JP2005139570A - 裏地用織物および裏地および衣服 - Google Patents
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Abstract
【課題】 経糸および/または緯糸方向に通気度を互いに異にする部分を交互に有する裏地用織物、および該織物からなる裏地、および該裏地を袖裏地として縫製してなる衣服であって、衣服の下に半そで下着シャツを着用しても肩部〜肘部間の滑り性を損なわずに肘部〜手首間でべとつきのない着用快適性に優れた衣服を提供する。
【解決手段】 経糸および/または緯糸方向に、長さ10cm以上の繰返し単位で互いに異なる2種の織物組織を交互に有するよう織成されてなり、かつ一方の織物組織を有する部分と他方の織物組織を有する部分との通気度が互いに異なることを特徴とする裏地用織物。
【選択図】 図1
【解決手段】 経糸および/または緯糸方向に、長さ10cm以上の繰返し単位で互いに異なる2種の織物組織を交互に有するよう織成されてなり、かつ一方の織物組織を有する部分と他方の織物組織を有する部分との通気度が互いに異なることを特徴とする裏地用織物。
【選択図】 図1
Description
本発明は、経糸および/または緯糸方向に通気度を互いに異にする部分を交互に有する裏地用織物および裏地および該裏地を袖裏地として縫製された衣服に関するものである。
裏地は、衣服の内側に用いられて、(1)衣服の滑りをよくする。(2)表地が透けるのを防止する。(3)保温性を保つ。などの機能を有している。また、裏地の種類としては、平織組織織物、ツイル組織織物、トリコット編物などが知られている(非特許文献1参照)。
従来、これらの裏地を夏用衣服の袖裏地としても使用されてきたが、その際、該衣服の下に半そで下着シャツを着用すると、肘部〜手首間で汗をかき袖裏地が肌に密着してべとつくという問題があった。
その対策として、例えば特許文献1では、撚糸糸条で裏地を構成することにより裏地の開口率を高め通気度を向上させた裏地が提案されている。しかしながら、通気度と滑り性とは通常相反する性能であり、例えば通気性を向上させるためにメッシュのように開口率を高めると該開口部分では外衣と下着とが直接接触してしまい滑り性が悪く着用快適性が損なわれるという問題があった。
書名:繊維便覧559頁 編者:(社)繊維学会 発行所:丸善(株) 発行年月日:平成6年3月25日
特開平8−158115号公報
本発明は上記の背景に鑑みなされたものであり、その目的は、経糸および/または緯糸方向に通気度を互いに異にする部分を交互に有する裏地用織物、および該織物からなる裏地、および該裏地を袖裏地として縫製してなる衣服であって、衣服の下に半そで下着シャツを着用しても肩部〜肘部間の滑り性を損なわずに肘部〜手首間でべとつきのない着用快適性に優れた衣服を提供することにある。
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、経糸および/または緯糸方向に通気度を互いに異にする部分を交互に有する織物からなる裏地を袖裏地として衣服を縫製し、その際裏地の低通気度側部分を肩部〜肘部に配しかつ裏地の高通気度側部分を肘部〜手首部に配することにより、肘部〜手首間でべとつきがないだけでなく肩部〜肘部で滑り性が損なわれず所望の快適な衣服が得られることを見出し、さらに鋭意検討を重ねることにより本発明に想到した。
かくして、本発明によれば「経糸および/または緯糸方向に、長さ10cm以上の繰返し単位で互いに異なる2種の織物組織を交互に有するよう織成されてなり、かつ一方の織物組織を有する部分と他方の織物組織を有する部分との通気度が互いに異なることを特徴とする裏地用織物。」が提供される。
その際、低通気度側部分の通気度が30c/cm2・sec以上あり、低通気度側部分と高通気度側部分との通気度の差が10cc/cm2・sec以上であることが好ましい。また、低通気度側部分の織物組織が平組織または綾組織またはそれらの変化組織であることが好ましい。一方、高通気度側部分の織物組織としては、模紗組織または模紗組織と他組織との組合わせであることが好ましい。また、低通気度側部分の織物表面の摩擦係数が0.45以下であり、かつ該摩擦係数の平均偏差が0.04以下が好ましい。織物のカバーファクターCFとしては1000〜3000の範囲が適当である。
