JP5226551B2 - 蓄電池収納庫及びこれを備えた階段並びに建物 - Google Patents

蓄電池収納庫及びこれを備えた階段並びに建物 Download PDF

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Description

本発明は、蓄電池収納庫及びこれを備えた階段並びに建物に関する。
下記特許文献1には、住宅用の電力蓄蔵システムにおいて、外壁パネルにおける外面パネルと内面パネルとの間の空間(デッドスペース)に、薄型の蓄電池を収納させた技術が開示されている。さらに、この技術では、蓄電池を収納する外壁パネルの内部スペースと屋根裏スペースとが天井梁に隣接して設けた隙間を介して相互に連通されていると共に、外壁パネルの内部スペースと床下スペースとが土台に隣接して設けた隙間を介して相互に連通されている。
特開2000−328797号公報 特開平11−141756号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示された先行技術による場合、以下に列挙する課題がある。
すなわち、外壁パネルの内部スペースに蓄電池を収納させた場合、外部からの日射等により蓄電池の収納スペースが高温になったり、或いは降雪時に積雪した雪等によって蓄電池の収納スペースが低温になったりする。このため、外部気温の影響を受け易く、蓄電池の性能を低下させる可能性がある。なお、上記先行技術による場合、天井裏スペース及び床下スペースとの自然換気による温度調節機能を有するが、自然換気によるものなので、自ずと限界がある。
また、この先行技術による場合、蓄電池から放出される排熱は、天井裏へ排出されるだけであるので、排熱の有効利用がなされていない。
さらに、建物の耐久性に比べて蓄電池の寿命は短いため、電池交換は不可欠であるが、この先行技術のように外壁パネルの内部スペースに蓄電池を収納させると、蓄電池に容易にアクセスすることができない。このため、蓄電池の交換作業・メンテナンス作業を容易に行うこと(以下、適宜、単に「メンテナンス性」と称す。)ができない。
従って、上記先行技術は、これらの観点から、改良の余地がある。
本発明は上記事実を考慮し、建物内のスペースの有効利用を図りつつ、排熱利用の促進を図ることができ、しかも蓄電池の性能を良好に維持することができる蓄電池収納庫及びこれを備えた階段並びに建物を得ることが第1の目的である。
また、メンテナンス性の向上を図ることができる蓄電池収納庫及びこれを備えた階段並びに建物を得ることが第2の目的である。
請求項1の発明に係る蓄電池収納庫は、建物の折り返し階段又は回り階段の側面に立設された中壁を壁面として利用して設けられると共に建物高さ方向に延在し、蓄電池を建物高さ方向に複数段に収納可能とされた蓄電池収納室と、前記中壁における踏み板下方に設けられ、蓄電池収納室内室と階段踏み板下方スペースとを相互に連通する開口部と、この開口部に設けられ、開口部を開放する開放位置及び開口部を閉止する閉止位置間を移動可能に設けられた開口部開閉体と、前記開口部又は階段設置側スペースに設けられ、作動することにより蓄電池収納室内の空気を前記開口部から階段設置側へ送る送気手段と、を有している。
請求項2の発明に係る蓄電池収納庫は、請求項1記載の発明において、前記階段設置側スペースの気温を検出する階段設置側スペース気温検出手段と、この階段設置側スペース気温検出手段によって検出された気温が第1の所定温度未満の場合には前記開口部開閉体を開放すると共に前記送気手段を作動させ、階段設置側スペース気温検出手段によって検出された気温が第1の所定温度以上の場合には前記開口部開閉体を閉止すると共に前記送気手段を停止させる制御手段と、を有することを特徴としている。
請求項3の発明に係る蓄電池収納庫は、請求項2記載の発明において、前記蓄電池収納室内に設けられ、蓄電池収納室内の気温を検出する蓄電池収納室内気温検出手段と、作動することにより前記蓄電池収納室内の空気を天井裏スペース側へ排気する排気手段を備え、前記制御手段は、階段設置側スペース気温検出手段によって検出された気温が前記第1の所定温度よりも高い第2の所定温度以上の場合には前記排気手段を作動させる、ことを特徴としている。
請求項4の発明に係る蓄電池収納庫は、請求項2記載の発明において、前記蓄電池収納室内に設けられ、蓄電池収納室内の気温を検出する蓄電池収納室内気温検出手段と、前記蓄電池収納室内に設けられ、作動することにより前記蓄電池収納室内の空気と床下スペース内の空気を床下スペース側へ排気する換気手段と、を備え、前記制御手段は、前記蓄電池収納室内気温検出手段によって検出された気温が前記第1の所定温度よりも高い第2の所定温度未満の場合には、前記換気手段を停止させ、前記蓄電池収納室内気温検出手段によって検出された気温が第2の所定温度以上の場合には、前記換気手段を作動させる、ことを特徴としている。
請求項5の発明に係る蓄電池収納庫は、請求項4記載の発明において、前記換気手段は、蓄電池収納室内に立設されると共に下端部が床下空気取入口を介して床下スペースに連通された給気ダクトと、この給気ダクトの上端部側に設けられると共に作動することにより床下スペース内の空気を蓄電池収納室の上部へ送気する給気ユニットと、を含んで構成された給気手段と、蓄電池収納室内を流下した空気を前記床下スペースから外部へ排気する排気手段と、を備えている、ことを特徴としている。
請求項6の発明に係る蓄電池収納庫は、請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の発明において、前記蓄電池収納室内には蓄電池を複数段に収納するための複数の棚部を備えた収納棚が設置されていると共に、当該棚部には同じ段に収納された複数の蓄電池を電気的に接続するための配電部材が設けられている、ことを特徴としている。
