JP5209868B2 - 部分的に異なる通気度を有する布帛、その布帛を用いた衣類、および布帛の製造方法 - Google Patents

部分的に異なる通気度を有する布帛、その布帛を用いた衣類、および布帛の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は部分的に異なる通気度を有する布帛であって、衣類として用いた場合望むべき部分の通気度を適宜設定することが可能となり、また更に伸縮性差を付与することにより、部分的に着圧差を持たせることで体型補正機能又は筋肉サポート機能を有する使用快適性に優れた衣類に用いられる布帛およびその製造方法、これを用いた衣類に関するものである。
従来、衣類に部分的に異なる通気度を付与する為には、通気度の高いメッシュ組織や開口組織、絡み織り組織、模紗組織等の組織を有する布帛を、通気度の低い布帛の一部分に用いる方法や、これらの組織をジャガード機構やドビー機構で布帛の一部分に形成する手法が用いられてきた。
特許文献1には、開口部を設けない手法として太糸、細糸を用い、どちらか一方の糸がニットされた度目において、他方の糸がミス又はタックした組織を取る組織変更手法により異なる通気度を付与することが開示されている。
しかしながら、製織製編の段階で製品に使用する部位を想定した組織を決定して布帛を作成しなければならず、通気度の変更や、デザインの変更に対する生産のリードタイムが長く柔軟性に劣るものであった。
さらに特許文献2には、ガードル等において裏側から弾力性ある比較的幅広のテープ状布帛を重ねて縫製する方法、弾力性ある樹脂を部分的に塗布する方法が記載されている。
しかしながら、布帛を重ね縫製する場合は、生産性が低く、かつ重ね縫製した部位は肉厚となる為、通気度が著しく低下し、着用時の蒸れ感が高いものであった。また、布帛に段差が生じるために、アウターを着用しても段差が外観上に現れ、着用者の不満感が出るものであった。
さらに、樹脂剤の塗布を行う方法では、風合いが劣ると共に、布帛の織編目が閉塞し、通気度が著しく低下、蒸れ感が高いものであった。
更に特許文献3には、ジャガード機構を用いた編機を使用し、部分的に編組織の変更、挿入する弾性糸の本数や太さを変化させることで部分的に着圧(伸長力、緊迫力)に差を持たせる事が開示されている。
メッシュ部位の開口部を大きくし、通気度を得る場合、肌の露出度が高くなり、着用者が心理的不快になりやすいものである。またジャガード機構が付属した特殊な編機を使用する必要があり、また製品型やサイズ毎に所定の編組織パターンの生地を製造する必要があるため、生産の柔軟性にかけるものであった。
さらに、特許文献4には、変性ポリエステル繊維、ナイロン繊維並びに弾性繊維を含む布帛に抜蝕加工を行う方法が記載されているが、抜蝕部において、通気度が向上する事やストレッチ性が増すこと、布帛構成する繊維にてストレッチ性をコントロールするといった記載はなく、これらの繊維は単なる意匠(装飾)効果を上げるものとして用いられている。
特開2005‐290596号公報 特開2001‐64801号公報 特開2000−303209号公報 特開2000−282377号公報
本発明はこのような従来技術における肉厚感、蒸れ感といった問題点を解決するものであり、製品の望む部位へ通気度を付与した布帛である。
本発明の第1の要旨は、布帛の構成繊維の一部を抜蝕除去する抜蝕加工によって形成された部分的に異なる通気度を有する編組織の布帛であって、高通気度部位と低通気度部位とを有し、前記高通気度部位は、全面が抜蝕部である抜蝕部位と、抜蝕部と非抜蝕部を分散させた部位とからなり、前記低通気度部位は80%以上の面積が非抜蝕部である部位であり、前記抜蝕部は、ポリウレタン繊維と、未変性ポリエステル繊維またはポリアミド繊維とからなり、前記非抜蝕部は、全部または一部が変性ポリエステルポリマーにて構成された繊維と、ポリウレタン繊維と、未変性ポリエステル繊維またはポリアミド繊維とからなり、前記高通気度部位の通気度が前記低通気度部位の通気度の1.3倍以上、前記高通気度部位の布帛強度が150kpa以上である、部分的に異なる通気
度を有する布帛にある。
本発明の第2の要旨は、前記の布帛を用い、部位によって通気度差を設けた衣類にある。
本発明の第3の要旨は、全部または一部が変性ポリエステルポリマーにて構成された繊維と、ポリウレタン繊維と、未変性ポリエステル繊維またはポリアミド繊維とからなる編組織の布帛に、全部または一部が変性ポリエステルポリマーにて構成された繊維の一部を除去する抜蝕加工を施して、抜蝕部でのポリウレタン繊維の存在比率を相対的に高め、全面が抜蝕部である抜蝕部位と、抜蝕部と非抜蝕部を分散させた部位とからなる高通気度部位と、80%以上の面積が非抜蝕部である低通気度部位とを形成し、布帛の経緯方向の少なくとも一方の低通気度部位高通気度部位との間に、低通気度部位に対する高通気度部位の伸長率比が1.1〜5.5倍、低通気度部位に対する高通気度部位の30%伸長時応力比が0.05〜0.9倍の伸縮性差とともに、低通気度部位高通気度部位の通気度の比が1.3倍以上の通気度差を付与することを特徴とする部分的に異なる通気度を有する布帛の製造方法にある。
本発明によれば、任意の箇所の通気度に差を持たせた布帛が得られ、更に異なる伸縮性も付与した布帛を得る事が可能となる。例えば前記布帛を、体型補正機能を有するインナーに用いた場合、低伸縮性の補正部において肉厚感が少なく、また体型に追従する高伸縮性の部位では着用時の不快感の原因となる蒸れ感等が解消された衣類とすることが出来る。また筋肉の動きを阻害しない(筋肉サポート)機能を必要とする、いわゆる第2のスキン型とされるインナーに用いられた場合、発汗しやすい部分(例えば、脇の下部、背中部、胸部等)に通気度を向上させた快適な衣類とすることが出来る。
