JP5221024B2 - 不揮発性半導体記憶装置 - Google Patents

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Description

この発明は、不揮発性半導体メモリの書き込み効率の向上を実現した不揮発性半導体記憶装置およびそのデータ書込方法に関する。
ランダムアクセス読み出しが可能な所謂コードストレージ用のNOR型フラッシュメモリは、データストレージ用のNAND型フラッシュメモリに比べて書き込み電流効率が悪いことから、書き込み速度が遅いことが従来より指摘されていた。
そこで、本出願人は、先に、バンド間トンネル電流を用いたホットエレクトロン注入を用いることで書き込み効率を向上するとともに、スケーリングの向上も実現する書き込み不揮発性半導体記憶装置およびその書込方法を提案した(特許文献1)。
特開2006−156925号公報
上記書込方法は、通常のNOR型で用いられているチャネルホットエレクトロン注入の効率、約10-6に比べて10-2程度と4桁程度の改善が得られているものの、それ自身の効率は1パーセント程度であり、更なる高効率化が望まれている。
この発明は、不揮発性半導体記憶装置の更なる書き込み効率の向上と、大容量化を同時に実現できる不揮発性半導体記憶装置を提供することを目的とする。
(1) この発明は、n型の半導体基板上に形成されたn型の柱状半導体層と、前記柱状半導体層の上面に形成されたp型拡散層であるドレイン領域と、前記柱状半導体層の周囲の前記半導体基板表面領域に形成されたp型拡散層であるソース領域と、各柱状半導体層の周囲を囲むように形成された電荷蓄積層および制御ゲートと、を有するメモリセルを備えた不揮発性半導体記憶装置であって、データの書き込み時に、制御ゲートに印加される電圧Vgと前記ドレイン領域に印加される電圧Vdの電位差である「Vg−Vd」が、バンド間トンネル電流の発生に必要な電位差以上に設定されることを特徴とする。
(2) この発明は、(1)の発明において、前記メモリセルを、前記制御ゲートが連続するように複数配列し、この制御ゲート列をワード線として用いたことを特徴とする。
(3) この発明は、n型の半導体基板上に立設されたn型のヒレ状半導体層と、前記ヒレ状半導体層に形成された2つのp型拡散層であるドレイン領域およびソース領域と、前記ドレイン領域、ソース領域間のヒレ状半導体層を覆うように形成された電荷蓄積層および制御ゲートと、を有するメモリセルを備えた不揮発性半導体記憶装置であって、データの書き込み時に、制御ゲートに印加される電圧Vgと前記ドレイン領域に印加される電圧Vdの電位差である「Vg−Vd」が、バンド間トンネル電流の発生に必要な電位差以上に設定されることを特徴とする。
(4) この発明は、(3)の発明において、前記ヒレ状半導体層に3つ以上のp型拡散層を形成し、これらのp型拡散層を1つおきにドレイン領域、ソース領域として用いたことを特徴とする。
(5) この発明は、(1)〜(4)の発明において、前記データの書き込み時に、前記n型の半導体基板にバックゲートバイアス電圧Vwellが印加されることを特徴とする。
(6) この発明は、(1)〜(5)の発明において、前記データの書き込み時に、「Vg、Vwell>Vs>Vd」の関係を有し、且つ|Vg−Vd|がチャネル領域の半導体のバンドギャップ以上である電圧Vg、Vwell、VsおよびVdが、それぞれ前記制御ゲート、n型の半導体基板、ソース領域およびドレイン領域に印加されることを特徴とする。
(7) この発明は、n型の半導体基板上に形成されたn型の柱状半導体層と、前記柱状半導体層の上面に形成されたp型拡散層であるドレイン領域と、前記柱状半導体層の周囲の前記半導体基板表面領域に形成されたp型拡散層であるソース領域と、各柱状半導体層の周囲を囲むように形成された電荷蓄積層および制御ゲートと、を有するメモリセルを備えた不揮発性半導体記憶装置に、「Vg、Vwell>Vs>Vd」の関係を有し、且つ|Vg−Vd|がチャネル領域の半導体のバンドギャップ以上である電圧Vg、Vwell、VsおよびVdを、それぞれ前記制御ゲート、n型の半導体基板、ソース領域およびドレイン領域に印加することによりデータの書き込みを行うことを特徴とする。
