JP5222146B2 - 半製品の材料組織を乾燥ベイナイト変態させるための方法及び装置 - Google Patents

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Description

本発明は、請求項1及び請求項11に記載した、半製品の材料組織を乾燥変態させるための装置及び方法に関する。
従来技術
金属構成部材の材料特性を改善するために、金属構成部材の部材の材料組織に熱処理法によって影響を及ぼすことは公知である。このような処理法には殆どの金属が適しているが、特に例えば前記のような中間段階調質法で処理される100Cr6の鋼が適している。
100Cr6に関連して、例えばまず材料の加熱が約850℃の温度範囲で行われるので、この材料にいわゆるオーステナイト組織が調節される。次いで、このように加熱された構成部分をその体温において、つまり構成部分の内部温度において、非常に迅速に中間段階調質温度に焼入れする必要がある。有利にはこの場合、温度範囲は、いわゆるベイナイト組織が調節される約220℃である。しかしながらこの温度は、いわゆるマルテンサイト開始温度をやや上回る温度でなければならない。工作物は組織変態プロセス中に、前記マルテンサイト開始温度に冷却されてはならない。何故ならば、マルテンサイト開始温度は、望ましい特に有利にはベイナイト組織を著しく損傷するからである。
ベイナイト組織の形成時のその他の妨害は、構成部分のゆっくりとした冷却によって引き起こされる。特にここは、パーライト組織領域と呼ばれている。パーライト組織は、約730℃〜470℃の間で、この温度範囲内に材料が長く滞在している場合に形成される。その他の妨害は、いわゆる連続的なベイナイト領域によって引き起こされる。このベイナイト領域の上の温度範囲は、パーライト組織を形成するための下の温度範囲とは異なっている。ベイナイト領域の下の温度範囲は、材料の滞在時間に関連してベイナイト変態温度範囲の近くまで低下する。
処理しようとする構成部分内に、このような不都合な組織が形成されるのを阻止するために、構成部分全体(つまり外側も、また内側の中心部も)のための冷却時間は、35秒〜40秒が必要である。
従来慣用の塩水浴冷却法により公知の欠点、例えば環境汚染、構成部分における純粋性の問題、及び高価なコストを克服するために、いわゆる乾燥中間段階調質法が開発されている。この場合、構成部分は、温度制御されたガスによって焼入れ室の内室内で焼入れされる。この場合、焼入れ室の内室は、解放された大量のガスによって負荷される。
このようなガス流の温度を制御するために、例えばドイツ連邦共和国特許第10044362号明細書明細書によれば、ガスを冷却する熱交換器の、効果的な溢流面の変化実施例が提案されている。別の方法によれば、並列接続された2つのガス流管路によってガス温度を能動的に制御することが提案されており、これら2つのガス流管路のうちの一方の管路が冷却され、他方の管路は加熱される。この場合、弁を介して、温度を調節するために、熱い管路及び冷たい管路の貫流部分が相応に調節される。
しかしながら前記2つの方法では、調節区間の挙動に応じて、ガス温度が目標温度(中間段階調質温度)のあたりで少なくとも一時的に変動する、という問題がある。従って、ガス温度が短時間、マルテンサイト開始温度を下回ることを避けることはできず、ひいては、構成部材における例えばベイナイトの組織形成が、たとえ阻止されないとしても、少なくとも脅かされる。これは、構成部分の縁部領域、特に薄い壁状の箇所、角縁部またはねじ山が非常に迅速にガス温度に反応するからである。
本発明の課題及び利点
そこで本発明の課題は、半製品の材料組織を乾燥変態させるための方法及び装置を提供することである。
この課題は、冒頭に述べた形式の材料組織を乾燥変態させるための装置において、請求項1及び請求項11に記載した特徴によって解決される。従属請求項に記載した手段によって、本発明の有利な実施例及び実施態様が可能である。
