JP5224282B2 - 放射線画像取得装置およびそのプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、照射された放射線を電荷に変換して蓄積する放射線画像検出器から電荷を電流として読み出して放射線画像を取得する際に、読み出し時に信号線に重畳された未読出領域からのリーク電流による影響を除去する放射線画像取得装置およびそのプログラムに関するものである。
医療診断を目的とした放射線撮影において、被写体に放射線を照射して被写体を透過した放射線を、光電変換層を備えた放射線画像検出器で検出してデジタル放射線画像を取得するシステムが用いられている。放射線画像検出器は、放射線量に応じた電荷が蓄積され、所定の方向に略平行に設けられた複数の信号線から一定の間隔で蓄積されている電荷が電流として読み出され、この電流をAD変換して画素値を求めてデジタル放射線画像を取得することができる。この種の放射線画像検出器では電荷を読み出す際に、まだ読み出しが終わっていない電荷が蓄積されている領域からリーク電流が発生し、読み出した電流にそのリーク電流が重畳され、これにより読み出した放射線画像の画質が劣化するという問題が生じる。
そこで、読み出した画素値からリーク電流の影響を除いて正確な画像を得るために、各検出素子に接続されたゲートがONのときの時定数とOFFのときの時定数を予め記憶しておき、読み出された画素値(読み取りが終わっていない領域からのリーク電流が加わった値)と各検出素子に真に入射した放射線量を反映する画素値の関係を表す行列式から、リーク電流に影響されないときの画素値を求める手法を提案したものがある(例えば、特許文献1)。
特開平11−14755号公報
しかしながら、特許文献1に記載されているように、読み出した画素値とリーク量の関係、あるいは、照射線量とリーク量の関係をパラメータとして持っておき補正するという手法では、リーク量が照射履歴などにより変動して補正誤差が発生するという問題があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、照射履歴に影響されることなく放射線画像検出器から読み出し時に信号線に乗るリーク電流の影響を除去して放射線画像を取得する放射線画像取得装置、および、そのプログラムを提供することを目的とするものである。
本発明の放射線画像取得装置は、照射された放射線に応じた電荷を蓄積する放射線画像検出器に第1の間隔で所定の方向に略平行に設けられた複数の信号線それぞれを介して、該信号線に沿って第2の間隔で蓄積されている電荷が順次電流として出力され、該電流を1画素当りの画素値に変換して読み出すことにより放射線画像を取得する放射線画像取得装置において、被写体を透過した放射線が照射された前記放射線画像検出器に蓄積された電荷を前記信号線それぞれから読み出しを開始する前に、各信号線から出力されたリーク電流の初期リーク量を記憶する初期リーク量記憶手段と、前記放射線画像検出器に直接放射線が照射された直接放射線照射領域内に存在する前記各信号線上の画素数を記憶する画素数記憶手段と、前記初期リーク量と前記画素数に基づいて、前記各信号線上の前記直接放射線照射領域内に存在する1画素当りのリーク量を求める1画素リーク量算出手段と、前記1画素当りのリーク量に基づいて、前記各信号線における前記直接放射線照射領域のうち該信号線の読み出し開始位置から前記被写体を透過した放射線が照射された被写体領域を超えたところに存在する直接放射線照射領域内の画素からのリーク電流のリーク量を求め、該リーク量を用いて該信号線上の前記被写体領域内の画素の画素値を補正する補正手段とを備えたことを特徴とするものである。
また、本発明のプログラムは、コンピュータを、照射された放射線に応じた電荷を蓄積する放射線画像検出器に第1の間隔で所定の方向に略平行に設けられた複数の信号線それぞれを介して、該信号線に沿って第2の間隔で蓄積されている電荷が順次電流として出力され、該電流を1画素当りの画素値に変換して読み出すことにより放射線画像を取得する放射線画像取得装置として機能させるプログラムであって、被写体を透過した放射線が照射された前記放射線画像検出器に蓄積された電荷を前記信号線それぞれから読み出しを開始する前に、各信号線から出力されたリーク電流の初期リーク量を記憶する初期リーク量記憶手段と、前記放射線画像検出器に直接放射線が照射された直接放射線照射領域内に存在する前記各信号線上の画素数を記憶する画素数記憶手段と、前記初期リーク量と前記画素数に基づいて、前記各信号線上の前記直接放射線照射領域内に存在する1画素当りのリーク量を求める1画素リーク量算出手段と、前記1画素当りのリーク量に基づいて、前記各信号線における前記直接放射線照射領域のうち該信号線の読み出し開始位置から前記被写体を透過した放射線が照射された被写体領域を超えたところに存在する直接放射線照射領域内の画素からのリーク電流のリーク量を求め、該リーク量を用いて該信号線上の前記被写体領域内の画素の画素値を補正する補正手段として機能させるものである。
また、前記補正手段は、前記被写体領域を超えたところに存在する直接放射線照射領域からのリーク電流のリーク量を、前記被写体領域を超えたところに存在する直接放射線照射領域内の画素数に応じて求めるものであってもよい。
