JP2019014945A - 鋼材部品の焼入れ方法及び焼入れ装置 - Google Patents

鋼材部品の焼入れ方法及び焼入れ装置 Download PDF

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Abstract

【課題】冷却速度を確保しつつ鋼材部品の温度を均一にできる焼入れ方法及び焼入れ装置を提供する。【解決手段】鋼材部品1をその金属組織がオーステナイト組織となる温度以上に昇温したのち冷媒ガスを用いて急冷する焼入れ方法において、前記鋼材部品に供給される前の冷媒ガス温度T1と前記鋼材部品に供給された後の冷媒ガス温度T2との温度差を含む焼入れ炉の冷却能力を検出して登録し、焼入れ時の雰囲気圧力Pを、登録された前記冷却能力に応じて補正し、補正後の雰囲気圧力にて、その後の鋼材部品の焼入れを行う。【選択図】 図3

Description

本発明は、鋼材部品の焼入れ方法及び焼入れ装置に関するものである。
鋼材部品の焼入れは、鋼材部品の金属組織がオーステナイト組織になる温度以上に鋼材部品を昇温したのち急冷することでマルテンサイト組織を得る熱処理技術である。これにより、鋼材部品の表面に硬く緻密なマルテンサイト組織が形成され、部品表面の耐摩耗性と衝撃強度が向上する。マルテンサイト変態は、鋼材部品の冷却曲線がマルテンサイト変態開始温度Msに達したときに開始し、マルテンサイト変態完了温度Mfに達したときに終了するが、マルテンサイト変態開始温度Ms点に達する前に、ベナイト変態開始温度Bs又はフェライト変態開始温度Fsに達してしまうとマルテンサイト組織は得られない。したがって、焼入れ処理には鋼材部品を均一な温度で急冷することが必要とされる。鋼材部品の冷却温度を均一にする方法として、冷却温度のばらつきが大きくなったら、一定温度に制御した高熱伝導率の成型熱処理型に部品を押し当てることで温度を均一化し、その後、冷却を再開するという方法が知られている(特許文献1)。
特開平9−296214号公報
しかしながら、上述した従来方法では、冷却を途中で中断するため、焼入れ処理のように急冷手法に適用すると、冷却速度が不十分になり易いという問題がある。
本発明が解決しようとする課題は、冷却速度を確保しつつ鋼材部品の温度を均一にできる焼入れ方法及び焼入れ装置を提供することである。
本発明は、鋼材部品をその金属組織がオーステナイト組織となる温度以上に昇温したのち冷媒ガスを用いて急冷する際に、鋼材部品に供給される前の冷媒ガス温度と鋼材部品に供給された後の冷媒ガス温度との温度差を含む焼入れ炉の冷却能力を検出して登録し、焼入れ時の雰囲気圧力を、登録された前記冷却能力に応じて補正し、補正後の雰囲気圧力にて、その後の鋼材部品の焼入れを行うことによって上記課題を解決する。
本発明によれば、鋼材部品に供給される前の冷媒ガス温度と鋼材部品に供給された後の冷媒ガス温度との温度差を含む焼入れ炉の実際の冷却能力を検出して登録し、このデータに基づいて焼入れ時の雰囲気圧力を補正する。これにより、焼入れ炉の冷却能力が経時劣化しても、雰囲気圧力で補正するので、冷却速度を確保しつつ鋼材部品の温度を均一にできる焼入れ方法及び焼入れ装置を提供することができる。
本発明に係る鋼材部品の焼入れ方法及び焼入れ装置に適用される鋼材部品の一例を示す斜視図である。 本発明に係る鋼材部品の焼入れ装置の一実施の形態を示す断面図である。 図2の制御器にて実行される処理を示すフローチャートである。 本発明に係る焼入れ装置の実施例による冷却能力と比較例による冷却能力を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明に係る鋼材部品の焼入れ方法に適用される鋼材部品の一例を示す斜視図である。図示する鋼材部品1は、可変圧縮比エンジンのマルチリンクを構成する部品である。このマルチリンクは、たとえば特開2017−088922の図6及び図7に記載されたように、一対の鋼材部品1が相互に対称に組み合わされてネジで結合された構成であり、クランクシャフトを回転軸として圧縮比を変更する分だけ回転する。