本発明による、半製品の材料組織を乾燥変態させるための装置の加熱手段及び/又は冷却手段は、焼入れ室の内室を画成する壁部の加熱手段及び/又は冷却手段として構成されており、従って焼入れ室の内壁が少なくとも部分的に加熱面及び/又は冷却面を有している。これによって、焼入れ室内の温度は優先的に特に、前記内室を画成する室壁の温度によって規定される。
有利な実施態様によれば、焼入れ室は2重壁状に構成されていて、熱交換流体によって満たされている。これによって、焼入れ室の内室の加熱、若しくは場合によっては必要な冷却も、簡単に熱交換流体の温度による影響にさらされることになる。このために特に、場合によっては、焼入れ室の内室内の温度一定に維持するための調整パラメータを考慮する調整手段を設けることができる。
このようなやり方は、焼入れ過程中における種々異なる、部分的に互いに独立した温度上昇及び温度低下にさらされる、焼入れ室の内室内の若しくは焼入れ室を貫流するガス流のガスよりも容易に、少なくとも限定的な時間のために温度を十分な程度安定化させることができる、という認識に基づいている。この場合、限定的な時間とは、特に、焼入れ過程のために必要な時間、及び焼入れしようとする材料を焼入れ室にチャージ(装入)するか若しくは焼入れ室から取り出すために必要な時間である。
特に、従来公知の装置における、いわゆる「冷間焼入れ室」(この場合、ガス流のための熱交換器として構成された、冷却媒体として冷却水を有する冷却器によって駆動される、室温による焼入れ室である)による熱導出可能性が、調整パラメータとして用いられており、この調整パラメータが、調整しようとする範囲を下回る温度に基づいて、焼入れ過程中にガス温度の変動を調整するようになっている。
焼入れ室の内室の温度を、従来一般的に行われていたように焼入れ室周囲の室温で、調節しようとする所望の焼入れ温度に上昇させることによって、従来有効であって、焼入れ過程中の付加的な冷却効果は得られない。しかしながら、このような構成上の考え方によって、全焼入れ過程中に焼入れ室の内室内のガス温度を下回ることは確実に阻止される、という大きい利点が得られる。これによって、焼入れしようとする半製品は、焼入れ過程中にその温度がマルテンサイト開始温度の範囲まで達することはなく、ひいてはベイナイト組織の形成が妨害されるか、または妨げられることはない。
このために特に、焼入れ室の内室を画成する壁部の加熱及び/又は冷却手段によって、半製品の少なくとも焼入れ過程中に、前記壁部が半製品を組織変態させる温度に調節されるようになっている。
焼入れ室の内室内における、焼入れ過程を実施するためのガスを良好に温度安定化させるために、有利な実施例によれば、特に焼入れ室の内室内の温度を一定に維持するための手段が設けられている。
ガス温度を一定に維持するための第1の手段は、もちろん、焼入れ室の内室を画成する壁部である。この壁部は、その質量に基づいて、またその調節された温度によって第1の温度安定化を実施する。また、良好な熱伝導特性によって、付加的な温度安定化が得られる。この熱伝導特性を介して、焼入れ過程時に強く加熱された半製品によって導入された熱が、焼入れ室の内室から外に導出される。
第1実施例によれば、焼入れ室の内室内の温度を一定に維持するための手段が、焼入れ室の内室を画成する内壁所定の温度にする流体である。熱流体としてまたは熱交換流体として、例えば伝熱オイルが使用される。
この作用を高めるために簡単な形式で、熱交換流体が、例えばポンプによって循環される。
有利な実施例では、温度を一定に維持するためのその他の手段として、例えば焼入れ室の内室を貫流するガス流が設けられている。このガス流は、熱を焼入れ室の内室から迅速に導出し、かつ相応に温度調節された後から流入するガスによって焼入れしようとする半製品を付加的に冷却する。
