JPH10245636A - 非調質鋼の加熱・冷却方法及びその装置 - Google Patents

非調質鋼の加熱・冷却方法及びその装置

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JPH10245636A
JPH10245636A JP9365358A JP36535897A JPH10245636A JP H10245636 A JPH10245636 A JP H10245636A JP 9365358 A JP9365358 A JP 9365358A JP 36535897 A JP36535897 A JP 36535897A JP H10245636 A JPH10245636 A JP H10245636A
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heating
temperature
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treated steel
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Fyung Kim Kang
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Samsung Heavy Industries Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鍛造加熱過程で加熱温度あるいは加熱速度を
制御することによって組織を調節することができ、冷却
速度を均一に調節して品質の低下を防止できる非調質鋼
の加熱・冷却方法及びその装置を提供することにある。 【解決手段】 本発明は非調質鋼の加熱・冷却方法及び
その装置に関するもので特に(a)非調質鋼材を加熱炉
(15)で1150〜1300度の範囲で加熱した後に
熱間鍛造して鍛造材(3)を加工する段階;(b)熱間
鍛造を経た前記鍛造材(3)をコンベヤベルト(1)に
よって冷却室(10)に移送しながら鍛造材の温度を1
000度以下に制御する段階;及び(c)前記冷却室
(10)を通過する鍛造材(3)の温度勾配を指定温度
勾配を維持するように冷却速度を制御しながら鍛造材を
冷却する段階で構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は非調質鋼の加熱・冷
却方法及びその装置に関するもので、特に熱間鍛造(h
ot forging)の後、鍛錬品の冷却速度を制御
することによって別途の調質処理(thermal r
efining)をせずに調質処理品と同一な水準の強
度を得ることができる非調質鋼の加熱・冷却方法及びそ
の装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般的に機械構造用部品に対しては組織
の強度及び靱性(toughness)を向上させるた
めに調質処理を行う。しかし、1970年代の2回のオ
イルショックの後には工業先進国を中心にエネルギー節
約型の鋼材開発が競争力の一環となった。又、最近では
油値上昇及び環境規制によってエネルギー節約型の鋼材
の必要性がもっと切実なものとなった。
【0003】一方、鍛造品の生産工程を察してみると次
の表1のようである。
【0004】
【表1】 前記表1のA工程は一般調質鋼の鍛造品製品工程であ
り、B工程は非調質鋼の鍛造品製造工程を示したもので
ある。
【0005】又、図1及び図2Aには中炭素調質処理鋼
の鍛造及び焼きならしを省略した熱処理工程と、中炭素
非調質鋼の鍛造及び制御冷却工程を示すグラフが図示さ
れている。
【0006】非調質鋼の鍛造品製造工程の長点は次のよ
うである。
【0007】1.非調質鋼では鍛造品の冷却の後に調質
処理をする工程がないため生産納期が短縮され、調質処
理費用の節減が可能である。
【0008】2.調質処理工程の省略によって、エネル
ギー生産に必要な化石燃料の燃焼あるいは電気消耗がな
く、SO2 ,CO2 ガス等のような環境破壊物質の排出
量を減らすことができる。