また特殊な機構を備えた編機を使用することなく、抜蝕加工の型を変更するだけで、布帛強度の低下を抑制しながら、布帛の任意の箇所に、所望とする形状に部分的に通気度の高い部分を形成すると共に、ストレッチ性のより高い部分を形成させることが可能となるものであり、生産効率良く得ることができるものである。
以下、本発明の好適な実施の形態について具体的に説明する。
本発明の布帛は、部分的に異なる通気度を有する布帛であって、高通気度部位の通気度が低通気度部位の通気度の1.3倍以上である布帛であることが必要であり、1.5倍以上であることが好ましい。
高通気度部位の通気度が低通気度部位の通気度の1.3倍未満では、前記部位における高通気度を体感することができにくい。ガードル等製品とした際、パーツの大きさやデザインへの制約を少なくする為には、1.5倍以上あれば前記部位の面積を小さくすることが可能となることから好ましいものである。
なお、本発明における通気度は、布帛を25℃、湿度65%条件の環境可変室で12時間調整し、JIS L1018一般試験方法(フラジール形試験)に従って、テクステスト社製、通気度試験機FX3300で測定をおこない、通気度(cm3/cm2/sec)を求めた。
また高通気度部位の布帛強度は、150kPa以上有することが必要である。更に190kpa以上が好ましい。150kPa未満では、薄地のストレッチ布帛の場合では、30%を超えるような伸長時に布帛が裂けやすくなってしまう。
本発明の布帛は、高通気度部位が、低通気度部位に対し、高い伸縮性を有し、少なくとも布帛の経緯方向のいずれか一方の、低通気度部位に対する高通気度部位の伸長率比が1.1〜5.5倍、低通気度部位に対する高通気度部位の30%伸長時応力比が0.05〜0.9倍の伸縮性差を有することが好ましい。
低通気度部位に対する高通気度部位の伸長率比は、1.5〜5.0の範囲であることがさらに好ましい。この比率が1.1倍未満であると、筋肉サポート機能を有する衣類に用いた場合に部分的に十分な着圧差を付与できない。また、5.5倍を超えると布帛強度が著しく低下し、伸びの戻りが悪く好ましくない。
低通気度部位に対する高通気度部位の30%伸長時応力比は、0.1〜0.06の範囲であることがさらに好ましい。この比率が0.05倍未満であると、高通気度部位の布帛強度が著しく低下し、好ましくない。また、高通気度部位の30%伸長時応力比が0.90倍を超えると、衣類として着用した際サポート感、締め付け感の差を体感し難くなり好ましくない。
一般に織編物は、織編物の種類及び組織、構成する糸の種類、配列等によって、経緯の伸縮特性に差が有るものであるが、本発明の布帛は、高通気度部位と低通気度部位である基布部の伸縮特性により大きく差が発現する方向についての伸縮特性について規定するものである。
本発明の伸長率の比率とは、測定に用いる試料(巾2.5cm×長さ3cm)当り14.7N(1.5kgf)時の伸長率を織編物の経及び緯方向について高通気度部位と低通気度部位である基布部の伸長率を測定し、同方向での伸長率の比が大きい方向の数値で規定する。
また30%伸長時応力の比率とは、布帛の経及び緯方向についてサンプル巾2.5cm当りの30%伸長時における伸長応力を、高通気度部位と低通気度部位である基布部で測定し、同方向での比が小さい方向の数値で規定する。
さらに本発明の布帛は、製品着用時を想定した伸長状態においての通気度差が更に向上する事が好ましい。布帛の種類及び組織、構成する糸の種類、配列等によって、布帛の経緯の伸縮特性に差が有るものであるが、経かつ緯方向に15%伸長させた状態を木枠で固定し着用時の伸長状態として規定し、通気度を測定した。
経かつ緯方向に15%伸長させた状態での高通気度部位の通気度が、経かつ緯方向に15%伸長させた状態での低通気度部位の1.5倍以上有するが好ましく、2〜5倍の範囲であることがさらに好ましい。
また、通気度の比が、1.5倍未満であると製品を着用した場合においては、通気度が更に向上したとは言い難く、更に2倍以上あれば蒸れ感の軽減を更に体感することが可能となる。
さらに本発明の布帛は、高通気度部位が、ストレッチ性を有する繊維とストレッチ性を有さない繊維からなる抜蝕加工を施された部位であり、低通気度部位の伸長率よりも大きいことが好ましい。
さらに本発明の布帛は、アルカリ金属スルホン酸基を有する第三成分により変性されたポリエステル繊維を含むことが好ましい。アルカリ金属スルホン酸基を有する第三成分により変性されたポリエステル繊維を用いることで、低通気度部位にソフトな風合いを付与し、また鮮明度の高いカチオン染料染色が可能となる。
本発明の布帛は、製品として使用した際、部位によって通気度に差が必要とされる衣類に用いられ、好ましくはガードル、ボディスーツ、レオタード、ショーツ、ブラジャー、スパッツ、スポーツ用タイツ、スポーツ用インナー、靴下、水着から選ばれた衣類に用いることが望ましい。
次に本発明の布帛の製造方法について説明する。
本発明の部分的に異なる通気度差を有する布帛は、1)〜4)を満たすストレッチ性ベース布帛の任意の箇所に抜蝕促進剤を含む抜蝕糊を印捺する工程1と、抜蝕剤により印捺部の抜蝕性繊維aの一部または全部を除去する抜蝕加工工程2を施すことを含む、部分的に異なる通気度を有する布帛の製造方法により得られる。1)ストレッチ性ベース布帛は抜蝕性繊維aと、非抜蝕性繊維bと、非抜蝕性繊維cとで構成され、2)抜蝕性繊維aは、抜蝕剤により溶解するポリマーで構成され、3)非抜蝕性繊維bは、前記抜蝕剤には溶解しないポリマーで構成され、かつ伸縮性を有し、4)非抜蝕性繊維cは、前記抜蝕剤には溶解しないポリマーで構成され、かつ非伸縮性である