有利な形式で、ガス自体の温度は、熱交換流体によって影響を受ける。この場合、特に有利には、このガス流も、焼入れプロセスのための温度、及び焼入れ室の内壁を負荷する温度に調節される。これによって、場合によっては、熱交換流体及びひいては温度調節によって、焼入れ室の壁部も、またガス流の温度も調節される。
温度安定化をさらに著しく改善するために、特に有利な実施例によれば、冷却ユニットが設けられている。この場合、例えばいわゆる再生器が用いられており、この再生器は、提供された焼入れ温度に対して、焼入れしようとする半製品をチャージ(装入)することによって焼入れ室内にもたらされるエネルギー量にほぼ相当するエネルギー量で冷却される。高い温度で加熱された半製品によって焼入れ室内にもたらされたエネルギー量を迅速に、ガス流から取り除くために、冷却ユニットは有利な形式で同様に、焼入れ室を貫流するガス流にさらされる位置に配置される。
できるだけ安定した焼入れプロセスを得るために、冷却ユニットは、焼入れ過程中に、焼入れ室内で焼入れされた、より高い温度された半製品とガスとの間の温度補償とほぼ同じ時間で、しかも比較的低い温度された冷却ユニットを、焼入れ室を貫流するガスの温度によって補償する形式の蓄熱物質を有しており、かつ/またはこのような形式の材料より成っている。特にこの場合、有利には、冷却ユニットの表面は、焼入れ過程中に、焼入れ室内で焼入れされた、より高い温度された半製品とガスとの間の温度補償とほぼ同じ時間で、しかも比較的低い温度された冷却ユニットを、焼入れ室を貫流するガスの温度によって補償するように構成されている。
有利には、このために、良好な導電性の材料例えば銅より成る、場合によって付加的な冷却リブ及び/又は冷却体を有する、厚い壁状の管束の大判状の表面が適している。
実施例
本発明の実施例が図面に示されていて、以下に詳しく説明されている。
図1及び図2は、半製品の材料組織を乾燥変態させるための装置の概略図、
図3は、焼入れしようとする半製品の外部温度及び内部温度の温度特性曲線を表す線図、並びに不都合な3つの構造領域の時間と温度との関係を表す線図、
図4は、例として示された構成部材の温度特性曲線、組織変態のための温度特性曲線及び、装置の温度安定化エレメントの温度特性曲線を有する、時間と温度との関係を表す線図である。
図1には、焼入れ室2によって半製品の材料組織を乾燥変態させるための装置1の概略図が示されている。2重壁状に構成された焼入れ室2の中心部は、焼入れ室2の内室4を形成しており、この内室4内に、焼入れしようとする半製品がチャージ(装入)される。
焼入れ室2の内室4内に存在し、半製品の焼入れ過程を行うガスの温度を調節するために、2重壁状の焼入れ室2の内壁5と外壁6との間に、加熱及び/又は冷却媒体3として熱交換流体が設けられている。
良好な温度分布、若しくは熱を良好に吸収若しくは放出するために、この熱交換流体3は、流体循環路を介して循環供給され、特にこのためにポンプ8が、流体循環路を例えば矢印方向9で駆動するために適している。
このような加熱及び/又は冷却媒体に加えられる循環運動によって、内室を画成する内壁5は均一に温度調節され、中間段階調質のために設けられた温度に調節される。しかしながらこれによって、内室4内に存在し、かつ半製品のための焼入れ過程を実施するガスもこの温度に調節される。
本発明によれば、内室4を画成する内壁5の温度は、この中間段階調質温度に正確に調節されるので、内室4内で、装入かつ焼入れしようとする半製品前記中間段階調質温度を下回ることはなく、それによって、例えばマルテンサイト開始温度を下回ることによる材料組織変態の妨害は確実に避けられる。
この場合、内室4を画成する内壁5の加熱及び/又は冷却媒体は、少なくとも半製品のための焼入れ中に組織変態のための温度が確実に維持されるように、設計されている。