【0009】3.非調質鋼を鍛造するためには加熱温度
あるいは冷却温度が管理されなければならないので、こ
の管理によって度はずれの脱炭(decarburiz
ing)、品質不均一のような品質不良の要因を減らす
ことができる。
【0010】4.調質処理の時に発生する不均一冷却に
よる変形あるいは残留応力(stress)の影響等が
解消される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】前述のような長点にも
かかわらず非調質鋼が鍛造品にそれほど採用されない理
由はまず既存の鍛造方法あるいは設備だけでは鍛造状態
で要求する機械的性質、特に高靱性(high tou
ghness)を得ることができないだけでなく均一な
品質も期待できないからである。
【0012】日本国特許公開公報昭55−158218
号では中炭素非調質鋼でクランクシャフトを鍛造する方
法に関して掲示している。しかし、この日本公開公報は
単に冷却速度の管理範囲を50度/min.に提示して
いるだけで、具体的な達成方法に関しては言及していな
い。日本国特許公開公報昭58−177414号では多
少具体的な装置に関する例が掲示されている。すなわ
ち、コンベヤベルトの上部に設置されている多岐管(m
anifold)形態のノズルで水あるいはガスをシャ
ワー式に噴射するようになっている。しかし、別途に温
度を測定して演算装置(arithmatic uni
t)を経て冷却速度を調節する装置は含んでいない。
【0013】したがって、この場合は可変冷却曹を経た
鍛造材の温度を測定した後に作業者がコンベヤベルトの
速度を調整して冷却速度を調節することになるので応答
性が遅く、投入鍛造材の温度が不均一であると冷却曹内
での冷却速度が変わる問題が発生する。
【0014】非調質鋼で1000〜700度の区間は冷
却速度が直線的に低下しながら一定な冷却速度の値を示
す。しかし、図2Bに示したように、その700〜60
0度の区間では状変態が進行して熱伝導度が変化するた
め冷却速度が変わり、まして冷却中に変態による潜熱の
発散によって再び温度が増加する場合も発生するのであ
る。
【0015】これを解決するために日本国特許公開公報
平2−209419号では冷却室の入出口に温度センサ
ーを付着し、特定温度を中央演算装置からの伝達を受け
て送風量を調節する方式を採択した。しかし、この場合
には実測温度と設定温度の差によってモータの速度を制
御する方式で被冷却物と200〜300mmの間隔にセ
ンサーを設置しなければならない。したがって、温度セ
ンサーが高熱に露出されるため寿命が短縮される問題点
があった。
【0016】又、日本国特許公開公報平4−27601
0号では900〜600度の区間で冷却速度の制御とこ
のための最適風速を決定するために鍛造品の温度を温度
計で測定し、その後に前の冷却速度に満足するように入
力された最適風速で作動するようにした。
【0017】しかし、このような単純な構成は単一品目
で一定の生産速度を維持する生産ラインでこそ適用が可
能である。又、この場合は必ず鍛造品の温度を測定する
必要はないのである。
【0018】したがって、本発明の目的は鍛造加熱過程
で加熱温度あるいは加熱速度を制御することによって組
織を調節することができ、冷却速度を均一に調節して品
質の低下を防止できる非調質鋼の加熱・冷却方法及びそ
の装置を提供することにある。
【0019】本発明の他の目的は調質処理に要求される
費用を節減すると共に環境を保護できる非調質鋼の加熱
・冷却方法及びその装置を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに本発明は非調質鋼材を加熱炉(heatingfu
rnace)で1150〜1300度の範囲で加熱した
後、熱間鍛造して鍛造材を加工する段階と;熱間鍛造を
した前記鍛造材をコンベヤベルトによって冷却室に到達
する時に鍛造材の温度を1000度以下に制御する段階
と;前記冷却室を通過する鍛造材の温度勾配(temp
erature gradient)を指定温度勾配範
囲を維持するように冷却速度を制御することを特徴とす
る非調質鋼の加熱及び冷却方法を提供する。