また、本発明の他の放射線画像取得装置が、照射された放射線に応じた電荷を蓄積する放射線画像検出器に第1の間隔で所定の方向に略平行に設けられた複数の信号線それぞれを介して、該信号線に沿って第2の間隔で蓄積されている電荷が順次電流として出力され、該電流を1画素当りの画素値に変換して読み出すことにより放射線画像を取得する放射線画像取得装置において、前記放射線画像検出器に直接放射線が照射された直接放射線照射領域が前記信号線上において該信号線の中心に対して略対象に存在するように該放射線画像検出器上に被写体を配置して、該被写体を透過した放射線が照射された該放射線画像検出器に蓄積された電荷を前記信号線それぞれから読み出しを開始する前に、各信号線から出力されたリーク電流の初期リーク量を記憶する初期リーク量記憶手段と、前記各信号線の初期リーク量の半分を用いて、該信号線上の前記被写体を透過した放射線が照射された被写体領域内の画素の画素値を補正する補正手段とを備えたことを特徴とするものである。
また、本発明の他のプログラムが、コンピュータを、照射された放射線に応じた電荷を蓄積する放射線画像検出器に第1の間隔で所定の方向に略平行に設けられた複数の信号線それぞれを介して、該信号線に沿って第2の間隔で蓄積されている電荷が順次電流として出力され、該電流を1画素当りの画素値に変換して読み出すことにより放射線画像を取得する放射線画像取得装置として機能させるプログラムであって、前記放射線画像検出器に直接放射線が照射された直接放射線照射領域が前記信号線上において該信号線の中心に対して略対象に存在するように該放射線画像検出器上に被写体を配置して、該被写体を透過した放射線が照射された該放射線画像検出器に蓄積された電荷を前記信号線それぞれから読み出しを開始する前に、各信号線から出力されたリーク電流の初期リーク量を記憶する初期リーク量記憶手段と、前記各信号線の初期リーク量の半分を用いて、該信号線上の前記被写体を透過した放射線が照射された被写体領域内の画素の画素値を補正する補正手段として機能させることを特徴とするものである。
本発明によれば、放射線画像検出器から放射線画像を読み取る前に各信号線のリーク電流を検出して直接放射線照射領域の1画素当りのリーク量を求めて、1画素当りのリーク量に基づいて、各信号線の読み出し開始位置から被写体を透過した放射線が照射された被写体領域を超えたところに存在する直接放射線照射領域の画素からのリーク電流のリーク量を求めて、その信号線上の前記被写体領域内の画素の画素値を補正するようにしたので、照射履歴に影響されることなく放射線画像検出器から読み出し時に信号線に乗ったリーク電流による影響を除去する補正処理を行って画質を高めることができる。
また、直接放射線照射領域からのリーク量を、直接放射線照射領域内の画素数と1画素当りのリーク量から求めることにより高速に精度よく求めることができる。
あるいは、直接放射線照射領域が信号線に対して上下対象にあらわれるように被写体を配置して撮影を行なう場合には、放射線画像検出器から放射線画像を読み取る前にリーク電流を検出して、そのリーク量の半分を被写体領域に重畳されるリーク量とすることで、画像検出器より全ての画素を読み取る前に補正処理を開始することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は本実施の形態に係る放射線画像撮影装置1の概略構成図である。本実施の形態では、放射線画像撮影装置が乳房放射線画像撮影装置である場合を例に具体的に説明する。
放射線画像撮影装置1は、放射線を発生する放射線源2を収納する放射線照射部3と、内部に放射線画像検出器20を収容した撮影台4とが被写体Hを挟んで対向するように構成される。撮影台4の内部には、放射線画像検出器20から画像を読み取る画像読出部68がさらに設けられる。
放射線源2、放射線画像検出器20および画像読出部68は、制御部50にそれぞれ接続され、制御部50からの制御により放射線源2からの放射線の照射、画像読出部68による放射線画像の読み出し、放射線画像検出器20からの信号の検出などが行われる。
放射線画像検出器20は、放射線の照射を受けることで導電性を呈する光導電層を含む静電記録部を備え、画像情報を担持している放射線の照射を受けて静電記録部に画像情報を記録するものである。放射線画像検出器としては、静電記録部に記録した画像情報を、光の照射により電荷を発生する半導体材料を利用して読み取る光読取方式の放射線画像検出器や、放射線の照射により発生した電荷を蓄積し、その蓄積した電荷を薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)などのスイッチング素子をオンオフすることで読み取る方式(以下、TFT方式という)の放射線画像検出器とがある。以下、光読取方式の放射線画像検出器を例にその構成を説明する。
図3A〜3Cに示すように、光読取方式の放射線画像検出器20は、放射線源2から照射された放射線に対して透過性を有する第1の電極層22、第1の電極層22を透過した記録光が照射されると電荷対を発生して導電性を呈する記録用光導電層28、読取光が照射されると電荷対を発生して導電性を呈する読取用光導電層32、第1の透明線状電極38Aと第2の透明線状電極38Bと遮光膜38Cと絶縁層38Dとから成る第2の電極層38、および、読取光に対して透明性を有する基板40が順に設けられて構成されている。なお第1の透明線状電極38Aは本発明に係る信号線に対応する。また、放射線画像検出器20の基板40側には、図4にも示すように、放射線画像検出器20に読取光を照射するためのライン光源54が設けられている。
また、第1の電極層22と記録用光導電層28の間には、第1の電極層22からの電子注入を抑制する電子注入阻止層24と、記録用光導電層の結晶化を抑制する結晶化防止層26が順に設けられており、読取用光導電層32と第2の電極層38の間には、読取用光導電層32の結晶化を抑制する結晶化防止層34と、高電圧印加時の透明線状電極38A、38Bからの正孔注入を抑制する正孔注入阻止層36が順に設けられている。そして、記録用光導電層28と読取用光導電層32との界面には、記録用光導電層28内で発生した放射線画像を担持する潜像電荷を蓄積する2次元上に分布した蓄電部30が形成されている。