経糸および/または緯糸を構成する糸条としては、無撚糸条または撚数1000T/m以下の低撚糸糸条であることが滑り性の点で好ましい。経糸および/または緯糸がポリエステル繊維で構成されることが好ましく、吸湿性を高めるためにセルロース系繊維で構成されていてもよい。
前記の裏地用織物を用いて裏地を得て、該裏地を袖裏地として衣服を縫製し、その際、前記低通気度側部分を袖裏地の肩部〜肘部に配し、かつ前記高通気度側部分が肘部〜手首部に配すと、肘部〜手首間でべとつきがないだけでなく肩部〜肘部で滑り性が損なわれず所望の快適な衣服が得られる。
本発明によれば、経糸および/または緯糸方向に通気度を互いに異にする部分を交互に有する裏地用織物、および該織物からなる裏地、および該裏地を袖裏地として縫製してなる衣服であって、衣服の下に半そで下着シャツを着用しても肩部〜肘部間の滑り性を損なわずに肘部〜手首間でべとつきのない着用快適性に優れた衣服が得られる。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
まず、本発明の裏地用織物は、経糸および/または緯糸方向に、長さ10cm以上の繰返し単位で互いに異なる2種の織物組織を交互に有するよう織成された織物である。図1は経糸方向に2種の織物組織を交互に有する場合を模式的に示すものであり、以下、図1を用いて説明する。
まず、本発明の裏地用織物は、経糸および/または緯糸方向に、長さ10cm以上の繰返し単位で互いに異なる2種の織物組織を交互に有するよう織成された織物である。図1は経糸方向に2種の織物組織を交互に有する場合を模式的に示すものであり、以下、図1を用いて説明する。
図1において、d1は一方の織物組織を有する部分の繰返し単位の長さを示しており、d2は他方の織物組織を有する部分の繰返し単位の長さを示している。ここで、繰返し単位の長さd1およびd2はともに10cm以上(好ましくは30cm以上、より好ましくは50〜150cm)である必要がある。該繰返し単位の長さが10cmよりも小さいと、後記のように肩部〜肘部間と肘部〜手首部間とで織物組織が異なるよう(通気度が異なるよう)裏地用織物を裁断する際、効率的に裁断できず好ましくない。逆に、該寸法が150cmよりも長くても効率的に裁断できないおそれがある。前記d1とd2とは、裁断の効率の点で同じ長さであることが好ましいが異なっていてもよい。
なお、本発明の裏地用織物には、縫製された織物は含まれない。例えば、織物組織の異なる2枚の織物を縫い合わせた場合、裏地に縫目が現れ外観が損なわれるため好ましくない。
次に、前記の互いに異なる織物組織を有する部分において、通気度も互いに異なる必要がある。すなわち、図1のように経糸方向に2種の織物組織を交互に有する場合、これに対応して通気度も経糸方向に交互に変化することになる。
その際、低通気度側部分の通気度が30c/cm2・sec以上(より好ましくは50c/cm2・sec以上、特に好ましくは70〜120cc/cm2・sec)であることが好ましい。また、高通気度側部分の通気度が低通気度側部分よりも10cc/cm2・sec 以上(より好ましくは、30〜100cc/cm2・sec)高い値である事が好ましい。織物の通気性と衣服着用時の衣服内温度には強い相関関係があり、裏地の通気度が30c/cm2・sec以下だと、衣服(表地と裏地)の通気性を阻害し不快感を得る傾向にある。本発明において、滑り性を重視する低通気度側部分においても、滑り性を著しく悪化させない範囲で通気性をあげる規格であることが好ましい。低通気度側部分の織物表面の摩擦係数が0.45以下(より好ましくは0.3以下、特に好ましくは0.1〜0.25)であり、かつ該摩擦係数の平均偏差が0.04以下(より好ましくは0.03以下、特に好ましくは0.001〜0.025)であることが好ましい。摩擦係数が0.45を越える場合は、衣服の着脱、動作時に下着との滑り性が悪く着用快適性が阻害されるおそれがある。また、摩擦係数の平均偏差が大きいということは摩擦係数の変動が大きく布帛表面を摩擦した時、引っかかりやすいことを意味する。摩擦係数の平均偏差が0.04より大きいと摩擦時の引っかかりが大きくなり、衣服の着脱、動作時に下着と引っかかり易く着用快適性が阻害されるおそれがある。