【0021】又、本発明は鍛造材の温度を測定する温度
センサーが出口に設置された加熱炉;入口よりも出口が
もっと広く形成されてあり、上部には冷却部が設置さ
れ、多数の温度センサーが内蔵される冷却室;及び前記
温度センサー達によって感知された温度の伝達を受けて
前記冷却部を制御する中央演算装置から構成されること
を特徴とする非調質鋼の加熱及び冷却装置を提供する。
【0022】
【発明の実施の形態】図面を参照して本発明を詳細に説
明する。
【0023】非調質鋼を化石燃料を利用して加熱するた
めには燃料の流量を微細に調節できるバルブと調節装置
が必要である。このような燃料調節システムは最近の精
密機械あるいは電子製品の発達で容易に手に入れること
ができる。
【0024】このシステムは炉に設置された光繊維(o
ptical fiber)温度計あるいは赤外線温度
計等のような光学温度計から伝達される起電力のような
信号を受けて中央演算装置であらかじめ設定しておいた
温度範囲内に温度が維持されるように再び燃料バルブ調
整装置に命令を下すように構成されている。
【0025】電気加熱炉を使用する場合、電流計あるい
は電圧計を調節することによって入力電力と共に炉内の
温度を容易に制御できる。又、誘導加熱炉の場合、周波
数、コイルの内径と素材の間の差、電流と電圧そして素
材の移送速度によって加熱温度と加熱速度が決定される
のでこの変数達の中で一つあるいは二つ以上を適切に調
節することによって加熱を制御できる。
【0026】上のようなシステムで、炉内では鍛造素材
が1150〜1300度の温度範囲、好ましくは120
0〜1250度で加熱されるように制御する。加熱温度
が1300度以上になると鋼材の結晶粒(crysta
l grain)が急激に成長して最終鍛造品の靱性を
低下させながら脱炭が進行される。又、1150度以下
に加熱されたまま鍛造工程に入ると熱間形成が低下して
金型にダメージを当てるかあるいは鍛造材に亀裂が発生
する場合があるため制限されている。
【0027】そして加熱は二つの加熱炉の利用するかあ
るいは2段加熱工程を選択することによって予熱の後に
本加熱が行われるようにすると、内部が鍛造温度に加熱
される間、表面部が過熱される問題を予防することがで
きるため好ましい。しかし、大型製品あるいは熱伝達速
度が低い場合でないかぎりほとんど一度の加熱工程で充
分である。
【0028】鍛造素材は熱伝導と大きさによって炉内の
温度より低い温度を形成するのがほとんどであるため炉
内の温度を基準にするのは測定上誤ちを危す可能性があ
る。
【0029】したがって本発明では、図3に図示したよ
うに、加熱炉の出口に近い鍛造素材の温度を測定してこ
れを中央演算システム20に伝達して加熱温度調節装
置、つまり燃料バルブあるいは電流計を調整する等の方
法によって目的の加熱温度制御を達成した。過去には、
温度計のセンサー部が炉内のガス等によって正確な温度
を測定することが難しかったが赤外線温度計を利用する
ことによってこのような問題点の解決が可能である。
【0030】次に、冷却速度制御について記述すると熱
間鍛造をした非調質鋼鍛造材3がコンベヤベルト1によ
って冷却室10に到達するまでに1000度を超えない
ようにコンベヤベルトと冷却室入口までの間隔とコンベ
ヤベルトの進行速度を決定する。
【0031】その理由は冷却室10に導入される鍛造材
3の温度が一定でこそ、冷却過程の中で後期の冷却速度
が一定であるからである。又、高温で投入されることに
よって変態(transformation)が完了す
る前に冷却室の外に抽出されることがなく満足する機械
的性質を得ることができる。
【0032】又、鍛造材3は変態が完了する温度以下に
充分に制御冷却した後に空気中に放冷しなければならな
い。
【0033】合金の状態温度は合金組成と鍛錬の程度、
冷却速度によって異なると知られており、実際の現場で
は鍛造材の温度を直接測定することによって制御冷却の
終了温度を決定することが好ましい。
【0034】又、機械構造用に使用される非調質鋼は微
細な結晶粒度(grain size)を得、析出(p
recipitation)強化状の析出条件を制御で