正孔注入阻止層36は代表的な材料としてCeO2、ZnSなどで構成することができる。これらは、単層のみならず、正孔阻止能力の強化のため(暗電流低減のため)多層に積層するのが好ましい。また、正孔注入阻止層36の厚さは20nm以上100nm以下が望ましい。また、電子注入阻止層24はSb2S3や有機系の化合物などの材料で構成することができる。電子注入阻止層24も単層のみならず多層に積層してもよい。また、結晶化防止層26としては、結晶化温度の高いSe-As、Se-Ge、Se-Sb系化合物など2元系あるいはSe-Ge-Sb、Se-Ge-As、Se-Sb-Asなどの3元系を用いるのが最適である。
また、記録用光導電層28としてはa-Se(アモルファスセレン)を主成分とする光導電性物質が適当であり、記録用光導電層28の厚さは、記録光を十分に吸収できるようにするために50μm以上1000μm以下が好ましい。また、読取用光導電層32としては、例えば第1の電極層22に帯電されている負電荷の移動度と、その逆極性となる正電荷の移動度の差が大きいClを10〜200ppmドープしたa-Seや、Se-Ge、Se-Sb、Se-AsなどのSeを主成分とする光導電性物質が好適である。読取用光導電層32の厚さは記録用光導電層28の厚さの1/2以下であることが望ましく、また薄ければ薄いほど読取時の応答性が向上するので、例えば1/10以下、さらには1/100以下にするのが好ましい。
なお、上記各層の材料は、第1の電極層22に負電荷を、第2の電極層38の透明線状電極38A、38Bに正電荷を帯電させて、記録用光導電層28と読取用光導電層32との界面に形成される蓄電部30に潜像電荷としての負電荷を蓄積させると共に、読取用光導電層32を、潜像電荷としての負電荷の移動度よりも、その逆極性となる輸送電荷としての正孔の移動度の方が大きい正孔輸送層として機能させる場合に好適な一例であるが、これらは、それぞれが逆極性の電荷であっても良く、このように極性を逆転させる際には、正孔の輸送層として機能する読取用光導電層を電子輸送層として機能する読取用光導電層に変更するなどの若干の変更を行うだけでよい。また、読取用光導電層32をa-Seを主成分とする層とし、蓄電部30としてAs2Se3、GeSe、GeSe2、Sb2Se3層を設けるようにしてもよい。
第1の電極層22および第1の透明線状電極38Aとしては、それぞれ記録光あるいは読取光に対して透過性を有するものであればよく、例えば可視光に対して透過性を持たせる場合には、光透過性金属酸化物薄膜として周知のSnO2、ITO(Indium Tin Oxide)、IZO(Indium Zinc Oxide)、あるいはエッチングのし易いアモルファス状光透過性金属酸化物であるIDIXO(Indium X-metal Oxide;出光興産(株))などの金属酸化物を50〜200nm厚程度、好ましくは100nm厚以上にして用いることができる。また、記録光としてX線を使用し、第1の電極層22側から該X線を照射して放射線画像を記録する場合、第1の電極層22の可視光に対する透過性が不要となることから、該第1の電極層22は、例えば100nm厚のAlやAuなどの金属を用いて形成するようにしてもよい。
第2の電極層38の第2の透明線状電極38Bは、第1の間隔で所定の方向に略平行に配置されており、第1の間隔は、医療用X線撮影装置において高い鮮鋭度を維持しつつ高S/N比を実現するために、50〜250μm程度にすることができる。また、第1の間隔の範囲内で、第2の透明線状電極38Bの幅は10〜200μm程度にすることができる。また、第2の電極層38の第1の透明線状電極38Aは、記録用光導電層28と読取用光導電層32との界面に形成される蓄電部30に蓄積された潜像電荷の量に応じたレベルの電気信号を出力するための導電部材として設けられており、第2の透明線状電極38Bと同様に第1の間隔で所定の方向に略平行に配列されている。
また、第2の電極層38には、第2の透明線状電極38Bと第1の透明線状電極38Aとが交互に平行に配置されるように配列されている。第2の透明線状電極38Bとしては、上述の光透過性金属酸化物薄膜を用いることが好ましい。この場合、1回のリソグラフィー工程で、第1の透明線状電極38Aと第2の透明線状電極38Bのパターンニングを同時に形成できる。この場合は、基板40上の各第2の透明線状電極38Bに対応する部分に、読取光の第2の透明線状電極38Bへの照射強度が読取光の第1の透明線状電極38Aへの照射強度よりも小さくなるように光透過性の劣る部材から成る遮光膜38Cを設け、読取光に対する透過率Pcを10%以下にして、遮光性を持たせることができ、第2の透明線状電極38Bに対応する読取用光導電層32内では、信号を取り出すための電荷対を発生させないようにすることができる。そして、上記第1の透明線状電極38Aおよび第2の透明線状電極38Bは、その上に100nm以下の薄膜の正孔注入阻止層36が形成される。また、各第1の透明線状電極38Aと各第2の透明線状電極38Bとは電気的に絶縁されるように所定の距離が保たれている。
