JP2589512B2 - 熱処理工程における焼入浴槽の冷却装置 - Google Patents

熱処理工程における焼入浴槽の冷却装置

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JP2589512B2 JP27285287A JP27285287A JP2589512B2 JP 2589512 B2 JP2589512 B2 JP 2589512B2 JP 27285287 A JP27285287 A JP 27285287A JP 27285287 A JP27285287 A JP 27285287A JP 2589512 B2 JP2589512 B2 JP 2589512B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、オーステンパ熱処理などの塩浴槽中の溶
融塩などの温度制御を行うために用いられる冷却装置に
関する。
〔従来の技術〕
鋼製品などを焼き入れする場合、鋼製品を一旦加熱炉
で所定の温度まで加熱したのち、一定温度に保たれた塩
浴や鉛浴などに浸漬して所定の金属組織にするようにし
ている。
たとえば、ADI処理においては、900〜1000℃に保たれ
た加熱炉に被処理物(ワーク)を2.5Hr入れて加熱した
のち、浸漬開始温度の373℃にされた塩浴に浸漬し、そ
の後、塩浴を等温変態開始温度の385℃して2Hr放置する
ようにしている。すなわち、球状化黒鉛鋳鉄をベイナイ
ト組織とするには、一旦、オーステナイト温度域に昇温
させた被処理物を370〜400℃まで急冷却した後、約2Hr
程度等温変態開始温度に保持するようにしなければなら
ない。しかしながら、鋳造製品は、肉厚が均一ではなく
厚い部分と薄い部分がある。このため、最初から等温変
態開始温度(385℃)の塩浴内に入れて急冷したので
は、表面や肉厚の薄い部分については、早く冷却されて
目的のベイナイト組織となるのであるが、厚い部分では
内部(片肉15m/m以上内部)で冷却遅れがあり、内部が
パーライト組織となってしまう。そこで、上記のように
被処理物の表面がマルテンサイト変態を起こさない程度
に低温、すなわち、373℃で急冷し、内部がパーライト
変態する度合をできるだけ少なくしてベイナイト化率を
向上させ、急冷後に385℃にして変態を完了させるよう
にしているのである。
被処理物を連続的に熱処理する場合には、一旦385℃
に上昇した塩浴の温度を再び373℃に冷却したのち、同
様の処理が行われるようになっている。
前記の塩浴の冷却は、従来、エアー配管を塩浴槽内に
配置し、エアー配管にエアーを送り込むことにより行わ
れるようになっている。
〔考案が解決しようとする問題点〕
しかし、エアーで急速に浴の温度を下げて生産効率を
上げるためには、エアー配管の占有部分を非常に大きく
しなければならない。このため、浴槽の大きさを非常に
大きくしなければならないと言う問題がある。一方、配
管に水を通して冷却することも考えられるが、水によっ
て急冷されるようになっているので、配管が傷んで破損
しやすく、破損した場合、浴中に水が漏れて大事故にな
る危険性があった。
この発明は、このような現状に鑑みて、小型で急速に
かつ安全に冷却することができる冷却装置を提供するこ
とを目的としている。
〔問題を解決するための手段〕
この発明は、このような目的を達成するために、焼入
浴槽内の溶融液中に冷却部が浸漬されて前記溶融液を冷
却する冷却装置であって、前記冷却部が有底で大径の外
管とこの外管内に収容され外管との間に空間を形成する
内管とを備えており、前記内管には給水パイプが接続さ
れ内部に冷却水が供給されて前記溶融液の熱によって蒸
発させられるようになっているとともに蒸気の抜け孔が
形成されていて、前記外管には前記抜け孔を通って前記
空間に出た蒸気を外部に排出する排出口が形成されてい
ることを特徴とする冷却装置を要旨としている。
〔作 用〕
この発明にかかる冷却装置は、上記のように構成され
ているので、小型で、焼入浴の冷却を急速に行うことが
できる。しかも、装置の寿命を長くすることができる。
〔実 施 例〕
以下に、この発明を、その実施例をあらわす図面を参
照しつつ詳しく説明する。
第1図はこの発明にかかる冷却装置の1実施例を横か
らみた断面であらわしている。図にみるように、この冷
却装置は、大径の外管1と小径の内管2を備えている。
外管1は、一端が閉じられ、他端が開放されている。外
管1の他端周縁には、フランジ11が設けられている。内
管2は、その胴部周囲に形成されたフランジ21が外管1
のフランジ11に当たるまで外管1の他端から挿入され、
フランジ部分で固定されている。内管2は両端が開口し
ていて、外管1側の端部の管壁には、内管2内で蒸発し
た蒸気の抜け孔22が三段に設けられている。外管1の内
管2の開口部に面する部分には、内管2内で蒸発せずに