きなければならない。鍛造中にこのような組織で管理さ
れないと優れた強度と靱性を得ることができない。
【0035】鍛造材3が冷却室10を通過する時に入口
側に設置された温度計が鍛造材の表面温度を測定して中
央演算システム20に伝達する。
【0036】すると、中央演算システム20では出口側
に設置された同じ温度計より伝達された鍛造材3の表面
温度値を引いて結果を再び冷却室10内に鍛造材がとど
まった時間で割る。この時、冷却室内にとどまった時間
は冷却室の距離をコンベヤベルト1の速度で割ると得る
ことができ、大概冷却室の距離は設備の特性から固定値
になる。
【0037】ここでコンベヤベルト1の速度は可変的で
はあるが生産性のため同一生産品目に対しては一定速度
に固定されるので作業標準化を通して各生産品目に対す
る固定的なコンベヤベルトの進行速度を決定できる。
【0038】このような入力値によって鍛造材がコンベ
ヤベルトによって一定な速度で冷却室10に移送される
と入口と出口での温度を各々設定して中央演算システム
20で計算された温度勾配が指定温度勾配と一定水準以
上、例えば30%以上の差が発生すると中央演算システ
ムは給気ファン(air feeding fan)8
と排気ファン(exhaust fan)5を加速ある
いは減速させるように各モータに命令する。
【0039】入口側の温度センサー9の感知温度が50
0度以下に2分以上続くと鍛造材3が投入されない場合
である。したがって、中央演算システム20は冷却室1
0で冷却中である最終鍛造材が抽出された以後の時間
に、つまり冷却室の全体区間を通過するのに必要な時間
で2分を除外した時間の経過の後にファン(Fan)
5,8を停止させる。
【0040】給気ファン8を介して外部から流入された
冷たい空気は入口に入って来る鍛造材3を冷却させ、そ
の空気は温度が上って体積は膨張し、密度は小さくなっ
て上昇しようとする性質を持つ。
【0041】この時、入口側の天井よりも出口側の天井
が高いように勾配が形成される冷却室10は鍛造材3の
冷却に利用されながら発生した暑い空気を円滑に排出す
ることになる。したがって、新しい冷たい空気の流入を
妨害しなくなる。又、冷却室の内部に発生する過流によ
る鍛造材の不均一冷却をあらかじめ防止することができ
るようになる。
【0042】このような冷却室10の天井の構造は給気
ファン8あるいは排気ファン5の中で一つでも稼動する
と空気の流れが自然に入口から出口に連がるようになっ
ている。しかし、放冷よりも早い冷却速度を要求する時
には空気の流れを加速する必要があるので、二つのファ
ン5,8を全部稼動することによって満足な冷却速度を
得ることができる。
【0043】冷却室10内部の天井には空気供給ライン
(air feeding line)7が設置されて
いる。又、この空気供給ライン7の下部には空気を噴射
するためのエアノズル(air nozzel)11が
鍛造材に向うように形成されている。このエアノズルは
入口側から出口側に傾斜を成して鍛造材を冷却させ、加
熱された暑い空気は自然に空気の流れによって出口に移
動するようにする長点がある。
【0044】この時、空気供給ライン7はフード6のよ
うに口径が大きいのを天井に長さの方向に一つあるいは
数個を設置する方法がある。又、中央管に連結される細
い支管を動物の背骨とあばら骨の連結構造形態に形成し
てあばら骨にあてはまる支管にノズルの穴を形成する方
法もある。この方法は鍛造材3をいろんな方向で冷却で
きる方法の一つで、鍛造材の各部分が均一な冷却速度を
持つようにする。
【0045】この時にノズルの穴(hole)は加工さ
れるかあるいは管の長さの方向の直角方向に切開された
もの全てを意味する。
【0046】ここでエアノズル11は空気の円滑な流れ
を考慮して10〜80度の角度で好ましくは45度の角
度で鍛造材の出口方向に噴射されることが好ましい。
【0047】特別に噴射角度を与える意味は空気の循環
を通して鍛造材が移動中にも均一な冷却が持続されるよ
うにして冷却速度制御が容易にするためである。
【0048】しかし、10度以下あるいは80度以上で
は空気の流れを円滑に維持することが難しいため制限す
る。
