短繊維Bは、植物性短繊維Aに比べて、平均径Dおよび平均長さLがいずれも長い。そのため、実施例2(実施例2と比較例4とでは、植物性短繊維の含有量が同一である)に比べて、転がり抵抗の減少効果は低い。それだけでなく、実施例2に比べて、破断強度および破断伸びが著しく低下する。これらのことから、比較例4のゴム組成物をタイヤのベーストレッドゴムへ適用すると、タイヤの低燃費性能を満足させることができず、また、タイヤの耐久性能が低下する。
比較例5は、ジエン系ゴム100質量部に対して植物性短繊維C(平均径0.8μm、平均長さ30μm、アスペクト比37.5)を5質量部含むゴム組成物である。植物性短繊維Cは、植物性短繊維Aに比べて、平均径Dおよび平均長さLがいずれも短い。そのため、実施例2(実施例2と比較例5とでは、植物性短繊維の含有量が同一である)に比べて、転がり抵抗の減少効果は低い。よって、比較例5のゴム組成物をタイヤのベーストレッドゴムへ適用すると、タイヤの低燃費性能を満足させることができない。
比較例6は、ジエン系ゴム100質量部に対してナイロン短繊維を5質量部含むゴム組成物である。比較例1(従来例)に比べて、破断伸びの著しい低下を招くことなく転がり抵抗を低減させることができる。この点においては、実施例1〜3と同じである。しかし、比較例1(従来例)に比べて、コストの上昇を招く。そのため、比較例6のゴム組成物をタイヤのベーストレッドゴムへ適用すると、タイヤの製造コストが上昇する。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 タイヤ、2 チェーファーゴム、3 クリンチゴム、4 ビードエーペックス、5 カーカス、6 ビードコア、7 トレッド部、7a キャップトレッドゴム、7b ベーストレッドゴム、8 サイドウォール部、9 ブレーカー。

Claims (6)

  1. ジエン系ゴム100質量部に対して植物性短繊維を1〜10質量部含み、
    前記植物性短繊維は、平均径Dが1μm以上10μm以下であり、平均長さLが50μm以上100μm未満であるゴム組成物。
  2. 前記植物性短繊維は、植物性残渣を粉砕したものである請求項1に記載のゴム組成物。
  3. 前記植物性残渣は、茶殻である請求項2に記載のゴム組成物。
  4. 前記植物性短繊維は、アスペクト比(L/D)が5以上100未満である請求項1〜3のいずれかに記載のゴム組成物。
  5. 前記ジエン系ゴムは、天然ゴムおよびブタジエンゴムを含む請求項1〜4のいずれかに記載のゴム組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のゴム組成物をベーストレッド部に用いて製造されたタイヤ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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