本発明における布帛のベース布帛は、抜蝕剤により溶解するポリマーにて少なくともその一部が構成された抜蝕性繊維aと、前記抜蝕剤には溶解しないポリマーであり、かつ伸縮性の非抜蝕性繊維bと、前記抜蝕剤には溶解しないポリマーであり、かつの非伸縮性の非抜蝕性繊維cとで構成されることが必要である。
ベース布帛を構成する抜蝕性繊維aは、抜蝕加工に使用する抜蝕剤により溶解するポリマーにて少なくともその一部が構成された繊維であり、また抜蝕剤により溶解するポリマーと前記抜蝕剤によっては溶解しない非抜蝕性ポリマーとからなる複合繊維等の繊維であってもよい。
また、抜蝕促進剤を含む抜蝕糊を印捺する工程で用いる抜蝕促進剤としては、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミン、多価アルコールにエチレンオキシドを2モル以上付加した多価アルコールエチレンオキシド付加物、多価アルコールエチレンオキシド付加物と第四級アンモニウム塩の併用等が挙げられ、これらの抜蝕促進剤を使用し、かつ抜蝕剤として水酸化ナトリウム等を熱水状態のアルカリ水溶液として使用する場合は、抜蝕性繊維aとして、通常のポリエステル繊維よりも高溶解性を有する抜蝕性の繊維としてアルカリ金属スルホン酸基を有する第三成分により変性されたポリエステル繊維を用いることが好ましく、アルカリ金属スルホン酸基を有する第三成分により変性されたポリエステル繊維を用いることで、印捺部と非印捺部との抜蝕度合の差を大きくすることができる。
従って、例えば、抜蝕性繊維aとして、レーヨンとアルカリ金属スルホン酸基を有する第三成分により変性されたポリエステル繊維を併用した場合、抜蝕性繊維aに応じて、抜蝕剤を部分的に印捺する工程と、抜蝕剤により抜蝕性繊維aを溶解除去する工程とを、抜蝕剤を変えて繰り返して施すことができる。
本発明においては、特に、抜蝕性繊維aとして、アルカリ金属スルホン酸基を有する第三成分により変性されたポリエステル繊維が好ましいものとして挙げられ、この変性ポリエステル繊維は、アルカリ金属スルホン酸基を有する第三成分により変性されたポリエステルポリマーのみからなる繊維であってもよいし、アルカリ金属スルホン酸基を有する第三成分により変性されたポリエステルポリマーと、抜蝕剤には溶解しない非抜蝕性ポリマーとの複合構造の複合繊維であってもよい。複合繊維の複合構造は、アルカリ金属スルホン酸基を有する第三成分により変性されたポリエステルポリマーが繊維表面に露出して存在する複合構造であることが好ましく、複合構造の繊維は、抜蝕加工後に抜蝕剤には不溶解の非抜蝕性ポリマーが細繊維として残存することによって布帛の強度保持に寄与する点からより好ましいものである。
抜蝕性繊維aが複合繊維であるときの複合構造としては、抜蝕剤により溶解するポリマー、好ましくはアルカリ金属スルホン酸基を有する第三成分により変性されたポリエステルポリマーが30質量%以上、好ましくは50質量%以上占めるならば、サイドバイサイド型、芯鞘型、海島型のいずれであってもよいが、抜蝕後に残存する非抜蝕性ポリマーの細繊維の形態及び強度保持の点から芯鞘型であることが好ましい。
抜蝕性繊維aを構成する抜蝕剤により溶解するポリマーとしては、前述のように、好ましくは、アルカリ金属スルホン酸基を有する第三成分により変性されたポリエステルポリマーが挙げられるが、具体的には、アルカリ金属スルホン酸基を有する第三成分として、5−ナトリウムスルホイソフタル酸0.5〜5.0mol%及びアジピン酸等のジカルボン酸2.0〜13.0mol%を共重合させたポリエチレンテレフタレートが挙げられる。
また、抜蝕性繊維aが複合繊維であるときに、用いる抜蝕剤によっては溶解しない複合成分の非抜蝕性ポリマーとしては、好ましくは、第三成分が含まれないか或いはアルカリ金属スルホン酸基を有する第三成分が0.5mol%未満共重合のポリエチレンテレフタレート等のポリエステルポリマー、アルカリ金属スルホン酸基を有しない第三成分、例えばイソフタル酸、アジピン酸、シクロヘキサジカルボン酸、トリメット酸、ポリアルキレングリコール、テトラエチレングリコール、ビスフェノールA等が1〜15mol%共重合されたポリエチレンテレフタレート等のポリエステルポリマー、またはかかるポリマーが1〜15質量%ブレンドされたポリエチレンテレフタレート等のポリエステルポリマー、或いは66ナイロンポリマー、6ナイロンポリマー等のポリアミドポリマー等が挙げられる。
ベース布帛を構成する伸縮性の非抜蝕性繊維bは、布帛のストレッチ性を支配する繊維であって、使用する抜蝕剤には溶解せず、好ましくは伸縮伸長率30%以上の伸縮性を有する繊維であり、使用する抜蝕剤が硫酸アルミニウム、酸性硫酸ナトリウムや、水酸化ナトリウム等の熱水状態のアルカリ水溶液等である場合は、伸縮性の非抜蝕性繊維bとして、スパンデックスといわれるポリウレタン繊維等の弾性繊維が好ましいものとして用いられる。また、その他、伸縮性の非抜蝕性繊維bとして、弾性回復、熱収縮、塑性変形等の物性の異なるポリエステル系、ポリアミド系、ポリアクリロニトリル系等の同種または異種のポリマーをサイドバイサイド型或いは偏心芯鞘型の複合構造とした高捲縮発現性の複合繊維が用いられる。
また、ベース布帛を構成する非抜蝕性繊維cは、布帛、特にその抜蝕部を補強する繊維であり、使用する抜蝕剤には溶解せず、かつ好ましくは伸縮伸長率30%未満の非伸縮性の繊維である。使用する抜蝕剤が硫酸アルミニウム、酸性硫酸ナトリウムや、水酸化ナトリウム等の熱水状態のアルカリ水溶液等である場合は、レーヨン、ベンベルグ、リヨセル、綿等のセルロース系繊維、66ナイロン繊維等のポリアミド繊維、ポリエチレンテレフタレート繊維等の未変性の通常ポリエステル繊維、或いはアルカリ金属スルホン酸基を有する第三成分以外の第三成分により変性されたポリエステル繊維が用いられる。また、この非抜蝕性繊維cは、抜蝕性繊維aがアルカリ金属スルホン酸基を有する第三成分により変性されたポリエステルポリマー等の抜蝕剤により溶解するポリマーと、抜蝕剤には溶解しない非抜蝕性ポリマーとの芯鞘構造の複合繊維であるとき、抜蝕後に残存する非抜蝕性ポリマーの繊維で代替させることも可能で、抜蝕性繊維aと、非抜蝕性繊維bで構成されたベース布帛を用いることができる。