(8) この発明は、n型の半導体基板上に立設されたn型のヒレ状半導体層と、前記ヒレ状半導体層に形成された2つのp型拡散層であるドレイン領域およびソース領域と、前記ドレイン領域、ソース領域間のヒレ状半導体層を覆うように形成された電荷蓄積層および制御ゲートと、を有するメモリセルを備えた不揮発性半導体記憶装置に、「Vg、Vwell>Vs>Vd」の関係を有し、且つ|Vg−Vd|がチャネル領域の半導体のバンドギャップ以上である電圧Vg、Vwell、VsおよびVdを、それぞれ前記制御ゲート、n型の半導体基板、ソース領域およびドレイン領域に印加することによりデータの書き込みを行うことを特徴とする。
この発明によれば、柱状あるいは板状の半導体層に対してバンド間トンネル電流によるホットエレクトロン注入で書き込みを行うことにより、従来の平面構造でのバンド間トンネル電流によるホットエレクトロン注入と比べて書き込み効率を著しく向上させることができると共に、セル構造を三次元化することにより大容量化を同時に実現することができる。
図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
[構造の説明]
図1はこの発明の実施形態であるpチャンネルフローティングゲート型フラッシュメモリセルアレイを示す平面図であり、図2(a)、(b)はそれぞれ図1のA−A‘およびB−B’断面図である。
このメモリセルアレイは、基板に垂直なpチャンネルメモリセルをマトリクス状に配列したことを特徴とするものである。各メモリセルは、基板に垂直な円柱状のチャンネル領域と、この円柱の上端および下端付近に形成された電極領域を有している。
以下、このメモリセルアレイの構成を詳細に説明する。
p型シリコン基板1上に形成されたn型ウエル2に、平面図において円を連結した形状の溝3が複数列エッチング形成されている。そして、その溝3の各円の中心部が円柱状にエッチングされずに残され、n−型の柱状シリコン層4として形成されている。この柱状シリコン層4の側面全周がメモリセルのチャンネル領域となる。
溝3の底部には、各メモリセルの共通ソース拡散層10が形成されている。この共通ソース拡散層10は、柱状シリコン層4の内部までは形成されておらず、柱状シリコン層4は、基板表面のn型ウェル2と連続している。共通拡散層10が形成された溝3の底部に所定の厚みの酸化膜5が埋め込み形成され、この酸化膜5の上に柱状シリコン層4の側面全周を取り囲むように、内側から順に、トンネル酸化膜6、浮遊ゲート7、層間絶縁膜8、制御ゲート9が形成されている。このトンネル酸化膜6、浮遊ゲート7、層間絶縁膜8、制御ゲート9により、溝3が充填されている。
なお、浮遊ゲート7および制御ゲート9は、必ずしも柱状シリコン層4の側面全周にわたって形成される必要はないが、後述する書き込み動作の効率化を高めるためには、可能な限り大きな角度にわたって形成されていることが望ましい。
制御ゲート9は、図1および図2(b)に示すように、溝3方向の複数のメモリセルについて連続するように形成されて、制御ゲート線14すなわちワード線WL(WL1、WL2、・・・・)となっている。
各柱状シリコン層4の上面には各メモリセル毎のドレイン拡散層11が形成されている。このように形成されたメモリセルの基板上はCVD酸化膜12により覆われる。このCVD酸化膜12上には、ワード線WLと直交するビット線BL(BL1、BL2、・・・)である金属配線13が配設されている。これらビット線は、コンタクトプラグ15により直下のメモリセルのドレイン拡散層11と接続されている。またワード線である制御ゲート線14もコンタクトプラグ15により、上層の金属配線と接続されている。
図1において、ワード線WL1とWL2、WL3とWL4のように隣接する2つのワード線を共通にしてもよい。また、逆にビット線BL1とBL2、BL3とBL4のように隣接する2つのビット線を共通にしてもよい。
この構成のメモリセルアレイの製造方法は、特許第2877462号に詳細に述べられているため(但しnチャンネルフラッシュメモリ)、ここでは説明を省略する。
[動作の説明]