請求項7の発明に係る蓄電池収納庫は、請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の発明において、前記蓄電池収納室内には、下階側から上階側に亘って建物高さ方向に延在する配電スペースが設けられている、ことを特徴としている。
請求項8の発明に係る蓄電池収納庫は、請求項7記載の発明において、前記配電スペースは、各階の床又は天井の高さで電気配線の横引きが可能となるように形成されている、ことを特徴としている。
請求項9の発明に係る蓄電池収納庫は、請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載の発明において、前記中壁における階段隣接側の桁面及び階段に面した側の妻面の少なくとも一方には、蓄電池が挿通可能な大きさに形成された取出し口と、この取出し口を開閉する取出し口開閉体と、を有することを特徴としている。
請求項10の発明に係る蓄電池収納庫は、請求項9記載の発明において、前記複数の棚部の各々には、軸線回りに回転自在に支持されて蓄電池が載置される複数のローラが連続的に配置されていると共に、前記配電部材は、当該複数のローラの上方に離間して配置されており、蓄電池が複数のローラ上を滑動する際には、蓄電池の電源端子が配電部材に設けられた導通面上を摺動することにより、電気的接続状態が維持されている、ことを特徴としている。
請求項11の発明に係る階段は、請求項1〜請求項10のいずれか1項に記載された蓄電池収納庫を予め備えている、ことを特徴としている。
請求項12の発明に係る建物は、請求項1〜請求項10のいずれか1項に記載の蓄電池収納庫を予め備えている、ことを特徴としている。
請求項1記載の本発明によれば、蓄電池収納室は、建物の折り返し階段又は回り階段の側面に立設された中壁を壁面として利用して建物高さ方向に延在されている。このスペースは通常デッドスペースとされるため、建物のスペースの有効利用が図れる。また、建物内の階段スペースに蓄電池収納室が形成されることになり、中壁は外部に面しない壁であるので、先行技術のように建物外壁部に蓄電池収納室を設ける構造に比し、外気温の影響を受け難い。また、中壁における踏み板下方には開口部が設けられており、当該開口部は開口部開閉体によって開閉可能とされている。このため、開口部開閉体を開放位置に保持し、送気手段を作動させると、蓄電池収納室内の空気が開口部から階段設置側へ送られる。従って、冬季等において階段設置側スペースの気温が低い場合に、開口部を開放させて送気手段を作動させることにより、蓄電池収納室内に溜まった蓄電池からの排熱が開口部を通って階段踏み板下方スペースに供給される。これにより、階段の踏み板及びその周囲を暖めることができる。
請求項2記載の本発明によれば、階段設置側スペース気温検出手段によって階段設置側スペースの気温が検出される。そして、階段設置側スペース気温検出手段によって検出された気温が第1の所定温度未満の場合には、制御手段によって開口部開閉体が開放状態とされる。このため、冬季等において階段設置側スペースの気温が低い場合には、開口部が開放されて蓄電池収納室内の暖気が階段設置側スペース内へ取り込まれ、階段の踏み板及びその周囲が暖められる。一方、階段設置側スペース気温検出手段によって検出された気温が第1の所定温度以上の場合には、制御手段によって開口部開閉体が閉止状態とされる。このため、夏季等において階段設置側スペースの気温が高い場合には、開口部は閉止されて蓄電池収納室内の高温の空気が階段設置側スペース内へ取り込まれないようにすることができる。
請求項3記載の本発明によれば、蓄電池収納室内には排気手段が設けられており、蓄電池収納室内気温検出手段によって検出された気温が前記第1の所定温度よりも高い第2の所定温度以上の場合には、制御手段によって排気手段が作動される。このため、蓄電池収納室内の空気が天井裏スペース側へ排気される。従って、夏季等の気温が高いときには、蓄電池収納室内の高温の空気が積極的に排気され、蓄電池の温度上昇が抑制される。
請求項4記載の本発明によれば、蓄電池収納室内には換気手段が設けられており、蓄電池収納室内気温検出手段によって検出された気温が第1の所定温度よりも高い第2の所定温度以上の場合には、制御手段によって換気手段が作動される。このため、床下スペース内の冷気が蓄電池収納室内に導入される。これにより、蓄電池が冷却されて蓄電池の性能が低下するのを防ぐことができる。
一方、蓄電池収納室内気温検出手段によって検出された気温が第2の所定温度未満の場合には制御手段によって換気手段が停止される。従って、冬季等において蓄電池収納室内の気温が第2の所定温度よりもずっと低く第1の所定温度未満で開口部開閉体が開放されているような場合に、床下スペース内の低温の空気が蓄電池収納室内へ導入されることはない。
請求項5記載の本発明によれば、蓄電池収納室内に給気ダクトが立設されており、給気手段の給気ユニットを作動させると、床下スペース内の冷却された空気が給気ダクトの下端部から取り入れられて、給気ユニットから蓄電池収納室の上部へ送られる。供給された床下スペース内の冷気は、蓄電池を直接冷却すると共に蓄電池から排出された排熱から熱を奪って熱交換する。そして、熱交換後の空気は蓄電池収納室内を流下し、排気手段によって床下スペースから外部へ排気される。このように本発明では、床下スペース内の冷気の冷熱を、給気ダクトを通る際の熱損失以外は損失することなく、蓄電池収納室内の上部に届けることができる。従って、排熱が溜まる蓄電池収納室の上部を効果的に冷却することができる。
請求項6記載の本発明によれば、蓄電池収納室内には収納棚が設置されており、棚部には配電部材が設けられている。同じ段に収納された複数の蓄電池はこの配電部材を用いて収納させることにより、電気的接続状態が確保される。
請求項7記載の本発明によれば、配電スペースは下階側から上階側に亘って建物高さ方向に延在するため、上下階で支障物のない一繋がりの連続した空間が形成される。
請求項8記載の本発明によれば、配電スペースは各階の床又は天井の高さで電気配線の横引きが可能となるように形成されているので、太陽光発電用の外部電源や商用電源、自然冷媒ヒートポンプ給湯機との接続が容易になる。