本実施形態の鋼材部品1は、半円形状の軸受部11と、一対のピン圧入部12と、ネジ部13とを備える。一対のピン圧入部12とネジ部13との間に軸受部11が設けられている。軸受部11は、クランクシャフトの軸受を構成する。一対のピン圧入部12は、アッパーリンク又はコントロールリンクを連結するためのピンを圧入する孔を有する。ネジ部13は、ネジを螺合させるネジ孔13Aを有する。図示は省略するが、一対のピン圧入部12の間にはネジが挿通されるネジ孔が形成されており、このネジ孔に挿通されたネジが、他方の鋼材部品1のネジ孔13Aに螺合する。
本実施形態の鋼材部品1は、まず原材料を鍛造加工してリンク形状の外形を有する鋼材部品1を形成する。この鍛造加工では、鋼材部品1のネジ部13に、ネジ溝の無い孔13Bを形成する。次に、面削加工を実施し、鋼材部品1の表面の黒皮を除去する。この後に、焼入れなどの表面硬化処理を実施し、鋼材部品1の表面全体を熱処理により硬化させる。表面硬化処理としては、焼入れの他にも、浸炭焼入れ、窒化焼入れ又は浸炭窒化焼入れ等の熱処理が挙げられる。以下、鋼材部品1の材料が、クロム鋼鋼材SCr420Hからなり、鋼材部品1の表面全体に対して焼入れを行うものとして、本発明に係る焼入れ方法及び焼入れ装置を説明する。なお、クロム鋼鋼材SCr420Hとは、鉄以外の成分として、Cを0.17〜0.23重量%,Crを0.85〜1.20重量%,Siを0.15〜0.35重量%,Mnを0.60〜1.00重量%,Pを0.03重量%以下,Sを0.03重量%以下,Niを0.25重量%以下、Cuを0.3重量%以下含む鋼材である。ただし、本発明に係る鋼材部品はクロム鋼鋼材にのみ限定されず他の鋼材をも用いることができる。また、クロム鋼鋼材からなる場合であっても、例示する温度には何ら限定されるものではない。
図2は、本発明に係る焼入れ装置100の一実施の形態を示す断面図である。本実施形態の焼入れ装置100は、上面及び下面が開口した直方体形状の焼入れ炉101と、冷媒ガス入口フード102と、冷媒ガス出口フード103と、熱交換器からなる冷媒ガスの冷却器104と、冷媒ガスを循環する給気ファン105と、冷媒ガス出口フード103と給気ファン105と冷媒ガス入口フード102に接続されて冷媒ガスが流れる配管(またはダクト)106と、配管106に設けられた流量調節弁107と、を備える。
焼入れ炉101の対向する側壁には、密閉性ドアを有する投入口108と密閉性ドアを有する排出口109とが設けられ、焼入れ対象となる上述した鋼材部品1がトレイ110に搭載された状態で、投入口108から焼入れ炉101内に投入され、焼入れ処理が終了したら排出口109から次工程へは搬出される。トレイ110は、窒素ガス等からなる冷媒ガスの通流が可能となるよう格子状に構成され、冷媒ガスが全ての鋼材部品1に均等に接触するように、複数の鋼材部品1が規則的に載置されている。
冷却器104は、冷却水を冷却するクーラー111と冷却水を循環するポンプ112とを有する冷却水循環系が接続された熱交換器からなり、冷媒ガス入口フード102から給気された冷媒ガスが冷却器104を通過する際に、冷却水との間で熱交換が行われ(すなわち冷媒ガスの熱が冷却水に抜熱され)、これにより冷媒ガスが焼入れの急冷に適した所定温度に冷却される。一方、冷却器104の熱交換により冷媒ガスから吸熱した冷却水はポンプ112によってクーラー111に供給され、ここで再び所定温度まで冷却される。