【0049】一般的に中炭素系非調質鋼で自然放冷の時
に得ることのできる冷却速度は鍛造材の大きさによって
異なるが1kg〜20kg程度の重量を持つ時に30〜
80度/min.程の冷却速度を持つ。
【0050】強制送風による加速冷却ではファンの送風
能力、つまりモータの動力と鍛造材の大きさによって異
なるが大概50〜160度/min.程の冷却能力だと
非調質鋼で要求される冷却速度を満足する。
【0051】又、低炭素ベイナイト(bainite)
系非調質鋼のように120〜250度/min.程の準
焼き(semi−quenching)水準の高い冷却
速度を要求する場合がある。この場合には、空気供給ラ
イン7以外に水あるいは水と空気の混合状であるミスト
噴射(mist spray)を並行できるように別途
の冷却水供給ラインを設置することが好ましい。
【0052】この時、温度センサー9,12,4では冷
却室10内部の水蒸気によって多少の測定誤差が発生す
る場合もあるが、最近にはこれを克服した赤外線温度計
が開発されて市販されている。光センサー等を利用する
場合は誤差を防止するためにセンサーの周りに別途の空
気導管を設置することによって温度センサー部と鍛造材
の間のガス層を除去する。
【0053】本発明では、より好ましく均一な冷却速度
で制御するために、冷却室10の入口より順序に1/1
0〜1/3区間中の一定地点に温度計を追加設置し、そ
の地点までの温度勾配に2次制御する方法を提示する。
したがって、冷却速度を急激な変化なく効果的に制御で
きる。
【0054】冷却室10の内部に最初に設置される内部
温度センサー12は冷却室の長さの1/10〜1/3の
区間に設置されなければならない。その理由はその区間
での冷却速度が直線的であるため管理基準として適切な
正確なデータになるからである。
【0055】もし冷却室の長さの1/10区間以前に内
部温度センサーを設置する場合には温度勾配が小さく変
化が早いため適当ではない。1/3区間を過ぎると冷却
速度が曲線に変化しはじめ、その上625〜700度の
範囲では変態による不規則な冷却速度が表われる。又、
2/3区間以後では冷却速度が緩慢であり、移動距離に
よる温度勾配が小さい。
【0056】特に冷却室が長い場合あるいは指定温度勾
配が低い場合には冷却室の区間に数個の温度計を追加設
置してもっと精密に冷却速度を制御できる。
【0057】又、好ましくは加速冷却のために入口と出
口の位置に設置する給気ファン8と排気ファン5は各々
直流モータによって駆動され、速度調節が容易で応答速
度が早いことを特徴とする。
【0058】又、冷却室10の壁面には断熱材が付着さ
れていて熱気が作業場に伝達されないようにすることで
作業環境を悪化させず、同時に徐冷を要求する制御冷却
にも対応できる。
【0059】この時、断熱材は石綿、雲母板、セラミッ
クそして各種の蓄熱式炉用耐熱材等のいろんな物が利用
される。
【0060】この外、変速が不可能な定速モータあるい
はコンプレッサーを利用して給気する場合には空気供給
ライン7に連なる所に手動あるいは自動で調節される流
量調節バルブを設置することによって冷却速度を制御す
ることができる。このような方法は特に徐冷で制御する
必要がある時の場合に適合である。
【0061】以下、実施例を通して本発明をより詳細に
説明する。
【0062】(実施例)重装備の無限軌道構成品の中で
装備の重量を軌道上で支持する役割をするトラックロー
ラは二つの鍛造シェル(Shell)を製造した後に調
質熱処理と機械加工を経て中央を鎔接することによって
完成する。
【0063】この中で一つのシェルを製造するための鍛
造材の重量が17kgであるものを選択して既存の調質
鋼の代わりに非調質鋼に製造した。
【0064】最初の加熱温度は炉内温度が1390〜1
400度の時に製品の加熱温度は1200〜1250度
に管理しながら鍛造後には950〜500度の区間を制
御冷却した。
【0065】本実施例の中央演算装置の制御過程を示し
たフローチャートが図4に図示されている。
【0066】
【表2】 表2に示したように中炭素非調質鋼の強制送風方式によ
って冷却する時の冷却速度は約60〜80度/min.