なお、放射線画像検出器20においては、第2の透明線状電極38Bの幅Wcを第1の透明線状電極38Aの幅Wbよりも広くすると共に、第1の透明線状電極38Aの読取光に対する透過率Prb、第2の透明線状電極38Bの読取光に対する透過率Prcが、条件式(Wb×Prb)/(Wc×Prc)≧5を満足するように設定することが望ましい。この場合、第2の透明線状電極38Bの幅Wcを第1の透明線状電極38Aの幅Wbよりも広くしたことに合わせて、静電潜像の記録時には、第1の透明線状電極38Aと第2の透明線状電極38Bとを接続し、第2の透明線状電極38Bを電界分布の形成に積極的に利用するようにする。このように第1の透明線状電極38Aと第2の透明線状電極38Bとを接続して記録を行うと、潜像電荷は、第1の透明線状電極38Aに対する位置だけでなく、第2の透明線状電極38Bに対応する位置にも蓄積され、読取時に第1の透明線状電極38Aを通して読取用光導電層32に読取光が照射されると、第1の透明線状電極38Aを挟む2本の第2透明線状電極38Bの上の部分の潜像電荷が第1の透明線状電極38Aを介して順次読み出される。したがって、この場合、第1の透明線状電極38Aに対応する位置を中心とし、この第1の透明線状電極38Aを挟む両側の第2の透明線状電極38Bの半分までが、1画素に対応した領域であり、この領域に蓄積されている電荷を読み出した電流をA/D変換した値が画素値となる。また、第1の透明線状電極38Aおよび第2の透明線状電極38Bよりも良導電性の導電部材をバスラインとして、各第1の透明線状電極38Aおよび第2の透明線状電極38Bごとに、その長さ方向に延設することが望ましい。
遮光膜38Cは必ずしも絶縁性を有している材料でなくてもよく、遮光膜38Cの比抵抗が2×10−6Ω・cm以上(さらに好ましくは1×1015Ω・cm以下)となる材料を使用することができる。例えば金属材料であればAl、Mo、Crなどを用いることができ、無機材料であればMoS、WSi2、TiNなどを用いることができる。なお、遮光膜38Cの比抵抗が1Ω・cm以上となる材料を使用するとより好ましい。また、遮光膜38Cとして金属材料などの導電性の材料を使用したときには、遮光膜38Cと第2の透明線状電極38Bとの直接接触をさけるために両者の間に絶縁物を配する。この絶縁物として、読取用光導電層32と基板40との間にSiOなどから成る絶縁層38Dを設ける。この絶縁層38Dの厚さは、0.01〜10μm程度がよい。遮光膜38Cを形成するときには、読取光の第1の透明線状電極38Aへの照射強度をUb、第2の透明線状電極38Bへの照射強度をUcとしたとき、Ub/Uc≧5を満足するような厚さにすることが望ましい。なお、上式の右辺は、好ましくは8、さらには12とすると一層好ましい。
また、第1の透明線状電極38Aと第2の透明線状電極38Bとの間隙をWbcとしたとき、遮光膜38Cの幅WdがWc≦Wd≦(Wc+2×Wbc)を満足するようにすることが望ましい。この条件式は、遮光膜38Cが少なくとも第2の透明線状電極38Bを完全にカバーし、かつ読取光の透過部分として少なくとも第1の透明線状電極38Aの幅Wb分だけ確保し、第1の透明線状電極38Aに対応する部分には遮光膜38Cがかからないようにすることを示している。ただし、第2の透明線状電極38Bの幅Wc分だけでは遮光が不十分であり、また読取光の透過部分が第1の透明線状電極38Aの幅Wb分だけでは第1の透明線状電極38Aに到達する読取光が不十分になる恐れがあるので、(Wc+Wbc/2)≦Wd≦(Wc+Wbc)を満足するようにした方が好ましい。
図4に示すように、画像読出部68はライン光源54を含んで構成されている。ライン光源54は、放射線画像検出器20における第1の透明線状電極38A(および第2の透明線状電極38B)の配列方向(主走査方向)に沿って多数のLED(例えば、B光を射出するLED)が配列されて構成されており、放射線画像検出器20からの画像情報の読み出し時には、画像読出部68の一部である駆動回路(不図示)によって多数個のLEDがそれぞれ点灯され、放射線画像検出器20の基板40側の面にライン状の読取光を照射する。またライン光源54は、画像読出部68の移動機構(不図示)により、第1の透明線状電極38Aの延長方向(副走査方向:図4の矢印A方向)に沿って放射線画像検出器20の基板40側の面上を移動可能に支持されており、放射線画像検出器20からの画像情報の読み出し時には、移動機構によって一定の移動速度で副走査方向に移動される。これにより、ライン状の読取光が放射線画像検出器20の基板40側の面の全面に順に照射される。
また、画像読出部68は、放射線画像検出器20の第1の透明線状電極38Aに各々接続された多数個のチャージアンプ56と、放射線画像検出器20への放射線の照射時にチャージアンプ56を介して個々の第1の透明線状電極38Aと第1の電極層22の間に高電圧を印加する高電圧電源58と、多数個のチャージアンプ56の出力端に各々接続されいずれかのチャージアンプ56から入力された電気信号を選択的に出力するマルチプレクサ(MPX)60と、マルチプレクサ60を介して入力された電気信号をデジタルデータに変換して出力するA/D変換器62で構成される。
放射線画像検出器20では、高電圧電源58による高電圧の印加が停止され、第1の電極層22と第2の電極層38が短絡・接地されている状態で、ライン光源54から射出されたライン状の読取光が照射されると、蓄電部30に蓄積された潜像電荷として放射線画像検出器20に記録されている画像情報のうち読取光が照射された部分(つまり、1画素分の領域)に記録されている1ライン分の画像情報が、個々の第1の透明線状電極38Aを介し、各画素に対応する領域ごとに潜像電荷の量に応じたレベルの電気信号として出力される。マルチプレクサ60は、個々の第1の透明線状電極38Aを介して出力されるチャージアンプ56によって増幅された電気信号がA/D変換器62へ順に出力されるようにA/D変換器62へ出力する電気信号を順に切り替える。これにより、A/D変換器62からは電気信号が画素値に変換されて、1ライン分の画素値が順に出力される。そして、ライン光源54から射出されたライン状の読取光が放射線画像検出器20の基板40側の全面に照射されるまでの間、上記処理が繰り返されることで、放射線画像検出器20に記録された一面分の画像情報が画素値として全て読み出される。このとき、画素値はライン光源54の移動速度に応じて、第1の透明線状電極38Aに沿って第2の間隔で出力される。