焼入れ室の内室4内の温度を一定に維持するために、装置はさらに相応の手段を有している。このような内室4内の温度を一定に維持するための手段は、例えば内室を画成する内壁5、この内壁5を熱処理する熱交換流体3、内室4を貫流するガス流、及びこのガス流を所定の温度にする熱交換流体である。
図示の実施例では、このようなガス流は、焼入れ室2の内室4に、ガス導管11を介してこのガス導管11内に配置された送風機12によって供給される。この実施例では、符号13は、ガス温度を一定に維持するために設けられた、同様にこのガス循環路内に配置された熱交換器を示す。ガス流方向は例として矢印14で示されている。
特に有利な実施例では、ガス流・熱交換器13を所定の温度にする流体は、同様に加熱及び/又は冷却ユニット15によって供給され、この加熱及び/又は冷却ユニット15は、熱交換流体3を、焼入れ室2の内壁5を所定の温度にするために使用する。
図2に示した変化実施例では、付加的に冷却ユニット16が設けられており、それ以外の構造は前記図1に示した実施例と同じである。この冷却ユニット16は、高加熱された半製品によって内室4内にもたらされたエネルギーを迅速に吸収する。これによって、焼入れ室2の内室4を貫流するガス流は、大量の半製品が装入されても、ほぼ一定に、中間段階調質のために設けられた温度に維持される。この冷却ユニット16は、チャージによって加熱されたガス流から熱を吸収することによって、できるだけ迅速な温度補償が可能となるように、ガス流内に配置され、ガス流によって環流されるようになっていれば、有利である。
特に表面、蓄熱物質及び材料が、ガス流から迅速に熱を吸収するために良好に構成されていれば、焼き入れプロセスの前にいわゆる再生温度以下に冷却された冷却体(冷却ユニット)16は、チャージによって焼入れプロセス中に放出された熱を、特に良好に吸収若しくは補償することができる。このために例えば迅速な熱ガイドも、また良好な蓄熱物質も有している。さらに迅速な温度補償を可能にするために、管の表面にフィンを設けて管の表面を増大させることができる。
冷却ユニット16は、有利には断続的に駆動される。これによって冷却ユニット16は、次いで行われるチャージによって過剰なエネルギーとして供給され、チャージによって吸収されるエネルギー量だけを、正確に冷却することができる。
図3は、構成部分の内部温度特性曲線(BT−I)及び構成部分の外部温度特性曲線(BT−A)を有する、時間と温度との関係を示す線図である。この2つの温度特性曲線は、約220℃の範囲内で重なりあっており、この場合、構成部分の内部温度(BT−I)は、パーライト領域Pも、また連続的なベイナイト(kB)のための領域も通っていない。また、構成部分温度つまり半製品の温度は、220℃の中間段階調質温度を下回ることはない。
約200℃の温度範囲は、マルテンサイト開始温度範囲(M−ST−T)を示しており、このマルテンサイト開始温度範囲を下回る温度では、焼入れ過程中に所望のベイナイト・材料組織の形成を少なくとも著しく妨害するマルテンサイト・組織(たとえ不可能ではなくても)が半製品に形成される。この線図では、温度目盛りは0℃乃至900℃、時間目盛は0乃至90秒である。
図4には、図3と同じ温度目盛り/時間目盛に亘って、平均的な構成部分温度(BT)、ベイナイト化温度(B)、冷却ユニット(この場合、再生器と称呼する)の温度(RT)が示されている。図4の線図により、半製品材料の中間段階調質のために設けられた調質温度(ベイナイト化温度)による構成部分温度(BT)の補償が、同様に中間段階調質温度による、前もって冷却された冷却ユニット16の温度補償とほぼ同じ早さで迅速に行われることが、分かる。
さらにまた、冷却ユニット16は構成部分よりもやや早期に、ベイナイト化温度に達することが分かる。これによって、いずれにしても構成部分はベイナイト化温度以下に冷却されないことが、保証される。