給気ファン105は、図示しないモータによりファンが回転することで、冷媒ガスを給気ファン105→冷媒ガス入口フード102→冷却器104→焼入れ炉101→冷媒ガス出口フード103→配管106→流量調節弁107→配管106→給気ファン105という順で冷媒ガスを循環させる。このうち流量調節弁107は、給気ファン105の背圧(すなわち給気ファン105の吸込口の圧力)を調整するものであり、給気ファン105による体積流量(m/sec,冷媒ガスの流速(m/sec)×焼入れ炉101の横断面積(m))が等しければ、流量調節弁107の開口面積を小さくすると焼入れ炉101内の雰囲気圧力が高くなり、流量調節弁107の開口面積を大きくすると焼入れ炉101内の雰囲気圧力が低くなる。したがって、給気ファン105による体積流量と流量調節弁107による背圧とを制御することで、焼入れ炉101内の雰囲気圧力Pを制御することができる。
給気ファン105により冷媒ガス入口フード102に導かれた冷媒ガスは、徐々に拡径する冷媒ガス入口フード102に沿って広がり、冷却器104を通過する。そして、冷却器104を通過して冷却された冷媒ガスは、図2に矢印で示すように焼入れ炉101の全体に亘って流下し、トレイ110上に載置された複数の鋼材部品1に接触して抜熱し、これにより鋼材部品1は冷却される。一方、トレイ110を通過した冷媒ガスは、鋼材部品1からの吸熱により昇温し、冷媒ガス出口フード103に至る。
本実施形態の焼入れ装置100は、トレイ110に載置された鋼材部品1の直上の冷媒ガス温度T1を検出する第1温度センサ113と、トレイ110を通過した直下の冷媒ガスの温度T2を検出する第2温度センサ114とを備え、それぞれの温度T1,T2に相当する検出信号は、制御器115に出力される。本例の第1温度センサ113及び第2温度センサ114は、焼入れ炉101の中心部分を通過する冷媒ガスの温度を検出するように設けられているが、これに代えて、トレイ110に載置された鋼材部品1の直上の冷媒ガス温度を複数個所で検出する複数の第1温度センサ113と、トレイ110を通過した直下の冷媒ガスの温度を同じく複数個所で検出する複数の第2温度センサ114とを設けてもよい。
制御器115は、第1温度センサ113及び第2温度センサ114によって検出された温度T1,T2を用いて焼入れ装置100の冷却能力を演算する。具体的には、冷却速度h(deg/sec)=冷媒ガスの流速(m/sec)×焼入れ炉101の横断面積(m)×焼入れ炉101内の雰囲気圧力(Pa)×(T2−T1)(deg)により鋼材部品1の冷却速度が求められる。ここで、冷却ガスの流速は給気ファン105の駆動条件から求められ、焼入れ炉101の横断面積は既知であり、焼入れ炉101内の雰囲気圧力は給気ファン105と流量調節弁107の開度から求められる。
しかしながら、冷却器104による冷却能力の劣化や焼入れ炉101の断熱効果の劣化などの諸要因により、焼入れ装置100の冷却能力が経時的に劣化する。そのため、本実施形態の焼入れ装置100においては、この冷却能力の経時的劣化を補正するために、以下の処置を講じる。図3は、制御器115にて実行される処理を示すフローチャートである。
まずステップS1において、焼入れを行う鋼材部品1が初期ロットであるか否かを判断する。またはこれに代えて、焼入れ装置100の使用初期であるか否かを判定する。鋼材部品1の初期ロット又は焼入れ装置100の使用初期としては、初回のみに限らず、初回から複数回を含めてもよい。ここにいう初期ロット又は使用初期とは、焼入れ装置100の冷却能力が経時劣化する前の、基準となる冷却能力を、登録として記録するための初期ロット又は使用初期を意味する。