で、全ての最終金属組織がフェライト(ferrit
e)−パーライト(pearite)組織で結晶粒度は
ASTM NO.5〜6であった。
【0067】同じ製品を自然放冷した時には37〜41
度/min.の冷却速度を表わし、組織上では強制冷却
よりもフェライトの分率が低く結晶粒度はASTM N
O.1〜3で組大(rough and large)
であった。
【0068】もし一般熱間鍛造のように多量を積載した
状態で冷却すると冷却速度はこれより低く偏差は大きく
なる。このような結果はシェルの後肉部の厚さが50m
mであることを考えると、他の研究結果で提示された直
径20mmの時の80度/min.、直径40mmの時
の44度/min.、直径70mmの時の27度/mi
n.である結果と一致する。
【0069】(熱処理、日本熱処理工学会発行、20巻
7号、pp349〜353,1980.12)冷水噴射
は150〜174度/min.の冷却速度を持ち、熱湯
による冷却では105〜129度/min.の冷却速度
を表わした。この場合、冷却速度が大きい表面では上部
ベイナイトと下部ベイナイトが共に存在する。深部では
上部ベイナイトとパーライト−フェライトが混合された
組織で冷却速度が大きい場合にはベイナイト量が高く表
われる。したがって、ミストによる冷却は使用する水の
温度、空気との混合比、噴射圧力と流量によって容易に
速度調節が可能である。
【0070】同一な冷却条件で冷却中に鍛造材自体に冷
却速度の変化点が存在する理由はその付近の温度で状変
態が起こるためである。本発明で使用した中炭素非調質
鋼は試験条件の冷却速度で変態が約700度より始まっ
て625度の間でオーステナイト状がフェライトとパー
ライト状に分解される変態が進行するのを見せる。
【0071】鍛造材が冷却室内で上の過程によって制御
冷却されても作業の初期には鍛造金型の温度が低くトリ
ミングの後に鍛造材の温度も多少不規則で目的の物性を
持つように制御冷却されない場合もある。
【0072】そのような製品は別途に集めて900〜9
50度で再加熱した後に再び制御冷却の過程を追加する
と満足な物性を取りもどすことができる。出口を経る時
に測定された鍛造材の表面温度は中央演算システム20
に伝達され入口での表面温度と共に計算されて温度勾配
の適合可否を判断した後、モータの制御信号を伝達す
る。
【0073】このように入出口の温度以外に冷却室の内
部で別途に鍛造材の温度を追加測定することによってモ
ータの制御をより精密に調節して均一な温度勾配を維持
するようにして最終鍛造材の均一な品質を保存できるよ
うにすることが本発明のもっとも大きな特徴の一つであ
る。
【0074】本発明は加熱と冷却工程を管理することに
よって過熱による結晶粒成長、靱性低下、表面脱炭等の
ような問題と冷却速度の不均一による硬度偏差、変形等
の品質低下を予防し調質処理に要求される費用の節減、
環境保護等の効果があるだけでなく既存の制御冷却で解
決できなかった不均一冷却速度の問題を効果的に解消で
きる。
【0075】
【図面の簡単な説明】
【図1】中炭素調質処理鋼(thermal refi
ned steel)の鍛造及び焼きならし(noma
lizing)を省略した熱処理工程を示すグラフであ
る。
【図2】中炭素非調質鋼の鍛造及び制御冷却工程を示す
グラフ(A)及び冷却曲線(B)である。
【図3】本発明による非調質鋼の加熱及び冷却装置を示
す概略図である。
【図4】本発明による非調質鋼の加熱・冷却方法及びそ
の装置の制御システムを示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 コンベヤベルト 3 鍛造材 5 給気ファン 6 フード 7 空気供給ライン 8 給気ファン 9 入口側温度センサー 10 冷却室 11 エアノズル 15 加熱炉 17 冷却部 20 中央演算システム

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)非調質鋼材を加熱炉(15)で1
    150〜1300度の範囲で加熱した後、熱間鍛造して
    鍛造材(3)を加工する段階; (b)熱間鍛造した前記鍛造材(3)をコンベヤベルト