織物組織の種類は特に限定されないが、低通気度側部分の織物組織としては、織物組織の安定性で平組織または綾組織またはそれらの変化組織が好適であり、滑り性をも考慮すると綾組織またはその変化組織が特に好適である。一方、高通気度側部分の織物組織としては、優れた通気性を得る上で、模紗織または模紗織と他組織(例えば、綾組織など)との組合わせ組織が好適である。
本発明の裏地用織物において、下記に示すカバーファクターCFで1000〜3000の範囲であることが好ましい。該CFが1000よりも小さいと、織物の空隙が大きくなりすぎて、本発明の機能が得られても、経糸および緯糸の滑脱抵抗力が弱く十分な裏地機能が得られない恐れがある。逆に、該CFが3000よりも大きいと、織物の空隙が小さくなりすぎ十分な通気度が得られない恐れがある。
CF=(DWp/1.1)1/2×MWp+(DWf/1.1)1/2×MWf
[DWpは経糸総繊度(dtex)、MWpは経糸織密度(本/2.54cm)、DWfは緯糸総繊度(dtex)、MWfは緯糸織密度(本/2.54cm)である。]
CF=(DWp/1.1)1/2×MWp+(DWf/1.1)1/2×MWf
[DWpは経糸総繊度(dtex)、MWpは経糸織密度(本/2.54cm)、DWfは緯糸総繊度(dtex)、MWfは緯糸織密度(本/2.54cm)である。]
本発明の裏地用織物を構成する糸条は特に限定されず、綿、麻、絹等の天然繊維、レーヨンなどの再生繊維、アセテートなどの半合成繊維、ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリ乳酸などに代表されるポリエステル繊維、ポリエーテルエステル繊維、アクリル繊維、ナイロン繊維、アラミド繊維などの合成繊維が例示される。これらの繊維は1種類でもよいし、複数の組合わせであってもよい。なかでも、裏地用途で使用することを考慮すると繊維強度や染色堅牢度等の点でポリエステル繊維が好適である。また、裏地に吸湿性を付与する上でポリエステル繊維と同時に、セルロース系繊維などの吸湿性繊維を使用することも好ましいことである。これらの繊維を形成するポリマーには、本発明の目的を損なわない範囲内で必要に応じて、微細孔形成剤、カチオン染料可染剤、着色防止剤、熱安定剤、蛍光増白剤、艶消し剤、着色剤、吸湿剤、無機微粒子が1種または2種以上含まれていてもよい。
かかる繊維の繊維形態も特に限定されず、長繊維(マルチフィラメント糸条)でもよいし、短繊維でもよい。さらには、撚糸や、空気加工、仮撚捲縮加工がほどこされていてもよい。ここで、撚糸糸条を使用するときは、前記の高通気度と低通気度とのバランスの点で撚数1000T/m以下の低撚糸糸条が好適である。繊維の断面形状も特に限定されず、丸、三角、扁平、中空など公知の断面形状が採用できる。繊維の総繊度、単糸繊度、フィラメント数も特に限定されないが、裏地としての風合いや生産性の点で各々20〜300dtex、0.6〜10dtex、10〜100本の範囲が好ましい。
本発明の裏地用織物は、通常のドビー付織機を用いて、経糸および/または緯糸方向に、長さ10cm以上の繰返し単位で互いに異なる2種の織物組織を交互に有するよう織成し、その際、一方の織物組織を有する部分と他方の織物組織を有する部分との通気度が異なるよう適宜、織物組織を選定することにより製造することができる。
かくして得られた裏地用織物に、通常のアルカリ減量加工や常法の染色仕上げ加工を施してもよい。その際、常法の吸水加工、撥水加工、起毛加工、紫外線遮蔽あるいは制電剤、抗菌剤、消臭剤、防虫剤、蓄光剤、再帰反射剤、マイナスイオン発生剤等の機能を付与する各種加工を付加適用してもよい。