焼入れを行う鋼材部品1が初期ロット又は焼入れ装置100の使用初期である場合は、ステップS2へ進み、上述した冷却速度の算出式[冷却速度h1=冷媒ガスの流速×焼入れ炉101の横断面積×焼入れ炉101内の雰囲気圧力×(T2−T1)]を用いて基準となる冷却速度h1を求め、制御器115に記録する。なお、第1温度センサ113による温度T1と第2温度センサ114による温度T2は、所定時間間隔で検出されるので、鋼材部品1を焼入れ炉101に投入して冷却を開始してから時間が経過するのにともなって温度差T2−T1は徐々に小さくなる。したがって、上記計算式で用いる温度差T2−T1は最大値を用いる。ステップS3では、焼入れを行う鋼材部品1が初期ロット又は焼入れ装置100の使用初期であり、冷却能力としては問題がないことから、そのまま現在の条件で冷却、すなわち焼入れを行う。
焼入れ装置100による焼入れ処理が複数回行われ、ステップS1において第n回のロットになると、ステップS4へ進み、上述した冷却速度の算出式[冷却速度h(n)=冷媒ガスの流速×焼入れ炉101の横断面積×焼入れ炉101内の雰囲気圧力×(T2−T1)]を用いて基準となる冷却速度hnを求め、制御器115に記録する。第n回の数値nとしては特に限定されないが、冷却能力の経時的劣化が比較的小さいと予測されるnの値を設定することが望ましい。ステップS5では、焼入れを行う鋼材部品1が第nロットであり、冷却能力としては比較的問題がないことから、そのまま現在の条件で冷却、すなわち焼入れを行う。
ステップS1において、鋼材部品1の第(n+1)回以降のロットにおいては、ステップS6へ進み、初期ロットの焼入れ時に記録した冷却速度h1(ステップS2)と、前回の第n回のロットの焼入れ時に記録した冷却速度h(n)(ステップS4)とを用いて、焼入れ炉101内の雰囲気圧力P(n+1)を、P(n+1)=P(n)+(h1−h(n))0.75の関係式を用いて演算する。すなわち、今回の焼入れ条件のうちの雰囲気圧力を、前回の雰囲気圧力に、初期の冷却速度に対して低下した冷却速度の0.75乗の圧力値を加算した圧力に設定する。そして、ステップS7にて、演算されたP(n+1)と前回の雰囲気圧力P(n)の差(つまり補正値)の10倍と、前回の雰囲気圧力P(n)とを加算した雰囲気圧力が1MPa以下である場合は、ステップS8へ進み、演算されたP(n+1)の雰囲気圧力となるように流量調節弁107の開度を小さくし(これに加えて給気ファン105の体積流量を制御してもよい)、この条件で焼入れを行う。これに対して、演算されたP(n+1)と前回の雰囲気圧力P(n)の差(つまり補正値)の10倍と、前回の雰囲気圧力P(n)とを加算した雰囲気圧力が1MPaを超える場合は、焼入れ雰囲気圧力としては不適切な圧力であるため、ステップS9へ進んで警報を発し、オペレータに喚起する。
なお、本実施形態の焼入れ方法及び焼入れ装置100では、冷却能力の劣化相当分を、雰囲気圧を増加させることで補填するが、このときの補正値である「初期の冷却速度と前回の冷却速度との差の0.75乗」との数値は、実験又はコンピュータシミュレーションにより求められた数値である。図4は、本発明に係る焼入れ装置100の実施例による冷却能力と比較例による冷却能力を示すグラフである。実施例は、図3に示すように焼入れ炉101の雰囲気圧力を補正して焼入れを行った場合を示し、比較例は同じ焼入れ装置を用いて図3に示す補正を行うことなく焼入れを行った場合を示す。図4の初期冷却能力曲線に示すように、初期の冷却能力は、横軸の焼入れ時間(0が焼入れ開始時)に対して、4分で5800Wの最大値を示した。これに対し、実施例の冷却能力も焼入れ開始4分後に5700Wの最大値を示したが、比較例の冷却能力は焼入れ開始4分後に4300Wの最大値しか示さなかった。