請求項9記載の本発明によれば、中壁における階段隣接側の桁面及び階段に面した側の妻面の少なくとも一方に、蓄電池が挿通可能な取出し口が形成されているので、メンテナンス時には取出し口開閉体を開放させれば階段途中から或いは階段フロア側から蓄電池を取り出すことができる。
請求項10記載の本発明によれば、蓄電池を収納させる際には各棚部に設けられた複数のローラ上に蓄電池を載置させ、そのまま蓄電池を押せば蓄電池はローラ上を滑動しながら棚部の奥側に移動させることができる。しかも、蓄電池が複数のローラ上を滑動する際には蓄電池の電源端子が配電部材に設けられた導通面上を摺動することにより、電気的接続状態が維持されるので、蓄電池を棚部の奥側へ収納してから電気的接続状態を担保する場合に比べて作業負担が非常に少なくなる。
請求項11記載の本発明によれば、折り返し階段又は回り階段が請求項1〜請求項10のいずれか1項に記載された蓄電池収納庫を予め備えているので、蓄電池収納庫を折り返し階段又は回り階段に後付けする場合に比べて費用がかからない。つまり、蓄電池収納庫を折り返し階段又は回り階段に後付けする場合には、階段自体をある程度解体しなければ蓄電池収納庫を設置することができないため、改築費用がかかるが、折り返し階段又は回り階段に予め蓄電池収納庫を組み込んでおけば、費用は最小限に抑えられる。
請求項12記載の本発明によれば、建物が請求項1〜請求項10のいずれか1項に記載の蓄電池収納庫を予め備えているので、請求項11記載の発明と同様の理由から、費用は最小限に抑えられる。
以上説明したように、請求項1記載の蓄電池収納庫は、建物内のスペースの有効利用を図りつつ、排熱利用の促進を図ることができ、しかも蓄電池の性能を良好に維持することができるという優れた効果を有する。
請求項2記載の本発明に係る蓄電池収納庫は、冬季等の気温が低いときに階段の踏み板及びその周囲を自動的に暖めることができるという優れた効果を有する。
請求項3記載の本発明に係る蓄電池収納庫は、夏季等の気温が高い時期に蓄電池が高温になるのを抑制し、蓄電池の性能を良好に保つことができるという優れた効果を有する。
請求項4記載の本発明に係る蓄電池収納庫は、夏季等の気温が高い時期に蓄電池が高温になるのを抑制し、蓄電池の性能を良好に保つことができるという優れた効果を有する。
請求項5記載の本発明に係る蓄電池収納庫は、蓄電池収納室内の最も冷却したいところから冷却することができ、それにより蓄電池を効果的に冷却することができるという優れた効果を有する。
請求項6記載の本発明に係る蓄電池収納庫は、蓄電池の結線作業、配線作業を削減することができるという優れた効果を有する。
請求項7記載の本発明に係る蓄電池収納庫は、上下階に亘る配線の結線作業や配線作業が容易になるという優れた効果を有する。
請求項8記載の本発明に係る蓄電池収納庫は、蓄電池と外部電源等との接続を容易にすることができるという優れた効果を有する。
請求項9記載の本発明に係る蓄電池収納庫は、蓄電池のメンテナンス性を向上させることができるという優れた効果を有する。
請求項10記載の本発明に係る蓄電池収納庫は、蓄電池の棚部への収納時の作業負担を非常に軽減することができるという優れた効果を有する。
請求項11記載の本発明に係る階段は、ユーザーの費用負担を抑えながら蓄電池収納庫を持つことができるという優れた効果を有する。
請求項12記載の本発明に係る建物は、ユーザーの費用負担を抑えながら蓄電池収納庫を持つことができるという優れた効果を有する。
〔第1実施形態〕
以下、図1〜図9を用いて、本発明に係る蓄電池収納庫及びこれを用いた階段並びに建物の第1実施形態について説明する。
図1には、本実施形態に係る蓄電池収納庫を備えた階段の側面図(立面図)が示されている。また、図2には、当該階段の平面図が示されている。さらに、図6には、蓄電池収納庫に収納棚が収容された状態の側面図(立面図)が示されている。
図1及び図6に示されるように、建物としてのユニット建物10は、図示しない基礎上に複数個の箱型等の建物ユニット12を据え付けることにより構成された一階部分14と、当該一階部分14の上に複数の箱型等の建物ユニット16を据え付けることにより構成された二階部分18と、当該二階部分18の上に据え付けられた図示しない屋根部分と、を含んで構成されている。
上述したユニット建物10内には、上下階を行き来するための階段室20が設けられている。階段室20内には、一例として折り返し階段22が設置されている。図1、図2及び図6に示されるように、この折り返し階段22は、単体の建物ユニット12内に納まるように設計されている。なお、階段室20内に設置する階段の種類は、必ずしも折り返し階段22である必要はなく、回り階段でもよい。
折り返し階段22は、階段下部26と、階段上部28と、階段下部26と階段上部28との接続部位に設けられた踊り場30と、を含んで構成されている。階段下部26及び階段上部28は、階段中央に斜めに配置された力桁32と、この力桁32に昇降方向に所定の間隔で立設された支持部材34(図6参照)と、各支持部材34の上端部に固定された複数枚(段)の踏み板36と、を含んで構成されている。すなわち、この折り返し階段22は、所謂スケルトン階段として構成されている。踏み板36は、支持部材34の先端部に固定される補強板36Aと、この補強板36Aの上面側に固定される踏み板材36Bと、踏み板材36Bの裏面と補強板36Aとの隙間を埋める木36Cとで構成されている。但し、階段構造は上記に限らず、種々の構造が適用可能である。例えば、力桁32に替えてささら桁を用いてもよいし、踏み板36の段鼻の手前に蹴込み板を設ける等、種々の階段構造を採用することができる。