流れ出てきた冷却水を受けて蒸発させる蒸発皿13が設け
られている。蒸発皿13は、支柱14を介して外管1の内底
15および側壁面16から隔離されて浮き上がった状態に支
持されている。また、外管1は、その他端近傍に枝管12
が連接されている。
この冷却装置は、図にみるように、塩浴4の溶融塩41
中に外管1の閉じた側を下にして浸漬される。内管2の
上端は、冷却水タンク9からポンプによって冷却水を供
給する冷却水給水管5と接続される。枝管12は、蒸気の
排気管6に接続される。なお、外管1および内管2は、
特に限定されないが、たとえば、SUS304等から形成され
るようになっている。
この冷却装置は、給水管5から内管2に給水された所
定量の冷却水を溶融塩41に接する外管1からの輻射熱に
よって内管2内で蒸発させ、蒸気を抜け孔22から外管1
の内部に排出させるようになっている。すなわち、冷却
水の蒸発による気化熱によって溶融塩41が冷却されるよ
うになっている。温度を急激に下げようとする場合に
は、前記冷却水の給水量を増やせば、内管2内で蒸発し
きらない水が蒸発皿13まで流れ、蒸発皿13で蒸発させら
れるようになっている。蒸発した蒸気は、外管1内を通
り枝管12に連接された排気管8から冷却水タンク9に戻
るようになっている。この冷却装置は、上記のようにな
っているので、従来の空気による装置に比べて冷却を効
率よく急速に行うことができる。したがって、たとえ
ば、オーステンパ処理における塩浴槽の冷却に用いるよ
うにすれば、被処理物を等温変態させるため浸漬開始温
度から等温変態開始温度になった溶融塩の温度を急速に
下げることができ、次の被処理物の待ち時間が少なくな
り、生産効率が向上することとなる。しかも、冷却水
が、溶融塩に接している外管壁に直接触れることがない
ので、外管が破損して水が塩浴槽内に洩れ出て大事故を
引き起こすと言うことがない。
この発明にかかる冷却装置は、上記のような実施例に
限定されない。たとえば、上記の実施例では、内管の下
端が開口して水が蒸発皿で受けられるようになっていた
が、内管の下端部を閉じるようにしても構わない。上記
の実施例では、塩浴の冷却に用いられていたが、他の
浴、たとえば、鉛浴などの冷却にも用いることができ
る。上記の実施例では、蒸発した蒸気が冷却水タンクに
戻るようになっていたが、たとえば、工場で用いるボイ
ラーの給水タンクなどに戻るようにすれば、給水タンク
の温度が上昇し、省エネルギー対策にもなる。
〔発明の効果〕
この発明にかかる冷却装置は、以上のように、焼入浴
槽内の溶融液中に冷却部が浸漬されて前記溶融液を冷却
する冷却装置であって、前記冷却部が有底で大径の外管
とこの外管内に収容され外管との間に空間を形成する内
管とを備えており、前記内管には給水パイプが接続され
内部に冷却水が供給されて前記溶融液の熱によって蒸発
させられるようになっているとともに蒸気の抜け孔が形
成されていて、前記外管には前記抜け孔を通って前記空
間に出た蒸気を外部に排出する排出口が形成されている
ので、急速な冷却を行うことができる。したがって、生
産効率を向上させることができる。しかも、外管が冷却
水と直接触れることがないので、急激な熱変化で外管が
破損して冷却水が溶融液内に洩れ出ることがなく安全で
ある。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明にかかる冷却装置の1実施例をあらわ
す断面図である。 1……外管、2……内管、22……抜け孔

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】焼入浴槽内の溶融液中に冷却部が浸漬され
    て前記溶融液を冷却する冷却装置であって、前記冷却部
    が有底で大径の外管とこの外管内に収容され外管との間
    に空間を形成する内管とを備えており、前記内管には給
    水パイプが接続され内部に冷却水が供給されて前記溶融
    液の熱によって蒸発させられるようになっているととも
    に蒸気の抜け孔が形成されていて、前記外管には前記抜
    け孔を通って前記空間に出た蒸気を外部に排出する排出
    口が形成されていることを特徴とする冷却装置。
  2. 【請求項2】内管の先端に開口部が形成されていて、こ
    の開口部に面する外管の内壁面には、内管内で未蒸発の
    冷却水を受けて溶融液の熱によって蒸発させる蒸発皿が
    前記内壁面から浮き上がった状態に支持されている特許
    請求の範囲第1項記載の冷却装置。
JP27285287A 1987-10-28 1987-10-28 熱処理工程における焼入浴槽の冷却装置 Expired - Lifetime JP2589512B2 (ja)

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