ベース布帛は、抜蝕性繊維aと、伸縮性の非抜蝕性繊維bと、非伸縮性の非抜蝕性繊維cとから構成される織物或いは編物であるが、明瞭に異なるストレッチ性を付与するうえでストレッチ性の差を大きくすることが望ましく、ストレッチ性の差を大きくするためには、被加工布帛であるベース布帛自体が組織構造上ストレッチ性を発揮し易いという点から、編物であることが好ましく、この場合、高伸縮性部位における通気度も高くなる。編物としては、経編地であるラッセル編地、トリコット編地、緯編地である丸編地、横編地等が挙げられ、他にジャガード機構を備えた編機によった柄を有する編地、多層構造編地、レース基布編地等が挙げられる。
ベース布帛における抜蝕性繊維a、伸縮性の非抜蝕性繊維b、非伸縮性の非抜蝕性繊維cの繊維形態は、それぞれの機能を発揮させる点からフィラメント糸であることが好ましく、各繊維の繊度、構成比率は、任意に選択され、特に制限はない。好ましく用いられる編物においては、各繊維は編組織によってそれぞれの組織を構成する糸として用いられるが、伸縮性の非抜蝕性繊維bを編物のストレッチ性により支配的に寄与させるため、伸縮性の非抜蝕性繊維bは、挿入糸として、抜蝕性繊維aと非伸縮性の非抜蝕性繊維cは、地編の構成糸として、それぞれ用いることが好ましい。
前記ストレッチ性ベース布帛に施す抜蝕加工には、抜蝕促進剤を含む抜蝕糊を部分的に印捺する工程と、抜蝕剤により印捺部の抜蝕性繊維aの一部または全部を溶解除去する工程とを含む一般的に使用されている公知の方法が使用される。抜蝕促進剤を含む抜蝕糊を印捺する工程では、抜蝕促進剤を糊剤に含有させて抜蝕糊として印捺する。抜蝕促進剤としては前述したとおりであり、抜蝕糊に用いる糊剤としては、特に限定はなく、公知の糊剤が用いられ、例えば小麦澱粉、トラガントガム、ローカストビーンガム、グアガム、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ソーダ等の糊剤が単独または2種以上組み合わせて用いられる。
抜蝕糊の印捺には、型を用いて部分的に印捺するのがよく、ストレッチ性に差を付けようとするストレッチ性ベース布帛の任意の箇所に、抜蝕部の大きさ、抜蝕部の柄の形、抜蝕部の数、非抜蝕部に対する抜蝕部の面積比に応じ、適宜型を変更することによって印捺する。例えば比較的広領域の大きな柄からドットのような小さな柄まで任意の柄に対して型を変更することによって任意に得ることができる。この抜蝕剤を印捺する工程には、抜蝕糊の印捺後、乾燥或いはさらに加熱処理等を含んでもよい。また、抜蝕性繊維aを除去する工程は、抜蝕剤によって抜蝕性繊維aを構成するポリマー(但し、抜蝕剤により溶解するポリマー)を全て溶解することにより、抜蝕性繊維aの一部または全部を除去するものであり、抜蝕性繊維aを除去する工程では、抜蝕剤の作用を活性状態にして抜蝕性繊維aを除去するが、蒸気、熱水等での湿熱処理、水洗、乾燥等を含んでもよい。また、湿熱抜蝕処理の前処理として、他の抜蝕促進剤を用いて抜蝕性繊維aの除去を促進或いは加速させることもできる。
かかる抜蝕加工を施してなる布帛における抜蝕部は、ストレッチ性ベース布帛を構成していた抜蝕性繊維aの全部が除去され、また一部が除去されないときには細繊維として存在するため、織編密度が低下し、繊維間に空隙ができ、通気度が向上すると共に、伸縮性の非抜蝕性繊維bと非伸縮性の非抜蝕性繊維cとの存在比率が相対的に高くなり、抜蝕部位での通気度が、非抜蝕部位より高くなる。また同時に、伸縮性の非抜蝕性繊維bに対する拘束力が低下し、伸縮性の非抜蝕性繊維bの動く自由度が増して、伸縮性の非抜蝕性繊維bがより伸びやすく、より縮みやすい状態が形成され、抜蝕部でのストレッチ性が非抜蝕部のストレッチ性より高くなり、抜蝕部と非抜蝕部ではストレッチ性に差が生ずる。
得られた本発明の布帛は、ストレッチ性ベース布帛が本来有する通気度が低く、ストレッチ性の低い部分と、ストレッチ性ベース布帛より通気度が高く、ストレッチ性の高い部分を有する。通気度が高く、ストレッチ性が高くなる抜蝕部の部分は、抜蝕加工を施してなる布帛を衣類としたときに、非抜蝕部の部分より通気度が高く、着圧が低くなることから、部分的に通気度差と着圧差が生じる衣類となる。
本発明においては、衣類としたときに部分的に通気度差と着圧差が生じさせるため、抜蝕加工を施すことにより、好ましくは、少なくとも布帛の経緯方向のいずれか一方の、非抜蝕部と抜蝕部との間に、抜蝕部に対する抜蝕部の伸長率比が1.1〜5.5倍、非抜蝕部に対する抜蝕部の30%伸長時応力比が0.9〜0.05倍のストレッチ性差を付与する。
本発明において、特に好ましい態様の例を挙げると、抜蝕性繊維aがアルカリ金属スルホン酸基を有する第三成分により変性されたポリエステル繊維、伸縮性の非抜蝕性繊維bがポリウレタン繊維、非伸縮性の非抜蝕性繊維cがポリアミド繊維であり、アルカリ金属スルホン酸基を有する第三成分により変性されたポリエステル繊維がカチオン染料に対する可染性、ポリアミド繊維が酸性染料、反応性染料に対する可染性をそれぞれ示すことから、これらの繊維の組み合わせのときには、染料の組み合わせによって、抜蝕加工後に染色加工を施したときに異色染めを可能にし、ベース布帛に、部分的に通気度差と、ストレッチ性の差を付与するとともに、抜蝕加工での透かし効果に加え、部分的な異色効果を付与し、得られる布帛の意匠性効果を高める。この染色加工には、特に制限はなく、通常の方式、例えば浸染が用いられる。