図2等に示されるように、上述した折り返し階段22の中心部には、蓄電池収納庫40が設けられている。具体的には、折り返し階段22の中心部には平面視で矩形状に配置された中壁としての間仕切り壁42が立設されており、この4枚の間仕切り壁42で隔成された空間が、蓄電池44を収納するための蓄電池収納室46とされている。なお、本実施形態では、間仕切り壁42は予め工場で建物ユニット12を組み立てる際に折り返し階段22と共に組み付けてしまうが、建築地で折り返し階段22と共に間仕切り壁42を組み付けるようにしてもよい。また、図6に示されるように、4枚の間仕切り壁42、即ち蓄電池収納室46は、ユニット建物10の上下階に亘って建物高さ方向に延在されている。さらに、4枚の間仕切壁42のうち、階段ホール側の間仕切り42は後述する蓄電池44のメンテナンスを考慮して適宜位置で分割されて着脱可能とされている。
図6及び図7に示されるように、上述した蓄電池収納室46内には、ラック状の収納棚48が設けられている。収納棚48は、四隅に立設された4本の支持フレーム50と、これらの4本の支持フレーム50に建物高さ方向に所定の間隔で配置された複数段の棚部52と、を含んで構成されている。なお、この収納棚48は、間仕切り壁42の裏面側に間仕切り壁42を支持するために元々設けられている下地フレームを兼用する形で構築されている。
図8及び図9には、棚部52の詳細構造が示されている。図8に示されるように、棚部52は、矩形枠状に配置された外枠54を備えており、この外枠54内には多数のローラ56が配列されている。外枠54の長辺側のフレーム54Aは縦断面形状がコ字状のチャンネル材で構成されており、この長辺側のフレーム54A内にローラ56の軸芯部に配置された支軸58(図9参照)の両端部が回転自在に軸支されている。なお、図8では、後述する配電ボード60を図示する関係で下段側の棚部52についてのみローラ56を図示しているが、上段側の棚部52にも同様にローラ56が配設されている。
一方、棚部52の下面側には、薄型の矩形パネル状に形成された配電部材としての配電ボード60が固定されている。従って、配電ボード60はローラ56の上方に所定距離だけ離間した状態で対向して配置されている。図9に示されるように、配電ボード60の表面は樹脂等の絶縁材料によって構成されている。配電ボード60の下面には、一対の溝62が平行に形成されている。溝62はローラ56側を開放側として形成されており、縦断面形状は矩形状とされている。この溝62の底面62Aには、導電性材料によって構成された導電板(図示省略)が取り付けられている。なお、配電ボード60は必ずしもボードとして把握される部材である必要はなく、配電ダクトとして把握される部材であってもよい。
上述した棚部52には、略直方体形状の蓄電池44が収納されるようになっている。すなわち、収納棚48の支持フレーム50間の左右幅及び上下に隣り合う棚部52間の高さは、蓄電池44が挿通可能な幅及び高さに設定されている。
また、蓄電池44の上面には、±一対の電源端子64が平行に形成されている。一対の電源端子64は、平面視で配電ボード60に形成された一対の溝62と重なる位置に配置されている。各電源端子64の幅は、配電ボード60の溝62の溝幅よりも若干狭く設定されている。また、各電源端子64の高さは溝62の溝深さに対して若干高めに設定されており、蓄電池44の上面に対して若干上下動できるように支持されている。電源端子64を上下方向にスライド可能に支持するための具体的な構成としては種々の構成を採ることができる。ここでは、図9に示されるように、電源端子64の下面と蓄電池44のケーシング45の上面との間にスプリングワッシャ47を介装させて、ビス49で電源端子64をケーシング45に固定したときに電源端子64がケーシング45の上面に対してフローティング支持されるようになっている。
従って、一対の電源端子64を配電ボード60の一対の溝62内へ嵌合させることができ、本実施形態では、蓄電池44を棚部52のローラ56上に載置する際に、一対の電源端子64を一対の溝62内へ嵌合させながらローラ56上に載置させることにより、一対の電源端子64の上端面が一対の溝62の底面62Aに取り付けられた導電板にスプリングワッシャ47の付勢力で面接触し、ローラ56上を蓄電池44が移動する際にも電気的接続状態が確保されるようになっている。
さらに、図7及び図8に示されるように、上述した棚部52の蓄電池挿入方向(図8の矢印A方向)奥側には、所定幅の配電スペース(配線立ち上げスペース)66が形成されている。図6及び図7に示されるように、配線スペース66は、下階側の建物ユニット12の床面68から上階側の建物ユニット16の天井面70まで建物高さ方向に沿って延在されている。この配線スペース66の上端部は、上階の天井裏スペース72に連通されており、電気配線74を横引きすることができるようになっている。同様に、配線スペース66の下端部は、下階側の床下スペース76に連通されており、電気配線74を横引きすることができるようになっている。つまり、天井裏スペース72から電気配線74を引き込むこともでき、かつ床下スペース76から電気配線74を引き込むことも可能である。また、配線スペース66から各棚部52に配設された配電ボード60とが電気的に接続されるようになっている。例えば、配電ボード60の先端部に前述した導電板と接続された端子が配置されており、配電スペース66内を通された電気配線74を当該端子に結線するようになっている。
なお、上記電気配線74には、商用電力系統、太陽電池等の独立電源、或いは自動車の燃料電池の余剰電力等から受電するための配線や、蓄電池44で溜めた電力を、ユニット建物10で使用するエアコン、照明装置、プラグインハイブリッド車、自然冷媒ヒートポンプ給湯器等の負荷に給電するための配線等が含まれる。つまり、この建物用蓄電システムは、蓄電池44を使い、ユニット建物10で使用する電気を蓄電及び給電する省エネ技術の一種である。例えば、この建物用蓄電システムを用いた場合、昼間はソーラーシステムで得られた電力等を蓄電池44に蓄えると共に夜間は料金が安い深夜電力を蓄電池44に蓄え、昼間の料金が高い時間帯に蓄電池44で蓄電した電力を放電して利用するといった使い方ができる。