上記構成のpチャンネルフローティングゲート型フラッシュメモリの書き込み動作を図3を参照して説明する。図3(a)は、書込時の電子の流れを示す図であり、同図(b)は、書き込み時の電位配置を示す図である。
図3(b)に示すように、書き込み時には、選択ワード線にVgとして例えば10V、選択ビット線にVdとして0Vを与え、nウエルにVwellとして4V、ソース線にVsとして1.8Vを与える。この電位配置により、ドレイン11とセルウェル(柱状シリコン層4の中心部)との接合面に空乏層の領域が発生するとともに、ドレイン領域で図3(a)に示すとおりバンド間トンネル(BTBT)電流が発生し、発生した電流がウエル電圧Vwellにより加速されることでホットエレクトロンとなり、その生成されたホットエレクトロンが浮遊ゲート7に注入される。この浮遊ゲート7へのホットエレクトロンの注入により、そのメモリセルのしきい値は正方向に移動する。これによりデータの書き込みを行う。
そして、このとき、ソース10−ドレイン11間は、オフした状態であるため、チャンネル電流が流れず従来より一般的な(チャンネル電流が流れる)チャンネルホットエレクトロン注入よりも1000倍程度高効率で書き込みを行うことができる(背景技術で示した先行技術文献1参照)。
さらに、この発明では、図1で詳細に説明したメモリセル構成を採用したことにより、より高い書き込み効率を得ることができる。
図4(a)は、この実施形態のメモリセルにおける書き込み動作でのホットエレクトロン注入の様子を模式的に示した図である。また、同図(b)は、上記先行技術文献1のメモリセルにおける書き込み動作でのホットエレクトロン注入の様子を模式的に示した図である。
同図(a)に示すように、この実施形態のメモリセルでは、ドレイン11が柱状シリコン層4の頂部に形成され、その周囲を囲むように浮遊ゲート7が配置されているために、、基板1の開口角度が小さく、発生したホットエレクトロンの大部分が浮遊ゲート7に注入されることになり、上記先行技術文献1に示した平面構造における書き込み動作(図4(b))に比べて注入効率が著しく向上する。
またさらに、バンド間トンネル電流が流れる程度の高電圧が狭い柱状シリコン層4の内部に印加されるため、柱状シリコン層4の内部は電界集中によってさらにバンド間トンネルが発生しやすくなり、書き込み効率の更なる向上または、ゲート電位Vgの低減(たとえば5V程度)を図ることが可能になる。
本実施例における消去動作について、図5を参照して説明する。データの消去時には、選択ワード線にVgとして例えば−10Vを印加し、ソース線およびn型ウエルにVwellとして10Vを印加する。この電位配置により、浮遊ゲートの電子が、FNトンネリングにより、基板側に引き抜かれる。これにより、メモリセルのしきい値は負方向に移動する。
データの読み出しは、ワード線に所定の読み出し電位を与えてセル電流が流れるか否かにより、‘0’、‘1’を判別する。
[変形例]
図6は、上記p型不揮発性半導体メモリセルの変形例を示す図である。この実施形態のメモリセルは、図1の浮遊ゲートに代えて電荷トラップ絶縁膜、たとえば酸化膜にはさまれた窒化膜を電荷蓄積層として備えている。いわゆるMONOS構造の不揮発性半導体メモリセルである。このこの構造のメモリセルであっても、図1の浮遊ゲートを有するメモリセル構造と同様に本発明の書き込み電位配置で書き込むことが可能である。
また、図6(b)は、柱状シリコン層を有する垂直構造のMONOS構造不揮発性メモリ セルにおいて、ソース領域10を柱状シリコン層4にかからない溝3の底部のみに形成した実施形態を示している。これにより実効チャネル長を長くとることができ、柱状シリコン層4の高さを短縮することができる。
[他の実施形態]
図7,図8は、この発明の他の実施形態である不揮発性半導体メモリアレイの構造を示す図である。図7は、同実施形態であるpチャンネルフローティングゲート型フラッシュメモリセルアレイを示す平面図であり、図8(a)、(b)、(c)はそれぞれ図7のA−A‘、B−B’およびC−C’断面図である。