また、好ましく用いられる前記のアルカリ金属スルホン酸基を有する第三成分により変性されたポリエステル繊維は、抜蝕剤である水酸化ナトリウム等の熱水状態のアルカリ水溶液に対して良好な抜蝕性を呈し、抜蝕促進剤を含む抜蝕糊の印捺部で繊維を構成する溶解性ポリマーである変性ポリエステルポリマーのより完全な溶解除去が行われる。また、アルカリ金属スルホン酸基を有する第三成分により変性されたポリエステル繊維が抜蝕性繊維aとして含まれる布帛では、水酸化ナトリウム等の熱水状態のアルカリ水溶液によって、抜蝕促進剤を含む抜蝕糊の印捺部では変性されたポリエステル繊維が溶解除去され、また非印捺部では通常の未変性のポリエステル繊維に適用されると同様の減量加工が行われることになる。従い、非抜蝕性繊維cとして通常の未変性のポリエステル繊維が含まれる布帛では、印捺部での変性ポリエステル繊維の除去工程と減量加工と兼ねて行うことができ、風合い的にも多様な効果を付加することができる。
本発明においては抜蝕加工で抜蝕糊の印捺の際、抜蝕促進剤には影響されない染料を抜蝕糊に加え、抜蝕加工と同時に着色も可能であるが、抜蝕加工後に、染色加工を施すこともできる。また、本発明において、抜蝕加工を施し、必要により染色加工を施した後、布帛の非抜蝕部の一部に樹脂加工を施し、非抜蝕部のなかに部分的にストレッチ性差を付与することができる。樹脂加工は、樹脂をペースト状或いは液状となして塗布または含浸することによって付与し固着させる。樹脂加工に用いられる樹脂としては、仕上げ加工用の樹脂、例えば、ポリエステル系ウレタン重合体や、ポリエーテル系重合体、ポリアクリル酸系重合体、アミノ酸変性ウレタン系重合体、シリコンゴム系重合体等が挙げられ、これらのペースト状物或いは液状物をロータリースクリーン機やグラビア塗工機等によって付与後、乾燥させ固着させる。衣類とした場合、製品の外表面に樹脂加工することが、肌への好ましくない接触感を避けるうえでは好ましいが、製品外観を重視する場合には、製品の裏面への樹脂加工することもできる。また樹脂加工によって一般的に、不快な接触感や、通気度の低下が生じる傾向にあるが、この樹脂加工を全面塗布ではなく、ドット柄等の非連続な樹脂付着部の集合体とすることで、これらのデメリットを改善することもできる。
樹脂加工が施された非抜蝕部の部分は、固着樹脂によって繊維の拘束力が増大して繊維の動きが抑制され、樹脂加工が施されていない非抜蝕部の部分に比べ、ストレッチ性が低いか若しくは極めて低い部分となる。したがい、樹脂加工を施して得られた本発明の布帛は、ストレッチ性ベース布帛が本来有する通気度が低く、ストレッチ性の低い部分、ストレッチ性ベース布帛より通気度が高く、ストレッチ性が高い部分、ストレッチ性ベース布帛より通気度が低く、ストレッチ性が低い部分を有する。また、通気度が低く、ストレッチ性が低くなる樹脂加工部分は、得られた布帛を衣類としたときに、非抜蝕部の樹脂加工を施していない部分より通気度が低下し、着圧が高くなることから、部分的に多段階の通気度差、および着圧差が生じる衣類となる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。なお、本発明において、布帛のストレッチ性の評価、布帛強度等の測定は、以下の方法によった。
なお加工布帛や製品からの試験片のサンプリングに対して、高通気度部位とは、測定に用いる試料部位全てが抜蝕加工されている部位はもちろんであるが、伸縮性レベルのコントロール及び意匠性をも得る為に抜蝕処理部と非抜蝕部を例えば小花やドットのような小柄が分散せしめた部位も含み、低通気度部位とは、測定に用いる試料部位全てが抜蝕加工されていない部位はもちろんであるが、製品から測定試料を得る場合、試料として得られる全面非抜蝕部位が無い場合、最も抜蝕加工処理された場所が少ない部位を非抜蝕部として測定に用いることとする。この場合、目安として試料の80%以上、更に好ましくは90%以上の面積で非抜蝕部である基布部が存在する事が望ましい。またベース基布に対して抜蝕加工のみならず更に樹脂プリントが付与された製品の場合、前記樹脂プリント部を含む部分を低通気度部とする。
(通気度)
布帛を25℃、湿度65%条件の環境可変室で12時間調整し、JIS L1018一般試験方法(フラジール形試験)に従って、テクステスト社製、通気度試験機FX3300で測定をおこない、通気度(cm3/cm2/sec)を求めた。
(15%伸長時の通気性)
布帛を経かつ緯方向に15%伸長させた状態で、木枠に固定し、通気性評価の方法で通気度を求めた。
(伸長率、伸長率比)
本発明における伸長率は、測定に用いる試料を準備するため、巾3cm×長さ6cmのカット反を経緯方向にそれぞれ3枚ずつ採取し、繊維方向の目を揃え巾2.5cmに調整して測定試料とする。この試料を定速伸長引張り試験機につかみ間隔3cmとしてつかみ具で滑らないように固定する。1分間当たりつかみ間隔の100%の3cm/分引張り速度で荷重伸長曲線を描かせ、14.7N(1.5kgf)時の伸長率Eを次式で求める。
伸長率E(%)=[(L1−L0)/L0]×100
L0:元の試料の長さ(3cm)
L1:14.7N(1.5kgf)時の試料の長さ(cm)
伸長率比は、布帛の経及び緯方向について抜蝕加工による抜蝕部と非抜蝕部のそれぞれの部分の伸長率を測定し、同方向での抜蝕部の伸長率と非抜蝕部の伸長率の比率を求める。
伸長率比(倍)=抜蝕部伸長率(%)/非抜蝕部伸長率(%)
(30%伸長時応力、30%伸長時応力比)