また、蓄電池収納庫40内に収納される蓄電池44としては、例えば、鉛蓄電池、ニッケル水素蓄電池、リチウムイオン蓄電池といった蓄電池が適用可能であるが、ニッケルカドミウム蓄電池等の他の蓄電池であってもよい。
図1〜図4に示されるように、階段下部26及び階段上部28と接する間仕切り壁42には、踏み板36ごとに矩形状の開口部78が形成されている。開口部78は、折り返し階段22を側面視で見た場合に踏み板36の真下に位置するように形成されている(図1参照)。さらに、各開口部78には、開口部78を開閉する開口部開閉体としてのシャッタ80が配設されている。図3(A)、(B)及び図4に示されるように、シャッタ80は、開口部78を閉止可能な大きさの矩形平板状に形成されたシャッタ本体82と、このシャッタ本体82の上縁部に設けられた回転軸84と、を備えている。図4に示されるように、回転軸84は、間仕切り壁42における開口部78の上縁側に設けられた左右一対の軸受86に回転自在に軸支されている。
さらに、間仕切り壁42における蓄電池収納室46側の面には、開閉アーム88が支軸90回りに揺動可能に軸支されている。開閉アーム88は、その周面88Aが開口部78の内側に配置されてシャッタ本体82の裏面と対向するように配置されている。また、開閉アーム88の片側の側面の基端部には、ギヤ部92が固着されている。ギヤ部92には、モータ94(図5参照)の駆動力によって減速回転する図示しない減速機構の出力ギヤが噛み合っている。従って、モータ94が正転すると、開閉アーム88が図5の矢印B方向へ揺動され、モータ94が逆転すると、開閉アーム88が図5の矢印B方向と反対方向へ揺動されるようになっている。
また、図1及び図5に示されるように、上述した階段室20内の踊り場30付近には、階段設置側スペース気温検出手段としての階段設置側スペース気温検出センサ96が配設されている。階段設置側スペース気温検出センサ96は階段室20内の気温を常時検出し、制御手段としてのコントローラ98に出力している。また、図5及び図6に示されるように、蓄電池収納室46内の上部には、蓄電池収納室内気温検出手段としての蓄電池収納室内気温検出センサ100が配設されている。蓄電池収納室内気温検出センサ100は蓄電池収納室46内の気温を常時検出し、コントローラ98に出力している。
さらに、図2及び図5に示されるように、階段室20の階段下部26及び階段上部28に接する壁側には、送気手段としてのファン102が配設されている。なお、本実施形態では、階段室20の階段下部26及び階段上部28に接する壁側にファン102を設置しているが、開口部78に設置してもよい。ファン102は吸引式とされており、コントローラ98によってその作動が制御されている。また、蓄電池収納室46の上端部には、排気手段としての排気ファン104が配設されている。排気ファン104は吸引式とされており、作動することにより蓄電池収納室46内の空気を天井裏スペース(小屋裏スペース)72に排出するようになっている。なお、排気ファン104もコントローラ98によってその作動が制御されている。また、蓄電池収納室46の床面には給気口106(図6参照)が形成されている。
(作用・効果)
次に、本実施形態の作用並びに効果について説明する。
<冬季等の場合>
コントローラ98では、階段設置側スペース気温検出センサ96による検出温度が第1の所定温度(例えば、10℃)未満か否かを判断し、検出温度が第1の所定温度未満の場合には、階段室20内の気温が低いと判断し、シャッタ80を開放させるべく、モータ94に正転駆動信号が送られる。これにより、モータ94は所定回転数正転駆動し、図示しない減速ギヤを介して開閉アーム88のギヤ部92を図4の矢印B方向へ所定量回転させる。このため、開閉アーム88が矢印B方向へ支軸90回りに揺動される。開閉アーム88が矢印B方向へ揺動すると、その先端部がシャッタ本体82の裏面に当接し、更に開閉アーム88が揺動されることにより、シャッタ本体82が所定開度(例えば、90度)だけ支軸90回りに揺動されて、開口部78が開放される。
続いて、コントローラ98では、ファン102に対して作動信号を出力し、ファン102を作動させる。これにより、ファン102の吸引力が開口部78に及び、蓄電池収納室46内の蓄電池44からの排熱によって暖められた暖気が開口部78を通って階段室20内へ送気される。送気された暖気は、開口部78が踏み板36の下方に形成されているため、踏み板36の下側へ送り込まれる。その結果、踏み板36及びその周囲が暖められて階段室20内が暖められる。
このように冬季等において階段室20内の気温が低い場合には、開口部78が開放されて蓄電池収納室46内の暖気及び排熱が階段室20内へ供給される。その結果、折り返し階段22の踏み板36及びその周囲が暖められる。すなわち、蓄電池44の排熱利用を図ることができる。
<夏季等の場合>
一方、蓄電池収納室内気温検出センサ100によって検出された気温が、第1の所定温度より高い第2の所定温度(例えば、30℃)以上の場合には、コントローラ98によって排気ファン104が作動される。このため、蓄電池収納室46内の高温の空気が天井裏スペース72へ排気される。なお、排気時の給気は蓄電池収納室46の床面に設けた給気口106から成される。これにより、床下スペース76内の冷気が取込まれるので、蓄電池収納室46内の気温を効果的に下げることができる。
このように夏季等において蓄電池収納室46内の気温が蓄電池44の排熱によって高温になった場合には、排気ファン104が作動されて蓄電池収納室46内の高温の空気が天井裏スペース72内へ排気される。その結果、夏季等の気温が高いときには、蓄電池収納室46内の高温の空気が積極的に排気され、蓄電池44の温度上昇が抑制される。
なお、このときには、階段室20内の気温は第1の所定温度以上であるから、コントローラ98によってモータ94及びファン102は停止状態とされるので、夏季等において階段室20内に蓄電池収納室46内の高温の空気が取込まれることはない。
以上より、本実施形態に係る蓄電池収納庫及びこれを用いた階段並びに建物によれば、蓄電池44の性能を良好に維持することができ 、しかも排熱利用の促進を図ることができる。