上述の放射線画像検出器20は、高電圧電源58によって高電圧が印加されている状態で、被写体Hに放射線が照射されると、照射線量に応じた電荷量の電荷が記録用光導電層28で発生し蓄電部30に蓄積される。放射線画像検出器20から画像を読み出すために高電圧電源58による印加が停止され、第1の電極層22と第2の電極層38が短絡・接地される。この蓄電部30から時間の経過に伴って徐々に蓄積されている電荷が放出されリーク電流が発生する。このリーク電流は、読取光が放射線画像検出器20に照射されて放射線画像検出器20に蓄積されている電荷が第1の透明線状電極38A(以下、単に信号線という)を介して読み出される読出電流に重畳される。図5に示すように、リーク電流の発生により蓄積されている電荷は時間が経つにつれて減少し、それに伴ってリーク電流は指数関数的に減少する。図5は、1画素に対応する領域からのリーク電流の減衰を表している。
図6に示すように、信号線38Aを介して蓄積されている電荷は1画素に対応する領域(以下、単に画素という。図6では1画素に対応する領域を□で表している)ごとに読み出される。放射線画像検出器20の読出しが終わった画素には蓄積されている電荷が存在しないためリーク電流は0となるので(図5参照)、各画素から読み出される読出電流には、この画素と同一の信号線38A上の未読出しの領域からのリーク電流が重畳される。したがって、ライン光源54の移動に伴って読出しが進むことにより、同一の信号線38Aから読み出される読出電流に重畳されるリーク電流は減少していく。図6は□で1画素に対応する領域を模式的に示しているが、実際に電荷が読み出される領域と正確に一致するものではない。
制御部50は、CPU、RAMやROMなどのメモリ、およびハードディスクなどの記憶装置51を備えている。制御部50には、放射線源2からの放射線の照射などを制御する種々の制御プログラムがROMに記憶されてCPUにより実行される。また、放射線画像取得プログラムが記憶装置51に記憶され、RAMで構成されるメモリ上にロードされてCPUにより実行されることにより、制御部50は放射線画像取得部(放射線画像取得装置)70として機能する。
図2に示すように、放射線画像取得部70は、画像読出部68で読み取られた放射線画像Pをインターフェースを介して入力する入力手段71と、インターフェースを介して入力された各信号線38Aから出力されるリーク電流の初期リーク量を記憶する初期リーク量記憶手段72と、各信号線38A上の直接放射線が照射された画素の数を取得する画素数取得手段73と、各信号線38A上の直接放射線が照射された画素の数を記憶する画素数記憶手段74と、初期リーク量と直接放射線が照射された画素の数から直接放射線が照射された1画素当りのリーク量を求める1画素リーク量算出手段75と、被写体領域の画素値を読み出すときに重畳されるリーク電流のリーク量を求めて被写体領域内の画素の画素値を補正する第1の補正手段76とを備える。
以下、このように構成される放射線画像撮影装置1の動作を、図7のフローチャートを用いて、被写体Hとして乳房を撮影する場合を例に説明する。撮影台4上に乳房が置かれると放射線源2から乳房に放射線が照射され、撮影台4内に設けられた放射線画像検出器20に電荷が蓄積される(S100)。画像読出部68のライン光源54から読取光が照射されて読み取りが開始される前に、電荷が蓄積された放射線画像検出器20の各信号線38Aから出力されるリーク電流のデータを取得して初期リーク量として初期リーク量記憶手段72に記憶する(S101)。次に、画像読出部68のライン光源54から射出されたライン状の読取光を放射線画像検出器20の基板40側の全面に照射して放射線画像Pを読み取る(S102)。読み取られた放射線画像Pは入力手段71を介して放射線画像取得部70に入力される。放射線画像取得部70は、この放射線画像Pを記憶装置51に一旦記憶する。乳房を撮影した場合、放射線画像Pは、図8に示すように被写体Hを透過した放射線が照射された被写体領域(白い部分)と、放射線が直接照射された直接放射線照射領域(黒い部分。以下、素抜け領域という)とに分けられる。
リーク電流のリーク量は、図9のように照射された放射線の線量(つまり、蓄積されている電荷量)が大きくなると急激に大きくなる特性を持っている。図9からもわかるように、リーク電流の発生に主に寄与するのは放射線が大量に照射された素抜け領域であり、診断に用いる被写体領域からは、ほとんどリーク電流が発生しない。したがって、リーク電流は素抜け領域のみから発生するものとして近似することができる。また、この素抜け領域には一様な線量が照射されており、リーク電流に寄与する画素数は素抜け領域内の画素数と略一致する。そこで、画素数取得手段73は、所定の閾値を設け、放射線画像Pから閾値以上の画素を数えて各読み出し信号線38A上にある素抜け領域の画素数を求めて(S103)、各読み出し信号線38Aの初期リーク量をこの画素数で割ることで素抜け領域一画素当りのリーク量を求めることができる(S104)。また、素抜け画素数が0の信号線38Aからのリーク量は略0となるはずであるが、オフセット変動により誤差が発生することがあり、図10A、B(図10Aは、図10Bの放射線画像に対応する主走査方向のリーク量の変化を表している)のように、素抜け画素の画素数が0の信号線38Aからのリーク量が0となるように初期リーク量記憶手段72に記憶されている各信号線38Aの初期リーク量を調整してもよい。その後、1画素リーク量算出手段75で、各信号線38Aの初期リーク量を画素数で割り、素抜け領域一画素当りのリーク量として求めてもよい。