かかる裏地用織物を用いて裏地(袖裏地)として使用し、前記低通気度側部分が袖裏地の肩部〜肘部に配し、かつ前記高通気度側部分が肘部〜手首部に配して衣服を縫製することにより本発明の衣服が得られる。該衣服を着用した場合、衣服の下に半そで下着シャツを着用しても肘部〜手首間で汗をかいてもべとつくことがない。同時に、肩部〜肘部間の滑り性が損なわれないため裏地としての機能は十分発現される。
以下、実施例をあげて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらによって何ら限定されるものではない。なお、実施例中の各物性は下記の方法により測定したものである。
次に本発明の実施例及び比較例を詳述するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
(1)通気度
JIS L 1096−1998、6.27.1、A法(フラジール形通気性試験機法)により通気度(cc/cm2・s)を測定した。なお、n数は5でその平均を求めた。
(2)吸湿性
糸目を通した20cm×20cmの試料を採取し、温度30℃、湿度90%RHの環境下で72時間放置したのちの質量を吸湿後の質量とし、下記式により吸湿率を算出した。なお、n数は5でその平均を求めた。
吸湿率(%)=((吸湿後の質量)−(絶乾後の質量))/(絶乾後の質量)×100
(3)織物表面の摩擦係数(MIU)および摩擦係数の平均偏差(MMD)
カトーテック(株)製のKES−FB4を用い20℃×65%RHの環境下で、糸目を通した20cm×20cmの試料を平滑な金属表面上におき、19.6cN/cmの一軸張力をかける。次に0.5mm径のピアノ線を移動軸方向に垂直に10本並べた摩擦面寸法が5mm×5mmの接触子を50gfの荷重で試料に圧着し、試料を0.1cm/secの速度で水平に2cm移動させたときの摩擦抵抗力から平均摩擦係数(MIU)、摩擦係数の平均偏差(MMD)を求めた。本発明では経・緯それぞれのMIUの平均をその試料の摩擦係数(MIU)、経・緯それぞれのMMDの平均をその試料の摩擦係数の平均偏差(MIU)とした。なお、n数は5でその平均を求めた。
(1)通気度
JIS L 1096−1998、6.27.1、A法(フラジール形通気性試験機法)により通気度(cc/cm2・s)を測定した。なお、n数は5でその平均を求めた。
(2)吸湿性
糸目を通した20cm×20cmの試料を採取し、温度30℃、湿度90%RHの環境下で72時間放置したのちの質量を吸湿後の質量とし、下記式により吸湿率を算出した。なお、n数は5でその平均を求めた。
吸湿率(%)=((吸湿後の質量)−(絶乾後の質量))/(絶乾後の質量)×100
(3)織物表面の摩擦係数(MIU)および摩擦係数の平均偏差(MMD)
カトーテック(株)製のKES−FB4を用い20℃×65%RHの環境下で、糸目を通した20cm×20cmの試料を平滑な金属表面上におき、19.6cN/cmの一軸張力をかける。次に0.5mm径のピアノ線を移動軸方向に垂直に10本並べた摩擦面寸法が5mm×5mmの接触子を50gfの荷重で試料に圧着し、試料を0.1cm/secの速度で水平に2cm移動させたときの摩擦抵抗力から平均摩擦係数(MIU)、摩擦係数の平均偏差(MMD)を求めた。本発明では経・緯それぞれのMIUの平均をその試料の摩擦係数(MIU)、経・緯それぞれのMMDの平均をその試料の摩擦係数の平均偏差(MIU)とした。なお、n数は5でその平均を求めた。
[実施例1]
経糸として、総繊度56dtex/24filの通常のポリエチレンテレフタレートマルチフィラメント(撚数Z800T/m)、緯糸として、総繊度84dtex/36filの通常のポリエチレンテレフタレートマルチフィラメント(無撚)を用い、経糸密度100本/2.54cm、緯糸密度92本/2.54cmの規格(CF=1504)で図2に示す綾組織の変化組織(低通気度側部分)と、図3で示す模紗織と綾組織との組合わせ組織(高通気度側部分)とが、経糸方向に約80cm(2829ピック)ごとに交互に切り替わるよう製織した。