また、上述した本実施形態の蓄電池収納室46は、ユニット建物10の折り返し階段22の側面に立設された平面視で矩形状の間仕切り壁42を壁面として利用して建物高さ方向に延在されている。このスペースは通常デッドスペースとされる。従って、本実施形態に係る蓄電池収納庫及びこれを用いた階段並びに建物によれば、ユニット建物10内のスペースの有効利用を図ることができる。
加えて、本実施形態では、間仕切り部42を利用して蓄電池収納庫40を構成することにより大容量の蓄電池収納スペースを確保することができると共に、間仕切り壁42には窓等が設置されることがなく、ユニット建物10の壁面から離れた位置に配置されるため、外部からの影響を受け難い。従って、この観点からも、蓄電池44の性能を良好に維持することができる。
さらに、また、本実施形態では、階段設置側スペース気温検出センサ96を用いて階段室20内の気温を検出し、この検出温度に基づいてシャッタ80及びファン102の作動をコントローラ98で制御するようにしたので、冬季等の気温が低いときに折り返し階段22の踏み板36及びその周囲を自動的に暖めることができる。
なお、この点につき補足すると、上述した実施形態では、シャッタ80をモータ駆動方式にしてコントローラ98で自動的に開閉制御するようにしたが、必ずしもそのようにする必要はなく、請求項1記載の発明には、シャッタ80等の開口部開閉体を手動にて開閉するものも含まれる。
また、本実施形態では、蓄電池収納室46内には収納棚48が設置されており、棚部52には配電ボード60が設けられているので、同じ段に収納された複数の蓄電池44はこの配電ボード60を用いて収納させることにより、電気的接続状態が確保される。このため、蓄電池44の結線作業、配線作業を削減することができる。
さらに、本実施形態では、収納棚48に設けた配線スペース66は下階側から上階側に亘って建物高さ方向に延在するため、上下階で支障物のない一繋がりの連続した空間が形成される。このため、上下階に亘る配線の結線作業や配線作業が容易になる。
加えて、この配線スペース66は各階の床又は天井の高さで電気配線の横引きが可能となるように形成されているので、太陽光発電用の外部電源や商用電源、自然冷媒ヒートポンプ給湯機との接続が容易になる。その結果、本実施形態によれば、蓄電池44と外部電源等との接続を容易にすることができる。さらに言及すると、太陽電池から蓄電池、蓄電池から各設備機器への配線の立面スペースを確保する必要がなくなり、プランニングが容易になるというメリットもある。
また、本実施形態では、蓄電池44を収納させる際には各棚部52に設けられた複数のローラ56上に蓄電池44を載置させ、そのまま蓄電池44を押せば蓄電池44はローラ56上を滑動しながら棚部52の奥側に移動させることができる。しかも、蓄電池44が複数のローラ56上を滑動する際には蓄電池44の電源端子が配電ボード60に設けられた導通面上を摺動することにより、電気的接続状態が維持されるので、蓄電池44を棚部52の奥側へ収納してから電気的接続状態を担保する場合に比べて作業負担が非常に少なくなる。よって、本実施形態によれば、蓄電池44の棚部52への収納時の作業負担を非常に軽減することができる。
さらに、本実施形態では、折り返し階段22(又は回り階段)が蓄電池収納庫40を予め備えているので、蓄電池収納庫40を折り返し階段(又は回り階段)に後付けする場合に比べて費用がかからない。つまり、蓄電池収納庫40を折り返し階段(又は回り階段)に後付けする場合には、階段自体をある程度解体しなければ蓄電池収納庫40を設置することができないため、改築費用がかかるが、折り返し階段22(又は回り階段)に予め蓄電池収納庫40を組み込んでおけば、費用は最小限に抑えられる。このことは、階段として観た場合だけでなく、建物として観た場合にも当てはまる。よって、本実施形態によれば、ユーザーの費用負担を抑えながら蓄電池収納庫40を持つことができる。
〔第2実施形態〕
次に、図10を用いて、本発明に係る蓄電池収納庫及びこれを用いた階段並びにユニット建物の第2実施形態について説明する。なお、前述した第1実施形態と同一構成部分については、同一番号を付してその説明を省略する。
図10に示されるように、この第2実施形態では、第1実施形態で説明した収納棚48内に換気手段としての換気装置120を設けた点に特徴がある。
具体的には、換気装置120は、収納棚48内に立設された給気ダクト122と、収納棚48の上端側の棚部52上に載置された給気ユニット124と、収納棚48の下端部に取り付けられた排気ユニット126と、によって構成されている。
給気ダクト122の下端部は収納棚48の下端部に到達しており、この下端部が床下スペース76と連通された床下空気取入口128とされている。また、給気ダクト122の上端部は直角に屈曲されており、その屈曲端部が給気ユニット124に接続されている。この給気ユニット124内には、図示しない給気ファンが配設されている。さらに、給気ユニット124のケーシングの底壁部には、図示しない排気用の開口部が形成されている。
一方、収納棚48の下端部に設置された排気ユニット126内には図示しない排気ファンが配設されている。さらに、排気ユニット126のケーシングの底壁部には、排気管130の一端部が接続されている。排気管130は床下スペース76内を横引されており、又排気管130の他端部はユニット建物10の基礎に設けられた通気口(図示省略)に接続されている。
(作用・効果)
上記構成によれば、蓄電池収納室内気温検出センサ100によって検出された気温が第1の所定温度よりも高い第2の所定温度(例えば、30℃)未満の場合には、コントローラ98によって換気装置120が停止状態とされる。従って、冬季等において蓄電池収納室46内の気温が30℃よりもずっと低く10℃未満でシャッタ80が開放されているような場合に、床下スペース76内の低温の空気が蓄電池収納室46内へ導入されることはない。