以上のとおり、本実施形態の焼入れ方法及び焼入れ装置によれば、鋼材部品1に供給される前の冷媒ガス温度T1と鋼材部品1に供給された後の冷媒ガス温度T2との温度差を含む焼入れ炉の実際の冷却能力を検出して記録し、このデータに基づいて焼入れ時の雰囲気圧力P(n+1)を補正するので、焼入れ炉101の冷却能力が経時劣化しても、冷却速度を確保しつつ鋼材部品1の温度を均一にすることができる。
上記給気ファン105が本発明に係る給気機に相当し、上記給気ファン105及び配管106が本発明に係る冷媒ガス供給系に相当し、上記流量調節弁107が本発明に係る圧力制御器に相当し、上記第1温度センサ113及び第2温度センサ114が本発明に係る温度差検出器に相当する。
1…鋼材部品
11…軸受部
12ピン圧入部
13…ネジ部
13A…ネジ孔
100…焼入れ装置
101…焼入れ炉
102…冷媒ガス入口フード
103…冷媒ガス出口フード
104…冷却器
105…給気ファン
106…配管
107…流量調節弁
108…投入口
109…排出口
110…トレイ
111…クーラー
112…ポンプ
113…第1温度センサ
114…第2温度センサ
115…制御器

Claims (6)

  1. 鋼材部品をその金属組織がオーステナイト組織となる温度以上に昇温したのち冷媒ガスを用いて急冷する焼入れ方法において、
    前記鋼材部品に供給される前の冷媒ガス温度と前記鋼材部品に供給された後の冷媒ガス温度との温度差を含む焼入れ炉の冷却能力を検出して登録し、
    焼入れ時の雰囲気圧力を、登録された前記冷却能力に応じて補正し、
    補正後の雰囲気圧力にて、その後の鋼材部品の焼入れを行う鋼材部品の焼入れ方法。
  2. 前記焼入れ炉の冷却能力は、冷却速度を含み、
    前記冷却速度は、前記焼入れ炉に供給された冷媒ガスの体積流量と、前記焼入れ炉内の雰囲気圧力と、前記温度差とを乗算して求める請求項1に記載の鋼材部品の焼入れ方法。
  3. 前記焼入れ時の雰囲気圧力は、初期冷却速度に対する冷却速度の低下値の0.75乗の値を、現在の雰囲気圧力に加算することにより補正する請求項1又は2に記載の鋼材部品の焼入れ方法。
  4. 補正前の雰囲気圧力に、補正する雰囲気圧力の10倍値を加算した雰囲気圧力が、1MPaを超えると警報を発する請求項1〜3のいずれか一項に記載の鋼材部品の焼入れ方法。
  5. 鋼材部品が投入される焼入れ炉と、
    前記焼入れ炉に投入された鋼材部品に冷媒ガスを供給する、給気機及び配管を含む冷媒ガス供給系と、
    前記焼入れ炉内の雰囲気圧力を制御する圧力制御器と、
    前記鋼材部品に供給される前の冷媒ガス温度と前記鋼材部品に供給された後の冷媒ガス温度との温度差を検出する温度差検出器と、
    前記温度差を含む焼入れ炉の冷却能力を演算して登録するとともに、前記焼入れ炉の雰囲気圧力を、登録された前記冷却能力に応じて補正し、補正後の雰囲気圧力にて、その後の鋼材部品の焼入れを行う制御器と、を備える鋼材部品の焼入れ装置。
  6. 前記圧力制御器は、前記冷媒ガス供給系の背圧を制御する流量制御弁を含み、
    前記制御器は、前記その後の鋼材部品の焼入れを行う場合に、前記給気機と前記流量制御弁を制御して、前記焼入れ炉内の雰囲気圧力を補正後の雰囲気圧力にする請求項5に記載の鋼材部品の焼入れ装置。
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