30%伸長時応力は、前記の伸長率の測定時に、30%伸長したときに測定した応力(cN/gf)であり、荷重伸長曲線からも読み取れる。30%伸長時応力は、伸びた際の抵抗を示すもので、着用時を想定した30%伸びた状態での身体に対する締め付け感を表す指標である。同じ伸長率にあって、応力が異なると身体に対する圧迫感が異なり、低応力では低圧迫感、高応力では高圧迫感を呈する。
30%伸長時応力比は、同方向での抜蝕部の30%伸長時応力と非抜蝕部の30%伸長時応力の比率を求める。
30%伸長時応力比(倍)=抜蝕部30%伸長時応力(cN/gf)/非抜蝕部30%伸長時応力(cN/gf)
この30%伸長時応力比が小さいことは、ストレッチ性の差が大きくなり、圧迫感にも差が付与することができることを意味する。
(布帛強度)
布帛強度は、JIS L1018破裂強さA法(ミューレン法)に従い求めた。
評価サンプルは、試験片中央部の破裂部位(直径3cm)+1cmの円形部が、非抜蝕部または完全な抜蝕部になるようにサンプリングしてものを用いた。細かな柄にて抜蝕部と非抜蝕部が混在する場合は、前記破裂部位(直径3cm)+1cmの円形部における抜蝕部の比率を記録した上で測定した。
(実施例1)
地編に抜蝕性繊維としてアルカリ金属スルホン酸基を有する第三成分により変性されているポリエステル繊維33dtex/36フィラメント(f)の無撚糸と、ストレッチ性が無い非抜蝕性繊維である66ナイロン繊維44dtex/20のトリスキン組織であり、挿入糸にはストレッチ性を有する非抜蝕性繊維として耐熱セット性ポリウレタン繊維44dtex/1f及びポリウレタン繊維156dtex/1fを用い2倍に伸ばして、製編し、ラッセル編地を得た。このラッセル編地を、徐々に低温から段階的に温度を上げ80℃にて拡布精錬した後、セッター温度180℃にて所定の巾でセットし、コース45本吋、ウエル50本吋、目付260g/m2のベース基布を得た。
用いた抜蝕性繊維aの変性ポリエチレンテレフタレート繊維は伸縮伸長率が31.2%であり、非抜蝕性繊維cの66ナイロン繊維は伸縮伸長率が42%であり、また伸縮性の非抜蝕性繊維bの一方の耐熱セット性ポリウレタン繊維は伸縮伸長率が500%、他方のポリウレタン繊維は伸縮伸長率が500%あった。ベース編地におけるこれら繊維の混率(重量)は、変性ポリエチレンテレフタレート繊維45%、66ナイロン繊維40%、ポリウレタン繊維15%であった。
以下に示す抜蝕糊剤を用い、この抜蝕糊剤を製品の所定部位に望むべき形状に印捺し、乾燥後、180℃×2分間の乾熱処理を行った。印捺する箇所は、最も通気度が高く、伸縮性の高い部位を全面抜蝕部位つまり抜蝕性繊維を全て溶解させる部位とし、また最も通気度が低く、伸縮性の低い部位を全面非抜蝕部位とする。中間的な通気度、または伸縮性の部位は、小花のモチーフで部位面積比50%の抜蝕加工行うよう製品機能及びデザイン加味して行った。
次いで湯洗い後、水酸化ナトリウム10g/リットル水溶液にて80℃×30分間処理し、弱酸中和、水洗することで抜蝕加工を行った。
(抜蝕促進剤含有抜蝕糊)
グリセリンエチレンオキシド10モル付加物:10部(質量部、以下同じ)
下式の第四級アンモニウム塩:2.5部
ファインガムG17(第一工業製薬社製グアガム系糊剤):6部
水:81.5部
[[C1225N(CH)(CHCHO)mH](CHCHO)nH]]Cl(m+n=2〜8の混合品)
次に、この抜蝕加工編地に下記に示す染色条件にて異色染めを行ったところ、編地の非抜蝕部は、青色カチオン染料と赤色酸性染料により青く染色された変性ポリエチレンテレフタレート繊維と赤く染色された66ナイロン繊維と染色されていないポリウレタン繊維とで赤味のある青色を呈し、抜蝕部は、花模様部を含め、赤色酸性染料により赤く染色された66ナイロン繊維と染色されていないポリウレタン繊維が残って赤色を呈し、かつ非抜蝕部と抜蝕部との柄際がクリヤーな透け感の良好で意匠性の高い、部分的に異なるストレッチ性を有するラッセル編地が得られた。
(染色条件)
カチロン ブルー CD−FBLH(保土ヶ谷化学工業社製カチオン染料)1%owf(対繊維質量)
カヤノール レッド NB(日本化薬社製酸性染料)0.5%owf
カチロンソルトWニューコンク(保土ヶ谷化学工業社製沈でん防止剤)1%owf
浴比 1:50
温度及び時間 100℃×40分
得られたラッセル編地の通気度は、抜蝕部で通気度120(cm3/cm2/sec)、非抜蝕部で通気度40(cm3/cm2/sec)、小花のモチーフ部分で通気度80(cm3/cm2/sec)であった。抜蝕部である高通気度部位の通気度非抜蝕部である低通気度部位の通気度の比率は3.0倍であった。
伸縮性は、抜蝕部で伸長率経180%×緯160%、30%伸長時応力経80cN/gf×緯50cN/gfであり、非抜蝕部で伸長率経150%×緯60%、30%伸長時応力経170cN/gf×緯290cN/gfであった。
伸長率の比率は緯2.7であり、30%伸長時応力の比率は緯0.17であった。また、小花のモチーフ部位の伸縮性は、伸長率は経170%×緯120%、30%伸長時応力は、経100cN/gf×緯90cN/gfであり、中間的な伸縮性の部位となった。
経かつ緯方向に15%伸長させた状態でのラッセル編地の通気度は、抜蝕部で通気度200(cm3/cm2/sec)、非抜蝕部で通気度50(cm3/cm2/sec)、小花のモチーフ部分通気度120(cm3/cm2/sec)であった。抜蝕部である高通気度部位の通気度非抜蝕部である低通気度部位の通気度の比率は4.0倍であった。
布帛強度は高通気度部位である抜蝕部で200kpa、低通気度部位である非抜蝕部であるベース基布部350kpaであり問題ない破裂強度であった。