経糸として、総繊度56dtex/24filの通常のポリエチレンテレフタレートマルチフィラメント(撚数Z800T/m)、緯糸として、総繊度84dtex/36filの通常のポリエチレンテレフタレートマルチフィラメント(無撚)を用い、経糸密度100本/2.54cm、緯糸密度92本/2.54cmの規格(CF=1504)で図2に示す綾組織の変化組織(低通気度側部分)と、図3で示す模紗織と綾組織との組合わせ組織(高通気度側部分)とが、経糸方向に約80cm(2829ピック)ごとに交互に切り替わるよう製織した。
次いで、該織物に通常の染色仕上げ加工を施し裏地用織物を得た。該裏地用織物において、経糸密度107本/2.54cm、緯糸密度94本/2.54cmの規格で低通気度側部分と高通気度側部分とが、経糸方向に約78.3cmごとに交互に切り替わっていた。また、低通気度側部分において通気度は78.4cc/cm2・s、織物表面の摩擦係数は0.18で、該摩擦係数の平均偏差は0.018あった。高通気度側部分において通気度は130.8cc/cm2・sであった。
かかる裏地用織物を袖裏地として使用し、前記低通気度側部分が袖裏地の肩部〜肘部に配し、かつ前記高通気度側部分が肘部〜手首部に配して衣服を縫製した。該衣服を着用したところ、衣服の下に半そで下着シャツを着用しても肘部〜手首間で汗をかいてもべとつくことがなっかた。同時に、肩部〜肘部間の滑り性が損なわれなく、該衣服の着脱が容易であった。
[実施例2]
実施例1において、緯糸を通常のレーヨンマルチフィラメント84dtex/30filに変えること以外は実施例1と同様にして製織した。
実施例1において、緯糸を通常のレーヨンマルチフィラメント84dtex/30filに変えること以外は実施例1と同様にして製織した。
次いで、該織物に通常の染色仕上げ加工を施し裏地用織物を得た。該裏地用織物において、経糸密度106本/2.54cm、緯糸密度95本/2.54cmの規格で低通気度側部分と高通気度側部分とが、経糸方向に約77.5cmごとに交互に切り替わっていた。また、低通気度側部分において通気度は84.8cc/cm2・s、織物表面の摩擦係数は0.19、該摩擦係数の平均偏差は0.016、吸湿率は9.8%であった。高通気度側部分において通気度は121.7cc/cm2・s、吸湿率は9.8%であった。
かかる裏地用織物を袖裏地として使用し、前記低通気度側部分が袖裏地の肩部〜肘部に配し、かつ前記高通気度側部分が肘部〜手首部に配して衣服を縫製した。該衣服を着用したところ、衣服の下に半そで下着シャツを着用しても肘部〜手首間で汗をかいてもべとつくことがなっかた。同時に、肩部〜肘部間の滑り性が損なわれなく、該衣服の着脱が容易であった。
[比較例1]
経糸として、総繊度56dtex/24filの通常のポリエチレンテレフタレートマルチフィラメント(無撚)、緯糸として、総繊度84dtex/36filの通常のポリエチレンテレフタレートマルチフィラメント(無撚)を用い、経糸密度100本/2.54cm、緯糸密度92本/2.54cmの規格(CF=1504)で通常の綾組織(2/1)織物を製織した。
経糸として、総繊度56dtex/24filの通常のポリエチレンテレフタレートマルチフィラメント(無撚)、緯糸として、総繊度84dtex/36filの通常のポリエチレンテレフタレートマルチフィラメント(無撚)を用い、経糸密度100本/2.54cm、緯糸密度92本/2.54cmの規格(CF=1504)で通常の綾組織(2/1)織物を製織した。
次いで、該織物に通常の染色仕上げ加工を施し裏地用織物を得た。該裏地用織物において、経糸密度107本/2.54cm、緯糸密度95本/2.54cmの規格であった。また、通気度は14.0cc/cm2・s、織物表面の摩擦係数は0.20で、該摩擦係数の平均偏差は0.019あった。
かかる裏地用織物を袖裏地として使用し、該衣服を着用したところ、衣服の下に半そで下着シャツを着用した場合、肩部〜手首間の滑り性は良好であり、該衣服の着脱は容易であったが、発汗時に蒸れ感と肘部〜手首間においてベトツキを感じた。