この実施形態のメモリセルアレイは、図1,図2に示した実施形態同様、3次元構造のメモリセルをマトリクスに配列したものである。ただし、この実施形態では、基板に垂直にメモリセルを形成するのではなく、基板表面に平行にメモリセルを形成するが、その領域がフィン状に基板に対して立体的になるように形成されている。
以下、このメモリセルアレイの構成を詳細に説明する。
p型シリコン基板21上に形成されたn型ウエル22の表面に、Y軸方向のフィン41が形成されている。このフィン41は一定間隔で複数形成されている。このフィン41は、n型ウェル22の他の部分(フィン以外の部分)をエッチング等で掘り下げて溝23を形成することによって形成されたものである。そして、溝23の底部に所定の厚みの酸化膜25が埋め込み形成されている。そして、フィン41上に一定間隔でトンネル酸化膜26、浮遊ゲート27、層間絶縁膜28、制御ゲート29が形成されている(図8(a)参照)。制御ゲート29は、フィン41に直行する方向であるX軸方向に、複数のフィン41をまたいで形成されており、ワード線14として機能する。
そして、各フィン41の制御ゲート29が形成されていない部分は、p型拡散層が形成されている。各フィン41において、このp型拡散層は、1つおきにドレイン領域31,ソース領域30として用いられる。ドレイン領域31は、コンタクトプラグ35により上層のビット線33と結合されている(図8(b)参照)。またソース領域30は、n型ウェル22表面に形成された共通ソース拡散層36で相互に接続されている(図8(c)参照)。
この構造のメモリセルでは、図8(b)の浮遊ゲート27の形成領域で示されるように、フィン41の上面のみならず両側面にわたってチャネル領域が形成されるため、極めて大きいチャネル幅を確保することができ、特性の良いメモリセルを形成することができる。
また、FIN型構造においてもホットエレクトロンが発生するドレイン端部を浮遊ゲートが囲む形となっているために、チャネル領域であるフィン41内における基板21の開口角は図1、図2のメモリセルと同様に狭く、書き込み動作時に、基板に流れる電流を少なくすることができ、高い書き込み効率を得ることができる。
さらに、フィン41内で電界集中が発生することが見込まれるため、バンド間トンネル電流を発生させるために必要なゲート電圧を低減することが可能になる。
[第1実施形態の変形例]
図9〜図11に、図1で説明した柱状シリコン層にメモリセルを2段積層した実施形態を示す。図9はその概略構造を示す図である。
また、図10(a)は、2段積層セル構造の断面図を示し、図10(b)および図11は、その等価回路図である。2段に積層するために浮遊ゲート、制御ゲートを上段(CG1)、下段(CG2)の二段に形成し、それらを挟むソース拡散層10、ドレイン拡散層11に加えて二つのメモリトランジスタにはさまれた柱状シリコン層の側面にP型拡散領域100が形成されている。このように複数段積層することにより平面的に占める面積を増加させることなく、メモリセルの容量を増加させることが可能となる。
図11の等価回路図を用いて二段積層セルの書き込み動作の一例につき説明する。上段のセル(CG1)に書き込む場合にはビット線(BL)に書き込み時のドレイン電圧Vd=0V、制御ゲートCG1に書き込み時のゲート電圧Vg=10V、nウエルに書き込み時のウエル電圧Vwell=4V、SLにソース電圧Vs=1.8V、CG2に下段のメモリトランジスタをオンさせるのに必要な負の電圧を印加する。これにより1段構造のメモリセルと同様ドレイン端でのホットエレクトロン注入により上段のセルの浮遊ゲートに電子が注入され書き込みが行われる。他の書き込み方法としては、ソース電圧とCG2に印加する電圧共にウエル電圧と同じ4Vを印加することで二段のセル間の拡散領域100をフローティング状態として書き込みを行ってもよい。
下段のセル(CG2)に書き込む場合にはソースをデコードすることでソース線(SL)を下段書き込み時のドレインとして動作させ、SLに書き込み時のドレイン電圧Vd=0V、制御ゲートCG2に書き込み時のゲート電圧Vg=10V、nウエルに書き込み時のウエル電圧Vwell=4V、BL側に書き込み時のソース電圧Vs=1.8V、CG1に上段のメモリトランジスタをオンさせるのに必要な負の電圧を印加する。これにより1段構造のメモリセルのドレイン端で起こっているホットエレクトロン注入をソース端で起こすことができ、下段のセルの浮遊ゲートに電子が注入され書き込みが行われる。他の書き込み方法としては、BLに印加する電圧とCG1に印加する電圧共にウエル電圧と同じ4Vを印加することで二段のセル間の拡散領域100をフローティング状態として書き込みを行ってもよい。