    (1)によって冷却室(10)に移送しながら鍛造材の
    温度を1000度以下に制御する段階;及び (c)前記冷却室(10)を通過する鍛造材(3)の温
    度勾配を指定温度勾配を維持するように冷却速度を中央
    演算システムによって制御しながら鍛造材を冷却する段
    階で構成されることを特徴とする非調質鋼の加熱及び冷
    却方法。
  2. 【請求項2】 前記(b)段階での鍛造材(3)の温度
    制御は加熱炉(15)の出口から冷却室(10)の入口
    までの間隔とコンベヤベルト(1)の進行速度によって
    制御されることを特徴とする請求項1に記載の非調質鋼
    の加熱及び冷却方法。
  3. 【請求項3】 前記(c)段階での鍛造材(3)の温度
    は指定温度勾配で30%以上の差が発生しないように中
    央演算システムによって制御されることを特徴とする請
    求項1に記載の非調質鋼の加熱及び冷却方法。
  4. 【請求項4】 (a)鍛造材(3)の温度を測定する温
    度センサー(16)が出口に設置された加熱炉(1
    5); (b)入口より出口が広く形成され、上部には冷却部
    (17)が設置されて多数の温度センサー(9,12,
    4)が内蔵される冷却室(10);及び (c)前記温度センサー達によって感知された温度の伝
    達を受けて前記冷却部を制御する中央演算装置から構成
    されることを特徴とする非調質鋼の加熱及び冷却装置。
  5. 【請求項5】 前記冷却部(17)には前記冷却室(1
    0)の入出口上部に各々前記中央演算システム(20)
    によって制御される給気ファン(8)と排気ファン
    (5)が設置され、前記給気ファン(8)に空気供給ラ
    イン(7)及びエアノズル(11)が順序に連結される
    ことを特徴とする請求項4に記載の非調質鋼の加熱及び
    冷却装置。
  6. 【請求項6】 前記給気ファン(8)と排気ファン
    (5)は直流モータによって駆動されることを特徴とす
    る請求項5に記載の非調質鋼の加熱及び冷却装置。
  7. 【請求項7】 前記空気供給ライン(7)は冷却室(1
    0)の入口よりも出口の方が高いように傾斜で設置され
    ることを特徴とする請求項5に記載の非調質鋼の加熱及
    び冷却装置。
  8. 【請求項8】 前記空気供給ライン(7)には水あるい
    はミスト噴射を行うことができるように冷却水の供給ラ
    インが設置されることを特徴とする請求項5あるいは請
    求項7に記載の非調質鋼の加熱及び冷却装置。
  9. 【請求項9】 前記エアノズル(11)はコンベヤベル
    ト(1)上の鍛造材(3)に10〜80度の角度にエア
    を噴射することを特徴とする請求項5に記載の非調質鋼
    の加熱及び冷却装置。
  10. 【請求項10】 前記エアノズル(11)は冷却室の入
    口よりも出口の方に向いて高くなる傾斜を成しながら一
    定間隔で多数設置されることを特徴とする請求項5ある
    いは請求項9に記載の非調質鋼の加熱及び冷却装置。
  11. 【請求項11】 前記温度センサー(9,12,4)は
    前記冷却室(10)の入口、前記冷却室(10)の入口
    から出口までの区間の中で1/10〜1/3の間、そし
    て出口側に各々設置されることを特徴とする請求項4に
    記載の非調質鋼の加熱及び冷却装置。
  12. 【請求項12】 前記冷却室(10)は入口が低く出口
    が高いように傾斜を成す天井の構造を持つことを特徴と
    する請求項4に記載の非調質鋼の加熱及び冷却装置。
  13. 【請求項13】 前記冷却室(10)は断熱材で形成さ
    れた壁を持つことを特徴とする請求項4に記載の非調質
    鋼の加熱及び冷却装置。
JP9365358A 1997-03-03 1997-12-19 非調質鋼の加熱・冷却方法及びその装置 Pending JPH10245636A (ja)

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