放射線画像検出器20に蓄積された電荷は、信号線38Aに沿って読み出し開始位置から順に読み出される。乳房などを被写体Hとして撮影した場合、図8に示すように、放射線画像Pには被写体領域と素抜け領域があらわれ、図8の矢印の方向に順に画素が読み出される。素抜け領域のうち、被写体領域の手前にある上流側の素抜け領域Aは、被写体領域内の画素を読み出すときにはすでに読出が完了しているため、上流側の素抜け領域Aからのリーク電流は被写体領域の画素値には影響を与えない。被写体領域の画素値に影響を与えるのは、読み出し開始位置から被写体領域を超えたところにある下流側の素抜け領域Bからのリーク電流である。
そこで、放射線画像Pから各信号線38Aの下流側の素抜け領域B内の画素数を求めて、その画素数と1画素当りのリーク量から、下流側の素抜け領域Bからのリーク量を求めることができる。また、被写体領域からのリーク電流は略0と近似できるので、被写体領域の手前にある上流側の素抜け領域Aから被写体領域の境界へ移る時点のリーク量を、素抜け領域Bから発生するリーク量として求めることができる。つまり、各信号線38A上の上流側の素抜け領域Aの画素数と1画素当りのリーク量から求めた上流側の素抜け領域A内からのリーク量を、各信号線38Aの初期リーク量から差し引いて、下流側の素抜け領域Bからのリーク量を求めてもよい(S105)。補正手段76は、このリーク量を使って被写体領域の画素値を補正する(S106)。
また、リーク量が時間に対して指数的に減衰する点を考慮して補正を行なうことが望ましい。減衰の時定数は再現性が良く、予めデバイス毎に減衰時定数を求めておくことで充分な補正精度が得られる。減衰の時定数は、放射線源2から照射される照射線量を固定して(例えば2R)、放射線画像検出器20の全面に照射する。次に、画像読出部68のライン光源54がOFFの状態で各信号線38Aのリーク電流のデータを取得すると、図11のように時間と共に減衰する(ここでは、リーク量は負の値の場合を示す)グラフが得られる。このグラフを指数関数A・exp(-α・t)でフィッティングして時定数αを求める。
デバイスの特性によっては、フィッティングする関数が複数の指数関数の和、または指数関数+定数などの形で近似できる場合もある。例えば、リーク量の時間依存性が、指数関数に加えてDC(時間に依存せず一定)成分があるときは、次のように補正する。例えば実験より、DC成分が初期リーク量に比例するという結果が得られているとする。そこで、指数関数+定数という関数でフィッティングを行ってDC成分と時定数αを求めて、初期リーク量L0に対するDC成分の割合rと時定数αをパラメータとして持っておく。そこで、初期リーク量L0から、DC成分をC = L0 × rとして求める。初期リーク量L0からDC成分Cを引いた値(L0-C)が時間に対して指数関数で減衰していくので、リーク量は、L(t) = (L0-C)・exp(-α・t) + Cとして求めることができる。
この減衰を表す式を用いて、各信号線38Aに高電圧電源58による高電圧の印加が停止されてから各画素が読み出されるまでの時間(副走査方向の画素の位置に対応する)に減衰したリーク量を正確に求めることができる。そしてこのリーク量を用いて画像を補正する。
次に、第2の実施の形態について説明する。第1の実施の形態では、素抜け領域の画素数を求めて補正するリーク量を算出するため、放射線画像を全て読み出した後からしか補正を開始することができない。本実施の形態では、読み取り終了前から補正処理を開始するための簡易的な方法について説明する。
本実施の形態における放射線画像撮影装置1の構成は、第1の実施の形態と略同じであるが、放射線画像取得部70の構成のみ異なる。
図12に示すように、放射線画像取得部70は、入力手段71と初期リーク量記憶手段72と、第2の補正手段77とを備える。入力手段71と初期リーク量記憶手段72は前述の第1の実施の形態と同じ構成であるので詳細な説明は省略し、第2の補正手段77についてのみ説明する。
被写体領域は低線量のためリーク電流がほとんど発生しないとすると、例えば、乳房画像のように各信号線38A上において略上下対称(各信号線上においてその信号線の中心に対して略対象)となる画像では、上流側と下流側の素抜け領域が全体のリーク量の半分ずつを発生させていると近似することができる。中央付近の被写体領域を読み出すときには上流側の素抜け領域Aの読み出しが終わっており、下流側の素抜け領域Bからのリーク電流しか発生していない。
そこで、第2の補正手段77は、初期リーク量記憶手段72に記憶されている各信号線38Aの初期リーク量の1/2を補正量として、各信号線38A上の中央に存在する被写体領域の画素値を補正する。また、第1の実施の形態と同様に時間に対する指数的な減衰を考慮して補正することが望ましい。
以下、このように構成される放射線画像撮影装置の動作を、図13のフローチャートを用いて説明する。第1の実施の形態と同じところについては詳細な説明は省略し、違う点についてのみ詳細に説明する。
撮影台4上に乳房が置いて放射線源2から乳房に放射線が照射され(S100)、放射線画像検出器20の各信号線38Aから出力されるリーク電流のデータを取得して初期リーク量として初期リーク量記憶手段72に記憶する(S101)。