[比較例2]
実施例1において、織組織を図2に示す綾組織(低通気度側部分)のみとした以外は実施例1と同様にして製織した。
実施例1において、織組織を図2に示す綾組織(低通気度側部分)のみとした以外は実施例1と同様にして製織した。
次いで、該織物に通常の染色仕上げ加工を施し裏地用織物を得た。該裏地用織物において、経糸密度107本/2.54cm、緯糸密度94本/2.54cmの規格であった。また、通気度は79.3cc/cm2・s、織物表面の摩擦係数は0.18で、該摩擦係数の平均偏差は0.018であった。
かかる裏地用織物を袖裏地として使用し、該衣服を着用したところ、衣服の下に半そで下着シャツを着用した場合、肩部〜手首間の滑り性は良好であり、該衣服の着脱は容易であったが、発汗時に肘部〜手首間においてベトツキを感じた。
[比較例3]
実施例1において、織組織を図3に示す模紗織と綾組織との組合わせ組織(高通気度側部分)のみとした以外は実施例1と同様にして製織した。
実施例1において、織組織を図3に示す模紗織と綾組織との組合わせ組織(高通気度側部分)のみとした以外は実施例1と同様にして製織した。
次いで、該織物に通常の染色仕上げ加工を施し裏地用織物を得た。該裏地用織物において、経糸密度107本/2.54cm、緯糸密度94本/2.54cmの規格であった。また、通気度は131.3cc/cm2・s、織物表面の摩擦係数は0.28で、該摩擦係数の平均偏差は0.062であった。
かかる裏地用織物を袖裏地として使用し、該衣服を着用したところ、衣服の下に半そで下着シャツを着用しても肘部〜手首間で汗をかいてもべとつくことがなっかたが、肩部〜肘部間の滑り性が損なわれ、衣服の着脱、動作時に下着と引っかかりが大きく着用快適性が阻害される傾向であった。
本発明によれば、経糸および/または緯糸方向に通気度を互いに異にする部分を交互に有する裏地用織物、および該織物からなる裏地、および該裏地を袖裏地として縫製してなる衣服であって、衣服の下に半そで下着シャツを着用しても肩部〜肘部間の滑り性を損なわずに肘部〜手首間でべとつきのない着用快適性に優れた衣服が提供され、その工業的価値は極めて大である。
Claims (11)
- 経糸および/または緯糸方向に、長さ10cm以上の繰返し単位で互いに異なる2種の織物組織を交互に有するよう織成されてなり、かつ一方の織物組織を有する部分と他方の織物組織を有する部分との通気度が互いに異なることを特徴とする裏地用織物。
- 低通気度側部分の通気度が30c/cm2・sec以上あり、かつ低通気度側部分と高通気度側部分との通気度の差が10cc/cm2・sec以上である請求項1に記載の裏地用織物。
- 低通気度側部分の織物組織が平組織または綾組織またはそれらの変化組織である請求項1または請求項2に記載の裏地用織物。
- 高通気度側部分の織物組織が、模紗組織または模紗組織と他組織との組合わせ組織である請求項1〜3のいずれかに記載の裏地用織物。
- 低通気度側部分の織物表面の摩擦係数が0.45以下であり、かつ該摩擦係数の平均偏差が0.04以下である請求項1〜4のいずれかに記載の裏地用織物。
- 織物のカバーファクターCFが1000〜3000の範囲である請求項1〜5のいずれかに記載の裏地用織物。
- 経糸および/または緯糸を構成する糸条が、無撚糸条または撚数1000T/m以下の低撚糸糸条である請求項1〜6のいずれかに記載の裏地用織物。
- 経糸および/または緯糸がポリエステル繊維で構成される請求項1〜7のいずれかに記載の裏地用織物。
- 経糸および/または緯糸がセルロース系繊維で構成される請求項1〜8のいずれかに記載の裏地用織物。
- 請求項1〜9のいずれかに記載の裏地用織物から構成される裏地。
- 請求項10に記載の裏地を袖裏地として有する衣服であって、前記低通気度側部分が袖裏地の肩部〜肘部に配され、かつ前記高通気度側部分が肘部〜手首部に配される衣服。
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