図12に図1、図2のメモリセル構造の実施形態を示す。同図(a)はその断面図を示し、同図(b)はその等価回路図を示している。この構造は、いわゆるスプリットゲート型メモリセルを、図1、図2の垂直メモリセルに適応したもので、この構造を採ることにより等価回路に示すように選択ゲートを直列に配置した効果が得られ、これにより選択ゲートがない場合に問題となる、メモリセルがデプレッション状態になった際に発生するデプレッションセルからのリーク電流に起因する動作不良を回避することが可能となる。この構造の場合には柱状シリコン層底部をドレイン11、上部をソース10として用いる。
図13、図14は、図1、図2の柱状シリコン層にメモリセルを多段(4段)に積層した実施形態を示す。図13は、その概略構造を示す図である。図14はその断面図である。4段以上の多段に積層することにより平面的に占める面積を増加させることなく、2段積層に比べさらにメモリセルの容量を増加させることが可能となる。
図14の断面図に示すように多段積層する場合にはメモリセルを直列に配置することが必須となるため、アレイ構成としてはいわゆるNAND型となり、ひとつの柱状半導体層に複数直列に接続されたメモリセルの両端に選択ゲート16を配置することが必要となる。また二つのメモリセルの間に形成されるp型拡散層100はその上部のメモリセルのソース領域と下部のメモリセルのドレイン領域を兼ねることになる。
図15は、図13,図14に示した多段積層構造のメモリセルの変形例を示し、最下段の拡散層をシリコン溝3の底部に形成したものである。これにより最下段のトランジスタの実効チャネル長を長く確保することが可能となる。
図16は、多段積層構造のメモリセルの他の実施形態を示す図である。、この実施形態では、円錐台状の柱状半導体層に多段のメモリセルを形成し、多段のメモリセル間の拡散層を適切に設定された角度で斜めイオン注入により上下非対称に形成することで上部セルのソース拡散層、下部セルのドレイン拡散層としてそれぞれ最適化された構造をとることが可能としたものである。ドレイン拡散層には良好な書き込み特性を得るためにバンド間トンネル電流発生に対して効率のよい拡散層の構造を、ソース拡散層に対しては、書き込み電流の低減のためにリークの少ない拡散層の構造が要求される。本構造をとることで、ソース、ドレイン拡散層それぞれに適した拡散層構造を実現することが可能となる。
図17は多段積層構造のメモリセルのさらに他の実施形態を示す図である。この実施形態では、階段円柱状の柱状半導体層に多段のメモリセルを形成し、多段のメモリセル間の拡散層を適切に設定された角度で斜めイオン注入により上下非対称に形成することで上部セルのソース拡散層、下部セルのドレイン拡散層としてそれぞれ最適化された構造をとることが可能としたものである。
図18は多段積層構造のメモリセルのさらに他の実施形態を示す図である。この実施形態では、円柱状の柱状半導体層に多段のメモリセルを形成し、多段のメモリセル間の拡散層を大傾角で適切に設定された角度での斜めイオン注入により上下非対称に形成することで上部セルのソース拡散層、下部セルのドレイン拡散層としてそれぞれ最適化された構造をとることが可能としたものである。