この部分的に通気度差及び伸縮性差を有するラッセル編地を裁断し、一例としてガードルを得た。製品には所定部位に、望むべき通気度及び着圧に差を持たせた製品であり、織編物の生地段差を感じない、また薄く蒸れ感が無く、非常に柔らかい触感である製品となった。前記製品のサイズや意匠を変更する場合にも、従来の編地組織等の変更による編立てから行うのではなく、本発明の製造方法はベース基布の加工まで同一のストレッチ織編物を用いる為、抜蝕加工以降の工程で変更でき、フレキシブルに対応できる手法であった。
(比較例1)
実施例1と同じ構成でベース基布を得た。抜蝕加工を施さずに、伸縮性の高いシリコン系樹脂を用い、実施例1の反転柄形状に印捺し、乾燥後、180℃×2分間の乾熱処理を行って、固着させ樹脂プリント加工した。印捺した箇所は、最も通気度の低く、伸縮性の低い部位となり、樹脂プリントされていないストレッチ性ベース布帛部分が最も通気度が高く、伸縮性の高い部位となる。
得られたラッセル編地の通気度は、測定部位全面が樹脂プリントした部位において通気度31(cm3/cm2/sec)、非樹脂プリント部位であるストレッチ性ベース布帛の通気度40(cm3/cm2/sec)、小花のモチーフ部位の通気度34(cm3/cm2/sec)であった。高通気度部位の通気度が低通気度部位の通気度の比率は1.29倍である。
伸縮性は、測定部位全面が樹脂プリントした部位の伸長率は経90%×緯50%、30%伸長時応力は、経240cN/gf×緯380cN/gfであり、非樹脂プリント部位であるストレッチ性ベース布帛の伸長率は経150%×緯60%、30%伸長時応力は、経170cN/gf×緯290cN/gfであった。伸長率の比率は経1.7であり、30%伸長時応力の比率は経0.8であった。
経かつ緯方向に15%伸長させた状態でのラッセル編地の通気度は、測定部位全面が樹脂プリントした部位に於いて通気度40(cm3/cm2/sec)、非樹脂プリント部位であるストレッチ性ベース布帛の通気度の50(cm3/cm2/sec)、高通気度部位の通気度が低通気度部位の通気度の比率は1.25倍であった。布帛強度は高通気度部であるベース基布部が350kpa、低通気度部である樹脂プリント部が440kpaであり問題ない破裂強度である。
(比較例2)
ストレッチ性が無い非抜蝕性繊維である66ナイロン44デシテックス20フイラメントを用いる代わりに、前記組織の箇所に実施例1と同じ抜蝕性繊維であるアルカリ金属スルホン酸基を有する第三成分により変性されているポリエステル繊維33デシテックス36フイラメントの無撚糸を使用した以外は、実施例1と同様にベース基布であるラッセル編地を得た。この織編物はコース45本吋、ウエル50本吋、目付250g/m2であった。
前記織編物に実施例1と同様抜蝕加工を施し、比較例の伸縮性差を有する織編物を得た。この比較例の部分的に得られたラッセル編地の通気度は、測定部位全面が抜蝕加工した部位に於いて通気度200(cm3/cm2/sec)、全面非抜蝕部位の通気度45(cm3/cm2/sec)、小花のモチーフ部位の通気度100(cm3/cm2/sec)であった。抜蝕部である高通気度部位の通気度が非抜蝕部である低通気度部位の通気度の比率は4.4倍であった。
伸縮性は、測定部位全面が抜蝕加工した部位の伸長率は経210%×緯350%、30%伸長時応力は、経40cN/gf×緯20cN/gfであり、全面非抜蝕部位の伸長率は経160%×緯60%、30%伸長時応力は、経140cN/gf×緯250cN/gfであった。伸長率の比率は緯5.8であり、30%伸長時応力の比率は緯0.08であった。
布帛強度は高通気度部である全面が抜蝕加工した部位が100kpaの測定不能な布帛強度であり、製品として使用するに問題ある破裂強度であった。
この部分的に伸縮性を有するラッセル編地を裁断し、一例としてガードルを得た。製品には所定部位に通気度、着圧に差があるものの、抜蝕部分はストレッチ性を有する非抜蝕性繊維のみであることから、伸縮性が非常に高すぎ、30%伸長時応力も低い為、部分的にサポート感の少ない、望ましい着圧差を有した製品にはならなかった。
(実施例2)
地編に、抜蝕性繊維aとして、固有粘度(ポリマーをフェノール1:テトラクロロエタン1の混合溶媒に溶解し、ウベローデ粘度計により25℃にて測定)0.60、融点244℃の5−ナトリウムスルホイソフタル酸2.0mol%及びアジピン酸5.0mol%をポリエチレンテレフタレートに共重合の変性ポリエステルポリマーを鞘成分、固有粘度0.72、融点256℃のポリエチレンテレフタレートを芯成分とし、芯成分1:鞘成分2の比に、290℃にて芯鞘複合紡糸し延伸して得た、56dtex/24fの芯鞘複合繊維の無撚糸を用いた以外は、実施例1と同様に、トリスキン組織にして製編し、ラッセル編地を得た。このラッセル編地を、実施例1と同様、精練、セットし、コース48本吋、ウエル50本吋、目付240g/mのベース編地とした。なお、用いた芯鞘複合繊維は伸縮伸長率が32.0%であり、ベース編地におけるこれら繊維の混率(重量)は、芯鞘複合繊維85%、ポリウレタン繊維15%であった。
このベース編地に対し、実施例1と同様にして抜蝕加工を施し、さらに非抜蝕部分の一部にプリント手法で通常の加工条件で小ドット柄に樹脂加工を行った。樹脂加工部の面積比率は非抜蝕部であるベース基布残存部の15%程度とした。得られた編地の非抜蝕部には変性ポリエステルポリマーとポリエチレンテレフタレートとの芯鞘複合繊維とポリウレタン繊維があり、抜蝕部にはポリウレタン繊維の他に、抜蝕性繊維aとした芯鞘複合繊維の芯部のポリエチレンテレフタレートが約20dtex/24fの細繊維(非抜蝕性繊維cに相当する)として残っており、この細繊維は抜蝕部での強度保持及びストレッチ性の制御に寄与するものであった。