半製品の材料組織を乾燥変態させるための装置の概略図である。 半製品の材料組織を乾燥変態させるための装置の概略図である。 焼入れしようとする半製品の外部温度及び内部温度の温度特性曲線を表す線図、並びに不都合な3つの構造領域の時間と温度との関係を表す線図である。 例として示された構成部材の温度特性曲線、組織変態のための温度特性曲線及び、装置の温度安定化エレメントの温度特性曲線を有する、時間と温度との関係を表す線図である。

Claims (14)

  1. 半製品の材料組織を乾燥ベイナイト変態させるための装置(1)であって、焼入れ室(2)と、前記焼入れ室(2)内の温度を調節するための加熱手段及び/又は冷却手段を有している形式のものにおいて、
    前記焼入れ室(2)が内壁(5)と外壁(6)とを有する2重壁状に構成されていて、該内壁(5)と外壁(6)との間に、前記加熱手段及び/又は冷却手段としての熱交換流体(3)が設けられていることを特徴とする、半製品の材料組織を乾燥ベイナイト変態させるための装置。
  2. 前記加熱手段及び/又は冷却手段によって、前記内壁(5)が、半製品のための少なくとも焼入れ過程中に、製品の組織変態のための温度に調節される、請求項1記載の装置。
  3. 焼入れ室(2)の内室(4)内の温度を一定に維持するための手段が設けられている、請求項1又は2記載の装置。
  4. 焼入れ室(2)の内室(4)内の温度を一定に維持するための手段が、焼入れ室(2)の内室(4)を画成する内壁(5)と外壁(6)との間に設けられた加熱手段及び/又は冷却手段としての熱交換流体である、請求項記載の装置。
  5. 焼入れ室(2)の内室(4)内の温度を一定に維持するための手段が、焼入れ室(2)の内室(4)を貫流するガス流である、請求項記載の装置。
  6. 焼入れ室(2)の内室(4)内の温度を一定に維持するための手段が、焼入れ室(2)の内室(4)を貫流するガス流を所定の温度にする熱交換流体である、請求項記載の装置。
  7. 焼入れ室(2)の内室(4)内の温度を一定に維持するための手段が冷却ユニット(16)である、請求項記載の装置。
  8. 前記冷却ユニット(16)が、焼入れ室(2)を貫流するガス流にさらされる位置に配置されている、請求項記載の装置。
  9. 前記冷却ユニット(16)が、ガス流からを吸収する蓄熱物質を有しており、かつ/またはこのような形式の材料より成っている、請求項7または8記載の装置。
  10. 冷却ユニット(16)の表面は、冷却リブ及び/又は冷却体を有する、状の管束状に構成されている、請求項から9までのいずれか1項記載の装置。
  11. 焼入れ室(2)と、前記焼入れ室(2)内の温度を調節するための加熱手段及び/又は冷却手段を有する、請求項1記載の装置によって、半製品の材料組織を乾燥ベイナイト変態させるための方法において、
    焼入れ室(2)の内室(4)を画成する内壁(5)を、少なくとも半製品のための焼入れ過程中に、記半製品の組織変態のための温度に調節することを特徴とする、半製品の材料組織を乾燥ベイナイト変態させるための方法。
  12. 焼入れ室(2)の内室(4)を画成する内壁(5)の温度を、焼入れ過程中に一定に維持する、請求項11記載の方法。
  13. 焼入れ過程中に焼入れ室(2)を貫流するガス流の少なくとも大部分の温度を、焼入れ室(2)の内室(4)を画成する内壁(5)のレベルに維持する、請求項11又は12記載の方法。
  14. 焼入れ過程中に焼入れ室(2)を貫流する、温度を安定化させるガス流内に、焼入れ室(2)の内室(4)を画成する内壁(5)の温度と比較して低い温度に調節された冷却ユニット(16)を配置する、請求項11から13までのいずれか1項記載の方法。
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