一方、蓄電池収納室内気温検出センサ100によって検出された気温が第2の所定温度以上の場合にはコントローラ98によって換気装置120が作動される。すなわち、給気ユニット124及び排気ユニット126が作動される。このため、床下スペース76内の冷気が給気ダクト122の床下空気取入口128から導入されて(図10に矢印Cでこのときの気流の流れを示す)、給気ダクト122に沿って上昇し、給気ユニット124の排気用の開口部から蓄電池収納室46の上部空間に排気される。給気ユニット124から排気された冷気は、蓄電池44自体を冷却すると共に蓄電池44から排出された排気から熱を奪いながら、蓄電池収納室46内を下降していく(図10に矢印Dでこのときの気流の流れを示す)。そして、蓄電池収納室46の下部へ降りてきた冷気(この時点では蓄電池44から排出された熱を吸熱しているので、床下スペース76内の冷気よりも温度が高くなっている。)は、排気ユニット126に吸い込まれて排気管130を通って屋外へ排気される。これにより、蓄電池44が冷却されて蓄電池44の性能が低下するのを防ぐことができる。その結果、本実施形態によれば、夏季等の気温が高い時期に蓄電池44が高温になるのを抑制し、蓄電池44の性能を良好に保つことができる。
また、本実施形態では、給気ダクト122及び給気ユニット124を設置したので、床下スペース76内の冷気の冷熱を、給気ダクト122を通る際の熱損失以外は損失することなく、蓄電池収納室46内の上部に届けることができる。従って、排熱が溜まる蓄電池収納室46の上部を効果的に冷却することができる。つまり、蓄電池収納室46内の最も冷却したいところから冷却することができ、それにより蓄電池44を効果的に冷却することができる。
〔第3実施形態〕
次に、図11〜図13を用いて、本発明に係る蓄電池収納庫及びこれを用いた階段並びにユニット建物の第3実施形態について説明する。なお、前述した第1実施形態等と同一構成部分については、同一番号を付してその説明を省略する。
図11〜図13に示されるように、この第3実施形態では、間仕切り壁42の一対の桁面及び一方の妻面の所定位置に、蓄電池44を取り出すための取出し口140が形成されている点に特徴がある。
具体的に説明すると、間仕切り壁42の一対の桁面には、階段下部26及び階段上部28の踏み板36の上方側近傍に、取出し口140が形成されている。また、間仕切り壁42の階段に面した側の妻面には、最下段の踏み板36の側方に位置する棚部52並びに二階フロア面(2FL)の上方に位置する下から二段目及び三段目の棚部52の配置位置に、取出し口140が形成されている。従って、この実施形態では、図11にXで示される範囲が蓄電池収納範囲とされている。これらの取出し口140は、蓄電池44が挿通可能な矩形状に形成されている。
また、図12及び図13に示されるように、取出し口140には、これを開閉する矩形平板状の扉142が設けられている。この取出し口開閉体としての扉142はその上縁側が取出し口140の上縁側に回転可能に支持されており、階段室20側へ開放されるようになっている。各扉142は、間仕切り壁42の
また、第3実施形態に係る蓄電池44では、間仕切り壁42の桁面側に形成された取出し口140から蓄電池44を取り出す際に、配電ボード60の溝62に蓄電池44の電源端子64が引っ掛かるため、取出し方向への外力が電源端子64から溝62の壁面に作用した際に、電源端子64が沈み込むように電源端子64がケーシング45に支持されている。例えば、電源端子64の上端側の両角部をテーパ状にカットしておき、溝62の壁面がテーパ面に当接すると、下方への分力が発生し、電源端子64が付勢手段の付勢力に抗して下方へ変位するようにしておけばよい。また、電源端子64の下方への移動ストロークを確保するには、前述した第1実施形態で説明したフローティング支持構造を発展させて蓄電池44のケーシング45の頂壁部に凹溝を設けておき、この凹溝内に電源端子64が入り込むようにしておけばよい。
(作用・効果)
上記構成によれば、蓄電池44を交換したり、点検したりする際には、図12に示されるように階段途中から扉142を開放させることにより、或いは図13に示されるように階段フロア側から扉142を開放させることにより、蓄電池44を収納棚48から取り出すことができる。蓄電池44のメンテナンスが終わり、蓄電池44を収納棚48に戻す際には、再び扉142を開けて蓄電池44を収納棚48に戻せばよい。
このように本実施形態によれば、間仕切り壁42に取出し口140及びこれを開閉する扉142を形成することで、蓄電池44のメンテナンス性を向上させることができる。
なお、扉142はその上縁回りに回転する構成であったが、これに限らず、扉を引戸式にスライドさせるようにしてもよい。
〔上記実施形態の補足説明〕
上述した実施形態では、ユニット建物10に対して本発明を適用したが、これに限らず、折り返し階段又は回り階段を備えた建物であれば、本発明は適用可能である。
第1実施形態に係る蓄電池収納庫及びこれを備えた階段の要部構成を示す側面図(立面図)である。 図1に示される蓄電池収納庫及びこれを備えた階段の平面図である。 (A)はシャッタが開放された状態を示す側面図であり、(B)はシャッタが閉止された状態を示す側面図である。 図3に示されるシャッタの開閉機構を示す分解斜視図である。 システム構成を示すブロック図である。 第1実施形態に係る蓄電池収納庫及びこれを備えた階段並びに建物の全体構成を示す側面図(立面図)である。 図6に示される収納棚のフレーム構造を示す斜視図である。 棚部に蓄電池が収納される際の様子を拡大して示す斜視図である。 図8に示される配電ボード及び蓄電池並びにローラの構成を中心に示す要部拡大斜視図である。 第2実施形態に係る蓄電池収納庫の要部である換気装置及を中心に示す収納棚の斜視図である。 第3実施形態に係る蓄電池収納庫及びこれを備えた階段並びに建物の全体構成を示す側面図(立面図)である。 階段途中から蓄電池を取り出す様子を示す正面図である。 階段フロア側から蓄電池を取り出す様子を示す斜視図である。