得られたラッセル編地のストレッチ性を伸長率及び30%伸長時応力で評価したところ、抜蝕部での伸長率は経方向160%、緯方向170%、30%伸長時応力は、経方向100cN/gf、緯方向70cN/gfであり、非抜蝕部での伸長率は、経方向130%、緯方向50%、30%伸長時応力は、経方向190cN/gf、緯方向300cN/gfであり、また非抜蝕部に対しての抜蝕部の伸長率比は、経方向1.2倍、緯方向3.4倍、30%伸長時応力比は、経方向0.53倍、緯方向0.23倍であり、抜蝕部は、非抜蝕部よりも高いストレッチ性を有する部分であった。
得られたラッセル編地の通気度は、抜蝕部で通気度170(cm3/cm2/sec)、非抜蝕部で通気度50(cm3/cm2/sec)、小花のモチーフ部分で通気度120(cm3/cm2/sec)であった。抜蝕部である高通気度部位の通気度非抜蝕部である低通気度部位の通気度の比率は3.4倍であった。
前記編地の伸縮性は、抜蝕部で伸長率経160%×緯170%、30%伸長時応力経100cN/gf×緯70cN/gfであり、非抜蝕部で伸長率経130%×緯50%、30%伸長時応力経190cN/gf×緯300cN/gfであった。伸長率の比率は緯3.4であり、30%伸長時応力の比率は緯0.23であった。また非抜蝕部に小ドット柄に樹脂加工した部分での伸長率は経80%×緯30%、30%伸長時応力は経220cN/gf×緯360cN/gfであり、多段的にストレッチ性の差を付与することができた。
経かつ緯方向に15%伸長させた状態でのラッセル編地の通気度は、抜蝕部で通気度230(cm3/cm2/sec)、非抜蝕部で通気度60(cm3/cm2/sec)、小花のモチーフ部分通気度160(cm3/cm2/sec)であった。抜蝕部である高通気度部位の通気度非抜蝕部である低通気度部位の通気度の比率は3.8倍であった。
布帛強度は高通気度部位である抜蝕部で190kpa、低通気度部位である非抜蝕部であるベース基布300kpaであり問題ない破裂強度であった。
前記編地を裁断し、一例としてガードルを得た。製品には所定部位に、望むべき着圧に差を持たせた製品であり、織編物の生地段差を感じない、また薄く蒸れ感が無く、非常に柔らかい触感である製品となった。この製品のサイズや意匠を変更する場合にも、従来の編地組織等の変更による編立てから行うのではなく、本製造方法はベース基布の加工まで同一のストレッチ織編物を用いる為、抜蝕加工以降の工程で変更でき、フレキシブルに対応できる手法であった。

Claims (7)

  1. 布帛の構成繊維の一部を抜蝕除去する抜蝕加工によって形成された部分的に異なる通気度を有する編組織の布帛であって、高通気度部位と低通気度部位とを有し、前記高通気度部位は、全面が抜蝕部である抜蝕部位と、抜蝕部と非抜蝕部を分散させた部位とからなり、前記低通気度部位は、80%以上の面積が非抜蝕部である部位であり、前記抜蝕部は、ポリウレタン繊維と、未変性ポリエステル繊維またはポリアミド繊維とからなり、前記非抜蝕部は、全部または一部が変性ポリエステルポリマーにて構成された繊維と、ポリウレタン繊維と、未変性ポリエステル繊維またはポリアミド繊維とからなり、前記高通気度部位の通気度が前記低通気度部位の通気度の1.3倍以上、前記高通気度部位の布帛強度が150kpa以上である、部分的に異なる通気度を有する布帛。
  2. 高通気度部位が、低通気度部位に対し、高い伸縮性を有し、少なくとも布帛の経緯方向のいずれか一方の低通気度部位に対する高通気度部位の伸長率比が1.1〜5.5倍、低通気度部位に対する高通気度部位の30%伸長時応力比が0.05〜0.9倍の伸縮性差を有する請求項1に記載の部分的に異なる通気度を有する布帛。
  3. 経かつ緯方向に15%伸長させた状態での高通気度部位の通気度が、経かつ緯方向に15%伸長させた状態での低通気度部位の通気度の1.5倍以上有する請求項1または2に記載の部分的に異なる通気度を有する布帛。
  4. 全部または一部が変性ポリエステルポリマーにて構成された繊維が、アルカリ金属スルホン酸基を有する第三成分により変性された変性ポリエステルポリマーのみからなる繊維または該変性ポリエステルポリマーと未変性ポリエステルポリマーまたはポリアミドポリマーからなる複合繊維である請求項1〜3のいずれか一項に記載の部分的に異なる通気度を有する布帛。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の布帛を用い、部位によって通気度差を設けた衣類。
  6. 全部または一部が変性ポリエステルポリマーにて構成された繊維と、ポリウレタン繊維と、未変性ポリエステル繊維またはポリアミド繊維とからなる編組織の布帛に、全部または一部が変性ポリエステルポリマーにて構成された繊維の一部を除去する抜蝕加工を施して、抜蝕部でのポリウレタン繊維の存在比率を相対的に高め、全面が抜蝕部である抜蝕部位と、抜蝕部と非抜蝕部を分散させた部位とからなる高通気度部位と、80%以上の面積が非抜蝕部である低通気度部位とを形成し、布帛の経緯方向の少なくとも一方の低通気度部位高通気度部位との間に、低通気度部位に対する高通気度部位の伸長率比が1.1〜5.5倍、低通気度部位に対する高通気度部位の30%伸長時応力比が0.05〜0.9倍の伸縮性差とともに、低通気度部位高通気度部位の通気度の比が1.3倍以上の通気度差を付与することを特徴とする部分的に異なる通気度を有する布帛の製造方法。
  7. 全部または一部が変性ポリエステルポリマーにて構成された繊維として、アルカリ金属スルホン酸基を有する第三成分により変性された変性ポリエステルポリマーのみからなる繊維または該変性ポリエステルポリマーと未変性ポリエステルポリマーまたはポリアミドポリマーからなる複合繊維を用いる請求項6に記載の部分的に異なる通気度を有する布帛の製造方法。
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