この発明の実施形態であるpチャンネル型メモリセルアレイの平面図 同pチャンネル型メモリセルアレイの断面図 同pチャンネル型メモリセルアレイの選択メモリセルにおける書き込み動作を説明する断面図および書き込み時の電位配置の一例を示す図 同メモリセルの書き込み効率と平面構造のメモリセルの書き込み効率を比較するための図 同メモリセルの消去動作時の電位配置の一例を示す図 上記pチャネル型メモリセルの他の実施形態を示す断面図 この発明の他の実施形態であるpチャンネル型メモリセルアレイの平面図 同pチャンネル型メモリセルアレイの断面図 この発明の他の実施形態である2重ねのpチャネル型メモリセルの構造を示す鳥瞰図 上記2段重ねのpチャネル型メモリセルの断面図および等価回路図 上記2段重ねのpチャネル型メモリセルの書き込み動作を説明する等価回路図 この発明の他の実施形態であるスプリットゲート型メモリセル構造を示す断面図および等価回路図 この発明の他の実施形態である多段構造のpチャネル型メモリセルの構造を示す鳥瞰図 上記多段重ねのpチャネル型メモリセルの断面図 上記多段重ねのpチャネル型メモリセルの変形例を示す断面図 上記多段重ねのpチャネル型メモリセルの変形例を示す断面図 上記多段重ねのpチャネル型メモリセルの変形例を示す断面図 上記多段重ねのpチャネル型メモリセルの変形例を示す断面図
符号の説明
1・・・P型半導体基板
2・・・n型ウエル
3・・・シリコン基板溝
4・・・柱状半導体層
5・・・埋め込みシリコン酸化膜
6・・・トンネル絶縁膜
7・・・浮遊ゲート
8・・・ポリシリコン間絶縁膜
9・・・制御ゲート
10・・・ソース拡散層
11・・・ドレイン拡散層
12・・・層間絶縁膜
13・・・ビット線
14・・・ワード線
15・・・電荷トラップ絶縁膜層
16・・・選択ゲート
17・・・コンタクトプラグ
21・・・P型半導体基板
22・・・n型ウエル
23・・・シリコン基板溝
24・・・柱状半導体層
25・・・埋め込みシリコン酸化膜
26・・・トンネル絶縁膜
27・・・浮遊ゲート
28・・・ポリシリコン間絶縁膜
29・・・制御ゲート
30・・・ソース拡散層
31・・・ドレイン拡散層
32・・・層間絶縁膜
33・・・ビット線
34・・・ワード線
37・・・コンタクトプラグ
41・・・板状半導体層
100・・・P型拡散層

Claims (4)

  1. n型の半導体基板上に形成されたn型の円柱状半導体層と、
    前記円柱状半導体層の上面に形成されたp型拡散層であるドレイン領域と、
    前記円柱状半導体層の全周を取り囲むように前記半導体基板表面領域に形成されたp型拡散層であるソース領域と、
    前記円柱状半導体層の側面全周を囲むように形成された電荷蓄積層および制御ゲートと、
    を有するメモリセルを備えた不揮発性半導体記憶装置であって、
    データの書き込み時に、「Vg、Vwell>Vs>Vd」の関係を有し、且つ制御ゲートに印加される電圧Vgは10V未満であり前記電圧Vgと前記ドレイン領域に印加される電圧Vdの電位差である|Vg−Vd|がチャネル領域の半導体のバンドギャップ以上であって、前記円柱状半導体層内に電界集中を引き起こすことが可能な、電圧Vg、Vwell、VsおよびVdが、それぞれ前記制御ゲート、前記n型の半導体基板、前記ソース領域および前記ドレイン領域に印加されることを特徴とする不揮発性半導体記憶装置。
  2. 前記メモリセルを、前記制御ゲートが連続するように複数配列し、この制御ゲート列をワード線として用いた請求項1に記載の不揮発性半導体記憶装置。
  3. 前記ソース領域は前記円柱状半導体層にかからないことを特徴する請求項1または2のいずれかに記載の不揮発性半導体記憶装置。
  4. n型の半導体基板上に形成されたn型の円柱状半導体層と、前記円柱状半導体層の上面に形成されたp型拡散層であるドレイン領域と、前記円柱状半導体層の全周を取り囲むように前記半導体基板表面領域に形成されたp型拡散層であるソース領域と、各柱状半導体層の側面全周を囲むように形成された電荷蓄積層および制御ゲートと、を有するメモリセルを備えた不揮発性半導体記憶装置に、
    「Vg、Vwell>Vs>Vd」の関係を有し、且つ前記Vgは10V未満として、|Vg−Vd|がチャネル領域の半導体のバンドギャップ以上とすることにより前記各柱状半導体層内に電界集中を引き起こすことが可能な、電圧Vg、Vwell、VsおよびVdを、それぞれ前記制御ゲート、前記n型の半導体基板、前記ソース領域および前記ドレイン領域に印加することによりデータの書き込みを行う不揮発性半導体記憶装置のデータ書込方法。
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