10 ユニット建物(建物)
20 階段室(階段設置側スペース)
22 折り返し階段
36 踏み板
40 蓄電池収納庫
42 間仕切り壁(中壁)
44 蓄電池
46 蓄電池収納室
48 収納棚
52 棚部
56 ローラ
60 配電ボード(配電部材)
64 電源端子
66 配電スペース
72 天井裏スペース
74 電気配線
76 床下スペース
78 開口部
80 シャッタ
96 階段設置側スペース気温検出センサ(階段設置側スペース気温検出手段)
98 コントローラ(制御手段)
100 蓄電池収納室内気温検出センサ(蓄電池収納室内気温検出手段)
102 ファン(送気手段)
104 排気ファン(排気手段)
120 換気装置(換気手段)
122 給気ダクト
124 給気ユニット
126 排気ユニット
128 床下空気取入口
130 排気管(排気手段)
140 取出し口
142 扉(取出し口開閉体)

Claims (12)

  1. 建物の折り返し階段又は回り階段の側面に立設された中壁を壁面として利用して設けられると共に建物高さ方向に延在し、蓄電池を建物高さ方向に複数段に収納可能とされた蓄電池収納室と、
    前記中壁における踏み板下方に設けられ、蓄電池収納室内室と階段踏み板下方スペースとを相互に連通する開口部と、
    この開口部に設けられ、開口部を開放する開放位置及び開口部を閉止する閉止位置間を移動可能に設けられた開口部開閉体と、
    前記開口部又は階段設置側スペースに設けられ、作動することにより蓄電池収納室内の空気を前記開口部から階段設置側へ送る送気手段と、
    を有する蓄電池収納庫。
  2. 前記階段設置側スペースの気温を検出する階段設置側スペース気温検出手段と、
    この階段設置側スペース気温検出手段によって検出された気温が第1の所定温度未満の場合には前記開口部開閉体を開放すると共に前記送気手段を作動させ、階段設置側スペース気温検出手段によって検出された気温が第1の所定温度以上の場合には前記開口部開閉体を閉止すると共に前記送気手段を停止させる制御手段と、
    を有することを特徴とする請求項1記載の蓄電池収納庫。
  3. 前記蓄電池収納室内に設けられ、蓄電池収納室内の気温を検出する蓄電池収納室内気温検出手段と、
    前記蓄電池収納室内に設けられ、作動することにより前記蓄電池収納室内の空気を天井裏スペース側へ排気する排気手段と、を備え、
    前記制御手段は、前記蓄電池収納室内気温検出手段によって検出された気温が前記第1の所定温度よりも高い第2の所定温度以上の場合には前記排気手段を作動させる、
    ことを特徴とする請求項2記載の蓄電池収納庫。
  4. 前記蓄電池収納室内に設けられ、蓄電池収納室内の気温を検出する蓄電池収納室内気温検出手段と、
    前記蓄電池収納室内に設けられ、作動することにより前記床下スペース内の空気を導入し前記蓄電池収納室内の空気を床下スペース側へ排気する換気手段と、を備え、
    前記制御手段は、前記蓄電池収納室内気温検出手段によって検出された気温が前記第1の所定温度よりも高い第2の所定温度未満の場合には、前記換気手段を停止させ、前記蓄電池収納室内気温検出手段によって検出された気温が第2の所定温度以上の場合には、前記換気手段を作動させる、
    を有することを特徴とする請求項2記載の蓄電池収納庫。
  5. 前記換気手段は、
    蓄電池収納室内に立設されると共に下端部が床下空気取入口を介して床下スペースに連通された給気ダクトと、この給気ダクトの上端部側に設けられると共に作動することにより床下スペース内の空気を蓄電池収納室の上部へ送気する給気ユニットと、を含んで構成された給気手段と、
    蓄電池収納室内を流下した空気を前記床下スペースから外部へ排気する排気手段と、
    を備えている、
    ことを特徴とする請求項4記載の蓄電池収納庫。
  6. 前記蓄電池収納室内には蓄電池を複数段に収納するための複数の棚部を備えた収納棚が設置されていると共に、
    当該棚部には同じ段に収納された複数の蓄電池を電気的に接続するための配電部材が設けられている、
    ことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の蓄電池収納庫。
  7. 前記蓄電池収納室内には、下階側から上階側に亘って建物高さ方向に延在する配電スペースが設けられている、
    ことを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の蓄電池収納庫。
  8. 前記配電スペースは、各階の床又は天井の高さで電気配線の横引きが可能となるように形成されている、
    ことを特徴とする請求項7記載の蓄電池収納庫。
  9. 前記中壁における階段隣接側の桁面及び階段に面した側の妻面の少なくとも一方には、蓄電池が挿通可能な大きさに形成された取出し口と、
    この取出し口を開閉する取出し口開閉体と、
    を有することを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載の蓄電池収納庫。
  10. 前記複数の棚部の各々には、軸線回りに回転自在に支持されて蓄電池が載置される複数のローラが連続的に配置されていると共に、
    前記配電部材は、当該複数のローラの上方に離間して配置されており、
    蓄電池が複数のローラ上を滑動する際には、蓄電池の電源端子が配電部材に設けられた導通面上を摺動することにより、電気的接続状態が維持されている、
    ことを特徴とする請求項9記載の蓄電池収納庫。
  11. 請求項1〜請求項10のいずれか1項に記載された蓄電池収納庫を予め備えている、
    ことを特徴とする階段。
  12. 請求項1〜請求項10のいずれか1項に記載の蓄電池収納庫を予め備えている、
    ことを特徴とする建物。
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