次に、放射線画像検出器20から放射線画像Pを読み出すが、本実施の形態では、放射線画像P全体の読み取りが終了する前から補正処理を開始する。まず、第2の補正手段77は、初期リーク量記憶手段72に記憶されている各信号線38Aの初期リーク量の1/2を補正量として求める(S112)。
画像読出部68のライン光源54から射出されたライン状の読取光を照射して放射線画像検出器20の各信号線38Aに沿って読み出し開始位置から順に画素値を読み出す。補正手段77は、読み出された画素値が所定の閾値以上であれば、素抜け領域の画素であるので補正は行わない。読み出された画素値が閾値以下であれば被写体領域の画素であるのでその信号線38Aの初期リーク量の1/2を用いて画素値からリーク電流の影響を除去するように補正を行う。補正を行う際、各信号線38Aに高電圧電源58による高電圧の印加が停止されてから各画素が読み取られるまでの時間に対する指数的な減衰を考慮したものが好ましい。この処理を繰り返し行いながら、放射線画像検出器20の全面から放射線画像Pを取得する(S113)。取得した放射線画像Pを記憶装置51に記憶する。
以上、詳細に説明したように本実施の形態では、読み取り終了前から補正処理を開始することができ、放射線画像検出器より放射線画像の読み取りが完了すると同時に補正が完了した画像を取得することができる。
理想的には読み出し済みの領域には電荷は残らず、読み出し後はリークが発生しないはずであるが、完全に電荷を読み出すことができず読み残しの電荷が残ることがある。この読み残し電荷からリークが発生し、読み出した部分に照射された放射線が大線量の場合には無視できなくなる場合がある。素抜け領域が上下対称である画像の場合、上流側の素抜け領域を読み出した時点で、上流と下流の素抜け領域から発生するリーク量は図14A,Bのような特性になっている。上流と下流の素抜け領域からのリーク量を合わせると、図14Cのようになると推定できる。
そこで、線量に依存して初期リーク量に対して掛ける係数を変化させて補正量を求める。線量データ情報は放射線源2から得ることができる。線量に依存する係数のデータは、予め線量に対する読み残しリーク量の比率を求めてパラメータとして記憶させておき、初期リーク量に対する読み残しリーク量の割合を求めることで、読み残しリークの影響を受けない補正を行うことができ誤差の少ない補正ができる。
前述の第1の実施の形態においても同様に読み残しを考慮して、画素のリーク量を小さくして引くことで、より精度の高い補正が可能となる。
以上、詳細に説明したように第2の実施の形態であれば、高速で表示を行う必要がある場合にも適用することが可能である。
上述の各実施の形態において、デバイスの特性によってリークが発生する線量閾値が存在する場合がある。例えば、図9に示すような特性を持つとき1R以上でないとリークが発生しない。そこで、線源からの線量情報を利用して、1R未満の照射条件のときはリーク補正を行わないようにしてもよい。
また、上記の各実施の形態において、リーク量を求めるときにノイズを低減させることにより正確な補正が行える。ノイズ低減は、リーク電流を長時間検出し平均化することで実現できるが、放射線画像の読み出し開始前の初期リーク量の検出に長い時間を取りたくない。そこで、求めた初期リーク量に対して主走査方向にメディアンフィルター処理を行うことでノイズを低減させることで時間短縮をすることできる。
本発明の放射線画像撮影装置の概略構成図 第1の実施の形態の放射線画像取得部の概略構成図 放射線画像検出器の斜視図 放射線画像検出器のX−Z方向の断面図 放射線画像検出器のX−Y方向の断面図 放射線画像検出器と画像読出し部の概略図 1画素からのリーク電流の減衰を表す図 放射線画像検出器上の読出し画素の未読出しの画素の関係を示す図 第1の実施の形態の放射線画像撮影装置の動作を説明するためのフローチャート 放射線画像にあらわれる被写体領域と直接放射線照射領域(素抜け領域)を示す図 照射された放射線の線量とリーク量との関係を表す図 素抜け領域と初期リーク量のオフセットを説明するための図 素抜け領域がない部分が存在する放射線画像の一例 リーク電流の時間変化を示す図 第2の実施の形態の放射線画像取得部の概略構成図 第2の実施の形態の放射線画像撮影装置の動作を説明するためのフローチャート 上流側の素抜け領域からのリーク量を表す図 下流側の素抜け領域からのリーク量を表す図 上流側と下流側の素抜け領域からのリーク量を表す図
符号の説明
1 放射線画像撮影装置
2 放射線源
3 放射線照射部
4 撮影台
20 放射線画像検出器
22 第1の電極層
24 電子注入阻止層
26 結晶化防止層
28 記録用光導電層
30 蓄電部
32 読取用光導電層
34 結晶化防止層
36 正孔注入阻止層
38 第2の電極層
38A 第1の透明線状電極
38B 第2の透明線状電極
38C 遮光膜
38D 絶縁層
40 基板
50 制御部
51 記憶装置
54 ライン光源
56 チャージアンプ
58 高電圧電源
60 マルチプレクサ
62 A/D変換器
68 画像読出部
70 放射線画像取得部
71 入力手段
72 初期リーク量記憶手段
73 画素数取得手段
74 画素数記憶手段
75 画素リーク量算出手段
76 第1の補正手段
77 第2の補正手段

Claims (4)

  1. 照射された放射線に応じた電荷を蓄積する放射線画像検出器に第1の間隔で所定の方向に略平行に設けられた複数の信号線それぞれを介して、該信号線に沿って第2の間隔で蓄積されている電荷が順次電流として出力され、該電流を1画素当りの画素値に変換して読み出すことにより放射線画像を取得する放射線画像取得装置において、
    被写体を透過した放射線が照射された前記放射線画像検出器に蓄積された電荷を前記信号線それぞれから読み出しを開始する前に、各信号線から出力されたリーク電流の初期リーク量を記憶する初期リーク量記憶手段と、
    前記放射線画像検出器に直接放射線が照射された直接放射線照射領域内に存在する前記各信号線上の画素数を記憶する画素数記憶手段と、
    前記初期リーク量前記画素数で割って、前記各信号線上の前記直接放射線照射領域内に存在する1画素当りのリーク量を求める1画素リーク量算出手段と、
    前記1画素当りのリーク量に基づいて、前記各信号線における前記直接放射線照射領域のうち該信号線の読み出し開始位置から前記被写体を透過した放射線が照射された被写体領域を超えたところに存在する直接放射線照射領域内の画素からのリーク電流の補正用リーク量を求め、該補正用リーク量を該信号線上の前記被写体領域内の画素の読み出し値から差し引いた値に該画素の画素値を補正する補正手段とを備え
    前記補正手段が、
    前記補正用リーク量を、前記各信号線における前記被写体領域を超えたところに存在する直接放射線照射領域内の画素数に前記1画素当たりのリーク量を掛け合わせて求める、または、
    前記補正用リーク量を、前記各信号線の読み出し開始位置から前記被写体領域の手前までの画素数に前記1画素当たりのリーク量を掛け合わせたリーク量を前記初期リーク量から差し引いて求める、ことを特徴とする放射線画像取得装置。
  2. 照射された放射線に応じた電荷を蓄積する放射線画像検出器に第1の間隔で所定の方向に略平行に設けられた複数の信号線それぞれを介して、該信号線に沿って第2の間隔で蓄積されている電荷が順次電流として出力され、該電流を1画素当りの画素値に変換して読み出すことにより放射線画像を取得する放射線画像取得装置において、
    前記放射線画像検出器に直接放射線が照射された直接放射線照射領域が前記信号線上において該信号線の中心に対して略対象に存在するように該放射線画像検出器上に被写体を配置して、該被写体を透過した放射線が照射された該放射線画像検出器に蓄積された電荷を前記信号線それぞれから読み出しを開始する前に、各信号線から出力されたリーク電流の初期リーク量を記憶する初期リーク量記憶手段と、
    前記各信号線の初期リーク量の半分を、該信号線上の前記被写体を透過した放射線が照射された被写体領域内の画素の読み出し値から差し引いた値に該画素の画素値を補正する補正手段とを備えたことを特徴とする放射線画像取得装置。
  3. コンピュータを、
    照射された放射線に応じた電荷を蓄積する放射線画像検出器に第1の間隔で所定の方向に略平行に設けられた複数の信号線それぞれを介して、該信号線に沿って第2の間隔で蓄積されている電荷が順次電流として出力され、該電流を1画素当りの画素値に変換して読み出すことにより放射線画像を取得する放射線画像取得装置として機能させるプログラムであって、
    被写体を透過した放射線が照射された前記放射線画像検出器に蓄積された電荷を前記信号線それぞれから読み出しを開始する前に、各信号線から出力されたリーク電流の初期リーク量を記憶する初期リーク量記憶手段と、
    前記放射線画像検出器に直接放射線が照射された直接放射線照射領域内に存在する前記各信号線上の画素数を記憶する画素数記憶手段と、
    前記初期リーク量前記画素数で割って、前記各信号線上の前記直接放射線照射領域内に存在する1画素当りのリーク量を求める1画素リーク量算出手段と、
    前記1画素当りのリーク量に基づいて、前記各信号線における前記直接放射線照射領域のうち該信号線の読み出し開始位置から前記被写体を透過した放射線が照射された被写体領域を超えたところに存在する直接放射線照射領域内の画素からのリーク電流の補正用リーク量を求め、該補正用リーク量を該信号線上の前記被写体領域内の画素の読み出し値から差し引いた値に該画素の画素値を補正する補正手段として機能させるプログラムであって、
    前記補正手段が、
    前記補正用リーク量を、前記各信号線における前記被写体領域を超えたところに存在する直接放射線照射領域内の画素数に前記1画素当たりのリーク量を掛け合わせて求める、または、
    前記補正用リーク量を、前記各信号線の読み出し開始位置から前記被写体領域の手前までの画素数に前記1画素当たりのリーク量を掛け合わせたリーク量を前記初期リーク量から差し引いて求める、ことを特徴とするプログラム。
  4. コンピュータを、
    照射された放射線に応じた電荷を蓄積する放射線画像検出器に第1の間隔で所定の方向に略平行に設けられた複数の信号線それぞれを介して、該信号線に沿って第2の間隔で蓄積されている電荷が順次電流として出力され、該電流を1画素当りの画素値に変換して読み出すことにより放射線画像を取得する放射線画像取得装置として機能させるプログラムであって、
    前記放射線画像検出器に直接放射線が照射された直接放射線照射領域が前記信号線上において該信号線の中心に対して略対象に存在するように該放射線画像検出器上に被写体を配置して、該被写体を透過した放射線が照射された該放射線画像検出器に蓄積された電荷を前記信号線それぞれから読み出しを開始する前に、各信号線から出力されたリーク電流の初期リーク量を記憶する初期リーク量記憶手段と、
    前記各信号線の初期リーク量の半分を、該信号線上の前記被写体を透過した放射線が照射された被写体領域内の画素の読み出し値から差し引いた値に該画素の画素値を補正する補正手段として機能させることを特徴とするプログラム。
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